JP5383230B2 - Ncデータの修正方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、NCデータの修正方法及び装置に関する。
通常、工作機械用のNC(Numerical Control)データは、CAD(Computer-Aided Design)で作成したワーク形状のデータ(以降、CADデータと呼ぶ。)を基に、CAM(Computer-Aided Manufacturing)で加工パス等の情報を与えて作成される。例えば、図8(a)を参照すると、CADデータを示す線LCADに基づいて、複数のNCデータの点列D(i)がCAMにより作成される。この際、CAMは、ある与えられたトレランス(許容範囲)T内の精度で点列D(i)を作成する。トレランスTは小さくすればするほど計算時間が長くなるため、ワーク形状が大きい場合、あまり小さく設定できず、適切な大きさの値が設定される。
CAMから出力されたNCデータの点列D(i)のまま加工すると、点線LNCに示すように、加工面は凸凹の粗い面になる。そのため、加工の際に、スムージング補正(平滑化、曲線補間等)を行い、図8(b)中の線LFに示すような滑らかな曲線として加工を実施する。このようなスムージング補正を、全ての加工パス各々について行うことにより、滑らかなワーク形状の面を実現するようにしている。なお、図8(a)、(b)は、一例として、1つの加工パスの時間軸tに対する1次元方向(X方向)の変位を示している。又、“i”には、加工順番を示す数が付される。
特開平7−072913号公報
上記スムージング補正は、連続した1列の点列(加工パス)について、面の境界を示すエッジの検出を行うと共に、検出されたエッジで分割して、滑らかな曲線となるように実施していた。しかしながら、この方法では、隣接する他の加工パスとの間で、面の境界に段差が生じる問題があった。
これを、図9を参照して説明する。例えば、2つの曲面B1、B2を有し、曲面B1と曲面B2との間に境界Eを有するワーク形状のNCデータとして、図9(a)に示すような複数の点列D(i)からなる複数の加工パスP1〜P5が与えられた場合を考える。この場合、一定ピッチ毎に往復する加工パスP1→P2→P3→P4→P5を経て、加工が実施される。
これらの加工パスに対して、従来のスムージング補正を行うと、例えば、図9(b)に示すように、加工パスP2のA1部において、エッジが検出された場合には、エッジが検出された部分の点列のスムージング補正をOFFとし、それ以外の点列のスムージング補正をONとして、補正が行われる。一方、加工パスP3のA2部において、存在するエッジが検出されなかった場合には、加工パスP3全体の点列のスムージング補正をONとして、補正が行われることになる。これは、ワーク形状のCADデータを参照することなく、NCデータのみに基づいて、エッジ検出を行うと、このような相違が起こり得る。
そして、図9(a)に示した加工パスについて、NCデータのみに基づいたエッジ検出が、例えば、P1:エッジ検出○、P2:エッジ検出○、P3:エッジ検出×、P4:エッジ検出○、P5:エッジ検出×となった仮定すると、実際の境界Eに対して、スムージング補正後は、図9(c)に示すような境界EFとなり、エッジ検出の有無により、隣接する他の加工パスとの間に、加工パスの往復段差が発生していた。
加えて、NCデータの点列は、ワーク形状の点列のみではなく、加工パスから加工パスへの移動、加工面から加工面への移動等のワーク形状以外の点列を多く含んでおり、更に、曲率が大きい曲面加工の場合等には、リトラクト、アプローチ等の点列も含んでいる。従って、上記スムージング補正のためには、ワーク形状以外の点列を除去することが望ましい。この除去は、ワーク形状のCADデータを参照できれば容易である。しかしながら、CADデータ等が参照できない場合には、ワーク形状以外の点列を除去するための判別作業を別途行っていた。ここでの問題点について、10(a)、(b)を参照して説明する。
例えば、図10(a)に示すように、ある曲面Bsの加工のため、加工PC1、リトラクトPC2、アプローチPC3、加工PC4の加工手順を有し、点列D(1)〜D(i+4)からなる加工パスが与えられたとする。この場合、加工PC1における点列D(1)、D(2)、加工PC4における点列D(i+2)、D(i+3)、D(i+4)は、ワーク形状である曲面Bs上の点列である。一方、リトラクトPC2における点列D(3)、D(4)、アプローチPC3における点列D(i)、D(i+1)は、ワーク形状以外の点列である。
このような点列D(1)〜D(i+4)から、リトラクト、アプローチの点列を除去する判別作業を行う場合、判別のために膨大な作業量、複雑な処理が必要となる上、ワーク形状近傍のリトラクト、アプローチの点列については、その判別が非常に難しい。例えば、リトラクトPC2における点列D(3)、D(4)、アプローチPC3における点列D(i)、D(i+1)が、曲面Bsの近傍にある場合には、それらをワーク形状以外の点列と判別し、完全に除去することは難しい。その場合、図10(b)に示すように、点列D(1)〜D(i+4)を誤ってスムージング補正し(図中の点線矢印参照)、誤った曲面BEを復元してしまい、ワーク形状の曲面を正しく復元することは難しかった。
このように、ワーク形状以外の点列が含まれる場合、CADデータ等を参照しなければ、ワーク形状の面を正しく復元することが難しかった。しかも、図10(a)に示した点列は、例えば、図10(c)に示すように、ワーク形状の曲面Bsだけでなく、他の加工曲面Bs’を含んでいる可能性も有る。
従って、NCデータからワーク形状を正しく復元するには、ワーク形状のCADデータを参照することが望ましいが、現実的には、CADデータを参照することができずに、NCデータのみで加工する場合が多く、実使用面では問題となっていた。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ワーク形状のCADデータを参照しなくても、NCデータのみからワーク形状の曲面を復元し、当該曲面からNCデータを修正するNCデータの修正方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るNCデータの修正方法は、
工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正方法であって、
NCデータ全てを加工パス毎に分解し、
当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成し、
前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出し、
1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行い、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元し、
全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲面上の位置に補正することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係るNCデータの修正方法は、
上記第1の発明に記載のNCデータの修正方法において、
1つの前記領域又は前記分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記曲面を復元することを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るNCデータの修正方法は、
工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正方法であって、
NCデータ全てを加工パス毎に分解し、
当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成し、
前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出し、
1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割し、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元し、
当該曲面に基づいて、全ての前記隣接パステーブルの各NCデータの曲率を求め、当該曲率に基づいて曲面の境界を示す変曲点を検出し、
検出した前記変曲点に基づいて、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割し、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元し、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割した場合には、1つの前記再分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての他の曲面を復元し、
全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記他の曲面上の位置に補正することを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係るNCデータの修正方法は、
上記第3の発明に記載のNCデータの修正方法において、
1つの前記領域、前記分割領域又は前記再分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての前記他の曲面を復元することを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係るNCデータの修正方法は、
上記第3又は第4に記載のNCデータの修正方法において、
隣接する加工パス間で変曲点検出に相違が有る場合、変曲点検出のための変曲点判定閾値を変更し、変曲点が検出されなかった加工パスに対して変曲点検出を再度行い、再度行った変曲点検出で検出された変曲点を加えて、再分割領域への分割を行うことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係るNCデータの修正方法は、
上記第3〜第5のいずれか1つの発明に記載のNCデータの修正方法において、
隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行うことを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係るNCデータの修正方法は、
上記第1〜第6のいずれか1つの発明に記載のNCデータの修正方法において、
隣接する加工パスが存在しない加工パスは、当該加工パスのNCデータを用いて、1つの曲線として復元し、
当該加工パスのNCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲線上の位置に補正することを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係るNCデータの修正装置は、
工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正装置であって、
NCデータ全てを加工パス毎に分解する分解手段と、
当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成する作成手段と、
前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行うエッジ検出手段と、
前記エッジ判定閾値を変更するエッジ変更手段と、
1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行う分割手段と、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元する曲面復元手段と、
全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲面上の位置に補正する曲面補正手段とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係るNCデータの修正装置は、
上記第8の発明に記載のNCデータの修正装置において、
前記曲面復元手段は、1つの前記領域又は前記分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記曲面を復元することを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係るNCデータの修正装置は、
工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正装置であって、
NCデータ全てを加工パス毎に分解する分解手段と、
当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成する作成手段と、
前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出するエッジ検出手段と、
1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割する分割手段と、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元すると共に、当該曲面に基づいて、全ての前記隣接パステーブルの各NCデータの曲率を求め、当該曲率に基づいて曲面の境界を示す変曲点を検出する変曲点検出手段と、
検出した前記変曲点に基づいて、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割する再分割手段と、
1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元し、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割した場合には、1つの前記再分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての他の曲面を復元する曲面復元手段と、
全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記他の曲面上の位置に補正する曲面補正手段とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係るNCデータの修正装置は、
上記第10の発明に記載のNCデータの修正装置において、
前記曲面復元手段は、1つの前記領域、前記分割領域又は前記再分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての前記他の曲面を復元することを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係るNCデータの修正装置は、
上記第10又は第11の発明に記載のNCデータの修正装置において、
変曲点検出のための変曲点判定閾値を変更する変曲点変更手段を更に備え、
前記変曲点検出手段は、隣接する加工パス間で変曲点検出に相違が有る場合、前記変曲点判定閾値を変更し、変曲点が検出されなかった加工パスに対して変曲点検出を再度行い、
前記再分割手段は、再度行った変曲点検出で検出された変曲点を加えて、再分割領域への分割を行うことを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明に係るNCデータの修正装置は、
上記第10〜上記第12のいずれか1つの発明に記載のNCデータの修正装置において、
エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更するエッジ変更手段を更に備え、
前記エッジ検出手段は、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、前記エッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、
前記分割手段は、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行うことを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明に係るNCデータの修正装置は、
上記第8〜上記第13のいずれか1つの発明に記載のNCデータの修正装置において、
隣接する加工パスが存在しない加工パスを、当該加工パスのNCデータを用いて、1つの曲線として復元する曲線復元手段と、
当該加工パスのNCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲線上の位置に補正する曲線補正手段を更に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ワーク形状のCADデータを参照しなくても、NCデータのみから隣接する加工パス同士を用いて曲面を復元し、当該曲面上に位置するようにNCデータを修正するので、曲面を滑らかで、往復段差のないものに復元でき、その結果、NCデータを適切に修正して、より使用しやすい、実用的なものとすることができる。
本発明に係るNCデータの修正装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 本発明に係るNCデータの修正方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るNCデータの修正方法の概要を説明する図である。 本発明に係るNCデータの修正方法における加工パスの判別を説明する図である。 本発明に係るNCデータの修正方法におけるエッジ検出を説明する図である。 隣接パスが有る場合を説明する図である。 隣接パスが無い場合を説明する図である。 従来のスムージング補正を説明する図である。 従来のスムージング補正の問題点を説明する図である。 リトラクト、アプローチ等の点列を含む場合の問題点を説明する図である。
以下、本発明に係るNCデータの修正方法及び装置の実施形態について、図1〜図7を参照して説明をする。
(実施例1)
図1は、本発明に係るNCデータの修正装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。又、図2は、本発明に係るNCデータの修正方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施例に係るNCデータの修正装置10はコンピュータであり、CPU(中央演算処理装置)11、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置12、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置13、キーボードやマウス等の入力装置14及びディスプレイ、プリンタ等の出力装置15等を備え、バス16を介して、互いの情報の入出力を行っている。なお、この修正装置10は、工作機械本体と独立した装置として構成してもよいし、又、工作機械本体に組み込んだ装置として構成してもよい。
そして、本発明に係るNCデータの修正方法は、上記修正装置10において実施される。これを、図2及び図3〜図5を参照して説明する。ここで、図3は、本発明に係るNCデータの修正方法の概要を説明する図であり、図4は、加工パスの判別を説明する図であり、図5は、エッジ検出を説明する図である。なお、図3、図4、図5中の矢印は、加工パスの進行方向を示す。
最初に、修正装置10の主記憶装置12、補助記憶装置13にワーク形状のNCデータ全てを読み込む(ステップS1)。このNCデータは、工作機械の加工パス用に、ワーク形状のCADデータに基づき、事前にCAMにより作成されたものであり、点列D(i)毎に座標、ベクトル情報等を有している。なお、本発明においては、CADデータは不要であり、以下の手順により、NCデータのみの情報を用いて、曲面を復元し、NCデータを修正している。
次に、NCデータの点列D(i)全てを加工パス毎に分解する(ステップS2;分解手段)。具体的には、各点列D(i)の座標、ベクトル情報等を解析することにより、各点列D(i)を加工パス毎に分解する。例えば、図3(a)に示すように、各点列D(i)は、一定間隔でずれながら往復移動する加工パスP1〜P5毎に分解されることになる。このとき、従来は、CADデータ等を参照して、事前にリトラクト、アプローチ等に該当する点列D(i)を除外していたが、本発明において、これらを除外する必要は無い。これについては、図6〜図7を用いて、後述する。
次に、ステップS2で作成された加工パスについて、隣接パスが有るか無いか確認し、ある場合には、以下のステップS4〜S16の処理を実施し、無い場合には、以下のステップS17の処理を実施する(ステップS3)。例えば、図4を参照して説明すると、加工パスP1〜P5、加工パスP7〜P11については、隣接パスがあるため、ステップS4〜S16の処理を実施し、又、加工パスP6については、隣接パスがないため、ステップS17の処理を実施することになる。なお、加工パス同士が隣接するかどうかは、加工パス同士の距離(ピッチ)、ベクトルの角度等から判別する。
次に、隣接パスが有る加工パスについて、隣接する加工パス同士を整理することにより、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成する(ステップS4;作成手段)。例えば、図3(a)を参照して説明すると、加工パスP1〜P5同士を隣接すると判別して、1つの隣接パステーブルT1を作成することになる。又、図4に示すように、加工パスP1〜P5とは隣接しないが、互いに隣接すると判別される加工パスP7〜P11については、隣接パステーブルT1とは別に、隣接パステーブルT2を作成する。このように、隣接すると判別される加工パス群毎に隣接パステーブルを作成する。又、隣接パステーブルは、少なくとも、互いに隣接する2つの加工パスから構成すればよいが、互いに隣接する3つ以上の加工パスから構成することが望ましい。
なお、以下のステップS6〜S15は、ステップS4で作成された隣接パステーブル毎に実施されるが、以降の説明では、基本的には、1つの隣接パステーブルに対する処理として説明する。
次に、1つの隣接パステーブルに属する全ての加工パスについて、各点列D(i)のベクトルの角度等を用いて、曲面の境界を示すエッジを検出し(エッジ検出手段)、エッジを検出した場合にはステップS6へ進み、1つの隣接パステーブルに属する加工パスからエッジの検出が全く無い場合には、以下のステップS6〜S14をスキップし、ステップS15へ進む(ステップS5)。
エッジ検出が全く無い場合には、1つの隣接パステーブルに属する全ての加工パスの範囲を1つの領域と判断し、この1つの領域から1つの単純な曲面が復元できるため、以下のステップS6〜S14をスキップし、ステップS15へ進むことになる。一方、図5(a)に示すように、1つの隣接パステーブルに属する全ての加工パスP1〜P5について、加工パスP1、P2においては、エッジE1、E2を検出し、加工パスP3〜P5においては、エッジを検出していない場合は、ステップS6へ進むことになる。
次に、隣接する加工パス間でエッジ検出の有無の相違が有るか無いか確認し、有る場合には、ステップS7を実行し、無い場合には、ステップS7をスキップして、ステップS8へ進む(ステップS6)。
隣接する加工パス間でエッジ検出の有無の相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を局所的に変更し、再度、エッジ検出を行う(ステップS7;エッジ変更手段、エッジ検出手段)。これは、実在するエッジを検出できていない可能性があるためであり、エッジ判定閾値を緩やかな条件に変更することにより、確実にエッジ検出を行うようにするものである。エッジ判定閾値としては、ベクトルの角度を用いる場合には、例えば、ステップS5において、25°でエッジと判定していたものを、このステップS7では、20°でエッジと判定するというように変更する。なお、ここでの「局所的」の意味は、全ての加工パスに適用するということではなく、エッジが検出されなかった加工パスに暫定的に適用するということである。
ステップS7における処理を、図5(b)、(c)を用いて説明する。図5(b)に示すように、ステップS5において、加工パスP1、P2、P4にエッジE1、E2、E4が検出され、加工パスP3、P5にエッジが検出されない場合、隣接する加工パス間でエッジ検出の有無の相違が有ることになる。このような場合に、ステップS7において、エッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスP3、P5に対して、再度エッジ検出を行うことにより、図5(c)に示すように、1つの隣接パステーブルにおける全ての加工パスP1〜P5において、エッジE1〜E5が検出されることになる。このようにしてエッジを検出することにより、従来、エッジ周辺部で発生していた往復段差の発生を、軽減させることが可能になる。
そして、以上の処理により取得した隣接パス、エッジ情報に基づいて、1つの隣接パステーブルに属する加工パスの点列D(i)を複数の分割領域に分割し、そして、再度のエッジ検出で検出されたエッジが有る場合には、そのエッジも加えて、分割領域への分割を行う(分割手段)。その後、1つの分割領域の点列D(i)を用いて、1つの曲面として復元し、これを、全ての分割領域について行うことにより、ワーク形状の曲面全てを復元する(ステップS8;曲面復元手段)。
例えば、図5(a)の場合には、1つの隣接パステーブルに属する加工パスP1〜P5と、エッジと判定されたエッジE1、E2との情報から、1つの隣接パステーブルにおいて、曲面B1、B2、B3が存在すると判断して、各々の曲面B1〜B3に対応する領域の点列D(i)を用いて、各曲面が滑らかな面となるように復元することになる。又、図5(c)の場合には、1つの隣接パステーブルに属する加工パスP1〜P5と、エッジと判定されたエッジE1〜E5との情報から、1つの隣接パステーブルにおいて、曲面B1、B2が存在すると判断して、各々の曲面B1、B2に対応する領域の点列D(i)を用いて、各曲面が滑らかな面となるように復元する。なお、曲面の復元方法としては、公知の方法、例えば、NURBS(Non-Uniform Rational B-Spline)等を用いればよい。
次に、ステップS8で復元した各曲面に基づいて、対応する分割領域の各点列D(i)の位置を、各点列D(i)から最も近接する曲面上の位置となるように補正する(ステップS9;曲面補正手段)。例えば、2分法探索により、点列D(i)から最も近接する曲面上の点を探索し、この点となるように補正すればよい。
次に、ステップS8で復元した各曲面に基づいて、対応する分割領域の各点列D(i)における曲率(ガウス曲率等)を算出し(ステップS10)、算出した曲率情報に基づいて、曲面の境界を示す変曲点(特異点)を検出し(変曲点検出手段)、変曲点を検出した場合にはステップS12へ進み、1つの領域又は1つの分割領域から変曲点の検出が全く無い場合には、以下のステップS12〜S16をスキップし、ステップS18へ進む(ステップS11)。変曲点としては、例えば、ガウス曲率であれば、ガウス曲率が0になると変曲点として判断する。
次に、ステップS11で検出した変曲点が、隣接する加工パス間で連続しているかどうか確認し、連続しない場合には、ステップS13を実行し、連続する場合には、ステップS13をスキップして、ステップS14へ進む。
隣接する加工パス間で変曲点が連続しない場合、つまり、変曲点検出に相違が有る場合、変曲点検出のための変曲点判定閾値を局所的に変更し、再度、変曲点を求める(ステップS13;変曲点変更手段、変曲点検出手段)。これは、上述したステップS7と同様に、実在するエッジを検出できていない可能性があるためであり、変曲点判定閾値を緩やかな条件に変更することにより、変曲点を抽出しやすくして、更に確実にエッジ検出を行うようにするものである。なお、ここでの「局所的」の意味は、全ての加工パスに適用するということではなく、変曲点が検出されなかった加工パスに暫定的に適用するということである。
ステップS7における処理と略同様の説明になってしまうが、ステップS13における処理を、図5(b)、(c)を用いて説明する。図5(b)に示すように、加工パスP1、P2、P4に変曲点があり、変曲点に基づくエッジE1、E2、E4が検出され、加工パスP3、P5には変曲点が無く、エッジが検出されない場合、ステップS11において、隣接する加工パス間で変曲点が連続しないと判断される。このような場合、ステップS13において、変曲点判定閾値を変更し、変曲点が無かった加工パスP3、P5に対して、再度、変曲点を求めることにより、図5(c)に示すように、1つの隣接パステーブルにおける全ての加工パスP1〜P5に変曲点が抽出されて、エッジE1〜E5が検出されることになる。このようにしてエッジを検出することにより、従来、エッジ周辺部で発生していた往復段差の発生を、より軽減させることが可能になる。
なお、ある加工パスについて、両隣の加工パスにおいて変曲点(エッジ)が検出されていない場合であって、当該加工パスに変曲点判定閾値にもわずかに満たないものがある場合には、逆に、変曲点(エッジ)が無いと判断して、後述するステップS14において、領域を分割しないようにしてもよい。
そして、以上の処理により取得した隣接パス、変曲点情報に基づいて、上記ステップS5で判断した1つの領域又は上記ステップS8で分割した分割領域を、更に小さい再分割領域に分割し、そして、再度の変曲点検出で検出された変曲点が有る場合には、その変曲点を加えて、再分割領域への分割を行う(ステップS14;再分割手段)。
次に、ステップ14において分割した1つの再分割領域の点列D(i)を用いて、1つの曲面として復元し、これを、全ての再分割領域について行うことにより、ワーク形状の曲面全てを復元する(ステップS15;曲面復元手段)。例えば、図3(a)、(b)を参照して説明すると、隣接パスP1〜P5、変曲点により検出されたエッジEFに基づいて、領域を曲面B1F、B2Fに該当する領域に分割し、分割した領域の点列D(i)から曲面B1F、B2Fを復元することになる。その結果、滑らかで、往復段差のない曲面を復元することができる。
一方、ステップS5において、1つの隣接パステーブルに属する全ての加工パスについて、エッジの検出が全く無い場合には、1つの隣接パステーブルに属する全ての加工パスの範囲を1つの領域と判断し、この領域の点列D(i)を用いて、1つの曲面として復元し、これを、全ての隣接パステーブルについて行うことにより、ワーク形状の曲面全てを復元することになる(曲面復元手段)。この場合であっても、1つの領域から1つの単純な曲面が復元できるため、滑らかで、往復段差のない曲面を復元できることになる。
次に、ステップS8又はステップS15で復元した曲面に基づいて、全ての隣接パステーブルの各点列D(i)の位置を、各点列D(i)から最も近接する曲面上の位置となるように補正する(ステップS16;曲面補正手段)。例えば、図3(a)〜(c)を参照して説明すると、当初の点列D(i)が、復元した曲面B1F、B2F上の位置となるように、位置D(i)Fの位置に補正されることになる。なお、点列D(i)の補正方法としては、例えば、2分法探索により、点列D(i)から最も近接する曲面上の点を探索し、この点となるように補正すればよい。
上記ステップS8〜S9、S15〜S16では、同一面と判断できる1つの領域(1つの隣接パステーブル)、1つの分割領域又は1つの再分割領域を1つの曲面として復元している。一方、同一面と判断できる1つの領域(1つの隣接パステーブル)、1つの分割領域又は1つの再分割領域に属する加工パスについて、対象となる加工パスと隣接する前後各2本〜4本程度の加工パス、つまり、全体で5本〜9本程度の加工パスからなるグループを加工パス毎に作成し、作成された複数のグループについて、1つのグループを1つの領域と規定し直し、その1つの領域の点列D(i)を用いて、1つの曲面として復元するようにしてもよい(曲面復元手段)。その場合、対象とする加工パスをNCデータの順にずらしていき、その度に、1つの領域を規定し直し、当該1つの領域の点列D(i)を用いて、1つの曲面として復元し、それを、全ての隣接パステーブルの全ての領域に対して行うことにより、ワーク形状の曲面全てを復元するようにしてもよい。
一方、ステップS3において、隣接パスが無い場合、例えば、図4に示す加工パスP6のように、隣接する加工パスが存在しない加工パスについては、当該加工パスの点列D(i)を用いて、これが滑らかな曲線になるように、1つの曲線として復元し、当該加工パスの各点列D(i)の位置を、当該点列D(i)に最も近接する曲線上の位置に補正する(ステップS17;曲線復元手段、曲線補正手段)。通常、加工パスP6のように、隣接パスが無いパスは、移動のためのパスであると考えられ、従来は、CADデータ等を参照して、事前に前処理により除外していたが、本発明では除外する必要は無く(前処理不要)、全ての点列D(i)を用いて補正を行っている。なお、隣接する加工パスが存在しない加工パスにおける点列D(i)が2点である場合には、曲線としての補正は行わずに、この2点間を結ぶ直線として補正してもよい。
そして、以上のようにして補正された全ての点列D(i)について、元の点列順に整列する(ステップS18)。その結果、NCデータが修正されることになる(ステップS19)。従って、上記処理手順を実施することにより、CADデータを参照しなくて、隣接パスが特定できる範囲で曲面を復元し、その曲面上にNCデータの点列D(i)を補正するので、NCデータを工作機械ユーザがより使用しやすい実用的なものとすることができる。
又、本発明においては、従来、CADデータ等を参照して、事前に前処理により除外していたリトラクト、アプローチに該当する点列も、除外すること無く、上述した処理が行われている。これを、隣接パスが有る場合を図6に、隣接パスが無い場合を図7に示して説明する。
上記ステップS1〜S4の処理により、リトラクト、アプローチに該当する点列も含めて、全点列は加工パス毎に分解されて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルとして作成される。例えば、図6(a)に示すように、曲面Bsのための加工PC1、PC4だけではなく、リトラクトPC2、アプローチPC3に該当する点列を含む加工パスP1〜P5が互いに隣接する場合には、加工パスP1〜P5を1つの隣接パステーブルとして作成する。
そして、上記ステップS5〜S15の処理により、エッジ(曲面の境界)が検出され、領域が分割されると共に、分割された領域毎に曲面が復元され、その後、上記ステップS16の処理により、加工パスの点列の位置を復元曲面上に補正することになる。例えば、図6(a)〜(c)に一例を示すと、加工PC1対応する曲面B1、加工PC4に対応する曲面B4だけではなく、リトラクトPC2に対応する曲面B2、アプローチPC3に対応する曲面B3等も復元され、加工パスPnの点列の位置を復元された曲面B1〜B4上に補正している。
このように、本発明においては、リトラクト、アプローチに該当する点列も含めて、曲面として復元しているため、CADデータ等を参照して、事前に前処理によりアプローチ、リトラクトの点列を除去しなかった場合に発生する不具合、即ち、誤った曲面を復元してしまったり(図10(b)等参照)、実際の加工に使用する点列まで除去してしまったり(図10(c)等参照)することはない。
一方、上記ステップS3において、リトラクト、アプローチに該当する点列を含む加工パスについて、隣接パスが無いと判断された場合には、上記ステップS17に進み、当該加工パスの点列を用いて、これが滑らかな曲線になるように、1つの曲線として復元し、当該加工パスの各点列の位置を、当該点列に最も近接する曲線上の位置に補正する。例えば、図7(a)に示すように、曲面Bsのための加工PC1、PC4だけではなく、リトラクトPC2、アプローチPC3に該当する点列を含む加工パスPnについて、隣接パスが無い場合には、加工パスPnの点列を用い、1つの曲線LFとして復元し、この曲線LF上の位置となるように補正を行えば、図7(b)、(c)に一例を示すように、加工PC1、リトラクトPC2、アプローチPC3、加工PC4に対応する曲線LF上に加工パスPnの点列の位置を補正することになる。
本発明は、数値制御工作機械に用いるNCデータを修正するものであり、CADデータを参照できない場合でも滑らかな加工面を実現するのに好適である。
10 修正装置
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入力装置
15 出力装置
16 バス

Claims (14)

  1. 工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正方法であって、
    NCデータ全てを加工パス毎に分解し、
    当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成し、
    前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出し、
    1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行い、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元し、
    全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲面上の位置に補正することを特徴とするNCデータの修正方法。
  2. 請求項1に記載のNCデータの修正方法において、
    1つの前記領域又は前記分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記曲面を復元することを特徴とするNCデータの修正方法。
  3. 工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正方法であって、
    NCデータ全てを加工パス毎に分解し、
    当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成し、
    前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出し、
    1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割し、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元し、
    当該曲面に基づいて、全ての前記隣接パステーブルの各NCデータの曲率を求め、当該曲率に基づいて曲面の境界を示す変曲点を検出し、
    検出した前記変曲点に基づいて、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割し、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元し、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割した場合には、1つの前記再分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての他の曲面を復元し、
    全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記他の曲面上の位置に補正することを特徴とするNCデータの修正方法。
  4. 請求項に記載のNCデータの修正方法において、
    1つの前記領域、前記分割領域又は前記再分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記他の曲面を復元することを特徴とするNCデータの修正方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のNCデータの修正方法において、
    隣接する加工パス間で変曲点検出に相違が有る場合、変曲点検出のための変曲点判定閾値を変更し、変曲点が検出されなかった加工パスに対して変曲点検出を再度行い、再度行った変曲点検出で検出された変曲点を加えて、再分割領域への分割を行うことを特徴とするNCデータの修正方法。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか1つに記載のNCデータの修正方法において、
    隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行うことを特徴とするNCデータの修正方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のNCデータの修正方法において、
    隣接する加工パスが存在しない加工パスは、当該加工パスのNCデータを用いて、1つの曲線として復元し、
    当該加工パスのNCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲線上の位置に補正することを特徴とするNCデータの修正方法。
  8. 工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正装置であって、
    NCデータ全てを加工パス毎に分解する分解手段と、
    当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成する作成手段と、
    前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行うエッジ検出手段と、
    前記エッジ判定閾値を変更するエッジ変更手段と、
    1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割すると共に、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行う分割手段と、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元する曲面復元手段と、
    全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲面上の位置に補正する曲面補正手段とを有することを特徴とするNCデータの修正装置。
  9. 請求項8に記載のNCデータの修正装置において、
    前記曲面復元手段は、1つの前記領域又は前記分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記曲面を復元することを特徴とするNCデータの修正装置。
  10. 工作機械の加工パス用に作成したワーク形状のNCデータを、当該ワーク形状のCADデータを用いずに修正するNCデータの修正装置であって、
    NCデータ全てを加工パス毎に分解する分解手段と、
    当該加工パスについて、隣接する加工パス同士からなる隣接パステーブルを作成する作成手段と、
    前記隣接パステーブルの全ての加工パスについて、曲面の境界を示すエッジを検出するエッジ検出手段と、
    1つの前記隣接パステーブルの全ての加工パスの範囲を1つの領域とし、検出した前記エッジに基づいて、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割する分割手段と、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての曲面を復元すると共に、当該曲面に基づいて、全ての前記隣接パステーブルの各NCデータの曲率を求め、当該曲率に基づいて曲面の境界を示す変曲点を検出する変曲点検出手段と、
    検出した前記変曲点に基づいて、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割する再分割手段と、
    1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元すると共に、前記領域のNCデータを複数の分割領域に分割した場合には、1つの前記分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元し、前記領域又は前記分割領域のNCデータを複数の再分割領域に分割した場合には、1つの前記再分割領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルについての他の曲面を復元する曲面復元手段と、
    全ての隣接パステーブルの各NCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記他の曲面上の位置に補正する曲面補正手段とを有することを特徴とするNCデータの修正装置。
  11. 請求項10に記載のNCデータの修正装置において、
    前記曲面復元手段は、1つの前記領域、前記分割領域又は前記再分割領域に属する加工パスについて、任意の1つの加工パスと当該加工パスに前後して隣接する複数の加工パスとからなるグループを加工パス毎に作成すると共に、1つの前記グループを1つの領域として規定し直し、規定し直した1つの前記領域のNCデータを用いて、1つの曲面として復元することにより、全ての前記隣接パステーブルついての前記他の曲面を復元することを特徴とするNCデータの修正装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載のNCデータの修正装置において、
    変曲点検出のための変曲点判定閾値を変更する変曲点変更手段を更に備え、
    前記変曲点検出手段は、隣接する加工パス間で変曲点検出に相違が有る場合、前記変曲点判定閾値を変更し、変曲点が検出されなかった加工パスに対して変曲点検出を再度行い、
    前記再分割手段は、再度行った変曲点検出で検出された変曲点を加えて、再分割領域への分割を行うことを特徴とするNCデータの修正装置。
  13. 請求項10から請求項12のいずれか1つに記載のNCデータの修正装置において、
    エッジ検出のためのエッジ判定閾値を変更するエッジ変更手段を更に備え、
    前記エッジ検出手段は、隣接する加工パス間でエッジ検出に相違が有る場合、前記エッジ判定閾値を変更し、エッジが検出されなかった加工パスに対してエッジ検出を再度行い、
    前記分割手段は、再度行ったエッジ検出で検出されたエッジを加えて、分割領域への分割を行うことを特徴とするNCデータの修正装置。
  14. 請求項8から請求項13のいずれか1つに記載のNCデータの修正装置において、
    隣接する加工パスが存在しない加工パスを、当該加工パスのNCデータを用いて、1つの曲線として復元する曲線復元手段と、
    当該加工パスのNCデータの位置を、当該NCデータに最も近接する前記曲線上の位置に補正する曲線補正手段を更に備えたことを特徴とするNCデータの修正装置。
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