JP5368621B2 - 排泄物処理装置 - Google Patents
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Description
介護施設や病院などの寝たきり患者の尿は、尿道に管を通し垂れ流し状態で処理され、また、便は、オムツに排便し、介護者がそのオムツを取り替えて清潔に保つようにしているのが現状である。病院や介護施設などベテランの介護者がいる施設での問題は少ないが、他人に下の世話をさせることに違和感を持つ人も多い。
従来から寝たきりの要介護者に関する本分野の特許出願が多数存在する。しかし、実際には要介護者にとって、装着感、清潔維持、褥瘡、機器の不具合、メンテナンス性などの点で一般のおむつと比較して優位性を発揮できず、実用化に至っていないのが現状である。
特許文献1記載の発明は、寝たきり老人の自動排泄物処理装置であって、汚物タンク、吸引装置、洗浄装置、おむつカップなどで構成されている。しかし、この発明に係る装置では、騒音、振動、除菌、モータの過熱、患者の快適性、装置のメンテナンス性など、この種の排泄物処理装置に係わる大きな問題についてほとんど触れられていない。
文献3に示す排尿・排便自動処理装置を図14、図15及び図16に基き説明する。
おむつカップ本体10の排泄物受け凹部77の大便センサ13と小便センサ14によって排泄物が検知されると、給水ユニット25の送水ポンプ39が作動しておむつカップ本体10の内部に洗浄水ホース20から洗浄用温水が送られると共に、吸引モータユニット24の吸引モータ31の作動によって、汚物吸引ホース15と吸引循環管50を経由させ、汚水タンク22の内部から空気を吸引する。すると、汚物吸引ホース15と吸引循環管50の内部に吸引力が発生し、おむつカップ本体10の排泄物受け凹部77の排泄物及び洗浄後の汚水を吸引し、該排泄物及び洗浄後の汚水は、汚水タンク22の内部へ吸引されて収容される。また、汚水タンク22内部では、前記吸引された排泄物及び洗浄後の汚水が吸引循環管50を循環する仕事風により重力分離される。
前記吸引モータ31の作動時には、該吸引モータ31の吸引口から導入された吸引循環管50の仕事風が吸引モータ31を通過することによって吸熱され、吸引モータ31の吐出口からリターンエア冷却器26,リターンボックスユニット27を経由し、リターンエアホース18からおむつカップ本体10の内部に流出する。
このようにして、前記リターンエアホース18を経ておむつカップ本体10の内部には温風が送風される。
また吸引モータ31が加熱されるのを防止するため、吸引モータユニット24の冷却ファン32で冷却風取り入れ口34からフィルタ33を経て冷却のための空気を吸引し、吸引モータ31を冷却して冷却風排出口35から排出される。
従って、要介護者の腰臀部の周囲に温風が存在した状態で快適な洗浄を行なうことができる。
前記吸引モータ31に、この吸引モータ31を冷却するための空気を冷風取り入れ口34からフィルタ33を経て取り入れて冷却風排出口35から排出する冷却ファン32を設け、前記吸引モータ31を前記吸引モータユニット24内に密閉隔離して設け、これらの吸引モータ31と冷却ファン32とフィルタ33は、高剛材の制振材で覆い、防震材で加工された振動防止台上に載置し、振動防止スプリング79にて懸垂保持し、前記吸引モータ31の吐出側に連結された吸引循環管50を、前記機器収納ボックス12の外部に設けた冷却ユニット55の冷却ボックス61に導出し、この冷却ボックス61内で外気と熱交換して冷却するように吸引循環管50を仕切り板62で仕切りつつ屈曲して収納し、吐出口60から導出した前記吸引循環管50を前記リターンボックスユニット27に連結したので、次の効果を有する。
(1)使用するモータ・ポンプから発生する大きな騒音と振動を軽減することができる。
(2)従来の装置の大きな欠点であるモータの過熱で循環空気が停止してしまう不具合を、本発明は、吸引循環管が冷却ユニット内を通ることで、特別な動力を要しない非動力冷却装置で防止できる。
(3)吸引モータ31は、振動防止、防音のため吸引モータユニット24内で密閉隔離されており、稼動による熱の逃げ場が無く、吸引モータ31の過熱による故障や吸引循環管50を流れる仕事風の過熱による人体の火傷の危険があった。
仕事風が要介護者のおむつカップ本体10に戻るときは大凡30〜42℃に保たれることが望ましい。本発明は、清浄化された仕事風は、吸引モータ31を経て冷却ユニット55の冷却ボックス61へ送られる。吸引モータ31は、冷却ファン32により冷却風取り入れ口34からフィルタ33を介して外気を吸引して冷却風排出口35から排気することで冷却できる。また、冷却ボックス61の内部では、吸引循環管50と微風循環管51が仕切り板62で仕切られた空間を屈曲しているので、冷却ボックス61と仕切り板62を介して外気と熱交換して冷却されて吐出口60から送り出される。
図13は、本発明による排泄物処理装置のモータ吐出口、冷却ユニット吐出口、リターンエアホースカップ部の特性曲線であり、実線は、1時間の連続吸引運転の特性曲線を表し、点線は、5分駆動、1分休止の断続運転の特性曲線を表している。
モータ吐出口59の温度は、連続運転では、最大80℃まで上昇し、断続運転では、58〜62℃を繰り返している。
冷却ユニット吐出口60の温度は、連続運転では、最大70℃まで上昇し、断続運転では、50℃程度であった。
リターンエアホースカップ部における体感温度は、連続運転では、最大55度まで上昇し、断続運転では、31〜35℃を繰り返している。
なお、モータ吐出口59については、吸引モータ31を停止すると、連続運転で、かつ、冷却ユニット55なしでは100℃近くまで上昇するが、本発明では、冷却ユニット55を設けているので、70度程度まで抑えることができた。また、実際には1時間の連続運転を行うことはない。
これらの図から明らかなように、本発明の排泄物処理装置は、おむつカップ本体10と、機器収納ボックス12と、これらを結合するホースユニット11とで構成されている。
前記おむつカップ本体10は、横臥している要介護者の股間におむつ54を介在して宛がうもので、底板部71と前板部72と蓋部73からなり、前板部72の下端部から上方に順次汚物排出口74とリターンエア吹き出し口75aと陰部洗浄水吐出口76aとセンサコネクタ78とが設けられている。
この排泄物受け凹部77の汚物排出口74と反対側には、前記陰部洗浄水吐出口76aと連通する肛門洗浄水吐出口76bとカップ洗浄水吐出口76cが設けられ、さらに、これらの肛門洗浄水吐出口76bとカップ洗浄水吐出口76cの両側には、前記リターンエア吹き出し口75aと連通するリターンエア吹き出し口75bが設けられている。
前記入力装置82は、自動運転と手動運転の切り替え、各種モードの指令、設定温度や洗浄水の流量などの設定と変更、その他の指令をするもので、リモコンで構成することもできる。
前記各種センサ84は、大便センサ13、小便センサ14、温度センサ49、バイメタル57、水位センサ58、負圧センサ52、温度センサ45、水位センサ42、温度センサ43、水位センサ41、臭いセンサ80とからなる。
前記カウンタ83は、頻尿数、洗浄回数などを計数し、RAM85に記憶する。
前記RAM85は、入力装置82やカウンタ83のデータなど一時的に記憶する。
前記ROM86は、図8〜図11の処理のための各種制御プログラムを記憶する。
前記駆動装置87は、汚水タンクユニット22、浄化処理ユニット23、吸引モータユニット24、給水ユニット25、リターンエア冷却器26、リターンボックスユニット27、ヒータ44の各駆動部を含み、前記中央制御装置81からの出力で駆動する。
尾てい骨から臀部付近のおむつカップ本体10の底板部71は、臀部付近の褥瘡防止のため、要介護者の身長方向および幅方向に対し可撓性を有する材料が用いられる。
前記汚物吸引ホース15と微風ホース16は、前記汚物排出口74に連通し、汚物用ホース11aとしてまとめてホースコネクタ63により機器収納ボックス12の汚水タンクユニット22に着脱自在に結合される。
前記リターンエア吹き出し口75aに連通したリターンエアホース18と微風ホース17と、陰部洗浄水吐出口76aに連通した洗浄水ホース20は、水・空気用ホース11bとしてまとめてホースコネクタ64を介して機器収納ボックス12の給水ユニット25とリターンボックスユニット27に着脱自在に結合される。
前記大便センサ13、小便センサ14および臭いセンサ80のリード線は、センサコネクタ78を経てホースコネクタ64から制御盤ユニット56に接続される。
ホースユニット11の汚物搬送ホースを水で自動洗浄するため汚物吸引ホース15や微風ホース16などのノズルには、排出された水が当該ホース内で回転してホースの内部を洗浄するような形状と方向をもつように設計されている。
前記汚水タンクユニット22は、後述する吸引モータユニット24の吸引モータ31によって排泄物及び洗浄後の汚水を内部に吸引収容するもので、汚物吸引ホース15を経由させ、汚水タンク22の内部から吸引モータ31で吸引循環管50から空気を吸引すると、おむつカップ本体10の排泄物受け凹部77の排泄物及び洗浄後の汚水を吸引し、汚水タンク22の内部へ吸引されて収容される。また、汚水タンク22内部では、前記吸引された排泄物及び洗浄後の汚水が吸引循環管50を循環する仕事風により重力分離される。
吸引循環管50とこの吸引循環管50に添って設けられた微風循環管51は、浄化処理ユニット23から吸引モータユニット24のハウジングへ貫通して吸引モータ31に連通し、この吸引モータユニット24から吐出口59を経て冷却ユニット55の冷却ボックス61に導かれている。
前記吸引モータユニット24内の吸引モータ31と冷却ファン32とフィルタ33は、高剛材や制振材で覆い、防震ゴムなどの防震材で加工された振動防止台上又は振動防止スプリング79にて懸垂保持されている。また、送水ポンプ39についても同様である。
前記機器収納ボックス12には、制御盤ユニット56が設けられ、この制御盤ユニット56の入力側には、各種センサが接続され、出力側吸引モータ31、冷却ファン32、送水ポンプ39、バルブ46、微風モータ48に駆動制御信号が送られる。
まず、温水タンク38を満タンにし、かつ、汚水タンク22が空かどうかを確認する。温水タンク38が空か、汚水タンク22が満タンの場合、処理運転許可がNOとなり、水位センサ42または水位センサ58からの信号でアラームが表示され、自動運転状態にならない。
要介護者の臀部から股間部にかけておむつ54を介しておむつカップ本体10を装着し、制御盤ユニット56のスタートスイッチをオンにする。この状態でセンサ類(水位センサ41、水位センサ42、温度センサ43、ヒータ44、温度センサ45、温度センサ49、負圧センサ52、バイメタル57、水位センサ58)等は、正常状態で処理運転可能な状態とする。また、吸引モータ31が不作動の状態では、微風モータ48が作動し、おむつカップ本体10から微風ホース16、微風循環管51を通って微風モータ48に吸引され、この微風モータ48から微風ホース17を介して図1及び図2の点線のように微風を送り、リターンエア吹き出し口75aと75bからおむつカップ本体10に送り込んでいる。なお、吸引モータ31が不作動の状態では、微風モータ48は、連続運転をしてもよいし、内部温度上昇の抑制と省電力のために所定時間の断続運転をするようにしてもよい。詳細は、図13に基づき後述する。
おむつカップ本体10の陰部洗浄水吐出口76aから温水を陰部に噴射洗浄し、肛門洗浄水吐出口76bから肛門に温水を噴射洗浄し、カップ洗浄水吐出口76cから排泄物受け凹部77に温水を噴射して排泄物を洗浄し、洗浄後の汚水と排泄物は、汚物排出口74へ導かれる。
ここで、吸引モータ31の吸引力は、大便センサ13と小便センサ14が検知した値により、制御盤ユニット56で設定する。吸引モータ31の出力は、400W〜1kWで、概ね大、中、小に調整される。
ここで、吸引モータ31は、冷却ファン32により冷却風取り入れ口34からフィルタ33を介して外気を吸引して冷却風排出口35から排気することで冷却される。しかし、吸引モータ31が振動防止、防音のため吸引モータユニット24内で密閉隔離されており、稼動による熱の逃げ場が無く、吸引モータ31の過熱による故障や吸引循環管50を流れる仕事風の過熱による人体の火傷の危険がある。
仕事風が要介護者のおむつカップ本体10に戻るときは大凡30〜42℃に保たれることが望ましい。
そこで、冷却ボックス61の内部では、吸引循環管50と微風循環管51が仕切り板62で仕切られた空間を屈曲しているので、冷却ボックス61と仕切り板62を介して外気と熱交換して冷却されて吐出口60から送り出される。
一部排出される空気は、高性能フィルタ(HEPAフィルタ)又は紫外線殺菌装置を通して除菌及び殺菌をする。
1.自動処理モード遷移
A−1:入力装置82により制御盤ユニット56にスタート信号を送る。
A−2:機器収納ボックス12内の温水、温風その他の温度やタンクの水位などが設定値に達するまで待機し、処理運転許可信号が送られるとYESとなって、A−3に移行する。
A−3:大便センサ13がオンであれば、A−9でカウンタ83を0に戻し、D−1に移行し、オフであればA−4に移行する。
A−4:小便センサ14がオンであれば、A−5に移行し、オフであれば、A−10に移行する。
A−5:カウンタ83は所定時間(例えば1秒)毎に計数する。
A−6:カウンタ83がN1=4を計数すると、C−1に移行し、4未満であればA−7に移行する。
A−7:カウンタ83が4を計数するとA−8でカウンタ83を0に戻し、C−1に移行し、4未満であればB−1に移行する。
A−10:前記A−4にて小便センサ14がオフであれば、A−10に移行し、このA−10にて臭いセンサ80がオフであれば、A−3に戻り、オンであれば、F−1に移行する。
F−1:吸引モード処理運転を開始し、吸引モータ31が駆動し、おむつカップ本体10から臭いを吸引し、浄化処理ユニット23の消臭フィルタ29で消臭した空気を循環する。
B−1:頻尿モード処理運転を開始する。
B−2:吸引モータ31をオンして吸引を開始し、B−3に移行する。
B−3:大便センサ13がオンであれば、D−1に移行し、オフであれば、B−4に移行する。
B−4:吸引モータ31は吸引時間T1が設定時間(例えば20秒)の間吸引を継続し、経過すると、B−5に移行する。
B−5:吸引モータ31の吸引を停止し、頻尿モード処理運転を停止する。
なお、頻尿運転は、下記の条件が1個でも当てはまるときに行われる。
(1)前回の小運転モードから所定時間T11(例えば60分)以内で小便センサ14を検出したとき。
(2)頻尿運転モード運転連続回数が設定回数N1(例えば4回)未満の時。
備考
(1)手動運転時は頻尿運転なし。
(2)ストップからスタート直後は通常の小、大運転モードになる。
(3)頻尿運転回数が設定回数N1(例えば4回)を超えたとき、小運転モードになる。
頻尿モード解除条件
(1)停止モードになったとき。
(2)大モードで運転したとき。
(3)運転終了後、連続小便センサ14がオンしていたとき。
C−1:小モード処理運転を開始する。
C−2:吸引モータ31で吸引を開始する。
C−3:T1時間(例えば2秒)だけ温水タンク38の安全タンク40を満たす程度に送水ポンプ39を駆動する。
C−4:温度センサ43によりT2時間(例えば2秒)で洗浄水温度を判定する。
C−5:初回だけ送水ポンプ39をT3時間(例えば3秒)駆動する。送水ポンプ39とおむつカップ本体10までの洗浄水ホース20の中に水がないので、初回だけやや長めに駆動する。
C−6:洗浄回数を計数し、+1を加算する。このC−5とC−6工程は、初回洗浄の有無を選択できるようにし、初回洗浄の無を選択したときは、実行されないようにすることができる。
C−7:T4時間(例えば27秒)だけ送水ポンプ39の駆動待ちをする。
C−8:T4時間(例えば27秒)の経過後、T5時間(例えば2秒)だけ送水ポンプ39を駆動する。
C−9:洗浄回数を計数し、+1を加算する。
C−10:小便センサ14がオンした後、大便センサ13がオンしたらD−1モードに移行する。大便センサ13がオフであったら洗浄回数N1=2かどうかを判定し、2に満たない場合は、C−7に戻って待機し、N1=2になったらC−12に移行する。
C−11:洗浄水圧が下がるまでT6時間(例えば2秒)だけ水抜き時間待ちをする。
C−3:水抜き時間の経過後、T7時間(例えば25秒)だけバルブ46を開いて水抜き管47からおむつカップ本体10までの洗浄水を排出する。
C−14:T8時間(例えば5秒)だけ送風して終了待ちをする。
C−15:T8後、吸引モータ31をオフし、運転を終了する。
D−1:大モード処理運転を開始する。
D−2:吸引モータ31で吸引を開始する。
D−3:T1時間(例えば2秒)だけ温水タンク38の安全タンク40を満たす程度に送水ポンプ39を駆動する。
D−4:温度センサ43によりT2時間(例えば2秒)で洗浄水温度を判定する。
D−5:T3時間(例えば4秒)だけ初回の送水ポンプ39を駆動する。
D−6:洗浄回数を計数し、+1を加算する。
C−7:T4時間(例えば26秒)だけ送水ポンプ39の駆動待ちをする。
D−8:T4時間(例えば26秒)の経過後、T5時間(例えば4秒)だけ送水ポンプ39を駆動する。
D−9:洗浄回数を計数し、+1を加算する。
D−10:水位センサ42により温水タンク38の水位不足を検出し、不足(オン)であれば、D−11に移行し、不足していなければ(オフであれば)D−13に移行する。
D−11:残り洗浄回数NがN>2であれば、D−12に移行する。N≦2であれば、洗浄回数が少ないので、さらに洗浄回数を増やすためにD−13に移行する。
D−12:洗浄回数N>2であれば、すでに3回以上洗浄しているので、温水タンク38が水位不足であることから、洗浄回数の上限を2回に減らし、D−13に移行する。
D−13:温水タンク38の水位が不足していないときには、洗浄回数N1=4かどうかを判断し、4未満であれば、D−7に戻って繰り返し、N1=4になるとD−14に移行する。また、温水タンク38が水位不足しているときには、D−12からの指令により、洗浄回数が2回であってもD−14に移行する
D−14:洗浄水圧が下がるまでT6時間(例えば2秒)の水抜き時間待ちをする。
D−15:水抜き時間の経過後、T7時間(例えば25秒)だけバルブ46を開いて水抜き管47からおむつカップ本体10までの洗浄水を排出する。
D−16:T8時間(例えば5秒)だけ送風して終了待ちをする。
D−17:吸引モータ31をオフし、運転を終了する。
したがって、各ユニット間を繋ぐ配管・配線類は一体にセットされており、ワンタッチで脱着可能で、故障などでユニット交換あるいはメンテナンス時の復旧が容易である。
リターンボックスユニット27の内部に設けられた微風モータ48の空気は、バイメタル57により人体に対し適温になるように設定され、適温を超えると微風モータ48を逆回転して熱くなったおむつカップ本体10の空気を微風ホース17から吸引して微風排出ホース21で外気に排出する。
大便センサ13と小便センサ14からの制御盤ユニット56への信号がなく、睡眠時間外で設定時間(例えば6時間)以上排尿排便が行われないと判断されるときは、制御盤ユニット56にアラーム表示され、介護者や看護師に知らせるようにすることができる。
モータ吐出口59の温度は、連続運転では、最大80℃まで上昇し、断続運転では、58〜62℃を繰り返している。
冷却ユニット吐出口60の温度は、連続運転では、最大70℃まで上昇し、断続運転では、50℃程度であった。
リターンエアホースカップ部における体感温度は、連続運転では、最大55度まで上昇し、断続運転では、31〜35℃を繰り返している。
なお、モータ吐出口59については、吸引モータ31を停止すると、連続運転で、かつ、冷却ユニット55なしでは100℃近くまで上昇するが、本発明では、冷却ユニット55を設けているので、70度程度まで抑えることができた。また、実際には一時間の連続運転を行うことはない。
図12(b)は、大便センサ13が軟便を検知した時の波形で電圧レベルは比較的低く、小便センサ14では検知されず、このような信号の場合、制御盤ユニット56は、適正量まで給水を行いレベル中で吸引するように制御する。しかし、一般的には大小同時に排泄される場合が多く、小便センサ14の抵抗値と大便センサ13の電圧のバランスで判断する判断する。このような信号の場合、制御盤ユニット56は、適正量まで給水を行いレベル中で吸引するように制御する。
図12(c)は、大便センサ13が硬便を検知した場合の電圧波形である。電圧が高く短時間で、小便センサ14の抵抗値が高ければ小便は無いと判断し、このような信号の場合、制御盤ユニット56は、適正量まで給水を行いレベル大で吸引するように制御する。
図12(d)は、浄化処理ユニット23の内部の負圧センサ52が捉えた通常の汚水を吸引した場合の正常な電圧波形で、吸引動作が正常と判断され、要介護者の臀部の微風乾燥を行う。
図7(e)は、浄化処理ユニット23の内部の負圧センサ52が捉えた硬い又は大量の便を通常の吸引力で吸引した場合の電圧波形で、吸引がスムーズにいかない場合の電圧波形である。このような信号の場合、制御盤ユニット56は、アラームを表示し又は介護者や介護士に連絡し、マニュアル作業で汚水を排出する。
Claims (2)
- 機器収納ボックス12には、汚水タンクユニット22と浄化処理ユニット23と吸引モータユニット24と給水ユニット25とリターンボックスユニット27を具備し、おむつカップ本体10と機器収納ボックス12をホースユニット11で連結し、前記給水ユニット25の送水ポンプ39から送られた洗浄水をおむつカップ本体10内に噴射し、このおむつカップ本体10で泌尿器と排泄物を洗浄し、汚物を前記吸引モータユニット24内で密閉隔離された吸引モータ31の仕事風にて吸引し、前記汚水タンクユニット22で汚物から排泄物と洗浄水を分離収納して前記仕事風のみを浄化処理ユニット23で浄化処理し、吸引モータ31とリターンボックスユニット27を経て前記おむつカップ本体10へ吸引循環管50で戻して循環する排泄物処理装置において、
前記吸引モータ31に、この吸引モータ31を冷却するための空気を冷風取り入れ口34からフィルタ33を経て取り入れて冷却風排出口35から排出する冷却ファン32を設け、前記吸引モータ31を前記吸引モータユニット24内に密閉隔離して設け、これらの吸引モータ31と冷却ファン32とフィルタ33は、高剛材の制振材で覆い、防震材で加工された振動防止台上に載置し、振動防止スプリング79にて懸垂保持し、前記吸引モータ31の吐出側に連結された吸引循環管50を、前記機器収納ボックス12の外部に設けた冷却ユニット55の冷却ボックス61に導出し、この冷却ボックス61内で外気と熱交換して冷却するように吸引循環管50を仕切り板62で仕切りつつ屈曲して収納し、吐出口60から導出した前記吸引循環管50を前記リターンボックスユニット27に連結したことを特徴とする排泄物処理装置。 - 冷却ボックス61は、機器収納ボックス12の本体の底部に位置して平たい箱状に形成され、この箱体と内部の仕切り板62は、熱伝導性の良い金属板で構成され、この冷却ボックス61の内部に導かれた吸引循環管50は、仕切り板62で仕切りつつ屈曲し、吐出口60から外部へ導き出してリターンボックスユニット27に連結したことを特徴とする請求項1記載の排泄物処理装置。
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