JP5367801B2 - 空気温調機のファン制御方法及び空気温調機 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、熱交換器が所定温度未満のとき、暖房のための優先順位に従って、各ファンの回転制御をする空気温調機のファン制御方法及び空気温調機を提供することを目的とする。
暖房を行っている最中に前記ファンの回転によって前記熱交換器から熱が奪われ、該熱交換器が所定温度T1未満になったときは、予め設定された暖房の優先順位に従って、暖房の優先順位が最も高い一部の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度で回転し、前記一部の室内より暖房の優先順位が低い他の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度より低い速度で低速回転し、前記他の室内より暖房の優先順位が低い前記床下に対応する前記ファンを停止する制御を行い、前記熱交換器が、前記所定温度T1以上になったとき、前記一部の室内に対応する前記ファン、前記他の室内に対応する前記ファン及び前記床下に対応する前記ファンを通常の速度で回転する制御を行う。
前記温度センサを介して前記熱交換器の温度を検知すると共に、前記複数のファンの回転を制御し、しかも、暖房のための優先順位を設定可能な制御装置が備えられ、前記制御装置は、暖房を行っている最中に前記ファンの回転によって前記熱交換器から熱が奪われ、該熱交換器が所定温度T1未満になったときは、予め設定された暖房の優先順位に従って、暖房の優先順位が最も高い一部の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度で回転し、前記一部の室内より暖房の優先順位が低い他の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度より低い速度で低速回転し、前記他の室内より暖房の優先順位が低い前記床下に対応する前記ファンを停止する制御を行い、前記熱交換器が、前記所定温度T1以上になったとき、前記一部の室内に対応する前記ファン、前記他の室内に対応する前記ファン及び前記床下に対応する前記ファンを通常の速度で回転する制御を行う。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る空気温調機10は、空気が流入する吸込口11、12、13、14、及び空気が流出する吹出口15、16、床下吹出口(吹出口の一例)27が設けられた箱状の筐体17内に、吸込口11、12、13、14から取り込まれた空気を加熱する熱交換器18と、熱交換器18の温度を計測する温度センサ(例えばサーミスタ)19と、吹出口15、16及び床下吹出口27にそれぞれ対応し、回転により、吹出口15、16及び床下吹出口27にそれぞれ連結された吹出ダクト21、22、及び床下ダクト(吹出ダクトの一例)29を経由して、加熱された空気を室内及び床下に送るファンの一例であるシロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26とが配置された装置である。
また、空気温調機10には、温度センサ19を介して熱交換器18の温度を検知すると共に、シロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26の回転を制御する制御装置25が備えられている。以下、これらについて詳細に説明する。
なお、床下ダクト29には、床下の異なる方向に空気を放出する吹出チャンバ28が連結されている。
シロッコファン23、24及び床下シロッコファン26は、制御装置25に接続されており、制御装置25には、シロッコファン23、24及び床下シロッコファン26を、それぞれ独立して回転制御するプログラムが格納された、例えば、マイクロコンピュータが搭載されている。
なお、吹出口15、16、及び床下吹出口27には、シロッコファン23、24及び床下シロッコファン26のいずれかが停止している時に吹出口15、16、及び床下吹出口27を介して筐体17の外側から内側に空気が流入するのを防止する開閉機構を設けることができる。
室内を暖房する際、室外機30によって高温高圧のガスにされた冷媒は、冷媒ガス配管31を通って熱交換器18に送られ、熱交換器18で冷却され液化された後に冷媒液配管32を通って室外機30に戻る。そして、この熱交換器18での冷媒の液化により生じる凝縮熱で空気を加熱して室内に送り室内を暖房することができる。
また、空気温調機10は、室内の冷房及び除湿をすることもでき、冷房及び除湿の際には液状の冷媒が、冷媒液配管32を介して室外機30から熱交換器18に送られ、熱交換器18で加熱されガス状にされた後に、冷媒ガス配管31を介して室外機30に戻る。そして、この熱交換器18で冷媒がガス状になる際に生じる蒸発熱で室内の冷房及び除湿を行う。
また、空気温調機10の制御装置25に信号接続され、室内温度の入力等が行われる操作盤34と、操作盤34を介して、制御装置25と無線による信号の送受信を行うリモコン35とを有して空気温調システム36が構成されている。なお、リモコン35でも室内温度の入力等を行うことができ、リモコン35でなされた入力は、例えば赤外線通信により操作盤34に設けられた赤外線通信部に送信され、制御装置25に伝達される。
制御装置25は、水位センサ38を介して、ドレーン受け37に溜まった水の水位を検知でき、ドレーン管39の詰まり等により、ドレーン受け37に溜まった水が所定以上の高さになったのを検知した場合には、空気温調機10の運転を停止し、水漏れの発生を回避する。なお、この水漏れ防止のための制御を行うプログラムは、制御装置25に搭載された例えばマイクロコンピュータに格納されている。
筐体17は、鉄、アルミ等からなり、外側が図示しない断熱材で覆われているので、筐体17に内在する空気が、外気によって大きな温度変化を受けるのを防止している。また、筐体17の下部の四隅には、筐体17を設置面から所定高さ(例えば10〜50mmの高さ)に保持する高さ調整部材42が装着されており、筐体17の高さを調整可能である。そして、筐体17に設けられた吸込口11、12、13、14には、空気の流入経路である吸込ダクト43、44、45、46がそれぞれ連結されている。
制御装置25には、熱交換器18の温度がT1未満のとき、各室内、及び床下の暖房をする優先順位が設定可能であり、制御装置25は、暖房(「暖房」とは、室内暖房及び床下暖房のことをいい、以下単に「暖房」と記載した場合は同様とする)の際に、温度センサ19を介して熱交換器18の温度、正確には、熱交換器18の表面温度が予め設定された所定温度T1(30〜40℃の範囲で、例えば35℃)未満であるのを検知したとき、設定された優先順位に従って、シロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26の回転制御をする。
具体的には、制御装置25は、熱交換器18の温度がT1未満であるのを検知したとき、シロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26のうち一部を暖房のための速度(通常の回転速度)で回転すると共に、他のシロッコファンを低速回転にし、又は、停止する。
そして、熱交換器18の表面温度がT1未満の場合には、熱交換器18がT1以上の温度になるまで、シロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26のうち一部を暖房のための通常の回転速度で回転すると共に、その他のシロッコファンを暖房のための通常の回転速度より低い速度で低速回転し、又は、回転を停止する制御を行う。
ここで、暖房のための通常の回転速度とは、操作盤34、リモコン35からの入力により制御装置25に設定された室内、及び床下の設定温度、及び設定風量等に応じて予め定められた値である。
また、制御装置25は、室内暖房を行っている(室内暖房と共に床下暖房を行っている場合を含む)最中に、熱交換器18の温度が下がって、T1未満になったのを検知した場合、熱交換器18がT1以上の温度になるまで、シロッコファン23、24、及び床下シロッコファン26のうち一部を低速回転にし、又は、回転を停止する制御を行う。
そして、制御装置25は、熱交換器18がT1未満T2以上の範囲内の温度になったのを検知したとき、シロッコファン23を室内暖房のための通常の回転速度で回転させ、シロッコファン24を低速回転にし、床下シロッコファン26を回転停止させ、熱交換器18の温度に応じて、各シロッコファンの回転速度を段階的に制御することもできる。
従って、吹出ダクト21、22、及び床下ダクト29の空気の出側を配置する室内及び床下の場所を決定した後に、操作盤34、又はリモコン35からの入力操作により制御装置25へ優先順位を設定できるので、操作盤34、又はリモコン35からの入力操作による暖房の開始、停止等の動作確認と共に優先順位の設定、及びその確認ができ、空気温調システム36の設定、動作確認作業を効率的に短時間で完了することが可能である。
例えば、吹出ダクトを途中で分岐させ、一の吹出口から出た空気を複数の室内に送るようにすることもでき、この場合には、各吹出口に対応した複数の室内のグループごとに優先順位を設定することができる。
更に、室内や床下に空気を送るファンとして、シロッコファンでなく、ターボファンや、斜流ファン等を採用することも可能である。
そして、リモコンは、操作盤を介することなく、直接空気温調機と無線による信号の送受信をするようにしてもよい。また、前記実施の形態では、優先順位に従って、通常の速度、低速度及び停止の3つの段階にファンの回転を制御したが、低速回転を更に複数の段階に分けて制御することもできる。
Claims (3)
- 複数の吹出口にそれぞれ対応して、回転により該吹出口から空気を流出させる複数のファンを設け、熱交換器により加熱された空気を、該ファンの回転によって、前記吹出口を介して複数の室内及び床下に送って暖房をする空気温調機のファン制御方法であって、
暖房を行っている最中に前記ファンの回転によって前記熱交換器から熱が奪われ、該熱交換器が所定温度T1未満になったときは、予め設定された暖房の優先順位に従って、暖房の優先順位が最も高い一部の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度で回転し、前記一部の室内より暖房の優先順位が低い他の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度より低い速度で低速回転し、前記他の室内より暖房の優先順位が低い前記床下に対応する前記ファンを停止する制御を行い、前記熱交換器が、前記所定温度T1以上になったとき、前記一部の室内に対応する前記ファン、前記他の室内に対応する前記ファン及び前記床下に対応する前記ファンを通常の速度で回転する制御を行うことを特徴とする空気温調機のファン制御方法。 - 空気が流入する吸込口、及び空気が流出する複数の吹出口が設けられた筐体内に、前記吸込口から取り込まれた空気を加熱する熱交換器と、該熱交換器の温度を計測する温度センサと、前記複数の吹出口にそれぞれ対応し、回転により、該吹出口に連結された吹出ダクトを経由して、加熱された空気を複数の室内及び床下にそれぞれ送る複数のファンとが配置され、
前記温度センサを介して前記熱交換器の温度を検知すると共に、前記複数のファンの回転を制御し、しかも、暖房のための優先順位を設定可能な制御装置が備えられ、前記制御装置は、暖房を行っている最中に前記ファンの回転によって前記熱交換器から熱が奪われ、該熱交換器が所定温度T1未満になったときは、予め設定された暖房の優先順位に従って、暖房の優先順位が最も高い一部の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度で回転し、前記一部の室内より暖房の優先順位が低い他の前記室内に対応する前記ファンを暖房のための通常の速度より低い速度で低速回転し、前記他の室内より暖房の優先順位が低い前記床下に対応する前記ファンを停止する制御を行い、前記熱交換器が、前記所定温度T1以上になったとき、前記一部の室内に対応する前記ファン、前記他の室内に対応する前記ファン及び前記床下に対応する前記ファンを通常の速度で回転する制御を行うことを特徴とする空気温調機。 - 請求項2記載の空気温調機において、前記制御装置への前記優先順位の設定は、該制御装置と無線による信号の送受信を行うリモコンからの入力によって行われることを特徴とする空気温調機。
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