JP5374868B2 - 表示材料基板の製造方法、表示材料 - Google Patents

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Description

本発明は有機ELディスプレイや液晶ディスプレイなど表示材料に適した基板に関する。
有機ELディスプレイや液晶ディスプレイなど表示材料の基板としてはガラスが広く用いられている。ガラスは光線透過率やガスバリア性に優れる一方、薄膜化には限界がある。薄膜ガラスとしては0.3mm厚程度がガラス単独でハンドリング可能な事実上の下限であり、これ以下の厚みはハンドリング性悪化や割れの問題がある。このため、さらなる薄膜化の要求に対しては例えば0.3mm厚程度のガラスを用いて有機ELディスプレイや液晶ディスプレイなど表示材料を作成し、その後に研磨やエッチングなどによって、ガラスを薄膜化する方法が用いられている。この方法では他の部材で補強されるため0.1mm厚程度のガラス基板が達成されているが、研磨やエッチングなどのプロセスコストが大きくなる問題がある。
一方、軽量、薄膜で割れない表示材料基板として各種のプラスチック基板が提案されている。しかしながらプラスチックは水蒸気透過率が大きいため、有機EL色素や、液晶材料が劣化する問題がある。例えば特許文献1にはプラスチック基板上にSiO等のガスバリア層を形成した技術が開示されているが、SiO等無機のガスバリア膜は割れなどの欠陥を生じる問題がある。このため、特許文献2には無機のガスバリア膜および有機膜を組み合わせた方法などが提案されているが、10−3g/m/day程度が下限であるばかりでなく、高コストとなる問題がある。
特許文献3にはガラス+保護フィルムという組合せの開示がある。ガスバリア性に優れるガラスの割れ易さを保護フィルムで保護する試みであるが、接着剤付きポリエチレンテレフタレートを用いているためにガラス転移温度が低く、250℃程度が要求されるITOのスパッタ温度などに耐えることができない。低温でのITO製膜も不可能ではないが、この場合、得られるITO膜の抵抗値が大きくなる問題がある。
特許文献4には2枚のガラス板で樹脂を挟持する、いわゆる「合わせガラス」の開示があるが、少なくとも2枚のガラス板が必要となるため全体の厚さが厚くなり、好ましくない。
特許文献5にはガラス−プラスチック複合体の開示があるが、プラスチックに芳香族ポリアミドを用いるという開示も示唆もなく、一般的なプラスチックを用いているために耐熱性が低く、ITOなどの透明電極形成や、半田などの工程に耐えることができず、高耐熱のガラス−プラスチック複合体が求められていた。
特開2007−15350号公報 特開2006−231644号公報 特開2002−299041号公報 特開平7−287218号公報 特表2002−542971号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。すなわち本発明の目的は、低い水蒸気透過率と薄膜化を両立した低コストの表示材料基板を提供することにある。
上記した目的を達成するための本発明は、以下を特徴とする。
すなわち、ガラス転移点温度が250℃以上である芳香族ポリアミド層とガラス層とを含み、全光線透過率が80%以上であり、かつ芳香族ポリアミド層の波長550nmの光に対するフィルム面内の位相差が0nm以上10nm未満である表示材料用基板を製造する方法であって、厚み0.3mm以下のガラスに芳香族ポリアミドの有機溶媒溶液を塗布する工程と、この有機溶媒溶液から有機溶媒を除去する工程とを有する表示材料用基板の製造方法である。

低い水蒸気透過率、薄膜化と高い全光線透過率を両立した低コストの表示材料基板を提供することができる。
本発明の表示材料用基板は、芳香族ポリアミド層とガラス層とを含んでいる。
本発明の表示材料用基板は、ディスプレイやテレビなどの表示材料に用いられるため全光線透過率が80%以上であることが好ましく、本発明では薄膜ガラスと特殊な芳香族ポリアミドとの積層により、これを達成する。全光線透過率は好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。理想的には100%であるが、空気層と芳香族ポリアミド層の界面反射、および芳香族ポリアミド層とガラス層との界面反射により光線が反射されるため、現実的には90%程度が上限となる。さらに特定の波長の光を吸収すると、表示材料に用いた場合、着色が見えることがある。一般の芳香族ポリアミドは400nm付近の吸収が大きく、黄色く着色しているが、本発明の表示材料用基板は400nmの光線透過率が70%以上であることも好ましい。より好ましくは80%以上である。なお、ここでいう400nmの光線透過率とは以下により測定し、400nmの値を採用したものである。
透過率(%)=(T1/T0)×100
ただしT1は試料を通過した光の強度、T0は試料を通過しない以外は同一の距離の空気中を通過した光の強度である。
波長範囲:300nm〜800nm
測定速度:120nm/分
測定モード:透過
ガラスは市販のものや公知の方法で製造されたもの、あるいは新規に製造したもののいずれでも構わない。好ましくは表示材料基板用の高表面平滑、無アルカリガラスや石英ガラスである。厚みは0.5mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下、より好ましくは0.1mm以下、より好ましくは0.05mm以下、より好ましくは0.03mm以下、最も好ましくは0.01mm以下である。厚みが0.5mmを超えるとガラス自体で十分なハンドリング性を有するため、芳香族ポリアミド層をさらに積層することによりハンドリング性向上や、割れ防止という効果が発現しにくくなると共に、曲げに対する割れを生じやすくなる。
一方、ガラスの厚みが薄いほど芳香族ポリアミド層と積層することによる効果が顕著になる。また、ガラスの種類にもよるがおおよそ0.1mm以下の厚みの場合、曲率半径=100cmでの折り曲げに対し、割れを生じないため好ましい。ガラスの厚みに下限は無いが、0.001mm程度が芳香族ポリアミド層製膜時の乾燥収縮に耐えることができる下限と考えられる。さらに好ましくは0.005mm以上である。
ガラスはシート状で供給されるものであっても、連続して供給されるものであってもよいが、連続して供給されるものを用いると連続した表示材料用基板を得ることができ好ましい。
また、芳香族ポリアミド層の厚さには限定はないが、50μm以下が好ましい。50μmを超えると溶媒の抽出や乾燥に長時間が必要となる傾向にある。芳香族ポリアミド層の厚さは好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下、最も好ましくは5μm以下である。芳香族ポリアミドの厚みに下限は無いが、0.01μm程度が均一に製膜できる下限と考えられる。さらに好ましくは0.05μm以上である。
また、ガラス層、芳香族ポリアミド層ともに層の数に上限はなく、芳香族ポリアミド層を複数層設けたり、ガラス層を複数設けたり、それぞれの層を複数層組み合わせたり、目的用途に応じて適宜構成すればよい。中でも、コスト等の観点から、最も好ましくはガラス1層と芳香族ポリアミド1層の組合せであり、この時、ガスバリア性、ハンドリング性が十分かつ、薄膜化、生産性において最も優れる。
ここで「芳香族ポリアミド1層」とは、共押出製膜によって得る積層構造も含む。すなわち本発明に用いる芳香族ポリアミド層はその層が単一の芳香族ポリアミドから成る単層でも、その層が2種類以上の芳香族ポリアミドから成る積層であってもよい。積層とすることによって、反射防止機能を付与したり、たとえば「ガラス側にはガラスとの易接着、表層には透明導電膜との易接着」など異なる機能を付与することが出来る。積層とする場合はフィードブロック、ピノール等の合流装置を用いて製膜原液を積層して単層口金から吐出する方法や、多層口金を用いて製膜原液を積層して製膜する方法が例示できる。複数回コートすることによっても積層製膜は可能であるが、生産性が劣ることがある。
本発明に用いる芳香族ポリアミドはガラス転移点温度が200℃以上またはガラス転移点温度を有さないことが好ましい。より好ましくは250℃以上、さらに好ましくは300℃以上、最も好ましくは350℃以上またはガラス転移点温度を有さないことである。高いガラス転移温度を有することにより、ITO(酸化インジウム・スズ)等の金属のスパッタや蒸着温度に耐えることができ、ガラス単体にスパッタするのと同様にITO等の金属をスパッタすることが可能となる。また、スパッタ後の熱処理を高温で行うことも可能となる。一般的に知られているPPTA(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)など芳香族ポリアミドはガラス転移点温度が200℃以上であるが、黄色に着色しており、また濃硫酸など特殊な溶媒にしか溶解しないため本発明には適用できない。表示材料用基板とした時の全光線透過率を80%以上とするためには芳香族ポリアミドが25℃で有機溶媒に少なくとも5質量%溶解可能であり、また加熱乾燥時に白濁したり表面が粗になることがないことが好ましい。
この特性はいずれも芳香族ポリアミドの溶解性に起因する。溶解性が不十分な場合、乾燥時に、芳香族ポリアミド濃度が大きくなると有機溶媒に溶けきれなくなって析出したり、ゲル状物を生成する。これが光線の散乱、白濁や表面の粗面化の原因となる。
芳香族ポリアミドの溶解性を向上するためには、剛直なパラ結合や、ナフタレン、アントラセンなどの多環芳香族の割合を少なくし、柔軟なメタ構造、エーテル、−SO−あるいはメチレン構造の割合を多くすることや、フルオレン、tert-ブチル、ハロゲン、ハロゲン化アルキルなどの嵩高い置換基を導入することが好ましい。
ガラス転移点温度が200℃以上かつ、ガラスとの接着力が大きくするためには、芳香族ポリアミドとしては化学式(I)で示される構造単位を含むことがより好ましい。
Figure 0005374868
:任意の基
:任意の基
:直結されているか、または、フェニル基を必須成分とする炭素数6から12の芳香族基。
:直結されているか、または、−フェニル基を必須成分とする炭素数6から12の芳香族基
:芳香族基
化学式(I)において、RやRに特に制限はなく、任意の基であればよい。好ましくは、−H、炭素数1〜5の脂肪族基、−CF、−CCl、−OH、−F、−Cl、−Br、−OCH、シリル基、または、芳香族基である。RおよびRは、側鎖の置換基であるため、主鎖の置換基と比較して、ポリアミドの物性に与える影響は相対的に小さいが、光学特性や濡れ性、溶媒可溶性などを改良するために、適宜導入することが好ましい。例えば、濡れ性やガラスとの接着性向上を目的に−OH、シリル基や−COOHを導入することができる。
さらに、化学式(I)においては、RおよびRの位置に他の基を導入することができる。もちろん、そのまま直結されていてもよいが、例えば、−Ph−、−O−Ph−、−C(CF−Ph−などを導入してもよい。ただし、最も好ましいのは直結されている構造である。
化学式(I)においてRは芳香族基であれば特に制限はない。好ましくはフェニル基、クロロフェニル基である。化学式(I)においてRは、耐熱性や剛性を付与する目的においては、例えばパラフェニレン、2−置換パラフェニレン、ビフェニルのような剛直な芳香族基であることが好ましい。一方、ターフェニルやアントラセンなどの多環式芳香族基は剛直ではあるが、多くのπ電子を有し、ポリアミドが着色する原因になることがある。また、近紫外領域や紫外領域における透明性を高める場合には、Rは、メタフェニル基や1,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ビフェニル基であることが好ましい。これらの基は、屈曲性を有するため、剛性が低下することはあるが、より短波長の光に対する透明性が向上する。
本発明に用いる芳香族ポリアミドに対する化学式(I)の構造単位のモル分率は50%以上であることが好ましい。さらに好ましくは70%以上であり、より好ましくは90%以上、もっと好ましくは95%以上であり、最も好ましくは100%である。化学式(I)の構造単位のモル分率が50%より少ない場合はガラスとの接着性が不足することがある。この場合、シランカップリング剤を添加することにより接着強度を向上せしめることが好ましい。
本発明に用いる芳香族ポリアミドの他の成分としては化学式(II)および(III)で示される構造単位を含有することが有機溶媒への可溶性、光線透過率の点から好ましい。また、低複屈折低減および位相差の波長分散性を小さくするためには化学式(III)の構造単位が好ましい。ここで波長分散性とは波長400nmでの位相差を波長550nmの位相差で除した値である。
位相差について、例えば液晶ディスプレイ基板等に用いる場合、本発明の芳香族ポリアミドフィルムは550nmの波長の光の位相差が10nm未満であることが好ましい。このような位相差は、たとえば芳香族ポリアミド溶液をガラスに展開後乾燥する手法により実現可能である。上記した用途に用いる場合、この位相差は、より好ましくは5nm以下、さらに好ましくは2nm以下、最も好ましくは0nmである。550nmの波長の光の位相差が10nm未満と非常に小さいことにより、表示材料以外にも例えば光ディスク用保護フィルムとしても好適に使用できる。
一方で、たとえば表示材料基板に位相差フィルムの機能を付加した位相差付き基板のように積極的に位相差を付与することが好ましい用途もある。この場合、波長550nmの光の位相差が、10〜2,000nmであることが好ましい。位相差がこの範囲であると、光学用の位相差フィルム、特に、広域1/4波長位相差板として使用される場合に、優れた色調再現性を発現することが可能となる。このような位相差は、たとえば芳香族ポリアミド溶液をガラスに展開後乾燥する本発明の手法において、用いる芳香族ポリアミドに化学式(II)で示すビフェニル構造など液晶性の構造を多く含めることや、芳香族ポリアミド溶液をガラスに展開するときに芳香族ポリアミド溶液の吐出量に対し、ガラス板の移動速度を相対的に高めて、芳香族ポリアミド溶液を引き延ばす方法、あるいは位相差発現のための添加剤を芳香族ポリアミド溶液に添加する方法などが挙げられる。上記した用途に用いる場合、この位相差は、好ましくは100〜550nmであり、より好ましくは130〜380nmである。
添加剤としては紫外線硬化液晶、熱硬化液晶などの液晶性分子やポリカーボネート、スチレンなどの芳香族高分子またはオリゴマーが例示できる。
本発明の表示材料用基板は、波長590nmの光線に対する表示材料用基板面内の直交軸方向の屈折率をそれぞれnx、ny(ただしnx≧ny)とし、波長590nmの光線に対する表示材料用基板の厚み方向の屈折率をnz、表示材料用基板の厚みをd(nm)とした時に、下式で定義される厚み方向の位相差Rthが10nm以下であることが好ましく、より好ましくは8nm以下、さらに好ましくは5nm以下、最も好ましくは2nm以下である。表示材料用基板の厚み方向の位相差Rthが10nm以下であると、表示材料用基板面内の光学等方性のみならず厚み方向の光学等方性にも優れた表示材料用基板となるため、一層好適に用いることができる。厚み方向の光学等方性が要求される用途において、厚み方向の位相差Rthは小さい方が好ましいが、現実的に下限は0.01nm程度と考えられる。このような厚み方向の位相差Rthが小さいフィルムを得るためには、厚み方向の位相差を発現させる添加剤や共重合成分を導入しないようにすることなどが有効である。
厚み方向の位相差Rth(nm)=d×{(nx+ny)/2−nz}
Figure 0005374868
:芳香族基
Figure 0005374868
:任意の基
:任意の基
:芳香族基
化学式(II)および化学式(III)においてRおよびRは芳香族基であれば特に制限はない。好ましくはフェニル基、クロロフェニル基である。耐熱性や剛性を付与する目的においては、例えばパラフェニレン、2−置換パラフェニレン、ビフェニルのような剛直な芳香族基であることが好ましい。一方、ターフェニルやアントラセンなどの多環式芳香族基は剛直ではあるが、多くのπ電子を有し、ポリアミドが着色する原因になることがある。また、近紫外領域や紫外領域における透明性を高める場合には、RおよびRは、メタフェニル基や1,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ビフェニル基であることが好ましい。これらの基は、屈曲性を有するため、剛性が低下することはあるが、より短波長の光に対する透明性が向上する。また、溶解性を付与するためには化学式(II)および化学式(III)においてRおよびRはメタフェル基など屈曲性の構造を含むことが好ましい。
化学式(III)において、RやRに特に制限はなく、任意の基であればよい。好ましくは、−H、炭素数1〜5の脂肪族基、−CF、−CCl、−OH、−F、−Cl、−Br、−OCH、シリル基、または、芳香族基である。RおよびRは、側鎖の置換基であるため、主鎖の置換基と比較して、ポリアミドの物性に与える影響は相対的に小さいが、光学特性や濡れ性、溶媒可溶性などを改良するために、適宜導入することが好ましい。例えば、吸湿率低減の目的で−Fを導入したり、濡れ性やガラスとの接着性向上を目的に−OH、シリル基や−COOHを導入することができる。
また、本発明の表示材料用基板は水蒸気透過率が10−5g/m/day以下であることが好ましい様態である。従来のガスバリア層付きプラスチック基板では10−3g/m/day以下の水蒸気透過率は達成困難だったが、本発明の表示材料用基板は少なくとも1層のガラス層を有することで、水蒸気透過率はガラスの水蒸気透過率、即ち0g/m/dayを達成することができる。なお水蒸気透過率の値は小さければ小さい程良く、下限はない。より好ましくは10−6g/m/day以下、さらに好ましくは10−7g/m/day以下、最も好ましくは10−10g/m/day以下である。また、現在の測定装置では10−5g/m/day程度が測定下限である。
また、本発明の表示材料用基板は曲率半径=100cmでの折り曲げに対し、割れを生じないことが好ましい様態である。このためにはガラスを薄膜化、高靱性化することが好ましい。割れを生じない曲率半径は好ましくは50cm、さらに好ましくは15cm、より好ましくは10cm、最も好ましくは1cmである。より小さな曲率半径で割れを生じないことで表示材料の連続製造やフレキシブルディスプレイを実現できる。また、曲率半径が15cm以下であれば、半径6インチの巻き芯に巻き取ってロール形状のまま保管、輸送可能となる。
以下に本発明における芳香族ポリアミドの製造方法を説明するが、もちろん本発明はこれに限定されるものではない。
ポリアミド溶液、すなわち製膜原液を得る方法は種々の方法が利用可能であり、例えば、低温溶液重合法、界面重合法、溶融重合法、固相重合法などを用いることができる。また、溶媒を用いない重合方法、例えば蒸着重合法でも構わない。低温溶液重合法つまりカルボン酸ジクロライドとジアミンから得る場合には、非プロトン性有機極性溶媒中で合成される。
カルボン酸ジクロライドとしてはテレフタル酸ジクロライド、2クロロ−テレフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、ナフタレンジカルボニルクロライド、ビフェニルジカルボニルクロライド、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド、ターフェニルジカルボニルクロライド、2フロロ−テレフタル酸ジクロライド、1,4−シクロヘキサンカルボン酸ジクロライドなどが挙げられるが、最も好ましくはテレフタル酸ジクロライド、2クロロ−テレフタル酸ジクロライド、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド、イソフタル酸ジクロライドが用いられる。
ジアミンとしては例えば4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−フロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられるが、好ましくは4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−フロロフェニル)フルオレンが挙げられる。
さらに、基板との接着性を向上させるために、Si元素を含有することが好ましい。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノ−フェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどがあげられる。
2種類以上のジアミンを用いて重合を行う場合、ジアミンは1種類ずつ添加し、該ジアミンに対し10〜99モル%の酸ジクロライドを添加して反応させ、この後に他のジアミンを添加して、さらに酸ジクロライドを添加して反応させる段階的な反応方法、およびすべてのジアミンを混合して添加し、この後に酸ジクロライドを添加して反応させる方法などが利用可能である。また、2種類以上の酸ジクロライドを利用する場合も同様に段階的な方法、同時に添加する方法などが利用できる。いずれの場合においても全ジアミンと全酸ジクロライドのモル比は95〜105:105〜95が好ましく、この値を外れた場合、成形に適したポリマー溶液を得ることが困難となる。
ポリアミドの製造において、使用する非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の使用も可能である。さらにはポリマーの溶解を促進する目的で溶媒には50重量%以下のアルカリ金属、またはアルカリ土類金属の塩を添加することができる。
ポリアミドには、表面形成、加工性改善などを目的として10重量%以下の無機質または有機質の添加物を含有させてもよい。表面形成を目的とした添加剤としては例えば、無機粒子ではSiO、TiO、その他の金属微粉末等が挙げられる。
また、必要に応じて芳香族ポリアミドとガラスとの界面の濡れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類を混合してもよい。
さらにガラスとの接着性を高めるために、シランカップリング剤などを芳香族ポリアミド溶液に0.5から10重量%添加したり、ガラスをこのような薬液で前処理したりすることもできる。
芳香族ポリアミド溶液に添加する場合、メチルメタクリロキシジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、などのシランカップリング剤、アルミキレート剤をワニス中のポリマーに対して0.5から10重量%添加するとよい。
ガラスを処理する場合、上記で述べたカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5から20重量%溶解させた溶液をスピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などで表面処理をする。場合によっては、その後50℃から300℃までの温度をかけることで、基板と上記カップリング剤との反応を進行させる。
また、上記した本発明のポリアミドに熱硬化性を付与した熱硬化性ポリアミドも好ましい。熱硬化性を付与する手法としては、たとえば、本発明のポリアミド主鎖末端を、ノルボルネン、アセチレン、マレイミドなど反応活性な基に置換し、さらに熱硬化剤を添加する方法などがある。
ポリアミド溶液は、単量体として酸ジクロライドとジアミンを使用すると塩化水素が副生するが、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
このようにして得られた芳香族ポリアミド溶液は酸ジクロライドから発生した塩化水素と、中和剤との中和反応によって塩が形成される。この割合は5〜20重量%になり、この製膜原液をそのまま乾燥させると、塩が析出する。このため膜形成の前、もしくは膜の形成過程に於いて塩を除去することが好ましい。塩の除去方法としては、特に限定されないが、例えばポリマー原液に水を加え、カッターを備えた攪拌機で撹拌してポリマーを再沈、洗浄する。得られたポリマーを乾燥し、任意の濃度で溶媒に溶解して製膜原液を得ることができる。
次に表示材料用基板化について説明する。上記のように調製された製膜原液は、ガラス上にキャストする溶液製膜法により薄膜化が行なわれる。溶液製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいずれの方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾式法を例にとって説明する。
乾式法で製膜する場合は該原液を口金からガラス上に押し出し、またはガラス上にスピンコート、バーコート、コンマコート、印刷などの方法で展開し、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させるなどして除去し薄膜が自己保持性をもつまで乾燥する。ここで用いるガラスは洗浄や易接着処理などがなされたものでもよい。洗浄としては水、超音波水など機能水、有機溶媒などが挙げられる。また易接着処理としてはプラズマ処理、コロナ処理、エッチング処理などが挙げられる。ガラスをロールで供給する場合には口金からの押し出しや、バーコート、コンマコート、印刷などの方法が好ましい。また、ガラスが枚葉で供給される場合にはスリットダイを用いた間欠コートや、スピンコートなどが好ましい。供給するガラスは保護フィルムを貼ったものでも構わない。ガラスに貼られた保護フィルムは芳香族ポリアミド溶液の乾燥収縮やハンドリング時の張力に耐えるために有用である。なお、ここでいう「保護フィルム」は表示材料用基板の製造工程終了後または表示材料の製造工程終了後に剥がされるフィルムを指す。
乾燥条件は例えば、室温〜220℃、60分以内の範囲で行うことができる。乾燥時間、昇温速度は芳香族ポリアミドの組成および膜厚によって制御されるが、片側にガラスが密着した状態で他方の片側からのみの乾燥となるため、溶媒の沸点+10℃までの穏和な乾燥や、段階的な昇温が好ましい。急激に加熱すると発泡したりすることがある。
次に200℃〜500℃、好ましくは250℃〜400℃の温度で数秒から数分間の熱処理を行い、表示材料用基板を得る。さらに、熱処理後に徐冷することは有効であり、50℃/秒以下の速度で冷却することが有効である。
上記のようにして得られた、有機溶媒が除去されたガラス基板は、円筒コアに連続的に巻き取ることが好ましい。この場合、ガラスは溶融炉からガラス製膜工程を経て連続して供給されるか、またはロールで供給されるとともに、その搬送方向に少なくとも5mの長さを有していることが好ましい。また、巻き取りに用いる円筒コアは、半径が100cm以下であることが好ましい。円筒コアは好ましくは半径50cm以下、より好ましくは半径30cm以下、さらに好ましくは半径15cm以下である。半径15cm以下であると一般的に用いられる直径6インチの円筒コアに巻き取って保管、搬送が可能となり、一枚一枚を個別に包装して搬送する従来の方法に比べて経済的に極めて有利となる。また、ガラス工場から包装することなく、ガラス単体をロボットアーム、コンベアを用いてディスプレイ製造工場に搬送する方法も提案されているが、この方法ではガラス工場とディスプレイ製造工場を隣接して建築するという大きな制約があるが、円筒コアに連続的に巻き取る本発明の方法では、このような制約は無い。ガラス基板の搬送時や円筒コアへの巻き取り時の搬送張力によるガラスの割れなどを防止する目的で弱粘着あるいは非粘着の保護フィルムをガラス基板と積層しても構わない。弱粘着の保護フィルムとしてはポリプロピレン、PETなどを構成成分としたフィルムが例示できる。非粘着の保護フィルムとしてはPETなどを構成成分としたフィルムが例示できる。
本発明の表示材料用基板は、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示材料用基板として好適に利用できる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
なお、物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)全光線透過率
下記測定器を用いて測定した。
装置:直読ヘーズメーターHGM−2DP(C光源用) (スガ試験機社製)
光源:ハロゲンランプ12V、50W
受光特性:395〜745nm
光学条件:JIS−K7105−1981に準拠
(2)400nmでの光線透過率
400nmの光線透過率とは以下により測定し、400nmの値を採用したものである。
透過率(%)=(T1/T0)×100
ただしT1は試料を通過した光の強度、T0は試料を通過しない以外は同一の距離の空気中を通過した光の強度である。
装置:UV測定器U−3410(日立計測社製)
波長範囲:300nm〜800nm
測定速度:120nm/分
測定モード:透過
(3)水蒸気透過率
装置:透湿度測定装置PERMATRAN−W3/30(モコン社製)
測定下限:0.01g/m/day
測定温度:40℃
測定湿度:90%RH
測定面積:5cm(アルミマスクホイル(MC025−493(日立計測器サービス(株))使用)
(4)ガラス転移温度(Tg) DMA測定
装置:粘弾性測定装置EXSTAR6000 DMS(セイコーインスツルメンツ社製)
測定周波数:1Hz
昇温速度:2℃/分
ガラス転移温度(Tg):ASTM E1640−94に準拠し、E’の変曲点をTgとした。
(5)波長550nmでの位相差
王子計測(株)社製の自動複屈折計(KOBRA−21ADH)を用い、波長分散測定モードにおいて、波長480.4nmの光線に対する位相差、波長548.3nmの光線に対する位相差、波長628.2nmの光線に対する位相差、波長752.7nmの光線に対する位相差を測定し、各波長における位相差(R)および測定波長(λ)からコーシーの波長分散式(R(λ)=a+b/λ+c/λ+d/λ)の各a〜dの係数を求め、このコーシーの波長分散式に波長550nm(λ=550)を代入して求めた。測定は1回行った。
(6)溶解性
N−メチル−2−ピロリドンにポリマーを5質量%溶解し、25℃で2週間放置後も流動性を保つものを溶解性「○」と評価した。なお、「流動性を保つ」とは、25℃において100mlのビーカーにポリマー溶液を100ml入れて90°傾けたとき、1時間以内に50ml以上が流れ出る状態をいう。
参考例1)
攪拌機を備えた200ml4つ口フラスコ中に4,4’−ジアミノジフェニルスルホン2.483g、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン2.483g、N−メチル−2−ピロリドン63.1mlを入れ窒素雰囲気下、氷冷下攪拌した。10分から30分後にかけてテレフタル酸ジクロライド4.060gを5回に分けて添加した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウム1.426gで中和して透明なポリマー溶液を得た。得たポリマー溶液をミキサーを用いて水中で粉砕し、濾取、乾燥してポリマーを単離した。単離したポリマーを固形分濃度が20重量%になるようにN,N−ジメチルアセトアミドに溶解してポリマー溶液を得た。得たポリマー溶液を塗布厚50μmになるように厚み0.15mmのガラスにバーコーターで塗布、120℃で20分、280℃で3分乾燥し、膜厚10μmの芳香族ポリアミド膜を得た。全体の厚みは0.16mmだった。
参考例2)
使用するガラスを厚み0.03mmとする以外は参考例1と同様にして表示材料用基板を得た。物性を表2に示す。
参考例3〜10)
使用するジアミン、酸ジクロライドおよびガラスを表1に示したものに変更する以外は、参考例1と同様にして表示材料用基板を得た。物性を表2に示す。
(実施例11)
攪拌機を備えた200ml4つ口フラスコ中に4,4’−ジアミノジフェニルスルホン3.725g、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン3.352g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.373g、N−メチル−2−ピロリドン94mlを入れ窒素雰囲気下、氷冷下攪拌した。10分から30分後にかけてテレフタル酸ジクロライド6.091gを5回に分けて添加した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウム2.246gで中和して透明なポリマー溶液を得た。得たポリマー溶液をミキサーを用いて水中で粉砕し、濾取、乾燥してポリマーを単離した。単離したポリマーを固形分濃度が5質量%になるようにN,N−ジメチルアセトアミドに溶解してポリマー溶液を得たことから溶解性を「○」と判断した。単離した別のポリマーを固形分濃度が15質量%になるようにN,N−ジメチルアセトアミドに溶解してポリマー溶液を得た。得たポリマー溶液を塗布厚100μmになるように厚み0.03mmのガラス(ショット社製D263T)にバーコーターで塗布、120℃で10分、280℃で3分乾燥し、膜厚10μmの芳香族ポリアミド膜を得た。得た表示材料用基板全体の厚みは0.04mmだった。
得た表示材料用基板の波長550nmでの位相差は0.4nmだった。また、曲率半径30cmでの曲げに対して割れを生じなかった。JIS D0202−1988 4.15の方法で1mmの碁盤目100個をつくり、セロテープ(登録商標)剥離テストを行った結果、100個のマス目全て剥離は無かった。
参考例12)
使用するジアミン、酸ジクロライドおよびガラスを表1に示したものに変更する以外は、実施例11と同様にして表示材料用基板を得た。物性を表2に示す。
(比較例1)
攪拌機を備えた200ml4つ口フラスコ中に4,4’−ジアミノジフェニルスルホン2.483g、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン2.483g、N−メチル−2−ピロリドン63.1mlを入れ窒素雰囲気下、氷冷下攪拌した。10分から30分後にかけてテレフタル酸ジクロライド4.060gを5回に分けて添加した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウム1.426gで中和して透明なポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液の一部をガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめた。これを120℃で7分間加熱し、自己保持性のフィルムを得た。得られたフィルムをガラス板から剥がして金枠に固定して、流水中10分間水洗し、さらに280℃1分で熱処理を行い厚み14μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。水蒸気透過率は231g/m/dayだった。
Figure 0005374868
ジアミン1: 4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(和歌山精化社製)、
ジアミン2: 3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製)、
ジアミン3: ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(和歌山精化社製)、
ジアミン4: 9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(和歌山精化社製)、
ジアミン5: 2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化社製)、
ジアミン6: ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(和歌山精化社製)、
ジアミン7: ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
酸ジクロライド1(酸1): テレフタル酸ジクロライド(東京化成工業社製)
酸ジクロライド2(酸2): 2クロロ−テレフタル酸ジクロライド
酸ジクロライド3(酸3): イソフタル酸ジクロライド(東京化成工業社製)
酸ジクロライド4(酸4): 4,4'-ビフェニルジカルボニルクロライド(東京化成工業社製)
Figure 0005374868
Figure 0005374868

Claims (10)

  1. ガラス転移点温度が250℃以上である芳香族ポリアミド層とガラス層とを含み、全光線透過率が80%以上であり、かつ芳香族ポリアミド層の波長550nmの光に対するフィルム面内の位相差が0nm以上10nm未満である表示材料用基板を製造する方法であって、厚み0.3mm以下のガラスに芳香族ポリアミドの有機溶媒溶液を塗布する工程と、この有機溶媒溶液から有機溶媒を除去する工程とを有する表示材料用基板の製造方法
  2. 厚みが0.35mm以下である、請求項1に記載の表示材料用基板の製造方法
  3. 水蒸気透過率が10-5g/m2/day以下である、請求項1または2に記載の表示材料用基板の製造方法
  4. 曲率半径=100cmでの折り曲げに対し、割れを生じない、請求項1〜3のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法
  5. 芳香族ポリアミドがガラス転移点温度を有さない、請求項1〜4のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法
  6. 芳香族ポリアミドがN−メチル−2−ピロリドン溶液に少なくとも5質量%溶解可能である、請求項1〜5のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法
  7. 芳香族ポリアミドがSi元素を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法
  8. 芳香族ポリアミドが化学式(I)で示される構造単位を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法
    Figure 0005374868
    1:任意の基
    2:任意の基
    3:直結されているか、または、フェニル基を必須成分とする炭素数6から12の芳香族基。
    4:直結されているか、または、フェニル基を必須成分とする炭素数6から12の芳香族基
    5:芳香族基
  9. ガラスに塗布された有機溶媒を除去したガラス基板を、円筒コアに連続的に巻き取る、請求項1〜8のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の表示材料用基板の製造方法により得られた表示材料用基板を用いた表示材料。
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