JP5371539B2 - 撮影装置 - Google Patents
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Description
そのため、たとえば、撮影した動画像を表示する場合には、表示画像がちらついてしまい表示品質が低下する等の技術的課題がある。
すなわち、時間をかけて緩やかに絞りを変化させ、単位時間あたりの輝度変動量を減らすことで、輝度成分の乱れを防いでいる。
撮像素子を制御する垂直同期信号をVDとする。VDのパルスの立ち上がりタイミングで1フレーム撮像する動作が開始する。
積分期間とは、撮像素子の画素が光を受けることによって出力される電流を電荷蓄積する時間であり、撮像の露光時間である。
この図1の線図のように、絞りを緩やかに変更すれば、絞りにより微小変化した分、次のフレームで微小変化を打ち消す方向に電子シャッタ速度や感度を制御するフィードバック制御により、結果として安定した露光量の動画が得られる。
図2のように、左から3回目のVD立ち上がりで絞りを変更する場合に、撮像素子の積分中に急激に絞り開口を変化させることになり、この積分期間の画像の輝度成分が不安定になる。
なお、動画の撮影中における絞りを制御する技術として、特許文献1に開示された技術が知られている。
前記撮像手段の撮像感度および電子シャッタ速度と、前記絞り手段を制御し、動画撮影時に、1フレーム周期内で、前記撮像手段の露光時間と、前記絞り手段を動作させる絞り駆動時間とを排他的に割り当てる制御手段と、
を具備した撮影装置を提供する。
この場合、絞り駆動時間を賄う空き時間は、撮像素子におけるグローバルシャッタ方式と、ローリングシャッタ方式の各々で、以下のように算出される。
「絞り駆動時間Td(空き時間ΔT)」=「1フレーム周期Tf」−「積分期間Te」
となる。
また、ローリングシャッタ方式では、
「絞り駆動時間Td(空き時間ΔT)」=「1フレーム周期Tf」−「垂直同期時間(積分開始期間差Tn)×(垂直方向の画素ライン本数N−1)+積分期間Te」
となる。
たとえば、レンズ絞り1STEP(1/3段)が0.75msとすると、絞り駆動可能の段数は、絞り駆動時間/(1STEPの絞り駆動時間)で算出する。
[構成]
図5は、本発明の一実施の形態である撮影装置の制御方法を実施する撮影装置の構成の一例を示す概念図である。
図5では、撮影装置の一例としてデジタル一眼レフカメラの場合を例示している。
また、フラッシュユニット181は、フラッシュ用通信コネクタ185を介してボディユニット100に接続されている。
絞り203は、絞り駆動機構202内に備えられている図示しないステッピングモータによって駆動されることにより、開口面積が段階的に変化するように動作する。
すなわち、本実施の形態の場合、撮像素子駆動IC110は、撮像素子111の撮像感度Sv(撮像感度)や、電子シャッタのシャッタ速度Tv(電子シャッタ速度)(露光時間)を制御する。
また、本実施の形態のカメラMでは、画像処理IC102には、必要に応じて、被写体の人物画像からの顔検出処理を提供する顔検出エンジン103が接続されている。
また、Bμcom101には、後述のプログラム線図データ101bや、動画撮影時に用いられるプログラム線図データ101cが記憶されている。
液晶モニタ140は、カメラMの動作状態を表示出力によってユーザ(撮影者)へ可視化して提示する。
まず、このカメラMによる撮影動作及びライブビュー動作について説明する。
<撮影動作>
まず、Bμcom101により画像処理IC102が制御されて、撮像素子111と撮像素子駆動IC110から画像データが画像処理IC102に入力されると、画像処理IC102は、この画像データを、一時保存用メモリであるSDRAM104に保存する。
ライブビュー動作では、Bμcom101は、シャッタユニット120を常時開放し、撮像素子駆動IC110による電子シャッタを動作させる。
撮影レンズ210a及び210bからの光束は撮像素子111と撮像素子駆動IC110へと導かれる。
このときに撮像素子111と撮像素子駆動IC110から出力された画像データに対して所定の画像処理を行って記録メディア131に記録することで動画撮影が行われる。
この図6のフローチャートは、本実施の形態のカメラMにおける、LV動作での動画撮影の一例を示している。
ボディユニット100の電源ON時、またはレンズユニット200を接続した時、前記レンズユニット200が接続されていることをボディユニット100のBμcom101が認識した場合、STEP320に移行する。
ボディユニット100のBμcom101とレンズユニット200のLμcom201は、通信コネクタを160介して通信を行い、撮像素子111の垂直同期信号(VD)レンズデータ要求コマンドがボディユニット100からレンズユニット200へ伝えられる。
次に、Bμcom101は、前述のライブビュー動作を開始する。被写体の輝度変化に応じて、絞り203、撮像素子111の電子シャッタのシャッタ秒時および撮像感度を制御し適正露光量を維持する。
Bμcom101は、カメラ操作スイッチ(SW)150のレリーズスイッチボタンがONになったかどうか判断する。ONならSTEP350へ移行する。
Bμcom101は、ライブビュー動作で得られた動画像を、画像処理IC102により処理して記録メディア131に記録する動作を開始する。
そして、Bμcom101は、この動画の記録中には、被写体の輝度に応じて、絞り203、電子シャッタのシャッタ秒時、撮像感度を、後述する図10のフローチャートに例示される処理で制御する自動露出制御を行う。
Bμcom101は、自動露出動作を実行後、レリーズボタンの状態を確認する。記録開始後、もう一度レリーズボタンが押されるまで自動露出制御動作を繰返し行い、動画を記録し続ける。
そして、レリーズボタンが押されたら、STEP380へ移行する。
Bμcom101は、動画記録を終了すべく、記録メディア131への記録を停止し、液晶モニタ140に動画記録を停止したことを表示する。
図7は、本発明の一実施の形態である撮影装置の制御方法を実施する撮影装置の作用の一例を示すプログラム線図である。
撮像素子111における露光期間とは、画素が光を受けて発生した電荷を画素毎に存在する容量成分に蓄積する期間であり、この露光期間を積分期間と呼ぶ。
Av+Tv=Sv+Bvの関係が成立するとき、適正露光量となる。
図7において○印で図示されるa、b、c、dの各点で説明する。
また、上のグラフでb点を同じ破線上のa点に置き換えても同様である。
たとえば、Bv=3からBv=4へ被写体輝度が変化した場合、絞りがAv=2からAv=2.5へ変化することになり、画像の変化が発生する。
このような場合では、VDの1周期内の全画素積分時間Ttを除いた空き時間ΔT(=Tf−Tt)は1ms存在している。
本実施の形態では、この空き時間ΔTを、レンズユニット200の絞り203を制御するために必要な絞り駆動時間Tdとして利用する。
この図9では、本実施の形態のBμcom101の制御プログラム101aが、上記ローリングシャッタ式の撮像素子111の撮像制御に同期して絞り制御を行う動作例が示されている。
図10は、本発明の一実施の形態である撮影装置の制御方法を実施する撮影装置の作用の一例を示すフローチャートである。
図10は、Bμcom101の制御プログラム101aによる上述の図6のSTEP360の自動露出制御の詳細動作の一例を示している。
Bμcom101は、被写体輝度Bvの値を取得する。
Bμcom101は、取得した上記Bv値に応じて図7のプログラム線図を参照し、前回の自動露出制御により制御された現在の絞り203の状態から絞り開口を変更する必要があるか否か判別する。
そして、変更する必要がある場合、STEP430へすすむ。一方、絞りを変更する必要がない場合は本フローチャートの処理を終了する。
Bμcom101は、図8で示される空き時間ΔTがあるかどうかを判別し、空き時間ΔTがある場合はSTEP450に進む。
一方、空き時間ΔTが不足する場合はSTEP440に進む。
空き時間ΔTがあるか否かの判別は以下のように実行する。
そして、空き時間ΔTが、上記絞り203の1ステップ分の動作に必要な時間よりも大きい場合は、空き時間ΔTがあると判別する。
Bμcom101は、STEP430で空き時間ΔTが不足すると判定された場合には、以下のように、適正な露光状態を確保しつつ積分期間Teを短縮して空き時間ΔTを捻出する処理を行う。
また、図8の例においては、積分期間Teが8ms以下であれば、1msの空き時間ΔTが存在することとなる。
一例として、図11に図示された点e、gを用いて説明する。
上記の制御により、図8と積分期間Teが同じ状態となり、絞り駆動時間Tdを割り当て可能な長さの空き時間ΔT=1msが捻出される。
次に、Bμcom101は、絞り変更量を算出する。現在の絞り値と、STEP410で得られた被写体輝度Bv値から、図7のプログラム線図で求められる絞り値との差分ΔAvを求める。
Bμcom101は、算出されたΔAvから、VDで何周期分に振り分けて絞りを変更するか算出する。本実施の形態では、1VD(1フレーム)につき、絞り1ステップ分(Av_step)を変更するものとしている。よって、求めるフレーム数Nfは、Nf=ΔAv/Av_step、で得られる。
Bμcom101は、レンズユニット200のLμcom201に、1フレーム周期Tfにおける積分期間Teと排他的な空き時間ΔTの期間内に絞り駆動時間Tdを割り当てて絞り203を1ステップ変更する動作を指示する(第2ステップ)。
同時に、Bμcom101は、撮像素子111の撮像素子駆動IC110には1VD(1フレーム)毎にAv_stepと同量ずつSv値またはTv値を変更していくように指令する。
図12のタイミングチャートには、絞り203を絞る(絞り値Avを大きくする)方向に変化させる場合における、この絞り値Avおよび撮像感度Svと、VDの1フレーム周期のタイミングの関係が例示されている。
図13は、本発明の一実施の形態である撮影装置の制御方法を実施する撮影装置の作用の一例を示すタイミングチャートである。
1VDで変化させるTv量をΔTv_stepとすると、
Av_step=Tv_step
である限り、適正露出は維持される。
このようにして、適正露出を維持した状態で絞り値Avを変更することが可能となる。
まず、Bμcom101は、絞り駆動時間Tdを振り分けるフレーム数を管理する変数nを0に初期化する。
次に、Bμcom101は、絞り203を絞る(すなわち、絞り値Avを増加させる)方向に変化させるか否かを判別する。
そして、絞る方向の場合にはSTEP503以降に分岐し、開く方向の場合には、STEP507以降に分岐する。
絞る方向の場合、Bμcom101は、当該フレーム内における空き時間ΔTの開始タイミングを待つ。
そして、Bμcom101は、空き時間ΔTの開始タイミングが到来したら、絞り駆動時間Tdの間に絞り値Avを1Av_stepだけ増加させるとともに、撮像感度Svを1Sv_stepだけ増加させる。
その後、Bμcom101は、現在のフレームの絞り203の制御が完了したとして変数nをインクリメントする。
次に、Bμcom101は、nが上述のSTEP460で算出されたフレーム数Nfに達したか判別し、Nfに達するまで、STEP503以下の処理を反復する。
一方、絞り203を開く(絞り値Avを減少させる)方向に変化させる場合には、Bμcom101は、STEP503と同様に、まず、現在のフレーム内での空き時間ΔTの開始タイミングを待つ。
そして、この場合には、Bμcom101は、空き時間ΔTの開始タイミングが到来したら、絞り駆動時間Tdの間に、Avを1Av_stepだけ減らすとともに、シャッタ速度Tvを1Tv_stepだけ増加(すなわち、積分期間Teを短縮)させる。
次に、Bμcom101は、上述のSTEP505と同様に、nをインクリメントする。
さらに、Bμcom101は、上述のSTEP506と同様に、nがフレーム数Nfに達したか判別し、Nfに達するまで、STEP507以下の処理を反復する。
これにより、一つまたは複数のフレームの空き時間ΔTに対して、絞り駆動時間Tdを振り分けて割り当てることができる。
<STEP480>
Bμcom101は、STEP450で算出されたΔAvの絞り変更が完了したら、STEP440で行ったSv−Tvシフトを元に戻す。
すなわち、STEP440でΔSv、ΔTv加算した分、このSTEP480では減算する。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
また、撮像素子111がグローバル方式の電子シャッタを備えたカメラにも適用できる。
101 ボディ制御用マイクロコンピュータ
101a 制御プログラム
101b プログラム線図データ
101c プログラム線図データ
102 画像処理IC
103 顔検出エンジン
104 SDRAM
110 撮像素子駆動IC
111 撮像素子
111a 画素ライン
120 シャッタユニット
121 シャッタ駆動制御回路
130 通信コネクタ
131 記録メディア
140 液晶モニタ
150 カメラ操作スイッチ(SW)
160 通信コネクタ
181 フラッシュユニット
182 発光制御回路
183 フラッシュ制御用マイクロコンピュータ
184 発光体
185 フラッシュ用通信コネクタ
200 レンズユニット
201 レンズ制御用マイクロコンピュータ
202 絞り駆動機構
203 絞り
204 レンズ駆動機構
210a 撮影レンズ
210b 撮影レンズ
Td 絞り駆動時間
Te 積分期間
Tf 1フレーム周期
Tn 積分開始期間差
Ts 露光タイミング差
Tt 全画素積分時間
ΔT 空き時間
Av 絞り値
Bv 被写体輝度
Sv 撮像感度
Tv シャッタ速度
Ev 露出量
L1 Bv対Sv制御線
L1a Bv対Sv制御線
L2 Tv対Av制御線
L2a Tv対Av制御線
M カメラ
Claims (4)
- 開口量が段階的に変化する絞り手段を備えた撮影レンズを介して入射する光を電気信号に変換する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像感度および電子シャッタ速度と、前記絞り手段を制御し、動画撮影時に、1フレーム周期内で、前記撮像手段の露光時間と、前記絞り手段を動作させる絞り駆動時間とを排他的に割り当てる制御手段と、
を具備し、
前記制御手段は、前記1フレーム周期と前記露光時間との差である空き時間に前記絞り駆動時間を割り当て、
前記空き時間が、前記絞り手段の少なくとも一段階分の所定量の前記開口量を変化させるために必要な前記絞り駆動時間を割り当て可能な長さとなるように、前記撮像手段の前記撮像感度を上げて前記電子シャッタ速度を小さくするように制御して前記露光時間を短縮させ、前記撮像手段の出力する電気信号に基づいて被写体輝度の変化分を求め、前記被写体輝度の変化分に対応する前記絞り手段の開口量の変化分を前記所定量に応じて複数のフレームに振り分け、前記絞り手段の絞りを前記所定量だけ前記複数のフレームの数だけ動作させることを特徴とする撮影装置。 - 請求項1に記載の撮影装置において、
前記撮像手段は、前記1フレーム周期内での前記露光時間の開始タイミングが異なる複数の画素列より構成されることを特徴とする撮影装置。 - 請求項1に記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記絞り手段の絞りを前記振り分けに応じて前記複数フレームの数だけ動作させた後に、前記電子シャッタ速度を小さくする前の電子シャッタ速度に設定し、前記撮像感度を上げる前の撮像感度に設定することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の撮影装置において、
前記撮影レンズが交換可能に装着されるレンズマウントを具備し、
前記撮影レンズは、
前記絞り手段の1段階分の開口量を変化させるために必要な駆動時間に関する情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された情報を読み出して、前記レンズマウントを介して前記制御手段へ送信する送信手段と、
を具備することを特徴とする撮影装置。
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