JP5375713B2 - 導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法 - Google Patents

導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、導体を挟み込んで折り曲げるための導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法に関する。
回転電機のステータ等のコイルとして用いられる導体は、ステータコアのスロットにおけるコイルの占積率(占有割合)の向上等を目的として、平角線等の太い導体を所定形状に折曲成形することがある。このとき、導体の折曲を行う際に、導体を挟み込んで折り曲げる導体折曲治具を用いる。
例えば、特許文献1の回転電機の巻線部材の製造装置においては、線材を巻回するための回転板のターン平面に対して、その中心部分に中心軸を設けると共に、中心軸の周りに中心軸との間に成形ギャップを隔てて対向する成形ローラを設けることが開示されている。そして、中心軸と成形ローラとの間に線材を配置し、回転板を回転させるときに、中心軸と成形ローラとの間に線材を挟み込みながら中心軸の周りを成形ローラが回転して、線材を折り曲げている。
特開2004−104841号公報
しかしながら、従来の導体折曲治具においては、折曲部分の加工精度向上のために、中心軸と成形ローラとの間の成形ギャップ(間隙)は、導体の幅とほぼ同じにしている。そのため、成形ギャップに導体を配置するとき、及び成形ギャップから折り曲げ後の導体を取り外すときに、この導体の表面における絶縁被膜に傷が入るおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、導体の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して導体の折曲を行うことができる導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、折曲中心となる支点ピンを設けた支点治具部と、
上記支点ピンの回りに回動させる成形ピンを設けた成形治具部と、
該成形治具部及び上記支点治具部を直接又は間接的に回動可能に配設したベース治具部とを備え、
該ベース治具部には、上記導体に対して上記成形ピンが対向する側であって上記支点ピンに対して上記成形ピンが回動する側と反対側に配設され、上記導体の折曲時の荷重を受け止める荷重受け部が設けてあり、
上記支点ピンは、その外周面に、上記成形ピンとの間に折曲用間隙を形成すると共に折曲時の曲げ半径を形成する折曲用外周部と、上記折曲用間隙よりも広い逃し用間隙を上記成形ピンとの間に形成する逃し用外周部とを有しており、
上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記逃し用外周部を折り曲げ後の導体の折曲内側角部に対向させ、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出し可能に構成したことを特徴とする導体折曲治具にある(請求項1)。
第2の発明は、折曲中心となる支点ピンを設けた支点治具部と、
上記支点ピンの回りに回動させる成形ピンを設けた成形治具部と、
該成形治具部及び上記支点治具部を直接又は間接的に回動可能に配設したベース治具部とを備え、
該ベース治具部には、上記導体に対して上記成形ピンが対向する側であって上記支点ピンに対して上記成形ピンが回動する側と反対側に配設され、上記導体の折曲時の荷重を受け止める荷重受け部が設けてあり、
上記支点ピンは、その外周面に、上記成形ピンとの間に折曲用間隙を形成すると共に折曲時の曲げ半径を形成する折曲用外周部と、上記折曲用間隙よりも広い逃し用間隙を上記成形ピンとの間に形成する逃し用外周部とを有する導体折曲治具を用いて、上記導体に折曲加工を行う方法であって、
上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置する配置工程と、
上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げる折曲工程と、
上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記逃し用外周部を折り曲げ後の導体の折曲内側角部に対向させ、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出す抜出工程とを含むことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法にある(請求項5)。
第1の発明の導体折曲治具は、支点治具部、成形治具部及び荷重受け部を備えており、支点治具部における支点ピンに折曲用外周部と逃し用外周部とを形成している。
そして、導体を折り曲げる際には、支点ピンの逃し用外周部と成形ピンとの間に形成された逃し用間隙に導体を配置する。これにより、折曲用間隙よりも広く形成された逃し用間隙に対して導体を配置することができ、導体の表面に設けた絶縁被膜に傷が入ることを防止することができる。
次いで、支点ピンを中心に支点治具部を空転させて導体を折曲用間隙に配置した後、成形治具部を支持治具部に対して回動させて、荷重受け部によって荷重を受けながら成形ピンと支点ピンとによって導体を折り曲げる。これにより、導体を支点ピンの折曲用外周部に沿って折り曲げ、折曲の加工精度を高く維持することができる。
その後、支点ピンを中心に支点治具部を空転させて、支点ピンの逃し用外周部を折り曲げ後の導体の折曲内側角部に対向させ、折り曲げ後の導体を逃し用間隙から抜き出すことができる。これにより、折曲用間隙よりも広く形成された逃し用間隙から折り曲げ後の導体を抜き出すことができ、折り曲げ後の導体の表面における絶縁被膜に傷が入ることを防止することができる。
それ故、第1の発明の導体折曲治具によれば、導体の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して導体の折曲を行うことができる。
第2の発明の導体折曲治具を用いた折曲加工方法においては、上記配置工程、折曲工程及び抜出工程を行うことにより、第1の発明と同様にして、導体の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して導体の折曲を行うことができる。
実施例1における、支点治具部が原位置にある状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例1における、導体折曲治具を示す図で、図1のA−A線矢視断面説明図。 実施例1における、導体折曲治具を示す図で、図2のB−B線矢視断面説明図。 実施例1における、支点治具部を周方向の一方側へ空転させた状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例1における、導体を折り曲げる状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例1における、支点治具部を周方向の他方側へ空転させた状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例1における、支点治具部を原位置に戻した状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例1における、導体折曲治具の全体を概略的に示す説明図。 実施例2における、支点治具部が原位置にある状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例2における、導体折曲治具を示す図で、図9のC−C線矢視断面説明図。 実施例2における、支点治具部を周方向の一方側へ空転させた状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例2における、導体を折り曲げる状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例2における、支点治具部を周方向の他方側へ空転させた状態の導体折曲治具を示す断面説明図。 実施例2における、支点治具部を原位置に戻した状態の導体折曲治具を示す断面説明図。
上述した第1、第2の発明の導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法における好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明においては、上記逃し用外周部は、上記支点ピンの外周に面取りを行って、上記導体を折り曲げる角度に沿った角度に形成された一対の平面による山状外周部からなり、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面を折り曲げ後の導体における折曲一方側内面に対向させると共に、上記支点ピンの上記山状外周部における他方の平面を折り曲げ後の導体における折曲他方側内面に対向させて、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出し可能に構成することが好ましい(請求項2)。
第2の発明においては、上記逃し用外周部は、上記支点ピンの外周に面取りを行って、上記導体を折り曲げる角度に沿った角度に形成された一対の平面による山状外周部からなり、上記配置工程においては、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記折曲工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、上記抜出工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面を折り曲げ後の導体における折曲一方側内面に対向させると共に、上記支点ピンの上記山状外周部における他方の平面を折り曲げ後の導体における折曲他方側内面に対向させて、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出すことが好ましい(請求項6)。
これらの場合には、支点ピンを強度を維持した適切な断面形状にして、導体の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して導体の折曲を行うことができる。
また、第1の発明においては、上記支点治具部には、送り突出部と戻し突出部とが周方向に所定の間隔を空けて外周側に突出して設けてあり、上記成形治具部には、上記送り突出部が周方向一方側から当接すると共に上記戻り突出部が周方向他方側から当接する従動突出部が設けてあり、上記送り突出部と上記従動突出部との間に所定の間隔を空けた状態で、上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向一方側へ空転させることにより、上記送り突出部が上記従動突出部に当接したときには、上記折曲用間隙に上記導体が配置されると共に上記従動突出部が上記送り突出部によって押し出されて、上記導体が折り曲げられ、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向他方側へ空転させることにより、上記戻し突出部が上記従動突出部に当接したときには、該従動突出部が該戻し突出部によって押し出されて、上記逃し用間隙に上記折り曲げ後の導体が配置され、該折り曲げ後の導体を該逃し用間隙から抜き出し可能に構成することが好ましい(請求項3)。
また、第2の発明においては、上記支点治具部には、送り突出部と戻し突出部とが周方向に所定の間隔を空けて外周側に突出して設けてあり、上記成形治具部には、上記送り突出部が周方向一方側から当接すると共に上記戻り突出部が周方向他方側から当接する従動突出部が設けてあり、上記配置工程においては、上記送り突出部と上記従動突出部との間に所定の間隔を空けた状態で、上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記折曲工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向一方側へ空転させることにより、上記送り突出部が上記従動突出部に当接したときには、上記折曲用間隙に上記導体が配置されると共に上記従動突出部が上記送り突出部によって押し出されて、上記導体が折り曲げられ、上記抜出工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向他方側へ空転させることにより、上記戻し突出部が上記従動突出部に当接したときには、該従動突出部が該戻し突出部によって押し出されて、上記逃し用間隙に上記折り曲げ後の導体が配置され、該折り曲げ後の導体を該逃し用間隙から抜き出すことが好ましい(請求項7)。
これらの場合には、ベース治具部に対して支点治具部を回動させる構成により、支点治具部の空転と、支点治具部の回動と一体化した成形治具部の回動とを連続して行うことができる。そのため、支点治具部を回動させる簡単な構造によって、導体の折曲を行うことができる。
また、第1の発明においては、上記成形ピンは、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記折曲用間隙を形成する1段目成形面と、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記導体が2本入る折曲用間隙を形成する2段目成形面とを有しており、上記1段目成形面を使用して1段目導体の配置及び折曲を行い、上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された逃し用間隙に対して、上記支点ピンの側に折り曲げ後の1段目導体を配置すると共に上記成形ピンの側に2段目導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体と上記2段目導体とを、上記支点ピンの上記折曲用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された折曲用間隙に配置した後、上記折り曲げ後の1段目導体の外周側に重ねて上記2段目導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体及び2段目導体を上記逃し用間隙に配置して、該逃し用間隙から抜き出し可能に構成することができる(請求項4)。
また、第2の発明においては、上記成形ピンは、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記折曲用間隙を形成する1段目成形面と、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記導体が2本入る折曲用間隙を形成する2段目成形面とを有しており、上記配置工程及び上記折曲工程において、上記1段目成形面を使用して1段目導体の配置及び折曲を行った後には、上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された逃し用間隙に対して、上記支点ピンの側に折り曲げ後の1段目導体を配置すると共に上記成形ピンの側に2段目導体を配置する2段目配置工程と、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体と上記2段目導体とを、上記支点ピンの上記折曲用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された折曲用間隙に配置した後、上記折り曲げ後の1段目導体の外周側に重ねて上記2段目導体を折り曲げる2段目折曲工程とを行い、その後、上記抜出工程において、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体及び2段目導体を上記逃し用間隙に配置して、該逃し用間隙から抜き出すことができる(請求項8)。
これらの場合には、内外周に重ねて折り曲げられた2本の導体を、絶縁被膜に傷を付けることなく加工精度を高く維持して形成することができる。
また、上記導体は、回転電機のステータに用いるコイルを構成する角線導体であることが好ましい(請求項9)。
この場合には、角線導体の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して角線導体の折曲を行うことができる。
また、上記配置工程は、ステータコアに配置する波巻形状の上記角線導体のコイルエンド部に対して上記導体折曲治具を配置することによって行い、上記抜出工程は、上記コイルエンド部から上記導体折曲治具を取り外すことによって行うことができる(請求項10)。
この場合には、角線導体のコイルエンド部に対して折曲加工を行って、コイルエンド部に必要な折曲形状を形成することができる。コイルエンド部とは、角線導体において、ステータコアの軸方向端面から突出して配置される部分のことをいう。
以下に、本発明の導体折曲治具及びこれを用いた折曲加工方法に係る実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の導体折曲治具1は、図1、図2に示すごとく、折曲中心となる支点ピン21を設けた支点治具部2と、支点ピン21の回りに回動させる成形ピン31を設けた成形治具部3と、成形治具部3及び支点治具部2を直接又は間接的に回動可能に配設したベース治具部4とを備えている。ベース治具部4には、導体8に対して成形ピン31が対向する側であって支点ピン21に対して成形ピン31が回動する側と反対側に配設され、導体8の折曲時の荷重を受け止める荷重受け部41が設けてある。支点ピン21は、その外周面に、成形ピン31との間に折曲用間隙S1を形成すると共に折曲時の曲げ半径を形成する折曲用外周部211と、折曲用間隙S1よりも広い逃し用間隙S2を成形ピン31との間に形成する逃し用外周部212とを有している。
導体折曲治具1は、図1に示すごとく、支点ピン21の逃し用外周部212と成形ピン31との間に形成された逃し用間隙S2に導体8を配置し、図4に示すごとく、支点ピン21を中心に支点治具部2を空転させて導体8を折曲用間隙S1に配置した後、図5に示すごとく、成形治具部3を支持治具部に対して回動させて、荷重受け部41によって荷重を受けながら成形ピン31と支点ピン21とによって導体8を折り曲げ、図6に示すごとく、再び支点ピン21を中心に支点治具部2を空転させて、図7に示すごとく、支点ピン21の逃し用外周部212を折り曲げ後の導体8の折曲内側角部81に対向させ、折り曲げ後の導体8を逃し用間隙S2から抜き出し可能に構成されている。
以下に、本例の導体折曲治具1及びこれを用いた折曲加工方法につき、図1〜図8を参照して詳説する。
図8に示すごとく、本例の導体8は、回転電機のステータに用いるコイルを構成する角線導体8である。角線導体8は、断面略四角形状を有しており、その表面に絶縁被膜を有している。
本例の導体折曲治具1は、ステータコアに配置する波巻形状の角線導体8のコイルエンド部80に対して配置して、このコイルエンド部80の折曲を行うために用いる。導体折曲治具1は、位置決め部6によって波巻形状の角線導体8に対する位置決めを行うことができる。コイルエンド部80とは、角線導体8において、ステータコアの軸方向端面から突出して配置される部分のことをいう。また、波巻形状は、ステータコアのスロットに配置する複数の直線部を、スロットの外部において周方向に配置する渡り部によって、ステータコアの軸方向両側において交互に連結して形成したものをいう。
なお、図8においては、後述する実施例2において示す2本の導体8の折曲を行う場合を示す。
図1に示すごとく、ベース治具部4には、荷重受け部41として2つの荷重受けピンが設けてある。
図2に示すごとく、支点治具部2は、軸形状に形成してあり、軸状本体部22と、軸状本体部22から連続して軸状本体部22と同軸状に設けた回動軸部23とを有している。支点ピン21は、回動軸部23から連続して回動軸部23と同軸状に設けてある。
支点治具部2は、その回動軸部23がベース治具部4に設けた軸穴42に対してブッシュ、ベアリング等の軸受部材43を介して回動可能に配設してある。成形治具部3は、これに設けた軸穴32に対してブッシュ、ベアリング等の軸受部材33を配置し、この軸受部材33を介して支点治具部2の支点ピン21に対して回動可能に配設してある。
図2、図3に示すごとく、本例の導体折曲治具1は、モータ等の駆動源5によって支点治具部2をベース治具部4に対して回動駆動することによって、導体8の折曲を行うよう構成してある。支点治具部2の軸状本体部22の外周には、送り突出部24と戻し突出部25とが周方向Cに所定の間隔を空けて外周側に突出して設けてある。本例の送り突出部24と戻し突出部25とは、軸状本体部22に取り付けたブロックによって形成してある。
成形治具部3には、送り突出部24が周方向Cの一方側から当接すると共に戻り突出部が周方向Cの他方側から当接する従動突出部34が設けてある。本例の従動突出部34は、支点ピン21と平行になるよう成形治具部3に対して垂直に設けたピンによって形成してある。
成形治具部3は、支点治具部2が空転し、その送り突出部24が従動突出部34に当接したときに、送り突出部24によって従動突出部34が押されることによって、支点治具部2と共に回動するよう構成されている。導体折曲治具1において、導体8の折曲は、支点ピン21が自転しながら成形ピン31が支点ピン21の回りを回動することによって行われる。
図1、図7に示すごとく、本例の支点ピン21は、円柱形状の外周面に山状の面取りを行って逃し用外周部212を形成している。逃し用外周部212は、導体8を折り曲げる角度に沿った角度に形成された一対の平面213A、213Bによる山状外周部212によって形成されている。逃し用外周部212は、支点ピン21の折曲中心からの半径が、折曲用外周部211よりも縮小して形成されている。
逃し用外周部212は、山状外周部212とする以外にも、例えば、折曲用外周部211よりも縮径した円弧外面形状、1つの平面による平面形状等によって形成することもできる。
次に、本例の導体折曲治具1を用いて導体8の折曲加工を行う方法及び作用効果について説明する。
本例の導体8の折曲加工は、次の配置工程、折曲工程及び抜出工程によって行われる。
まず、配置工程においては、図1に示すごとく、導体折曲治具1における支点治具部2を、支点ピン21の山状外周部212(逃し用外周部212)における一方の平面213Aが成形治具部3の成形ピン31と対向する原位置201にする。この原位置201においては、成形治具部3の従動突出部34に対して周方向Cの他方側から支点治具部2の戻し突出部25が当接する状態にある。また、原位置201においては、支点治具部2の送り突出部24と従動突出部34との間に、所定の周方向Cの間隔が空いた状態にある。
そして、導体折曲治具1を波巻形状の導体8に近づけて、支点ピン21の山状外周部212における一方の平面213Aと成形ピン31との間に形成された逃し用間隙S2に導体8を配置する。また、導体8は、支点ピン21と成形ピン31との間だけでなく支点ピン21と荷重受け部41との間にも配置される。
次いで、折曲工程においては、図4に示すごとく、支点ピン21を中心に支点治具部2を周方向一方側C1へ空転させる。このとき、導体8には、支点ピン21の折曲用外周部211が対向する。そして、支点ピン21の折曲用外周部211と成形ピン31との間に形成された折曲用間隙S1に導体8が配置される。また、支点治具部2が周方向一方側C1へ所定角度回動すると、支点治具部2の送り突出部24が成形治具部3の従動突出部34に当接する。このとき、図5に示すごとく、従動突出部34が送り突出部24によって周方向一方側C1へ押し出され、支点治具部2と共に成形治具部3が周方向一方側C1へ回動する。そして、荷重受け部41によって折曲の荷重を受けながら、成形ピン31と支点ピン21の折曲用外周部211とによって導体8が折り曲げられる。
また、目的とする所定角度に導体8が折り曲げられたとき、支点治具部2の周方向一方側C1への回動が停止される。
次いで、抜出工程においては、図6に示すごとく、支点ピン21を中心に支点治具部2を周方向他方側C2へ空転させる。このとき、導体8には、支点ピン21の折曲用外周部211が対向している。そして、支点治具部2の戻し突出部25が成形治具部3の従動突出部34に当接すると、従動突出部34が戻し突出部25によって周方向他方側C2へ押し出される。
次いで、図7に示すごとく、支点治具部2が周方向一方側C1へ回動した角度と同じ角度だけ周方向他方側C2へ回動したときに、回動が停止される。このとき、支点ピン21の逃し用外周部212が折り曲げ後の導体8の折曲内側角部81に対向する。また、支点ピン21の山状外周部212における一方の平面213Aが折り曲げ後の導体8における折曲一方側内面82Aに対向し、支点ピン21の山状外周部212における他方の平面213Bが折り曲げ後の導体8における折曲他方側内面82Bに対向して、折り曲げ後の導体8が逃し用間隙S2に配置される。この状態で、導体折曲治具1を波巻形状の導体8から遠ざけて、折り曲げ後の導体8を逃し用間隙S2から抜き出す。
本例の配置工程においては、支点ピン21の山状外周部212(逃し用外周部212)における一方の平面213Aと成形ピン31との間に形成された逃し用間隙S2に導体8を配置する。これにより、折曲用間隙S1よりも広く形成された逃し用間隙S2に対して導体8を配置することができ、導体8の表面に設けた絶縁被膜に傷が入ることを防止することができる。
また、本例の折曲工程においては、導体8の幅に近い幅に形成された折曲用間隙S1に導体8が配置された状態で、折曲が行われる。これにより、導体8を支点ピン21の折曲用外周部211に沿って折り曲げ、折曲の加工精度を高く維持することができる。また、本例においては、支点治具部2を回動駆動することによって、支点治具部2の空転と、支点治具部2の回動と一体化した成形治具部3の回動とを連続して行うことができ、支点治具部2を回動させる簡単な構造によって、導体8の折曲を行うことができる。
また、本例の抜出工程においては、支点ピン21の山状外周部212(逃し用外周部212)における一対の平面213A、213Bを折り曲げ後の導体8の折曲内側角部81に対向させ、折り曲げ後の導体8を逃し用間隙S2から抜き出すことができる。これにより、折曲用間隙S1よりも広く形成された逃し用間隙S2から折り曲げ後の導体8を抜き出すことができ、折り曲げ後の導体8の表面における絶縁被膜に傷が入ることを防止することができる。
それ故、本例の導体折曲治具1及びこれを用いた折曲成形方法によれば、導体8の絶縁被膜に傷を付けず、加工精度を高く維持して導体8の折曲を行うことができる。
(実施例2)
本例は、折り曲げ後の導体8Aの外周側に重ねて別の導体8Bを折り曲げる例である。
本例の導体折曲治具1において、図9、図10に示すごとく、成形治具部3の成形ピン31は、楕円状軸部313に真円状軸部314を連結してなる段付状に形成されており、支点ピン21の折曲用外周部211との間に折曲用間隙S1を形成する1段目成形面311と、支点ピン21の折曲用外周部211との間に導体8が2本入る折曲用間隙S1を形成する2段目成形面312とを有している。1段目成形面311は、楕円状軸部313の外周に形成されており、2段目成形面312は、真円状軸部314の外周に形成されている。
本例の導体折曲治具1を用いて導体8の折曲を行う方法について説明する。
本例においては、支点ピン21の逃し用外周部212及び折曲用外周部211、成形ピン31の1段目成形面311を利用して、上記実施例1に示した上記配置工程及び上記折曲工程を行い、先に折曲を行う1段目導体8Aの配置及び折曲を行う。
次いで、2段目配置工程において、図9に示すごとく、導体折曲治具1を2段の波巻形状の導体8A、8Bに近づけて、支点ピン21の逃し用外周部212と成形ピン31の2段目成形面312との間に形成された逃し用間隙S2に対して、支点ピン21の側に折り曲げ後の1段目導体8Aを配置すると共に成形ピン31の側に2段目導体8Bを配置する。
次いで、2段目折曲工程において、図11に示すごとく、支点ピン21を中心に支点治具部2を周方向一方側C1へ空転させる。そして、支点ピン21の折曲用外周部211と成形ピン31の2段目成形面312との間に形成された折曲用間隙S1に、折り曲げ後の1段目導体8Aと2段目導体8Bとが配置される。また、支点治具部2が周方向一方側C1へ所定角度回動すると、支点治具部2の送り突出部24が成形治具部3の従動突出部34に当接する。このとき、図12に示すごとく、従動突出部34が送り突出部24によって周方向一方側C1へ押し出され、支点治具部2と共に成形治具部3が周方向一方側C1へ回動する。そして、荷重受け部41によって折曲の荷重を受けながら、成形ピン31の2段目成形面312と支点ピン21の折曲用外周部211とによって、折り曲げ後の1段目導体8Aの外周側に重ねて2段目導体8Bが折り曲げられる。
次いで、抜出工程において、図13に示すごとく、支点ピン21を中心に支点治具部2を周方向他方側C2へ空転させる。そして、支点治具部2の戻し突出部25が成形治具部3の従動突出部34に当接すると、従動突出部34が戻し突出部25によって周方向他方側C2へ押し出される。
次いで、図14に示すごとく、支点治具部2が周方向一方側C1へ回動した角度と同じ角度だけ周方向他方側C2へ回動したときに、回動が停止される。このとき、折り曲げ後の1段目導体8Aと2段目導体8Bとが逃し用間隙S2に配置される。この状態で、導体折曲治具1を2段の波巻形状の導体8A、8Bから遠ざけて、折り曲げ後の1段目導体8Aと折り曲げ後の2段目導体8Bとを逃し用間隙S2から抜き出す。
本例においては、内外周に重ねて折り曲げられた2本の導体8A、8Bを、絶縁被膜に傷を付けることなく加工精度を高く維持して形成することができる。本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1 導体折曲治具
2 支点治具部
21 支点ピン
211 折曲用外周部
212 逃し用外周部(山状外周部)
213A、213B 一対の平面
24 送り突出部
25 戻し突出部
3 成形治具部
31 成形ピン
311 1段目成形面
312 2段目成形面
34 従動突出部
4 ベース治具部
41 荷重受け部
8 導体
8A 1段目導体
8B 2段目導体
81 折曲内側角部
S1 折曲用間隙
S2 逃し用間隙

Claims (10)

  1. 折曲中心となる支点ピンを設けた支点治具部と、
    上記支点ピンの回りに回動させる成形ピンを設けた成形治具部と、
    該成形治具部及び上記支点治具部を直接又は間接的に回動可能に配設したベース治具部とを備え、
    該ベース治具部には、上記導体に対して上記成形ピンが対向する側であって上記支点ピンに対して上記成形ピンが回動する側と反対側に配設され、上記導体の折曲時の荷重を受け止める荷重受け部が設けてあり、
    上記支点ピンは、その外周面に、上記成形ピンとの間に折曲用間隙を形成すると共に折曲時の曲げ半径を形成する折曲用外周部と、上記折曲用間隙よりも広い逃し用間隙を上記成形ピンとの間に形成する逃し用外周部とを有しており、
    上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記逃し用外周部を折り曲げ後の導体の折曲内側角部に対向させ、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出し可能に構成したことを特徴とする導体折曲治具。
  2. 請求項1に記載の導体折曲治具において、上記逃し用外周部は、上記支点ピンの外周に面取りを行って、上記導体を折り曲げる角度に沿った角度に形成された一対の平面による山状外周部からなり、
    上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面を折り曲げ後の導体における折曲一方側内面に対向させると共に、上記支点ピンの上記山状外周部における他方の平面を折り曲げ後の導体における折曲他方側内面に対向させて、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出し可能に構成したことを特徴とする導体折曲治具。
  3. 請求項1又は2に記載の導体折曲治具において、上記支点治具部には、送り突出部と戻し突出部とが周方向に所定の間隔を空けて外周側に突出して設けてあり、
    上記成形治具部には、上記送り突出部が周方向一方側から当接すると共に上記戻り突出部が周方向他方側から当接する従動突出部が設けてあり、
    上記送り突出部と上記従動突出部との間に所定の間隔を空けた状態で、上記逃し用間隙に上記導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向一方側へ空転させることにより、上記送り突出部が上記従動突出部に当接したときには、上記折曲用間隙に上記導体が配置されると共に上記従動突出部が上記送り突出部によって押し出されて、上記導体が折り曲げられ、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向他方側へ空転させることにより、上記戻し突出部が上記従動突出部に当接したときには、該従動突出部が該戻し突出部によって押し出されて、上記逃し用間隙に上記折り曲げ後の導体が配置され、該折り曲げ後の導体を該逃し用間隙から抜き出し可能に構成したことを特徴とする導体折曲治具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の導体折曲治具において、上記成形ピンは、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記折曲用間隙を形成する1段目成形面と、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記導体が2本入る折曲用間隙を形成する2段目成形面とを有しており、
    上記1段目成形面を使用して1段目導体の配置及び折曲を行い、上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された逃し用間隙に対して、上記支点ピンの側に折り曲げ後の1段目導体を配置すると共に上記成形ピンの側に2段目導体を配置し、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体と上記2段目導体とを、上記支点ピンの上記折曲用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された折曲用間隙に配置した後、上記折り曲げ後の1段目導体の外周側に重ねて上記2段目導体を折り曲げ、再び上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体及び2段目導体を上記逃し用間隙に配置して、該逃し用間隙から抜き出し可能に構成したことを特徴とする導体折曲治具。
  5. 折曲中心となる支点ピンを設けた支点治具部と、
    上記支点ピンの回りに回動させる成形ピンを設けた成形治具部と、
    該成形治具部及び上記支点治具部を直接又は間接的に回動可能に配設したベース治具部とを備え、
    該ベース治具部には、上記導体に対して上記成形ピンが対向する側であって上記支点ピンに対して上記成形ピンが回動する側と反対側に配設され、上記導体の折曲時の荷重を受け止める荷重受け部が設けてあり、
    上記支点ピンは、その外周面に、上記成形ピンとの間に折曲用間隙を形成すると共に折曲時の曲げ半径を形成する折曲用外周部と、上記折曲用間隙よりも広い逃し用間隙を上記成形ピンとの間に形成する逃し用外周部とを有する導体折曲治具を用いて、上記導体に折曲加工を行う方法であって、
    上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置する配置工程と、
    上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げる折曲工程と、
    上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記逃し用外周部を折り曲げ後の導体の折曲内側角部に対向させ、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出す抜出工程とを含むことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
  6. 請求項5に記載の折曲加工方法において、上記逃し用外周部は、上記支点ピンの外周に面取りを行って、上記導体を折り曲げる角度に沿った角度に形成された一対の平面による山状外周部からなり、
    上記配置工程においては、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面と上記成形ピンとの間に形成された上記逃し用間隙に上記導体を配置し、
    上記折曲工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて上記導体を上記折曲用間隙に配置した後、上記成形治具部を上記支持治具部に対して回動させて、上記荷重受け部によって荷重を受けながら上記成形ピンと上記支点ピンとによって上記導体を折り曲げ、
    上記抜出工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記支点ピンの上記山状外周部における一方の平面を折り曲げ後の導体における折曲一方側内面に対向させると共に、上記支点ピンの上記山状外周部における他方の平面を折り曲げ後の導体における折曲他方側内面に対向させて、該折り曲げ後の導体を上記逃し用間隙から抜き出すことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
  7. 請求項5又は6に記載の折曲加工方法において、上記支点治具部には、送り突出部と戻し突出部とが周方向に所定の間隔を空けて外周側に突出して設けてあり、
    上記成形治具部には、上記送り突出部が周方向一方側から当接すると共に上記戻り突出部が周方向他方側から当接する従動突出部が設けてあり、
    上記配置工程においては、上記送り突出部と上記従動突出部との間に所定の間隔を空けた状態で、上記逃し用間隙に上記導体を配置し、
    上記折曲工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向一方側へ空転させることにより、上記送り突出部が上記従動突出部に当接したときには、上記折曲用間隙に上記導体が配置されると共に上記従動突出部が上記送り突出部によって押し出されて、上記導体が折り曲げられ、
    上記抜出工程においては、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を周方向他方側へ空転させることにより、上記戻し突出部が上記従動突出部に当接したときには、該従動突出部が該戻し突出部によって押し出されて、上記逃し用間隙に上記折り曲げ後の導体が配置され、該折り曲げ後の導体を該逃し用間隙から抜き出すことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の折曲加工方法において、上記成形ピンは、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記折曲用間隙を形成する1段目成形面と、上記支点ピンの上記折曲用外周部との間に上記導体が2本入る折曲用間隙を形成する2段目成形面とを有しており、
    上記配置工程及び上記折曲工程において、上記1段目成形面を使用して1段目導体の配置及び折曲を行った後には、
    上記支点ピンの上記逃し用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された逃し用間隙に対して、上記支点ピンの側に折り曲げ後の1段目導体を配置すると共に上記成形ピンの側に2段目導体を配置する2段目配置工程と、
    上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体と上記2段目導体とを、上記支点ピンの上記折曲用外周部と上記成形ピンの上記2段目成形面との間に形成された折曲用間隙に配置した後、上記折り曲げ後の1段目導体の外周側に重ねて上記2段目導体を折り曲げる2段目折曲工程とを行い、
    その後、上記抜出工程において、上記支点ピンを中心に上記支点治具部を空転させて、上記折り曲げ後の1段目導体及び2段目導体を上記逃し用間隙に配置して、該逃し用間隙から抜き出すことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の折曲加工方法において、上記導体は、回転電機のステータに用いるコイルを構成する角線導体であることを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
  10. 請求項9に記載の折曲加工方法において、上記配置工程は、ステータコアに配置する波巻形状の上記角線導体のコイルエンド部に対して上記導体折曲治具を配置することによって行い、
    上記抜出工程は、上記コイルエンド部から上記導体折曲治具を取り外すことによって行うことを特徴とする導体折曲治具を用いた折曲加工方法。
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