JP5381163B2 - モータ駆動装置及び電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、電源として二次電池及び電圧可変形エネルギー貯蔵素子を併用したモータ駆動装置、及び、このモータ駆動装置が搭載された電動車両に関するものである。
モータ駆動装置において、回生時のエネルギーを効率よく回収するため、電源として充放電特性に優れた電気二重層キャパシタ等の電圧可変形エネルギー貯蔵素子と、充放電における効率は劣るが安定的に電源電圧を供給する鉛蓄電池等の二次電池とを組み合わせた従来技術として、特許文献1に係るハイブリッド電源システムが知られている。
また、この特許文献1の図3には、電圧可変形エネルギー貯蔵素子の貯蔵エネルギー量を調整するため、前記エネルギー貯蔵素子の端子電圧を制御し、エネルギー貯蔵素子と二次電池との間でエネルギーの授受を自由に制御する回路が開示されている。
更に、特許文献1の図3に示す回路と同様な作用効果を奏する従来技術として、特許文献2の図9に記載された回路がある。この回路は、インバータにより駆動されるモータの中性点と直流母線との間に電圧可変形エネルギー貯蔵素子を接続し、インバータの直流回路と前記エネルギー貯蔵素子との間でエネルギーを授受するものである。
この従来技術によれば、電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧を制御するために別途、DC−DCコンバータを構成するハードウェアを付加する必要がなくなる等の利点が得られる。
一方、この従来技術では、電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧として、エネルギーを授受するために予め所定の電圧設定範囲を持たせており、この範囲に起因してインバータの交流出力電圧が干渉を受けてしまい、出力電圧波形が歪むという問題が生じている。
これに対し、特許文献3には、モータの中性点と直流母線との間に接続された直流電源の電圧とインバータの直流入力電圧とを読み込み、これらを比較してインバータの出力電圧指令値を制限することにより、出力電圧波形の歪みを低減するようにした動力出力装置が開示されている。
特許第3874344号公報(段落[0008],[0016]〜[0030]、図3,図4等) 特許第3219039号公報(段落[0025]、図9等) 特開2002−291256号公報(段落[0040]〜[0045]、図6等)
特許文献3に記載された従来技術によれば、出力電圧波形の歪みは低減可能であるが、その反面、インバータが出力可能な交流電圧が低下するので、モータを高速域で運転する場合にはトルクに寄与しない弱め界磁電流を増大させなくてはならず、結果的に効率が低下したり、主回路電流容量の増加によって装置全体の高コスト化、大型化を招くという問題があった。
前述した電圧可変形エネルギー貯蔵素子による交流出力電圧への干渉は、エネルギー貯蔵素子の端子電圧の電圧設定範囲を大きくすればするほど顕著になるため、この電圧設定範囲を小さくすれば、その干渉度合いを減らすことができるが、その場合には、必要な電圧可変形エネルギー貯蔵素子の容量を増加させなくてはならず、これもコスト上昇等の原因になる。
そこで、本発明の解決課題は、特にモータの高速運転領域において電力変換器の出力可能な最大電圧を増加させ、弱め界磁電流を低減させて効率を向上させると共に、装置全体の低コスト化、小型化を可能にしたモータ駆動装置、及び、このモータ駆動装置が搭載された電動車両を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の特徴は、電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧の電圧設定範囲における最低電圧(放電終止電圧)を、電力変換器の正負直流母線間電圧のほぼ1/2としたものである。その理由を以下に説明する。
まず、図6は、本発明に係るモータ駆動装置の主回路の基本構成図である。この図6に示す回路は、実質的に特許文献2の図9に記載された回路と同様であり、1は二次電池としての鉛蓄電池(端子電圧をEdcとする)、2は電圧可変形エネルギー貯蔵素子としての電気二重層キャパシタ(端子電圧をVとする)、3はIGBT等の半導体スイッチング素子T11〜T16をブリッジ接続してなる三相インバータ(三相電圧形インバータ)、Mは永久磁石同期電動機等のモータである。
また、多相出力電力変換回路に関する特許第3223842号公報によれば、図6に示した回路において、インバータ3を構成する上アームまたは下アームのスイッチング素子を全てオン(他アームをオフ)させて零電圧ベクトルを出力させれば、図6の零相分等価回路は図7のようになることが記載されている。図7において、3’は図6のインバータ3と等価なインバータ、Tは図6の上アームのスイッチング素子T11〜T13と等価なスイッチング素子、Tは同じく下アームのスイッチング素子T14〜T16と等価なスイッチング素子、Lは図6のモータMの固定子巻線によるリアクトルである。
このため、上下アームのスイッチング素子T,Tのオン比率を調整することにより、キャパシタ2の電圧Vを調整することができる。その関係式を数式1に示す。なお、数式1において、T,Tは同じ符号を付したスイッチング素子T,Tの各オン期間である。
Figure 0005381163
この場合、上下アームのスイッチング素子T,Tのオン比率を調整するには、数式2に示す上アームのオン時比率Dと零相電圧振幅指令値λとの関係式を使い、所要のオン時比率Dを発生させるようにインバータの交流電圧指令値に零相分を加算すればよい。
Figure 0005381163
図8は、三相インバータ3のスイッチング素子のゲート信号を生成するためのブロック図であり、4u,4v,4wは、インバータ3の各相の出力電圧指令値V ,V ,V に零相電圧振幅指令値λをそれぞれ加算する加算器、8は三角波比較形のPWM生成部、5u,5v,5wは加算器4u,4v,4wの出力信号と搬送波の三角波とを比較する比較器、6は搬送波発生部、7はインバータ3の上下アームのスイッチング素子T11〜T16に対するゲート信号を生成するための分配部である。
ここで、搬送波である三角波の振幅を1.0とすると、波形歪みを避けるために交流電圧の振幅指令値λacと零相電圧振幅指令値λとの和は1.0以下とするので、交流電圧指令値の振幅最大値λacmaxは数式3によって決まり、この数式3から、インバータ3の出力可能な最大交流電圧(トルク発生に関与する正相分)Voutmaxは数式4となる。
Figure 0005381163
Figure 0005381163
数式2及び数式3を数式4に代入すると、数式5が得られる。
Figure 0005381163
また、数式1より、D,V,Edcの間には数式6の関係があるから、VとVoutmaxとの間には図9のような関係があり、VがEdc/2のとき、Voutmaxが最大になる(零相電圧振幅指令値λが交流出力電圧に与える干渉が最小となる)ことがわかる。
Figure 0005381163
次に、モータ速度と電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧との関係を考えると、モータ速度が低速域では加速を行うエネルギーを貯蔵しておくため端子電圧を高電圧に、高速域では減速時の回生エネルギーを吸収するため端子電圧を低電圧にしておくことがよい。特に、上記端子電圧は、モータ最高速度nmax近傍で放電終止電圧Vcminとなるようにする。
従って、モータ速度と電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧との関係は、図10のような特性に設定するのが望ましい。
一方、モータの電圧特性は一般的に低速域では駆動電圧は低いが、高速域になるにつれて電圧が上昇する。
以上をまとめると、モータ最高速度nmax近傍における電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧Vを放電終止電圧Vcminとし、その値をほぼEdc/2(Edcは二次電池すなわち正負直流母線間の電圧)とすることで、図11に示すようにモータ最高速度nmax近傍でVoutmaxが最大になると共に、モータ速度が低下するにつれてVoutmaxが低下する特性となり、上述したモータの電圧特性に一致させることができる。
以上のように、本発明の特徴は、高い交流電圧が要求されるモータ速度(最高速度近傍)において電力変換器の交流出力電圧に与える干渉が最小になるように、第2の電源の放電終止電圧を所定値に保つことにある。
すなわち、請求項1に係るモータ駆動装置は、モータに交流電力を供給する電力変換器と、この電力変換器の正負直流母線間に接続された第1の電源としての二次電池と、前記モータの中性点と前記直流母線の正極または負極との間に接続された第2の電源としての電圧可変形エネルギー貯蔵素子と、前記電力変換器の半導体スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路により前記半導体スイッチング素子をオンオフ制御して前記第2の電源と前記正負直流母線との間でエネルギーを授受可能としたモータ駆動装置において、
前記制御回路は、
前記モータの速度に応じて前記第2の電源の端子電圧目標値を演算する手段と、
前記第2の電源の端子電圧が前記端子電圧目標値に一致するように前記電力変換器の出力電圧を制御する手段と、を備え、
前記モータの速度が最大値の時の前記第2の電源の放電終止電圧を、前記正負直流母線間の電圧のほぼ1/2としたものである。
請求項2に係るモータ駆動装置は、請求項1に記載したモータ駆動装置において、前記制御回路は、前記第2の電源の端子電圧目標値及び端子電圧検出値を用いて零相電流指令値を演算する手段と、前記零相電流指令値及び零相電流検出値を用いて零相電圧指令値を演算する手段と、前記零相電圧指令値を前記電力変換器の出力電圧指令値に加算する手段と、を備えたものである。
請求項3に係るモータ駆動装置は、第1のモータに交流電力を供給する第1の電力変換器と、第1のモータの中性点と第1の電力変換器の直流母線の正極または負極との間に接続された第1の電源としての二次電池と、からなる第1の主回路と、
第2のモータに交流電力を供給する第2の電力変換器と、第2のモータの中性点と第2の電力変換器の直流母線の正極または負極との間に接続された第2の電源としての電圧可変形エネルギー貯蔵素子と、からなる第2の主回路と、
第1,第2の電力変換器の半導体スイッチング素子をそれぞれオンオフ制御する制御回路と、を備え、
第1,第2の電力変換器を共通の正負直流母線により接続すると共に、
前記制御回路により前記第2の電力変換器の半導体スイッチング素子をオンオフ制御して前記第2の電源と前記正負直流母線との間でエネルギーを授受可能としたモータ駆動装置において、
前記制御回路は、
前記第2のモータの速度に応じて前記第2の電源の端子電圧目標値を演算する手段と、
前記第2の電源の端子電圧が前記端子電圧目標値に一致するように前記第2の電力変換器の出力電圧を制御する手段と、を備え、
前記第2のモータの速度が最大値の時の前記第2の電源の放電終止電圧を、前記正負直流母線間の電圧のほぼ1/2としたものである。
請求項4に係るモータ駆動装置は、請求項3に記載したモータ駆動装置において、前記制御回路は、前記第2の電源の端子電圧目標値及び端子電圧検出値を用いて零相電流指令値を演算する手段と、前記零相電流指令値及び零相電流検出値を用いて零相電圧指令値を演算する手段と、前記零相電圧指令値を前記第2の電力変換器の出力電圧指令値に加算する手段と、を備えたものである。
更に、請求項5に係る電動車両は、請求項1〜4の何れか1項に記載したモータ駆動装置を搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、モータの高速運転領域においてインバータ等の電力変換器が出力可能な最大電圧を増加させることができ、これによって弱め界磁電流を低減できるため、効率を向上させることができる。
また、電力変換器の主回路電流容量が減少し、装置全体の低コスト化、小型化が可能になる。
本発明の第1実施形態を示す構成図である。 図1における制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図である。 図3における制御回路の構成を示すブロック図である。 図4における零相電流制御ブロックの構成図である。 本発明に係るモータ駆動装置の主回路の基本構成図である。 図6の零相分等価回路図である。 図6の三相インバータを駆動するスイッチング素子のゲート信号生成用のブロック図である。 本発明における電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧とインバータの出力可能な最大交流電圧との関係を示す図である。 本発明におけるモータ速度と電圧可変形エネルギー貯蔵素子の端子電圧との関係を示す図である。 本発明におけるモータ速度とインバータの出力可能な最大交流電圧との関係を示す図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示す構成図であり、この実施形態は請求項1,2,5に係る発明に対応している。図1では、本発明に係るモータ駆動装置が搭載された電動車両を想定しており、外部から加速指令、制動指令が入力される制御回路30により三相インバータ3の半導体スイッチング素子をオンオフさせ、前記各指令に基づいてモータMの電流、発生トルクを制御するように構成されている。
インバータ3は、図6と同様に半導体スイッチング素子T11〜T16をブリッジ接続して構成されており、その正負直流母線間には第1の電源である二次電池としての鉛蓄電池1が接続されている。なお、第1の電源としては、リチウムイオン二次電池やニッケル・水素蓄電池を用いても良い。
インバータ3の出力端子U,V,Wには、例えば永久磁石同期電動機等のモータMが接続され、その固定子巻線の中性点と負側直流母線との間には、第2の電源である電圧可変形エネルギー貯蔵素子としての電気二重層キャパシタ(以下、単にキャパシタともいう)2が接続されている。ここで、キャパシタ2は、車両の減速時にモータMから回生されるエネルギーを貯蔵し、車両の加速時にこの貯蔵エネルギーを動力発生に利用するものである。第2の電源は、キャパシタ2以外の電圧可変形エネルギー貯蔵素子であっても良いことは勿論である。
モータMの出力軸は減速ギアを介してデファレンシャルギア11に連結されており、左右の車輪12に動力を伝達するようになっている。
制御回路30は、マイコン(マイクロプロセッサ)31と、プログラム及びデータが記憶される記憶装置32とを備え、外部との間で信号を入出力するためのインターフェース回路(図示せず)を備えている。
また、制御回路30には、主回路の電流検出手段21により検出したインバータ3の各相電流(モータ電流)I,I,Iと、電圧検出手段22により検出したキャパシタ2の端子電圧Vと、磁極位置検出手段23により検出したモータMの磁極位置θとが入力されている。
図2は、制御回路30の構成を示すブロック図である。この制御回路30は、大別すると以下の二つの制御を行う。
第1の制御は、モータ電流を制御してトルクを制御するためのものである。すなわち、図2のインバータ制御部310において、外部から入力された加速指令、制動指令と、電流検出値I,I,I及び磁極位置θとに基づき、モータ制御ブロック311がトルク発生に関与する正相分の電圧指令値V ,V ,V を生成する。PWM生成部313は、電圧指令値V ,V ,V 通りの電圧をインバータ3から出力させるように、PWM演算によってスイッチング素子T11〜T16に対するゲート信号G11〜G16を作成する。インバータ制御部310による上記制御方法は周知であるため、ここでは詳述を省略する。
なお、加算手段312u,312v,312wによる電圧指令値V ,V ,V の補正動作については、後述する。
前記モータ制御ブロック311は、磁極位置θを時間微分して得たモータ速度nを零相電流制御ブロック320へ送る。
また、モータ制御ブロック311では、数式7〜数式9により、電流検出値I,I,Iに含まれる零相分をそれぞれ除去した正相分の電流検出値I’,I’,I’を求め、これらの電流検出値I’,I’,I’を電圧指令値V ,V ,V の演算に用いている。
Figure 0005381163
Figure 0005381163
Figure 0005381163
次に、第2の制御としての零相電流制御につき説明する。
図2の零相電流制御ブロック320では、端子電圧目標値演算手段322が、前記モータ制御ブロック311から送られたモータ速度nに基づいて、キャパシタ2の目標とする端子電圧を後述する数式12により演算し、これを端子電圧目標値V として出力する。
上記端子電圧目標値V と端子電圧検出値との偏差を加算手段323により求め、この偏差がゼロとなるようにPI調節手段324が調節演算してキャパシタ2の電流指令値(零相電流指令値)I を出力する。この零相電流指令値I と零相電流演算部321により演算された零相電流検出値Iとの偏差を加算手段325により求め、その偏差がゼロとなるようにPI調節手段326が調節演算して零相電圧指令値V を出力する。
この零相電圧指令値V を、インバータ制御部310内の加算手段312u,312v,312wにより各相の電圧指令値V ,V ,V に加算して最終的な電圧指令値を得る。
このように零相電流検出値Iに応じた零相電圧指令値V を零相電流制御ブロック320が演算し、この零相電圧指令値V を電圧指令値V ,V ,V に加算することにより、インバータ制御と並行して、キャパシタ2の端子電圧Vを端子電圧目標値V に一致させる制御が実行される。
以下、モータ速度nに基づいて、キャパシタ2の端子電圧目標値V を演算する方法を説明する。
キャパシタ2の最大電圧をVcmax、最小電圧(放電終止電圧)をVcminとすると、キャパシタ2の蓄積エネルギーと車両運動エネルギーとの間には、数式10が成立する。なお、数式10において、Cはキャパシタ2の容量、kは定数、Jは車両慣性モーメントである。
Figure 0005381163
モータ速度がnであるときのキャパシタ2の端子電圧Vは、数式10に基づく下記の数式11をVについて整理することにより、数式12となる。
Figure 0005381163
Figure 0005381163
端子電圧目標値演算手段322は、数式12の左辺のVをV とし、モータ速度nを用いて端子電圧目標値V を演算する。
数式12によれば、モータ速度nが最小値(零)のとき、キャパシタ2の端子電圧は最大値Vcmaxとなり、モータ速度nが最大値nmaxのとき、キャパシタ2の端子電圧は最小値Vcminとなることがわかる。これは、モータ速度nが最小値(零)のときは以後の加速による電力消費に備えてキャパシタ2の貯蔵エネルギーを最大にし、モータ速度nが最大値nmaxのときは、以後の減速による回生電力の貯蔵に備えてキャパシタ2の貯蔵エネルギーを最小にしておくことを意味する。
このことから、キャパシタ2の最小電圧(放電終止電圧)VcminをEdc/2にすれば、前述した図9、図10の特性から、インバータ3が出力可能な最大交流電圧(モータのトルク発生に関与する正相分電圧)は図11に示す特性となり、モータ速度nが高いほどインバータ3から大きな電圧を出力できることがわかる。
ここで、発明者の実験によれば、キャパシタ2の最小電圧(放電終止電圧)Vcminは厳密にEdc/2である必要はなく、Edc/2の近傍の値であっても実用上、支障ないことが確認されている。
なお、前記零相電流演算部321による零相電流Iの演算式は、数式13に示す通りである。
Figure 0005381163
本実施形態では、第2の電源としてのキャパシタ2がモータMの中性点と負側直流母線との間に接続されているが、キャパシタ2はモータMの中性点と正側直流母線との間に接続しても良い。
次に、図3は本発明の第2実施形態を示す構成図であり、この実施形態は請求項3,4に係る発明に対応している。
図3に示すように、本実施形態に係るモータ駆動装置は、正負直流母線を共通にした第1,第2の主回路20A,20Bと、制御回路35とから構成されている。なお、24は正負直流母線間に接続されたコンデンサ(端子電圧をEdcとする)である。
第1の主回路20Aは、半導体スイッチング素子T11〜T16からなる第1の三相インバータを備え、このインバータにより駆動される第1のモータMの中性点と負側直流母線との間には、第1の電源としての鉛蓄電池1が接続されている。この鉛蓄電池1による電力は、第2の主回路20B内のキャパシタ2(端子電圧をVとする)の電力を補うように主回路20A,20Bに供給される。なお、主回路20Aにおいて、21Aは電流検出手段、23Aは磁極位置検出手段である。
他方、第2の主回路20Bは、実質的に図1における主回路と同様に構成されており、T21〜T26は第2の三相インバータを構成する半導体スイッチング素子、Mは第2のモータ、2は第2の電源としてのキャパシタ、22は電圧検出手段、21Bは電流検出手段、23Bは磁極位置検出手段である。
第2の主回路20Bでは、第1実施形態として説明したように、減速時にモータMから回生されるエネルギーをキャパシタ2に貯蔵し、加速時にこの貯蔵エネルギーを利用する。
制御回路35は、第1,第2の主回路20A,20Bを制御するためのものであり、主回路20A,20Bにそれぞれ対応する加速指令、制動指令が外部から入力され、半導体スイッチング素子T11〜T26をオンオフ制御してモータM,Mの発生トルクをそれぞれ制御する。
この第2実施形態において、鉛蓄電池1とキャパシタ2とは共通の直流母線を介して任意の主回路20A,20Bとの間で電力の授受が可能であるが、キャパシタ2のエネルギー運用の都合上、ここでは以下の通りとする。
すなわち、鉛蓄電池1は第1,第2の主回路20A,20B双方に電力を供給し、キャパシタ2は第2の主回路20Bのみに電力を授受することとする。
また、本実施形態において、本発明の作用効果が発揮されるのは、キャパシタ2を備えた第2の主回路20Bのみである。
図4は、制御回路35の構成を示すブロック図である。
制御回路35は、図示するように、第1の主回路20Aを制御するための第1のインバータ制御部360Aと、第2の主回路20Bを制御するための第2のインバータ制御部360Bと、これらのインバータ制御部360A,360Bに付随して設けられた零相電流演算部364A,364Bと、主回路20A,20Bに共通する零相電流制御ブロック370とから構成されている。
第1のインバータ制御部360Aは、加速指令1、制動指令1、電流検出値Iu1,Iv1,Iw1及び磁極位置θが入力されるモータ制御ブロック361Aと、加算手段362Aと、PWM生成部363Aとからなり、第2のインバータ制御部360Bは、加速指令2、制動指令2、電流検出値Iu2,Iv2,Iw2及び磁極位置θが入力されるモータ制御ブロック361Bと、加算手段362Bと、PWM生成部363Bとからなっている。これらの構成は実質的に図2に示したインバータ制御部310と同一であるため、説明を省略する。
零相電流制御ブロック370は、外部から与えられた直流母線間電圧指令値Edc に従い、鉛蓄電池1またはキャパシタ2と直流母線との間の電力授受を制御する。
図5は、零相電流制御ブロック370の構成図である。この図5において、直流母線間電圧指令値Edc と電圧検出値Edcとの偏差が加算手段371Aにより演算され、この偏差がゼロになるように、PI調節手段372Aにより第1,第2の主回路20A,20Bの合計した零相電流指令値(I +I )を生成する。ここで、第1の主回路20Aの零相電流指令値I は鉛蓄電池1に対する零相電流指令値、第2の主回路20Bの零相電流指令値I はキャパシタ2に対する零相電流指令値である。
また、図5において、図2の零相電流制御ブロック320と同様に、第2の主回路20B側では、端子電圧目標値演算手段376Bにより、モータMの速度nに応じて端子電圧目標値V が決定され、加算手段371B、PI調節手段372Bを介してキャパシタ2の零相電流指令値I が決定される。この零相電流指令値I に従って零相電流Iを制御することにより、第1実施形態と同じく、モータMの速度nが最高速のときにキャパシタ2の最小電圧(放電終止電圧)VMINがほぼEdc/2となるように制御される。
これにより、第2の主回路20Bについては、図9、図10の特性から、インバータが出力可能な最大電圧(モータトルクに関与する正相分電圧)が図11の特性となり、モータ速度nが高いほどインバータの出力電圧を高くすることができる。
第2の主回路20B側の零相電流指令値I を、加算手段373Aにおいて前述の合計した零相電流指令値(I +I )から差し引くことにより、鉛蓄電池1を備えた第1の主回路20Aの零相電流指令値I が決定される。
このようにして決定された零相電流指令値I ,I と零相電流検出値I,Iとの偏差を加算手段374A,374Bによりそれぞれ求め、これらの偏差をゼロにするようにPI調節手段375A,375Bが調節演算を行うことにより、各インバータ制御部360A,360Bに与える零相電圧指令値V01 ,V02 がそれぞれ生成され、結果的に各零相電流が制御される。
また、上記の制御により、正負直流母線間電圧Edcがその指令値Edc に一致し、かつ、キャパシタ2の端子電圧Vが目標値V に一致するような制御が行われることになる。
なお、本実施形態では、第1の電源としての鉛蓄電池1がモータMの中性点と負側直流母線との間に接続され、第2の電源としてのキャパシタ2がモータMの中性点と負側直流母線との間に接続されているが、鉛蓄電池1をモータMの中性点と正側直流母線との間に接続し、キャパシタ2をモータMの中性点と正側直流母線との間に接続しても良い。
また、第1の主回路20Aと同一構成の別の主回路を、正負直流母線(コンデンサ24)を共通にして更に並列に接続することもできる。
本発明に係るモータ駆動装置は、電動車両を始めとして、モータ駆動用の電力変換器により第1,第2の電源間でエネルギーを授受可能とする各種のモータ駆動装置に利用可能である。
,M:モータ
11〜T26:半導体スイッチング素子
1:鉛蓄電池
2:電気二重層キャパシタ
3:インバータ
11:デファレンシャルギア
12:車輪
20A,20B:主回路
21,21A,21B:電流検出手段
22,25:電圧検出手段
23,23A,23B:磁極位置検出手段
24:コンデンサ
30,35:制御回路
31:マイコン
32:記憶装置
310,360A,360B:インバータ制御部
311,361A,361B:モータ制御ブロック
312u,312v,312w,323,325,362A,362B,371A,371B,373A,374A,374B:加算手段
313,363A,363B:PWM生成部
320,370:零相電流制御ブロック
321,364A,364B:零相電流演算部
322,376B:端子電圧目標値演算手段
324,326,372A,372B,375A,375B:PI調節手段

Claims (5)

  1. モータに交流電力を供給する電力変換器と、この電力変換器の正負直流母線間に接続された第1の電源としての二次電池と、前記モータの中性点と前記直流母線の正極または負極との間に接続された第2の電源としての電圧可変形エネルギー貯蔵素子と、前記電力変換器の半導体スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路により前記半導体スイッチング素子をオンオフ制御して前記第2の電源と前記正負直流母線との間でエネルギーを授受可能としたモータ駆動装置において、
    前記制御回路は、
    前記モータの速度に応じて前記第2の電源の端子電圧目標値を演算する手段と、
    前記第2の電源の端子電圧が前記端子電圧目標値に一致するように前記電力変換器の出力電圧を制御する手段と、を備え、
    前記モータの速度が最大値の時の前記第2の電源の放電終止電圧を、前記正負直流母線間の電圧のほぼ1/2としたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載したモータ駆動装置において、
    前記制御回路は
    前記第2の電源の端子電圧目標値及び端子電圧検出値を用いて零相電流指令値を演算する手段と、
    前記零相電流指令値及び零相電流検出値を用いて零相電圧指令値を演算する手段と、
    前記零相電圧指令値を前記電力変換器の出力電圧指令値に加算する手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 第1のモータに交流電力を供給する第1の電力変換器と、第1のモータの中性点と第1の電力変換器の直流母線の正極または負極との間に接続された第1の電源としての二次電池と、からなる第1の主回路と、
    第2のモータに交流電力を供給する第2の電力変換器と、第2のモータの中性点と第2の電力変換器の直流母線の正極または負極との間に接続された第2の電源としての電圧可変形エネルギー貯蔵素子と、からなる第2の主回路と、
    第1,第2の電力変換器の半導体スイッチング素子をそれぞれオンオフ制御する制御回路と、を備え、
    第1,第2の電力変換器を共通の正負直流母線により接続すると共に、
    前記制御回路により前記第2の電力変換器の半導体スイッチング素子をオンオフ制御して前記第2の電源と前記正負直流母線との間でエネルギーを授受可能としたモータ駆動装置において、
    前記制御回路は、
    前記第2のモータの速度に応じて前記第2の電源の端子電圧目標値を演算する手段と、
    前記第2の電源の端子電圧が前記端子電圧目標値に一致するように前記第2の電力変換器の出力電圧を制御する手段と、を備え、
    前記第2のモータの速度が最大値の時の前記第2の電源の放電終止電圧を、前記正負直流母線間の電圧のほぼ1/2としたことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項3に記載したモータ駆動装置において、
    前記制御回路は
    前記第2の電源の端子電圧目標値及び端子電圧検出値を用いて零相電流指令値を演算する手段と、
    前記零相電流指令値及び零相電流検出値を用いて零相電圧指令値を演算する手段と、
    前記零相電圧指令値を前記第2の電力変換器の出力電圧指令値に加算する手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載したモータ駆動装置を搭載したことを特徴とする電動車両。
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