JP5365994B2 - 空気圧縮機 - Google Patents

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本発明は、例えば空気工具を駆動するために必要な圧縮空気を生成するのに好適な空気圧縮機に関し、特に、稼働時の振動を低減することができる脚部構造を有する空気圧縮機に関する。
建築現場などでは、圧縮空気の圧力で釘やネジを木材などに打ち込こむ携帯型の空気工具が広く使用されている。一般に、空気工具等に高圧空気を供給する空気圧縮機は、モータ等の駆動部の回転出力軸の回転運動が、圧縮空気生成部のクランク軸を介してシリンダ内のピストンの往復運動として変換され、ピストンの往復運動によってシリンダの吸気弁から吸い込んだ空気を圧縮するように構成される。シリンダ内で圧縮された圧縮空気はシリンダの排気弁からパイプを通して空気タンクに吐出され、空気タンク内に貯留される。
空気圧縮機が2つの空気タンクから構成される場合は、お互い離間して平行に設けられる略円筒形の2つの空気タンクと、2つの空気タンクを一定の距離をおいて連結するフレームを有し、そのフレームの上側に、駆動部と圧縮部(圧縮空気生成部)が設置される。圧縮部で圧縮された空気は、一方の空気タンクに吐出される。2つの空気タンクは、お互いがパイプで連通され、一方の空気タンクからパイプを介して他方の空気タンクに圧縮空気を流入させることによって、双方の空気タンク内の圧力が同一に保たれる。釘打機等の空気工具は、この空気タンク内に貯留された圧縮空気を利用するもので、高圧の圧縮空気は空気タンクに取付けられた減圧弁により適正圧力へ調整され、エアホースを介して空気工具等へ供給される。この種の空気圧縮機は、例えば、特許文献1に開示される。
特開2003−254239号公報
従来の空気圧縮機においては、空気タンクの下側に圧縮機本体を支持する脚部を設け、脚部にプラスチックやゴム等の弾性体を適用することで、空気圧縮機の振動低減が図られる。空気圧縮機を振動させる加振源として、モータ及びクランクの回転運動による慣性力と、ピストンの往復運動による慣性力がある。回転運動による慣性力はクランクに形成される偏心カムとコンロッドの回転に寄与する質量成分によるものであり、偏心カムの質量をmca、偏心カムの重心と出力軸との距離をrca、コンロッドの回転成分質量をmcb、コンロッドの回転成分質量の重心と出力軸との距離をrcbとすると、ピストンの移動方向が水平式の空気圧縮機の場合、水平方向および上下方向の慣性力は、出力軸の回転速度ωを用いて以下の式で表される。
水平方向慣性力 Frx=(mca×rca+mcb×rcb)×ω×cos(ω×t)
上下方向慣性力 Fry=(mca×rca+mcb×rcb)×ω×sin(ω×t)
さらに往復運動による慣性力は、ピストンとコンロッドの往復動に寄与する質量成分によるものである。水平方向および上下方向の慣性力は、ピストンの質量をm、ピストンのストロークを2rとし、コンロッドの往復動成分質量をmccとすると、出力軸の回転速度ωを用いて、以下の式で表される。
水平方向慣性力 Fsx=(m+mcc)×r×ω×cos(ω×t)
上下方向慣性力 Fsy=0
上式より、往復運動による慣性力は上下方向には発生せず、水平方向と上下方向では異なる慣性力が発生することがわかる。上記の回転成分と往復成分の慣性力を合成すると以下の式で表される。
水平方向慣性力 F={(mca×rca+mcb×rcb)+(m+mcc)×r}×ω×cos(ω×t)
上下方向慣性力 F=(mca×rca+mcb×rcb)×ω×sin(ω×t)
以上の様に、空気圧縮機においては水平方向と上下方向で慣性力が異なる為、カウンタウェイトを出力軸に取り付けた場合、水平方向と上下方向の慣性力を同時につりあわせることは不可能である。通常は、水平方向と上下方向の何れの方向にも小さな慣性力を残したようにしてカウンタウェイトを設定する。一方、空気圧縮機本体を支持する脚部には、本体の振動低減を抑制する為、柔軟な弾性体が採用されている。しかし、空気圧縮機は質量が大きいため、大きな質量を支える為にはある程度の剛性が必要である。例えば、空気圧縮機の振動を抑える為に、脚部に用いられるマウントを細長い柔軟なものにすると、空気圧縮機を斜面に設置した場合、低剛性のマウントでは座屈してしまい、マウントの機能を果たさなくなってしまう。
さらに、設置後に作業者にハンドルを持って水平方向に引き摺られた場合には、低剛性のマウントでは破損の可能性があることから、振動を抑えるために、充分な低剛性構造にすることが出来無かった。その結果、充分な防振効果を得ることが出来ず、空気圧縮機の大きな振動に伴う騒音が発生し、さらには構成部品の振動による破損という問題が発生する恐れがある。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は脚部のマウントの取付構造を改良することにより安価な構造で低振動化を図ることができる空気圧縮機を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡単な構造で安価な脚部を実現した空気圧縮機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータの動力によってシリンダ内にピストンを往復移動させる圧縮機と、圧縮機によって圧縮された高圧空気を貯留する空気タンクを有し、複数の脚部によって保持される空気圧縮機において、脚部はマウントと空気圧縮機に固定させるためのホルダを有し、ホルダにはマウントに一定の距離を隔てて対向する面が形成され、マウントがピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、マウントとホルダの面が接触するように構成した。また、マウントは、上面と、上面からピストンの動き方向の両側に斜面を有し、ホルダは、マウントの上面を受ける平面と、前記マウントの斜面に一定の距離を隔てて対向する斜面を有し、マウントが前記ピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、前記マウントと前記ホルダが接触するように構成すると好ましい。
本発明の他の特徴によれば、マウントが撓んで変形した際に接触するのは、マウントの斜面とホルダの斜面であるのが好ましい。マウントの上面は長方形であり、斜面に接続される辺が長辺となるように構成すると好ましい。さらに、マウントの斜面と鉛直線下方向がなす角度が、ホルダの斜面と鉛直線下方向がなす角度よりも大きくする。或いは、マウントの上面と斜面の間には段差が形成され、マウントの斜面とホルダの斜面が鉛直線下方向となす角度をほぼ等しく構成しても良い。
本発明のさらに他の特徴によれば、マウントの下側は、中心軸が鉛直方向になる筒状、例えば円筒状に形成する。筒状の部材は、内周側と外周側の2重に形成され、内周側の筒の鉛直方向長さは外周側の筒よりも長くすると良い。これらマウントはゴムの一体構成により成型され、空気圧縮機にネジ止めにより固定される。
請求項1の発明によれば、ホルダにはマウントに一定の距離を隔てて対向する面を有し、マウントがピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、マウントとホルダの面が接触するように構成したので、空気圧縮機を斜面に設置した場合に、マウントの座屈を有効に防止することが可能となる
請求項2の発明によれば、ホルダは、マウントの上面を受ける平面と、マウントの斜面に一定の距離を隔てて対向する斜面を有し、マウントがピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、マウントとホルダが容易に接触するように構成したので、空気圧縮機を斜面に設置した場合に、マウントの座屈を効果的に防止することが可能となる。
請求項3の発明によれば、マウントが撓んで変形した際に接触するのは、マウントの斜面とホルダの斜面であるので、質量の大きな空気圧縮機本体を支持しつつ、振動を低減するために必要かつ充分な柔軟な構造とすることが可能となる。
請求項4の発明によれば、マウントの上面は長方形であり、斜面に接続される辺が長辺となるように配置されるので、ピストンの往復運動に起因して発生する振動を効果的に低減することができる。
請求項5の発明によれば、マウントの斜面と鉛直線下方向がなす角度が、ホルダの斜面と鉛直線下方向がなす角度よりも大きいので、マウントとホルダの形状を工夫するだけで座屈を効果的に防止でき、低振動な空気圧縮機を安価に提供することができる。
請求項6の発明によれば、マウントの上面と斜面の間には段差が形成され、マウントの斜面とホルダの斜面が鉛直線下方向となす角度がほぼ等しいので、マウントとホルダの形状を工夫するだけで座屈を効果的に防止でき、低振動な空気圧縮機を安価に提供することができる。
請求項7の発明によれば、マウントの下側は、中心軸が鉛直方向になる筒状に形成したので、傾斜面に載置した際にも座屈を防止しつつ効果的な防振効果を得ることができる。
請求項8の発明によれば、筒状の部材は、内周側と外周側の2重に形成され、内周側の筒の鉛直方向長さは外周側の筒よりも長いので、傾斜が比較的大きい床に載置しても効果的に制震しながら運転させることができる。
請求項9の発明によれば、マウントはゴムの一体構成により成型され、空気圧縮機にネジ止めにより固定されるので、製造コストが安く、かつ、交換も容易に行うことができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例における空気圧縮機の脚部の断面図である。 図1のマウント40の形状を示す斜視図である。 図1のホルダ50の形状を示す斜視図である。 空気圧縮機1が設置された際のマウント40の動作を示す断面図である。 空気圧縮機1が斜面に際のマウント40の状態を示す断面図である。 空気圧縮機1が斜面に際のマウント40の動作を示す断面図である。 本発明の第2の実施例における脚部を示す断面図である。 本発明の第3の実施例における脚部を示す断面図である。 本発明の実施例に係る空気圧縮機を説明するための側面図である。 本発明の実施例に係る空気圧縮機を説明するための背面図である。 本発明の第4の実施例におけるマウント140の底面図である。 本発明の第5の実施例におけるマウント140の底面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
本発明の実施例に係る空気圧縮機の全体構造を図9及び図10を用いて説明する。図9は本発明の実施例に係る空気圧縮機を説明するための側面図であり、図10は上面図である。空気圧縮機1は、圧縮空気を貯留する一対の空気タンク4a、4bと、圧縮空気を生成し空気タンク4a、4bに供給するための圧縮部3と、圧縮部3を駆動するためのモータを有するモータ部2と、モータの起動・停止(オン・オフ)を制御する制御回路部5を有する。図に示す空気圧縮機1では、モータ部2、圧縮部3、制御回路部5は空気タンク4a、4bの上方に配置され、これらは二点鎖線でその断面が示される本体カバー8により覆われる。
空気タンク4a、4bは圧縮空気を貯留するもので、その空気タンクの長手方向が互いに略平行となるように一定の間隔を隔てて並べて配置され、これらの空気タンク4a、4b間にフレーム(図示せず)が溶接で固定されることによって互いに連結される。空気タンク4a、4bの下方には、脚部20が設けられ、空気圧縮機1を床の上に置き易くしている。また、空気タンク4a、4bの前方及び後方にはハンドル35a、35bが設けられ、空気圧縮機1の移動を容易にしている。
図10において、圧縮空気は圧縮部3で生成され、圧縮機28の吐出口より吐出管30を通して空気タンク4bに供給される。空気タンク4aと4bは、連結管31、マニホールド22によって連結されており、双方の空気タンク内の空気の圧力は均一に保たれる。マニホールド22には、ドレンコック23が設けられ、空気タンク4a、4b内の底部に蓄積されるドレン(水分)を排出できる。
双方の空気タンク4a、4bには、圧縮空気取出し口となるカプラ6が設けられ、それらには、ホース(図示せず)を介して釘打機等の空気工具(図示せず)が接続される。図9,10の空気圧縮機1では、カプラ6は、それぞれ上下に2つずつ設けられる。カプラ6の隣には、減圧弁34がそれぞれ設けられ、減圧弁34は、その入口側(タンク側)の圧縮空気の圧力の大きさにかかわらず、出口側(カプラ側)の圧縮空気の最高圧力を一定に抑える機能を持つ。
圧縮部3は、二つの圧縮機27、28により構成され、一段目の圧縮機27と二段目の圧縮機28のシリンダ(図示せず)はクランクケースを介してそれぞれ対向するように水平に配置される。一段目の圧縮機27はクランクケース内部を経由して吸い込まれた外部空気(大気圧)を圧縮し、第1の吐出管29を経由して二段目の圧縮機28へ圧縮空気を送り込む。二段目の圧縮機28は一段目の圧縮機27から供給される圧縮空気を、例えば3.0〜4.2MPaの許容最高圧力まで圧縮して第2の吐出管30を経由して空気タンク4bに供給する。
モータ部2を構成するモータは、例えば、DCブラシレス方式のモータであり、その電力の供給は制御回路部5においてインバータ制御することによって制御される。モータの回転は図示しない出力軸に伝達され、出力軸は、図示しない偏心カムを有するクランク及びコンロッドを介して図示しないピストンを往復動させる。圧縮機27を構成するシリンダ内においてピストンは上死点位置と下死点位置を往復移動し、ピストンが下死点側に移動するとシリンダ内は負圧となり、シリンダヘッドに設けられた図示しない吸気弁が開き、空気取入口を介してシリンダ内に空気が引き込まれ、ピストンが上昇すると前記吸気弁が閉じ、シリンダ内の空気は圧縮加圧され所定の圧力に達するとシリンダヘッドに設けられた図示しない排気弁が開き、圧縮空気はシリンダヘッド、第1の吐出管29を介して圧縮機28に送られる。同様にして圧縮機28では、第1の吐出管29、吸気弁を介してシリンダ内に引き込まれた空気がさらに圧縮され、加圧され所定の圧力に達するとシリンダヘッドに設けられた図示しない排気弁が開き、圧縮空気は第2の吐出管30を介して空気タンク4bに送られる。
モータの回転軸の一端は圧縮部3のクランクケースを貫通して延び、その端部には冷却ファン11が取り付けられる。冷却ファン11によって、本体カバー8の側面より空気(外気)が吸引され、吸引された空気は圧縮部3を冷却したのち本体カバー8の後面の風窓より排気される。
制御回路部5は、電源用回路部品、モータの運転をインバータ制御するための半導体スイッチング素子やその他の回路素子部品を搭載した回路基板を含んで構成され、半導体スイッチング素子などの発熱部品を、アルミニウムなどの熱伝導性の良好な材料によって四面が成形されたケース内に配置する。空気圧縮機1の底部には、空気圧縮機1を床の上に載置するために脚部20が設けられる。
図1は本発明の実施例における空気圧縮機の脚部の断面図であり、長手方向端部から見た図である。図2は図1のマウント40の形状を示す斜視図、図3は図1のホルダ50の形状を示す斜視図である。これらの脚部は、図9に示す脚部20と置き換えて使用されるものである。
空気圧縮機1の空気タンク4a、4bの下部であって、4つの角付近には、脚部20を取り付けるための取付部14が4ヶ所形成される。取付部14は、例えば円筒形の空気タンクの外周部に溶接等によって取り付けられる断面形状が略L字形の金属製の部材である。取付部14の材質は、空気タンク4a、4bと同じ材質であることが好ましく、例えば鉄又はアルミニウム製である。取付部14には、ホルダ50を介して下側からマウント40がネジ止めされる。マウント40は、柔軟な弾性体で構成され、カラー15を貫通させるための上下方向に貫通された穴42(図2)が形成される。取付部14には、雌ネジが形成されたネジ穴14aが形成され、ワッシャ17、カラー15を貫通してネジ16がネジ穴14aに螺合される。ホルダ50にはマウント40を保持するための凹形状の部分が形成され、その底部に取付面51が形成される。尚、ホルダ50には、取付面51と穴52がそれぞれ2ヶ所に形成される。これは、ホルダ50を右側及び左側の空気タンクの両側に使えるようにして部品の共用化を図ったためである。但し、部品の共用化を図る必要がなければ、取付面51と穴52は1箇所だけに設ければよい。取付面51の周囲には斜面53が形成される。斜面53と対向するマウント40の部分(斜面44)は、接触せずに隙間を有する。斜面53と斜面44は、例えば平行になるように一定の距離を隔てて対向する。
図2はマウント40の外見を示す斜視図である。マウント40は長手方向及び上下方向を通る面に対して対称(左右対称)の形状である。また、下側半分は横断面が円筒形であり、上下中心軸に対して対称の形状である。マウント40は、例えばゴムにより一体的に成型される。マウント40の上側、長手方向から見た形状または断面は凸形状となっており、上側にホルダ50の取付面51と当接する水平面41が形成される。水平面41の中央にはカラー15及びネジ16を貫通させるために上下方向の穴42が形成される。マウント40の長手方向前後側の面は、水平面41と略鉛直で、上下に延びる側面49が形成される。マウント40の横方向の両側は、水平面41から鉛直で、上下に少しだけ延びる段差部43が形成され、段差部43から斜面44に続く。斜面44の下部はわずかな水平な平面45を形成して側壁46に接続される。
マウント40の下側半分は、外側円筒部47と内側円筒部48が形成される。尚、本実施例においては側壁46における横方向の長さは、外側円筒部47の外径と同じであり、図1に示す断面位置では、側壁46と外側円筒部47の外面が連続している。
マウント40の下部には、外側円筒部47、内側円筒部48からなる二重の円筒突起が一体で配設されており、内側円筒部48のほうが上下方向に長く構成されるため、平坦面38に空気圧縮機1を載置した場合は外側円筒部47は床面には接触しない。なお、マウント40の段差部43、斜面44,平面45は、横方向の両側に形成され、この横方向は圧縮機27、28内のピストンのストローク方向と同一方向であり、最も大きい振動が発生する方向でもある。
図3は、ホルダ50の斜視図であり、(2)は(1)と長手方向反対側から見た図である。ホルダ50は、マウント40を保持するための凹形状の取付面51が2ヶ所形成される(尚、図3(1)では1ヶ所しか見えていない)。取付面51の両側には、取付面51と鈍角をなす斜面53が形成される。また、取付面51の長手方向の両側には、取付面51と略直角の側面54が形成される。斜面53の傾斜角は、マウント40の斜面44と同じに形成することができる。つまり、マウント4の段差部43が存在しなければ、マウント40は取付面51、斜面53、側面54から形成される凹部にぴったりと嵌合する。
図3(1)に示すように、ホルダ50の長手方向内側(モータ部2に近いほう)には、取付部14を覆うための内側側面カバー部55が形成される。また、図3(2)に示すように、ホルダ50の長手方向外側(モータ部2と遠いほう)には、取付部14を覆う外側側面カバー部56が形成される。
次に、本実施例のマウント40の動作について図4を用いて説明する。図中に示す矢印は、空気圧縮機1の振動に伴う移動の方向を示す。空気圧縮機1は、回転運動と往復運動による慣性力により、上下、水平方向に加振される。水平方向の慣性力はピストンのストローク方向である。その結果、空気圧縮機1を支持するマウント40は、水平方向の慣性力に対しては図4(1)、(2)に示すような左右の変形により振動を吸収する。この左右の方向とは図2の横方向と同じ方向である。また、上下方向の慣性力に対しては図4(3)、(4)に示すように、内側円筒部48の変形により振動を吸収する。図4(3)はマウント40が下方向に変形した場合を示しており、内側円筒部48が圧縮され大きな変形を示すが、外側円筒部47の下端部47aが接地して内側円筒部48の過剰変形による破損を防止する。ここで、外側円筒部47も柔軟な構造であり、さらに反接触部40aが変形可能であることから、外側円筒部47および反接触部40aの柔軟性によりマウント40の防振効果を損ねることは無く、空気圧縮機1は低振動な状態を維持する。
次に、空気圧縮機1が傾斜面39に設置された場合の脚部20の状態を図5、図6を用いて説明する。空気圧縮機1が傾斜面39に設置された場合は、マウント40にたわみ変形が発生する。その場合、マウント40の斜面44及び/又は平面45は、空気圧縮機1に取り付けられたホルダ50の斜面53に接触し、座屈を抑えることが出来る。一方、傾斜面39の角度が小さければ外側円筒部47の下端部47aは接地しないが、傾斜面の角度が大きい場合は、外側円筒部47の下端部47aが接地して大きな変形を防止することが可能となる。下端部47aが接触することにより、座屈が防止できる。内側円筒部48だけの接触から接触点が増えることになるが、マウント40の反接触部40aおよび外側円筒部47が変形することが可能であるため、柔軟性を損ねることはない。
また、マウント40の斜面44及び平面45と、ホルダ50の斜面53が接触した状態で、空気圧縮機1が振動すると、水平方向の振動に関しては図6(1)、(2)に示すように、内側円筒部48の変形により振動を吸収する。また、傾斜面の角度が大きい場合は、変形振動の過程で外側円筒部47の下端部47aが接地し、大きな変形を抑えることができ、マウント40の座屈や破損を防止できる。ここで、下端部47aが接地した状態では、マウント40の反接触部40aおよび外側円筒部47が変形することが可能であり、マウント40の柔軟性を損ねることがないため、空気圧縮機1の振動を充分に低減することが可能である。
上下方向の振動に関しては図6(3)、(4)に示すようにマウント40が変形振動する。図6(3)はマウント40が下方向に変形した場合を示しており、内側円筒部48が圧縮され大きな変形を示すが、外側円筒部47の下端部47aが接地して内側円筒部48の破損を防止する。また、この状態では、マウント40の反接触部40aが変形する為、外側円筒部47と反接触部40aの変形で充分な剛性を確保することができる。その結果、水平方向の振動を吸収することが可能となる。
以上、実施例1においては、マウント40の外周部と空気圧縮機に接続される部品(ホルダ50)との間に隙間を有し、マウント40が外周側に撓んで変形した場合に、マウント40と部品が接触するため、空気圧縮機を斜面に設置した場合であっても、マウント40の座屈を有効に防止することが可能となる。その結果、質量の大きな空気圧縮機を支持しつつ、振動を低減するために必要かつ充分な柔軟な構造の脚部を実現することが可能となる。また、実施例1によれば、マウント40と空気圧縮機に接続される部品の形状を工夫するだけで柔軟なマウントの座屈を防止する構造としたので、低振動な往復動式の空気圧縮機を安価に提供することが可能となる。
次に図7を用いて第2の実施例を説明する。図7に示す脚部の構造は、取付部14とマウント40は第1の実施例を同じであるが、ホルダ60の一部形状がホルダ50(図3)と異なる。即ち、ホルダ60の斜面63からスカート部66が下方に延びるように形成される。この結果、マウント40が外周側に撓んで変形した場合に、マウント40の側壁46及び外側円筒部47がスカート部66の内壁に接触するので、マウント40の座屈を有効に防止することが可能となる。実施例2の構成は、実施例1に比べて撓んで変形した場合のマウント40とホルダ60の接触面積が増えるので、剛性を高めることが可能になる。また、スカート部66を延ばし、マウント40の内側円筒部48と外側円筒部47の長さを図2のものよりも長くして固有周波数を下げるようにすることも可能である。
次に図8を用いて第3の実施例を説明する。図8に示す脚部の構造は、マウント80の形状とホルダ70の両方の形状が第1の実施例と異なる。マウント80は、実施例1のマウント40から外側円筒部47を省いた形状をなしている。また、ホルダ70の一部の形状が斜面73からスカート部76が下方に大きく延びるように形成される。さらに、マウント80の斜面84と鉛直線下方向がなす角度が、ホルダ70の斜面73と鉛直線下方向がなす角度よりも大きい。この結果、マウント80が外周側に撓んで変形した場合に、マウント80の側壁86が最初にスカート部76の内壁に当接するので、マウント80の座屈を有効に防止することが可能となる。
次に図11を用いて第4の実施例を説明する。図11はマウント形状の変形例を示している。すなわち、第4の実施例の脚部は概ね第1の実施例の脚部と同様の構造をしている。そして、マウント140は、外側円筒部147と内側円筒部148の間に、放射状に4つのリブ部150を有している。また、リブ部150は内側円筒部148を中心にして、等間隔に設けられ、ピストンのストローク方向に一致する位置(図11における紙面左右方向)には、リブ部150が位置するように配置されている。リブ部150によって、マウント140に大きな振動が加わったときにマウント140全体が座屈することを防止することができる。それによって、外側円筒部147と内側円筒部148をともに薄い円筒状の形状とすることができるので、マウント140を柔軟な構成とすることができる。上記の構成は、実施例1の説明において述べた本発明の他の特徴と相乗的に働くことで、高い防振効果をもち、かつ、大きな振動が加わったときの座屈を防止する効果を高めることができる。
次に図12を用いて第5の実施例を説明する。図12はマウント形状のさらに別の変形例を示している。すなわち、第5の実施例ではマウント140は、外側円筒部147と内側円筒部148の間に、放射状に6つのリブ部150を有している。このように構成しても、第4の実施例と同様の効果を得ることができる。
以上、説明したように本発明によれば、マウントがピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、マウントとホルダが接触するように構成したので、空気圧縮機を斜面に設置した場合に、マウントの座屈を効果的に防止することが可能となる。また、筒状の部材は、内周側と外周側の2重に形成され、内周側の筒の鉛直方向長さは外周側の筒よりも長いので、傾斜が比較的大きい床に載置しても効果的に制震しながら運転させることができる。
尚、以上は本発明の脚部を設けた機械の例として2つのシリンダを有する空気圧縮機に適用した実施例について説明したが、本発明はこれに限られずに、1つのシリンダを有する空気圧縮機であっても、また複数のシリンダを有する空気圧縮機においても適用可能である。また、振動発生源を有する機械であれば、任意の機械の脚部に適用することも可能である。
また、上述の実施例では取付部14とホルダ50を別々に構成しているが、これらを一体で構成しても良い。
1 空気圧縮機 2 モータ部 3 圧縮部
4a、4b 空気タンク 5 制御回路部 6 カプラ
8 本体カバー 11 冷却ファン 14 取付部
14a ネジ穴 15 カラー 16 ネジ
17 ワッシャ 20 脚部 22 マニホールド
23 ドレンコック 27、28 圧縮機 29、30 吐出管
31 連結管 34 減圧弁 35a、35b 運搬ハンドル
38 平坦面 39 傾斜面
40 マウント 40a (マウントの)反接触部
41 (マウントの)水平面
42 (マウントの)穴 43 (マウントの)段差部
44 (マウントの)斜面 45 (マウントの)平面
46 (マウントの)側壁 47 (マウントの)外側円筒部
47a (外側円筒部の)下端部 48 (マウントの)内側円筒部
49 (マウントの)側面
50 ホルダ 51 (ホルダの)取付面
52 (ホルダの)穴
53 (ホルダの)斜 55 (ホルダの)内側側面カバー部
56 (ホルダの)外側側面カバー部
60、70 ホルダ 63、73 (ホルダの)斜面
66、76 (ホルダの)スカート部
80 マウント 84 (マウントの)斜面
86 (マウントの)側壁
140 マウント 147 (マウントの)外側円筒部
148 (マウントの)内側円筒部 150 (マウントの)リブ部

Claims (9)

  1. モータと、該モータの動力によってシリンダ内にピストンを往復移動させる圧縮機と、該圧縮機によって圧縮された高圧空気を貯留する空気タンクを有し、複数の脚部によって保持される空気圧縮機において、
    前記脚部は、マウントと、前記マウントを前記空気圧縮機に固定させるためのホルダを有し、
    前記ホルダは、前記マウントに一定の距離を隔てて対向する面を有し、
    前記マウントが前記ピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、前記マウントと前記ホルダの面が接触するように構成したことを特徴とする空気圧縮機。
  2. 前記マウントは、上面と、該上面からピストンの動き方向の両側に斜面を有し、
    前記ホルダは、前記マウントの上面を受ける平面と、前記マウントの斜面に一定の距離を隔てて対向する斜面を有し、
    前記マウントが前記ピストンの動き方向に撓んで変形した場合に、前記マウントと前記ホルダが接触することを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  3. 前記マウントが撓んで変形した際に接触するのは、前記マウントの斜面と前記ホルダの斜面であることを特徴とする請求項2に記載の空気圧縮機。
  4. 前記マウントの上面は長方形であり、前記斜面に接続される辺が長辺となるように配置されることを特徴とする請求項3に記載の空気圧縮機。
  5. 前記マウントの斜面と鉛直線下方向がなす角度が、前記ホルダの斜面と鉛直線下方向がなす角度よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の空気圧縮機。
  6. 前記マウントの前記上面と前記斜面の間には段差が形成され、前記マウントの斜面と前記ホルダの斜面が鉛直線下方向となす角度が等しいことを特徴とする請求項5に記載の空気圧縮機。
  7. 前記マウントの下側は、中心軸が鉛直方向になる筒状に形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気圧縮機。
  8. 前記筒状の部材は、内周側と外周側の2重に形成され、内周側の筒の鉛直方向長さは外周側の筒よりも長いことを特徴とする請求項7に記載の空気圧縮機。
  9. 前記マウントはゴムの一体構成により成型され、前記空気圧縮機にネジ止めにより固定されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気圧縮機。
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