JP5384416B2 - ルーズフランジ式フレア管継手、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法及び鋼管の接合方法 - Google Patents

ルーズフランジ式フレア管継手、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法及び鋼管の接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、フランジをボルトで締結して配管類を接合する管継手に関し、より詳細には、鋼管の端部に設けたフレア部にルーズフランジを係合した機械式継手に関する。
水、空気、蒸気等の流体を移送する屋内配管の接合には、フランジをボルトで締結する機械式継手が用いられる。このような機械式継手のフランジは、鋼管の端部に溶接するか、又は、鋼管の端部に設けたフレア部をルーズフランジに係合させる、などの方法により、鋼管の端部に設けられる。
近年では、溶接の必要がなく、施工現場にて簡便にフレア加工ができ、施工時間も短縮できるルーズフランジ式フレア管継手の需要が高まっている。また、屋内配管では、通常、鋼管に軸力や曲げを伴わない配管設計が行われ、ルーズフランジ式管継手によって配管が接合される(例えば、特許文献1、2)。
しかし、現場での施工時には位置合わせ等に対処する必要などが生じ、鋼管及び継手に曲げ応力や、引張応力が負荷されることがある。また、配管内に蒸気などの高温流体を通す場合、鋼管や継手には、熱膨張及び収縮に起因する軸応力や、曲げ応力が負荷されることもある。更には、鋼管及び継手に過度な軸力、曲げ荷重が負荷されるようなケース、例えば、耐震性を考慮する必要もある。
また、配管に過大な荷重が負荷される場合は、特に鋼管を接合する継手に荷重が集中する。しかし、このような過大な外力が負荷された際に、移送流体のシール性が維持できるような継手は、これまでには開発されていない。なお、内圧が高くなるほど密封力を増すルーズフランジ式管継手は提案されている(例えば、特許文献3)。しかし、この技術でも、軸力や、曲げ荷重が負荷された際には、シール性を確保することはできない。
また、フレア加工部の強度や疲労特性を向上させる方法も提案されている(例えば、特許文献4、5)。しかし、これらは、成形加工されたフレア部の特性を向上させたものであり、ルーズフランジ式フレア管継手のシール性については考慮されていない。
一方、フランジ部に応力が加わった際の耐破壊特性の向上を目的とした管継手として、フレア部のフランジとの接触面をテーパー状に加工したルーズフランジ式フレア管継手が提案されている(例えば、特許文献6)。しかし、このようなテーパー形状を有するフレア部を形成するためには、加工途中で工具を変更する必要があり、フレア部のつば出し加工の工程が複雑になる。
特開2007−211811号公報 特開2000−55239号公報 登録実用新案第3136954号公報 特開2005−351383号公報 特開平5−329557号公報 実開平7−22193号公報
本発明は、鋼管の端部にフレア部を設け、鋼管の接合部においてフレア部の端面を衝合してルーズフランジによって挟持するルーズフランジ式フレア管継手に、特に過大な外力が負荷された際のシール性の改善を課題とするものである。
本発明は、フレア部の端面の角度を制御し、特に過大な引張、曲げなどの応力が負荷された際のシール性を改善したルーズフランジ式フレア管継手に関し、その要旨は以下のとおりである。
(1)本発明のある観点によれば、2本の鋼管の端部にそれぞれつば出し加工によって形成されたフレア部を、ガスケットを介在させて衝合し、当該両フレア部をルーズフランジで挟持するルーズフランジ式フレア管継手であって、前記鋼管の一方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の他方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記ルーズフランジは円環状フランジであり、前記ルーズフランジ式フレア管継手の非締結時の、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが87°〜89°であり、前記ガスケットは非石綿ジョイントシールからなることを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手が提供される。
(2)また、本発明の別の観点によれば、上記(1)に記載のルーズフランジ式フレア管継手に用いられ、端部につば出し加工によって形成されたフレア部を有する鋼管であって、前記鋼管は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが87°〜89°であることを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管が提供される。
(3)また、本発明の別の観点によれば、上記(2)に記載のルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法であって、前記鋼管は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の端部につば出し加工によってフレア部を形成するに際し、自転する円錐ローラを前記鋼管に対して相対的に公転させながら前記鋼管の端部に接触させ、前記円錐ローラの中心軸と前記鋼管の中心軸との角度を漸次大きくすることにより、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θを87°〜89°に制御することを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法が提供される。
(4)本発明の別の観点によれば、ルーズフランジ式フレア管継手を用いた鋼管の接合方法であって、鋼管の端部をつば出し加工することで、前記鋼管の中心軸に対するフレア部の端面の角度θが87°〜89°である前記フレア部を形成する工程と、2本の前記鋼管の端部にそれぞれ形成された前記フレア部を、非石綿ジョイントシールからなるガスケットを介在させて衝合する工程と、前記衝合されたフレア部をルーズフランジで挟持して、機械的に締結する工程と、を含み、前記鋼管の一方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の他方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記ルーズフランジは円環状フランジであることを特徴とする、鋼管の接合方法が提供される。
本発明によれば、配管の接合部におけるルーズフランジ式フレア管継手に過度な引張荷重、曲げ荷重などが負荷された場合においても、配管内の移送流体をシールすることが可能になり、産業上の貢献が極めて顕著である。
本発明の一実施形態にかかるルーズフランジ式フレア管継手の一例の模式図である。 フレア部端面角度θを示した図である。 衝合部の接触面圧に及ぼすフレア部端面角度θの影響を示した図である。 シール性に及ぼすフレア部端面角度θの影響を示す図である。 フレア加工の模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に、本発明の一実施形態にかかるルーズフランジ式フレア管継手の一部を模式的に例示する。本実施形態にかかるルーズフランジ式フレア管継手は、2つの鋼管1a、1bの接合部において、各鋼管1a、1bの端部を拡開して成形されたつば状のフレア部2a、2bを、ガスケット3を介して衝合させ、当該衝合された両フレア部2a、2bをその両側からルーズフランジ4a、4bで挟持して、ボルト5とナット6により機械的に締結する構造である。
より詳細に説明すると、鋼管1a、1bは、それぞれの端部につば出し加工によって形成されたフレア部2a、2bを有する。フレア部2a、2bは、2本の鋼管1a、1bを相互に接合するために、鋼管1a、1bの端部をその外側に折り曲げるように拡開する成形加工(つまり、フレア加工)された部分である。
このフレア部2a、2bには、それぞれ、ルーズフランジ4a、4bが係合している。このルーズフランジ4a、4b(以下「フランジ4a、4b」という。)は、鋼管1a、1bの外径よりも大きな内経を有する円環状フランジである。かかるフランジ4a、4b内に鋼管1a、1bが挿通され、非締結時には、フランジ4a、4bの内周面は鋼管1a、1bの外周面に沿って摺動可能である。
鋼管1a、1bのフレア部2a、2bの端面9(図2参照。)同士は、必要に応じてガスケット3を介在させて衝合される。ガスケット3は、例えば、フレア部2a、2bの外径と同程度の外径を有する円環状の封止部材であり、衝合された2つのフレア部2a、2bの端面9の間をシールする機能を有する。フレア部2a、2bの衝合部は、その両側から上記フランジ4a、4bで挟持され、フランジ4a、4bは、ボルト5とナット6で締結されている。
かかるルーズフランジ式フレア管継手を用いて、鋼管1a、1bを接合する手順について説明する。まず、対向配置された鋼管1aのフレア部2aと鋼管1bのフレア部2bとの間に、ガスケット3を介在させ、その状態でフレア部2aの端面9とフレア部2bの端面9とを衝合させる。次いで、当該衝合されたフレア部2a、2bを、その外側からフランジ4a、4bにより挟持する。その後、フランジ4a、4bに挿通したボルト5とナット6により、フランジ4a、4bを機械的に締結・固定することで、フレア部2a、2bを両側から押圧する。これにより、当該継手を用いて2本の鋼管1a、1bを好適に接合できる。なお、フランジ4a、4bを固定する手段としては、上記ボルト5とナット6の例に限定されず、フランジ4a、4bを機械的に締結・固定するものであれば、任意の固定部材を使用できる。
また、水、空気、蒸気などを移送する配管にはSTPG(JIS G 3454)やSGP(JIS G 3452)等の配管材料が使用され、その外径は50A〜350Aであり、100A前後の鋼管が主流となっている。そこで、本発明者らは100AのSGP配管を想定した有限要素法解析(FEA)により、ルーズフランジ式フレア管継手のシール性に影響を与える設計因子を分析することとした。
その結果、発明者らが注目したのは、図2に示す、鋼管1の中心軸8に対するフレア部2の端面9の角度θ(以下「フレア部端面角度θ」という。)である。このフレア部端面角度θと、ルーズフランジ式フレア管継手の衝合部に発生する面圧分布との関係を図3に示す。図3は、フレア部端面角度θを変更させたルーズフランジ式フレア管継手をボルト5で締結し、80MPa相当の曲げ荷重が負荷された際に、衝合部のガスケット3に発生する接触面圧と、当該面圧が発生する位置との関係を示したものである。
図3に示したFEAによる解析結果から、フレア部端面角度θが小さくなるに従って、曲げ荷重負荷時にガスケット3に生じる面圧が高くなることがわかる。したがって、曲げ荷重や引張荷重が負荷された場合、フレア部端面角度θを小さくすれば、継手のシール性が向上すると考えられる。
そこで、フレア部端面角度θを種々変化させたフレア鋼管1を製造し、継手のシール性の評価試験を行った。まず、100A(外径114.3mm、肉厚4.5mm)のSGP鋼管の端部をフレア加工し、フレア部2を形成した。このフレア部2にフランジ4を係合し、ガスケット3を介して両フレア部2を衝合してフランジ4をボルト5で締結し、ルーズフランジ式フレア管継手とした。
次に、ルーズフランジ式フレア管継手に、1MPaの空気を充填し、引張軸力を加えながら、空気圧の急激な低下が観察されたときの負荷荷重(リーク荷重)を求めた。このリーク荷重を、鋼管1の管体降伏強度によって除し、シール性指数αを算出した。なお、鋼管の管体降伏強度は、フレア鋼管1と同一のロットの鋼管から試験片を採取して、引張試験を行って測定した。
図4は、上記評価試験により得られたフレア部端面角度θとシール性指数αの関係を示す。これよりフレア部端面角度θが減少するに従い、シール性指数αは増加し、シール性が向上することがわかる。特に、フレア部端面角度θが89゜未満になると、シール性指数αは80%以上になり、シール性の耐荷重特性が向上することが実証できた。しかし、フレア部端面角度θが87゜未満になると、継手締結時又は軸力負荷時にガスケット3が破損した。これは局部的に接触面圧が大きくなりすぎ、ガスケット3の耐荷重抵抗を上回ったものと推測できる。
以上、実管試験よって、管体の降伏荷重に対して80%以上の軸力までガスシールでき、尚かつ、ガスケット3を破損させないためには、フレア部端面角度θを87゜以上、89゜以下の値に制御することが重要であることが確認された。さらに、図4の結果によれば、フレア部端面角度θが88゜以下であれば、シール性指数αは90%以上であるので、フレア部端面角度θが87°〜88゜とすることで、シール性能をさらに向上できる。
なお、本実施形態にかかる鋼管1の端部にフレア部2を形成する加工法については、これを限定するものではないが、例えば、図5に示すように鋼管1及びコーン7(円錐ローラ)を回転させ、相対的に自転と公転を繰り返して接触させる方法を採用することが好ましい。この方法によって、コーン7の軸と鋼管1の軸との角度を漸次大きくすれば、フレア部端面角度θを徐々に大きくすることが可能であり、フレア部端面角度θを精度良く制御することができる。
次に、本発明の実施例として、種々の鋼管1において、フレア部端面角度θを変化させたときのシール性指標αを評価した実験について説明する。
本実験では、まず、種々のSGP鋼管の端部を図5に示した方法でつば出し加工し、フレア部端面角度θ(図2)を測定した。更に、フレア部2にルーズフランジ4を係合させ、ガスケット3を介在させてフレア部2の端面9同士を衝合し、ボルト5で締結して、ルーズフランジ式フレア管継手を製造した。表1に示したように、試験に供したSGP鋼管は、サイズ65A〜200Aの、鍛接鋼管、電縫鋼管である。なお、これらの鋼管からは、別途、引張試験片を採取して、降伏強度を測定した。
なお、本実験では、ガスケット3として、ニチアス株式会社製“汎用NAジョイントシール TOMBO No.1995”を使用した。このガスケット3は、無機繊維とアラミド繊維に無機充填剤を加え、バインダーとして耐油性合成ゴムを配合した非石綿ジョイントシールである。このガスケット3の寸法は以下の通りである。また、該当規格は、JIS F0602HJ、ASTM104F712100−B5E12M5である。なお、かかるガスケット3は本実験で使用した例であり、本発明のガスケット3がかかる例に限定されるものではない。
サイズ 65Aの鋼管:ガスケット3の外径124mm、内径77mm、厚み3mm
サイズ100Aの鋼管:ガスケット3の外径159mm、内径115mm、厚み3mm
サイズ200Aの鋼管:ガスケット3の外径270mm、内径218mm、厚み3mm
ルーズフランジ式フレア管継手には、1MPaの空気を封入後、引張軸力を加えながら、圧力が急激に低下したときの荷重(リーク荷重)を求めた。このリーク荷重を管体の降伏荷重で除して、シール性指標αを評価した。かかる実験結果を次の表1に示す。
Figure 0005384416
実施例1〜12ではθが本発明の範囲内(87°〜89°)であり、αは80%以上であった。これに対して比較例1〜4、6〜10、13〜16ではθが大きすぎるため、αは80%に満たなかった。また、フレア部端面角度θが小さすぎる比較例5、11、12、17では、継手締結時または引張荷重負荷時にガスケット3が破損した。
従って、かかる実験結果によれば、フレア部端面角度θが89°より大きいと、シール性指標αが80%未満となり所望のシール性能が得られず、一方、θが87°未満であると、ガスケット3が破損してしまうため、好適でないといえる。これに対して、フレア部端面角度θが87°以上、89°以下であれば、シール性指標αが80%以上となり、継手に過大な外力が負荷された際でも好適なシール性を発揮でき、かつ、ガスケット3も破損しないことが実証されたといえる。
以上、本実施形態にかかるルーズフランジ式フレア管継手について詳細に説明した。本実施形態によれば、鋼管1のフレア部端面角度θを適切な角度(87°〜89°)に調整することで、衝合されたフレア部2間に介在するガスケット3に対する接触面圧を適切に高めることができる。従って、地震時などにおいて、継手に過度な引張荷重、曲げ荷重などが負荷された場合においても、継手のシール性を確保して、配管内の移送流体の漏れを防止できる。
また、本実施形態にかかるルーズフランジ式フレア管継手では、鋼管1の接合部のシール性を向上させるためには、フレア部2をつば出し加工する際にフレア部端面角度θを調整するだけでよい。従って、上記特許文献6のように、テーパー形状を有するフレア部を形成するために、成形加工途中で工具を変更する必要がない。よって、フレア部2のつば出し加工の工程を簡便にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:鋼管
2:フレア部
3:ガスケット
4:ルーズフランジ
5:ボルト
6:ナット
7:コーン
8:鋼管の中心軸
9:フレア部の端面

Claims (10)

  1. 2本の鋼管の端部にそれぞれつば出し加工によって形成されたフレア部を、ガスケットを介在させて衝合し、当該両フレア部をルーズフランジで挟持するルーズフランジ式フレア管継手であって、
    前記鋼管の一方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の他方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、
    前記ルーズフランジは円環状フランジであり、
    前記ルーズフランジ式フレア管継手の非締結時の、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが87°〜89°であり、
    前記ガスケットは非石綿ジョイントシールからなることを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手。
  2. 前記ルーズフランジ式フレア管継手に対して引張荷重又は曲げ荷重が負荷されたときに、衝合された前記フレア部間に介在する前記ガスケットに対する接触面圧を高めるように、前記ルーズフランジ式フレア管継手の非締結時の、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが89°以下に制御されたことを特徴とする、請求項1に記載のルーズフランジ式フレア管継手。
  3. 前記ルーズフランジ式フレア管継手の非締結時の、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが87°〜89°であり、
    自転する円錐ローラを前記鋼管に対して相対的に公転させながら前記鋼管の端部に接触させ、前記円錐ローラの中心軸と前記鋼管の中心軸との角度を漸次大きくすることにより、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが制御されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載のルーズフランジ式フレア管継手。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のルーズフランジ式フレア管継手に用いられ、端部につば出し加工によって形成されたフレア部を有する鋼管であって、
    前記鋼管は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、
    前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが87°〜89°であることを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管。
  5. 前記ルーズフランジ式フレア管継手に対して引張荷重又は曲げ荷重が負荷されたときに、衝合された前記フレア部間に介在する前記ガスケットに対する接触面圧を高めるように、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが89°以下に制御されたことを特徴とする、請求項4に記載のルーズフランジ式フレア管継手用鋼管。
  6. 自転する円錐ローラを前記鋼管に対して相対的に公転させながら前記鋼管の端部に接触させ、前記円錐ローラの中心軸と前記鋼管の中心軸との角度を漸次大きくすることにより、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが制御されることを特徴とする、請求項4又は5に記載のルーズフランジ式フレア管継手用鋼管。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法であって、
    前記鋼管は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、
    前記鋼管の端部につば出し加工によってフレア部を形成するに際し、自転する円錐ローラを前記鋼管に対して相対的に公転させながら前記鋼管の端部に接触させ、前記円錐ローラの中心軸と前記鋼管の中心軸との角度を漸次大きくすることにより、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θを87°〜89°に制御することを特徴とする、ルーズフランジ式フレア管継手用鋼管の製造方法。
  8. ルーズフランジ式フレア管継手を用いた鋼管の接合方法であって、
    鋼管の端部をつば出し加工することで、前記鋼管の中心軸に対するフレア部の端面の角度θが87°〜89°である前記フレア部を形成する工程と、
    2本の前記鋼管の端部にそれぞれ形成された前記フレア部を、非石綿ジョイントシールからなるガスケットを介在させて衝合する工程と、
    前記衝合されたフレア部をルーズフランジで挟持して、機械的に締結する工程と、
    を含み、
    前記鋼管の一方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、前記鋼管の他方は配管用炭素鋼鋼管又は圧力配管用炭素鋼鋼管であり、
    前記ルーズフランジは円環状フランジであることを特徴とする、鋼管の接合方法。
  9. 前記フレア部を形成する工程では、前記ルーズフランジ式フレア管継手に対して引張荷重又は曲げ荷重が負荷されたときに、衝合された前記フレア部間に介在する前記ガスケットに対する接触面圧を高めるように、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θが89°以下である前記フレア部を形成することを特徴とする、請求項8に記載の鋼管の接合方法。
  10. 自転する円錐ローラを前記鋼管に対して相対的に公転させながら前記鋼管の端部に接触させ、前記円錐ローラの中心軸と前記鋼管の中心軸との角度を漸次大きくすることにより、前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θを制御することを特徴とする、請求項8又は9に記載の鋼管の接合方法。
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