JP5367704B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5367704B2
JP5367704B2 JP2010514442A JP2010514442A JP5367704B2 JP 5367704 B2 JP5367704 B2 JP 5367704B2 JP 2010514442 A JP2010514442 A JP 2010514442A JP 2010514442 A JP2010514442 A JP 2010514442A JP 5367704 B2 JP5367704 B2 JP 5367704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anisotropic
pixel
filter
region
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010514442A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009145076A1 (ja
Inventor
良洋 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2010514442A priority Critical patent/JP5367704B2/ja
Publication of JPWO2009145076A1 publication Critical patent/JPWO2009145076A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5367704B2 publication Critical patent/JP5367704B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computerised tomographs
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/46Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment with special arrangements for interfacing with the operator or the patient
    • A61B6/461Displaying means of special interest
    • A61B6/463Displaying means of special interest characterised by displaying multiple images or images and diagnostic data on one display
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/20Image enhancement or restoration by the use of local operators
    • G06T5/70
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2200/00Indexing scheme for image data processing or generation, in general
    • G06T2200/24Indexing scheme for image data processing or generation, in general involving graphical user interfaces [GUIs]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10081Computed x-ray tomography [CT]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10116X-ray image
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20076Probabilistic image processing
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30061Lung

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムに係り、特に照射X線量が少ないX線CT画像や磁場強度が弱い磁気共鳴イメージング画像に発生しやすい画像ノイズを低減する技術に関する。
従来、医用画像の視認性を高めるために、様々な画像の強調処理及びノイズ低減処理が開発されている。例えば、特許文献1には、画像強調処理として、画像部分ごとの特性を抽出し、その特性に応じたフィルタ関数を選択して強調処理を行う技術が開示されている。また、特許文献2には、対象点を強調する場合において、対象点の周りの点(=対象点近傍の点)の濃度勾配を調べて、勾配最大方向に画素値の平均値を求め、この平均値を用いて画像強調をする技術が開示されている。
更に、特許文献2には、画像をエッジ部と平坦部とに分離して、それぞれの画像部分ごとの特性にあった平滑化処理を行う技術が開示されている。
特開2006-167187号公報 特開平10-283471号公報
特許文献1は、画像強調に関する技術であるため、高周波ノイズも強調されるという問題があった。また、特許文献2には、ノイズ低減に関する記載がされているが、血管には走行方向があるということが考慮されていなかった。さらに、特許文献2は、エッジ部と平坦部とにそれぞれの特性に応じた平滑化処理を行っているため、計算量が増えるという問題があった。
また、ノイズの発生は、撮影条件によっても違いがあるが、上記特許文献のいずれにおいてもこの点について考慮がされていなかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、特に血管の走行方向が複雑な場合(例えば肺野の血管など)にも有効なノイズ低減技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置、方法、及びプログラムは、画像の部分的特性に応じた形状のフィルタを用いてノイズ除去処理を行うことにより、特に血管の走行方向を考慮したノイズ低減処理を行うものである。なお、本発明は、本来、3次元的(複数スライスにまたがる)処理であるが、説明を簡単にするために2次元的(同スライス内の)処理を説明する。
より詳しくは、本発明に係る画像処理装置は、医用画像を読み込む画像読込手段と、前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定する非等方的領域設定手段と、前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出する統計量算出手段と、前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するフィルタ設定手段と、前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、を備えることを特徴とする。
本明細書でいう「画素値」には、原画像であるCT画像のCT値、原画像であるMRI画像、US画像、XR画像の濃度値のほか、それらCT値、濃度値に対し階調処理等の画像処理がなされた後の画素値を含む。
「メジアンフィルタ処理」とは、フィルタを構成する画素の画素値の中央値を注目画素の画素値に置き換える処理をいう。
「平滑化処理」とは、フィルタを構成する画素の画素値の平均値を注目画素の画素値に置き換える処理をいう。
また、本発明に係る画像処理方法は、医用画像を読み込むステップと、前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定するステップと、前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出するステップと、前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するステップと、前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理プログラムは、医用画像を読み込むステップと、前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定するステップと、前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出するステップと、前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するステップと、前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、血管の走行方向を考慮したノイズ低減ができるため、特に、血管の走行方向が複雑な場合(例えば肺野の血管など)にも有効にノイズ低減を行うことができる。さらに、撮影条件に起因してよりノイズが多くなった画像についても有効にノイズを低減することができる。
本発明に係る画像処理装置を用いた画像処理システムの概略構成図。 画像処理プログラムを示すブロック図。 第一実施形態の処理の流れを示すフローチャート。 図4は、等方的領域と非等方的領域の例を示す模式図であって、図4(a)は等方的領域を示し、図4(b)〜(i)は非等方的領域の例を示す。 非等方的領域の他の例を示す模式図。 メジアンフィルタ及び平滑化フィルタの処理内容を示す模式図。 第二実施形態の処理の流れを示すフローチャート フィルタサイズの変更処理を示す模式図。 第三実施形態の処理の流れを示すフローチャート 第四実施形態の処理の流れを示すフローチャート 標準偏差テーブル及び参照用標準偏差テーブルの例を示す模式図。 第五実施形態の処理の流れを示すフローチャート。 第六実施形態の処理の流れを示すフローチャート。 標準偏差のヒストグラムの表示例を示す模式図。 第七実施形態の処理の流れを示すフローチャート。 第七実施形態で用いられる画面表示例を示す模式図。 第七実施形態で用いられる画面表示例を示す模式図。 第八実施形態の処理の流れを示すフローチャート。
以下、添付図面に従って本発明に係る画像処理装置の好ましい実施の形態について詳説する。全図において、同一機能を有するものは同一符号をつけ、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明に係る画像処理装置を用いた画像処理システムの概略構成図である。画像処理システム1は、病院や健診センター内に設置されたX線CT装置、磁気共鳴イメージング装置(以下「MRI装置」という。)、超音波装置(以下「US装置」という。)、及びX線撮影装置などの医用画像撮影装置2と、医用画像を格納する画像データベース(画像DB)3と、本発明が適用された画像処理装置10とが、LAN4を介して互いに接続されて構成される。
画像処理装置10は、主として各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)11と、主メモリ12と、データ記録装置13と、表示データを一時記憶する表示メモリ14と、液晶モニタ、CRT等からなる画像表示装置15と、画像表示装置15上のソフトスイッチを操作するためのマウス16、トラックボール、タッチパネル等のポインティングデバイス(図示を省略)と、上記ポインティングデバイスのコントローラ16aと、各種パラメータ設定用のキーやスイッチを備えたキーボード17と、画像処理装置10をLAN4、電話回線、インターネット等のネットワークに接続するためのネットワークアダプタ18と、上記各構成要素を接続するデータバス19とにより構成される。データ記録装置13は、画像処理装置10に内蔵又は外付けされたメモリ、ハードディスク等の記憶装置や、取り出し可能な外部メディアに対してデータの書き込みや読み出しを行う装置や、外部記憶装置とネットワークを介してデータを送受信する装置でもよい。
図2は、画像処理装置10にインストールされる画像処理プログラムを示すブロック図である。
画像処理プログラムは、医用画像を読み込む画像読込部11aと、医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する任意の形状の画素列からなる非等方的領域を複数設定する非等方的領域設定部11bと、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出する統計量算出部11cと、非等方的形状フィルタまたは等方的形状フィルタを設定するフィルタ設定部11dと、メジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うフィルタ処理部11eと、医用画像を拡大・縮小する画像サイズ変更部11fと、注目画素に等方的形状フィルタを適用することを決定するフィルタ決定部11gと、医用画像から対象臓器領域を抽出する臓器領域抽出部11hと、非等方的領域の統計量のうちの最大値が、所定の基準範囲内にあるか否かを判定する判定部11iと、ヒストグラムや医用画像を画像表示装置15に表示する制御を行う表示制御部11jと、様々な基準範囲を設定する基準範囲設定部11kと、医用画像上に関心領域を設定する関心領域設定部11lと、医用画像の撮影情報を取得する撮影情報取得部11mと、撮影条件が所定の条件を満たす医用画像を選別する画像選別部11nと、を含む。
画像読込部11aは、LAN4を介して医用画像撮影装置2や画像DB3から医用画像を受信して読み込んでもよいし、画像処理装置10が備えるデータ記録装置13から読み込んでもよい。上記の画像処理プログラムは主メモリ12にロードされ、CPU11により実行させることによりその機能を果たす。
以下の実施形態では、被検体の胸部を撮影したX線CT画像にノイズ低減処理を行う場合を例に説明するが、医用画像は、CT画像に限らずMRI画像、US画像、レントゲン画像でもよい。また、撮影部位も胸部に限らず、例えば肝臓のように多くの血管等の管腔臓器が含まれる臓器を撮影した医用画像にも有効である。
<第一実施形態>
ノイズ低減フィルタのフィルタ方向を変更する実施形態である。以下、図3に従って、本発明の第一実施形態について説明する。
図3は、第一実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。第一実施形態では、被検体の胸部が撮影されたCT画像のうち、肺野領域についてのみ非等方的形状フィルタを用いたノイズ低減処理を行う。そのために、以下の処理に先立ち、画像処理装置10のデータ記憶装置13には、等方的形状フィルタを用いるか否かの基準となる第一基準範囲として、肺野領域に該当するCT値(CT値=-1800〜-600)の範囲が格納される。
また、後述するステップS13において使用される閾値である第三基準範囲(本実施形態では標準偏差80以上とする)が、データ記憶装置13に格納される。この第三基準範囲は、非等方的領域が血管をまたいでいたりエッジ部分にあったりするときは、標準偏差がより大きくなる傾向があるので、これらの領域にノイズ低減処理を行うことにより血管がつぶれたりエッジがボケたりすることを防ぐために用いられる。
以下、図3のフローチャートに沿って説明する。図3は、第一実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS10)
まず、画像読込部11aがCT画像を読み込む。次に、フィルタ決定部11gは、注目画素のCT値と、CT値で定義され、等方的形状フィタを用いるか否かを決定するための第一基準範囲とを比較する。本実施形態では、第一基準範囲として、被検体の肺野のCT値(CT値=-1800〜-600)がデータ記憶装置13に格納される。注目画素のCT値が第一基準範囲外であればステップS11へ進み、第一基準範囲内であればステップS12へ進む。
(ステップS11)
フィルタ設定部11dは、注目画素を中心とするN×Nのマトリクス形状の等方的形状のフィルタを設定する。フィルタ処理部11eは、等方的形状フィルタを用いて注目画素に対しメジアンフィルタ処理を実行する。これにより、注目画素に対して等方向の処理が実行される。
図4は、等方的領域と非等方的領域の例を示す模式図であって、図4(a)は、CT画像に対してマトリクスサイズ7×7のフィルタ110を作用させる場合を示す。本実施形態では、ノイズ低減を目的とするので、フィルタ処理の手法として主にメジアンフィルタを採用し、フィルタ110を構成する49画素について画素値が大きい(または小さい)順に順序づけて中央の値を決定し、その値を注目画素の画素値として採用する処理を行う。なお、処理結果に多少のボケが許される場合には、フィルタ110内の49画素の画素値の平均値を算出し、その平均値を注目画素の画素値として採用する平滑化フィルタを用いてもよい。
(ステップS12)
非等方的領域設定部11bは、注目画素100を中心とする非等方的(異方的ともいう)領域を複数設定する。統計量算出部11cは、設定された各非等方的領域の統計量を算出する。
本実施形態では、図4(b)〜(i)の8種類の非等方的領域が設定される。非等方的領域とは、注目画素を中心とし、N×Nの領域のうちの注目画素を中心とし、任意の方向に連続した領域をいう。言い換えれば、非等方的領域とは、注目画素を中心とするN×Nの領域のうち、N×Nのマトリクス形状以外の形状であって、注目画素を中心に連続する任意の形状の画素列である。
以下、図4(b)〜(i)、図5(a)(b)を用いて、非等方的領域の例を示す。図4(b)〜(i)に示す非等方的領域は、注目画素100を中心とする7×7の領域のうちの注目画素100に連続する1×7(但し、1は複数行または列にまたがってもよい)の画素により構成され、図中では、丸印をつけた7画素により構成される。
図4(b)は、注目画素100を中心として、左上から右下に対角線上に連続する1×7の画素列からなる非等方的領域の例を示す。図4(c)は、注目画素100を中心として、左下から右上に対角線上に連続する1×7の画素列からなる非等方的領域の例を示す。図4(d)は、注目画素100を中心として、横方向(X軸方向)の直線上に連続する1×7の画素列からなる非等方的領域の例を示す。図4(e)は、注目画素100を中心として、縦方向(Y軸方向)の直線上に連続する1×7の画素列からなる非等方的領域の例を示す。非等方的領域は、上記のように直線状に並んだ画素を用いてもよいが、以下のように任意の形状に並んだ画素を用いてもよい。
例えば、図4(f)は、注目画素100(Xn、Yn)に縦方向に隣接する2画素(Xn、Yn-1)、(Xn、Yn+1)と、これら両画素に対し斜め方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn+2)、(Xn+1、Yn-2)と、更にこれら両画素に縦方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn+3)、(Xn+1、Yn-3)の合計7画素により非等方的領域を構成した例を示す。
図4(g)は、注目画素100(Xn、Yn)にY軸方向に隣接する2画素(Xn、Yn-1)、(Xn、Yn+1)と、これら両画素に対し斜め方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn-2)、(Xn+1、Yn+2)と、更にこれら両画素に縦方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn-3)、(Xn+1、Yn+3)の合計7画素により非等方的領域を構成した例を示す。
図4(h)は、注目画素100(Xn、Yn)に横方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn)、(Xn+1、Yn)と、これら両画素に対し斜め方向に隣接する2画素(Xn-2、Yn+1)、(Xn+2、Yn-1)と、更にこれら両画素に横方向に隣接する2画素(Xn-3、Yn+1)、(Xn+3、Yn-1)の合計7画素により非等方的領域を構成した例を示す。
図4(i)は、注目画素100(Xn、Yn)に横方向に隣接する2画素(Xn-1、Yn)、(Xn+1、Yn)と、これら両画素に対し斜め方向に隣接する2画素(Xn-2、Yn-1)、(Xn+2、Yn+1)と、更にこれら両画素に横方向に隣接する2画素(Xn-3、Yn-1)、(Xn+3、Yn+1)の合計7画素により非等方的領域を構成した例を示す。
上記では、非等方的領域を1×Nに配列した画素を用いて構成したが、非等方的領域は、N×N領域のうちのn(<N)列及び又は行を使用し、n×Nの画素により構成してもよい。
図5は、n×Nの画素からなる非等方的領域の例として、7×7の領域内の3列を使用した例を示す。
図5(a)は、注目画素100(Xn、Yn)に対し、左上から右下にかけて斜め方向に連続した非等方的領域(1行目:(Xn-3、Yn+3)、(Xn-2、Yn+3)の2画素、2行目:(Xn-3、Yn+2)、(Xn-2、Yn+2)、(Xn-1、Yn+2)の3画素、3行目:(Xn-2、Yn+1)、(Xn-1、Yn+1)、(Xn、Yn+1)の3画素、4行目:(Xn-1、Yn)、(Xn、Yn)、(Xn+1、Yn)の3画素、5行目:(Xn、Yn-1)、(Xn+1、Yn-1)、(Xn+2、Yn-1)の3画素、6行目:(Xn+1、Yn-2)、(Xn+2、Yn-2)、(Xn+3、Yn-2)、の3画素、7行目:(Xn+3、Yn-3)、(Xn+2、Yn-3)の2画素の合計19画素により構成される)を示す。
図5(b)は、注目画素100(Xn、Yn)に対し、4〜6行目に位置する3×7画素の合計21画素により構成される非等方的領域を示す。
本実施形態では、非等方的領域設定部11bは、上記図4(b)〜(i)に示した8種類の非等方的領域を設定し、統計量算出部11cは、各非等方的領域の画素値の標準偏差SD(b)、SD(c)、SD(d)、SD(e)、SD(f)、SD(g)、SD(h)、SD(i)(以下「SDk」(kはb〜iに相当する方向を示す)と記載する。)を求める。
上記では、統計量として標準偏差SDk(kは方向)を求めたが、分散値でもよい。
(ステップS13)
判定部11iは、ステップS12で算出された8つの標準偏差SDkうちの最大値であるmaxSDと、データ記録装置13に記録された第三基準範囲とを比較し、maxSDが第三基準範囲外にあるか否かを判定する。YESであればステップS14へ進み、NOであればステップS15へ進む。
(ステップS14)
maxSDが第三基準範囲外であれば、フィルタ設定部11dはふぃうるたを設定することなく、注目画素の画素値(CT値又は濃度値)をフィルタ処理後の画像の画素値として代入する。
(ステップS15)
フィルタ設定部11dは、ステップS12で算出された8つの標準偏差SDkのうちの最小値を検索し、SDkの最小値がSD(b)であるか否かを判定する。YESであればステップS16へ進み、NOであればステップS17へ進む。
(ステップS16)
フィルタ設定部11dは、注目画素100に対して図4(b)の非等方的領域と同一方向の非等方的形状フィルタを設定し、フィルタ処理部11eは、その非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理を行う。
図6(a)(b)は、メジアンフィルタ及び平滑化フィルタの処理内容を示す模式図である。図6(a)は、注目画素a5に対し、左上から右下にかけて連続した画素a1〜a9の9画素により構成される1×9列のフィルタが設定され、図6(b)は、注目画素a5に対し、上下方向に連続した画素a1〜a9の9画素により構成される1×9列のフィルタが設定される。
ノイズ低減を目的とする場合は、メジアンフィルタの方がよりこのましいので、本実施形態ではフィルタ処理部11eは、画素a1〜a9の中央値を求める。しかし、メジアンフィルタ処理に代えて平滑化処理を行う場合には、フィルタ処理部11eは、ローパスフィルタとして画素a1〜a9の平均値を求めてもよい。
(ステップS17〜ステップS110)
ステップS17では、ステップS15と同様、フィルタ設定部11dは、ステップS12で算出された8つの標準偏差SDkのうちの最小値を検索し、SDkの最小値がSD(c)であるか否かを判定する。YESであればステップS18へ進む。ステップS18では、ステップS16と同様、フィルタ設定部11dは、図4(c)の非等方的領域と同一方向の非等方的形状フィルタを設定し、フィルタ処理部11eはそのフィルタを用いメジアンフィルタ処理を行う。非等方的形状フィルタは、その方向が非等方的領域の方向と同一であることが必要であるが、非等方的形状フィルタの長さ(サイズ)は、非等方的領域の長さ(サイズ)と異なってもよい。
以下、図示を省略するが、図4(d)から図4(h)までの5つの方向についてもステップS15及びステップS16と同様の処理を行う。
ステップS19、ステップS110では、図4(i)、すなわちステップS12において複数求めた統計量のうち、ステップS15及びステップS16の処理を未だ終えていない最後の非等方的領域について、ステップS15及びステップS16と同様の処理を行う。
(ステップS111)
医用画像のすべての画素についての処理が終わったか否かが判定され、YESであれば処理が終了され、NOであればステップS10へ戻る。
本実施形態によれば、注目画素のCT値に基づいて被検体の特定部位(例えば胸部断層画像における肺野領域)を特定し、その部位に応じて非等方的形状フィルタを用いたノイズ低減処理または等方的形状フィルタを用いたノイズ低減処理を行うことができる。特に、肺野領域のように多数の血管が撮影されている領域については血管の走行に沿ったノイズ低減処理を行うことができるので、ノイズ低減処理による細い血管領域の誤った切断を防ぎつつ、ノイズ低減を行うことができる。
上記実施形態では、非等方的領域の数を図4(b)〜図4(i)の8つとしたが、画像サイズがより大きくなれば、非等方的領域の数(非等方的領域の向きの数)も増え、逆に、画像サイズがより小さくなれば、非等方的領域の数も少なくしてよい。
<第二実施形態>
第二実施形態は、フィルタ方向とフィルタサイズとを同時に変更する実施形態である。第一実施形態では、非等方的領域をn×7(但し、n<7)サイズの注目画素に連続する任意の形状の画素列から構成される領域として説明したが、画像の拡大・縮小やFOV(Field of view)の大小に伴ってフィルタサイズを変更してもよい。
以下、図7に従って第二実施形態の処理の流れを説明する。図7は、第二実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
以下の処理に先立ち、画像処理装置10のデータ記憶装置13には、画像サイズ(H×W)の拡大・縮小率やFOVの大小を示す倍率Rに応じてフィルタサイズを変更するための係数rを決定するための関数、又はテーブルを格納しておく。係数rは、0以上1以下の係数であって、倍率Rが大きくなるほどより大きい値となり、倍率Rが小さいほどより小さい値となる。
画像サイズの縦横比率(H:W)が変更されると、非等方的領域の各々の向きによって係数rを変更してもよい。例えば、原画像を4倍(縦横各2倍、R=4)に拡大した場合に、横方向及び縦方向には係数r=0.5とする。
また、例えば、原画像に対し、縦は等倍で横方向にのみ2倍拡大処理を行った場合には、図4(d)に示す非等方的領域(横に直線状に並んだ画素列)の向きと同一の向きのフィルタはr=1を用いてフィルタを設定し、図4(c)に示す非等方的領域(縦に直線状に並んだ画素列)の向きと同一の向きのフィルタはr=0を用いてフィルタを設定してもよい。
(ステップS20)
ユーザが、所望する画像サイズを入力すると、画像サイズ変更部11fは入力値に合った倍率Rを用いて医用画像を拡大・縮小処理する。
(ステップS21〜ステップS25)
ステップS21からステップS25は、第一実施形態のステップS10からステップS14までと同様の処理を行う。
(ステップS26)
フィルタ設定部11dは、データ記憶装置13を参照し、画像の拡大率Rと図4(b)の非等方的領域の向きとに基づいて、係数r1を決定する。そして、係数r1を用いて決定したフィルタサイズを有する非等方的形状フィルタを設定する。
以下、図8に基づいてフィルタサイズの変更処理について説明する。図8は、フィルタサイズの変更処理を説明する模式図であって、図8の非等方的領域80は、注目画素100を中心とする図4(b)と同一の非等方的領域である。フィルタ設定部11dは、1×7の7画素から構成される非等方的領域80の左上端部に位置する画素(Xn-3,Yn+3)の画素値60Aと、画素(Xn-3,Yn+3)の画素値60Aと、これに隣接する画素(Xn-2,Yn+2)の画素値60Bとを、前述の係数r1を用いて下式に従い補間することにより、画素値60ABを算出する。
60AB=r1・60A+(1-r1)・60B・・・(1)
同様に、フィルタ設定部11dは、この画素列の右下端部に位置する画素(X+3,Yn-3)の画素値61Aと、画素(Xn+3,Yn-3)に隣接する画素(Xn+2,Yn-2)の画素値61Bと、前述の係数r1とを、下式に従い加重加算することにより、画素値61ABを算出する。
61AB=r1・61A+(1-r1)・61B・・・(2)
上記式(1)、(2)によれば、画像の拡大率Rが相対的に大きいときに、非等方的領域の端部に位置する画素の寄与率をより大きくすることができる。これらの算出値を用いて、フィルタ設定部11dは、フィルタ全体を構成する画素数が非等方的領域80の7画素よりも2画素少ない5画素から構成されるフィルタ90を設定する。フィルタ90は、注目画素100及びこれに隣接する両画素は非等方的領域の画素値を用い、端部の画素の画素値は上記の算出値60AB、及び61ABを用いる。
このように、フィルタ90の両端部の画素の画素値を、非等方的領域の画素値と、それに隣接する非等方的領域内の画素の画素値とから補間して作ることにより、フィルタサイズを画素の個数(整数倍)に限らず、実質的に任意のサイズとすることができる。
(ステップS27)
フィルタ処理部11eは、設定された非等方的形状フィルタ90の画素値を大きい順または小さい順にソートし、中央値をもとめ、その値を注目画素100の画素値とする。
(ステップS28〜ステップS211)
ステップS28では、ステップS26と同様に、フィルタ設定部11dが図4(c)に示す非等方的領域の統計量が最小値であるか否かを判定し、YESであればステップS29へ進む。ステップS29では、ステップS27と同様、フィルタ設定部11dが、非等方的領域の向きと倍率Rに応じた係数r2を決定してその係数r2を用いたフィルタを設定し、フィルタ処理部11eがそのフィルタを用いて図4(c)に示す非等方的領域の向きにフィルタ処理を行う。
以下、図4(d)から図4(i)までの6つの方向についてもステップS26及びステップS27と同様の処理を行う。
(ステップS212)
医用画像の全ての画素についての処理が終わったか否かが判定され、YESであれば処理が終了され、NOであればステップS21へ戻る。
本実施形態によれば、従来、フィルタの大きさは、(2N+1)×(2N+1)(N:自然数)のマトリクス形状からなる等方的形状フィルタとして構成されていたため、(2N+1)×(2N+1)の次に大きなフィルタは、{2(N+1)+1}×{2(N+1)+1}に限定されていた。例えば、3×3フィルタの次は5×5フィルタ、その次は7×7フィルタのようにフィルタサイズが限定されていた。本実施形態によれば、画像サイズの拡大・縮小比率に応じて、(2N+1)以上{2(N+1)+1}以下の任意の画素数を反映させたフィルタサイズのフィルタを構成することができる。
加えて、本実施形態によれば、フィルタサイズを画像サイズやFOVの大きさ及び非等方的領域の向きに合わせて変更することができるため、より効果的にノイズ低減をすることができる。
なお、ステップS22は、7×7のマトリクス形状の等方的形状フィルタを用いて等方向の処理をしたが、フィルタ設定部11dが、端部に位置する画素の画素値とそれよりもひとつ内側に位置する画素の画素値とを、倍率Rに対応した係数r0を用いて式(1)または式(2)により算出することで、7×7よりも小さく5×5よりも大きい任意の大きさの等方的形状フィルタを補間して生成し、これを用いて等方向の処理を行ってもよい。
<第三実施形態>
本実施形態は、第一実施形態の逆のアプローチであって、前述の図3のステップS15〜ステップS110では、標準偏差の最小値を求め、その最小値を有する非等方的領域と同一方向の非等方的形状フィルタを設定したのに対し、本実施形態では、標準偏差が最大値となる非等方的領域を検出し、その非等方的領域の向きに対して垂直方向にフィルタを設定する。以下、図9に従って第三実施形態の処理の流れを説明する。図9は、第三実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態においても図4(b)〜図4(i)に示す8つの非等方的領域を設定するものとする。
(ステップS30〜ステップS34)
ステップS30からステップS34は、第一実施形態のステップS10からステップS14までと同様の処理を行う。
(ステップS35)
フィルタ設定部11dは、ステップS32で算出された8つの標準偏差SDkのうちの最大値を検索し、SDkの最大値がSD(b)であるか否かを判定する。YESであればステップS36へ進み、NOであればステップS37へ進む。最大値の検索は、ステップS33においてmaxSDを求める際に、非等方的領域の向きの情報を取得しておき、これを流用してもよい。
(ステップS36)
フィルタ設定部11dは、注目画素100を中心に図4(b)の非等方的領域を右又は左に90度回転した方向と同一方向の非等方的形状フィルタを設定する。フィルタ処理部11eは、その非等方的形状フィルタを用いてステップS16と同様のフィルタ処理を行う。これにより、図4(b)と垂直方向の処理が実行される。
例えば図4(b)の非等方的領域に対しては、注目画素100を中心とし、右上端部の画素の座標が(Xn+3、Yn+3)、左下端部の座標が(Xn-3、Yn-3)とする右上から左下に連続する7画素からなるフィルタを設定する。
(ステップS37〜ステップS310)
ステップS37では、ステップS35と同様、フィルタ設定部11dは、ステップS32で算出された8つの標準偏差SDkのうちの最大値を検索し、SDkの最大値がSD(c)であるか否かを判定する。YESであればステップS38へ進む。ステップS38では、ステップS36と同様、フィルタ設定部11dは、図4(c)の非等方的領域の向きに対し垂直な方向に沿った非等方的形状フィルタを設定し、フィルタ処理部11eはその非等方的形状フィルタを用いてフィルタ処理を行う。以下、図示を省略するが、図4(d)から図4(h)までの5つの方向についてもステップS35及びステップS36と同様の処理を行う。
ステップS39、S310では、図4(i)、すなわちステップS32において複数求めた統計量のうち、ステップS35及びステップS36の処理を未だ終えていない最後の非等方的領域について、ステップS35及びステップS36と同様の処理を行う。
(ステップS311)
医用画像のすべての画素についての処理が終わったか否かが判定され、YESであれば処理が終了され、NOであればステップS30へ戻る。
本実施形態によれば、第一実施形態と同様、注目画素のCT値に基づいて被検体の特定部位(例えば胸部断層画像における肺野領域)を特定し、その部位に応じて非等方的領域を用いたノイズ低減処理またはマトリクス形状を用いたノイズ低減処理を行うことができる。特に、肺野領域のように多数の血管が撮影されている領域については血管の走行に沿ったノイズ低減処理を行うことができるので、ノイズ低減処理による細い血管の誤った削除を防ぎつつ、ノイズ低減を行うことができる。
<第四実施形態>
第四実施形態は、予め、画素ごとに複数の非等方的領域の標準偏差を求めておく実施形態である。以下、図10に従って第四実施形態について説明する。図10は、第四実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
本処理に先立ち、データ記録装置13には、後述するステップS42において使用する第二基準範囲が格納される。この第二基準範囲、複数の非等方的領域から得られる複数の標準偏差のさらなる標準偏差を用いて定義された基準範囲であって、等方的形状フィルタを用いるか否かの判定を行うために使用される。また、ステップS44において使用する第三基準範囲も格納される。
(ステップS40)
原画像の全画素について、非等方的領域設定部11bは、図4(b)〜図4(d)に示す8つの非等方的領域を設定し、統計量算出部11cは、画素毎に設定された非等方的領域の画素値の標準偏差を算出する。さらに、統計量算出部11cは、画素ごとに算出された複数の標準偏差うちの最大値と、一の注目画素に対して設定された複数の標準偏差を母集団とするさらなる標準偏差(以下「さらなるSD」という。)を算出する。統計量算出部11cは、最大値とさらなるSDとを格納した参照用標準偏差テーブル生成し、主メモリ12又はデータ記憶装置13に格納する。
図11は、標準偏差テーブルの例を示す。図11(a)は、各画素について設定された複数の非等方的領域の標準偏差を格納した標準偏差テーブル111であり、図11(b)は、図11(a)の標準偏差を基に生成された参照用標準偏差テーブル112を示す。参照用標準偏差テーブル112には、各画素について標準偏差が最大値(maxSD)となる非等方的領域の向き及び最大値、及びさらなるSDとが格納される。
(ステップS41)
フィルタ決定部11gは、図11の参照用標準偏差テーブル112の注目画素100に対応する「さらなるSD」の値を参照する。
(ステップS42)
フィルタ決定部11gは、注目画素の「さらなるSD」が第二基準範囲外にあるか否かを判定し、第二基準範囲外であればステップS43へ進み、第二基準範囲内であればステップS44へ進む。
(ステップS43)
フィルタ設定部11dは、注目画素を中心とするN×Nのマトリクス形状からなる等方的形状フィルタを設定し、フィルタ処理部11eが設定されたフィルタを構成する画素の画素値の中央値を注目画素の画素値に置き換えるメジアンフィルタ処理を行う。これにより、注目画素に対して等方向の処理が実行される。
(ステップS44)
判定部11iは、注目画素に対して設定された8つの非等方的領域の標準偏差SDkうちの最大値であるmaxSDを、参照用標準偏差テーブル112を参照して取得し、この値と第三基準範囲とを比較し、maxSDが第三基準範囲外にあるか否かを判定する。YESであればステップS45へ進み、NOであればステップS46へ進む。
(ステップS45)
ここでは、等方的領域の処理及び非等方的領域の処理以外の処理、例えばフィルタ処理を行うことなく、注目画素の画素値をフィルタ処理後の画素値として代入する処理が行われる。
(ステップS46)
フィルタ決定部11gは、参照用標準偏差テーブル112のmaxSDを参照し、最大値を示す方向が図4(b)の方向か否かを判定する。YESであればステップS47へ進み、NOであればステップS48へ進む。
(ステップS47)
フィルタ設定部11dは、ステップS36と同様、注目画素100に対して図4(b)の非等方的領域に対して垂直な方向に沿って非等方的形状フィルタを設定し、フィルタ処理部11eは、その非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理を行う。
(ステップS48〜ステップS411)
ステップS48では、ステップS46と同様、フィルタ決定部11gは、参照用標準偏差テーブル112のmaxSDを参照し、最大値を示す方向が図4(c)の方向か否かを判定する。YESであればステップS49へ進み、NOであればステップS410へ進む。残りの非等方的領域についても同様の処理を行う。
(ステップS412)
医用画像のすべての画素についての処理が終わったか否かが判定され、YESであれば処理が終了され、NOであればステップS41へ戻る。
本実施形態によれば、予め標準偏差の最大値及びその方向を求めておくため、ステップS41〜ステップS410までのループ内で標準偏差の算出を行う必要がなく、処理速度の向上が期待できる。
また、さらなるSDを用いて非等方的領域処理又は等方的処理の判定を行うため、CT画像やMRI画像等、種類が異なる画像を読み込んだ時にも、CT値や濃度値を用いた設定値を変更する手間を省くことができる。
なお、上記では、ステップS46からステップS411において、複数の標準偏差の最大値を検索し、最大値を示す非等方的領域に垂直な方向に非等方的形状フィルタを設定したが、第一、第二実施形態のように、最小値を検索し、最小値を示す非等方的領域と同一方向の非等方的形状フィルタを設定してもよい。
<第五実施形態>
第五実施形態は、非等方的領域を用いたノイズ低減処理を臓器の種類によって選択処理する実施形態である。第五実施形態を図12に沿って説明する。図12は、第五実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS50)
まず、画像読込部11aがCT画像を読み込む。次に、臓器抽出部11hは、ノイズ低減処理の対象となる臓器領域をCT画像から抽出する。なお、臓器領域の抽出は、例えば肝臓領域を肝臓に対応するCT値で二値処理をし、隣接する臓器領域との切り離し処理を行うことにより抽出することができる。また、複数スライスがある場合には、一のスライスで肝臓領域を抽出しておき、それに隣接するスライスにおいて、先に抽出された肝臓領域との形状の相関を基に肝臓領域を抽出することができる。
(ステップS51)
フィルタ決定部11gは、注目画素の座標と、臓器抽出部11hが抽出した対象臓器領域の座標とを比較し、注目画素が対象臓器領域内にあるか否かを判定する。注目画素が対象臓器領域外であればステップS52へ進み、領域内であればステップS53へ進む。
ステップS52からS512までの処理は、第一実施形態の図3のステップS11からステップS111までと同一である。なお、第一実施形態のステップS11からステップS111に代えて、第三実施形態のステップS32からステップS311を実行してもよい。また、画像サイズを拡大・縮小を組み合わせて第二実施形態と組み合わせてもよいし、第四実施形態のように予め参照用標準偏差テーブルを参照して、ステップS52からS512までの処理において標準偏差を求める代わりに参照用標準偏差テーブルを参照してもよい。
本実施形態によれば、対象臓器に応じたノイズ低減処理を行うことができる。
<第六実施形態>
第六実施形態は、非等方的形状フィルタを用いたフィルタ処理を行うか否かを決定する基準となる第三基準範囲を、GUIを使って設定する実施形態である。以下、図13のフローチャートに沿って説明する。図13は、第六実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS60)
画像読込部11aが、CT画像からなる原画像を読み込む。
(ステップS61)
非等方的領域設定部11bは、原画像の全ての画素または予め医用画像上にユーザがマウス16でトレースして指定したノイズ低減処理を所望する領域内の全ての画素について複数の非等方的領域を設定する。統計量算出部11cは各非等方的領域の標準偏差を算出する。
例えば、100×100画素からなる画像又は指定領域について、1画素につき8つの非等方的領域を設定する場合には、80000個の標準偏差を算出する。算出された標準偏差は、例えば図11(a)の標準偏差テーブル111を生成して一時的に格納する。
(ステップS62)
統計量算出部11cは、算出された標準偏差のヒストグラムを生成し、表示制御部11jが画像表示装置15標準偏差のヒストグラムを表示する。
(ステップS63)
ユーザは、画像表示装置15に表示された標準偏差のヒストグラム上で、第三基準範囲を設定する。統計量算出部11cは、第三基準範囲の推奨例を算出・提示する。ユーザは、推奨例を第三基準範囲として設定入力してもよいし、推奨例を微調整した後、設定入力してもよい。基準範囲設定部11kは、設定入力された値を第三基準範囲として設定する。
図14は、標準偏差のヒストグラムの表示例を示す模式図である。統計量算出部11cは、第三基準範囲の推奨例として、標準偏差のヒストグラム140のピーク値Hを示す標準偏差SD1からその半値幅(1/2)Hを示す標準偏差SD2までの範囲を提示する。第三基準範囲は、標準偏差のヒストグラム140における標準偏差の最大値SD_maxに対する比や、(SD2-SD1)に対する比でもよい。例えば、SD_maxに対する比1/2を設定すると、(SD_max)/2を与えるSDが決定され、SD_maxに対する比1/3を設定すると、(SD_max)/3を与えるSDが決定される。また、(SD2-SD1)に対する比1.5が設定されると、SD=SD1+1.5(SD2-SD1)にSDが決まる。
ユーザは、バー141を左右方向にマウス16でドラッグすることにより、第三基準範囲を変更することができる。
(ステップS10〜S111等)
続いて、前述のステップS10〜S111、ステップS20〜S211、ステップS30〜S311、ステップS40〜S411、ステップS50〜ステップS512のいずれかのノイズ低減処理が実行される。
(ステップS63)
ノイズ低減処理がされた画像が表示され、処理を終了する。
標準偏差のヒストグラムを用いて第三基準範囲を設定することにより、画像毎の画像ノイズの多少に応じて第三基準範囲を設定することができる。
<第七実施形態>
第七実施形態は、ユーザが原画像上に関心領域を設定し、その関心領域のCT値や標準偏差を用いて第一基準範囲及び/又は第三基準範囲を設定するものである。以下、図15に従って第七実施形態について説明する。図15は、第七実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS70)
画像読込部11aが、CT画像からなる原画像を読み込む。
(ステップS71)
表示制御部11jが画像表示装置15上に原画像161を表示する。ユーザがマウス16で原画像161上に領域指定をすると、関心領域設定部11lが、指定された領域を関心領域(ROI)に設定する。
(ステップS72)
統計量算出部11cは、ROI内のCT値や、ROI内の画素に設定された非等方的領域の標準偏差を算出する。
統計量算出部11cは、ROI内のCT値の分布や算出された標準偏差の分布を示すヒストグラムを生成し、表示制御部11jが画像表示装置15に表示する。
(ステップS73)
ユーザは、画像表示装置15に表示されたCT値のヒストグラム上で、等方的形状フィルタを用いた処理か否かを決定する第一基準範囲を指定する。また、標準偏差のヒストグラム上で、非等方的形状フィルタを用いた処理を行うか否かを決定する第三基準範囲を指定する。
基準範囲設定部11kは、指定された第一基準範囲及び第三基準範囲に従って、それぞれの基準範囲を設定する。
(ステップS10〜S111等)
続いて、前述のステップS10〜S111、ステップS20〜S211、ステップS30〜S311、ステップS40〜S411、ステップS50〜ステップS512のいずれかのノイズ低減処理が実行される。
(ステップS74)
ノイズ低減処理がされた処理後画像が表示され、処理を終了する。
図16及び図17は、本実施形態で表示される画面表示例を示す模式図である。
図16の画面160には、CT画像からなる原画像161と、原画像161上にユーザがマウス16を用いて領域指定をすることにより設定された関心領域162と、ユーザが設定した関心領域のCT値やSD値を有する領域を設定値の範囲内とする「処理する」ボタン163、同領域を設定値の範囲外とする「処理しない」ボタン164、及びすべての処理を終了する「終了」ボタン165、ヒストグラム表示画面(画面170)へ遷移させるための「ヒストグラム表示」ボタン166からなるソフトボタンと、ノイズ低減処理がされた処理後画像167と、が表示される。処理後画像167は、後述するステップS74において表示される。処理後画像167には、原画像161上で設定された関心領域162が点線で描かれる。
関心領域162は、基準範囲を設定するためのCT値、標準偏差を求める領域を規定するためのものである。ユーザが原画像161上で関心領域162を設定し、その関心領域162の値を基準範囲として設定したい場合には「処理する」ボタン163を、設定しない場合には「処理しない」ボタン164をクリックする。図16では、「処理しない」ボタン164が選択されているので、基準範囲設定部11lkは、図15及び図16で設定したCT値、標準偏差の範囲外を第一基準範囲外、第三基準範囲外に設定する。
ユーザが「ヒストグラム表示」ボタン166をクリックすると、画面160から画面170へ遷移する。
画面170には、原画像161と、CT値のヒストグラム171と、標準偏差のヒストグラム172と、矢印状のポインタ173と、CT値のヒストグラム171上でCT値範囲を指定するゲージ174と、標準偏差のヒストグラム172上でSD範囲を指定するためのゲージ175と、画面160へ遷移するための「戻る」ボタン176と、処理後画像167と、が表示される。
ユーザがマウス16によりポインタ173を操作し、ゲージ174又はゲージ175の間隔を変えることにより、CT値範囲とSD範囲とを指定する。
基準範囲設定部11kは、指定されたCT値範囲とSD範囲とをそれぞれ第一基準範囲、第三基準範囲に設定する。それらの基準範囲の変更に伴って、処理後画像167も更新される。
本実施形態によれば、原画像のノイズの状況や血管走行を確認して、非等方的処理又は等方的処理をする基準範囲を設定することができる。更に、CT値のヒストグラムと標準偏差のヒストグラムと、原画像と、ノイズ低減画像とを並列表示することで、CT値と標準偏差とのいずれを用いても設定値を設定することができ、その設定値の評価も原画像とノイズ低減画像とを比較しながら行うことができる。
<第八実施形態>
第八実施形態は、撮影条件に基づいて本発明に係るノイズ低減処理を行うか否かを決定する実施形態である。以下、図18に従って第八実施形態について説明する。図18は、第八実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS80)
画像読込部11aが原画像を読み込むとともに、撮影情報取得部11mは、医用画像撮影装置2又は処理対象となる画像の付帯情報から、撮影時の撮影条件を示す撮影情報を取得する。ここでいう撮影条件とは、特にノイズに影響を与える撮影条件であり、CT画像の場合は、撮影時に用いられる管電流、MRI画像の場合は、静磁場及び/または傾斜磁場の強弱を示す値、US画像の場合は周波数、レントゲン画像の場合は、X線の強度を示す値などがある。
(ステップS81)
画像選別部11nは、ステップS80で取得した撮影情報と、予めデータ記憶装置13に格納された基準条件とを比較し、撮影条件が基準条件内にあるか否かに基づいて、非等方的領域を用いた処理を行うべき医用画像を選別する。基準条件は、画像ノイズが比較的多いと予想される撮影条件の範囲を設定したものであり、撮影条件がこの基準条件にあたる場合には、非等方的領域を用いた処理をすべき画像として選別する。
また、US画像は他の種類の画像に比して一般にノイズが多いため、撮影情報として医用画像の種別を示す情報を取得し、基準条件として「画像種別:US画像」を設定しておき、US画像を、非等方的領域を用いた処理をすべき画像として選別するように設定してもよい。
撮影条件が、基準条件を満たさない場合はステップS82へ進み、等方的形状フィルタのみによるフィルタ処理が実行される。
画像選別部11nが、非等方的領域を用いた処理をおこなうべき画像として選別した画像は、ステップS10〜S111、ステップS20〜S212、ステップS30〜S311、ステップS40〜S412、S50〜S512、又はステップS61〜S63、ステップS71〜S73へ進み、等方的領域及び非等方的領域を用いたノイズ低減処理が実行される。その後、裏返し画像が表示される。
本実施形態によれば、撮影条件から画像ノイズが比較的多く発生することが予想される画像についてのみ、非等方的領域を用いたノイズ低減処理を行うことができるため、ノイズ低減処理のスループットを向上させることが期待できる。
特に、集団検診においてCT画像を撮影する場合には、診断用のCT画像を撮影する場合に比べて、X線の照射量を少なくして撮影することがあるが、本実施形態によれば、X線の照射量が異なるために画像ノイズも異なるCT画像がある場合に、それぞれの画像のノイズの多少によってノイズ低減処理を使い分けることができる。
上記実施形態では、主に原画像がCT画像である場合について説明したが、原画像がMRI画像、US画像、レントゲン画像の場合は、CT値に変えて濃度値を用いることができる。
また上記実施形態では、1枚の断層像上での処理として説明したが、スライス厚が薄い場合は、スライス間にまたがるメジアン処理及び平滑化処理も可能である。よって、その場合には、スライス間にまたがって非等方的領域を設定することも可能となり、一の注目画素に対して設定される非等方的領域の数も増える。
1 画像処理システム、2 医用画像撮影装置、3 画像データベース(画像DB)、4 LAN、10 画像処理装置、11 CPU、12 主メモリ、13 データ記憶装置、14 表示メモリ、15 画像表示装置、16 マウス、16a コントローラ、17 キーボード、18 ネットワークアダプタ、19 バス

Claims (11)

  1. 医用画像を読み込む画像読込手段と、
    前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定する非等方的領域設定手段と、
    前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出する統計量算出手段と、
    前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するフィルタ設定手段と、
    前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、
    前記医用画像の画像サイズ又は前記医用画像の有効視野範囲を任意の倍率に拡大・縮小する画像サイズ変更手段を備え、
    前記フィルタ設定手段は、前記非等方的領域の端部の画素の画素値と、前記端部の画素に隣接する前記非等方的領域内の画素の画素値とを、前記任意の倍率に応じて決定された係数を用いて補間した画素値を算出し、前記非等方的領域から前記端部の画素を除いた形状であって、前記端部の画素に隣接する画素の画素値を前記算出した画素値に置き換えた非等方的形状フィルタを設定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記医用画像はX線CT画像、MRI画像、US画像、及びレントゲン画像のいずれかであって、
    前記注目画素のCT値または濃度値が、所定のCT値範囲または濃度値範囲を定めた第一基準範囲外にある場合に、前記注目画素を中心とするマトリクス形状の等方的形状フィルタを適用することを決定するフィルタ決定手段を更に備え、
    前記等方的形状フィルタを適用することが決定されると、前記フィルタ設定手段は、前記非等方的形状フィルタに代えて前記等方的形状フィルタを設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記医用画像において所望する臓器が撮影されている対象臓器領域を抽出する臓器領域抽出手段と、
    前記注目画素の座標と前記対象臓器領域の座標とに基づいて、前記注目画素が前記対象臓器領域に含まれるか否かを判定し、前記注目画素が前記対象臓器領域に含まれない場合に、前記注目画素を中心とするマトリクス形状の等方的形状フィルタを適用することを決定するフィルタ決定手段を更に備え、
    前記等方的形状フィルタを適用することが決定されると、前記フィルタ設定手段は、前記非等方的形状フィルタに代えて前記等方的形状フィルタを設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記統計量算出手段は、前記注目画素に対して設定された前記複数の非等方的領域の統計量を母集団とするさらなる統計量を算出し、
    前記さらなる統計量が、所定の前記さらなる統計量の範囲を定めた第二基準範囲外にある場合に、前記注目画素を中心とするマトリクス形状の等方的形状フィルタを適用することを決定するフィルタ決定手段を更に備え、
    前記等方的形状フィルタを適用することが決定されると、前記フィルタ設定手段は、前記非等方的形状フィルタに代えて前記等方的形状フィルタを設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記フィルタ決定手段により、前記等方的形状フィルタを適用しないと決定された注目画素について、その注目画素に対し前記算出された複数の非等方的領域の統計量のうちの最大値が、所定の前記統計量の範囲を定めた第三基準範囲内にあるか否かを判定する判定手段を更に備え、
    前記判定手段が、前記統計量の最大値が前記所定の第三基準範囲内にあると判定すると、前記フィルタ設定手段は前記非等方的形状フィルタを設定する、
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記算出された複数の非等方的領域の統計量のうちの最大値が、前記第三基準範囲外にある場合は、前記フィルタ設定手段は、前記非等方的形状フィルタを設定することなく、前記医用画像の注目画素の画素値をフィルタ処理後画像の画素値として代入する、ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記非等方的領域設定手段は、前記医用画像の各画素について前記非等方的領域を複数設定し、前記統計量算出手段は、前記医用画像の各画素について設定された非等方的領域の統計量を算出し、その算出した統計量のヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムを表示するヒストグラム表示手段と、
    前記表示されたヒストグラム上で所望する範囲を指定することにより、前記第三基準範囲を設定する基準範囲設定手段と、
    を更に備える、ことを特徴とする請求項又はに記載の画像処理装置。
  8. 前記医用画像を表示する画像表示手段と、前記医用画像上に関心領域を設定する関心領域設定手段と、を更に備え、前記統計量算出手段は、前記関心領域を構成する画素のCT値又は濃度値のヒストグラム及び前記関心領域を構成する画素に対して設定された前記非等方的領域の統計量のヒストグラムの少なくとも一つを生成し、前記CT値又は濃度値のヒストグラム及び前記統計量のヒストグラムの少なくとも一つを表示するヒストグラム表示手段と、
    前記表示されたCT値又は濃度値のヒストグラム及び前記統計量のヒストグラム上で所望する範囲を設定することにより、前記第一基準範囲又は前記等方的形状フィルタを適用しないと決定された注目画素について、その注目画素に対し前記算出された複数の非等方的領域の統計量のうちの最大値が、所定の前記統計量の範囲を定めた第三基準範囲の少なくとも一つを設定する基準範囲設定手段と、を更に備えることを特徴とする請求項、又はのいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 前記医用画像の撮影条件を示す撮影情報を取得する取得手段と、前記撮影情報に基づいて前記撮影条件が所定の条件を満たす医用画像を選別する選別手段と、を更に備え、
    前記非等方的領域設定手段は、前記選別された医用画像の画素に対して前記非等方的領域を設定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 医用画像を読み込むステップと、
    前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定するステップと、
    前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出するステップと、
    前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するフィルタ設定ステップと、
    前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うステップと
    前記医用画像の画像サイズ又は前記医用画像の有効視野範囲を任意の倍率に拡大・縮小するステップを含み、
    前記フィルタ設定ステップは、前記非等方的領域の端部の画素の画素値と、前記端部の画素に隣接する前記非等方的領域内の画素の画素値とを、前記任意の倍率に応じて決定された係数を用いて補間した画素値を算出し、前記非等方的領域から前記端部の画素を除いた形状であって、前記端部の画素に隣接する画素の画素値を前記算出した画素値に置き換えた非等方的形状フィルタを設定することを特徴とする画像処理方法。
  11. 医用画像を読み込むステップと、
    前記医用画像に含まれる注目画素に対し、その注目画素を中心とし、前記注目画素に連続する非等方的領域を複数設定するステップと、
    前記複数の非等方的領域の各々について、各非等方的領域を構成する画素の画素値の統計量を算出するステップと、
    前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最小となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域と同一方向に構成された非等方的形状フィルタ、又は前記複数の非等方的領域のうち前記統計量が最大となる非等方的領域を決定し、その非等方的領域を、前記注目画素を中心として右回り又は左回りに90度回転させた方向に構成された非等方的形状フィルタ、のいずれかを設定するフィルタ設定ステップと、
    前記注目画素に対し、前記非等方的形状フィルタを用いてメジアンフィルタ処理又は平滑化フィルタ処理を行うステップと、
    前記医用画像の画像サイズ又は前記医用画像の有効視野範囲を任意の倍率に拡大・縮小するステップをコンピュータに実行させ
    前記フィルタ設定ステップは、前記非等方的領域の端部の画素の画素値と、前記端部の画素に隣接する前記非等方的領域内の画素の画素値とを、前記任意の倍率に応じて決定された係数を用いて補間した画素値を算出し、前記非等方的領域から前記端部の画素を除いた形状であって、前記端部の画素に隣接する画素の画素値を前記算出した画素値に置き換えた非等方的形状フィルタを設定することを特徴とする画像処理プログラム。
JP2010514442A 2008-05-28 2009-05-18 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Expired - Fee Related JP5367704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010514442A JP5367704B2 (ja) 2008-05-28 2009-05-18 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008139403 2008-05-28
JP2008139403 2008-05-28
JP2010514442A JP5367704B2 (ja) 2008-05-28 2009-05-18 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
PCT/JP2009/059119 WO2009145076A1 (ja) 2008-05-28 2009-05-18 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009145076A1 JPWO2009145076A1 (ja) 2011-10-06
JP5367704B2 true JP5367704B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=41376957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010514442A Expired - Fee Related JP5367704B2 (ja) 2008-05-28 2009-05-18 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8326013B2 (ja)
JP (1) JP5367704B2 (ja)
WO (1) WO2009145076A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9129360B2 (en) * 2009-06-10 2015-09-08 Koninklijke Philips N.V. Visualization apparatus for visualizing an image data set
WO2013035255A1 (ja) * 2011-09-07 2013-03-14 株式会社島津製作所 画像処理装置およびそれを備えた放射線撮影装置
JP6081139B2 (ja) * 2011-12-26 2017-02-15 東芝メディカルシステムズ株式会社 超音波診断装置、医用画像処理装置、及び医用画像処理方法
JP6407718B2 (ja) * 2012-09-07 2018-10-17 株式会社日立製作所 画像処理装置及び画像処理方法
US9946947B2 (en) * 2012-10-31 2018-04-17 Cognex Corporation System and method for finding saddle point-like structures in an image and determining information from the same
JP6113487B2 (ja) * 2012-12-13 2017-04-12 東芝メディカルシステムズ株式会社 医用画像診断装置及び医用画像処理装置
JPWO2014119412A1 (ja) * 2013-01-30 2017-01-26 株式会社日立製作所 医用画像処理装置及び医用画像撮像装置
JP2015121877A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 東芝デジタルメディアエンジニアリング株式会社 中央値検索方法及び中央値検索装置
JP6716197B2 (ja) 2014-02-28 2020-07-01 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 画像処理装置およびx線診断装置
JP6594075B2 (ja) * 2015-07-22 2019-10-23 キヤノン株式会社 画像処理装置、撮像システム、画像処理方法
US11593918B1 (en) * 2017-05-16 2023-02-28 Apple Inc. Gradient-based noise reduction
US10762405B2 (en) 2017-10-26 2020-09-01 Datalogic Ip Tech S.R.L. System and method for extracting bitstream data in two-dimensional optical codes
CN111991018A (zh) * 2019-05-27 2020-11-27 上海西门子医疗器械有限公司 显示断层图像的方法、指示断层图像的ct值的范围的方法和设备
CN111968195B (zh) * 2020-08-20 2022-09-02 太原科技大学 用于低剂量ct图像降噪及去伪影的双注意力生成对抗网络

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63209643A (ja) * 1987-02-26 1988-08-31 三菱電機株式会社 磁気共鳴画像の処理方法
JPH10283471A (ja) * 1997-04-07 1998-10-23 Hitachi Ltd 画像処理方法、画像処理装置および画像処理プログラムを記録した記録媒体
JP2002006574A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd カラー画像形成装置
JP2002063574A (ja) * 2000-08-18 2002-02-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 画像処理方法および装置、記録媒体並びに画像撮影装置
JP2003225234A (ja) * 2002-02-01 2003-08-12 Hitachi Medical Corp 血流動態解析装置
JP2006167187A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Hitachi Medical Corp 医用画像表示装置
JP2007202916A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Hitachi Medical Corp 医用画像表示装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5915036A (en) * 1994-08-29 1999-06-22 Eskofot A/S Method of estimation
US5825909A (en) * 1996-02-29 1998-10-20 Eastman Kodak Company Automated method and system for image segmentation in digital radiographic images
EP1526480A1 (en) * 2000-10-17 2005-04-27 Fuji Photo Film Co., Ltd Apparatus for suppressing noise by adapting filter characteristics to input image signal based on characteristics of input image signal
US7430335B2 (en) * 2003-08-13 2008-09-30 Apple Inc Pre-processing method and system for data reduction of video sequences and bit rate reduction of compressed video sequences using spatial filtering
US7835555B2 (en) * 2005-11-29 2010-11-16 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. System and method for airway detection
JP5074390B2 (ja) * 2006-05-19 2012-11-14 株式会社日立メディコ 医用画像表示装置及びプログラム
CN101919230B (zh) * 2007-12-25 2013-02-13 梅迪奇视觉-脑科技有限公司 降低图像噪声的方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63209643A (ja) * 1987-02-26 1988-08-31 三菱電機株式会社 磁気共鳴画像の処理方法
JPH10283471A (ja) * 1997-04-07 1998-10-23 Hitachi Ltd 画像処理方法、画像処理装置および画像処理プログラムを記録した記録媒体
JP2002006574A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd カラー画像形成装置
JP2002063574A (ja) * 2000-08-18 2002-02-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 画像処理方法および装置、記録媒体並びに画像撮影装置
JP2003225234A (ja) * 2002-02-01 2003-08-12 Hitachi Medical Corp 血流動態解析装置
JP2006167187A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Hitachi Medical Corp 医用画像表示装置
JP2007202916A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Hitachi Medical Corp 医用画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20110069875A1 (en) 2011-03-24
JPWO2009145076A1 (ja) 2011-10-06
WO2009145076A1 (ja) 2009-12-03
US8326013B2 (en) 2012-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5367704B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
US20210133231A1 (en) Control method and non-transitory computer-readable recording medium for comparing medical images
US8107700B2 (en) System and method for efficient workflow in reading medical image data
US10222954B2 (en) Image display apparatus, display control apparatus and display control method using thumbnail images
US7388974B2 (en) Medical image processing apparatus
US8160320B2 (en) Medical image display apparatus, method and program, and recording medium for the program
EP1635295A1 (en) User interface for CT scan analysis
JP4911029B2 (ja) 異常陰影候補検出方法、異常陰影候補検出装置
US8244010B2 (en) Image processing device and a control method and control program thereof
US20080008371A1 (en) Considerations when colon segmentation differs between CAD processing and visualization
JP5943353B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
US9824189B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, image display system, and storage medium
JP2007151645A (ja) 医用画像診断支援システム
US9792261B2 (en) Medical image display apparatus, medical image display method, and recording medium
JP4596579B2 (ja) 画像処理方法及び装置
JPH05264232A (ja) 造影血管高精度管径計測装置
EP2199976B1 (en) Image processing method, image processing apparatus and image processing program
JP2015019756A (ja) 読影支援装置、その方法、及びプログラム
US10324582B2 (en) Medical image display apparatus, method for controlling the same
KR20070083645A (ko) Ct 스캔 분석을 위한 사용자 인터페이스
US20130332868A1 (en) Facilitating user-interactive navigation of medical image data
JP6327966B2 (ja) 医用画像表示装置、表示制御装置および表示制御方法、プログラム
US8131045B2 (en) Image processing apparatus, image processing method and recording medium
JP2019170881A (ja) コンピュータプログラム、分類装置、分類方法、画像出力装置及び画像出力装置の動作方法
Song et al. Improved reproducibility of calcium mass score using deconvolution and partial volume correction

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees