JP5365995B2 - ダイカストマシンの射出装置 - Google Patents

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Description

アルミニウム製品を鋳造するダイカストマシンの射出装置であって、特にサーボモータにより駆動する装置の機械構造に関する。
まず、横型のダイカストマシンによる一般的なダイカスト鋳造装置及び方法を、図7を用いて説明する。
ダイカストマシン(鋳造装置)100は、金型装置101と、射出装置102とを具備している。金型装置101には、対向する一対の固定プラテン120と可動プラテン121との間に、固定金型118と可動金型119が取付けられている。固定金型118と可動金型119は、固定プラテン120と可動プラテン121などで構成される型締装置によって閉じられることにより、その間にキャビティ(空洞)122を形成する。型締力が負荷された状態において、キャビティ122内にアルミニウム(AL)などの溶湯(高温で溶融状態)が射出充填され、冷却固化後に金型が開かれて取り出すことにより、鋳造成形品を製造できる。アルミ溶湯を射出充填するために、射出装置102が設けられている。また、固定プラテン120には、アルミ溶湯が貯められるプランジャースリーブ117が設けられており、固定プラテン120及び固定金型118を貫通して、キャビティ122に流体連絡する。
射出装置102には、アルミ溶湯を射出するための油圧駆動の往復動ピストン/シリンダーを備える射出シリンダーが設けられている。射出シリンダーは、射出シリンダー本体116とピストン103とを具備する。ピストン103は、プランジャースリーブ117に係合する。また、ピストン103は、図7において左端にピストンヘッド115を具備し、そのピストンヘッド115と一体化しているピストンロッド114に射出カップリング113でプランジャーロッド112が連結され、その先にプランジャーチップ111が取付けられている。プランジャーチップ111は、プランジャースリーブ117内に嵌合し、プランジャースリーブ117内で往復運動して、プランジャースリーブ117内のアルミ溶湯を圧送することにより、アルミ溶湯をキャビティ122内に射出充填する。
図7の実施の形態においては、射出装置102は油圧式であるので、図示せぬ油圧装置により、作動油をシリンダー本体116のヘッド側に供給して、ピストンヘッド115及びピストンロッド114を駆動する。そして、プランジャースリーブ117に貯められたアルミ(AL)溶湯をプランジャーチップ111で押して、固定金型118、可動金型119から形成されるキャビティ(空洞)122に射出充填して鋳造成形する。
ここで、溶湯をキャビティ内に射出充填する際の射出速度や射出圧力を、適切に設定し制御することが、良品を鋳造するためには極めて重要である。
一般的な鋳造の射出速度パターンを、図8を用いて説明する。
射出充填工程が開始される前の給湯工程において、図示せぬ給湯装置により溶湯が射出スリーブ117内に注湯され、射出開始状態となる。この時のプランジャーチップ111の先端位置はAである。(図8の上の図を参照)
この状態から、まず低速射出工程が行われる。この工程では、低速でプランジャーチップ111を前進させ、射出スリーブ117の内部において溶湯が波立ち空気を巻き込まないようにすることが必要である。そのため、安定した低速(VL)の制御が要求される。プランジャーチップ111が前進し、溶湯が射出スリーブ117の上壁まで達し更に湯面がゲート近傍まで上昇するB位置に達すると(射出ストロークセンサがSL前進したことを検知すると)、高速射出工程に切り替えられる。(図8の上から2番目の図を参照)
高速射出工程では、プランジャーチップ111等を一気に加速し、高速(Vh)でキャビティ122内に溶湯を射出充填する。これは、溶湯が低温であるキャビティ122の表面に接触すると瞬時に凝固するためであり、できるだけ短時間で凝固する前に充填することが、良品の鋳造のためには望ましい。特に、キャビティ122(鋳造品)が大型化、複雑化すると、より高速化が求められる。
そして、キャビティ122内に溶湯が完全に充填する直前なると、サージ圧によるバリの発生を防止するため射出速度は下げられる。プランジャーチップ111がC位置に達しキャビティ122内に溶湯が充満すると、射出圧力(射出シリンダーのヘッド側圧力)が上昇するので、圧力センサの測定値が設定切換え圧力になった時に、次の昇圧保持工程に切換える。(図8の上から3番目の図を参照)
昇圧保持工程では、あまり早く圧力を上昇させるとバリが発生し、また遅いと引け巣が発生するので、適切な昇圧速度で上昇させる。そして、設定された保持圧力まで達すると一定の時間溶湯圧力を保持制御し、溶湯が凝固冷却して収縮する分、プランジャーチップ111を前進させる。(図8の下の図を参照)
このように高速射出と高い保持圧力が要求されるため、従来のダイカストマシンの射出装置は、油圧装置によって駆動されていた。この油圧装置には、油圧ポンプ、大容量のアキュムレータ、ガスボトル、切換えバルブ、配管、オイルタンクなどが必要で、油圧回路は複雑になっていた。そのため、装置の大型化や、油漏れ、メインテナンス作業の増大などの問題点があった。さらに、油圧回路内を高速で作動油が流動するため、圧力損失が発生し、エネルギー的なロスが生じていた。
これらの問題を解決するため、特許文献1においては、射出充填工程の高速射出時には、油圧のアキュムレータを用いて高速動作を実現し、低速射出時と昇圧保持工程では電動サーボモータによって駆動する方式の射出機構が開示されている。
さらに、特許文献2においては、射出充填工程と昇圧保持工程を、それぞれ別のサーボモータとボールねじを組み合わせによって駆動する機構を採用している。そして、昇圧保持工程用の機構の方が、射出充填工程用の機構より大きな力を発揮することにより、昇圧保持工程では射出充填工程用の機構が緩み後退するので、それを阻止するために2つの機構の間にラチェットを介入させ、射出充填工程用の機構をロックし、大きな保持力も負荷できるような射出機構を開示している。
特開2006−315050号公報 特開2008−87064号公報
しかしながら、特許文献1に記載の機構では、依然として油圧アキュムレータを使用しているため、大型のオイルタンクや配管、油圧バルブが必要となり、油漏れや設備の大型化などの問題は解決できていなかった。
また、特許文献2に記載の方法では、射出充填用の機構をラチェットでロックするが、ラチェットは移動方向に並べられた複数の爪の引っ掛かりによってロックするため、ロックする位置が不連続となる。そのため、特に給湯量が一定ではないので、射出充填工程から昇圧保持工程に切換えるタイミングに遅れとバラツキが生じ、鋳造品の品質に悪影響を及ぼしていた。
以上の課題を解決するために、本発明の第1の発明では、
モータによってプランジャーを低速及び高速で前進させる射出充填装置と、プランジャーを介して溶湯に圧力を負荷する昇圧保持装置と、プランジャーが溶湯から受ける圧力が設定圧力以上になると、溶湯から受ける圧力によって、プランジャーと昇圧保持装置の移動部の相対的な動作を抑制するロック機構とを備えるダイカストマシンの射出装置とする。
また、第2の発明では、第1の発明において、射出充填装置はサーボモータとねじによって駆動する。
第3の発明では、第1の発明において、射出充填装置はリニアモータによって駆動する。
第4の発明では、第1〜3の発明のいずれか1つの発明において、昇圧保持装置はサーボモータとねじによって駆動する。
第5の発明では、第1〜4の発明のいずれか1つの発明において、ロック機構はプランジャーが溶湯から受ける圧力により、ねじナットの回転を摩擦力によって抑制することにより、プランジャーと昇圧保持装置の移動部の相対的な動作を抑制する。
第6の発明では、第1〜5の発明のいずれか1つの発明において、設定圧力は、ばねの弾性力によって設定される。
第7の発明では、第1〜5の発明のいずれか1つの発明において、設定圧力は、作動油の圧力によって設定される。
最後に、第8の発明では、第1の発明において、低速及び高速の前進を行なう射出充填工程においては、射出充填装置は速度制御を行なうとともに昇圧保持装置は位置保持制御を行ない、プランジャーが溶湯から受ける圧力が切換え圧力に達した後の昇圧保持工程においては、射出充填装置は圧力制御または位置保持制御を行ない、昇圧保持装置は圧力制御を行なう。
(1)射出充填装置のロックが射出圧力の上昇によってなされるので、射出充填工程から連続的かつ安定的に昇圧保持工程に移行できる
(2)高速射出動作の駆動源がサーボモータであるため、大型のアキュムレータやガスボトル、油圧配管などが不要となり、装置が簡素化しメインテナンス性が向上する。また、作動油が高速で流れる時に生じる圧力損失よるエネルギーロスが無くなり、省エネ運転が図れる。
(3)サーボモータによるフィードバック制御が可能で、運転条件設定の自由度と動作制御の安定性が増す。
本願発明の第1の実施例であり、射出装置の構造の概略を示す図である。 本願発明の第2の実施例であり、射出装置の構造の概略を示す図である。 本願発明の第3の実施例であり、射出装置の構造の概略を示す図である。 本願発明の第4の実施例であり、射出装置の構造の概略を示す図である。 本願発明の第5の実施例であり、射出装置の構造の概略を示す図である。 本願発明における、各工程での制御方法を示すグラフである。 従来の油圧駆動方式の射出装置、および金型周辺を示す図である。 一般的なダイカスト鋳造におけるプランジャーの位置、溶湯の状態、射出速度、溶湯圧力の関係を示す図およびグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施例を説明する。
図1を用いて、本願発明の第1の実施例を説明する。ベースフレーム11は、図示せぬ固定プラテンと接続され、地面により支持されている。プランジャーチップ10aとプランジャーロッド10bからなるプランジャー10は、図示せぬスリーブ内に勘合しており、前進動作することによってスリーブ内の溶湯を金型キャビティ内に射出充填することができる。プランジャー10はスライド部材15と連結し、スライド部材15には射出充填用ボールねじナット17が組み込まれている。射出充填用ボールねじナット17と一体の射出充填用ボールねじ軸16は、射出充填用軸受け19や押さえナット20を介して軸受け保持部材18に支持され、射出充填用サーボモータ12によって回転動作される。
射出充填用サーボモータ12の軸と射出充填用ボールねじ軸16は、スプライン軸21によって連結されているため、軸方向の相対的な動作は可能であるが、回転方向の動作は拘束されるようになっている。軸受け保持部材18は、軸受け保持部材用リニアガイド24bによって摺動可能かつ回転拘束状態でメイン部材14に取付けられている。また、圧縮状態(圧縮力f)のばね22と押さえ部材23を介しても取付けられている。射出充填用ボールねじ軸16の端面には摩擦ディスク25が固定されており、圧縮状態のばねの作用によって、メイン部材14との間には若干(0.5〜1mm)の隙間が形成されている。射出充填用サーボモータ12は、メイン部材14に取付けられており、回転運動すると、射出充填用ボールねじ軸16を回転させ、スライド部材15およびプランジャー10を前後進運動させる。
メイン部材14は、メイン部材用リニアガイド24cを介してメインフレーム11と摺動可能に取付けられている。また、メイン部材14には、昇圧保持用ボールねじナット28、メインフレーム11に固定されたモータ支持部材26、昇圧保持用ボールねじ軸27、カップリング29、昇圧保持用軸受け30からなる昇圧保持装置32が取付けられている。さらに、昇圧保持用サーボモータ13と昇圧保持用ボールねじ軸27はカップリング29で連結されている。昇圧保持用サーボモータ13が回転駆動すると、昇圧保持装置32の移動部である昇圧保持用ボールねじナット28やメイン部材14が前後進し、プランジャーを介して昇圧保持圧力を溶湯(メタル)に加えることができる。
図1において、昇圧保持装置はサーボモータとボールねじによる機構で説明しているが、油圧シリンダーの本体部をメインフレーム11に固定し、ロッドをメイン部材14と接続しても、同様の作用効果を奏することができる。
以上のような構成の射出装置に対する、射出充填工程と昇圧保持工程の制御方法を、図6を用いて説明する。
前述したように射出充填工程では、まず低速でプランジャー10の前進動作が行なわれ、そして湯面が金型のゲート付近に達すると続いて高速射出動作が行なわれる。射出充填工程中は、射出充填用サーボモータ12は設定速度に沿った速度制御が行なわれ、また昇圧保持用サーボモータ13は位置保持制御が行なわれている。ばね22の圧縮力fは、射出充填工程中にプランジャー10が受ける射出圧力より十分大きくなるよう設計(ばね定数の選定など)されているので、隙間が確実に確保されることにより、摩擦ディスク25とメイン部材14は接触することなく、射出充填用ボールねじ軸16はスムーズに回転することができる。
金型キャビティ内が溶湯でフル充填近くになると射出速度は下げられる。そして、フル充填状態になると射出圧力(プランジャー10が受けるメタル圧力)が急激に上がり出すので、設定された切換え圧力に達すると昇圧保持工程に切換える。昇圧保持工程では、設定された昇圧速度と保持圧力に対応するよう、昇圧保持用サーボモータ13はトルク制御(圧力制御)される。また、射出充填用サーボモータ12は、同様のトルク制御をされるか、あるいは位置保持制御される。射出圧力は、スリーブや金型内に設けた溶湯用の圧力センサ、またはプランジャー10に設けたロードセルによって測定しても良いし、あるいは射出充填用サーボモータ12や昇圧保持用サーボモータ13のトルク測定値から換算しても良い。
昇圧保持工程への切換え後、さらに射出圧力(溶湯圧力)が高くなり、ばね22の圧縮力fを超えると、隙間が無くなって摩擦ディスク25とメイン部材14が接触を開始する。さらに射出圧力が上がり摩擦ディスク25とメイン部材14の押し付け力が大きくなると、回転に対する摩擦力が大きくり、射出充填用ボールねじ軸16の回転が抑制されロックされる。
このように、摩擦ディスク25、メイン部材14の接触部、ばね22および押さえ部材23などから、ロック機構は構成される。
ここで、射出充填用ボールねじ軸16の回転がロックされる時の射出圧力(設定圧力)をFとする。また、摩擦ディスク25の半径をr、摩擦係数をμ、射出充填用ボールねじ軸16のリードをLとする。押し付け力(F−f)で1回転する時の摩擦エネルギー、およびFの力でL進む時の推進エネルギーの関係より(1)式が成立し、(1)式を満たすF以上に射出圧力が大きくなると回転はロックされる。
2π・μ(F−f)・r = F・L ・・・(1)
(1)式を変形すると、(2)式となる。
F = {(2π・μ・r)/(2π・μ・r−L)}・f ・・・(2)
よって、F(設定圧力)は、摩擦ディスクの半径r、ばねの圧縮力fなどを適宜設計することにより、設定を変えることができる。
射出圧力が(2)式を満たすF以上に大きくなると、射出充填用ボールねじ軸16はロックされるので、昇圧保持力が大きくなっても射出充填用ボールねじナット17および射出充填用ボールねじ軸16は緩むことが無くなる。(射出充填用サーボモータ12や射出充填用ボールねじは、高速が出るよう設計されているので、昇圧保持力に抗することができる程の大きな力は出せない) そして、昇圧保持装置32および昇圧保持用サーボモータ13が発揮する大きな保持力を、プランジャー10を介して溶湯(メタル)に負荷することが可能となる。
以下、第2〜第5の実施例を説明するが、基本的な装置の作用や制御方法は第1の実施例と同様である。
図2を用いて、第2の実施例について説明する。ベースフレーム11には、メイン部材用リニアガイド46bを介してメイン部材48が接続されており、さらに実施例1と同様の昇圧保持装置32および昇圧保持用サーボモータ13も取付けられている。プランジャー10は、プランジャー保持部材35およびキー保持部材36と一体で取付けられている。キー保持部材36は、キー38と圧縮状態(圧縮力f)のばね39を介して軸受け保持部材37に内蔵されており、プランジャー10の長手方向に摺動可能であるとともに回転は拘束されている。キー38は、スプラインであっても良い。また、軸受け保持部材37には、軸受け50および軸受け押さえ42を介してナット41が組み込まれている。ナット41のプランジャー10側の端面には、摩擦ディスク49が取付けられており、ばね39の圧縮力によってキー保持部材36との間には隙間が形成されている。ナット41は、ねじ軸40と螺合しており、ねじ軸40の片端はキー44と押さえナット45によって、ねじ軸支持部材43に固定されている。また、ねじ軸支持部材43は、メイン部材48と一体となっている。
メイン部材48には、リニアモータ47の固定部が取付けられており、可動部が軸受け保持部材37と連結している。また、リニアモータ47の固定部は、メインフレーム11に取付けられていても良い。さらに、軸受け保持部材37は、メインフレーム11と軸受け保持部材リニアガイド46aを介して支持されており、プランジャー10の長手方向の前後進は可能であるが、回転は拘束されている。
このような状態でリニアモータ47を前進させると、隙間は確保されているため、ナット41が回転しながら、プランジャー10、プランジャー保持部材35、軸受け保持部材37が前進し、射出充填が行なわれる。射出圧力が高くなると、実施例1と同様にばね39がさらに圧縮され、ナット41の摩擦ディスク49とキー保持部材36が接触を開始し、さらに高くなりFまで達するとナット41はロックされる。すると、プランジャー10、軸受け保持部材37、ナット41、ねじ軸40、ねじ軸支持部材43、メイン部材48などが一体化するので、昇圧保持装置32および昇圧保持用サーボモータ13の駆動により、大きな保持力を溶湯に負荷することができる。
続いて、図3を用いて第3の実施例を説明する。第3の実施例は、第2の実施例の変形であるため、相違点のみ述べる。第2の実施例では軸受け保持部材37の前後進は、リニアモータ駆動であったが、第3の実施例では、ボールねじ式高速射出装置52と射出充填用サーボモータ12の組み合わせで行なう。また、第2の実施例ではキー保持部材36と軸受け保持部材37の間に圧縮状態のばねが組み込まれていたが、第3の実施例ではリング状シリンダー51を組み込む。リング状シリンダー51の油室からは、配管で作動油を油圧装置と連通させる。油圧装置は、油圧ポンプ53、電気モータ53、オイルタンク56および比例電磁式圧力制御弁55からなり、リング状シリンダー51の油室の作動油に圧力を加えることにより、第2の実施例による圧縮状態のばねと同じ作用を奏することができる。この場合の油圧力は、第2の実施例におけるばねの圧縮力fと同じとする。
よって、射出充填工程では、ボールねじ式高速射出装置52と射出充填用サーボモータ12によって、プランジャー10を高速で前進させ、昇圧保持工程では、昇圧保持装置32と昇圧保持用サーボモータ13によって、溶湯に大きな保持力を負荷することができる。この場合、昇圧保持工程中には、比例電磁式圧力制御弁55を調整し、圧力を下げても良い。
第2の実施例のばねを、第3の実施例のリング状シリンダー51と油圧装置に置き換えることは、第1の実施例および後述する第4、第5の実施例にも適用できる。
図4において、第4の実施例を説明する。ベースフレーム11には、メイン部材用リニアガイド46bを介して、メイン部材64が取付けられており、さらに昇圧保持装置32及び昇圧保持用サーボモータ13も取付けられている。プランジャー10はプランジャー保持部材61と連結されている。プランジャー保持部材61は、キー61aおよび圧縮状態(圧縮力f)のばね62を介して、スライド部材60の中に前後の摺動は自在であるが回転が拘束された状態で組み込まれている。また、スライド部材60には、シャフト66がシャフト軸受け65と複数のスペーサ66aを介して組み込まれている。シャフト66のプランジャー10側の端面には、摩擦ディスク63が取付けられているとともに、その反対側にはかさ歯車67aが連結されている。かさ歯車67aには対となるかさ歯車67bが噛み合っており、かさ歯車67bと繋がるピニオン軸68は、ピニオン軸受け68a及び複数のスペーサを介して、スライド部材60に回転自在に取付けられている。ピニオン軸68の反対側にはピニオン69が繋がっており、ピニオン69はラック70と噛み合っている。ラック70は、メイン部材64に固定されている。また、リニアモータ47の固定部はメイン部材64に取付けられており、可動部はスライド部材60に取付けられている。さらにここでも、ばね2の圧縮力fによって、摩擦ディスク63とプランジャー保持部材61の間には、隙間が確保されている。
射出充填工程では、リニアモータ47を駆動することによりピニオン69、ピニオン軸68、かさ歯車67a、67b、シャフト66および摩擦ディスク63が回転しながらプランジャー10が前進する。昇圧保持工程では、摩擦ディスク63がプランジャー保持部材61と接触し回転が拘束されることにより、ラック70、ピニオン69、スライド部材60などが一体化(ロック)し、昇圧保持装置32および昇圧保持用サーボモータ13により発揮される大きな保持力を、プランジャー10を介して溶湯に負荷することができる。
最後に図5を用いて、第5の実施例について説明する。本体ボディ80は、図示せぬメインフレーム上をプランジャー10の長手方向に摺動可能となっており、昇圧保持装置32及び昇圧保持用サーボモータ13が取付けられている。本体ボディ80の中には外側くさび81および内側くさび82が組み込まれている。外側くさび81と内側くさび82の間には、ころ84が組み込まれ、摩擦無く摺動できるようになっている。また、内側くさび82はプランジャー10と連結している。さらに内側くさび82は、圧縮状態(圧縮力f)のばね83を介して移動部材85と繋がっている。移動部材85は、リニアモータ47の可動部と連結しており、移動部材85と外側くさび84は、図面の上下方向に摺動自在に連結されている。プランジャー10が受けるメタル圧力が小さい時は、本体ボディ80と外側くさび81の間には隙間が形成されている。
このような状態でリニアモータ47を駆動すると、プランジャー10、外側くさび81、内側くさび82、ばね83、ころ84および移動部材85が前進し、射出充填工程が動作される。そして、射出圧力が高くなり昇圧保持工程に切り換わると、ばね85が圧縮され、2つの外側くさび81は広げられる。すると、隙間はなくなり本体ボディ80と外側くさび81が接触する。外側くさび81と内側くさび82の間の角度を適切に設定することにより、本体ボディ80と外側くさび81との摩擦力が、プランジャー10が受ける射出圧力より大きくなり、本体ボディ80およびプランジャー10などが一体化(ロック)する。この状態で昇圧保持用モータ13を駆動し昇圧保持装置32を作用させると、大きな保持力を溶湯に負荷することが可能となる。
上記の実施の形態は本発明の一例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
ダイカストマシンによりアルミニウム製品を鋳造する生産工場において実用可能であり、設備の簡素化、生産性とメインテナンス性の向上、省エネ運転に貢献できる。
10 プランジャー
10a プランジャーチップ
10b プランジャーロッド
11 ベースフレーム
12 射出充填用サーボモータ
13 昇圧保持用サーボモータ
14 メイン部材
15 スライド部材
16 射出充填用ボールねじ軸
17 射出充填用ボールねじナット
18 軸受け保持部材
19 射出充填用軸受け
20 押さえナット
21 スプライン軸
22 ばね
23 押さえ部材
24a スライド部材用リニアガイド
24b 軸受け保持部材用リニアガイド
24c メイン部材用リニアガイド
25 摩擦ディスク
26 モータ支持部材
27 昇圧保持用ボールねじ軸
28 昇圧保持用ボールねじナット
29 カップリング
30 昇圧保持用軸受け
32 昇圧保持装置
35 プランジャー保持部材
36 キー保持部材
37 軸受け保持部材
38 キー
39 ばね
40 ねじ軸
41 ナット
42 軸受け押さえ
43 ねじ軸支持部材
44 キー
45 押さえナット
46a 軸受け保持部材用リニアガイド
46b メイン部材用リニアガイド
47 リニアモータ
48 メイン部材
49 摩擦ディスク
50 軸受け
51 リング状シリンダー
52 ボールねじ式高速射出装置
53 電気モータ
54 油圧ポンプ
55 比例電磁式圧力制御弁
56 オイルタンク
60 スライド部材
61 プランジャー保持部材
61a キー
62 ばね
63 摩擦ディスク
64 メイン部材
65 シャフト軸受け
66 シャフト
66a スペーサ
67a かさ歯車
67b かさ歯車
68 ピニオン軸
68a ピニオン軸受け
69 ピニオン
70 ラック
80 本体ボディ
81 外側くさび
82 内側くさび
83 ばね
84 ころ
85 移動部材
100 ダイカストマシン(鋳造装置)
101 金型装置
102 射出装置
103 ピストン
111 プランジャーチップ
112 プランジャーロッド
113 カップリング
114 ピストンロッド
115 ピストンヘッド
116 射出シリンダー本体
117 射出スリーブ
118 固定金型
119 可動金型
120 固定プラテン
121 可動プラテン
122 キャビティ(空洞)

Claims (8)

  1. プランジャーを前進させることによりスリーブ内の溶湯を金型内に射出充填するダイカストマシンの射出装置であって、
    モータによって前記プランジャーを低速及び高速で前進させる射出充填装置と、
    前記プランジャーを介して溶湯に圧力を負荷する昇圧保持装置と、
    前記プランジャーが溶湯から受ける圧力が設定圧力以上になると、溶湯から受ける圧力によって、前記プランジャーと前記昇圧保持装置の移動部の相対的な動作を抑制するロック機構と、
    を備えることを特徴とするダイカストマシンの射出装置。
  2. 前記射出充填装置は、サーボモータとねじによって駆動されることを特徴とする、請求項1に記載のダイカストマシンの射出装置。
  3. 前記射出充填装置は、リニアモータによって駆動されることを特徴とする、請求項1に記載のダイカストマシンの射出装置。
  4. 前記昇圧保持装置は、サーボモータとねじによって駆動されることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のダイカストマシンの射出装置。
  5. 前記ロック機構は、プランジャーが溶湯から受ける圧力により、ねじナットの回転を摩擦力によって抑制することにより、前記プランジャーと前記昇圧保持装置の移動部の相対的な動作を抑制することを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のダイカストマシンの射出装置。
  6. 前記設定圧力は、ばねの弾性力によって設定されることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のダイカストマシンの射出装置。
  7. 前記設定圧力は、作動油の圧力によって設定されることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のダイカストマシンの射出装置。
  8. 請求項1に記載のダイカストマシンの射出装置を動作させる制御方法であって、
    低速及び高速の前進を行なう射出充填工程においては、射出充填装置は速度制御を行なうとともに昇圧保持装置は位置保持制御を行ない、
    前記プランジャーが溶湯から受ける圧力が切換え圧力に達した後の昇圧保持工程においては、射出充填装置は圧力制御または位置保持制御を行ない、昇圧保持装置は圧力制御を行なう、
    ことを特徴とするダイカストマシンの射出装置の制御方法。
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