JP5377508B2 - モレキュラーシーブを用いたトランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化方法 - Google Patents

モレキュラーシーブを用いたトランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、あらゆる目的に対してその一部として参照によりその全体が組み込まれる2007年11月26日出願の米国仮特許出願第60/990,117号についての米国特許法第119条(e)による優先権を主張し、かつその利益を請求する。
本発明は、トランス−シスネペタラクトンをシス−トランスネペタラクトンに転化する方法に関する。
ジヒドロネペタラクトン(「DHN」)は、昆虫忌避などの様々な特性を有することが示されている有用な化学薬品である(例えば、非特許文献1、または特許文献1参照)。ジヒドロネペタラクトンは、例えばRegnierらの論文(非特許文献2)、WallerおよびJohnsonの論文(非特許文献3)、ならびに特許文献2で述べられているように、精製したネペタラクトンか、または様々なネペタラクトンを含む混合物を触媒の存在下で水素と接触させることによって生成することができる。
ネペタラクトンの立体異性体の混合物(トランス−シスネペタラクトンおよびシス−トランスネペタラクトンを含む)を含有するイヌハッカ油を、上記の水素化反応用のネペタラクトン供給源として使用することができる。しかしながら、高温でのトランス−シスネペタラクトンの水素化は、プレガン酸などの望ましくない最終生成物の形成を引き起こす。したがって主としてシス−トランス異性体に対して、好ましくはシス−トランス異性体のみに対して水素化を行うことが望ましい。
特許文献3は、イヌハッカ油を少なくとも1種類の水と混和しない非ハロゲン化溶媒中に溶解し、この溶液を少なくとも1種類の無機塩基を含む水性溶液と混合することにより、イヌハッカ油からZE−ネペタラクトンおよびEZ−ネペタラクトンを分離する方法について記載している。この水性塩基の存在下でZE−ネペタラクトンは加水分解されてZE−ネペタル酸になる。ZE−ネペタル酸を含有するこの水性相を、EZ−ネペタラクトンを含有する有機相から分離することができる。任意選択で、この水性相をさらに酸性化し、それを、例えばp−トルエンスルホン酸の存在下で少なくとも1種類の有機溶媒に加え、ZE−ネペタル酸をラクトン化してZE−ネペタラクトンにすることができる。したがってこの方法は、ZE−ネペタラクトンの加水分解を必要とし、またZE−ネペタル酸からのZE−ネペタラクトンの再生を要する場合がある。
別法ではLibikasら(非特許文献4)は、塩基1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを使用して、還流キシレン中でトランス−シスネペタラクトンをシス−トランスネペタラクトンに転化し、続いて液体クロマトグラフィを用いて分離した。Sakanら(非特許文献5)もまた、キシレン中で炭酸カリウム(KCO)と一緒に加熱することによってトランス−シスイソネペタラクトンをネペタラクトンに転化した。上記のような方法は、キシレンなどの溶媒の使用に依拠する。
国際公開第03/79786号パンフレット(Hallahan) 米国特許第7,067,677号明細書(Manzer) 米国特許出願第06/121,134号明細書
Jefsonらの論文、J.Chemical Ecology(1983)9:159〜180 Phytochemistry(1967)6:1281〜1289 Proc.Oklahoma Acad.Sci.(1984)64:49〜56 J.Nat.Prod.(2005)68:886〜890 Tetrahedron Letters(1965)6:4097〜4102
したがって、できるだけ少ないステップ数を有し、助溶媒の添加などのステップあるいは抽出または再生のステップの使用を排除する、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化方法に対する必要性が依然として存在する。
一実施形態において本発明は、トランス−シスネペタラクトン化合物、またはトランス−シスネペタラクトンとシス−トランスネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1種類のモレキュラーシーブと接触させることによってトランス−シスネペタラクトンをシス−トランスネペタラクトンに転化する方法に関する。
別の実施形態において本発明は、トランス−シスネペタラクトン化合物、またはトランス−シスネペタラクトンとシス−トランスネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1種類のモレキュラーシーブと接触させた後に、ジヒドロネペタラクトンまたは水素化イヌハッカ油を調製する方法に関する。
イヌハッカ油を各種モレキュラーシーブと共にインキュベートした後のトランス−シスおよびシス−トランスネペタラクトン異性体の分布を示す図である。 イヌハッカ油を、250℃、350℃、または500℃で活性化させたモレキュラーシーブと共にインキュベートした後のトランス−シスおよびシス−トランスネペタラクトン異性体の分布を示す図である。 モレキュラーシーブの量を変えることが、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化に及ぼす影響を示す図である。 貯蔵ガス(空気または窒素)が、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化に及ぼす影響を示す図である。 モレキュラーシーブの再生利用が、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化に及ぼす影響を示す図である。 様々なモレキュラーシーブが、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化に及ぼす影響を示す図である。 様々なモレキュラーシーブが、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化に及ぼす影響を示す図である。 様々なモレキュラーシーブの水中におけるpHを示す図である。 様々なモレキュラーシーブの水中におけるpHを示す図である。
本発明は、モレキュラーシーブの使用によりトランス−シスネペタラクトンをシス−トランスネペタラクトンに転化する方法に関する。この転化を行うには、トランス−シスネペタラクトン、またはトランス−シスネペタラクトンとシス−トランスネペタラクトンとの混合物(「T、C/C、T混合物」)を、少なくとも1種類のモレキュラーシーブと、任意選択で加熱しながら接触させる。このトランス−シスネペタラクトン、またはT、C/C、T混合物は、例えばイヌハッカ油から得ることもでき、またはイヌハッカ油中に含有されていてもよく、更にそのイヌハッカ油はネペタ・キャタリア(Nepeta cataria)植物から得ることができる。本明細書において処理されるトランス−シスネペタラクトン、あるいは転化操作から得られる処理済み混合物または処理済みイヌハッカ油は、ジヒドロネペタラクトンの生産に有用である。
本明細書中で使用される用語「ネペタラクトン」は、式
Figure 0005377508
を有する化合物を指す。ネペタラクトンの4種類の立体異性体が自然界で知られている。イヌハッカ油中で一般に見出される3種類の異性体は、下記に示すシス−トランス、トランス−シス、およびシス−シス異性体である。
シス−トランスネペタラクトンは、式
Figure 0005377508
を有する化合物である。
トランス−シスネペタラクトンは、式
Figure 0005377508
を有する化合物である。
シス−シスネペタラクトンは、式
Figure 0005377508
を有する化合物である。
本発明の方法において使用されるトランス−シスネペタラクトン、またはT、C/C、T混合物は、イヌハッカ油から得ることができ、またはイヌハッカ油中に含有されていてもよく、更にそのイヌハッカ油はイヌハッカ植物ネペタ・キャタリア(Nepeta cataria)から得ることができる。イヌハッカ油は、これらには限定されないが水蒸気蒸留、有機溶媒抽出、マイクロ波支援有機溶媒抽出、超臨界流体抽出、機械的抽出、および冷浸法(最初に冷抽出して脂肪にし、続いて有機溶媒抽出する)を含めた様々な単離方法によってネペタ・キャタリア(Nepeta cataria)植物から得ることができる。この油は未精製の形態で使用することもでき、または、例えば米国仮特許出願第60/876,569号明細書(これは、その全体があらゆる目的に対してその一部として参照により組み込まれる)に記載のようにその油から蒸留によってネペタラクトンそのものをさらに精製することもできる。
イヌハッカ油は、下記の表1に示すように一般に2種類以上のネペタラクトン異性体を含み、またそれら異性体の濃度は、その供給源の植物材料および/またはイヌハッカ油の調製方法により変わる可能性がある。本発明は、様々な異なるレベルの含有量、例えば油中のネペタラクトンの総重量に対して約1重量%を超える濃度、より具体的には約10重量%、15重量%、25重量%、または40重量%を超える濃度でトランス−シスネペタラクトンを含有するイヌハッカ油に適用可能である。
しかしながら本発明はまた、イヌハッカ油中に含まれておらず、かつトランス−シスネペタラクトンとシス−トランスネペタラクトンの混合物中にトランス−シスネペタラクトンが類似の様々な異なるレベルの含有量、例えば混合物中の総重量に対して約1重量%を超える、より具体的には約10重量%、15重量%、25重量%、または40重量%を超える濃度で存在するそのような混合物にも適用可能である。混合物中にトランス−シスネペタラクトンがきわめて低いレベルでシス−トランスネペタラクトンと共に存在する場合、そのトランス−シスネペタラクトンは、本質的にシス−トランスネペタラクトン化合物中の不純物とみなすことができる。さらに他の実施形態では本発明はまた、トランス−シスネペタラクトン化合物そのものを、モレキュラーシーブの使用によりシス−トランスネペタラクトンに転化することにも適用可能である。
一般に本発明の方法において使用するのに適したモレキュラーシーブには、分子の大きさおよび形状の差に基づいて混合物の成分を分離することができ、細孔径が一般には5〜10オングストロームの範囲にあり、微孔質の、一般には結晶構造を有する天然または合成材料を挙げることができる。モレキュラーシーブは、三次元結晶性または非結晶性の網状組織である。これらの網状組織は、一般には四面体Si4+およびAl3+陽イオン(これらが下記に述べるようなゼオライトモレキュラーシーブを組成的に規定する)を含有する酸化物格子を含むが、他の陽イオンもまたこの部位を占有することができる。
構成組織中の四面体部位をこれらの陽イオンが必ずしも排他的に占有する必要はないが、イオン交換可能な部位でない構成組織を占有しなければならない。モレキュラーシーブでは配座は、四面体、三方晶、三方両錐体、または八面体、ならびにこれらのゆがんだ変形体であることができる。2種類以上の配座が、同一構成組織内で生じてもよい。
具体例としてのモレキュラーシーブには、例えばSzostakの著書(Molecular Sieves:Principles of Synthesis and Identification,Van Nostrand Reinhold(New York),1989)中に記載のものなどのシリカ、メタロアルミネート、アルミノホスフェート、およびガロゲルミネート(gallogerminate)が挙げられる。シリカには、チタノシリケートおよびメタロシリケートが挙げられる。メタロシリケートには、アルミノシリケート(ゼオライト)、ガロシリケート、クロモシリケート、ボロシリケート、およびフェリシリケートが挙げられる。メタロアルミネートには、ゲルマニウムアルミネートが挙げられる。アルミノホスフェートには、ケイ素置換リン酸アルミニウム(SAPO)モレキュラーシーブ、金属混合型リン酸アルミニウム(MeAPO)モレキュラーシーブ(この金属は、例えばLi、Be、B、Mg、Si、Ga、Ge、As、Ti、Mn、Fe、Co、またはZnであることができる)、シリコアルミノリン酸金属塩(MeAPSO)モレキュラーシーブおよびElAPOモレキュラーシーブ(例えば、欧州特許第158,976号明細書および同第158,349号明細書中に記載のものなど)、およびElAPSOモレキュラーシーブ(例えば、欧州特許第159,624号明細書中に記載のものなど)が挙げられる。
本明細書中で使用されるゼオライトは、広くは、Szostakの著書(上記)およびBreckの著書(Zeolite Molecular Sieve,John Wiley & Sons(New York),1974)中に記載されているような酸素イオンの広範な三次元網状組織に基づく構成組織を有する結晶アルミノシリケートである。この酸素によって形成される四面体部位の内部にはSi4+またはAl3+イオンのどちらかが位置することができる。この構造中のAlO 四面体が、その構成組織の電荷を決定する。これは、非構成組織位置を占有する陽イオンによって相殺される。ゼオライトの代表的実験式は、M2/nO・Al・xSiO・yHOとして表すことができ、式中「M」は、他の金属、非金属、または有機の陽イオンを用いてその構成組織の電荷を相殺することもできるが、一般には第IまたはII族イオン由来の交換可能な陽イオンを表し、また「n」は、その陽イオン原子価を表す。これらの陽イオンは、合成の間ずっと、または合成後のイオン交換の間じゅう存在する。「x」の値は、Al3+が隣接した四面体部位を占有しないので、2以上である。細孔またはチャネル開口部は、約3Åから7Å超までの範囲に及び、その正確な孔径はその構造によって決まる。存在する水分子はこれらのチャネルおよびキャビティ中に位置し、その構造中のAlO 四面体の存在によって生じる負電荷を中和する陽イオンも同様である。典型的な陽イオンには、Na、K、Rb、およびCsなどのアルカリ陽イオン、Mg++およびCa++などのアルカリ土類陽イオン、NH 、ならびにテトラメチルアンモニウム陽イオンが挙げられる。
好適なモレキュラーシーブは、小細孔、中間細孔、または大細孔モレキュラーシーブ、あるいはこれらの組合せであることができ、粉末、ビーズ、またはロッド形態の3A(3Aは、ゼオライトAのカリウム交換型である)、4A、または5A(Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から入手できる)、Silicalite(Sigma−Aldrichから入手できる)、ETS−4(ケイ酸チタン、BASF(Florham Park,NJ)から入手できる)、およびCG−180 MAP(Ineos(Joliet,IL)から入手できる)を挙げることができる。
トランス−シスネペタラクトンをシス−トランスネペタラクトンに転化するために本明細書中で使用されるモレキュラーシーブは、水中で約9以上、より具体的には約10以上のpHを有することができる。
トランス−シスネペタラクトンおよびシス−トランスネペタラクトンの両方とも、水の存在下でネペタル酸に転化する。ネペタル酸は、式
Figure 0005377508
を有する化合物である。したがって一実施形態では本明細書中で使用されるモレキュラーシーブには、乾燥剤として作用するもの、すなわちトランス−シスネペタラクトン中、またはトランス−シスネペタラクトンとシス−トランスネペタラクトンとの混合物中に存在する水を除去するものが含まれる。好適な乾燥性モレキュラーシーブの例には、3A、4A、および5Aが挙げられる。
しかしながら代替の実施形態ではネペタル酸の形成を減らすために、水とトランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物との重量に対して、あるいは水とイヌハッカ油との重量に対して水の含有量が約0.3重量%未満のトランス−シスネペタラクトン化合物、またはT、C/C、T混合物、またはそれらを含むイヌハッカ油を準備することができる。この化合物、またはT、C/C、T混合物、またはイヌハッカ油が、約0.3重量%を超える水を含有する場合、その化合物、T、C/C、T混合物、またはイヌハッカ油中のネペタル酸の初期重量に対して約5重量%未満のネペタル酸を生成させるような乾燥性モレキュラーシーブを選択することが望ましいこともある。さらに、水、エタノール、またはイソプロピルアルコールをこの方法において溶媒として使用する場合、ネペタル酸の形成を減らすために乾燥性モレキュラーシーブの使用を推奨する。
本明細書において使用するのに適したモレキュラーシーブは商業的に入手可能であり、または当該技術分野で知られている方法を用いて調製することもできる。本明細書で使用されるモレキュラーシーブは、粉末、グラニュール、または他の粒子状の形態で用いてもよい。
本明細書において使用されるモレキュラーシーブは、本明細書中で開示したモレキュラーシーブの全群のすべての構成要素のうちのいずれか1つまたは複数であることができる。しかしながらこのモレキュラーシーブはまた、本明細書中で開示したモレキュラーシーブの全群の下位群の構成要素のうちのいずれか1つまたは複数であることもでき、ここで下位群はその全群からいずれか1つまたは複数の他の構成要素を除外することによって形成される。結果としてこのような場合のモレキュラーシーブは、全群の個々の構成要素の様々な異なるすべての組合せの中のそのモレキュラーシーブの全群から選択することができる任意の大きさの任意の下位群中のモレキュラーシーブの1つまたは複数であることができるばかりでなく、任意の下位群中のそれら構成要素は、その下位群を形成するために除外された全群の1つまたは複数の構成要素の不在下で選択され使用されることもできる。さらに、モレキュラーシーブの全群から様々な構成要素を除外することによって形成される下位群は、選択された個々の構成要素以外の全群の他のすべての構成要素の不在下でそのモレキュラーシーブが使用されるような全群の個々の構成要素であることもできる。
本明細書中で使用されるモレキュラーシーブを乾燥することによって活性化させることが望ましい場合もある。加熱による活性化は、空気中、不活性ガス中、または真空下で約200℃〜約500℃またはそれ以上の温度において行うことができる。この方法ではモレキュラーシーブは、モレキュラーシーブ対トランス−シスネペタラクトン化合物、またはT、C/C、T混合物、またはそれらを含有するイヌハッカ油の重量比が、約0.01/1〜約5/1の範囲、あるいは約0.01/1〜約2/1の範囲にあるような量で一般には使用される。
本明細書中で使用されるモレキュラーシーブをトランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物と接触させるべき最低の時間長さは存在しない(1時間で十分な場合が多い)が、数時間、数日、1週間以上、それどころか数週間などの比較的長い期間を含めた1時間を超える、またはそれ未満の様々な接触期間を使用することが望ましいこともある。一般には接触期間が長いほど、トランス−シスネペタラクトンのシス−トランスネペタラクトンへの転化がより完全になる。
同様に、トランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物をモレキュラーシーブと接触させる温度の選択の自由度は比較的広い。約20℃〜約75℃の範囲の、または約50℃〜約60℃の範囲の温度が一般には適していることが分かっている。T、C/C、T混合物がイヌハッカ油中に含まれている場合、そのイヌハッカ油の引火点(大気圧では約85℃〜約95℃の範囲の場合が多い)までの温度を使用することができる。接触を行う温度は、一定に保つこともでき、また予め選択した型に従って変化させることもでき、または制御することなく変動するに任せることもできる。
本発明の方法は、大気に開放された、または開放されていない単一容器中で、あるいはアルゴンまたは窒素などの不活性ガスのブランケットの内側の容器中でバッチで行うことができる。この化合物またはT、C/C、T混合物のモレキュラーシーブとの接触は、所望によって撹拌しながら、または撹拌せずに行うことができる。
本発明の方法によってトランス−シスネペタラクトンの約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約99%(存在するまたはT、C/C、T混合物中のトランス−シスネペタラクトンの初期重量に対する重量を基準にして)が、シス−トランスネペタラクトンに転化される。
T、C/C、T混合物を、所望の度合いの転化が得られるような一定の時間、一定の温度でモレキュラーシーブと接触させた後に、そのトランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物、あるいはそれらを含有するイヌハッカ油を、任意選択でモレキュラーシーブから分離することができ、またそのモレキュラーシーブおよび/または生成物を回収することができる。デカンテーションおよび濾過などの適切な分離方法が当該技術分野で知られている。分離後、そのモレキュラーシーブは、この方法中でさらに使用するために再生処理することができる。さらなる使用の場合、始めに加熱によってモレキュラーシーブを再活性化させることが望ましい。
処理済みトランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物が、イヌハッカ油中に含まれている場合、次にそれを任意選択で、例えば米国仮特許出願第60/876,568号明細書(これは、あらゆる目的に対してその一部として参照によりその全体が組み込まれる)中に開示されている方法により水素化して水素化イヌハッカ油を生成することができる。処理済みトランス−シスネペタラクトン化合物またはT、C/C、T混合物が、イヌハッカ油中に含まれていない場合、あるいはシス−トランスネペタラクトンを処理済みイヌハッカ油から回収する場合、次にそのシス−トランスネペタラクトンを任意選択で、例えば上記で考察した方法、具体的には米国特許第7,067,677号明細書(これは、あらゆる目的に対してその一部として参照によりその全体が組み込まれる)中に開示されている方法を含めた方法により水素化してジヒドロネペタラクトンを生成することができる。
下記の実施例は、本発明の利点を例示するために、また通常の熟練者がそれを製造し、使用するのを助けるために提示される。これらの実施例は、いかなる形でもこの開示内容、あるいは別添の特許請求の範囲またはその等価物の範囲を限定するものでなない。
下記の略語を使用する。GCはガスクロマトグラフィ、GC−MSはガスクロマトグラフィ−質量分析、FIDは炎イオン検出法、Cは摂氏、mLはミリリットル、CMOはイヌハッカ油、wt%は重量パーセント、NLはネペタラクトン、c,t−NLはシス−トランスネペタラクトン、t,c−NLはトランス−シスネペタラクトン、NL3はシス−シスネペタラクトン、hまたはhrは時間、conc.は濃度、temp.は温度、press.は圧力、℃は摂氏度、gはグラム、またRTは室温(約25℃)である。
SSOは、Oregon(Culver,OR)の特殊種子を指し、Thackerは、George Thacker Sons(Alberta,Canada)によって供給されるイヌハッカ油(イヌハッカ植物材料の蒸気蒸留によって得られる)を指し、AMTは、AM Todd & Co.(Kalamazoo,MI)によって供給されるイヌハッカ油(これもまた蒸気蒸留によって得られる)を指し、AMT SSOは、AM Todd & Co.によってSSO種子から生成されるイヌハッカ油であり、またThacker SSOは、George Thacker SonsによってSSO種子から生成されたイヌハッカ油である。
Thacker SSOおよびAMT SSOの組成を表1に示す。数種の供給源由来のイヌハッカ油中のネペタラクトン異性体の分布を求めた。重量パーセントの値は、総CMO重量を基準にして計算された。
Figure 0005377508
これらの実施例中で使用された下記のモレキュラーシーブは下記の製造業者から得た。
3Aビーズ:8〜12メッシュ、EMD Sciences(Gibbstown,NJ)。
3A粉末:未乾燥、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)カタログ番号233641。
4Aビーズ:8〜12メッシュ、Davison Molecular Sieves(WR Grace,Columbia,MD)。
4Aロッド:Fluka(Sigma−Aldrichから入手できる)。
4A−b:未確認供給源から得た4Aロッド。
4A粉末:5ミクロン、Sigma−Aldrich。
5A:ビーズ、8〜12メッシュ、EMD Sciences。
13x:2種類、すなわち
13x−A:ビーズ、4〜8メッシュ、Sigma−Aldrichカタログ番号208639。
13x−B:ビーズ、8〜12メッシュ、Sigma−Aldrichカタログ番号208647。
H−Mordenite:ZEOLYST ZD 96065(Calcined CBV−30A)、Zeolyst Intl.(Valley Forge,PA)。
Na−Mordenite:CONTEKA(現在はZeolyst Intl.の一部)、CBV−10A、−10/+20メッシュに造粒されている。
H−ZSM−5:CU Chemie Uetikon GmbH(Hillsborough,NJ)、AG PZ−2/50 H。
Na−ZSM−5:CU Chemie Uetikon AG、PZ−2/40 Na Calcined。
LSX:水和、United Catalyst,Inc.(KY)、(8×12ビーズ)。
Silicalite:ABSCENTS T−3000、粉末、ゼオライト−Sigma−Aldrichカタログ番号419095、ロット04815PF。
CG−180 MAP:P型ゼオライト、Crosfield(現在はINEOS Silicas(Lyndhurst,UK)の一部)。
ETS4:ETS−4は、八面体/四面体の混ざった微孔質の構成組織材料のEnglehard TitanoSilicate(ETS)製品系列の小孔径の一製品であり、BASF(Florham Park,NJ)から得ることができる。
EZ−500:フェリエ沸石ゼオライト、Engelhard(現在はBASFの一部)のEZ−500。
Cs,Na−Xを次のように調製した。セシウム含浸Na−Xゼオライト;−20/+40メッシュに造粒したNaX(5g)(Alfa Aesarカタログ番号87950、〜600メッシュ)を、蒸留/脱イオン(DI)水3g中にCsNO(Sigma−Aldrich)0.15gを含有する溶液に加えた。この混合物にDI水(1.9g)を初期湿潤が得られるまで撹拌しながらゆっくり加えた。次いでこの試料を真空オーブン中で70℃において乾燥した。
これらモレキュラーシーブ(本明細書中では「シーブ」とも呼ぶ)を下記に述べるように加熱して活性化させた。モレキュラーシーブの加熱は、方法A、方法Bを用いるか、または特定の実施例中で指示されるように行った。方法Aによればモレキュラーシーブの活性化は、150℃および20psig(137.9kPa)の真空に保った真空オーブン中においてNの一定流量下で1日のあいだ加熱することによって行った。活性化に続いてオーブンの圧力を室圧まで上げ、シーブを含むガラス瓶をオーブンから取り出し、蓋をした。モレキュラーシーブは、室温まで冷却してから使用した。
方法Bによればモレキュラーシーブは、モレキュラーシーブの活性化用に設計された管状炉中に挿入された。管に窒素流を通し、シーブを入れた管の内部を様々な実施例で指示される一定温度まで加熱した。その温度は、全般には製造業者によってそれぞれのシーブについて推奨されるパラメーターに関して選択された。次いで管を窒素下で室温まで冷却した。次いでシーブをオーブンから取り出し、個々のガラス瓶に入れ、それらガラス瓶を大気中で蓋をした。モレキュラーシーブは、室温まで冷却してから使用した。
イヌハッカ油成分の決定
イヌハッカ油の試料を内標準溶液で希釈し、FID検出器を備えたHP5890(Agilent Technologies(Palo Alto,CA))GCを用いるDB FFAPカラムに注入した。注入および検出器の温度は250℃であった。カラムの温度を50℃から250℃まで20分間で直線的に上昇させ、作業時間のあいだ250℃に保った。スプリットモードの注入口を使用した。主要成分のピーク同定および相対感度係数は較正標準を用いて求めた。
イヌハッカ油とモレキュラーシーブの接触
イヌハッカ油1gおよびモレキュラーシーブ0.5gの混合物(実施例中で特に指示がない限り)を4mLガラス瓶中で調製した。その実施例で指示される選択された雰囲気(例えば空気または窒素)下で蓋を閉め、それらガラス瓶を指示温度に設定されたオーブン中でインキュベートした。ネペタラクトンの総重量に対するシス−トランスネペタラクトンおよびトランス−シスネペタラクトンの重量パーセントを求めた。
実施例1:4Aシーブ(ロッド)による転化
この実施例は、Thacker SSOまたはAMT SSOを使用した場合のt,c−NLのc,t−NLへの転化に及ぼすモレキュラーシーブ(4Aロッド)および保管(すなわち接触またはインキュベーション)時間の影響を示す。モレキュラーシーブ(表2中では「mol.sieve」と略記する)を方法Aによって活性化させ、これら油を35℃または55℃において1週間のあいだモレキュラーシーブと接触させた状態で保管した。t,c−NLのc,t−NLへのより完全な転化は、55℃で保管した場合に観察された。対照の組成は表1から持って来た。それらの結果を表2に示す。重量パーセントの値は、CMO総重量を基準として計算した。
Figure 0005377508
実施例2:他のモレキュラーシーブによる転化
この実施例は、55℃で保管したAMT SSO油に及ぼす様々な他のモレキュラーシーブおよび保管時間の影響を示す。モレキュラーシーブは、真空オーブンを用いて150℃で活性化させた(方法A)。それらの結果を表3に示す。重量パーセントの値は、CMO総重量を基準として計算した。
Figure 0005377508
実施例3:250℃で活性化させた場合の転化
この実施例中で使用したシーブは、管状炉を用いて250℃で活性化させた(方法B)。それらの結果を表4に示す。重量パーセントの値は、CMO総重量を基準として計算した。
Figure 0005377508
実施例4:活性化の影響
AMT SSOを使用し、シーブおよびCMOの所定の接触は55℃で7日間行った。シーブを、方法Bを用いて250℃において加熱する(すなわち活性化させる)か、または加熱しなかった(すなわち活性化させなかった)。総NLを、c,t−NL、t,c−NL、およびNL3の和として計算した。NL3データは、それらの値が認め得るほどにはインキュベーション時間と共に変化しなかったために示されていない。それらの結果を図1に示す。
実施例5:活性化温度の影響
AMT SSOに及ぼすモレキュラーシーブ活性化温度(250℃、350℃、または500℃で2時間)の影響を測定した。各ガラス瓶を55〜60℃で7日間インキュベートした。それらの結果を図2に示す。
実施例6:シーブ対イヌハッカ油比の影響
モレキュラーシーブを方法Bに従って活性化した。イヌハッカ油(AMT SSO油)1gと増加量のシーブ(0.1g、0.5g、および1g)の混合物をそれぞれ4mLガラス瓶中で調製した。蓋を閉め、ガラス瓶を55〜60℃に設定したオーブン中で7日間保管した。それらの結果を図3に示す。
実施例7:保管中に使用したガスの影響
モレキュラーシーブを方法Bに従って活性化した。次いでイヌハッカ油(AMT SSO油)1gとシーブ0.5gの混合物を4mLガラス瓶中で調製した。蓋を閉め、各ガラス瓶を55〜60℃に設定したオーブン中で7日間保管した。窒素中に保管されるガラス瓶は、窒素でスパージしてからガラス瓶を閉じた。それらの結果を図4に示す。
実施例8:再生利用モレキュラーシーブの影響
この実施例は、空気中において実施例7で述べたと同様に調製した。7日間のインキュベーション後、濾過してCMOからシーブを取り除いた。次いでシーブを管状炉の内部で350℃に加熱して残留イヌハッカ油を焼き払い、シーブを再生させた。そのシーブを放置して室温まで冷却した。次いで、イヌハッカ油1gとシーブ0.5gの混合物を4mLガラス瓶中で調製した。蓋を閉め、ガラス瓶を55〜60℃に設定したオーブン中で7日間保管した。それらの結果を図5に示す。
実施例9:様々なモレキュラーシーブの影響
材料を、管状炉中で350℃において2時間加熱することによって処理した。2gのCMOと0.5gの各成分との混合物を作製し、55〜60℃で1週間保管した。それらの結果を図6に示す。
実施例10:様々なモレキュラーシーブの影響
Cs,Na−Xを、管状炉中で350℃において2時間加熱することによって処理した。他のすべての材料は、115℃において2時間処理した。2gのCMOと0.5gの各モレキュラーシーブとの混合物を作製し、55〜60℃で1週間保管した。それらの結果を図7に示す。
実施例11:シーブを含有する水溶液のpH
水含有モレキュラーシーブのpHを測定した。水対シーブの比は、2対1(水重量/シーブ重量)であった。加熱と共にシーブは水のpHをわずかに上昇させた。それらの結果を図8に示す。
実施例12:シーブを含有する水溶液のpH
水中における様々なモレキュラーシーブのpHを測定した。水対シーブの比は、2対1(水重量/シーブ重量)であった。それらの結果を図9に示す。
以上、本発明を要約すると、下記のとおりである。
1.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1つのモレキュラーシーブと接触させることを含む、trans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換する方法。
2.モレキュラーシーブが、水中で少なくとも約9のpHを有する、上記1に記載の方法。
3.モレキュラーシーブが、3A、4A、シリカライト、CG 180−MAP、およびETS−4からなる群から選択される、上記1に記載の方法。
4.3Aおよび4Aからなる群から選択されるモレキュラーシーブが、さらに粉末、ロッド、またはビーズからなる群から選択される、上記3に記載の方法。
5.モレキュラーシーブの質量対trans−cisネペタラクトン化合物の質量の比、またはモレキュラーシーブの質量対trans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物の質量の比が、約0.01/1〜約2/1の範囲にある、上記1に記載の方法。
6.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物と接触させる前に、モレキュラーシーブを加熱するステップをさらに含む、上記1に記載の方法。
7.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1つのモレキュラーシーブと、少なくとも約1時間にわたって接触させる、上記1に記載の方法。
8.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1つのモレキュラーシーブと、約20℃〜約75℃の範囲の温度で接触させる、上記1に記載の方法。
9.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれる、上記1に記載の方法。
10.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、そしてイヌハッカ油を少なくとも1つのモレキュラーシーブとイヌハッカ油の引火点以下の温度で接触させる、上記1に記載の方法。
11.混合物中のtrans−cisネペタラクトンの初期質量に対してtrans−cisネペタラクトン化合物の少なくとも約50質量%、またはtrans−cisネペタラクトンの少なくとも約50質量%がcis−transネペタラクトンに転換される、上記1に記載の方法。
12.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、そしてイヌハッカ油中でtrans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換させた後に、イヌハッカ油をモレキュラーシーブから分離し回収する、上記1に記載の方法。
13.回収されたイヌハッカ油を水素化して水素化イヌハッカ油を生成させる、請求項12に記載の方法。
14.cis−transネペタラクトンに転換されたtrans−cisネペタラクトンと、cis−transネペタラクトンに転換されなかったtrans−cisネペタラクトンとを含む混合物を、モレキュラーシーブから分離し回収する、上記1に記載の方法。
15.回収された混合物を水素化してジヒドロネペタラクトンを生成させる、上記14に記載の方法。
16.モレキュラーシーブを回収し、後に使用するためにリサイクルする、上記1に記載の方法。
17.trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物が、イヌハッカ(Nepeta
Cateria)から誘導される、上記1に記載の方法。
18.trans−cisネペタラクトン化合物を、モレキュラーシーブと接触させる、上記1に記載の方法。
19.trans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、モレキュラーシーブと接触させる、上記1に記載の方法。
20.(a)trans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、(b)イヌハッカ油中でtrans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換させた後に、イヌハッカ油をモレキュラーシーブから分離して回収し、そして(c)回収されたイヌハッカ油を水素化して水素化イヌハッカ油を生成させる、上記19に記載の方法。

Claims (15)

  1. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、少なくとも1つのモレキュラーシーブと接触させることを含む、trans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換する方法。
  2. モレキュラーシーブが、水中で少なくとも約9のpHを有する、請求項1に記載の方法。
  3. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物と接触させる前に、モレキュラーシーブを加熱するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれる、請求項1に記載の方法。
  5. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、そしてイヌハッカ油を少なくとも1つのモレキュラーシーブとイヌハッカ油の引火点以下の温度で接触させる、請求項1に記載の方法。
  6. 混合物中のtrans−cisネペタラクトンの初期質量に対してtrans−cisネペタラクトン化合物の少なくとも約50質量%、またはtrans−cisネペタラクトンの少なくとも約50質量%がcis−transネペタラクトンに転換される、請求項1に記載の方法。
  7. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、そしてイヌハッカ油中でtrans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換させた後に、イヌハッカ油をモレキュラーシーブから分離し回収する、請求項1に記載の方法。
  8. 回収されたイヌハッカ油を水素化して水素化イヌハッカ油を生成させる、請求項7に記載の方法。
  9. cis−transネペタラクトンに転換されたtrans−cisネペタラクトンと、cis−transネペタラクトンに転換されなかったtrans−cisネペタラクトンとを含む混合物を、モレキュラーシーブから分離し回収する、請求項1に記載の方法。
  10. 回収された混合物を水素化してジヒドロネペタラクトンを生成させる、請求項9に記載の方法。
  11. モレキュラーシーブを回収し、後に使用するためにリサイクルする、請求項1に記載の方法。
  12. trans−cisネペタラクトン化合物、またはtrans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物が、イヌハッカ(Nepeta Cateria)から誘導される、請求項1に記載の方法。
  13. trans−cisネペタラクトン化合物を、モレキュラーシーブと接触させる、請求項1に記載の方法。
  14. trans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物を、モレキュラーシーブと接触させる、請求項1に記載の方法。
  15. (a)trans−cisネペタラクトンとcis−transネペタラクトンとを含む混合物がイヌハッカ油中に含まれ、(b)イヌハッカ油中でtrans−cisネペタラクトンをcis−transネペタラクトンに転換させた後に、イヌハッカ油をモレキュラーシーブから分離して回収し、そして(c)回収されたイヌハッカ油を水素化して水素化イヌハッカ油を生成させる、請求項14に記載の方法。
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