JP5368609B2 - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents
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Description
フリップチップ型の半導体発光素子の場合、光取り出し効率を改善するため、基板の光取り出し面をドーム状に加工したり、回折機能を持つナノ凹凸構造を形成したりすることが考えられる。しかしながら、例えばサファイア基板上に窒化物半導体を形成した半導体発光素子の場合、基板と半導体層の屈折率差が大きいため、半導体層で発光した光がその界面で反射されて、半導体層内に閉じ込められ易い構造となっている。このため、基板の光取り出し面に工夫をしても、光取り出し効率の向上には改善の余地がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する模式図である。
すなわち、図1(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する平面模式図であり、図1(a)は、図1(b)のA−A’線断面模式図である。
図1(a)、(b)に表したように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子10は、第1の半導体層120と、第2の半導体層140と、第1の半導体層120と第2の半導体層140との間に設けられた発光層130と、第1の半導体層120の上に設けられた第1の電極160と、第2の半導体層140の上に設けられた第2の電極150と、を備える。
そして、第1の半導体層120にはn型の導電型を有する半導体を用い、第2の半導体層140にはp型の導電性を有する半導体を用いることができる。
また、この基板110には、例えば、サファイア、SiC、GaN、GaAs、Siなどの材料を用いることができる。サファイアのように、発光層130から放出される光を透過する材料を用いた場合、基板110を介して光を取り出すことができる。一方、発光層130から放出される光を透過しない材料により基板110を形成した場合は、半導体層148と基板110との界面で光を反射させ、外部に取り出すことも可能である。なお、基板110は、半導体発光素子の製作途中または製作後に、取り除いても良い。その場合には、発光層130から放出された光を半導体層148の下面(図1(a)において下側の面)から取り出すことができる。
第1の電極150となる導電膜の材料は、銀単層膜でも良く、銀と、銀以外の金属と、を含む銀合金層であっても良い。銀以外の多くの金属単層膜の可視光帯域に対する反射効率は、400nm以下の紫外域では波長が短くなるほど低下する傾向にあるが、銀は370nm〜400nmの紫外帯域の光に対しても高い反射効率特性を有する。このため、銀や銀合金を第2の電極150に用いることにより、発光層130で生じた光、特に紫外帯域の光を高効率に反射させ、高輝度の半導体発光素子10を実現することができる。
そして、紫外発光の半導体発光素子において、第2の電極150となる導電膜が銀合金で形成される場合には、導電膜の第2の半導体層140側は、その他の部分に比べて銀の成分比が高い方が好ましい。第2の電極150となる導電膜の膜厚は、光に対する反射効率を確保するため、銀の吸収係数の逆数よりも厚いほうが好ましく、100nm以上であるほうがさらに好ましい。
後述するように、この空隙210によって、発光層130で発生した光の光路を変えることができ、屈折率差のある界面における全反射による光閉じ込め効果を抑制し、光取り出し効率の高い半導体発光素子を提供することができる。
なお、本願明細書と図2以降の各図については、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図2に表したように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子10においては、発光層130から第2の電極150へ向かって発光した光のうち、空隙210以外の部分に入射した光は、光Lのように幾何光学に従って鏡面反射する。一方、空隙210に入射した光は、空隙210の幅が発光波長より小さいため、散乱や回折等の波動光学で説明される挙動を示す。その結果、散乱反射された、例えば、光X1、X2、X3が生じる。
これにより、本実施形態に係る半導体発光素子10によって、光取り出し効率の高い半導体発光素子が提供できる。
なお、一般的には、空隙210の幅が発光波長と比べて小さくなるほど、光の波動性が高まり、散乱反射する光の成分が増加する。その結果として、半導体発光素子10の光取り出し効率が向上する。
すなわち、図3(a)、(b)は、空隙が、それぞれ楕円形状及び楕円形状以外の形状である場合の空隙の大きさ(幅)を例示している。
図3に表したように、第1の実施形態に係る半導体発光素子10において、空隙210の幅とは、空隙210の第2の半導体層140との界面における空隙210の断面形状が、楕円形状(図3(a))の場合は長径Sを指し、それ以外の場合(図3(b))は、最も長い空隙210内の直線距離Tを指す。
そして、空隙210の幅は、第2の電極150の第2の半導体層140に対向する面の断面における空隙210の平面形状において、上記の長径Sまたは直線距離Tとなる。
空隙210などの作用体が、光の波長に比べて十分に大きい場合には、光は直進する光束として扱われ、スネルの法則をはじめとする幾何光学により光の振る舞いが説明される。一方、作用体が光の波長と同程度のサイズになると、光は波動性を増し、幾何光学では説明できない現象を生じる。光が曲がるのも、回折や散乱という波動性に起因する。この波動性は、作用体のサイズが波長以下の領域で顕著に表れる。なお、この領域においては、光の挙動を電磁気学に基づいて厳密に計算することはできない。
この時、図1に例示した半導体発光素子10のように、第2の電極150と第1の電極160とが、略同一平面上にあるような横方向通電の場合、第2の電極150と第1の電極160との距離が最小となる領域に電流が集中する傾向があるため、空隙210による第2の電極150と第2の半導体層140とのコンタクト面積の減少は、その減少分ほどは動作電圧に影響を与えない。
動作電圧との兼ね合いを考慮して、空隙210の第2の電極150の全面積に対する面積比は、10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5%以下であると良い。また、第2の電極150に複数の空隙210を設ける場合には、これら空隙210のうちの過半数のものの幅を発光光の波長以下とすることが望ましい。そのようにすれば、空隙210の半数以上が、上述したように光の波動性に基づく回折や散乱を生じ、光の取り出し効率を向上させることができる。また、第2の電極150に複数の空隙210を設ける場合に、それら空隙210の幅の平均値が、発光光の波長以下となるようにしてもよい。このようにしても、空隙210の多くが光の波動性に基づく回折や散乱を生じ、光の取り出し効率を向上させることができる。
以下、本実施形態に係る第1の実施例について説明する。
図4は、本発明の第1の実施例に係る半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図4に表したように、本発明の第1の実施例に係る半導体発光素子11は、図1に例示した第1の実施形態に係る半導体発光素子10と同様の構造を有す。
なお、平面構造は、図1に例示した本実施形態に係る半導体発光素子10と同様とすることができるので説明を省略する。
これにより、光取り出し効率の高い半導体発光素子を提供することができる。
そして、ノンドープAlGaNスペーサ層142、Mgドープp型AlGaNクラッド層143、Mgドープp型GaNコンタクト層144及び高濃度Mgドープp型GaNコンタクト層145が、第2の半導体層140となる。
なお、Mgドープp型GaNコンタクト層144と高濃度Mgドープp型GaNコンタクト層145とが、p型GaNコンタクト層146となる。
この時、本実施例に係る半導体発光素子11のように、単結晶AlNバッファー層(第1AlNバッファー層122、高純度第2AlNバッファー層123及びノンドープGaNバッファー層124)を用いることで、バッファー層で吸収が起きにくくなるだけでなく、半導体層148内の欠陥が減少し、半導体層148内で光吸収が起きる要因を極力減らすことができ、損失を低くすることができる。このように、単結晶AlNバッファー層を用いることで、空隙210の密度や面積比を低くしても高い光取り出し効率が得られる。
次に本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図5に表したように、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法においては、まず、半導体層148の上に、第2の電極(p側電極)150となる導電膜を形成する(ステップS110)。この導電膜は、銀及び銀合金の少なくともいずれかの層を含むことができる。
そして、この導電膜に、水及びイオン化物質のうち少なくともいずれかを付着させる(ステップS120)。
そして、導電膜を高温熱処理することによって、導電膜の粒界(グレインバウンダリー)に隙間を作り、少なくとも導電膜の第2の半導体層140に対向する面に、半導体発光素子の発光光の波長以下の幅の空隙210を形成する(ステップS130)。
なお、後述するように、上記の第2の電極150となる導電膜を形成する前に、半導体層148等の表面に付着した水分を除去するための乾燥工程を設けることができる。また、後述するように、上記の高温熱処理の温度条件や、高温熱処理の後の降温速度を制御することによって、空隙210の生成を制御することができる。
以下、本実施形態に係る第2の実施例である半導体発光素子の製造方法について説明する。すなわち、第2の実施例は、上記の第1の実施例に係る半導体発光素子11の製造方法の一例である。
図6は、本発明の第2の実施例に係る半導体発光素子の一部の製造方法を例示する工程順模式断面図である。
図6(a)は最初の工程の図であり、図6(b)、(c)はそれぞれ前の図に続く図である。
図6(a)に表したように、本発明の第2の実施例に係る半導体発光素子11の製造方法においては、まず、有機金属気相成長法を用いて、表面がサファイアc面からなる基板110の上に、高炭素濃度の第1AlNバッファー層122、高純度第2AlNバッファー層123、ノンドープGaNバッファー層124、Siドープn型GaNコンタクト層125、Siドープn型AlGaNクラッド層126、Siドープn型AlGaNバリア層とGaInN発光層とが交互に3周期積層されてなる多重量子井戸構造の発光層130、ノンドープAlGaNスペーサ層142、Mgドープp型AlGaNクラッド層143、Mgドープp型GaNコンタクト層144、高濃度Mgドープp型GaNコンタクト層145を、この順で積層した。なお、これらの層の膜厚、及び、炭素、Si、Mg濃度は、第1の実施例で説明した通りである。
図7(a)は、最初の工程の図であり、図7(b)、(c)、(d)はそれぞれ、前の図に続く図である。
そして、図8は、図7に続く工程順模式断面図である。
まず、図7(b)に表したように、上記のSiO2膜310が形成された半導体層148の上に、リフトオフ用のレジスト320を所定パターンで形成し、p型GaNコンタクト層146の上のSiO2膜310の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、エアブローやスピンドライヤーなどによってウェーハ(この場合は、基板110、半導体層148及びSiO2膜310)上の水分を吹き飛ばした。
この時、図7(c)に表したように、ウェーハ上の水分を吹き飛ばしただけの状態では、ウェーハ表面にわずかな水分が制御されていない状態で残っている。
このため、その後、図7(d)に表したように、このウェーハ上の水分を十分乾燥させ、除去した。
そして、図8(b)に表したように、有機溶剤によってレジスト320を溶解させ、レジスト320上に形成された導電膜151のみを除去し、超純水によって十分洗浄した後、120℃のホットプレート上でウェーハを十分乾燥させた。このようにして、SiO2膜310が取り除かれた領域に、p側電極150を形成した。
そして、図8(c)に表したように、温度と湿度がそれぞれ25℃±1℃、50%±1%に管理されたクリーンルーム内に24時間放置し、形成したp側電極150の表面に、わずかな水(水分)330やイオン化物質340を付着させた。
そして、図8(d)に表したように、急速熱処理(Rapid Thermal Annealing:RTA)装置を用いて、窒素雰囲気において5℃/秒で800℃までウェーハを昇温し、800℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、0.5℃/秒で常温まで降温することにより、p型GaNコンタクト層146とp側電極150の界面に空隙210を形成した。すなわち、導電膜151においてマイグレーションを発生させ、導電膜151の粒界に隙間を作り、空隙210を形成することができた。
そして、真空蒸着装置によってウェーハ全体にTi/Pt/Auからなる薄膜を500nmの膜厚で形成し、リフトオフ法によってSiO2膜310が取り除かれた領域にn側電極160を形成した。
その後、基板110の裏面研磨を行い、劈開またはダイアモンドブレード等により切断し、半導体発光素子11が形成できた。
すなわち、p側電極150の高温熱処理によって、異種材料間における熱膨張係数差による熱ストレスが発生し、粒界にその応力が集中し、その応力を緩和しようとして、導電膜151の金属原子、原子空孔が拡散移動することによって、粒界に沿って、空隙210が形成される。
このために、マイグレーションを促進させる効果のある、水分やイオン化物質のウェーハへの付着を制御する。
なお、マイグレーション促進物質は、例えば、水、イオン化物質(イオン化傾向が比較的高い物質及びその各種化合物)及び、例えばレジストなどに由来する各種の有機物質を含む。
図9は、本発明の第2の実施例に係る半導体発光素子の製造方法における熱処理時の結晶粒(グレイン)の振る舞いを示す模式図である。
図9に表したように、銀のようにマイグレーションし易い物質は、液体の性質である表面張力と同様に、熱処理中に表面積を最小にするような挙動を示す。
空隙210の幅及びp側電極150面内における密度や面積比は、マイグレート促進物質の状態(すなわち熱処理前の一定時間放置工程の条件等)、熱処理条件(熱処理の温度、時間、昇降温速度等)、並びに、導電膜151の種類、膜厚、積層構造等によって制御することができる。
既に述べたように、空隙210の密度や面積比によって、光出力が変化するので、生産性と光出力効率とを考慮して、上記の製造条件を変えることができる。
次に、第1の比較例の半導体発光素子の構造及びその製造方法ついて説明する。
図10は、第1の比較例の半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図10に表したように、第1の比較例の半導体発光素子91では、第2の電極150に空隙210が設けられていない。それ以外は、図4に例示した第1の実施例の半導体発光素子11と同じであるので、説明を省略する。
図11は、第1の比較例の半導体発光素子の製造方法を例示する要部の工程順模式断面図である。
図11(a)は最初の工程の図であり、図11(b)〜(e)はそれぞれ、前の図に続く図である。
図11(a)は、半導体層上にSiO2膜310が形成された領域300の拡大図である。
まず、図11(b)に表したように、第1の実施例と同様に、SiO2膜310が形成された半導体層148上に、リフトオフ用のレジスト320を所定パターンで形成し、p型GaNコンタクト層146の上のSiO2膜310の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、エアブローやスピンドライヤーなどによってウェーハ上の水分を吹き飛ばした。
なお、この状態では、図11(c)に例示したように、ウェーハ表面に制御されていない、わずかな水分が制御されていない状態で残っている。
そして、図11(d)に表したように、真空蒸着装置によってウェーハ全体に、Ag、Pt、Tiの順に、合計200nmの膜厚で成膜し、p側電極を形成するための導電膜151を形成した。
そして、図11(e)に表したように、有機溶剤によってレジスト320を溶解させ、レジスト320上に形成された導電膜151のみを除去し、超純水によって洗浄、乾燥することにより、SiO2膜310が取り除かれた領域に、p側電極150を形成した。
そして、その後、RTA装置を用いて、窒素雰囲気において5℃/秒で、350℃まで昇温し、350℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、5℃/秒で常温まで降温した。 このようにして、図10に例示した第1の比較例の半導体発光素子91を形成した。
図12は、本発明の第1の実施例に係る半導体発光素子及び第1の比較例の半導体発光素子の第2の電極の表面の構造を例示する走査型電子顕微鏡写真である。
すなわち、図12(a)は、第1の実施例の半導体発光素子11に対応し、図12(b)は、第1の比較例の半導体発光素子91に対応する。
図12(b)に表したように、第1の比較例の半導体発光素子91における第2の電極(p型電極)150では、なんら特徴的な像が確認できず、熱処理前とほぼ同じ表面状態であった。すなわち、半導体発光素子91のp側電極150には、空隙が形成されていなかった。そして、原子間力顕微鏡による表面粗さの評価では、熱処理前とほぼ同等の1.7nm程度であった。
この空隙210のp側電極150面内における面積比は、0.9%程度であった。
また、空隙210の中には光吸収体がないため、反射を繰り返すことによる吸収ロスが少ない。さらに、空隙210の中は、水分やイオン化物質がほとんどないと考えられ、p側電極150の劣化が抑えられるため、信頼性が向上する。
これらの効果により、第1の実施例に係る半導体発光素子11によれば、光取り出し効率が高く、また、高信頼性の半導体発光素子を提供することができる。
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図13に表したように、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光素子30では、第2の電極(p側電極)150の空隙210が、第2の半導体層140との界面だけでなく、p側電極150の第2の半導体層140の反対側の面まで連続して設けられている。すなわち、空隙210がp側電極150の層を層厚方向に貫通して設けられている。この空隙210の形状以外は、図1に例示した第1の実施形態に係る半導体発光素子10と同様の構造を有し、また、半導体発光素子30の平面構造も、半導体発光素子10と同様とすることができるので説明を省略する。
以下、この構造を有する半導体発光素子の製造方法について説明する。
第3の実施例の半導体発光素子の製造方法は、図6〜図8に例示した第2の実施例の半導体発光素子の製造方法の一部を変形したものである。そして、このとき、p側電極150の熱処理温度を変えて、空隙210の密度を変え、空隙210と光出力の関係を調べた。
図14(a)は、最初の工程の図であり、図14(b)〜(g)はそれぞれ、前の図に続く図である。
すなわち、図14(a)に表したように、半導体層148の上にSiO2膜310を設けた後、p側電極150を形成するため、パターニングされたリフトオフ用のレジスト320を半導体層148の上に形成し、p型GaNコンタクト層146の上のSiO2膜の一部をフッ化アンモン処理で取り除いた。
この時、図14(b)に表したように、ウェーハ上の水分を吹き飛ばしただけの状態では、ウェーハ表面にわずかな水分が制御されていない状態で残っている。
その後、図14(c)に表したように、このウェーハ上の水分を十分乾燥させ、除去した。
そして、図14(f)に表したように、温度と湿度がそれぞれ25℃±1℃、50%±1%に管理されたクリーンルーム内に24時間放置し、形成したp側電極150の表面に、わずかな水分330やイオン化物質340を付着させた。
そして、図14(g)に表したように、RTA装置を用いて、450℃、700℃、及び800℃の3種類の温度で、窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、0.5℃/秒で常温まで降温することにより、p型GaNコンタクト層146とp側電極150との界面に空隙210を形成した。
すなわち、図15は、800℃の熱処理温度で形成した半導体発光素子のp側電極150の表面の走査型電子顕微鏡像の写真である。
図15に表したように、平均で直径0.1μm程度の粒状の像291が観察された。走査型電子顕微鏡や原子間力顕微鏡などによりさらに分析を行った結果、銀の粒界230に、p側電極150の表面からp型GaNコンタクト層146まで貫通した穴のような空隙210が形成されていることが分かった。すなわち、高温熱処理により、p側電極150の銀がマイグレーションを起こし、その粒界230に空隙210が形成されたことが分かった。
図16は、本発明の第3の実施例に係る半導体発光素子における熱処理温度と半導体発光素子の空隙の面積比との関係を例示するグラフ図である。
図16において、横軸はRTA熱処理の温度、縦軸はp側電極150面内の空隙210の面積比を示す。
熱処理温度を上げると、アレニウスの法則に従い金属原子の拡散速度は早くなるが、熱ストレスによる応力は小さくなる。また、結晶粒220同士が結合する別の平衡反応も発生するため、このように、空隙210のp側電極150内における面積比はある温度で極大値を取る。本実施例では、空隙210の面積比は、熱処理温度が700℃の時に極大値を取った。
図17において、横軸はRTA熱処理の温度、縦軸は半導体発光素子の光出力を示す。 なお、図中の熱処理温度が350℃のデータは、p側電極150に空隙が形成されない比較例のデータを示している。
そして、本図は、p側電極150に空隙210が形成されない比較例の半導体発光素子の光出力を1として、本実施例の半導体発光素子の光出力を相対比として例示している。 図17に表したように、本実施例の半導体発光素子においては、空隙が有しない比較例に比べて光出力が大きく、空隙210を形成することによって、光出力は最大で30%程度改善されていることが分かった。
このように、本実施例の半導体発光素子によれば、光取り出し効率の高い半導体発光素子が提供できる。
以下、比較例として、空隙が形成されない第2の比較例と、再現性の悪い巨大な空隙が形成された第3の比較例の半導体発光素子について説明する。
図18は、第2の比較例の半導体発光素子の製造方法を例示する要部の工程順模式断面図である。
図18(a)は、最初の工程の図であり、図18(b)〜(e)は、それぞれ、前の図に続く図である。
図18(a)に表したように、半導体層148の上にSiO2膜310を形成した後、リフトオフ用のレジスト320を所定パターンで形成し、p型GaNコンタクト層146の上のSiO2膜310の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、エアブローやスピンドライヤーなどによってウェーハ上の水分を吹き飛ばした。
この時、図18(b)に表したように、ウェーハ上の水分を吹き飛ばしただけの状態では、ウェーハ表面にわずかな水分が制御されていない状態で残っている。
このため、その後、図18(c)に表したように、このウェーハ上の水分を十分乾燥させ、除去した。
そして、図18(e)に表したように、RTA装置を用いて、窒素雰囲気において5℃/秒で800℃まで昇温し、800℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、5℃/秒で常温まで降温した。
図19(a)は、最初の工程の図であり、図19(b)〜(d)はそれぞれ、前の図に続く図である。
図19(a)に表したように、半導体層148の上にSiO2膜310を形成した後、リフトオフ用のレジスト320を所定パターンで形成し、p型GaNコンタクト層146の上のSiO2膜310の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、エアブローやスピンドライヤーなどによってウェーハ上の水分を吹き飛ばした。
この時、図19(b)に表したように、ウェーハ上の水分を吹き飛ばしただけの状態では、ウェーハ表面にわずかな水分が制御されていない状態で残っている。
そして、図19(c)に表したように、真空蒸着装置によってウェーハ全体に、銀単層膜を200nmで形成した。
そして、図19(e)に表したように、RTA装置を用いて、窒素雰囲気において5℃/秒で800℃まで昇温し、800℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、5℃/秒で常温まで降温した。
すなわち、図20(a)は第2の比較例に対応し、図20(b)は第3の比較例に対応する。
図20(a)に表したように、第2の比較例の半導体発光素子では、p側電極150となる導電膜151形成する前に十分乾燥を行い、マイグレーションを抑えるようなプロセスを行っているため、第2実施例と同じ電極構造及び800℃の熱処理条件にもかかわらず、空隙は一切形成されていない。図中に見える像は、粒界230である。
これは、第3の比較例においては、十分乾燥を行っていない状態で、p側電極150となる導電膜151を形成し、そして、リフトオフ後も十分乾燥を行わずに熱処理を行ったため、銀のマイグレーションが過剰に促進され、空隙210が巨大化したと考えられる。また、同じプロセスフローでも、たまたま乾燥状態が良かった場合は、空隙210の大きさが抑制され、結果として空隙の大きさが制御できなかった。
以下、第4の実施例に係る半導体発光素子について説明する。
本実施例の半導体発光素子31(図示しない)は、先に説明した第3の半導体発光素子30に対して、p側電極150に用いる材料を、AgとPtに変えたものである。そして、これ以外については、第3の半導体発光素子30と同様なので説明を省略する。
まず、SiO2膜310の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、エアブローやスピンドライヤーなどによってウェーハ上の水分を吹き飛ばした後、ウェーハ表面に残存するわずかな水分を十分乾燥させ、除去した。そして、p側電極150を形成するため、真空蒸着装置によってウェーハ全体に、Ag、Ptの順に、合計200nmの膜厚で薄膜(導電膜151)を形成し、リフトオフ法によって、SiO2膜310が取り除かれた領域に、p側電極150を形成した。そして、温度と湿度がそれぞれ25℃±1℃、50%±1%に管理されたクリーンルーム内に24時間放置し、マイグレート促進物質(わずかな水分330やイオン化物質340)を付着させた。その後、RTA装置を用いて、800℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、p側電極150に空隙210を形成した。すなわち、導電膜151の材料を変えた以外は、第3の実施例の半導体発光素子と同様の条件により、本実施例に係る半導体発光素子を製作した。
図21に表したように、本発明の第4の実施例に係る半導体発光素子31では、平均で直径0.2μm程度の粒状の像291が観察された。走査型電子顕微鏡や原子間力顕微鏡などによりさらに分析を行った結果、銀合金の粒界に、p型GaNコンタクト層146まで貫通した穴のような空隙210が形成されていることが分かった。すなわち、p側電極150を貫通した空隙210が形成された。
高温熱処理により、銀と白金が相互拡散し、銀合金のマイグレーションにより、その粒界に空隙210が形成されたものである。空隙210のp側電極150面内における面積比は、2.9%であった。
この第4の実施例に係る半導体発光素子31においても、p側電極150に設けられた光の波長以下の幅の空隙210により、光取り出し効率の高い半導体発光素子が提供できる。
図22は、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図22に表したように、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光素子40は、第2の電極150と第2の半導体層140との間に設けられた透明電極410をさらに備える。 この透明電極410以外は、図13に例示した第3の実施形態に係る半導体発光素子30と同様とすることがきるので説明を省略する。なお、図22に例示した半導体発光素子40では、第2の電極150は、第2の電極150の層を貫通した空隙210を有している。ただし、本発明はこれに限らず、図1に例示した半導体発光素子10のように、空隙210が、第2の電極150の第2の半導体層140側の界面のみに形成されていても良い。
この透明電極410には、発光層130の発光波長よりも大きなバンドギャップを持つ物質、または、発光波長における吸収係数の逆数よりも膜厚を十分薄くした金属膜を用いることができる。透明電極410には、例えば、ニッケル、酸化インジウムスズ(ITO:Indium-tin-oxide)、酸化亜鉛等を用いることができる。
図23(a)は、最初の工程の図であり、図23(b)〜(g)はそれぞれ、前の図に続く図である。
すなわち、図23(a)に表したように、半導体層148の上にSiO2膜310を設けた後、第1の電極150を形成するため、パターニングされたリフトオフ用レジストを半導体層148の上に形成し、第2の半導体層140の上のSiO2膜の一部をフッ化アンモン処理で取り除き、SiO2膜310が取り除かれた領域に、真空蒸着装置を用いてITOを、100nmの膜厚で形成し、リフトオフ後に、550℃の窒素雰囲気で1分間シンター処理を行うことにより透明電極410を形成し、さらに、パターニングされたリフトオフ用のレジスト320を半導体層148の上に形成する。
その後、図23(c)に表したように、このウェーハ上の水分を十分乾燥させ、除去する。
そして、図23(d)に表したように、真空蒸着装置によってウェーハ全体に第2の電極150となる導電膜151として、例えばAg単層膜を膜厚200nmで形成する。
そして、図23(e)に表したように、有機溶剤によってレジスト320を溶解させ、レジスト320上に形成された導電膜151のみを除去し、超純水によって十分洗浄した後、120℃のホットプレート上でウェーハを十分乾燥させる。このようにして、SiO2膜310が取り除かれた領域に、第1の電極150を形成する。
そして、図23(f)に表したように、温度と湿度がそれぞれ25℃±1℃、50%±1%に管理されたクリーンルーム内に24時間放置し、形成した第2の電極150の表面に、わずかな水分330やイオン化物質340を付着させる。
そして、図23(g)に表したように、RTA装置を用いて、550℃の温度の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行い、0.5℃/秒で常温まで降温することにより、第2の半導体層140と第2の電極150との界面に空隙210を形成する。
そして、既に説明したのと同様に、第1の電極160を形成し、本実施形態に係る半導体発光素子40が形成できる。
図24は、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する模式図である。
すなわち、図24(b)は、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する平面模式図であり、図24(a)は、図24(b)のA−A線断面模式図である。 図24(a)、(b)に表したように、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光素子50は、第2の半導体層140の上に、上記の空隙210を有する第2の電極150、及び、第3の電極155を有している。そして、第3の電極155は、第2の電極150と電気的に接触している。
また、第3の電極155は、第2の電極150のオーミック性より良好なオーミック性を有することができる。
第3の電極155を設ける位置は、第2の半導体層140の上であれば任意であるが、図24(a)、(b)に例示したように、第3の電極155を、第2の電極150の第1の電極160側に接触して設けると、第1の電極160に対向する領域にオーミック性の高い導電部を配置することができるので、安定した電気特性が得られる。
すなわち、既に図23に例示した半導体発光素子30の製造方法と同様にして、空隙210を有する所定パターンの第2の電極150(例えば膜厚200nmのAg単層膜)を形成した後、第3の電極155の形成のための例えばAg/Pt膜を膜厚200nmで所定パターンに形成し、RTA装置を用いて、空隙が生じない条件の1つである350℃の窒素雰囲気で1分間の熱処理を行う。これにより、第3の電極155には空隙が発生せず、第2の電極150よりオーミック性を高くすることができる。
そして、既に説明した方法と同様にして、第1の電極160を形成することにより、図24に例示した半導体発光素子50が得られる。
また、上記の実施形態の半導体発光素子のように、横方向(各層に対して平行方向)に通電させる電極構造の場合、第1の電極160に対向した側の第2の電極150に電流が集中する傾向にある。特に、電流密度を上げるほどその効果が顕著に表れる。
その時、本実施形態の半導体発光素子50のように、第1の電極160に対向する側の第2の電極150に電気的に接触して、第2の電極150よりオーミック特性がより良好で、かつ高効率光反射特性を有する第3の電極155を設けることで、光取り出し効率と電気特性を高度に両立させることができる。すなわち、第2の電極150に関する各種の条件を光り取り出し効率を向上させることに着目して最適化し、第3の電極155に関する各種条件を、電気特性を向上させることに着目して最適化することができる。
図25は、本発明の第6の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図25に表したように、本発明の第6の実施形態に係る半導体発光素子60は、第2の電極150の第2の半導体層140と反対側の面にパッド部158が設けられている。
なお、このパッド部158以外は、図13に例示した第3の実施形態に係る半導体発光素子30と同様の構造を有するので説明を省略する。なお、図25に例示した半導体発光素子60では、第2の電極150は、第2の電極150の層を貫通した空隙210を有している。ただし、本発明はこれに限らず、図1に例示した半導体発光素子10のように、空隙210が、第2の電極150の第2の半導体層140側の界面のみに形成されていても良い。
本実施形態に係る半導体発光素子60のように、パッド部158を設けることで、ワイヤーボンディングのボンダビリティが向上し、また、ボールボンダーによる金バンプ形成時のダイシェア強度が向上し、さらに、フリップチップマウントに適用できる。さらに、パッド部158によって、第2の電極150が外気から隔離され、銀または銀合金の劣化を抑えることができ、信頼性が向上する。さらには、半導体発光素子60の放熱性の改善も期待できる。なお、このパッド部158を金(Au)バンプとして使用することもできる。なお、Auの代わりにAuSnバンプを形成することもできる。
図26に表したように、本発明の第6の実施形態に係る別の半導体発光素子61では、第2の電極150の第2の半導体層140と反対側の面にパッド部158が設けられている。そして、このパッド部158となる導電材料によって、第2の電極150の空隙210の一部が埋められている。
すなわち、図26に例示した半導体発光素子61は、例えば、製造途中で、第2の電極150が、第2の電極150の層を貫通する空隙210を有していたが、その後のパッド部158の形成により、この空隙210の一部が埋められた構造を有す。
この空隙210の構造以外は、図25に例示した半導体発光素子60と同様の構造を有するので説明を省略する。
そして、空隙210の全部が埋められた空隙の一部210Bでは、以下の効果により光り取り出し効率が向上する。
なお、本実施形態の別の半導体発光素子61においても、第2の電極150に接触する上記の第3の電極155を設けても良く、また、第2の電極150及び第3の電極155の少なくともいずれかと第2の半導体層140との間の、少なくとも一部に透明電極410を設けても良い。
次に、第7の実施形態について説明する。本実施形態に係る半導体発光素子は、上記の各実施形態及び各実施例の半導体発光素子と、蛍光体と、を組み合わせた半導体発光素子である。
図27は、本発明の第7の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する断面模式図である。
図27に表したように、本発明の第7の実施形態に係る半導体発光素子70は、例えば、第3の実施形態の半導体発光素子30と、半導体発光素子30で発光した光によって励起されて蛍光光を発する蛍光体層530と、を備えている。
そして、容器510の底面部の反射膜521の上に、半導体発光素子30がサブマウント524を介して設置されている。半導体発光素子30には、ボールボンダーによって金バンプ528が形成され、半導体発光素子30は、サブマウント524に固定されている。なお、金バンプ528を用いずに、サブマウント524に半導体発光素子30を固定しても良い。
これら半導体発光素子30、サブマウント524、反射膜520の固定には、例えば、接着剤による接着やはんだ等を用いることができる。
青色蛍光体としては、例えば(Sr,Ca)10(PO4)6Cl2:Eu2+やBaMg2Al16O27:Eu2+等を用いることができる。
緑色蛍光体としては、例えば3価のTbを発光中心とするY2SiO5:Ce3+,Tb3+を用いることができる。この場合、CeイオンからTbイオンへエネルギーが伝達されることにより励起効率が向上する。緑色蛍光体としては、例えば、Sr4Al14O25:Eu2+等を用いることができる。
黄色蛍光体としては、例えばY3Al5:Ce3+等を用いることができる。
また、樹脂として、例えば、シリコン樹脂等を用いることができる。
特に、3価のTbは、視感度が最大となる550nm付近に鋭い発光を示すので、3価のEuの鋭い赤色発光と組み合わせると発光効率が著しく向上する。
例えば、第1の蛍光体層531に含まれる3価のEu等を発光中心とする上記蛍光体は、620nm付近の波長分布の狭い光に変換され、赤色可視光を効率良く得ることが可能である。
また、第2の蛍光体層532に含まれる青色、緑色、黄色の蛍光体が、効率良く励起され、青色、緑色、黄色の可視光を効率良く得ることができる。
これらの混色として、白色光やその他様々な色の光を、高効率でかつ演色性良く得ることが可能である。
なお、上記において、第3の実施形態に係る半導体発光素子30を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、上記の実施形態及び実施例に係る半導体発光素子10、11、40、50、60、61を用いることができる。
半導体発光素子30を作製する工程は、既に説明した通りである。
そして、まず、容器510の内面に反射膜となる金属膜を、例えばスパッタリング法により形成し、この金属膜をパターニングして、容器510の底面部と側面部にそれぞれ反射膜521、522を形成する。
そして、半導体発光素子30に、ボールボンダーによって金バンプ528を形成する。 そして、半導体発光素子30の第2の電極(p側電極)150用と、第1の電極(n側電極)160用にパターニングされた電極を持つサブマウント524の上に、半導体発光素子30を固定し、このサブマウント524を容器510の底面部の反射膜521の上に設置して固定する。これらの固定には接着剤による接着やはんだ等を用いることが可能である。また、ボールボンダーによる金バンプ528を用いずに半導体発光素子30をサブマウント524上に直接固定することもできる。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
110 基板
120 第1の半導体層
122 第1AlNバッファー層
123 第2AlNバッファー層
124 ノンドープGaNバッファー層
125 Siドープn型GaNコンタクト層(n型コンタクト層)
126 Siドープn型AlGaNクラッド層
130 発光層
142 ノンドープAlGaNスペーサ層
143 Mgドープp型AlGaNクラッド層
144 Mgドープp型GaNコンタクト層
145 高濃度Mgドープp型GaNコンタクト層
146 p型GaNコンタクト層
148 半導体層
150 第2の電極(p側電極)
155 第3の電極
158 パッド部
160 第1の電極
210 空隙
210A、210B 空隙の一部
220 結晶粒
230 粒界
291 像
300 領域
310 SiO2膜
320 レジスト
330 水(水分)
340 イオン化物質
410 透明電極
510 容器
512 蓋部
520、521、522 反射膜
524 サブマウント
526 ボンディングワイヤー
528 金バンプ
530、531、532 蛍光体層
Claims (12)
- 第1の半導体層と、第2の半導体層と、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に設けられた発光層と、前記第1の半導体層に接続された第1の電極と、前記第2の半導体層の上に設けられ前記第2の半導体層に対向する側が銀及び銀合金の少なくともいずれかからなる第2の電極と、を有する半導体発光素子の製造方法であって、
前記第2の半導体層の上に、前記第2の電極となる導電膜を形成し、
前記導電膜のマイグレーションによる自己組織化を生じさせ前記導電膜の前記第2の半導体層に対向する面に、前記発光層の発光波長以下の幅の空隙を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 前記導電膜を形成する前に、前記第2の半導体層の表面から水分を除去することを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記空隙の形成は、前記空隙を、前記第2の電極の前記第2の半導体層との界面、及び、前記第2の電極の層中に形成することを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記空隙の形成は、前記空隙を、前記第2の電極の前記第2の半導体層との界面に形成し、さらに、前記空隙を、第2の電極の厚み方向を貫通して形成することを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記空隙の形成は、前記空隙を、前記第2の電極の前記第2の半導体層との界面、及び、前記第2の電極における前記第2の半導体層とは反対側の面に形成することを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第2の電極は、銀単層膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第2の半導体層の上に、前記発光層からの光を透過する透明電極膜をさらに形成し、
前記導電膜の形成は、前記透明電極膜の上に前記導電膜を形成することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記透明電極膜は、前記発光層の発光波長よりも大きなバンドギャップを持つ材料からなることを特徴とする請求項7記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記透明電極膜の膜厚は、前記発光層の発光波長における吸収係数の逆数よりも薄いことを特徴とする請求項7または8記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記透明電極膜は、ニッケル、酸化インジウムスズ及び酸化亜鉛の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第2の半導体層の上に第3の電極をさらに形成し、
前記第3の電極は前記第2の電極と接触し、前記第2の半導体層に対して前記第2の電極のオーミック性よりも高いオーミック性を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。 - サファイア基板上に、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層と前記発光層とを形成することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。
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