JP5373618B2 - 微粒化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蛋白質粉末の粒度を微粒化する方法に関する。
近年、狭い粒度分布に調整されたミクロン粒度及びサブミクロン粒度の薬剤粉末の分散物を製造する必要性が生じてきている。そのような粉末は、例えば乾粉吸入器による薬剤エアロゾル投与、非水溶性薬剤の生体内有効量の増加、及び凝血因子の凍結乾燥粉末を含浸した生分解性複合基質による止血具に利用される。粉末をミクロン粒度やサブミクロン粒度の微粉末に粉砕するプロセスは微粒化方法として知られている。
既に知られてる微粒化方法には、例えばジェットミル微粒化法、ボールミル微粒化法、高圧均質化法、及びミクロ流動化法など、高い剪断速度と高いエネルギー投入量を伴う方法がある。この種の方法は、熱分解や物理的分解を受け易い生物学的分子には適合しないのが一般的である。これよりも穏和な別の方法としては、噴霧乾燥法、再結晶法、エマルション溶剤抽出法、更には超臨界流体を用いる超臨界溶液急速膨張法(RESS)が知られている。
また、チャンバー内でのボルテックス流、即ち旋回流による微粒化法も知られている。例えば特許文献1(米国特許第4502641号明細書)には、ジェットミル粉砕原理とボルテックスチャンバーとの組み合わせによるものが開示されている。また、いわゆる共鳴ボルテックス流粉砕を行う微粒化用ボルテックスチャンバーも知られている。特許文献2(国際公開第94/08719号パンフレット)には、共鳴ボルテックス流粉砕を行う複数の接線方向ノズルを備えたボルテックスチャンバーが開示されている。
特許文献3(米国特許第5855326号明細書)は、その全ての内容を本明細書に参照として導入するが、固体原料粒子を微粒化するための微粒化ボルテックスチャンバーを開示している。この微粒化チャンバーは、二つの端面と、チャンバー内へ作動流体を注入して内部にボルテックス流を生成するための一つ以上の接線方向ノズルを有する周壁とからなるほぼ円筒形のハウジング内に形成されており、このチャンバーには、微粒化すべき固体原料粒子をチャンバー内へ導入するための手段と、前記端面の一方もしくは双方に配置された軸心方向の排出通路と、ボルテックス流が生じた時にチャンバーの内壁近傍を流れるボルテックス層と相互作用して粒子の微粒化度合いを調節可能とする一つ以上の機械的要素の形態の制御手段とが設けられている。この特許文献3では、ボルテックスチャンバーの動作態様は砂を用いて例示されている。
特許文献4(米国特許第6789756号明細書)は、同様にその全ての内容を本明細書に参照として導入するが、実質的に粒子状の固体原料を微粒化するための一つ以上のワーキングチャンバーを備えた改良形ボルテックス微粒化ミルを開示している。この微粒化ミルは、一つ以上の作動流体入口と、一つ以上の排出ポートも備えている。この一つ以上の作動流体入口と一つ以上の排出ポートが相互に作用して一つ以上のワーキングチャンバー内におけるボルテックス流の生成を促進する。また微粒化すべき固体原料のための一つ以上の原料供給口も設けられており、微粒化された固体原料は一つ以上の排出ポートから排出される。更に一つ以上のワーキングチャンバー内における作動流体の流れに対して制御された撹乱を誘発し、それによってボルテックス流中における固体原料の粉砕による微粒化プロセスを改善するための装置が設けられている。
ハーキュリーズ・フィブリン・フリースは、合成吸収不織繊維「バイクリル(商標:Vicryl)」製の酸化再生セルロース織布ORC(商標:Interceed)からなる生分解性複合基材に、フィブリノーゲンとトロンビンの凍結乾燥粉末を揮発性溶剤中の懸濁液として含浸させた止血具である。
米国特許第4502641号明細書 国際公開第94/08719号パンフレット 米国特許第5855326号明細書 米国特許第6789756号明細書
本発明の目的は、蛋白質粒子分散物を、該蛋白質の活性を実質的に維持しながら特定の粒度分布で微粒化するための機械化された方法を提供することである。
本発明は予め定められた生物学的活性レベルの蛋白質を含む粒子分散物を微粒化する方法を提供するものであり、この微粒化方法は、製品粒度分布が5〜100μmで且つ前記蛋白質の生物学的活性レベルの80%以上を維持した製品蛋白質微粉末を得る粉砕条件下で前記粒子分散物をボルテックスチャンバー形微粒化装置に装入して微粒化プロセスを実行する工程を備え、前記粉砕条件が、1〜7barの装入圧力と、0.2〜5barの装入インジェクター圧力と、0.1〜5kg/hrの単位時間当たり装入量と、30〜100m3/hrの作動ガス流量とから選ばれた一つ以上のパラメータを含んでいることを特徴とするものである。
本発明の方法によれば、むら無く制御された粒度分布の製品蛋白質微粉末を得ることが可能である。
本発明の一実施形態においては、装入前の蛋白質含有粒子分散物は既に調製された時点でクラックや空孔、或いはその他の内部欠陥構造を持っており、これらの欠陥が脆弱ポイントを形成して微粒化プロセスにおける粒子の解体の助けとなる。一つの実施形態においては、蛋白質含有粒子分散物は急速凍結乾燥法のような凍結乾燥法で調製される。急速凍結乾燥法は典型的には凍結乾燥によって実行され、例えば凍結した細胞懸濁液から減圧下の昇華によって水分を除去する工程を含んでいる。蛋白質原料粒子から水分を抽出するための別の脱水プロセスも蛋白質粉末製造技術では周知であり、これも本発明に使用可能である。別の一実施形態では、凍結乾燥された粒子分散物が微粒化プロセスに先立って機械的に粗砕される。本発明のさらに別の一実施形態では、凍結乾燥された粒子分散物が2mmメッシュのステンレス鋼篩を通過する粒子となるように粗砕される。
本発明の方法で処理される蛋白質は、生物学的活性、即ち、人体における1種以上の生理学的プロセスに影響を及ぼす活性を有する。このような蛋白質は例えば酵素であっても良く、その場合には対応する生物学的活性はその酵素が持つ酵素−触媒活性であると言える。本発明の技術的範囲を限定するものではないが、本発明において使用可能な蛋白質としては、凝血カスケードに関わるプロテアーゼとそのプロテアーゼ基質、血中補体カスケードに関わる蛋白質とその反応相手、成長因子とその受容体、ホルモンとその受容体、免疫グロブリン、合成代謝酵素及び分解代謝酵素、更には燐酸化、脱燐酸化、カルボキシル化、アニーリング、蛋白質分解、アミノ基転移、脱アミノ反応、酸化、還元、ハイブリダイゼーション、加水分解、異性化、転化、解糖、DNA及びRNAポリメリゼーション、エステル化等の生化学反応に触媒作用を及ぼす酵素を挙げることができる。本発明の一実施形態において、係る蛋白質は凝血因子であり、生物学的活性は凝血活性である。別の一実施形態においては、係る蛋白質はトロンビン又はフィブリノーゲンである。本発明で対象とする蛋白質は、ここに挙げた複数の蛋白質の混合物であっても良い。本発明の好適な一実施形態によれば、係る蛋白質はヒト・フィブリノーゲン2(BAC2)である。本発明の別の好適な一実施形態では、係る蛋白質はトロンビンである。
本発明で対象とする蛋白質は合成蛋白質でも天然に存在する蛋白質でもよく、或いは遺伝子導入法又は遺伝子組換法で作成された蛋白質でも良く、何らかの処理を受けた蛋白質や変性蛋白質、更にはその他の方法で修飾された蛋白質も含まれる。
生物学的活性レベルは、当業者には周知の標準的バイオアッセイによって予め定量することが可能である。例えば蛋白質が酵素であるなら、その生物学的活性レベル1種以上の活性測定試験を実行することによって測定することができる。具体例を述べると、フィブリノーゲンの凝血活性を定量するには、クラウス検定法(適当な容量と希釈度のフィブリノーゲン試料を37℃に保ち、これにヒト・トロンビン溶液(約20IU/mLの濃度、1mmol/Lのカルシウムを含む)を加えて凝血時間を測定し、適当な標準フィブリノーゲン試料を用いて作成した検量線によって凝血活性を算出する)を使用しても良く、或いは280nmにおける吸光度を測定することによって凝血性フィブリノーゲンを定量することも可能である。もう一つの具体例を述べると、トロンビンの凝血活性は凝血試験(適当な容量と希釈度の試料に30℃に加温したフィブリノーゲン溶液(1g/Lの凝血可能な蛋白質)を加えて直ちに凝血時間を測定する。試料の活性を対照トロンビン試料で作成した検量線によって算出する)によって定量することが可能である。
本発明で使用するボルテックスチャンバー形微粒化装置は、主粉砕室としてのボルテックスチャンバーに作動流体注入用の複数の接線方向ノズルを備え、圧力勾配を利用して共鳴ボルテックス流粉砕を行うものであることが好ましい。理論的には、ボルテックスチャンバー内における急速なガス圧の変化が粒子の欠陥面に沿って分解を生起すると考えられる。このような微粒化装置の一例は前述の特許文献3に示されている。別の一例は前述の特許文献4に示されている。これらの微粒化装置製品の好適な一例は、イスラエル国のヨクネアム(Yokneam)に所在のスーパー・ファイン社(Super Fine Ltd.)が製造しているスーパーファインボルテックスミル(SFVM、商標:Super Fine Vortex Mill)(図6に模式図を示す)である。
粉砕条件は、以下に記載するパラメータの一つ以上を含むものであればよい。
a)微粒化装置に装入される粒子分散物の装入圧力(=入口圧力)は、一般的には1〜7barであり、下限値は1〜3barの範囲内(例えば1、2、又は3bar)であり、上限は4〜7barの範囲内(例えば5、6、又は6.3bar)である。
b)装入インジェクター圧力(=装入にインジェクターを使用する場合のインジェクター圧力:注1参照)は、一般的には0.2〜5barとすることが望ましい。本発明の一実施形態によれば、この装入インジェクター圧力は2barである。
c)単位時間当たり装入量は一般的には0.1〜5kg/hrであり、下限値は0.1〜2kg/hrの範囲内(例えば0.2、0.4、0.6又は1.6kg/hr)であり、上限値は3〜5kg/hrの範囲内(例えば2.4、2.8、3.0、3.7又は4.2kg/hr )とすることが望ましい。
d)作動流体注入ダクトから排出ダクトへのガス流量(=作動ガス流量:注2参照)は一般的には30〜100m3/hr(例えば35、40、50、58、60、69、70、80又は90m3/hr)とすることが望ましい。
注1)粒子分散物の単位時間当たりの装入量(入口流量)は通常は比較的大きく、装入圧力に応じて微粒化装置内に生ずる真空により粉末がチャンバー内に吸引される。本発明の方法における入口流量は比較的小さいため、粉末をチャンバー内に吸い込むに充分な吸引力が発生しない場合があり、装入用インジェクターが必要になることがある。
注2)任意の比較的不活性なガス(乾燥空気、アルゴン、窒素等)を作動流体注入ダクトから排出ダクトへの作動ガス流として使用することができる。以下に述べる例では、作動ガスとして空気を使用している。
本発明の別の一実施形態では、製品蛋白質微粉末は一般的には5〜100μmの範囲の製品粒度分布を持ち、粒度の下限値は5、10、15又は20μm、上限値は45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100μmである。更に別の実施形態においては、製品蛋白質微粒子の90%以上、より好ましくは95%以上、最も好ましくは97%以上が上記製品粒度分布の範囲内にある。また別の実施形態においては、製品蛋白質微粉末は微粒化プロセス前に定量された生物学的活性レベルの80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上を維持している。
更に別の実施形態においては、微粒化処理後の製品蛋白質微粉末の粒度は、処理前の元の粒度の1/30〜1/400にまで微粒化される。
ここに開示する数値範囲の意味は当業者には容易に理解されるところである。即ち、これらの数値範囲は上下限数値を含む範囲内の連続した数値の開示を意味する。例えば、1〜7という数値範囲は、少なくとも1、2、3、4、5、6、又は7に関して、例えば1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、或いは2〜3、2〜4、2〜5、2〜6、2〜7のように、あらゆる中間的数値範囲を意味する。
本明細書で挙げているいずれの出願公開及び特許明細書や刊行物の全ての開示内容は参照により本明細書に組み入れられるものである。
本発明の理解を深め、実際にどのように実施されるかを示すために、限定を意図しない例示として本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述すれば以下の通りである。
手動ミルで微粒化した場合とSFVMで微粒化した場合のヒト・フィブリノーゲン2の粒度分布の比較結果を示す線図である。 種々の粉砕圧力で微粒化した場合のヒト・フィブリノーゲン2の粒度分布の比較結果を示す線図である。 種々の粉砕圧力で微粒化した場合のトロンビンの粒度分布の比較結果を示す線図である。 同日に同一の標準粉砕条件で微粒化した2バッチのヒト・フィブリノーゲン2(バッチ#4及び#5)の粒度分布の比較結果を示す線図である。 同日に同一の標準粉砕条件で続けて微粒化した2バッチのヒト・フィブリノーゲン2(バッチ#6及び#7)の粒度分布の比較結果を示す線図である。 スーパーファインボルテックスミル(SFVM)の部分切欠模式斜視図である。
本発明の一実施形態を、イスラエル国ヨクネアムに所在のスーパー・ファイン社(Super Fine Ltd.)製のスーパーファインボルテックスミル(SFVM)を使用した場合について以下に説明する。但し本発明は、本発明の技術的範疇で別のタイプの微粒化ミルを用いても実施可能であることは述べるまでもない。
I.原料
生物学的製剤:
実験に使用した生物学的製剤(ヒト・フィブリノーゲン2及びトロンビン)の全てのバッチは、イスラエル国テルハショメルの医学研究所(PFI)で凍結乾燥された粉末のケーキである。ヒト・フィブリノーゲン2(以下、場合によりBAC2とも称す)は、ウィルス不活性化されたヒト血漿の濃縮極低温沈降物(典型的には欧州特許第534178号明細書に記載されている通りに調製された極低温沈殿物)であって主にフィブリノーゲン(約85%)からなり、しかもプラスミノーゲン除去処理(典型的には欧州特許第1390485号明細書に記載されている通りの除去処理)を行って抗フィブリン溶解剤を無添加としたものである。各生物学的製剤は、それぞれ個別にリオガード(商標:LyoGuard)プラスチックトレーに入れてアルミニウムフォイルポーチと厚手ポリエチレン袋で二重包装した凍結乾燥ケーキとして入手した。これらの二重包装トレイは、微粒化プロセスに付すまで2〜8℃で保存した。
希釈剤:
上記生物学的製剤の希釈剤としてヒドロフルオロカーボン(HFE)-7000を用いた。但し、上記生物学的製剤は適切な任意の溶剤に懸濁させることができ、従ってHFEは非限定的な一例に過ぎない。
II.方法
各生物学的製剤はリオガード・プラスチックトレー内で凍結乾燥され、いずれのトレーも1.5Lのヒト・フィブリノーゲン2又はトロンビンのいずれかで満たされている。これら凍結乾燥状態のケーキがアルミニウムフォイルで包装されて試験施設に届いた。試験施設でアルミニウムフォイルの包装を開き、先ずケーキをスパチュラで2mm標準篩にこすり付けて機械的に粗砕し、得られた粗粉末をコンベアによってスーパーファインボルテックスミル(SFVM)に装入した。インジェクターとミルの圧力は原料粉末を装入する前に予め設定し、微粒化作業中に亘って所要の圧力に微調整した。単位時間当たりの装入量は、凍結乾燥ケーキの粗粉末を複数の分取量に予め秤量しておき、各分取量の装入時間を注意深く管理することによって適切に維持した。ミルで微粒化された粉末は、サイクロン標準漏斗(cyxlone SS funnel)の末端に装着したガラス瓶内に集めた。
生物学的活性と物理的パラメータの測定は以下の方法によって行った。
1.水分含有量:カール・フィッシャー法
2.粒度分布:粒度分布は、ベックマン社のレーザー回折散乱法粒度分布測定装置(商品名:ベックマン・クールター LS 13 320)を用いて計測できる。この装置は光の散乱の原理を利用して液中粉末又は乾粉状態の粉末の粒度分布を計測可能である。このベックマン・クールターにより、HFE-7000中に分散している粉末について0.375〜2000μmの粒度を測定することができた。
3.フィブリノーゲンの凝血活性:クラウス検定法(前述の通り)
4.280nm吸光度測定による凝血性フィブリノーゲンの定量:凝血性フィブリノーゲンを定量するには、試料をトロンビンと混合して凝塊を形成させる。反応補因子(Ca++) のキレート剤としてEDTAナトリウムを使用し、トロンビンによる第XIII因子の第XIIIa因子(血漿トランスグルタミナーゼ)への活性化を抑止し、それによって非凝血性蛋白質がフィブリンにγ-グルタミル-ε-リシン架橋を形成することを防止する。フィブリン網状構造に架橋されないこれら非凝血性蛋白質は、まず濾紙上で凝塊を乾燥し、次いで生理食塩水で何度も繰り返し洗浄することによって除去する。その後、凝塊を尿素/NaOH溶液によって可溶化し、凝血性フィブリノーゲンの定量を280nmで吸光度を測定(320nmにおける光散乱が低下した後に)して既知の標準試料と比較した。
5.フィブリノーゲン及びトロンビンの各凍結乾燥試料及び/又は微粒化試料中のそれぞれの全蛋白質、凝血性フィブリノーゲン、クラウス法によるフィブリノーゲンの検定、及び凝血時間によるトロンビンの効力測定のためには、それぞれの試料粉末を適切な緩衝溶液中に再懸濁させる必要がある。
6.凝血試験法によるトロンビンの活性:(前述の通り)
III.結果
スーパーファインボルテックスミル(SFVM)は、主粉砕室としてのボルテックスチャンバー内の急激なガス圧変化を利用して原料粒子を構造の弱い個所に沿って破壊し、それによって超微細粉末とする。このミルは、本質的に比較的少ないエネルギー使用量で効率良く動作し、省エネ的な微粉化処理を可能とするように設計されたものである。即ち、1kgの粉末を微粒化するためのエネルギー消費量は、同一量の粉末を従来のジェットミル又は機械的な(ブレード又はボールによる)ミルで粉砕し、同一の粒度を得る場合に比べてはるかに少ない(表1参照)。
Figure 0005373618
スーパーファインボルテックスミル(SFVM)は、下記のパラメータを変えることによって粒度並びに粒度分布の柔軟な調整ができるように設計されている。
装入圧力、即ち、原料粒子の装入時に主粉砕室であるボルテックスチャンバーに印加される圧力を高くするほど粉末に加わる単位重量当たりのエネルギーが増大し、粒子の分解が強められるので粒度が細かくなると共に粒度分布も狭くなる。但し、供給圧力をあまり高くすると、高エネルギーで粉砕された最終製品の生物学的活性が減殺される虞がある。
この他に、ミルへの原料装入量を調節するパラメータとしては以下の2つがある。
(1) ミルの原料装入漏斗に対する原料粒子の時間当たり注入量
(2) 装入インジェクター圧力
装入量を増加すると原料粒子に対する単位重量(kg)当たりのエネルギー量が減少し、粒子に吸収されるエネルギーが低下する結果、ボルテックスチャンバー内で粒子が分解する回数が少なくなるので粒度が粗くなる。以下に示す実験の殆どにおいては、装入インジェクター圧力を2barの一定値に設定したが、この圧力は実験で用いた全ての装入量でボルテックスチャンバーに原料粒子を送り込むのに充分であった。但し、装入圧力が3barを超える高圧の場合にはミル(SFVM)に注入されるガスが真空を生じて大粒度の凍結乾燥粒子でもミル内に吸い込まれたが、3barよりも低い装入圧力で作業を行う場合には補助的な装入インジェクターを必要とした。
各粉砕パラメータの影響:
全ての実験で作動ガスには露点40℃の圧縮空気を温度又は湿度無調整で使用した。
ヒト・フィブリノーゲン2及びトロンビンの凍結乾燥粉末ケーキは、アルミ箔で包装されたリオガード・プラスチックトレーに入れたまま実験施設に配達された。この凍結乾燥ケーキを、大形のスパチュラを使用して2mmの標準篩を通過する粗粉末に粗砕した。この粗粉末を50gずつ分取し、各分取量毎にミル(SFVM)の原料装入漏斗に装入した。圧縮空気による装入圧力が低く、原料装入漏斗入口における吸引が弱すぎて一定の装入量を維持できなかったときには、原料装入漏斗入口に補助的なゲージ圧力を付加的に加えた。
1.ヒト・フィブリノーゲン2に対する各粉砕パラメータの影響
凍結乾燥されたヒト・フィブリノーゲン2を種々の装入圧力で装入量を変えて粉砕し、微粒化した結果を表2に示す。
Figure 0005373618
全ての粒度分布曲線(図1参照)が0.5〜1μm近辺の小さなピークと10〜30μm近辺の主ピークを持つ二相ピーク曲線を示した。表2では、実験2で行った作業No.1と2だけが手動ミルで粉砕したヒト・フィブリノーゲン2と類似の粒度分布を示していることが注目される(表2と図1参照)。更に、以下の表3(実験2、作業No.1及び2)に示すように、クラウス検定法、凝血性フィブリノーゲン吸光度(A280nm)のいずれによって測定しても、最大のフィブリノーゲン回収率は主な粉砕条件を装入圧力=2bar及び装入量3〜4.2kg/hrに設定した場合に得られた。
Figure 0005373618
2.トロンビン粉末に対する各粉砕パラメータの影響:
ジェットミルを使用した従来法による実験でも予め確認されたが、トロンビンの活性は粉砕時の機械的剪断には比較的鈍感であり、スーパーファインボルテックスミル(SFVM)を使用した場合にもトロンビンは各粉砕パラメータの影響を受けないことが判明した。従って、ここでは得られるトロンビンの粒度分布がヒト・フィブリノーゲン2のそれと類似したものとなる粉砕条件を見出すことを主な目的とした。また、手動ミルで粉砕されたトロンビンと類似した粒度分布を得たいという要望のあることも考慮に入れた。事前の実験により、トロンビン粉末はもともと吸湿性が甚だしいことを確認した。微粒化されたトロンビン粉末は更に吸湿傾向が強い。従って粒度が細かくなるほどトロンビン粉末の水分含有量は急速に増大する傾向がある。以上のような事情から、吸湿を避ける観点からは微粒化プロセスの設計は微粒化後のトロンビンの粒度がなるべく大きくなるように選ぶことが望ましいが、微粒化後のトロンビンにもヒト・フィブリノーゲン2にもHFE-7000中で同じ懸濁特性を持たせるためには、トロンビンの粒度はヒト・フィブリノーゲン2の粒度を超えるべきではない。
Figure 0005373618
表4に示したように、トロンビンについて得られる粒度分布は、低い装入圧力を使用した場合に粒度が粗くなり、しかもヒト・フィブリノーゲン2のそれに酷似した粒度分布となることが判る(図1参照)。
この段階以後、プロトタイプ1型のスーパーファインボルテックスミル(SFVM)を用いて実施した所定の手順による大規模微粒化プロセスの条件は、全て同一パラメータ、即ち、装入圧力2bar、インジェクター圧力2bar、装入量2kg/hrを設定値とした。
このプロトタイプ1型のスーパーファインボルテックスミルを実際の製造工場で作動流体に窒素を使用して層流フード下の運転で再試験した。
3.ヒト・フィブリノーゲン2の微粒化試験:
ヒト・フィブリノーゲン2の微粒化プロセス中に亘って、層流フード下における作動流体の湿度は22%、温度は22℃とした。全プロセスは無菌状態下に行い、装入量は2kg/hr、装入インジェクター圧力は2barに設定した。ヒト・フィブリノーゲン2の微粒化試料は測定に供するまで2〜8℃でガラス容器内に保存した。
微粒化プロセスに供した原料粉末は2バッチで、そのうちのバッチ#1は微粒化前の初期活性が固形分mg当たり0.30〜0.31mg/mg固形分のヒト・フィブリノーゲン2(事前にクラウス検定法によって定量)であり、このバッチ#1を装入圧力2barでの微粒化試験に用いた。バッチ#2は微粒化前の活性評価値が0.35mg/mg(フィブリノーゲン/固形分)のものであり、このバッチ#2を圧力1barと3barでの各微粒化試験に用いた。
原料粉末を粒径2mmに粗砕した時点の平均水分含有量(バッチ#1で測定)は9.31±0.59%であった。試験結果を表5にまとめて示す。
Figure 0005373618
微粒化後の水分含有量は有意のレベルで低下(6.66±0.57%)しており、微粒化プロセスによって粉末が乾燥することも示された。粒度分布の曲線形状は装入圧力によって著しく変化(表5:粒度D50と図2参照)したが、1barで微粒化した場合には手動ミルによる粉砕の場合と類似した狭い粒度分布曲線が得られた(図1と図2を比較)。更に、表5で判るように装入圧力が1bar〜3barの範囲内ではクラウス検定法で定量した凝血性フィブリノーゲンの量には有意レベルの差は生じなかった。
4.トロンビンの微粒化試験:
トロンビンの微粒化試験中に亘って、層流フード下における作動流体の湿度は26%、温度は21℃とした。全プロセスは無菌状態下に行われた。粒径2mmに粗砕した原料粒子の単位時間当たり装入量は2kg/hr、インジェクター圧力は2barを設定値とした。トロンビンの微粒化試料は測定に供するまで2〜8℃でガラス容器内に保存した。
微粒化に供した原料粉末は2バッチで、そのうちのバッチ#3は微粒化前の初期活性が固形分mg当たり25.85±0.21IUのトロンビンであり、このバッチ#3を装入圧力2barでの微粒化試験に用いた。粒径2mmに粗砕した原料粒子で測定した平均水分含有量は6.08±0.42%であった。装入圧力1barと4barでの微粒化試験にはバッチ#2を用いた。原料粉末を乾燥窒素の作動流体で微粒化した後の水分含有量は装入圧力とは無関係に低下した。試験結果は、装入圧力4bar以下ではトロンビンの活性が変化しないことを示している。
Figure 0005373618
装入圧力を2barから4barに高めても、粒度分布には僅かな影響しか現れない(表6及び図3参照)ことにも注目すべきである。
5.複数バッチのヒト・フィブリノーゲン2を用いた微粒化プロセスの再現性試験:
以上に挙げた実験及び試験は、スーパーファインボルテックスミル(SFVM)に対し、同一の装入圧力と装入インジェクター圧力及び単位時間当たりの装入量を保ちつつ、それぞれリオガード・プラスチックトレーからの各原料粉末を中断することなく相次いで供給するものである。従って粉砕条件を同一に保つ限り、常に同等の製品、即ち、同等の水分含有量と粒度分布及び凝血性を持つ微粉末が得られるはずである。そこで、この考えを検証するために、それぞれ複数回の微粒化処理に付した2バッチのヒト・フィブリノーゲン2を比較した。
2バッチのヒト・フィブリノーゲン2に由来する7個のリオガード・プラスチックトレーからの各原料粉末をそれぞれ別々にスーパーファインボルテックスミル(SFVM)で微粒化した。ミルの層流フード内における相対湿度は33%、室温は22℃であった。
粗砕した凍結乾燥ケーキの水分含有量はバッチ#4とバッチ#5で互いにほぼ等しく、それぞれ5.48%と5.45%であった。凍結乾燥ケーキの全蛋白質量はバッチ#4とバッチ#5とで殆ど同一で、それぞれ凍結乾燥試料固形分mg当たり0.69mgと0.68mgであった。凝血性フィブリノーゲンの値も両者で極めて近似しており、バッチ#4とバッチ#5の吸光度測定(A280nm)による凝血性フィブリノーゲンの値は固形分mg当たりそれぞれ0.41mgと0.42mgであり、クラウス検定法による値は固形分mg当たりそれぞれ0.35mgと0.32mgであった。微粒化後のフィブリノーゲンの減少は僅かに過ぎず、A280nmの吸光度測定による平均値では6%(即ち0.39mg/mg固形分に減少)、クラウス検定法による測定結果の平均値ではバッチ#4とバッチ#5でそれぞれ20%と6%(即ち0.28と0.30mg8mg固形分に減少)であった(表7及び図4参照)。水分含有量と全蛋白質量については、いずれのバッチにおいても有意の変化は認められなかった(表7参照)。
Figure 0005373618
バッチ#4とバッチ#5でD50/D90の曲線で示される平均粒度分布は同一ではなく、それぞれ16.4μm対19.1μmと37.3μm対41.2μmの差があるが、これらの差は統計学的には有意ではない(表7と図4参照)。
再現性を再度評価するために、2バッチ(バッチ#6とバッチ#7)のヒト・フィブリノーゲン2に由来する6個のリオガード・プラスチックトレーからの各原料粉末をそれぞれ順次ミルで微粒化した(図5及び表8参照)。ミルの層流フード内における相対湿度と室温は、それぞれ18%と17℃であった。
凍結乾燥ケーキの全蛋白質含有量は殆ど同じで、バッチ#6とバッチ#7とでは凍結乾燥試料固形分mg当たりそれぞれ0.65mgと0.69mgであった。凝血性フィブリノーゲンの値も量バッチで実質的に同一であり、バッチ#6とバッチ#7とでは固形分mg当たりそれぞれ0.39mgと0.4mgであった。クラウス検定法で定量したフィブリノーゲン濃度には両バッチ間で若干の差が認められ、それぞれバッチ#6とバッチ#7とで0.47と0.42であった。この程度の差は、高濃度に濃縮されたフィブリノーゲン溶液におけるフィブリノーゲンの定量をクラウス検定法で求める場合にはごく普通のものである。但し、クラウス検定法で得られるフィブリノーゲンの値がA280nmの吸光度測定による凝血性フィブリノーゲンの値を越えることは極めて希である。微粒化処理後における凝血性フィブリノーゲン値(A280nm)には変化がなく、クラウス検定法で定量したフィブリノーゲンの値には、バッチ#6とバッチ#7とでそれぞれ約11%と5%という僅かな減少が見られただけである。
またいずれのバッチでも、水分含有量並びに全蛋白質量に実質的な変化は認められなかった。#6と#7の両バッチでは粒度D50とD90の各平均値が同一ではなく、D50では17.9μm対18.9μm、D90では41.5μm対42.3μmであったが、粒度分布の比較結果は統計学的にP>95%で実質的に殆どは認められなかった(表8及び図5参照)。
Figure 0005373618

Claims (17)

  1. 予め定められた生物学的活性レベルの蛋白質を含む粒子分散物を微粒化する方法であって、製品粒度分布が5〜100μmで且つ前記蛋白質の生物学的活性レベルの80%以上を維持した製品蛋白質微粉末を得る粉砕条件下で前記粒子分散物をボルテックスチャンバー形微粒化装置に装入して微粒化プロセスを実行する工程を備え、前記粉砕条件が、1〜7barの装入圧力と、0.2〜5barの装入インジェクター圧力と、0.1〜5kg/hrの単位時間当たり装入量と、30〜100m3/hrの作動ガス流量とから選ばれた一つ以上のパラメータを含んでいることを特徴とする微粒化方法。
  2. 予め定められた生物学的活性レベルの蛋白質を含む粒子分散物を微粒化する方法であって、粒度が元の粒度の1/30〜1/400に微粒化された製品粒度分布を持ち、且つ前記蛋白質の生物学的活性レベルの80%以上を維持した製品蛋白質微粉末を得る粉砕条件下で前記粒子分散物をボルテックスチャンバー形微粒化装置に装入して微粒化プロセスを実行する工程を備え、前記粉砕条件が、1〜7barの装入圧力と、0.2〜5barの装入インジェクター圧力と、0.1〜5kg/hrの単位時間当たり装入量と、30〜100m3/hrの作動ガス流量とから選ばれた一つ以上のパラメータを含んでいることを特徴とする微粒化方法。
  3. 前記蛋白質含有粒子分散物中の粒子がクラック又は空孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記蛋白質含有粒子分散物を凍結乾燥法によって調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記粒子分散物を微粒化プロセス前に予め機械的に粗砕することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記蛋白質が酵素であり、前記生物学的活性が酵素活性であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記蛋白質が凝血因子であり、前記生物学的活性が凝血活性であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記蛋白質がトロンビン又はフィブリノーゲンを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記ボルテックスチャンバー形微粒化装置が作動流体注入用の複数の接線方向ノズルを備え、圧力勾配を利用した共鳴ボルテックス流粉砕を実行するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 主粉砕室としてのボルテックスチャンバーがスーパーファインボルテックスミル(SFVM、商標:Super Fine Vortex Mill)に内蔵されていることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記製品蛋白質微粉末の製品粒度分布が10〜100μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記製品蛋白質微粉末の製品粒度分布が10〜60μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記製品蛋白質微粉末の90%以上の粒度が前記製品粒度分布の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記製品蛋白質微粉末が前記生物学的活性レベルの90%以上を維持していることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 予め定められた生物学的活性レベルの蛋白質を含む粒子分散物を微粒化する方法であって、製品粒度分布が10〜60μmで且つ前記蛋白質の生物学的活性レベルの90%以上を維持した製品蛋白質微粉末を得る粉砕条件下で前記粒子分散物をボルテックスチャンバー形微粒化装置に装入して微粒化プロセスを実行する工程を備え、前記粉砕条件が、2barの装入圧力と、2barの装入インジェクター圧力と、2〜5kg/hrの範囲内で実質的に1.6kg/hr、2kg/hr、2.7kg/hr、3kg/hr、及び4.2kg/hrのうちから選ばれた単位時間当たり装入量と、30〜100m3/hrの作動ガス流量とから選ばれた一つ以上のパラメータを含んでいることを特徴とする微粒化方法。
  16. 予め定められた生物学的活性レベルの蛋白質を含む粒子分散物を微粒化する方法であって、粒度が元の粒度の1/30〜1/400に微粒化された製品粒度分布を持ち且つ前記蛋白質の生物学的活性レベルの90%以上を維持した製品蛋白質微粉末を得る粉砕条件下で前記粒子分散物をボルテックスチャンバー形微粒化装置に装入して微粒化プロセスを実行する工程を備え、前記粉砕条件が、2barの装入圧力と、2barの装入インジェクター圧力と、2〜5kg/hrの範囲内で実質的に1.6kg/hr、2kg/hr、2.7kg/hr、3kg/hr、及び4.2kg/hrのうちから選ばれた単位時間当たり装入量と、30〜100m3/hrの作動ガス流量とから選ばれた一つ以上のパラメータを含んでいることを特徴とする微粒化方法。
  17. 前記ボルテックスチャンバー形微粒化装置がスーパーファインボルテックスミル(SFVM、商標:Super Fine Vortex Mill)であることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
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