JP5377571B2 - 寝袋兼担架 - Google Patents

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Description

本発明は、寝袋兼担架に関し、寝袋に使用でき、介護者又はけが人などを運ぶ担架にも使用できるものに関する。
このような寝袋は、登山、キャンプ等のアウトドアで就寝するとき等に使用される。また、このような担架は、介護者やけが人に余分な負荷や怪我の悪化を防ぐために安全に運ぶときに使用される。
ところが、このような寝袋と担架とは目的と用途が異なるため、両者の機能を喪失せずに兼用することは難しかった。
特開2005−288077号公報 実用新案登録第3114828号公報 実用新案登録第3115210号公報 特開2000−126019号公報 特開2000−296035号公報
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、寝袋の機能と担架の機能を低減させることなく、十分に機能を発揮させるほか、寝袋と担架との機能を相乗的により大きくできる寝袋兼担架を提供することにある。
このため、本発明は、 寝袋として使用されるときには、 人体に対して一番外側に配置され、水分を透過させないまたは吸収しない、人体の正面または背面の面積より大きい防水シートと、 この防水シートと上記人体との間に配置される保温性または通気性のある、当該防水シートのほぼ全面にわたって積層された保温通気シートと、 上記人体に対して、上記防水シートの内側に取り付けられた複数の吊り下げバンドと、を備え、 担架として使用されるときには、 上記防水シートを上記人体に接する状態とし、 上記保温通気シートを、上記防水シートに対して人体とは反対側に配置される状態とし、 上記人体に対して、上記防水シートを挟んで、上記吊り下げバンドによって、当該人体を持ち上げ可能とした。
これにより、寝袋兼担架を担架として、介護者やけが人を運ぶときには、人体に防水シートの側が当接して、汚物や血液等が寝袋兼担架に浸透せず、防水シート上の汚れを容易に除去できる。また、寝袋兼担架を寝袋として、人が寝るときには、保温されたり通気性が良好となったり、快適な睡眠を得ることができる。さらに、吊り下げバンドが防水シートの内側に位置すると、汚れにくい防水シートを外側にして、寝袋兼担架を折り畳むとき、吊り下げバンドを寝袋兼担架内に収納でき、寝袋兼担架の収納で吊り下げバンドが邪魔にならない。
(1)寝袋兼担架1の構造
図1は寝袋兼担架1のファスナー7、8、10、11を全て開いて平坦に展開した状態を示す。図2は寝袋兼担架1を担架として使用するときに、体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5を外側にして、ファスナー7、8、10、11を閉じて寝袋兼担架1を2つ折りにした片面を示す。図3は寝袋兼担架1を寝袋として使用するときに、体部防水シート2及び頭部防水シート3を外側にして、寝袋兼担架1を裏返してファスナーを閉じて寝袋兼担架1を2つ折りにした片面を示す。これら他方の片面は図2及び図3の状態に対して線対称となる。
図1に示すように、体部防水シート2は展開した状態でほぼ長方形状であり、この長方形の長辺は成人の人体の身長より数十cm大きく、成人の人体の正面または背面の面積より大きい。この体部防水シート2は、防水加工されて水分を透過させないまたは吸収しないものであり、この結果、水性の汚物や血液等の液体を全て透過または吸収しない。
この長方形状の体部防水シート2の短辺の中央は外方へ膨らんで頭部防水シート3が形成され、この頭部防水シート3はほぼ正方形状となっている。これら頭部防水シート3及び体部防水シート2のほぼ全面にわたって、体部防水シート2及び頭部防水シート3とほぼ同形同大の、保温性または通気性のある体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5が積層されている。この体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5と上記体部防水シート2及び頭部防水シート3とは周縁で縫合され一体不可分になっている。
上記長方形状の体部防水シート2及び体部保温通気シート4の1つの長辺から、上記頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の無い短辺の中央にかけて、周縁に沿って体部ファスナー7が縫合されて設けられる。また、上記長方形状の体部防水シート2及び体部保温通気シート4のもう1つの長辺から、同じく上記頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の無い短辺の中央にかけて、周縁に沿って体部ファスナー8が縫合されて設けられる。
これら体部ファスナー7及び体部ファスナー8とは、互いに連結されたり分離されたりでき、これにより、図2及び図3に示すように、寝袋兼担架1が閉じられて内に人体を包み込む。この体部ファスナー7及び8が互いに開かれて上記連結が解除されると、体部防水シート2及び体部保温通気シート4が図1に示すように、開かれて凹凸の無い平坦な状態になる。
上記ほぼ正方形状の頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の頭頂部の一辺の半分には、周縁に沿って頭部ファスナー10が縫合されて設けられる。また、この頭頂部の一辺の残りの半分には、やはり周縁に沿って頭部ファスナー11が縫合されて設けられる。
これら頭部ファスナー10及び頭部ファスナー11とは、互いに連結されたり分離されたりでき、これにより、図2及び図3に示すように、寝袋兼担架1が閉じられて内に人体の頭部を包み込む。この頭部ファスナー10及び11が互いに開かれて上記連結が解除されると、頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5が図1に示すように、開かれて凹凸の無い平坦な状態になる。
このように寝袋兼担架1を開いて、凹凸の無い平坦な状態になるので、寝袋兼担架1を掛け布団として人体の上に掛けることができるし、同じく寝袋兼担架1を敷き布団として人体の下に敷くことができる。この場合、通常は、体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5の側が人体に当接する。
しかし、介護者等を運ぶ時、若しくは介護者または障害者の体位の向きを変える時に、介護者の下に寝袋兼担架1を入れるときには、体部防水シート2及び頭部防水シート3の側が人体に当接する。この場合、吊り下げバンド61、62、63、64、取っ手31、32、33、34を引いてまたは掴んで、寝袋兼担架1を介護者の下に容易に敷くことができる。
上記体部ファスナー7と体部ファスナー8との間には隙間はなく、また上記頭部ファスナー10と頭部ファスナー11との間も隙間はない。これにより、体部ファスナー7と8とを連結して閉じたとき、包まれる人体の脚部には隙間はなく、また頭部ファスナー10と11とを連結して閉じたとき、包まれる人体の頭部にも隙間はなくなる。むろん、この隙間はあってもよい。
上記正方形状の頭部防水シート3の頭頂部を除いた、正方形状の両側の二辺から、上記長方形状の体部防水シート2及び体部保温通気シート4の短辺にかけては、上記ファスナー7、8、10、11は設けられておらず、人体が露出する露出部13が形成される。この露出部13からは、上記人体の顔と両腕が露出される。
(2)体部防水シート2、頭部防水シート3、体部保温通気シート4、頭部保温通気シート5の断面構造
図4は、寝袋兼担架1、つまり体部防水シート2、頭部防水シート3、体部保温通気シート4、頭部保温通気シート5の断面構造を示す。
上記体部防水シート2及び頭部防水シート3は、防止加工されて水分を透過させないまたは吸収しないものであり、この結果、水、雨、雪、氷、寒気、直射日光等を透過または吸収させず、さらには水性の汚物や血液等の液体を全て透過または吸収しない。このような体部防水シート2及び頭部防水シート3は、光触媒加工されて汚れが付着しにくくなったり、抗菌加工されて清潔に保たれたりされる。
このような体部防水シート2及び頭部防水シート3は、他に、シャインアップ、バンブー繊維、キチンキトサン繊維、ディスメルなどでもよい。このシャインアップは、ポリエステル繊維とナイロン繊維とからなる複合繊維に金属含有セラミックス系の特殊消臭剤が練り込まれており、二酸化チタンによる光触媒反応により消臭と抗菌効果が発揮される。株式会社信州セラミックスから販売されている布などでも同様のものがある。このようないずれの繊維によるシートの場合でも防水加工が施される。
上記体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5は、三層からなり、吸熱再放射布21、遠赤外線綿22、遠赤外線布23からなっている。吸熱再放射布21としては、例えば「富士山溶岩シーツ」(おとぎの国http://store。shopping.yahoo.co.jp/otogino/ba0612.html)が用いられる。富士さんの溶岩の粉末が繊維に練り込まれて、溶岩の成分が含まれているまたは付着されている。このような溶岩シーツは、身体から出た熱を吸収し、この吸収した熱を遠赤外線として放射する。
吸熱再放射布21としては、他の溶岩シーツ、他の溶岩シートでもよいし、熱を吸収しこの吸収した熱を遠赤外線として放射できれば、他のどのような素材でもよいし、再放射される赤外線は、遠赤外線のほか、中遠赤外線、中赤外線を発生する素材でもよい。
上記遠赤外線綿22及び上記遠赤外線布23としては、例えば「ロンウェーブ」(株式会社クラレの製品)が用いられる。この「ロンウェーブ」は、アクリル繊維またはその他の繊維に超微粒子セラミックスが内蔵され/練り込まれている。このセラミックスの働きにより、体温近くの摂氏40度前後において、遠赤外線が外部へと放射されて、人体への加温効果が発揮される。摂氏40度前後において、遠赤外線の発生量が最も多い。
上記「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、5.0μm以上にわたってほぼまんべんなく多く、上記ゼオライトの発する遠赤外線の波長は、1.5乃至6.0μm付近が非常に多く、「ロンウェーブ」の発する遠赤外線の波長は、8乃至16μm付近が非常に多い。遠赤外線発生布2としては、遠赤外線を発生できれば、他のどのような素材でもよいし、中赤外線、中遠赤外線を発生する素材でもよい。
遠赤外線綿22及び遠赤外線布23は同じ繊維素材であるが、遠赤外線布23は隙間のある布状に織られたり不織布状に形成されたりして、通気性に優れ、遠赤外線綿22は繊維を互いに絡ませて大量の空気を含ませて綿状にしたり不織状にしたものであり、保温性に優れている。このような遠赤外線綿22及び遠赤外線布23としては、ウォーマル、ゼオライト、羊毛ゼオライト、ヤンロン加工布/綿などが選択され、遠赤外線を発生して加温作用/血行促進作用を発揮する。
上記三層の吸熱再放射布21、遠赤外線綿22、遠赤外線布23は、互いにキルティング加工が施されている。これにより、吸熱再放射布21、遠赤外線綿22、遠赤外線布23が互いにずれないように固定される。このキルティング加工は、吸熱再放射布21、遠赤外線綿22、遠赤外線布23の内の任意の二枚にのみ施されてもよいし、体部防水シート2及び頭部防水シート3との間にも施されても良い。これら吸熱再放射布21、遠赤外線綿22及び遠赤外線布23は、体部防水シート2及び頭部防水シート3と、周縁で全て縫合され一体不可分になっている。
(3)取っ手31…、32…、33…、34…
上記図1、図2及び図3において、上記頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の外面の左右両側の左右対称位置には、上下に細長い帯状の布製の可撓性のある頭部取っ手31、31、31、31の上下の端部が縫合されて取り付けられている。この縫合は、上記頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5を間に挟んで、これら頭部取っ手31、31、31、31の端同士が縫合される。
これにより、寝袋兼担架1内に人体が収納された状態で、頭部取っ手31、31、31、31を手で握ったり手を掛けたりして、頭部取っ手31、31、31、31に大きな力がかかっても、頭部取っ手31、31、31、31から、頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5が剥がれることがない。
同じく、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4の肩付近の外面の左右両側の左右対称位置には、上下に細長い帯状の布製の可撓性のある肩部取っ手32、32、32、32の上下の端部が縫合されて取り付けられている。この縫合は、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4を間に挟んで、これら肩部取っ手32、32、32、32の端同士が縫合される。
これにより、寝袋兼担架1内に人体が収納された状態で、肩部取っ手32、32、32、32を手で握ったり手を掛けたりして、肩部取っ手32、32、32、32に大きな力がかかっても、肩部取っ手32、32、32、32から、体部防水シート2及び体部保温通気シート4が剥がれることがない。
また同じく、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4の腰付近の外面の左右両側の左右対称位置には、上下に細長い帯状の布製の可撓性のある腰部取っ手33、33、33、33の上下の端部が縫合されて取り付けられている。この縫合は、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4を間に挟んで、これら腰部取っ手33、33、33、33の端同士が縫合される。
これにより、寝袋兼担架1内に人体が収納された状態で、腰部取っ手33、33、33、33を手で握ったり手を掛けたりして、腰部取っ手33、33、33、33に大きな力がかかっても、腰部取っ手33、33、33、33から、体部防水シート2及び体部保温通気シート4が剥がれることがない。
さらに同じく、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4の脚付近の外面の左右両側の左右対称位置には、上下に細長い帯状の布製の可撓性のある脚部取っ手34、34、34、34の上下の端部が縫合されて取り付けられている。この縫合は、上記体部防水シート2及び体部保温通気シート4を間に挟んで、これら脚部取っ手34、34、34、34の端同士が縫合される。
これにより、寝袋兼担架1内に人体が収納された状態で、脚部取っ手34、34、34、34を手で握ったり手を掛けたりして、脚部取っ手34、34、34、34に大きな力がかかっても、脚部取っ手34、34、34、34から、体部防水シート2及び体部保温通気シート4が剥がれることがない。
以上のように、多くの取っ手31…、32…、33…、34…があることによって、寝袋兼担架1を担架として使用するときに、人体の下に寝袋兼担架1をくぐらせるとき、寝袋兼担架1に収納された人体を持ち上げるときに、寝袋兼担架1を引き出したり引き上げたり持ち上げたりするのに便利かつ容易となる。
(4)取っ手31、32、33、34及び吊り下げバンド61、62、63、64
上記頭部防水シート3側の頭部取っ手31、31から、上記頭部保温通気シート5側の頭部取っ手31、31にかけて、頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5には、頭部スリット41、41が形成されており、この頭部スリット41、41は、頭部防水シート3から頭部保温通気シート5まで貫通しており、この頭部スリット41、41の周縁は縫合されている。この頭部スリット41、41は、上記頭部取っ手31、31、31、31によって覆い隠される位置に設けられ、頭部取っ手31、31、31、31によって隙間風が防止される。
同じく、上記体部防水シート2側の肩部取っ手32、32から、上記体部保温通気シート4側の肩部取っ手32、32にかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4には、肩部スリット42、42が形成されており、この肩部スリット42、42は、体部防水シート2から体部保温通気シート4まで貫通しており、この肩部スリット42、42の周縁は縫合されている。この肩部スリット42、42は、上記肩部取っ手32、32、32、32によって覆い隠される位置に設けられ、肩部取っ手32、32、32、32によって隙間風が防止される。
また同じく、上記体部防水シート2側の腰部取っ手33、33から、上記体部保温通気シート4側の腰部取っ手33、33にかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4には、腰部スリット43、43が形成されており、この腰部スリット43、43は、体部防水シート2から体部保温通気シート4まで貫通しており、この腰部スリット43、43の周縁は縫合されている。この腰部スリット43、43は、上記腰部取っ手33、33、33、33によって覆い隠される位置に設けられ、腰部取っ手33、33、33、33によって隙間風が防止される。
さらに同じく、上記体部防水シート2側の脚部取っ手34、34から、上記体部保温通気シート4側の脚部取っ手34、34にかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4には、脚部スリット44、44が形成されており、この脚部スリット44、44は、体部防水シート2から体部保温通気シート4まで貫通しており、この脚部スリット44、44の周縁は縫合されている。この脚部スリット44、44は、上記脚部取っ手34、34、34、34によって覆い隠される位置に設けられ、脚部取っ手34、34、34、34によって隙間風が防止される。
上記右の頭部スリット41から左の頭部スリット41へかけて、頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の間には、空洞が形成され、細長い長尺の頭部通し穴51が形成されている。また、上記右の肩部スリット42から左の肩部スリット42へかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4の間には、空洞が形成され、細長い長尺の肩部通し穴52が形成されている。
さらに、上記右の腰部スリット43から左の腰部スリット43へかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4の間には、空洞が形成され、細長い長尺の腰部通し穴53が形成されている。また、上記右の脚部スリット44から左の脚部スリット44へかけて、体部防水シート2及び体部保温通気シート4の間には、空洞が形成され、細長い長尺の脚部通し穴54が形成されている。
上記頭部通し穴51内には、頭部吊り下げバンド61が挿通され、上記肩部通し穴52内には、肩部吊り下げバンド62が挿通され、上記腰部通し穴53内には、腰部吊り下げバンド63が挿通され、上記脚部通し穴54内には、脚部吊り下げバンド64が挿通される。
したがって、寝袋兼担架1の頭部付近には、頭部吊り下げバンド61が取り付けられ、肩部付近には、肩部吊り下げバンド62が取り付けられ、腰部付近には、腰部吊り下げバンド63が取り付けられ、脚部付近には、脚部吊り下げバンド64が取り付けられる。これにより、それぞれ頭部、肩部、腰部、脚部が、これらの吊り下げバンド61、62、63、64によって持ち上げられ、この結果、首、背中、臀部、腕、大腿部、下腿部、下肢、上肢等も持ち上げられる。
上記取っ手31、32、33、34の中の手が入る個所の幅は、上記吊り下げバンド61、62、63、64の幅より大きく、通し穴51、52、53、54及び吊り下げバンド61、62、63、64の長手方向に沿った方向・位置、またはこれらの延長上には、上記取っ手31、32、33、34が設けられ、この取っ手31、32、33、34内を、吊り下げバンド61、62、63、64が挿通するので、吊り下げバンド61、62、63、64は、捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通される。
上記各スリット41、41、42、42、43、43、44、44からは、上記頭部吊り下げバンド61、肩部吊り下げバンド62、腰部吊り下げバンド63、脚部吊り下げバンド64の両端が長く外に露出かつ飛び出しており、これら吊り下げバンド61、62、63、64の両端には、それぞれ雄ホック66…と雌ホック67…とが取り付けられている。
これら雄ホック66…と雌ホック67…とは互いに係合連結され、各吊り下げバンド61、62、63、64が環状に構成され、運搬者の肩、腕、背中、腰または脚に掛けて運搬できる。これら雄ホック66…と雌ホック67…とは、同形同大であるので、同じ吊り下げバンド61、62、63、64どうしではなく、異なる吊り下げバンド61、62、63、64の間でも、係合連結できる。
したがって、吊り下げバンド61、62、63、64の各端を、任意の組み合わせで互いにクロスさせて繋いだり、例えば肩部吊り下げバンド62と腰部吊り下げバンド63とをクロスさせて繋いだり、また頭部吊り下げバンド61と肩部吊り下げバンド62とをクロスさせて繋いだり、腰部吊り下げバンド63と脚部吊り下げバンド64とをクロスさせて繋いだりできる。
また全ての吊り下げバンド61、62、63、64の各端を、任意の組み合わせで一本に繋げたりできる。このようにして、運搬者に種々の形態で掛けて、最適な持ち上げ状態及び運搬状態を選択できる。このような、吊り下げバンド61、62、63、64の途中には、長さを調節する調整器具(図示せず)が取り付けられている。
上記のように、肩部吊り下げバンド62と腰部吊り下げバンド63とをクロスさせれば、このクロス部分を運搬者の背中にたすきがけのようにして係止し、寝袋兼担架1内の介護者等を、一人の運搬者でかかえて運ぶことができる。この場合、頭部吊り下げバンド61と脚部吊り下げバンド64は、頭部通し穴51、脚部通し穴54から引き抜いて、省略できる。
上記左右一対のスリット41、41、42、42、43、43、44、44から左右に外に出た、上記吊り下げバンド61、62、63、64の両端の手前には、左右一対の子バンド71、71、72、72、73、73、74、74の根元が縫合されており、これら左右一対の子バンドの一方の対の子バンド71、72、73、74の先端には、子雄ホック(図示せず)が取り付けれ、他方の対の子バンド71、72、73、74の先端には、子雌ホック(図示せず)が取り付けられている。
これら、子雄ホックと子雌ホックとを連結係合することによって、左右の吊り下げバンド61、62、63、64を互いに接近させて、寝袋兼担架1及び吊り下げバンド61、62、63、64をふらつかないように安定させることができる。また、体部ファスナー7の前で寝袋兼担架1を緊縮して、寝袋兼担架1内の人体が寝袋兼担架1内で移動しないように、寝袋兼担架1に対して人体を安定させることができる。
上記顔等が露出する露出部13の周縁に沿って、頭頂部から左右の両あご付近にわたって、緊縮ひも76が内蔵され、この緊縮ひも76の一端は頭頂部付近で固定され、他端は両あご付近で外に引き出され、この緊縮紐を引くと、露出部13が閉じられ、寒気を防ぐことができる。
図3に示すように、体部防水シート2の片面の脚付近の端には、体部防水シート2と同じ防水加工されたほぼ方形状の布の周縁が体部防水シート2に縫合されて、この方形の一辺のみ縫合されないで開口部となって、ポケット収納部77が形成されている。このポケット収納部77の外面の上記開口部付近の中央には、手提げ紐78の両端が縫合されている。
また、体部防水シート2の反対側の面の、手提げ紐78と左右対称な位置にも、もう一つの手提げ紐78の両端が縫合されている。寝袋兼担架1を頭部付近から折り畳んでいき、これを上記ポケット収納部77内に収納できるし、コンパクトにできるし、上記手提げ紐78、78で、片手に持って容易に運搬できる。
このとき、吊り下げバンド61、62、63、64は、すべて、折り畳んだ寝袋兼担架1の内側に収納でき、折り畳んだとき及び収納したとき、吊り下げバンド61、62、63、64が邪魔にならない。
(5)吊り下げバンド61、62、63、64、スリット41、42、43、44及び通し穴51、52、53、54
図5は、スリット41、42、43、44及び通し穴51、52、53、54に対する吊り下げバンド61、62、63、64の挿通状態及び入れ替え状態を示す。図5は、図2と同様に頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)が外側になっている、寝袋兼担架1を担架として使用するときの状態を示す。また、図5は、スリット41、42、43、44付近の部分拡大図を示す。
頭部防水シート3(体部防水シート2)と頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)との間の、通し穴51、52、53、54内を通った吊り下げバンド61、62、63、64は、取っ手31、32、33、34で覆われたスリット41、42、43、44から、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の外側に出ていく。
この場合、上記頭部防水シート3(体部防水シート2)が上記人体に接する状態となり、上記頭部保温通気シート5
(体部保温通気シート4)が上記頭部防水シート3(体部防水シート2)に対して人体とは反対側に配置される状態となり、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)が頭部防水シート3(体部保温通気シート4)によって人体から遮へいされる。
したがって、けが人の血液等や、介護者・障害者の汚物・排泄物等があっても、寝袋兼担架1に浸透せず、付着しても容易に落とすことができ、汚れにくい。そして、頭部防水シート3(体部防水シート2)を挟んで、吊り下げバンド61、62、63、64によって、人体を持ち上げて運搬できる。
また、吊り下げバンド61、62、63、64と、人体との間には、頭部防水シート3(体部防水シート2)が存在し、人体に対して、頭部防水シート3(体部防水シート2)の外に、吊り下げバンド61、62、63、64が位置するので、吊り下げバンド61、62、63、64の人体への当接圧力が緩和される。
なお、この担架としての使用の場合、吊り下げバンド61、62、63、64を通し穴51、52、53、54から引き出して、頭部防水シート3(体部防水シート2)の外側の、図5の「A」の位置に配置することもできる。この場合でも同様に運搬が可能であり、この場合でも吊り下げバンド61、62、63、64は取っ手31、32、33、34を挿通するので、吊り下げバンド61、62、63、64の位置がずれてしまうことがない。
また、人体に対して、頭部防水シート3(体部防水シート2)及び頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の外に、吊り下げバンド61、62、63、64が位置するので、吊り下げバンド61、62、63、64の人体への当接圧力が緩和される。
寝袋兼担架1を寝袋として使用するには、体部ファスナー7、8及び頭部ファスナー10、11を開けて、寝袋兼担架1を裏返して、頭部防水シート3(体部保温通気シート4)を外側にして、人体を包み込んで、体部ファスナー7、8及び頭部ファスナー10、11を閉じる。そうすると、図3に示す状態となる。
ここで、吊り下げバンド61、62、63、64の配置を変えないこともできるが、以下のようにすることもできる。すなわち、吊り下げバンド61、62、63、64の両端を、スリット41、42、43、44をくぐって通し、反対側に引き出す。そうすると、頭部防水シート3(体部防水シート2)と頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)との間の、通し穴51、52、53、54内を通った吊り下げバンド61、62、63、64は、取っ手31、32、33、34で覆われたスリット41、42、43、44から、頭部防水シート3(体部保温通気シート4)の外側に出ていき、図5の「B」の状態となる。
この場合、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)が上記人体に接する状態となり、人体と頭部防水シート3(体部防水シート2)との間に配置される。したがって、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)によって自体が保温または通気され、快適な睡眠を得ることができる。
また、吊り下げバンド61、62、63、64が、人体に対して、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の外側に位置して取り付けられた状態になる、言いかえると、吊り下げバンド61、62、63、64と、人体との間には、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)が存在するので、吊り下げバンド61、62、63、64の人体への当接圧力が緩和される。
さらに、頭部防水シート3(体部防水シート2)が一番外側に位置する状態となり、また上記頭部防水シート3(体部防水シート2)が頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)に対して人体とは反対側に配置される状態となり、さらに頭部防水シート3(体部防水シート2)が頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)によって人体から遮へいされる。したがって、この頭部防水シート3(体部防水シート2)によって、寝袋兼担架1の外の水、雨、雪、氷、寒気、直射日光等の浸透を防ぐことができる。
なお、この寝袋としての使用の場合、吊り下げバンド61、62、63、64を通し穴51、52、53、54から引き出して、頭部防水シート3(体部防水シート2)の外側の、図5の「C」の位置に配置することもできる。この場合でも同様に寝袋としての使用が可能であり、この場合でも吊り下げバンド61、62、63、64は取っ手31、32、33、34を挿通するので、吊り下げバンド61、62、63、64の位置がずれてしまうことがない。
また、人体に対して、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)及び頭部防水シート3(体部防水シート2)の外に、吊り下げバンド61、62、63、64が位置するので、吊り下げバンド61、62、63、64の人体への当接圧力が緩和される。
むろん、寝袋として使用する時は、吊り下げバンド61、62、63、64を通し穴51、52、53、54から全て引き出して、吊り下げバンド61、62、63、64を全く使用しないこともできる。このとき、頭部吊り下げバンド61のみ、または脚部吊り下げバンド64のみ、等一部の吊り下げバンド61、62、63、64のみを引き出すこともできる。
また、雪や雪山の中、雨の中、氷上などで、けが人、遭難者、その他の歩行困難者を運ぶときは、この寝袋の状態で、吊り下げバンド61、62、63、64を装着したまま運ぶ。このように、吊り下げバンド61、62、63、64及び取っ手31、32、33、34を使って、このようなけが人等を、雪、雨、コリ、水、寒気、直射日光から守って運ぶことができる。以上のように、寝袋兼担架1の使用状況に応じて、寝袋兼担架1の裏表を使い分け、吊り下げバンド61、62、63、64を最適な状態で使用できる。
上記のように、各吊り下げバンド61、62、63、64は、各通し穴51、52、53、54を挿通しているので、不要な場合には、吊り下げバンド61、62、63、64の1つ、一部または全部を、通し穴51、52、53、54から引き出すことができる。したがって、寝袋兼担架1を寝袋、掛け布団、敷き布団などとして使うときなど、吊り下げバンド61、62、63、64が不要のときには、吊り下げバンド61、62、63、64を通し穴51、52、53、54から引き出して、吊り下げバンド61、62、63、64を寝袋兼担架1から分離して取り外して使うことができる。
また、吊り下げバンド61、62、63、64を取り外さなくても、吊り下げバンド61、62、63、64を引いて通し穴51、52、53、54内をスライドさせて、雄ホック66…と雌ホック67…が邪魔にならない位置まで雄ホック66…と雌ホック67…を移動させることができる。
(6)他の実施の形態
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、頭部取っ手31、31、31、31、肩部取っ手32、32、32、32、腰部取っ手33、33、33、33、脚部取っ手34、34、34、34のそれぞれの内、いずれか1つ、2つまたは3つ省略されてもよい。
この場合、これらの取っ手31…、32…、33…、34…のうち、体部防水シート2及び頭部防水シート3側のみが省略されたり、体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5側のみが省略されたり、4つの頭部取っ手31…のみが省略されたり、4つの肩部取っ手32…のみが省略されたり、4つの腰部取っ手33…のみが省略されたり、4つの脚部取っ手34…のみが省略されたりしてもよい。
このような各取っ手31…、32…、33…、34…のそれぞれの数は、もっと多くても良く、この場合、各取っ手31…、32…、33…、34…は、寝袋兼担架1に収納される人体の左右両側の位置ほか、背骨にそった背面中心線に沿った位置等、これらの位置の中間、寝袋兼担架1の外縁付近の位置等に設けられる。
スリット41、42、43、44は、取っ手31、32、33、34より、体部ファスナー7、8に近づいてもよい。逆に、取っ手31、32、33、34は、スリット41、42、43、44より、体部ファスナー7、8に近づいてもよい。スリット41、42、43、44と、取っ手31、32、33、34とは、異なる位置に設けられてよい。
頭部防水シート3(体部防水シート2)側の取っ手31、32、33、34または/及びスリット41、42、43、44と、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)側の取っ手31、32、33、34または/及びスリット41、42、43、44とは、互いに対応する同じ位置ではなく、互いにずれた位置に設けられても良い。取っ手31、32、33、34の無い個所にスリット41、42、43、44が形成されてもよいし、スリット41、42、43、44の無い個所に取っ手31、32、33、34が形成されてもよい。
取っ手31、32、33、34及びスリット41、42、43、44の向きは、頭部防水シート3(体部防水シート2)及び頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の長辺及び周縁に沿った平行方向ではなく、斜めになっていてもよい。この場合、二本の担架棒が左右のそれぞれの取っ手31、32、33、34を挿通し易くなり、担架としての機能も向上する。
図5において、スリット41、42、43、44の位置は、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)側と、頭部防水シート3(体部防水シート2)側とで、一致している必要はなく、ずれていてもよい。取っ手31、32、33、34は、上記のものに限られず、リング状、つり革状、紐、バンド等、どのような形状でもよく、可撓性があれば、布以外に、樹脂、金属、木材、どのような材質でもよいし、可撓性がなくてもよい。
通し穴51、52、53、54は、体部ファスナー7または露出部13まで到達していてもよいし、スリット41、42、43、44は、通し穴51、52、53、54に沿って、3つ以上形成されてもよい。この場合、この多数のスリット41、42、43、44を吊り下げバンド61、62、63、64がジグザグ状に出たり入ったりして、挿通される。これにより、取っ手31、32、33、34が不要となる。
通し穴51、52、53、54は、頭部防水シート3(体部防水シート2)及び頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)を斜めに貫通していてもよい。吊り下げバンド61、62、63、64の幅は一定ではなく、途中が太くなったり、端が太くなったりしていてもよい。これにより、吊り下げバンド61、62、63、64が通し穴51、52、53、54からぬけにくくなる。
吊り下げバンド61、62、63、64は、スリット41、42、43、44及び通し穴51、52、53、54を挿通せず、頭部防水シート3(体部防水シート2)表面/外面に縫合されたり、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)表面/外面に縫合されたりしてもよい。また、吊り下げバンド61、62、63、64は、通し穴51、52、53、54の中で縫合固定されて、引き抜けないようにしてもよい。
吊り下げバンド61、62、63、64を頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)側に縫合すると、寝袋兼担架1を折り畳んで、上記ポケット収納部77内に収納するときに、吊り下げバンド61、62、63、64を寝袋兼担架1内に収納できる。このような吊り下げバンド61、62、63、64の縫合範囲は、左右2つの取っ手31、31、32、32、33、33、34、34の間隔より短い。
上記体部防水シート2、頭部防水シート3、体部保温通気シート4、頭部保温通気シート5、吸熱再放射布21、遠赤外線綿22、遠赤外線布23の内いずれか1つまたは複数が省略されても良い。この場合、寝袋兼担架1は、防水シート2、3のみ、または保温通気シート4、5のみとなったり、さらには、吸熱再放射布21のみとなったり、遠赤外線綿22のみとなったり、遠赤外線布23のみとなったりする。
スリット41、42、43、44には、線ファスナー、面ファスナー、ボタン、チャック、フック、ホック、磁石などで、開閉自在とされてもよく、吊り下げバンド61、62、63、64が挿通されないスリット41、42、43、44は塞ぐことができる。寝袋兼担架1、頭部防水シート3(体部防水シート2)または頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の一部または全部は、メッシュ状、網状、すだれ状であってもよいし、通し穴51、52、53、54の部分のみ、メッシュ状、網状、すだれ状であってもよい。
上記頭部防水シート3(体部防水シート2)を内側にしたときに、寝袋兼担架1に収納されて包み込まれる介護者の代わりに、障害者、遺体、死体等が収納されても良い。吊り下げバンド61、62、63、64、子バンド71、72、73、74、取っ手31、32、33、34も、頭部防水シート3(体部防水シート2)と同様に防水加工されてもよい。
頭部防水シート3及び頭部保温通気シート5の一部または全部は省略されて頭部のフードはなくてもよいし、吊り下げバンド61、62、63、64の一部または全部は省略されてもよいし、取っ手31、32、33、34の一部または全部は省略されてもよいし、通し穴51、52、53、54及びスリット41、42、43、44の一部または全部は省略されてもよいし、頭部防水シート3(体部防水シート2)または頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)の一部または全部は省略されてもよいし、体部ファスナー7、8、頭部ファスナー10、11の一部または全部は省略されてもよいし、露出部13の一部または全部は省略されてもよいし、雄ホック66…と雌ホック67…の一部または全部は省略されてもよいし、その数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、材質は繊維製、軟質樹脂製のほか、硬質樹脂製、金属製、木製、紙製、ゴム製、表面に化粧紙が接着されたもの、竹製、樹脂製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、ウレタン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよいし、他のものがさらに付加・積層・混合されてもよい。
(7)他の発明の効果
[1]寝袋として使用されるときには、 人体に対して一番外側に配置され、水分を透過させないまたは吸収しない、人体の正面または背面の面積より大きい防水シートと、 この防水シートと上記人体との間に配置される保温性または通気性のある、当該防水シートのほぼ全面にわたって積層された保温通気シートと、 上記人体に対して、上記防水シートの内側に取り付けられた複数の吊り下げバンドと、を備え、 担架として使用されるときには、 上記防水シートを上記人体に接する状態とし、 上記保温通気シートを、上記防水シートに対して人体とは反対側に配置される状態とし、 上記人体に対して、上記防水シートを挟んで、上記吊り下げバンドによって、当該人体を持ち上げ可能とすることを特徴とする寝袋兼担架。
これにより、寝袋兼担架を収納するとき、吊り下げバンドを寝袋兼担架内に容易に収納でき、収納で吊り下げバンドが邪魔にならない。
[2]上記人体の頭部の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面には可撓性のある取っ手が取り付けられており、 当該取っ手の中の幅は上記吊り下げバンドの幅より大きく、当該取っ手の中を上記吊り下げバンドが捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通されることを特徴とする請求項1記載の寝袋兼担架。
これにより、取っ手を掴んだり、取っ手に吊り下げバンドを挿通させて、この吊り下げバンドを引き上げたりして、寝袋兼担架に乗せられた人体を安定的に運搬できるし、吊り下げバンドを捻じらないでかつ折らないで取っ手を挿通させて、人体を安定的に持ち上げることができるし、運搬の途中で吊り下げバンドが不用意に移動して運搬される人体が不安定になることがなくなる。
[3]上記吊り下げバンドは、上記人体の肩付近及び腰付近に取り付けられ、 この吊り下げバンドは、上記頭部の取っ手を捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通して、上記人体の頭部も持ち上げ可能となることを特徴とする請求項2記載の寝袋兼担架。 これにより、人体の上半身を安定的に持ち上げることができるし、運搬の途中で吊り下げバンドが不用意に移動して運搬される人体の上半身が不安定になることがなくなる。
[4]上記防水シートと保温通気シートとの間には、長尺の通し穴が形成され、 この通し穴内を上記吊り下げバンドが挿通されて、吊り下げバンドの両端が防水シート及び保温通気シートから外に露出していることを特徴とする請求項3記載の寝袋兼担架。 これにより、寝袋兼担架を表向きに使っても裏返して使っても、吊り下げバンドが直接人体に当たらず、不快感がない。
[5]上記吊り下げバンドの両端が防水シート及び保温通気シートから外に露出する位置には、この位置を覆うように上記取っ手が取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の寝袋兼担架。 これにより、吊り下げバンドの露出位置を、取っ手で覆って、露出位置の摩耗を防ぎ、寒気、水、雪、氷等の侵入を取ってで防ぐことができる。
[6]上記人体の脚部付近の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面には可撓性のある取っ手が取り付けられており、 上記吊り下げバンドは、この脚部の取っ手を捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通して、上記人体の脚部も持ち上げ可能となることを特徴とする請求項5記載の寝袋兼担架。 これにより、人体の下半身を安定的に持ち上げることができるし、運搬の途中で吊り下げバンドが不用意に移動して運搬される人体の下半身が不安定になることがなくなる。
[7]上記人体の肩付近及び腰付近の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面であって、上記吊り下げバンドの長手方向に沿った位置には可撓性のある取っ手が取り付けられており、
上記吊り下げバンドは、この肩部及び腰部の取っ手を挿通して、上記人体の肩部及び腰部を持ち上げ可能となることを特徴とする請求項6記載の寝袋兼担架。
これにより、吊り下げバンドを捻じらないでかつ折らないで、肩付近の取っ手及び腰付近の取っ手を挿通させて、人体の肩部及び腰部を安定的に持ち上げることができるし、運搬の途中で吊り下げバンドが不用意に移動して運搬される人体が不安定になることがなくなる。
[8]上記防水シート及び保温通気シートの両端縁にはファスナーが設けられ、この両端縁のファスナーが連結されて閉じられることによって、上記人体を包みこみ、 上記人体の頭部の上に位置する、上記防水シート及び保温通気シートの両端縁にもファスナーが設けられ、この両端縁のファスナーが互いに連結されて閉じられることによって、上記人体の頭部を包み込み、 これらのファスナーが互いに開かれて上記連結が解除されると、上記防水シート及び保温通気シートは凹凸のない平坦な状態になることを特徴とすることを特徴とする請求項7記載の寝袋兼担架。
これにより、寝袋兼担架を掛け布団または敷き布団としても凹凸がなく、快適な掛け布団または敷き布団にできる。
[9]上記吊り下げバンドは、防水シートまたは保温通気シートの外面または内面に縫合され、この防水シートまたは保温通気シートに対する吊り下げバンドの縫合範囲は、上記左右に離間した取っ手の間隔より短いことを特徴とする請求項8記載の寝袋兼担架。これにより、取っ手内に吊り下げバンドを通したり、引き出したりでき、取っ手に対して、吊り下げバンドの位置を任意に変更できる。
表面を防水シート、裏面を本通気シートとして、寝袋としても担架としても、有効に機能を発揮させる。けが人等を運ぶ時は頭部防水シート3/体部防水シート2を内側にして血液等の浸透を防ぎ、屋外で寝るときには頭部防水シート3/体部防水シート2を外側にして雪等の浸透を防ぐ。通し穴51、52、53、54内を吊り下げバンド61、62、63、64が通ってスリット41、42、43、44から露出し、取っ手31、32、33、34の下から引き出される。
吊り下げバンド61、62、63、64が不要なときは、通し穴51、52、53、54からこれを引き抜く。通し穴51、52、53、54は、頭部保温通気シート5/体部保温通気シート4と頭部防水シート3/体部防水シート2との間にあるので、寝袋兼担架1をそのまま裏返しても、吊り下げバンド61、62、63、64が人体に強く当たらない。
寝袋兼担架1のファスナー7、8、10、11を全て開いて平坦に展開した状態を示す。 寝袋兼担架1を担架として使用するときに、体部保温通気シート4及び頭部保温通気シート5を外側にして、ファスナー7、8、10、11を閉じて寝袋兼担架1を2つ折りにした「裏返し」の片面を示す。 寝袋兼担架1を寝袋として使用するときに、体部防水シート2及び頭部防水シート3を外側にして、寝袋兼担架1を裏返してファスナーを閉じて寝袋兼担架1を2つ折りにした「表向き」の片面を示す。 寝袋兼担架1、つまり体部防水シート2、頭部防水シート3、体部保温通気シート4、頭部保温通気シート5の断面構造を示す。 スリット41、42、43、44付近の部分拡大図を示し、頭部保温通気シート5(体部保温通気シート4)が外側になっている、寝袋兼担架1を担架として使用するときの状態を示し、スリット41、42、43、44及び通し穴51、52、53、54に対する吊り下げバンド61、62、63、64の挿通状態及び入れ替え状態も示す。
1…寝袋兼担架、2…体部防水シート、
3…頭部防水シート、4…体部保温通気シート、
5…頭部保温通気シート、7…体部ファスナー、
8…体部ファスナー、10…頭部ファスナー、
11…頭部ファスナー、13…露出部、
21…吸熱再放射布、22…遠赤外線綿、
23…遠赤外線布、31…頭部取っ手、
32…肩部取っ手、33…腰部取っ手、
34…脚部取っ手、41…頭部スリット、
42…肩部スリット、43…腰部スリット、
44…脚部スリット、51…頭部通し穴、
52…肩部通し穴、53…腰部通し穴、
54…脚部通し穴、61…頭部吊り下げバンド、
62…肩部吊り下げバンド、63…腰部吊り下げバンド、
64…脚部吊り下げバンド、66…雄ホック、
67…雌ホック、71、72、73、74…子バンド、
76…緊縮ひも、77…ポケット収納部、
78…手提げ紐。

Claims (8)

  1. 寝袋として使用されるときには、
    人体に対して一番外側に配置され、水分を透過させないまたは吸収しない、人体の正面または背面の面積より大きい防水シートと、
    この防水シートと上記人体との間に配置される保温性または通気性のある、当該防水シートのほぼ全面にわたって積層された保温通気シートと、
    上記人体に対して、上記防水シートの内側に取り付けられた複数の吊り下げバンドと、を備え、
    担架として使用されるときには、
    上記防水シートを上記人体に接する状態とし、
    上記保温通気シートを、上記防水シートに対して人体とは反対側に配置される状態とし、
    上記人体に対して、上記防水シートを挟んで、上記吊り下げバンドによって、当該人体を持ち上げ可能とすることを特徴とする寝袋兼担架。
  2. 上記人体の頭部の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面には可撓性のある取っ手が取り付けられており、
    当該取っ手の中の幅は上記吊り下げバンドの幅より大きく、当該取っ手の中を上記吊り下げバンドが捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通されることを特徴とする請求項1記載の寝袋兼担架。
  3. 上記吊り下げバンドは、上記人体の肩付近及び腰付近に取り付けられ、
    この吊り下げバンドは、上記頭部の取っ手を捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通して、上記人体の頭部も持ち上げ可能となることを特徴とする請求項2記載の寝袋兼担架。
  4. 上記防水シートと保温通気シートとの間には、長尺の通し穴が形成され、
    この通し穴内を上記吊り下げバンドが挿通されて、吊り下げバンドの両端が防水シート及び保温通気シートから外に露出していることを特徴とする請求項3記載の寝袋兼担架。
  5. 上記吊り下げバンドの両端が防水シート及び保温通気シートから外に露出する位置には、この位置を覆うように上記取っ手が取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の寝袋兼担架。
  6. 上記人体の脚部付近の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面には可撓性のある取っ手が取り付けられており、
    上記吊り下げバンドは、この脚部の取っ手を捻じれ無くまたは折れ曲がり無く挿通して、上記人体の脚部も持ち上げ可能となることを特徴とする請求項5記載の寝袋兼担架。
  7. 上記人体の肩付近及び腰付近の上記保温通気シートまたは上記防水シートの外面であって、上記吊り下げバンドの長手方向に沿った位置には可撓性のある取っ手が取り付けられており、
    上記吊り下げバンドは、この肩部及び腰部の取っ手を挿通して、上記人体の肩部及び腰部を持ち上げ可能となることを特徴とする請求項6記載の寝袋兼担架。
  8. 上記防水シート及び保温通気シートの両端縁にはファスナーが設けられ、この両端縁のファスナーが連結されて閉じられることによって、上記人体を包みこみ、
    上記人体の頭部の上に位置する、上記防水シート及び保温通気シートの両端縁にもファスナーが設けられ、この両端縁のファスナーが互いに連結されて閉じられることによって、上記人体の頭部を包み込み、
    これらのファスナーが互いに開かれて上記連結が解除されると、上記防水シート及び保温通気シートは凹凸のない平坦な状態になることを特徴とすることを特徴とする請求項7記載の寝袋兼担架。
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RU217694U1 (ru) * 2022-12-12 2023-04-12 Людовиг Олег Павлович Гегельский Спальный мешок транспортно-эвакуационный

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