JP5367604B2 - 二次電池の内部インピーダンスを測定する方法及び装置 - Google Patents

二次電池の内部インピーダンスを測定する方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池の内部インピーダンスを測定する方法及び装置の技術分野に関するものである。
従来から、自動車等に搭載される鉛蓄電池等の二次電池に関し、その内部インピーダンスを測定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。一般に、二次電池の内部インピーダンスを測定することにより、二次電池の劣化状態を判別できるので、重要度の高い技術となっている。二次電池の内部インピーダンスは、充電又は放電を行っていない状態で、二次電池に流れる電流及び応答電圧をそれぞれ検出し、両者を用いて所定の演算を行うことにより求めることができる。
例えば、特許文献2では、密閉型鉛蓄電池の内部インピーダンスに基づいてその劣化状態を判定する方法が提案されている。そこでは、密閉型鉛蓄電池を予め定めた一定の周期で放電させて一定周波数の放電電流を流し、そのときの放電電流波形及び電圧応答波形をフーリエ変換したのち、内部インピーダンスを算出する方法が述べられている。
また、特許文献3では、電解質に電極を挿入して作られた電気化学素子等では、そのインピーダンスは周波数依存性を持つことが多く、素子の性質を完全に把握するためには、多点の周波数でのインピーダンスを、繰り返し測定する必要があることが述べられている。
特開平10−56744号 特許第3367320号 特開昭53−070472号
一般に、二次電池は充放電を繰り返すため、電極の近傍に分極が発生することが知られている。そして、上記従来の方法で、充放電を終えた後に二次電池の内部インピーダンスを測定する際、分極の影響を強く受けることが問題となる。このように分極の影響を受けた状態で測定した二次電池の内部インピーダンスは誤差を生じるため、従来の方法では、高い精度で内部インピーダンスを求めることは困難であった。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、二次電池の内部インピーダンスを測定する際、分極の影響を除去して高い精度の内部インピーダンスを求めることが可能な二次電池の内部インピーダンス測定方法等を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、可変周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、可変周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスの印加開始タイミングから所定の周期数が経過したタイミング以降の前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴としている。
かかる発明においては、二次電池の充放電を行った後に、分極の影響を受けにくい方向の電流パルスを流すとともに、ある程度の時間経過後に入力電流と応答電圧を測定して二次電池の内部インピーダンスを算出するので、分極の影響による誤差の少ない内部インピーダンスを求めることができる。
請求項2に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記放電電流パルスは、可変した周波数にて連続して放電させ、可変した周波数ごとの放電電流を流し、少なくとも1つの任意の周波数について放電電流の電流波形をフーリエ変換して放電電流波形のフーリエ変換値を求め、放電中の電池電圧の電圧応答波形をフーリエ変換して少なくとも1つの任意の周波数について電圧応答波形のフーリエ変換値を求め、前記電圧応答波形のフーリエ変換値を前記放電電流波形のフーリエ変換値で除して少なくとも1つの任意の周波数について内部インピーダンスを求めることを特徴としている。
請求項3に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記可変した周波数にて連続して放電させ、可変した周波数ごとの放電電流を流し、前記可変した周波数ごとの放電電流の電流波形をフーリエ変換して、前記周波数ごとの放電電流波形のフーリエ変換値を求め、放電中の電池電圧の電圧応答波形をフーリエ変換して前記可変した周波数ごとの電圧応答波形のフーリエ変換値を求め、前記電圧応答波形のフーリエ変換値を前記放電電流波形のフーリエ変換値で除して可変した周波数ごとの内部インピーダンスを求め、周波数ごとに算出した内部インピーダンス値を比較し、その増加あるいは減少割合が一定値以下であれば、ノイズ無しと判断して予め定めた基本周波数での内部インピーダンスを採用し、その増加あるいは減少割合が一定値以上であれば、ノイズ有りと判断して前記算出した内部インピーダンスを採用しないことを特徴としている。
かかる発明においては、放電電流波形を可変した周波数で形成することにより、前記可変した周波数毎に内部インピーダンスを算出して比較することで、ノイズの有無を判定することが可能となる。
請求項4に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記放電電流パルスとして、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記複数の周期の放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、ことを特徴としている。
請求項5に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴としている。
請求項6に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記僅かに可変した複数の周期の放電電流パルス、及び/又は、前記僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスのうち、少なくとも2つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出し、前記少なくとも2つの任意の周波数における前記内部インピーダンスを比較、及び/又は、演算し、内部インピーダンスを求めることを特徴としている。
かかる発明においては、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスを僅かに可変した周波数で形成することにより、前記僅かに可変した周波数毎に内部インピーダンスを算出して比較することができ、インピーダンス値が他と大きく異なるものをノイズ有りと判定して除外することが可能となる。
請求項7に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、少なくとも2つの前記二次電池の内部インピーダンス値を判定し、二次電池が劣化の見込まれる状態又は劣化状態である場合、充電又は交換を要する要対応二次電池の情報と、継続して使用可能な継続使用二次電池の情報とを表示する表示部と、前記二次電池の履歴を記録する記憶部を有し、少なくとも充電して使用する又は継続して使用可能とする二次電池の履歴を保持、又は/及び、継続して判定するプログラムを有する制御・判定部を備えることを特徴としている。
請求項8に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴としている。
請求項9に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを印加することを1セット(組)とし、該1セットを任意の回数繰り返したのち、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴としている。
請求項10に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを、隣り合う放電電流パルス、及び/又は、充電電流パルスの周期を異ならせて印加することを特徴としている。
請求項11に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスのうち、少なくとも2つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出し、前記少なくとも2つの任意の周波数における前記内部インピーダンスを比較、及び/又は、演算し、内部インピーダンスを求めることを特徴としている。
請求項12に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期から求まる複数の内部インピーダンス値について、少なくとも2つの前記内部インピーダンス値を、周波数と内部インピーダンスとの特性にあてはめ、残る前記内部インピーダンス値がノイズであるかどうかを判定することを特徴としている。
かかる発明においては、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスを前記少なくとも3つの異なる周期で形成することにより、前記少なくとも3つの異なる周期毎に内部インピーダンスを算出して比較することができ、特に周波数と内部インピーダンスとの特性に照らしてノイズを含むインピーダンス値を判定して除外することが可能となる。
請求項13に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスからなる前記1セット(組)は、前記1セットに含まれる前記少なくとも3つの異なる周期の順番を各セット毎に異ならせて用いることを特徴としている。
請求項14に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスからなる前記1セット(組)は、前記1セットに含まれる前記少なくとも3つの異なる周期を各セット毎に所定の幅だけ変更して用いることを特徴としている。
請求項15に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、可変周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、可変周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスの印加開始タイミングから所定の周期数が経過したタイミング以降の前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴としている。
請求項16に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出するプログラム、及び/又は、制御部を有することを特徴としている。
請求項17に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出するプログラム、及び/又は、制御部を有することを特徴としている。
請求項18に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法は、少なくとも2つの前記二次電池のインピーダンス値を判定し、二次電池が劣化の見込まれる状態又は劣化状態である場合、充電又は交換を要する要対応二次電池の情報と、継続して使用可能な継続使用二次電池の情報とを表示する表示部と、前記二次電池の履歴を記録する記憶部を有し、少なくとも充電して使用する又は継続して使用可能とする二次電池の履歴を保持、又は/及び、継続して判定するプログラムを有する制御・判定部を備えることを特徴としている。
本発明によれば、二次電池の分極状態に応じた電流パルスを印加し、印加開始タイミングから内部インピーダンスが安定する時間が経過するまで待ち、内部インピーダンスを算出するようにしたので、二次電池の分極の影響を除去して高い精度で内部インピーダンスを測定することが可能となる。
また、本発明によれば、二次電池の分極状態に応じた電流パルスを印加し、印加開始タイミングから所定時間内の複数の内部インピーダンスを用いて逐次計算を行い、2次以上の指数減数関数の係数を決定して内部インピーダンスの収束値を求めるようにしたので、二次電池の分極の影響を受けない状態の内部インピーダンスを正確に推定でき、高い精度で内部インピーダンスを測定することが可能となる。
第1実施形態に係る電源システムの概略の構成を示すブロック図である。 二次電池の等価回路を示す図である。 二次電池に印加される電流パルスの波形の具体例を示す図である。 第1実施形態に係る電源システムにおいて二次電池の内部インピーダンスを測定する際の具体的な処理を説明するフローチャートである。 図4のステップS108における内部インピーダンスの具体的な計算処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る電源システムにおいて二次電池の内部インピーダンスを測定する際の具体的な処理を説明するフローチャートである。 図6のステップS212における内部インピーダンスの収束値計算の具体的な処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において二次電池の内部インピーダンスを求める場合の時間特性の具体例であって、内部インピーダンスの絶対値と実数部を用いて計算を行う場合の例を示す図である。 第2実施形態において二次電池の内部インピーダンスを求める場合の時間特性の具体例であって、内部インピーダンスの虚数部を用いて計算を行う場合の例を示す図である。 二次電池の内部インピーダンスの周波数特性の例を示す図である。 内部インピーダンスの測定に用いられる入力電流のうち、周期が一定の電流波形の例を示す図である。 内部インピーダンスの測定に用いられる入力電流のうち、3つ以上の異なる周期からなる電流波形の例を示す図である。 内部インピーダンスの測定に用いられる入力電流のうち、3つ以上の異なる周期の電流波形を1セットとして、該1セット内の周期の順番を変えて繰り返す電流波形の例を示す図である。 内部インピーダンスの測定に用いられる入力電流のうち、3つ以上の異なる周期の電流波形を1セットとして、該1セット内の周期を任意幅ずつ変更した電流波形の例を示す図である。 内部インピーダンスの測定に用いられる入力電流のうち、基本周波数を挟んで僅かに可変した複数の周期からなる電流波形の例を示す図である。 二次電池の内部インピーダンスを監視するための表示部を持つ実施形態の例を示す図である。 複数の二次電池が配設されているときの内部インピーダンス測定装置の実施形態の例を示す図である。 複数の二次電池を管理し監視するシステムの実施形態の例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。ここでは、二次電池の内部インピーダンスを測定する機能を備えた電源システムに対して本発明を適用する場合として、2つの実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電源システムの概略の構成を示すブロック図である。図1においては、二次電池10と、電流センサ11と、電圧センサ12と、制御部13と、記憶部14と、充電回路15と、放電回路16を含んで電源システムが構成され、二次電池10から各種の負荷20に電力を供給する構成になっている。
図1の構成において、負荷20に電力を供給するための二次電池10としては、例えば、車両用の鉛蓄電池が知られている。ここで、図2に二次電池10の等価回路を示す。図2に示すように、二次電池10は、それぞれ抵抗RΩ、Rct1、Rct2、Rct3とコンデンサCd1、Cd2、Cd3が組み合わされ、正極、電解液、負極が順次接続された等価回路で表すことができる。この場合、二次電池10の内部インピーダンスは、図2における各抵抗及びコンデンサの直並列回路の構成に適合するような複素インピーダンスで表される。後述するように、図2の等価回路で表される二次電池10に一定周期の電流パルスを印加し、印加した電流パルスとその応答電圧をそれぞれフーリエ展開することにより、二次電池10の内部インピーダンスを計算することができる。
一般に、二次電池10は、絶えず充放電を繰り返すことにより、分極を含んだ状態にある。そして、分極の影響を受けた状態では、二次電池10の内部インピーダンスが変動するので、正確な内部インピーダンスを求めるには、分極の影響を除去する必要がある。この場合、二次電池10の充電を行った後の分極の状態(充電分極)では、放電電流パルスを印加するとともに、二次電池10の放電を行った後の分極の状態(放電分極)では、充電電流パルスを印加することにより、分極の影響を小さくすることができる。よって、第1実施形態では、二次電池10の分極状態を判定し、判定結果に応じて放電電流パルスと充電電流パルスを切り換えるようにしている。また、第1実施形態では、二次電池10への電流パルスの印加を開始し、内部インピーダンスが安定するだけの時間を待った後に内部インピーダンスを算出することにより、分極の影響を一層小さくしている。
次に、図1において、電流センサ11は、二次電池10を流れる電流を検出して、制御部13に電流値を送出する。また、電圧センサ12は、二次電池10の両端の電圧を検出して、制御部13に電圧値を送出する。
制御部13は、CPU等により構成され、電源システム全体の動作を制御するとともに、所定のタイミングで後述の内部インピーダンス算出のための演算処理を実行し、求めた内部インピーダンスを車両の制御装置等に送出する。そして、制御部13に接続された記憶部14は、制御プログラム等の各種プログラムを予め記憶するROMや、制御部13による処理に必要なデータを一時的に記憶するRAMなどを含んでいる。
充電回路15は、二次電池10の充電動作を行うときに充電電流を供給する回路である。また、放電回路16は、二次電池10の放電動作を行うときに二次電池10から負荷20に流れる放電電流を供給する回路である。これらの充電回路15及び放電回路16は、制御部15によって制御され、充電動作時は充電回路15のみがオンの状態となり、放電動作時は放電回路16のみがオンの状態となる。第1実施形態では、二次電池10の内部インピーダンスの測定に際し、充電回路15は充電電流パルスを供給する構成を備え、放電回路16は放電電流パルスを供給する構成を備えている。
図3は、二次電池10に印加される電流パルス(充電電流パルス又は放電電流パルス)の波形の具体例を示す図である。図3に示す電流パルスは、一定の周期Tpと一定の電流振幅Xを有する矩形波のパルスであり、各周期内で電流が0とXの間を交互に繰り返す波形の例を示している。なお、周期Tp及び電流振幅Xは、二次電池10の特性と計算処理の状況に応じて最適値を設定すればよい。
なお、制御部13は記憶部14には動作フラグを保持し、二次電池10に対する充電動作又は放電動作を行った際、それを識別可能に動作フラグに記録する。よって、制御部13による処理に際し、動作フラグを参照することにより、その時点の二次電池10が充電動作の後に充電分極を受けた状態にあるか、放電動作の後に放電分極を受けた状態にあるかを判定することができる。
次に、第1実施形態に係る電源システムにおいて二次電池10の内部インピーダンスを測定する際の具体的な処理を説明する。図4は、主に制御部13が記憶部14に保持される制御プログラムに基づき実行する処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す演算処理は、電源システムにおいて充電又は放電が終了した後、所定のタイミングで実行開始される。
図4において、電源システムにおける処理が開始されると、制御部13による演算に必要なパラメータの初期設定を行う(ステップS101)。ステップS101の初期設定の対象となるパラメータとしては、電圧サンプル値を取得する際のサンプリング間隔ts、二次電池10に印加するパルスの基本周波数f1、内部インピーダンスの測定時に印加される電流パルスに関しての先頭パルスサイクルC1及び測定パルスサイクル数C2、電流値又は電圧値の連続読み取り個数α、電流振幅値Xなどがある。
ステップS11においては、例えば、ts=0.001(秒)、f1=20(Hz)、C1=10、C2=5、α=5などの初期設定値を用いればよい。なお、二次電池10の特性に応じた適切な固定的な初期設定値を予め定めておくこともできるが、動作状況等に応じて初期設定値を適宜に変更できるようにしてもよい。
次に、二次電池10の直近の充放電動作を判定する(ステップS102)。すなわち、制御部13が記憶部14の動作フラグを読み出し、充電動作と放電動作のいずれの状態を示しているかを判定すればよい。その結果、ステップS102において動作フラグが充電動作を示していると判断された場合、充電分極の影響を避けるべく、印加すべき電流としてパルス放電を設定する(ステップS103)。一方、ステップS102において動作フラグが放電動作を示していると判断された場合、放電分極の影響を避けるべく、印加すべき電流としてパルス充電を設定する(ステップS104)。
続いて、ステップS103で設定されたパルス充電又はステップS104で設定されたパルス放電のいずれかのパルス電流を、二次電池10に印加開始する(ステップS105)。この場合、二次電池10に対する充電動作を行った後においては、放電回路16から供給されるパルス放電電流が印加される一方、二次電池10に対する放電動作を行った後においては、充電回路15から供給されるパルス充電電流が印加されることになる。
次に、二次電池10の内部インピーダンス算出に先立って、予め設定されている測定開始タイミングに達したか否かを判断する(ステップS106)、その結果、測定開始タイミングに達した時は(ステップS106;YES)、ステップS107に進み、まだ測定開始タイミングに達していない間は(ステップS106;NO)、測定開始タイミングを待ち続ける。ステップS106における測定開始タイミングとしては、ステップS101で設定された先頭パルスサイクルC1の周期内における所定の時点を設定すればよい。
ステップS107に進んだときは、内部インピーダンスの計算処理の順番を示すカウンタmを1に設定する。後述するように、このカウンタmは、初期値1からC2まで変化させて全部でC2個の測定結果を得るために用いられる。
次に、二次電池10の内部インピーダンスの計算処理を実行する(ステップS108)。図5は、ステップS108における内部インピーダンスの具体的な計算処理を示すフローチャートである。図5においては、まず二次電池10の電流センサ11と電圧センサ12をサンプリング間隔tsで順次読み取り、二次電池10の電流値I(n)及び電圧値V(n)を所定個数だけ取得する(ステップS301)。例えば、印加パルスの1周期内のサンプリング個数をNとしたとき、サンプリング間隔ts毎にn=1、2、3、〜N+αの範囲内で電流値I(n)及び電圧値V(n)を取得すればよい。この場合、印加パルスの2周期内で2α個ずつの電流値I(n)及び電圧値V(n)が得られることになる。なお、ステップS301において電流値I(n)及び電圧値V(n)を読み取る個数は、計算処理の便宜に合わせて自在に設定可能である。
次に、ステップS301で取得した複数の電圧値V(n)を用いて、電圧変化量を計算する(ステップS302)。例えば、n=1、2、3、〜N+αに対応する電圧値V(n)を用いて、以下の(1)式で示される電圧変化量aを計算すればよい。この電圧変化量aにより、1周期進んだ時点における電圧値V(n)の変化を判別することができる。
Figure 0005367604
次に、ステップS302で求めた電圧変化量aを用いて、電圧値V(n)の時間的変動を補正した補正電圧値V’(n)を算出する(ステップS303)。上述の(1)式により求めた電圧変化量aを用いる場合、以下の(2)式で示される補正電圧値V’(n)を計算すればよい。
Figure 0005367604
次に、二次電池10の電流の1次フーリエ係数AI、BIを次の(3)、(4)式に従って計算する(ステップS304)。
Figure 0005367604
同様に、二次電池10の電圧の1次フーリエ係数AV、BVを次の(5)、(6)式に従って計算する(ステップS305)。
Figure 0005367604
なお、第1実施形態では1次フーリエ展開を行う場合を説明するが、より次数の高いフーリエ展開を行うようにしてもよい。その場合は、(3)〜(6)式は、高次のフーリエ係数に置き換えて計算すればよい。
そして、(3)〜(6)式の計算結果を用いて、二次電池10の内部インピーダンスを計算する(ステップS306)。ステップS306では、m番目の内部インピーダンスZ(m)のうち、実数部Z(m)real、虚数部Z(m)imag、絶対値Z(m)absを次の(7)〜(9)式に従ってそれぞれ算出するものとする。
Figure 0005367604
次に、図4に戻って、内部インピーダンスの計算処理を継続するか終了するかを判断すべく、カウンタmがC2に達したか否かを判断する(ステップS109)。その結果、mがC2に達したときは(ステップS109;YES)、ステップS112に進み、mがC2に達していないときは(ステップS109;NO)、ステップS110に進む。すなわち、測定パルスサイクル数C2までの範囲内で内部インピーダンスが得られた場合、それ以降の計算処理は不要になるため、ステップS109で判断を行っている。
ステップS109からステップS110に進んだ場合は、内部インピーダンスの計算処理の順番を更新すべく、カウンタmに1を加える。そして、前回ステップS108を実行したタイミングから2周期分の時間が経過するまで待ち(ステップS111;NO)、2周期分の時間が経過した時点で(ステップS111;YES)、ステップS108に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS109からステップS112に進んだ場合は、ステップS105で印加開始されたパルス充電又はパルス放電の印加を停止する。この段階においては、時間軸上でC2個の内部インピーダンスが得られることになる。そして、これらC2個の内部インピーダンスの平均値を計算する(ステップS113)。ステップS113においては、(7)〜(9)式の結果を用いて内部インピーダンスの実数部Zreal、虚数部Zimag、絶対値Zabsを次の(10)〜(12)式に従ってそれぞれ算出する。
Figure 0005367604
このように、第1実施形態によれば、二次電池10に分極の状態に適合するような電流パルスを印加するとともに、電流パルスを印加した直後の分極の影響が大きい時間範囲を避けることにより、安定した状態の内部インピーダンスを測定することができ、その誤差を十分小さくすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態の場合と比べると、主に内部インピーダンスを算出する過程に相違がある。なお、第2実施形態に係る電源システムは、図1に示す第1実施形態の場合と概略の構成が共通するとともに、二次電池10に印加される電流パルスは、図3に示す第1実施形態の場合の波形と同様とすることができるため、これらの説明については省略する。
以下、第2実施形態に係る電源システムにおいて二次電池10の内部インピーダンス測定時の具体的な処理を説明する。図6は、主に制御部13が記憶部14に保持される制御プログラムに基づき実行する処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す演算処理は、図4の場合と同様、電源システムにおいて充電又は放電が終了した後、所定のタイミングで実行開始される。
図6において、電源システムにおける処理が開始されると、制御部13による演算に必要なパラメータの初期設定を行う(ステップS201)。ステップS201の初期設定の対象となるパラメータとしては、電圧サンプル値を取得する際のサンプリング間隔ts、二次電池10に印加するパルスの基本周波数f1、内部インピーダンスの測定時に印加される電流パルスに関しての総パルスサイクル数C3、電流振幅値Xなどがある。
ステップS201において、ts、f1、Xなどは、第1実施形態の場合と同様の初期設定値を用いればよい。一方、総パルスサイクル数C3としては、5〜50サイクルの範囲に設定することが望ましい。なお、ステップS201における初期設定値は、第1実施形態の場合と同様に、二次電池10の特性に応じて予め定めておいてもよいが、動作状況等に応じて適宜に変更可能できるようにしてもよい。
次に、二次電池10の直近の充放電動作の状態を判定し、印加すべきパルス電流としてパルス放電又はパルス充電を設定し、設定されたパルス電流を印加するまでの一連の処理(ステップS202〜S205)については、第1実施形態の場合と同様に行われる(図4のステップS102〜S105)。次いで、内部インピーダンスの計算処理の順番を示すカウンタmを1に設定する(ステップS206)。後述するように、このカウンタmは、初期値1からC3まで変化させて全部でC3個の測定結果を得るために用いられる。
次に、二次電池10の内部インピーダンスの計算処理を実行する(ステップS207)。ステップS207においては、第1実施形態と同様、図5のフローチャートで示す計算処理を実行する。ただし、第2実施形態では、後述するように計算の便宜上、印加パルスの1周期ごとに図5の計算処理を行うので、ステップS301における電流値I(n)及び電圧値V(n)は、1周期ごとに所定個数だけ取得することになる。
次に、図6において、内部インピーダンスの計算処理を継続するか終了するかを判断すべく、カウンタmがC3に達したか否かを判断する(ステップS208)。その結果、mがC3に達したときは(ステップS208;YES)、ステップS211に進み、mがC3に達していないときは(ステップS208;NO)、ステップS209に進む。
そして、ステップS208からステップS209に進んだ場合は、カウンタmに1を加えた後、上記ステップS207を実行したタイミングから1周期分の時間が経過するまで待ち(ステップS210;NO)、1周期分の時間が経過した時点で(ステップS210;YES)、ステップS207に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS209からステップS211に進んだ場合は、ステップS205で印加開始されたパルス充電又はパルス放電の印加を停止する。この段階においては、時間軸上でC3個の内部インピーダンスが得られることになる。そして、これらC3個の内部インピーダンスの収束値を逐次計算によって求める(ステップS212)。
図7は、ステップS212における内部インピーダンスの収束値計算の具体的な処理を示すフローチャートである。図7においては、まず二次電池10の内部インピーダンスを近似するための2次の指数減衰関数に対応する係数の初期設定を行う(ステップS401)。ここで、図7の処理で用いる2次の指数減衰関数としては、次の(13)式で示すように、時間Tに対するF(T)を用いるものとする。
Figure 0005367604
ステップS401においては(13)式に含まれる5個の係数A1〜A5について、予め記憶部14に記憶されている初期値を読み出して設定する。これらの係数A1〜A5は、最小二乗法に基づく最適解を導き出すために用いられ、後述するように計算の過程で値が順次更新されていく。なお、各係数A1〜A5の初期値としては、予め実験的に得られた所定値を用いればよい。
次に、(13)式で表される指数減衰関数F(T)を、m番目の内部インピーダンスの実数部Z(m)realに対し適用することにより、次の(14)式で表されるF(m)を計算する(ステップS402)。
Figure 0005367604
ステップS402においては、(14)式のF(m)を用いて、m=1〜C3の範囲で変化させ、全部でC3個の計算値が得られることになる。なお、図7の処理では、内部インピーダンスの実数部Z(m)realを用いて計算を行う場合を説明するが、内部インピーダンスの虚数部Z(m)imag、又は絶対値Z(m)absを用いて計算を行ってもよい。
次に、ステップS402で得られたF(m)と、ステップS207で求めた内部インピーダンスの実数部Z(m)realとの差であるR(m)をm=1〜C3の範囲で計算する(ステップS403)。すなわち、次の(15)式で表されるC3個のR(m)を求める。
Figure 0005367604
次に、最小二乗法の適用に際しての各係数A1〜A5に対応する偏微分項を計算する(ステップS404)。ステップS404では、次の(16)式で表される各係数A1〜A5に対応する偏微分項をm=1〜C3の範囲で求める。
Figure 0005367604
そして、ステップS404で得られた各偏微分項を用いて最小二乗法の連立方程式に適合する行列Bを計算する(ステップS405)。具体的には、次の(17)式で表される行列Bを求める。
Figure 0005367604
なお、(17)式に示される行列Bは、5×5の正方行列であり、かつ、B(x,y)=B(y,x)の対称行列である。次に、ステップS403で得られたR(m)と、ステップS404で得られた偏微分項とを用いて、次の(18)式で表されるdRを計算する(ステップS406)
Figure 0005367604
続いて、ステップS405で得られた行列Bと、ステップS407で得られたdRとを用いて、次の(19)式で表される差分ddを計算する(ステップS407)。
Figure 0005367604
このように、ステップS407においては、係数A1〜A5のそれぞれに対応する5個の差分dd1〜dd5が得られ、これらに基づき最小二乗法の最適解を評価することができる。
そして、ステップS407で得られた5個の差分dd1〜dd5について、次の(20)式を満たすか否かを判断する(ステップS408)。
Figure 0005367604
なお、(20)式の右辺のkとしては、ゼロに近いと判断し得る所定値を用いることができる。そして、(20)式を満たすと判断されると(ステップS408;YES)、各差分dd1〜dd5が十分ゼロに近づき、その時点で最小二乗法の最適解が得られたものとしてステップS409に進む。一方、(20)式を満たさないと判断されると(ステップS408;NO)、各差分dd1〜dd5が大きく最小二乗法の最適解が得られていないものとして、次の(21)式に基づき各々の係数A1〜A5を更新する(ステップS409)。
Figure 0005367604
ステップS409において係数A1〜A5が更新されると、再びステップS402に移行して、新しい係数A1〜A5を用いて最小二乗法を適用したステップS402〜S408の処理を継続する。
一方、ステップS408からステップS410に移行する場合は、内部インピーダンスの実数部Z(m)realが長期的に十分安定するときの収束値Z0を次の(22)式により計算する(ステップS410)。
Figure 0005367604
ただし、Txは二次電池10の内部インピーダンスが安定するまでに要する安定時間であり、十分長い所定の時間に予め設定する必要がある。かかる(22)式によりステップS410で得られた収束値Z0と、この時点の係数A1〜A5は、それぞれ記憶部14に保存され、必要に応じて記憶部14から読み出して利用することができる。
次に、第2実施形態において、上述の処理を適用して二次電池10の内部インピーダンスを求めた場合の時間特性の具体例を説明する。ここでは、周期20Hzの矩形波の電流パルスを二次電池10に印加し、2次の指数減衰関数を用いて内部インピーダンスを近似する場合を想定する。このような条件下で、図8は、内部インピーダンスの絶対値Zabs及び実数部Zrealを用いて計算を行う場合の例であり、図9は、内部インピーダンスの虚数部Zimagを用いて計算を行う場合の例である。
図8及び図9においては、図6の処理によって時間軸上で順次算出された複数の内部インピーダンスをプロットで示すとともに、そのうち所定の時間内で逐次計算により決定した係数を有する2次の指数減衰関数により近似される内部インピーダンスの時間変化を示している。なお、図8及び図9においては、横軸にサイクル数を設定しているので、サイクル数×周期Tpの時間に対応する内部インピーダンスの変化を示している。図8及び図9のいずれの場合も、サイクル数が小さい初期の時間内における内部インピーダンスの変化が大きくなるが、その時間変動を2次の指数減衰関数を用いて高精度に近似し得るため、誤差を十分に小さくすることができる。
上記の第1実施形態及び第2実施形態では、二次電池の内部インピーダンスの測定時に印加する電流パルスの波形を、図3に示すような一定周期の波形を用いていた。しかしながら、一定周期の電流パルスをインピーダンス測定に用いた場合、隣り合う周波数が同じなためノイズが混入してもその判別が容易でないことがあった。
本発明の二次電池の内部インピーダンス測定方法では、前記電流パルスの波形を一定周期に限定するものではなく、可変した複数の周波数を用いることができる。前記二次電池に印加する前記電流パルスの周波数と前記二次電池の内部インピーダンスには、図10に示す関係がある。すなわち、周波数に対し内部インピーダンス501は単調増加又は単調減少の傾向を示す。従って、仮に図10の502または503のような凸又は凹となる傾向が見られた場合には、502または503にノイズが混入されているものと判断してこれを除去することにより適切な内部インピーダンスを求めることができる。
図11は、従来の方法の1例を説明する図である。従来の電流パルスの波形が一定周期である方法によると、ノイズが入った場合にも見分けがつかない、あるいは、ノイズかどうかを判別することが難しかった。この場合、ノイズを内部インピーダンスとしてそのまま求めることになる恐れがある。
図12は、この発明の方法の1例を説明する図である。この発明によると、3つ以上の異なる周期の電流波形としているので、基本周波数T3のときにノイズが入った場合にも、T3の前後のT2やT4から求めた内部インピーダンスと比較することでノイズの排除が可能である。なお、この際、T1,T5も比較対象とすることができる。
この方法においては、周期が異なる少なくとも3回の電流波形を1セットとして繰り返し実施し、例えば、繰り返した中から任意の1セットについて基本周波数を含む3つの周期でのインピーダンスを求め、3つのインピーダンスに基づいてノイズの無い所望のインピーダンスを求めることができる。
また、3つの周期は、基本周期の少なくとも±5%以上異なるようにするのが望ましい。このようにすれば、図10に示す通り、周期の違いにより3つのインピーダンスの大きさは、単調増加または単調減少等の単純な傾向を示す。従って、周波数に対するインピーダンスの変化に凸となる傾向や凹となる傾向があった場合、ノイズの有無を考慮できるため、ノイズの入った測定値を採用しないと判断することが可能となる。
また、基本周期は内部インピーダンスの周波数特性が略直線状になる任意の範囲、あるいは、直線近似できる任意の範囲から選択するのが望ましい。例えば、表1のように、3つの周期のうち基本周期を20[Hz]、残る周期を10[Hz]と1[kHz]とするもの(図10)。3つの周期のうち基本周期を15[Hz]、残る周期を50[Hz]と800[Hz]とするもの。あるいは、基本周期が残る2つの周期間にない、基本周期を10[Hz]、残る周期を40[Hz]と500[Hz]とするもの等である。
Figure 0005367604
さらに、3つの周期で個別に(1つの周期毎に)それぞれインピーダンスを測定する場合に比較して、本発明は、ほとんど同時間に測定しているため、3つのインピーダンスに及ぼすノイズの影響をより明確に判断することが可能となる。この方法によると、3つの異なる周期でインピーダンスを計算し、その3つのインピーダンスに基づいて、ノイズの影響が無いことを確認した上で、所望のインピーダンスを求めることが可能となる。
可変した複数の周波数の別の例として、図12に示した3つ以上の異なる周期の電流波形にさらに別の特徴を加えた電流波形が考えられる。図13に示す波形は、3つ以上の異なる周期、図13では5つの電流波形を1セットとして、該1セットを所定の回数繰り返して前記二次電池に印加するものである。但し、図13に示す電流波形では、1セットに含まれる3つ以上の異なる周期の電流波形を周期の順番を変えて作成している。
図12に示した3つ以上の異なる周期の電流波形にさらに別の特徴を加えた電流波形の例として、図14に示す電流波形が考えられる。図14では、3つ以上の異なる周期、図14では5つの電流波形を1セットとしているが、各1セットに属する3つ以上の異なる周期はそれぞれ任意幅ずつ加算(又は減算)されている。
図12に示した3つ以上の異なる周期の電流波形だけでなく、図13あるいは図14に示すように、二次電池に印加する電流波形をさらに工夫することにより、算出される内部インピーダンスがノイズの影響を受けているか否かの判定をより確実に行えるようにすることが可能となる。
可変した複数の周波数の別の例として、図15に示すような波形が考えられる。図15は、基本周波数を20Hzとしたときの一実施例であり、基本周波数を挟んで僅かに可変した複数の周波数の波形を示している。このような波形を用いたときの本発明の内部インピーダンスの測定方法は、二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加する。
前記放電電流パルス又は前記充電電流パルスのうち少なくとも2つの任意の周波数について、前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する。前記算出した少なくとも2つの任意の周波数における前記内部インピーダンスを比較、及び/又は、演算し、内部インピーダンスを求める。
たとえば、図15において、基本周波数の20Hzと基本周波数を挟んでその前後の19.9Hzと20.1Hzの3つの周波数の放電電流パルス又は充電電流パルスを入力したときの入力電流と応答電圧を測定し、前記各周波数における内部インピーダンスを算出する。19.9Hz、20Hz、20.1Hzのように3つの周波数の差が小さい場合には、それぞれで算出されたインピーダンスも大きな差が無いものと考えられる。そこで、前記3つの周波数に対してそれぞれ算出された3つのインピーダンスを比較して、ほぼ同程度の大きさの場合にはノイズ無しと判定して基本周波数20Hzのインピーダンス、又は少なくとも2つのインピーダンスの平均値を、前記二次電池の内部インピーダンスとして採用することができる。
次に、本発明の前記二次電池の内部インピーダンス測定方法を採用した測定装置の実施形態について説明する。図16は、二次電池の内部インピーダンスを監視するための表示部を持つ実施形態を示す図である。二次電池21の設置側には図1に示した電源システム1を配設し、電源システム1で算出された二次電池21の内部インピーダンス情報が無線装置22を介して送出される。表示部25は所望の場所に設置され、無線装置22から送出された二次電池21の内部インピーダンス情報を無線装置23で受信してコンピュータ24に送られる。コンピュータ24に送られた内部インピーダンス情報は、コンピュータ24で表示に適した態様に加工され、表示部25に表示される。なお、電源システム1のすべての機能を二次電池21の設置側に配設する必要は無く、例えば電源システム1の機能のうち制御部13及び記憶部14を表示部側に配設してもよい。このような構成とすることにより、二次電池21の内部インピーダンスの確認が容易となる。例えば、複数の表示部を設ける、又は、複数箇所(蓄電池製造メーカ、保守・メンテナンス拠点等)毎に設けた表示部から蓄電池(二次電池)の状態を監視し、あるいは、1箇所の表示部により、複数の蓄電池(二次電池)の監視や管理を行える。さらに、それらの際、蓄電池を区別するシリアル番号やID番号等を付与しておけば、蓄電池の個体識別を容易に行うことが可能となる。
また、別の実施例として、図17に示す構成が考えられる。すなわち、電気的情報(電圧、電流、抵抗等)は離れた場所で判定可能であるので、複数の二次電池が離れた場所に配設されている場合において、内部インピーダンスを算出する機能は特定の場所に設置され前記複数の二次電池に共有して用いられる場合である。なお、温度測定は蓄電池の近傍や蓄電池21毎に温度センサ32を備えることが望ましい。
図17において、複数の二次電池21側には、図示しない電流センサ11、電圧センサ12、温度センサ32が配設される。または、充電回路15及び放電回路16、及び/又は、温度センサ32を内設した電源制御部40が配設される。前記特定の場所には二次電池インピーダンス測定装置31が設置されている。二次電池インピーダンス測定装置31には、内部インピーダンスを算出する機能を有する制御部が内設されており、複数の二次電池21A、21B等に共有して用いられる。切替部33は、二次電池インピーダンス測定装置31といずれかの二次電池21とを切り替えて接続するためのものであり、図17では二次電池21Bが接続されている。
このような構成とすることにより、切替部33での切替により内部インピーダンスの測定を行う二次電池21と二次電池インピーダンス測定装置31とを接続し、接続された二次電池21から入力電流及び応答電圧等のデータを二次電池インピーダンス測定装置31に送出して内部インピーダンスを算出することができる。本実施例により、複数の二次電池の内部インピーダンス測定を、共有の二次電池インピーダンス測定装置31で行えるようになる。それらは、例えば、観測装置や通信装置毎に設置した複数の蓄電池の劣化判定を行える。また、車両においても座席の下や前後の収納スペース等に複数個設置した場合に、少なくとも1つの蓄電池の劣化判定を行うことができる。さらに、1箇所の蓄電池劣化判定装置やコンピュータで管理することもできる。従って、コスト低減等の効果が得られる。
さらに、別の実施例として、図18において、装置・電源制御装置34には、GPS(Global Positioning System)装置35、照明36、稼動部37等が接続される。装置・電源制御装置34によって電源を供給又は/及び制御をする。例えば、照明36の点灯・消灯、稼動部37の動作制御やエネルギー消費量の制御等をするものである。なお、GPS装置35は位置や標高の他に時間も検出できるので、装置・電源制御装置34他の時刻合わせに利用することができる。
このようにすれば、装置・電源制御装置34によって複数の二次電池21を管理し、表示部25aに二次電池21の内部インピーダンスを表示することができる。また、劣化が見込まれるあるいは劣化状態である二次電池に対して充電又は交換を要求する情報を提供する一方、継続使用可能な二次電池についても関連情報を提供することができる。さらに、装置・電源制御装置34、二次電池インピーダンス測定装置38,39や図示しないコンピュータ等にはコネクタや無線(赤外線等)を介して外部機器と情報の送受信ができ、内部インピーダンス情報の授受や制御プログラムのインストールや更新ができるようにしてよい。また、表示部25は、装置・電源制御装置34や二次電池インピーダンス測定装置38,39に、液晶画面(LCD)やランプ等が付いている、または、内蔵する構成であってよい。
1…電源システム
10、21…二次電池
11…電流センサ
12…電圧センサ
13…制御部
14…記憶部
15…充電回路
16…放電回路
20…負荷
22,23…無線装置
24…コンピュータ
25…表示部
31、38、39…インピーダンス測定装置
32…温度センサ
33…切替部
34…装置・電源制御装置
35…GPS装置
36…照明
37…稼働部
40…電源制御部
501…内部インピーダンスの特性を示すグラフ
502、503…ノイズが有るときの内部インピーダンス

Claims (18)

  1. 二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、
    前記充電分極を受けていると判定された場合、可変周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、可変周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスの印加開始タイミングから所定の周期数が経過したタイミング以降の前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、
    ことを特徴とする二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  2. 前記放電電流パルスは、可変した周波数にて連続して放電させ、可変した周波数ごとの放電電流を流し、少なくとも1つの任意の周波数について放電電流の電流波形をフーリエ変換して放電電流波形のフーリエ変換値を求め、
    放電中の電池電圧の電圧応答波形をフーリエ変換して少なくとも1つの任意の周波数について電圧応答波形のフーリエ変換値を求め、
    前記電圧応答波形のフーリエ変換値を前記放電電流波形のフーリエ変換値で除して少なくとも1つの任意の周波数について内部インピーダンスを求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  3. 前記可変した周波数にて連続して放電させ、可変した周波数ごとの放電電流を流し、前記可変した周波数ごとの放電電流の電流波形をフーリエ変換して、前記周波数ごとの放電電流波形のフーリエ変換値を求め、
    放電中の電池電圧の電圧応答波形をフーリエ変換して前記可変した周波数ごとの電圧応答波形のフーリエ変換値を求め、
    前記電圧応答波形のフーリエ変換値を前記放電電流波形のフーリエ変換値で除して可変した周波数ごとの内部インピーダンスを求め、周波数ごとに算出した内部インピーダンス値を比較し、
    その増加あるいは減少割合が一定値以下であれば、ノイズ無しと判断して予め定めた基本周波数での内部インピーダンスを採用し、その増加あるいは減少割合が一定値以上であれば、ノイズ有りと判断して前記算出した内部インピーダンスを採用しない
    ことを特徴とする請求項2に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  4. 前記放電電流パルスとして、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記複数の周期の放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  5. 前記二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1つに記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  6. 前記僅かに可変した複数の周期の放電電流パルス、及び/又は、前記僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスのうち、少なくとも2つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出し、
    前記少なくとも2つの任意の周波数における前記内部インピーダンスを比較、及び/又は、演算し、内部インピーダンスを求める
    ことを特徴とする請求項5に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  7. 少なくとも2つの前記二次電池の内部インピーダンス値を判定し、二次電池が劣化の見込まれる状態又は劣化状態である場合、充電又は交換を要する要対応二次電池の情報と、継続して使用可能な継続使用二次電池の情報とを表示する表示部と、前記二次電池の履歴を記録する記憶部を有し、少なくとも充電して使用する又は継続して使用可能とする二次電池の履歴を保持、又は/及び、継続して判定するプログラムを有する制御・判定部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  8. 二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、
    ことを特徴とする二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  9. 前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを印加することを1セット(組)とし、
    該1セットを任意の回数繰り返したのち、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出することを特徴とする請求項8に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  10. 前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを、
    隣り合う放電電流パルス、及び/又は、充電電流パルスの周期を異ならせて印加することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  11. 前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスのうち、少なくとも2つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出し、前記少なくとも2つの任意の周波数における前記内部インピーダンスを比較、及び/又は、演算し、内部インピーダンスを求めることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1つに記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  12. 前記少なくとも3つの異なる周期から求まる複数の内部インピーダンス値について、
    少なくとも2つの前記内部インピーダンス値を、周波数と内部インピーダンスとの特性にあてはめ、
    残る前記内部インピーダンス値がノイズであるかどうかを判定することを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1つに記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  13. 前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスからなる前記1セット(組)は、
    前記1セットに含まれる前記少なくとも3つの異なる周期の順番を各セット毎に異ならせて用いることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  14. 前記少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルス、及び/又は、前記少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスからなる前記1セット(組)は、
    前記1セットに含まれる前記少なくとも3つの異なる周期を各セット毎に所定の幅だけ変更して用いることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の二次電池の内部インピーダンス測定方法。
  15. 二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、
    前記充電分極を受けていると判定された場合、可変周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、可変周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスの印加開始タイミングから所定の周期数が経過したタイミング以降の前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出する、
    ことを特徴とする二次電池の内部インピーダンス測定装置。
  16. 二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、
    前記充電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、僅かに可変した複数の周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出するプログラム、及び/又は、制御部を有することを特徴とする二次電池の内部インピーダンス測定装置。
  17. 二次電池が充電分極と放電分極のいずれを受けた状態にあるかを判定し、前記充電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の放電電流パルスを前記二次電池に印加する一方、前記放電分極を受けていると判定された場合、少なくとも3つの異なる周期の充電電流パルスを前記二次電池に印加し、
    前記充電電流パルス又は前記放電電流パルスのうち、少なくとも1つの任意の周波数について前記二次電池の入力電流と応答電圧を測定し、
    前記測定された入力電流と応答電圧を用いて前記二次電池の内部インピーダンスを算出するプログラム、及び/又は、制御部を有することを特徴とする二次電池の内部インピーダンス測定装置。
  18. 少なくとも2つの前記二次電池のインピーダンス値を判定し、二次電池が劣化の見込まれる状態又は劣化状態である場合、充電又は交換を要する要対応二次電池の情報と、継続して使用可能な継続使用二次電池の情報とを表示する表示部と、前記二次電池の履歴を記録する記憶部を有し、少なくとも充電して使用する又は継続して使用可能とする二次電池の履歴を保持、又は/及び、継続して判定するプログラムを有する制御・判定部を備えることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載の二次電池の内部インピーダンス測定装置。
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