JP5378327B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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本発明は、魚等の被調理物を調理庫内に収納して上・下ヒータにより焼き上げる加熱調理器に関するものである。
従来のこの種の加熱調理器においては、受け皿に焼き網を載置し、該焼き網の上に魚等の被加熱物を載せ、それらを調理庫に収納して該調理庫の上下に設けた上・下ヒータにより加熱し、被加熱物を焼き上げるのが一般的である。
近年は、健康志向の高まりから脱脂,減塩を目的として、調理庫内で過熱水蒸気を発生させ、該過熱水蒸気によって被加熱物を加熱することが行われており、それらは特許文献1から3に記載されている。
特許文献1に記載されたものは、調理室内に焼き網を載せる受け皿を収納し、該受け皿の後部側に水を入れる蒸気供給手段と、蒸気供給手段に入れた水を加熱する貯水部加熱手段を設けている。そして調理室の後部の外側に調理室内に熱風を送風して循環させる第2の加熱手段を設けている。前記蒸気供給手段によって発生した蒸気を第2の加熱手段によって更に加熱して過熱水蒸気にし、該過熱水蒸気と高温の空気を調理室に送り込んで調理物を加熱調理するものである。
また、特許文献2に記載されたものは、受け皿に水を貯留し、該受け皿の下に設けたスチームヒータで受皿の水を加熱して蒸気を発生させ、発生した蒸気をロースター庫内のヒータの加熱によって過熱水蒸気とする。そして該過熱水蒸気を食品に当てて該食品に含まれる塩分や油脂分を効率よく除去しながら加熱調理を行うロースターである。
さらに、特許文献3に記載されたものは、水を入れた受皿と焼き網との間に小孔群を有する蒸気抑制板を載置し、該蒸気抑制板によって下から熱を反射して加熱効率を高めるとともに、受皿内の水に対しては遮熱効果が働くようにしている。そして水蒸気を蒸気抑制板に設けられた小孔群を介して徐々に排出することにより、調理物を水蒸気の影響を受けにくくして良好な状態に焼き上がるグリル調理器である。
特開2008−307077号公報 特開2007−20612号公報 特開平2−13728号公報
近年の加熱調理器においては、上記したように、被加熱物の脱脂や減塩を目的として、調理庫内で発生した水蒸気をさらに加熱して過熱水蒸気とし、該過熱水蒸気によって調理物を加熱する調理方法が好まれている。
しかし、特許文献1に記載された加熱調理器は、受け皿後部の蒸気供給手段で発生した水蒸気を、調理室の後部外側に設けた循環式の第2の加熱手段で加熱し、過熱水蒸気として加熱室内に循環させている。そのため、受け皿後部の蒸気供給手段で発生した水蒸気によって第2の加熱手段で生成した過熱水蒸気や高温空気が冷やされてしまい、非効率である。
また、特許文献2に記載されたロースターは、受け皿の外側底面に設けたスチームヒータによって受け皿内の水を加熱し、そこで発生した蒸気を魚焼き用のヒータによってさらに加熱して過熱水蒸気としている。そのため、空気に比べて軽い過熱水蒸気はロースター庫内の上部に上昇し、食品を効率よく加熱することができないまま、ロースター庫の上部に設けられた開口より排気ダクトに排出され、非効率である。
さらに、特許文献3に記載されたグリル調理器は、蒸気抑制板によって調理物は水蒸気の影響を受けにくくなるため、脱脂,減塩の効果はほとんど期待できない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、請求項1では、加熱調理器の本体内に配置され前面が開口した調理庫と、該調理庫の前面開口部を塞ぐドアと、前記調理庫内の上下に被加熱物を加熱する上・下ヒータと、該上・下ヒータの間に配置され前記被加熱物を載せる焼き網と、該焼き網を載置し前記下ヒータの下方に配置した受け皿と、を備えた加熱調理器において、前記焼き網の前面側線材に前記ドアの裏側に延びるタンク支持部材を固定し、該タンク支持部材の上に金属製からなる横長形状で上面開口部を蒸気噴出口を有したタンク蓋で覆ったスチームタンクを取り出し自在に配置し、前記下ヒータは、前記スチームタンクに接近し前記ドアの裏側に近い前面部に前記焼き網の横幅方向に沿ってワット密度を高くした横長発熱部を設けたものである。
請求項2では、前記下ヒータに設けたワット密度の高い前記横長発熱部は、該横長発熱部よりワット密度の低い発熱域に挟まれているものである。
請求項1によれば、下ヒータの横長発熱部から横長のスチームタンク全体に効率よく熱が伝わり、また横長発熱部のワット密度を高くすることでスチームタンク内の水を素早く加熱ができるので、調理開始から短時間で大量の水蒸気を供給することが可能となる。従って、調理開始の早い時期から過熱水蒸気で被加熱物を加熱することで、脱脂や減塩効果を効率的に行える。
請求項2によれば、ワット密度を高くした横長発熱部をヒータの端末部側に設けないで、ワット密度の低い区間1と区間3の間に挟んで配置することで、横長発熱部で発熱した熱がヒータ端末部などに奪われないので、スチームタンク内の水をさらに効率よく加熱することができる。
本発明によって、加熱調理器の過熱水蒸気を利用して健康志向の調理ができ、脱脂や減塩効果を高めることができる加熱調理器を提供することができる。
一実施例の加熱調理器をシステムキッチンに収納した状態の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 一実施例の加熱調理器のタンクと下ヒータの位置関係を示す説明図である。 同タンクと下ヒータの位置関係を示す斜視図である。 図4のB−B断面図である。 一実施例の加熱調理器の焼き網の斜視図である。
以下、本発明の実施例を図1から図6に従って説明する。尚、本実施例は、システムキッチンに嵌め込むビルトイン型でなく、キッチンに載置する据置型の加熱調理器であっても差し支えない。
図1において、加熱調理器の本体2は、システムキッチン1の上面から落とし込んで設置され、設置後は本体2の後述するオーブン(ロースター)4と操作部パネル5がシステムキッチン1の前面部から操作できるようになっている。操作部パネル5は主にオーブン4の電源の入・切やメニューの選択・設定,操作を行う。
調理を行う際の調理鍋(図示せず)は、本体2の上面に配置された耐熱ガラス等からなるプレート3上に載置され、プレート3の周囲端面は、プレート枠14によって保護されている。
プレート3には載置部6が描かれており、該載置部6に調理鍋を載置することにより調理可能となる。載置部6は、プレート3の上面手前の右に載置部右6a、左に載置部左6bが配置され、これら両載置部6a,6b間の奥(中央後部)に載置部中央6cが配置されている。そして、プレート3を挟んで各載置部6の下に位置するように、本体2内の上部に調理鍋を加熱するための加熱コイルユニット25(図2)が設置されている。
また、プレート3の前面側には、上面操作部9とその奥側に位置する上面表示部10が設けられており、上面操作部9は主に加熱コイルユニット25の操作を行う。
本体2の内部には、上記した発熱部品である加熱コイルユニット25や、電子部品およびこれらの発熱部品を冷却するための冷却ファン(いずれも図示せず)が配置されている。
本体2の後部上面には、前記冷却ファンの駆動によって外気を吸引する吸気口7と、発熱部品である加熱コイルユニット25や電子部品を冷却した後の廃熱を本体2外に排出する排気口8が設けられている。なお、排気口8からは、後述するオーブン4の廃熱も同時に排出される。
オーブン4は魚や肉,ピザ等の被加熱物を焼くためのもので、本体2の前面部の左側若しくは右側に配置されている。(本実施例では、本体2の左側に配置されている。)なお、オーブンは、呼び名としてロースター,グリルと呼ぶこともある。
図2において、次にオーブン4の詳細について説明する。調理庫26は、前面が開口した箱型をしており、内部の上部と下部にはシーズヒータ等の発熱体をよりなる上・下ヒータ27(上ヒータ27a,下ヒータ27b)が設置されている。上ヒータ27aは、上面図は図示しないが、調理庫26の前後方向又は横幅方向に沿って適宜蛇行しながら配置されている。下ヒータ27bは、図3に示すように調理庫26の前後方向に沿って蛇行しながら配置され、後述するドア32の裏側に近い前面部に、同じく後述する焼き網33の横幅方向に沿った横長発熱部27b−1(L点〜M点の区間)を設けている。
上ヒータ27a,下ヒータ27bを制御する制御部45は、オーブン4の上面で、該オーブン4からの熱の影響を受けない場所に配置されており、操作部パネル5や上面操作部9,上面表示部10とも連なっている。
また、調理庫26の前面開口部は、ドア32によって塞がれており、該ドア32の表側にハンドル11が取り付けられている。またドア32の裏側に受け皿支持部31aの前面が着脱自在に連結されている。受け皿支持部31aの上面に着脱自在に受け皿31が載置されている。
調理庫26の後方上部には、排気出口29が設けられ、該排気出口29は排気通路35を介して本体2の後部上面に開口した排気口8に連通している。
また、排気出口29の入り口側には調理庫26内で発生する煙や臭いを浄化する空気浄化用の触媒34と、触媒34を加熱するための触媒ヒータ37が配置されている。排気通路35の途中には煙や臭いを強制的に排気口8を通して本体2外に排出するための排気手段36が設けられている。なお、排気手段36は、排気ファン36aと排気モータ36bとで構成されている。触媒ヒータ37と排気モータ36bは制御部45に接続されている。
調理庫26の前面側下部とドア32との間には空気取入口43が設けられ、前記排気手段36が駆動すると、空気取入口43から調理庫26内に外気が流入し、下記する受け皿31の下面を冷却しながら排気通路35側に流れる。
受け皿31は、調理庫26内にその前面開口部から出し入れ自在に収納されており、中に焼き網33が載置され、その上に魚等の被加熱物30を載せる。
44はタンクで、タンク支持部材33dに載置されたスチームタンク41とスチームタンク41の上面を覆うタンク蓋42で構成されている。
焼き網33について図6を用いて構成を説明する。焼き網33は、所定の間隙を保持して後方から前方に向けて平行に並べた横線材33aと、略U字状をなし、上部に該横線材33aの両端を固定し、下部を受け皿31の内周段部に載置した一対のフレーム線材33bとで構成されている。前記U字状部間には、前記上部と下部の間隙を一定に保持するための保持線材33cが固定されている。
33dはタンク支持部材で、線材を略コ字状に成形し、焼き網33の最前部とその次の横線材33aとに両端部を固定し、中間の略コ字状部をドア32の裏側に延ばしている。延ばした両側の線材33d−1を皿状に湾曲させて後述するスチームタンク41を支持できる形状にしている。なお、タンク支持部材33dの両端部を、最前部とその次の横線材33aとに固定するのは、タンク支持部材33dの強度を上げるためであり、最前部のみに固定しても強度を保持できれば何ら問題はない。
図3から図5において、タンク44の構成について説明する。
スチームタンク41は、ステンレス材等の耐熱金属板によって横長形状に絞り成形され、上面が開口し、下部に50〜100cc程度の水を溜める水溜め部41aを有している。上端周縁部に外向きのフランジ部41bを形成し、外周面に変色防止と伝熱性向上を目的として耐熱性のある黒色系のフッ素樹脂やセラミック塗装が施されている。
そして、このスチームタンク41は、ドア32の裏側で、フランジ部41bをタンク支持部材33dの線材33d−1上に載置し、下ヒータ27bの横長発熱部27b−1に4mm程度の隙間を保持して接近させている。それは、後記する下ヒータ27bの横長発熱部27b−1の表面温度が660℃程度まで上昇することから直接接触させると変色する恐れがあるためである。
スチームタンク41の上面にはタンク蓋42が取り外し自在に載置されている。該タンク蓋42は、耐熱性が良く、錆びないステンレス材で成形され、表面に変色防止と清掃性向上を目的として耐熱性のよいフッ素樹脂やセラミック塗装が施されている。
また、タンク蓋42は、取り付け,取り外しが容易なように、焼き網33の上面よりも上部に位置している。長手方向の略中央部に凸部42aを設け、同じく長手方向の周縁部に複数個の蒸気噴出口42bを前後対称となるように設けている。この構成によって、タンク蓋42は、前後を逆にしてスチームタンク41に取り付けてもフランジ部41bに載置される。
なお、スチームタンク41は、上記の実施例では、焼き網33のタンク支持部材33d上に載置されているが、必ずしも焼き網33上に載置する必要はない。受け皿31の前面側上部で下ヒータ27bに接近するように配置してあればよい。
図3から図5において、下ヒータ27bの構成について説明する。
下ヒータ27bは、横長発熱部27b−1で発熱温度を高くするために、下ヒータ27bの横長発熱部27b−1にあたるシーズヒータ内のヒータ線の巻ピッチを密にして、全体のワット密度に対して横長発熱部27b−1の区間のみワット密度を高く設定している。
例えば、図3において示すK点からL点の区間1のワット密度は約3.28W/cm2、横長発熱部27b−1(L点からM点の区間)のワット密度は約5W/cm2、M点からN点の区間3のワット密度は約3.28W/cm2。そして各区間の長さは、区間1は209mm、横長発熱部27b−1は221mm、区間3は1242mmである。また各区間の電力は、区間1は143W、横長発熱部27b−1は232W、区間3は857Wになり、下ヒータ27b全体の電力は1232Wとなる。
参考までに説明すると、横長発熱部27b−1は、ワット密度を約3.28W/cm2から約5W/cm2に高くすることで電力を約79W高めている。また、ワット密度の高くした横長発熱部27b−1をヒータの端末部側に設けないで、ワット密度の低い区間1と区間3の間に挟んで配置することで、横長発熱部27b−1で発熱した熱がヒータ端末部などに奪われ難くしている。
本実施例は、以上の構成からなり、次に動作について被加熱物30として鳥肉を焼く場合を例にとって説明する。
まず、ドア32のハンドル11を手前に引いて受け皿31とともにスチームタンク41を調理庫26の前面に露出させる。タンク支持部材33dの皿状の線材33d−1上に載置されているスチームタンク41のタンク蓋42を開け、水溜め部41aに水約50cc供給する。この時、タンク蓋42が焼き網33の上面よりも上部に位置しているため、タンク蓋42の周囲には邪魔なものがなく、簡単に手で開けられる。スチームタンク41に水を供給した後は、その上面開口部をタンク蓋42で覆う。
次に、焼き網33の上に下ごしらえをした鶏肉を載せる。この時、タンク蓋42が焼き網33よりも上部に位置しているため、鶏肉の一部がタンク蓋42上に載ることもある。しかし、タンク蓋42の略中央部に凸部42aが設けられていることにより、鶏肉の一部は凸部42a上に載り、蒸気噴出口42bが塞がれることはない。
ドア32を閉じて調理を開始すると、排気手段36が駆動し、空気取入口43から受け皿31の下面に外気が流入するので、受け皿31は冷やされる。従って受け皿31には水を入れなくともよいが、水を入れても調理は可能である。
加熱は、加熱開始から主に下ヒータ27bによって鶏肉とスチームタンク41内の水を加熱する。加熱が行われると、鶏肉から脂が溶け出し始めるが、一般に言われている肉の脂類が溶け出す温度は、鶏肉は30〜32℃、豚肉は33〜46℃、牛肉が40〜50℃であり、肉の熱変成の温度は60〜70℃から始まる。よって、鶏肉の温度が肉の熱変成の温度を過ぎた後、今度は上ヒータ27aによる加熱が主となって焼き上げる。また、調理時に鶏肉から発生する煙や臭いは、排気手段36によって触媒34を通して排気出口29から排気通路35を通って排気口8より本体2外に排出する。
次に、鶏肉を焼いた場合の過熱水蒸気調理の動作を具体的に説明する。
調理スタート時は、下ヒータ27bの通電率を高くして、調理庫26及び鶏肉を温め、同時にスチームタンク41内の水を加熱する。加熱開始から数分で鶏肉の温度は脂が溶け始める温度に到達し、同時にスチームタンク41の水溜め部41a内の水も下ヒータ27bの横長発熱部27b−1からの熱によって加熱され、水蒸気が発生し始める。
下ヒータ27bの横長発熱部27b−1はワット密度が約5W/cm2であるので、表面温度が660℃程度まで上昇する。横長発熱部27b−1以外の部分はワット密度が低く約3.28W/cm2部分は表面温度が550℃程度である。そのため、横長発熱部27b−1の表面の温度を、横長発熱部27b−1以外の部分より約100℃高くすることにより、スチームタンク41へより大きな加熱がされる。
このとき、スチームタンク41の水溜め部41aと下ヒータ27bの横長発熱部27b−1が、ともに略同一長さの横長で接近しており、スチームタンク41には耐熱性の樹脂が施され、伝熱性がよい。そのため、下ヒータ27bからの熱は水溜め部41a内の水に効率よく伝わり、水蒸気の発生量が増大する。
発生した水蒸気は、蒸気噴出口42bから高温に加熱された上ヒータ27aと下ヒータ27bに接触し、約200℃程度の過熱水蒸気となる。
この過熱水蒸気は、排気手段36の作用により空気取入口43から取り入れた外気の流れに乗って、調理庫26の後方上部にある排気出口29に向かう中で鶏肉全体を過熱水蒸気で包んでいく。
そして、鶏肉全体を包んだ過熱水蒸気は、鶏肉の表面全体で凝縮水滴になることによって発生する凝縮潜熱により、鶏肉を効率良く加熱する。
また、鶏肉の周囲を一定の湿度で保持することで、鶏肉の表面で発生する凝縮潜熱による加熱が和らぎ、表面だけが著しく加熱されることなく鶏肉の内部も加熱されるようになる。
そのため、鶏肉の表面と内部の温度差が緩和され、鶏肉の全体の温度を上昇させる。
鶏肉の温度が上昇し、鶏肉に含まれる脂が溶ける温度に上昇すると脂が溶解し、さらに鶏肉の温度が上昇すると、肉の熱変成温度、つまり、たんぱく質が加熱によって凝固が始まる温度に達する。すると、たんぱく質の凝固によって鶏肉全体が縮み、鶏肉の内部で溶けた脂が表面に流出する。表面に流出した脂は鶏肉の表面に付着している水滴と一緒に受け皿31に滴下して鶏肉から余分な脂は排除される。
この加熱中は、上・下ヒータ27によって調理庫26内の温度は300℃程度まで上昇する。そのため、スチームタンク41及びタンク蓋42は耐熱性のよいステンレス材等によって成形され、その表面に耐熱性のあるフッ素樹脂やセラミック塗装が施されているので熱変形や変色等の不具合を生じることはない。
調理は、その後、鶏肉全体が加熱されるまで、下ヒータ27bを主体にして加熱を続け、加熱が完了した後に上ヒータ27aを入れ、焼き色等を調整したところで自動調理が終了となる。
調理後に、スチームタンク41及びタンク蓋42を掃除する場合には、ドア32のハンドル11を手前に引いて調理庫26から受け皿31を引き出し、スチームタンク41及びタンク蓋42を手で持ち上げて外に取り出せばよい。
なお、上記した本実施例においては、過熱水蒸気によって鶏肉の脱脂を行う調理について説明したが、塩鮭等の減塩もできることは言うまでもない。
また、調理の際にスチームタンク41に入れる水は、被加熱物30の種類等によって50〜100cc程度給水するのがよい。
上記したように、本実施例によれば、下ヒータ27bの横長発熱部27b−1から横長のスチームタンク41の全体に効率よく熱が伝わり、また横長発熱部27b−1のワット密度を高くすることでスチームタンク41内の水を素早く加熱ができるので、調理開始から短時間で大量の水蒸気を供給することが可能となる。従って、調理開始の早い時期から過熱水蒸気で被加熱物30を加熱することで、脱脂や減塩効果を効率的に行える。
また、ワット密度の高くした横長発熱部27b−1をヒータの端末部側に設けないで、ワット密度の低い区間1と区間3の間に挟んで配置することで、横長発熱部27b−1で発熱した熱がヒータ端末部などに奪われないので、スチームタンク41内の水をさらに効率よく加熱することができる。
2 本体
26 調理庫
27 上・下ヒータ
27b 下ヒータ
27b−1 横長発熱部
30 被加熱物
31 受け皿
32 ドア
33 焼き網
33d タンク支持部材
41 スチームタンク
42 タンク蓋
42b 蒸気噴出口

Claims (2)

  1. 加熱調理器の本体内に配置され前面が開口した調理庫と、該調理庫の前面開口部を塞ぐドアと、前記調理庫内の上下に被加熱物を加熱する上・下ヒータと、該上・下ヒータの間に配置され前記被加熱物を載せる焼き網と、該焼き網を載置し前記下ヒータの下方に配置した受け皿と、を備えた加熱調理器において、前記焼き網の前面側線材に前記ドアの裏側に延びるタンク支持部材を固定し、該タンク支持部材の上に金属製からなる横長形状で上面開口部を蒸気噴出口を有したタンク蓋で覆ったスチームタンクを取り出し自在に配置し、前記下ヒータは、前記スチームタンクに接近し前記ドアの裏側に近い前面部に前記焼き網の横幅方向に沿ってワット密度を高くした横長発熱部を設けたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記下ヒータに設けたワット密度の高い前記横長発熱部は、該横長発熱部よりワット密度の低い発熱域に挟まれていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
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