JP5369429B2 - 定圧弁の弁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を汲み上げて循環ラインに供給する第1ダイヤフラムポンプと、循環ラインに供給された流体を加工領域に供給する第2ダイヤフラムポンプと、第1,第2ダイヤフラムポンプの間に設けられて第2ダイヤフラムポンプに供給される流体の供給圧力を一定圧力に減圧する定圧弁とを有して構成される流体供給システムに用いられる定圧弁の弁構造に関する。
CMP(Chemical Mechanical PolishingまたはPlanarization)により基板表面を研磨加工するCMP装置は、加工領域にスラリー(Slurry)を供給し、研磨パッドと基板表面との間でスラリーによる化学的・機械的な研磨作用を生じさせて半導体ウェハ等の基板表面を超精密に平坦化する。CMP加工に用いられるスラリーは加工対象に応じて種々のタイプが用いられ、例えばシリカやアルミナ、セリア(酸化セリウムCeO2)などの砥粒を、界面活性剤や酸化剤等を含む溶液中に均一分散して形成される。
ここで、CMP加工用のスラリーに砥粒以外の粒子が混入すると、基板の研磨品質に直接的に影響を与える。そのため、スラリーを圧送するポンプや制御弁などには外部からパーティクルが混入せず、自らの摩耗や損耗等によりパーティクルを発生させない構成のもの(接液部に摺動部を持たないもの)が用いられる。このようなスラリー供給用のポンプとして、駆動部とポンプ室とがダイヤフラムで仕切られたダイヤフラムポンプ(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)が用いられ、圧力制御用の定圧弁として、弁体が2枚のダイヤフラムでハウジング内に支持されたフローティング・ダイヤフラム、ないしWダイヤフラムと称される形態の定圧弁が用いられる。
半導体製造工場では、複数のCMP装置にスラリーを供給する循環ラインが形成されており、スラリー貯留タンクに貯留されたスラリーを第1ダイヤフラムポンプにより汲み上げて循環ラインに供給し、この循環ラインとCMP装置の加工領域との間を繋ぐ供給ラインに設けられた第2ダイヤフラムポンプが、加工プロセスの進捗に応じてスラリーを加工領域に供給するように構成される。第1ダイヤフラムポンプと第2ダイヤフラムポンプとの間には、第1ダイヤフラムポンプに供給されるスラリーの供給圧力を一定圧力に減圧するフローティング・ダイヤフラム型の定圧弁が用いられる。
特開2005−214113号公報 特開2005−291010号公報
ここで、ダイヤフラムポンプポンプが設けられたラインでは、ダイヤフラムを押し引きして流体を圧送するダイヤフラムポンプの動作メカニズム上から、必然的に圧力変動幅が大きく脈動が発生する。スラリーの供給ラインに設けられた定圧弁は、第1ダイヤフラムポンプにより圧送されてくるスラリーの脈動を吸収するために設けられており、この定圧弁の1次側(入力側)に作用する圧力変動を吸収して1次側圧力よりも低い一定圧に調圧する機能を備えている。
一方、第2ダイヤフラムポンプの吸入工程では第2ダイヤフラムポンプの吸入側管路、すなわち、第2ダイヤフラムポンプと定圧弁との間の供給ラインの圧力が低下する。そのため、第2ダイヤフラムポンプと定圧弁との間の流体容量が少なく、かつ加工領域への供給流量が多いような場合、例えば、加工領域へのスラリーの供給量を第2ダイヤフラムポンプの回転数で制御している場合には、定圧弁の2次側(出力側)の圧力が負圧となる状況が発生する。そして、定圧弁の1次側の圧力が高い状態と2次側が負圧になる状態とが重なると、定圧弁内のダイヤフラムが引き伸ばされて損傷するおそれがある、という課題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、2次側の圧力が負圧になるような場合でも、ダイヤフラムが損傷するようなことのない流体供給システム用の定圧弁の弁構造を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、請求項1に記載の発明は、流体を循環ラインに供給する第1ダイヤフラムポンプと、循環ラインと研磨装置の加工領域(例えば、実施形態における研磨加工の加工領域やドレッシング加工領域等)との間を繋ぐ供給ラインに設けられて循環ラインに供給された流体を加工領域に供給する第2ダイヤフラムポンプとを有して構成される流体供給システムにおいて、これらの第1ダイヤフラムポンプと第2ダイヤフラムポンプとの間の供給ラインに設けられて第2ダイヤフラムポンプに供給される流体の供給圧力を操作エア圧に応じた一定圧力に減圧する定圧弁弁構造である。この定圧弁は、弁体と、この弁体を収容保持するハウジングとを備える。このうち、ハウジングは、第1ハウジング部材と第3ハウジング部材の間に第2ハウジング部材を挟んで一体に組み立てて構成され、内部に中空円筒状の弁体収容室が形成され第1ハウジング部材に一端が弁体収容室の底部中央円環状に開口し他端側に第1ダイヤフラムポンプ側の供給ラインが接続される1次側流路、及び一端が弁体収容室の底部側方に開口し他端側に操作エアの供給ラインが接続されるエア流路が形成され、第3ハウジング部材に一端が弁体収容室の上部に開口し他端側に第2ダイヤフラムポンプ側の供給ラインが接続される2次側流路が形成される。一方、弁体は、第2ハウジング部材の内径よりも小さい円盤状の弁板部、弁板部の下面中央に設けられた円筒部、内径が円筒部の外形よりも大きい円環状の固定フランジ部、円筒部の外周部と固定フランジ部の上端内周部との間に形成された小径の円環膜状の第1ダイヤフラム、及び弁板部の外周部から外径方向に形成された大径の円環膜状の第2ダイヤフラムを有し、弁板部および円筒部の中心を上下に貫通する貫通流路が形成される。さらに、弁体は、固定フランジ部が第1ハウジング部材の上面に形成された凹部内に嵌合されることにより第1ハウジング部材に固定され、第1ダイヤフラムおよび円筒部の下側に受圧面積が狭く1次側流路に繋がる1次側流路室を形成し、第2ダイヤフラムの外周縁部が弁体収容室の円筒部に固定されて弁板部の上側に受圧面積が広く2次側流路に繋がる2次側流路室を形成し、弁板部の下面と固定フランジ部との間に第1ダイヤフラム及び第2ダイヤフラムにより仕切られてエア流路に繋がるエア室を形成する。そして、1次側流路室に弁体側の貫通流路と同一動軸上に対向して弁板部の上動に応じて1次側流路と貫通流路との間の流路断面積が増大するように構成されたプラグ部材が設けられ、2次側流路室に弁板部が所定量を超えて上動しようとしたときに弁板部の上面と当接して弁板部の上動を規制する上動規制部材(例えば、実施形態におけるストッパリング146)が設けられる。また、弁体の下側の受圧面積である、円筒部の下面及び第1ダイヤフラムの下面の合計面積をA1とし、弁体の上側の受圧面積である、弁板部の上面及び第2ダイヤフラムの2次側流路室内の合計面積をA2としたとき、受圧面積比がA1:A2=1:20以上に設定されている。
請求項2に記載の発明は、プラグ部材が、貫通流路の内径よりも外径が大きい円柱状に形成され、弁板部が下動したときに貫通流路の下端開口を閉止するとともに貫通流路の周囲の弁体下面を受け止めて弁板部の下動を規制するように構成される。
請求項3に記載の発明は、2次側流路室の圧力が、弁板部が下動してエア室の圧力が上昇したときに操作エアをリリーフして操作エア圧を一定に保つリリーフ機能を備えたレギュレータにより制御されるように構成される。
本発明に係る定圧弁の弁構造では、第2ダイヤフラムポンプ側の供給ラインにつながる定圧弁の2次側流路室に、弁板部が所定量を超えて上動しようとしたときに弁板部の上面と当接して弁板部の上動を規制する上動規制部材が設けられている。上記所定量は、弁板部の移動ストロークに基づいて設定され、弁板部の上動により第1ダイヤフラム及び第2ダイヤフラムの少なくともいずれかが引き伸ばされて無理な張力が生じるようなことがないように設定される。従って、本発明に係る定圧弁の弁構造によれば、定圧弁の2次側の圧力が負圧になるような場合でも、ダイヤフラムが損傷するようなことのない流体供給システム用の定圧弁の弁構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る弁構造の定圧弁を適用した流体供給システムの一例として、CMP装置のスラリー供給システムSの配管系統図を図2に示しており、まず、この図を参照してスラリー供給システムSの概要構成について説明する。
スラリー供給システムSは、大別的に、CMP装置にスラリーを循環供給するスラリー循環ライン1と、このスラリー循環ライン1に接続されてCMP装置の加工領域に導く供給ライン2とからなる。
スラリー循環ライン1には、スラリーの凝固・沈殿を防止するミキシング機構が設けられたスラリー貯留タンク4、スラリー貯留タンク4に貯留されたスラリーを汲み上げてCMP装置に供給する第1ダイヤフラムポンプ(以下「第1ポンプ」と記載する)5が設けられ、スラリー貯留タンク4と第1ポンプ5の吸入口とがライン11により接続されている。
一方、CMP装置には、スラリー循環ライン1からスラリーの供給を受けるスラリーポートA、余剰のスラリーをスラリー循環ライン1に戻すリターンポートBが設けられ、第1ポンプ5の吐出口とスラリーポートAがライン12により接続され、リターンポートBとスラリー貯留タンク4がライン16により接続されている。またCMP装置内において、スラリーポートAに繋がるライン13が分岐してリターンポートBに繋がるライン14が形成されている。
これにより、スラリー貯留タンク4に貯留されたスラリーが、ライン11を介して第1ポンプ5に汲み上げられ、この第1ポンプ5から吐出されたスラリーがライン12,13,14,15を通ってスラリー貯留タンク4に戻るスラリー循環ライン1が構成される。そして、CMP装置の主電源がオン状態のときに第1ポンプ5が回転駆動され、加工領域での実行内容に拘わらず常時スラリーが循環される。
なお、CMP装置には、上述したスラリーポートA、リターンポートBのほか、図示省略する純水ラインから純水の供給を受ける純水ポートC、クリーンエア供給ラインからエアの供給を受けるエアーポートDが設けられている。
供給ライン2は、スラリー循環ライン1とCMP装置の研磨加工部PAとの間、より具体的には、ライン13と、研磨ヘッド3の先端に設けられてウェハ等の基板に対して相対回転される研磨パッド6の中心部との間を繋いで設けられる。供給ライン2には、ライン13に供給されたスラリーを研磨パッド6に供給する第2ダイヤフラムポンプ(以下、「第2ポンプ」という)35が設けられるとともに、第1ポンプ5と第2ポンプ35との間に第2ポンプ35に供給されるスラリーの供給圧力を、ライン43を介して供給される操作エア圧に応じた一定圧力に減圧する定圧弁100が設けられている。
定圧弁100は、この定圧弁100の入力ポートに接続されたライン23を介して、スラリー循環ライン1を構成するライン13に接続されている。ライン23には、この流路を開閉するソレノイドバルブ21が設けられており、スラリー循環ライン1から供給ライン2へのスラリーの供給がオン・オフ制御されるようになっている。また、ライン23には純水ポートCに繋がるライン16が接続されるとともに、このライン16にソレノイドバルブ22が設けられており、純水ラインから供給ライン2への純水の供給がオン・オフ制御されるようになっている。すなわち、ソレノイドバルブ21,22のオン/オフを切り換え制御することによって、ライン23よりも下流側の流路のスラリーを純水で洗い流すフラッシングを行えるようになっている。
定圧弁100の出力ポートはライン24、スローリーク・ソレノイドバルブ25、ライン26を介して研磨ヘッド3内に入り、ソレノイドバルブ31及びライン34を介して第2ポンプ35に繋がっている。研磨ヘッド3には、このスラリーの供給ラインのほか、図示省略する他のスラリー循環ラインから異なる種類のスラリーの供給を受けるポートE、及び純水供給ラインが接続されるポートFが設けられており、それぞれソレノイドバルブ31,32を介してライン34に接続されている。これにより、ソレノイドバルブ31,32,33のオン/オフを切り換え制御することにより、ライン34を介して研磨加工部に供給するスラリーの種類またはリンス洗浄用の純水を切り換え、またライン34よりも下流側の流路を純水によりフラッシング可能になっている。
ライン34は第2ポンプ35の吸入ポートに接続され、第2ポンプ35の吐出ポートに接続されたライン36が研磨パッド6の中心から研磨加工部PAに導かれる。ライン36には、このライン36を通るスラリーの流量を検出する流量計37、研磨パッド6の中心から加工領域PAに吐出されるスラリーの供給圧力を、ライン46を通って導かれるエアの操作圧力に応じた一定圧に調圧する加圧弁38が設けられている。
このため、ソレノイドバルブ21,25,31をオン、他のソレノイドバルブをオフとして第2ポンプ35を作動させると、スラリー循環ライン1に供給されたスラリーが、第2ポンプ35の作動に応じた流量(例えば第2ポンプ35が電気モータ駆動の場合にはモータ回転数、エア駆動の倍にはエア流量に応じた流量)で供給ライン2を流下し、研磨パッド6の中心から加工領域PAに供給される。
さて、このように構成されるスラリーの供給システムにあって、定圧弁100は、図1に流路に沿った代表断面図を示すように、大別的には、弁体110と、この弁体110を収容保持するハウジング130とから構成される。
ハウジング130は、第1ハウジング部材131と、第2ハウジング部材132と、第3ハウジング部材133とからなり、これらを組み立てて一体に構成され、内部に中空円筒状の弁体収容室140が形成される。第1ハウジング部材131には、一端が弁体収容室140の底部中央に円環状に開口し他端側にライン23が接続される1次側流路135、一端が弁体収容室140の底部側方に開口し他端側にエアの供給ライン43が接続されるエア流路137が形成されている。第3ハウジング部材133には、一端が弁体収容室30の上部に開口し他端側にライン24が接続される2次側流路136が形成されている。第2ハウジング部材132及び第3ハウジング部材133の下面には、弁体収容室140を囲んでOリング溝が形成されている。第1,第2,第3ハウジング部材131,132,133は、スラリーに対する耐薬品性を考慮しPTFE(ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン)を用いて形成される。
一方、弁体110は、円盤状の弁板部111と、この弁板部の中央に下向き凸の円筒状に設けられ中心に上下貫通する貫通流路115が形成された円筒部112、内径が円筒部112の外径よりも大きく外周面に第1ハウジング部材131の底部に形成された雌ネジ部と螺合する雄ねじ部が形成された円環状の固定フランジ部113、円筒部112の下端外周部と固定フランジ部113の上端内周部との間に成された小径の円環膜状の第1ダイヤフラム121、弁板111の外周部から外径方向に開いて形成された大径の円環膜状の第2ダイヤフラム122などから構成される。固定フランジ部113の下面には、Oリングを装着するOリング溝が形成されている。弁体110についても、スラリーに対する耐薬品性を考慮しPTFE(ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン)を用いて形成される。
弁体110は、固定フランジ部113のOリング溝にOリングを装着して雄ねじ部を第1ハウジング部材131の雌ネジ部に螺合固定し、第2ハウジング部材132のOリング溝及び第3ハウジング部材のOリング溝にOリングを装着して、第2ダイヤフラム122の外周縁部を第2ハウジング部材132と第3ハウジング部材133との間に挟み込んで固定することにより弁体収容室140内に収容保持される。
こうして弁体110が弁体収容室140に収容保持されると、第1ダイヤフラム121の外周縁部が弁体収容室140の底部に固定されて第1ダイヤフラム121及び円筒部112の下側に受圧面積が狭く1次側流路135に繋がる1次側流路室141が形成され、第2ダイヤフラム122の外周縁部が弁体収容室140の円筒部に固定されて弁板部111の上面側に受圧面積が広く2次側流路136に繋がる2次側流路室142が形成され、弁板部111の下面と固定フランジ部113の上面との間に第1ダイヤフラム121及び第2ダイヤフラム122により仕切られてエア流路137に繋がるエア室143が形成される。1次側流路室141と2次側流路室142とは弁体110の中央を貫通する貫通流路115を介して接続される。
1次側流路室141には、貫通流路115と同一動軸上に対向して円柱状のプラグ部材145が上方に延びて突設されており、弁体収容部140における弁板部111の高さ位置に応じて1次側流路135と貫通流路115との間の流路断面積が変化するようになっている。すなわち、弁板部111の上動に伴って円筒部112とプラグ部材145との間隔が拡大し、1次側流路135と貫通流路115との間の流路断面積が増大するようになっている。
さらに、各図に示す実施例では、プラグ部材145の外径が貫通流路115の内径よりも大きく上端面が平坦な円柱状に形成し、弁板部111が下動されたときにプラグ部材145が貫通流路115の下端開口を閉止するとともに、円筒部112の下面を受け止めて弁体110の下動を規制するように構成している。これにより、ハウジング部材に弁板部111の下動を規制するための規制部材を別途設けることなく、スラリーの流れ方向と逆方向の圧力が作用して弁板部111が下動された場合に第1,第2ダイヤフラム121,122に無理な力が作用しない保護構造を構成している。
一方、2次側流路室142には、弁板部111の上面に対向して円環状のストッパリング146が下方に延びて形成されている。ストッパリング146の高さは、弁板部111の上動により第1ダイヤフラム121及び第2ダイヤフラム122の揺動範囲に基づいて定まる所定量を超えて上動しようとしたときに、弁板部111の上面と当接して弁板部111の上動を規制するように構成される。すなわち、弁板部111が所定量を超えて移動しようとしたときにストッパリング146が弁板部111の上面を受け止めて弁板部111体の上動を規制し、第1ダイヤフラム121及び第2ダイヤフラム122を無理に引き延ばすような張力が作用しないように構成されている。
ストッパリング146は、図1中に付記するIII矢視方向の断面図を図3に示すように、出口側のチューブコネクタと反対側に位置する周壁の一部に切り欠き部が設けられた円環状に形成されており、弁板部111の上面を広く均等に支持し、弁板部111の傾きに起因して第1,第2ダイヤフラムに不均一な張力が発生しないようになっている。
エア流路137に接続される操作エアの供給ライン43には、エア室143の圧力が上昇してライン43の内圧が上昇したときに、エアをリリーフして操作エア圧を一定に保つリリーフ機能を備えたレギュレータ45が用いられ、弁板111の上下動に拘わらずエア室143の圧力が一定に保持されるように構成されている。
次に、以上のように構成される定圧弁100の作用について、図4〜図6を参照しながら説明する。なお以降の説明にあたって、弁体110の下側の受圧面積、具体的には円筒部112の下面及び第1ダイヤフラム121の下面の合計面積をA1、弁体110の上側の受圧面積、具体的には弁板部111の上面及び第2ダイヤフラム122の2次側流路室内の合計面積をA2とする。このとき、受圧面積比は、A1:A2=1:20以上(A1<<A2であり、例えばA1:A2=1:25程度)に設定され、流れ方向に対して正圧・負圧とも略同一である。また、1次側流路室141の圧力(1次側圧力)をP1、2次側流路室142の圧力(2次側圧力)をP2、エア室143の圧力(操作エア圧)をPaとする。力の作用方向は、弁体110に上向きに作用する力を正、下向きに作用する力を負とする。
まず、図4に示す、定圧弁100の調圧作用が機能してスラリーが流れている状態では、力の釣り合いから、P1*A1+Pa*(A2−A1)−P2*A2となり、これをA1,A2について整理すると、
(P1−Pa)*A1−(P2−Pa)*A2=0・・・・・(1)
が成り立つ。ここで、上記(1)式においてA1<<A2であることから、A1の項を無視すると(P2−Pa)*A2=0となる。従って、A1の項を考慮してもP2≒Paであり、操作エア圧Paをスラリーの目標供給圧P2とほぼ同圧に設定することでバランスさせることができる。
この状態で1次側圧力P1が変動した場合、例えば1次側圧力P1がΔP増加すると、スラリーが流れている状態では2次側圧力P2も同時にΔP増加する。するとA1<<A2であることから、(1)式は、(P1−Pa)*A1−(P2−Pa)*A2=F(F<0)となり弁板部111が下動する。その結果、1次側流路135と貫通流路115との間(制御部)の流路断面積が縮小してP2≒Paでバランスし、2次側圧力P2が目標供給圧に定圧制御される。1次側圧力P1が減少した場合も同様のメカニズムにより定圧制御される。
次に、ソレノイドバルブ31により定圧弁100の2次側のラインが閉止され、スラリーが流れていない状態で、1次側から過大な圧力が作用した場合には、上記同様に(1)式において(P1−Pa)*A1−(P2−Pa)*A2=F(F<0)となり弁板部111が下動する。一方、2次側のラインが閉止された状態では、弁板部111が下動して制御部の流路断面積が縮小しても2次側圧力P2は1次側圧力P1と同じである。その結果(1)式の力Fは負のままであり弁板部111が単調下動するが、円筒部112の下面がプラグ部材145に当接支持され移動規制される(図5を参照)。このため、第1,第2ダイヤフラム121,122に無理な張力が作用するようなことはなく、安全に保護される。2次側圧力P2が正圧で、1側圧力P1が瞬時的に負圧になった場合も同様である。
なお、弁板部111の下動によりエア室143の容積が減少し操作エア圧Paが上昇するが、操作エア供給用のライン43に設けたレギュレータ45はライン43の内圧が上昇したときに、エアをリリーフして操作エア圧を一定に保つリリーフ機能を備えるため、弁板111の上下動に拘わらずエア室143の圧力Paが一定に保持される。
一方、1次側圧力P1が正圧で、2側圧力P2が負圧になった場合には、P2<0のため(1)式における−(P2−Pa)*A2=(P2+Pa)*A2となり、(1)式は、(P1−Pa)*A1+(P2+Pa)*A2=F(F>0)。その結果、弁板部111が単調に上動する。しかし、2次側流路室142には、弁板部111の上面に対向して円環状のストッパリング146が形成されており、弁板部111が所定量を超えて移動しようとしたときにストッパリング146が弁板部111の上面を受け止めて弁板部111の上動が規制される(図6を参照)。このため、第1,第2ダイヤフラム121,122を無理に引き延ばすような張力が作用するようなことはなく、弁体110は弁体収容室の上端位置に安全に保持される。
次に、操作エア圧Paが何らかの原因によって2次側圧力P2を超えて過大圧になった場合、(1)式は、(P1−Pa)*A1−(P2−Pa)*A2=Fは正の値となり、弁板部111が上記同様に単調上動する。例えば、何らかの原因によってレギュレータ45のブリード孔が閉塞され、レギュレータ45の調圧機能が阻害された場合に、ライン43にレギュレータ45の1次側のライン42の圧力が作用し、操作エア圧Paが2次側圧力P2を超える過大圧となる場合が想定される。しかしながら、このような場合でも、弁板部111が所定量を超えて移動しようとしたときにストッパリング146が弁板部111の上面を受け止めて上動を規制し、第1,第2ダイヤフラム121,122に無理な張力が作用しないように保護する。
従って、以上説明したような定圧弁110の弁構造によれば、第1ダイヤフラム121及び第2ダイヤフラム122により弁体収容室140内にフローティング状態で支持された弁体110に対して、通常想定される圧力状態を超えた上向きまたは下向きの力が作用した場合であっても、これらのダイヤフラムを無理に引き延ばすような張力が作用するようなことがなく、ダイヤフラムの損傷を抑制して長期信頼性の高いスラリー供給システムを提供することができる。
定圧弁の流路に沿った代表断面図である。 CMP装置のスラリー供給システムの配管系統図である。 図1中に付記するIII矢視方向の断面図である。 定圧弁の作用を示す説明図(1)である。 定圧弁の作用を示す説明図(2)である。 定圧弁の作用を示す説明図(3)である。
符号の説明
S スラリー供給システム
1 スラリー循環ライン(循環ライン)
2 供給ライン
3 研磨ヘッド
4 スラリー貯留タンク
5 第1ダイヤフラムポンプ
6 研磨パッド
23 第1ダイヤフラムポンプ側の供給ライン
26 第2ダイヤフラムポンプ側の供給ライン
35 第2ダイヤフラムポンプ
43 エアの供給ライン
45 レギュレータ
100 定圧弁
110 弁体
130 ハウジング
140 弁体収容室
135 1次側流路
137 エア流路
136 2次側流路
111 弁板部
115 貫通流路
112 円筒部
113 固定フランジ部
121 第1ダイヤフラム
122 第2ダイヤフラム
141 1次側流路室
142 2次側流路室
143 エア室
145 プラグ部材
146 ストッパリング(上動規制部材)

Claims (3)

  1. 流体を循環ラインに供給する第1ダイヤフラムポンプと、前記循環ラインと研磨装置の加工領域との間を繋ぐ供給ラインに設けられて前記循環ラインに供給された流体を前記加工領域に供給する第2ダイヤフラムポンプとを有して構成される流体供給システムにおいて、前記第1ダイヤフラムポンプと前記第2ダイヤフラムポンプとの間の前記供給ラインに設けられて前記第2ダイヤフラムポンプに供給される流体の供給圧力を操作エア圧に応じた一定圧力に減圧する定圧弁弁構造であって、
    第1ハウジング部材と第3ハウジング部材の間に第2ハウジング部材を挟んで一体に組み立てて構成され、内部に中空円筒状の弁体収容室が形成され前記第1ハウジング部材に一端が前記弁体収容室の底部中央円環状に開口し他端側に前記第1ダイヤフラムポンプ側の供給ラインが接続される1次側流路、及び一端が前記弁体収容室の底部側方に開口し他端側に前記操作エアの供給ラインが接続されるエア流路が形成され、前記第3ハウジング部材に一端が前記弁体収容室の上部に開口し他端側に前記第2ダイヤフラムポンプ側の供給ラインが接続される2次側流路が形成されたハウジング部材と、
    前記第2ハウジング部材の内径よりも小さい円盤状の弁板部、前記弁板部の下面中央に設けられた円筒部、内径が前記円筒部の外形よりも大きい円環状の固定フランジ部、前記円筒部の外周部と前記固定フランジ部の上端内周部との間に形成された小径の円環膜状の第1ダイヤフラム、及び前記弁板部の外周部から外径方向に形成された大径の円環膜状の第2ダイヤフラムを有し、前記弁板部および前記円筒部の中心を上下に貫通する貫通流路が形成された弁体とを備え、
    前記弁体は、前記固定フランジ部が前記第1ハウジング部材の上面に形成された凹部内に嵌合されることにより前記第1ハウジング部材に固定され、前記第1ダイヤフラムおよび前記円筒部の下側に受圧面積が狭く前記1次側流路に繋がる1次側流路室を形成し、前記第2ダイヤフラムの外周縁部が前記弁体収容室の円筒部に固定されて前記弁板部の上側に受圧面積が広く前記2次側流路に繋がる2次側流路室を形成し、前記弁板部の下面と前記固定フランジ部との間に前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムにより仕切られて前記エア流路に繋がるエア室を形成
    前記1次側流路室に、前記弁体側の前記貫通流路と同一動軸上に対向して前記弁板部の上動に応じて前記1次側流路と前記貫通流路との間の流路断面積が増大するように構成されたプラグ部材が設けられ、
    前記2次側流路室に、前記弁板部が所定量を超えて上動しようとしたときに前記弁板部の上面と当接して前記弁板部の上動を規制する上動規制部材が設けられ、
    前記弁体の下側の受圧面積である、前記円筒部の下面及び前記第1ダイヤフラムの下面の合計面積をA1とし、前記弁体の上側の受圧面積である、前記弁板部の上面及び前記第2ダイヤフラムの前記2次側流路室内の合計面積をA2としたとき、受圧面積比がA1:A2=1:20以上に設定されていることを特徴とする定圧弁の弁構造。
  2. 前記プラグ部材は、前記貫通流路の内径よりも外径が大きい円柱状に形成され、前記弁板部が下動したときに前記貫通流路の下端開口を閉止するとともに前記貫通流路の周囲の弁体下面を受け止めて前記弁板部の下動を規制するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の定圧弁の弁構造。
  3. 前記2次側流路室の圧力が、前記弁板部が下動して前記エア室の圧力が上昇したときに操作エアをリリーフして前記操作エア圧を一定に保つリリーフ機能を備えたレギュレータにより制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定圧弁の弁構造。
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