JP5374216B2 - マイクロカプセル化香料 - Google Patents
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Description
例えばこのようなマイクロカプセル化香料としては、菌体内に香料などの外因性物質を内包させた酵母などの表面に糖類、高甘味度甘味料、タンパク質類及び多価アルコールよりなる群から選択される少なくとも1種が付着してなるマイクロカプセル(特許文献1)や、菌体内に香料を内包した酵母表面にマンニトールが付着してなるマイクロカプセル化香料を含有するチューインガム(特許文献2)、菌体内に香料を内包した酵母マイクロカプセル化香料を添加するキャンディー類(特許文献3)、菌体内に香料を内包した酵母マイクロカプセル化香料製剤を添加する打錠製品(特許文献4)、香料を内包した微生物菌体を添加する調味食品(特許文献5)などがある。これらのマイクロカプセル化香料は、香料の香味放出の速さ、強さ、持続性などに優れているものであるが、内包される香料の匂いの拡散を抑えることは示されておらず、酵母などの表面に付着させる物質として、ガティガムも開示されていない。また、香味の持続性を改良した粉末香料を製造する際に、ガティガムを用いることも知られている(特許文献6)。
項1.菌体内に香料を内包した酵母表面に、ガティガムが付着されてなるマイクロカプセル化香料。
項2.香料がセイボリー系香料である、項1記載のマイクロカプセル化香料。
項3.セイボリー系香料がゴマ香料である、項2記載のマイクロカプセル化香料。
具体的には、サッカロマイセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ルーキシイ(Saccharomyces rouxii)、及びサッカロマイセス・カールスバーゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)などのサッカロマイセス属に属する酵母菌;キャンディダ・ウチリス(Candida utilis)、キャンディダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、キャンディダ・リポリティカ(Candida lipolytica)及びキャンディダ・フラベリ(Candida flaveri)などのキャンディダ属に属する酵母を例示することができる。これらの酵母は単独で使用されてもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。なお、これらの酵母は特に制限されないが、1μm〜20μm、好ましくは1〜10μmの範囲の粒径を有していることが好ましい。
かかる溶出促進剤としては、例えばエタノールなどの低級アルコール、酢酸エチル及びアセトンなどの極性有機溶剤等を挙げることができる。細胞壁破砕処理は、ソニケーターやミル等を用いて細胞壁を破壊することによって実施できる。また、菌体内成分溶出酵素処理法には、酵母が有する自己消化酵素を利用する方法、プロテアーゼ、またはプロテアーゼとヌクレアーゼ,β−グルカナーゼ,エステラーゼまたはリパーゼのいずれか少なくとも1種の酵素と組み合わせて酵母を処理する方法などが含まれる。
細胞壁溶解酵素処理法には、細胞を構成する成分(グルカン、マンナン、これらの多糖類とタンパク質との複合体、キチンなど)を分解する酵素、例えばグルカナーゼ(β−1,3グルカナーゼ)、マンナナーゼまたはキチナーゼのいずれか少なくとも1種の酵素を用いて酵母を処理する方法が含まれる。
アルコール処理としては、酵素処理後の菌体残渣に一価のアルコール類を添加する方法を挙げることができる。
上記に掲げる各種の香料は1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
例えば単体としてはメントール類、メントン、バニリン、エチルバニリン、桂皮酸、ピペロナール、d−ボルネオール、マルトール、エチルマルトール、カンフル、アントラニル酸メチル、桂皮酸メチル、シンナミックアルコール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、リモネン、リナロール、イソチオシアン酸アリル、フルフリルメルカプタン、ジアリルジスルフィド、ブチリックアシッド、ジアセチルなどを例示することができる。本発明が対象とする香料には、これらの単体を1種または2種以上含有する組成物も包含される。本発明のマイクロカプセル化香料中のこれら香料の含有量は、香料の種類などによって異なるが、通常0.01〜50質量%、好ましくは0.05〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%である。
好ましくは、4)のマイクロカプセルの分散液にガティガム又はガティガムの水溶液を添加して均一に溶解後、該分散液を噴霧乾燥する方法である。
実施例1
表1の処方に従い、水(60℃)を撹拌しながら、酵母、ゴマオイル及びデキストリンを添加し、高速回転攪拌機を用いて5000rpmで2時間混合して、酵母の菌体内にゴマオイルを内包した。次いで、これにガティガム10%水溶液(60℃)を添加して混合した。得られた溶液(固形分40%)をスプレードライヤーにて、インレット150℃、アウトレット90℃で噴霧乾燥して、酵母表面にガティガムが付着されたパウダー状のマイクロカプセル化香料を得た。
表1の処方に従い、酵母細胞壁溶液を撹拌しながら、ゴマオイル及びデキストリンを添加し、以下実施例1と同様にして、酵母表面にガティガムが付着されたパウダー状のマイクロカプセル化香料を得た(溶液中固形分32%)。
ガティガム10%水溶液を使用しないことを除き、表1の処方に従い、実施例1と同様にして、酵母の菌体内にゴマオイルが内包されたパウダー状のマイクロカプセル化香料を得た(溶液中固形分40%)。
表1の処方に従い、酵母細胞壁溶液を攪拌しながら、ゴマオイルを添加し、以下実施例1と同様にして、ゴマオイルを酵母細胞壁内に内包させた。
次いで、この溶液にマンニトール50%水溶液(60℃)を添加混合し、得られた溶液(固形分26%)をスプレードライヤーにて、インレット150℃、アウトレット90℃で噴霧乾燥して、酵母表面にマンニトールが付着されたパウダー状のマイクロカプセル化香料を得た。
表1の処方に従い、水を撹拌しながら、デキストリンと、ガティガム10%水溶液又はアラビアガムを添加し、溶解させた。これにゴマオイルを添加混合後、高速回転攪拌機を用いて5000rpmで2時間混合して、乳化分散させた。得られた溶液(固形分40%)をスプレードライヤーにて、インレット150℃、アウトレット90℃で噴霧乾燥して、粉末香料を得た。
100g用アルミ袋に、上記で製造したマイクロカプセル化香料又は粉末香料各20gを入れ、封をしてアルミ袋中で振って混合した。試料を入れたアルミ袋を開封し、比較例4を標準として、パネル8名で下記の評価基準1で匂いの強さを評価した。結果はパネルの平均値をもって表2に示す。
評価基準1
評点
5 : 標準と同程度の強さの匂いを感じる
4 : 標準よりやや弱く感じる
3 : 標準よりも弱く感じる
2 : 標準よりもかなり弱く感じる
1 : 標準よりも非常に弱く感じる
300mlビーカーに、上記で製造したマイクロカプセル化香料又は粉末香料を各0.2g量り入れ、これにイオン交換水200gを加えて溶解または分散させた。比較例4を標準として、保存前の各試料についてパネル8名で試飲し、下記の評価基準2で香味の強さを比較した。結果はパネルの平均値をもって表3に示す。
評価基準2
評点
+3 : 標準より非常に強い
+2 : 標準よりかなり強い
+1 : 標準より少し強い
0 : 標準と同程度
−1 : 標準より少し弱い
−2 : 標準よりかなり弱い
−3 : 標準より非常に弱い
100g用アルミ袋に、試験例1と同様に上記で製造したマイクロカプセル化香料又は粉末香料各20gを入れ、ヒートシールして封をした後、60℃の恒温器に1週間保存した(以下、「試料1」という)。これを開封して、300mlビーカーに、マイクロカプセル化香料又は粉末香料を各0.2g量り入れ、これにイオン交換水200gを加えて溶解または分散させた。また、別途室温に1週間保存した試料についても、同様に溶解又は分散させた(以下、「試料2」という)。次の評価基準3に従って、比較例1での試料1及び試料2の香味の差を基準(Bとする)として、パネル8名で各実施例、比較例の試料1及び試料2の香味差を評価し、結果を表4に示す。
評価基準3
A : ほとんど変化していない
B : あまり変化していない
C : 少し変化している
Claims (3)
- 菌体内に香料を内包した酵母表面に、ガティガムが付着されてなるマイクロカプセル化香料。
- 香料がセイボリー系香料である、請求項1記載のマイクロカプセル化香料。
- セイボリー系香料がゴマ香料である、請求項2記載のマイクロカプセル化香料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009101362A JP5374216B2 (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | マイクロカプセル化香料 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010246490A JP2010246490A (ja) | 2010-11-04 |
JP5374216B2 true JP5374216B2 (ja) | 2013-12-25 |
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JP (1) | JP5374216B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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ATE454827T1 (de) * | 2001-11-15 | 2010-01-15 | San Ei Gen Ffi Inc | Mikrokapseln und diese enthaltende oralpräparate |
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2009
- 2009-04-17 JP JP2009101362A patent/JP5374216B2/ja active Active
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