JP5365271B2 - 光受信装置、光送信装置、通信システム、光信号多重方法、光信号分離方法及びプログラム - Google Patents

光受信装置、光送信装置、通信システム、光信号多重方法、光信号分離方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、偏光多重された2個の独立した光信号をそれぞれ識別可能な光受信装置、光送信装置、光通信システム、光信号多重方法、光信号分離方法及びプログラムに関する。
インターネットの普及により、基幹系通信システムのトラフィック量が急激に増大していることから、40Gbpsを越える超高速の光通信システムの早期実用化が待望されている。
このような超高速の光通信システムを実現する技術として、偏光多重分離技術が注目されている。偏光多重分離技術は、光送信機において、搬送波が同一の周波数帯に配備され、かつ、偏光状態が互いに直交する2個の独立した光信号を多重し、また光受信機において、受信信号から前述の2個の光信号を分離することにより、2倍の伝送速度を実現する技術である。逆に光信号のシンボルレート(ボーレート)を1/2にすることができるため、電気デバイスの動作速度を低減でき、装置コストを削減可能であるとも言い換えることができる。
以降では、偏光多重分離技術を用いた光通信システム(以降、偏光多重分離光通信システムと記述する。)の動作を、図面を参照して説明する。最初に光送信機において偏光多重分離光通信システムに用いる光信号を生成する過程を説明する。
図7に従来の偏光多重分離光通信システムにおける光送信機の構成例を示す。従来の光送信機100は、データ源101、データ分割部102、光源103、光分岐部104、光送信部105−1及び光送信部105−2、偏光多重部106の各ブロックにより構成される。
データ源101は、送信データを生成した上で、それをデータ分割部102に送る。なお、送信データは光送信機に接続される他の通信機器から供給されるのが一般的であるが、簡単のため以降では光送信機が送信データを生成するとした。
データ分割部102は、データ源101から送られた送信データを2分割(デマルチプレクシング)した上で、光送信部105−1と光送信部105−2にそれぞれ送る。送信データの分割方法は様々考えられるが、ここでは送信データをビット毎に分割する方法(ビットインターリーブ)を用いて説明する。
光源103は、所定の周波数のレーザ光を出力して光分岐部104に送る。光分岐部104は、光源103から送信されたレーザ光を2分岐して、同一強度のレーザ光をそれぞれ光送信部105−1と光送信部105−2に送る。
光送信部105−1と光送信部105−2は、光分岐部104から送られたレーザ光を搬送波として、データ分割部102から送られたデータにより光変調を行う。ここでは光変調方式の種類は問わない。各光送信部により生成された光信号はそれぞれ偏光多重部106に送られる。
偏光多重部106は、光送信部105−1と光送信部105−2から送られた光信号を、それらの偏光状態が互いに直交するように偏光多重した上で、光伝送路200に送出する。
光送信機100により生成された光信号は、光伝送路200を伝搬した後、光受信機300により受信される。
次に光受信機300が受信した光信号から送信データを再生する動作を説明する。図8(a)に従来の偏光多重分離光通信システムの光受信機の構成例を示す。
光受信機300は、偏光分離部301、光受信部302、データ識別部303−1とデータ識別部303−2、データ多重部304により構成される。
偏光分離部301は、光伝送路200より受信した光信号を光送信部105−1及び105−2により生成された2個の光信号に多重分離し、それぞれ光受信部302−1及び光受信部302−2に送る。
光受信部302−1は、偏光分離部301より送られた光信号を電気信号に変換し、データ識別部303−1に送る。光受信部302−2も同様である。
データ識別部303−1は、光受信部302−1から送られた電気信号を、光変調方式に適した所定の識別条件に基づいてデジタルデータに変換し、データ多重部304に送る。データ識別部303−2も同様である。
データ多重部304は、データ識別部303−1及び303−2から送られたデジタルデータをビット毎に交互に多重(マルチプレクシング)することにより、元の送信データを再生する。
なお、光受信機の重要な機能として、波形等化などの補償処理があるが、偏光多重分離技術とは本質的には無関係であるため、本明細書においては説明を省略する。
光受信機の構成としては、図8(b)に示すように、光伝送路200から受信した光信号を光受信部302により電気信号に変換した後、その電気信号から前述の光受信部302−1及び302−2により生成される電気信号をそれぞれ分離するような方式も考えられる。図8(a)は光学的に偏光分離を行う構成である一方、図8(b)は電気的に偏光分離を行う構成である。
光学的に偏光分離を行う方法が非特許文献1に開示されている。非特許文献1に開示されている方式は、PBS(Polarized Beam Splitter)に入力される受信光信号の偏光面を偏光制御器により制御することにより、互いに独立した2個の光信号に分離する方法である。偏光制御器の制御パラメータとしては光信号強度が用いられている。
また、電気的に偏光分離を行う方法は非特許文献2に開示されている。非特許文献2に開示されている方法は、8値光位相変調方式(8PSK)を用いた偏光多重分離光通信システムにおいて、偏光分離部から出力される光信号(正確には光信号から変換された電気信号)の振幅が所定の値となるように制御することにより、2個の独立した光信号を分離する方法である。
また、特許文献1には、偏波多重光送信機と偏波多重光受信機との間で認識可能な所定のパイロット信号を用いて、搬送波となる光の波長、伝送タイミングおよび強度のうちの少なくともいずれか一つを変調させることで、偏波多重光受信機では、分離させた偏波成分から所定のパイロット信号の成分を抽出させ、この成分の強度が最大または最小になるように偏波状態を制御させながら偏波多重信号を分離することで、偏波成分を安定して分離させることができる技術について開示されている。
また、特許文献2には、ファイバーの逆伝送行列となるように出力信号に基づいて動的制御された適切な伝送行列にしたがって、受信した光信号が含んでいる直交する偏波面を持つ2つの成分をフィルタリングして分離することで、前記ファイバーによって導入された偏波モード分散と偏波面の回転を補償し、2つの光信号に対する歪と相互干渉を取り除き、かつ2つの送信信号を復号化する技術について開示されている。
以上説明したようにして、光送信機で偏光多重された光信号は、光受信機でそれぞれ独立した光信号に分離された上で、元の送信データが再生される。
しかしながら、上述した従来の技術においては、以下に述べるような問題がある。
光受信機の偏光分離部において、受信した光信号から分離された2個の光信号(もしくは光信号から変換された電気信号)は、光送信機の何れの光送信部において生成された光信号であるのかは一般的に不明である。なぜなら、前述の偏波分離のアルゴリズムは光信号の強度や振幅のように2個の光信号間で差違の無い物理的特性に基づいて制御しているためである。そのため、光受信機300のデータ多重部304において光送信機100のデータ源101により生成された送信データと異なるデータが再生される恐れがある。
また、従来において送信データの再生を行う一般的な方法としては、データ源103において所定の特殊ビット列(トレーニングシーケンス)を生成し、光受信機300において、考えられる全てのビット列の並べ方のパターンを用いて元のトレーニングシーケンスが再現されるか否かを試行することにより、並べ方のパターンを特定する方法である。
このような方法は、並べ方のパターンが少ない場合、すなわち偏波多重分離光通信システムにおいては、光送信部105−1と光送信部105−2の何れから送信された光信号であるのかを特定するだけで良いため、並べ方のパターンは2通りしかないために有効である。
一方、並べ方のパターンが多い場合、すなわち高速光通信の光変調方式として有望視されている多値位相変調方式を用いた場合には、光位相の曖昧さのために、多値数に従って並べ方のパターンが増大することになるため、電子回路の規模が増大するばかりでなく、超高速の光通信においては高速に解析処理を実行する必要があるため、コストと消費電力の点で問題がある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、同一周波数帯に偏光多重された光信号から分離された光信号を正しく再生させることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明における光受信装置は、同一周波数帯に偏光多重された光信号を多重分離する分離手段と、分離手段により分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出手段と、特徴抽出手段にて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析手段と、特徴解析手段の解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明における光送信装置は、同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与手段と、前記光信号を偏光多重して送出する送出手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明における通信システムは、光信号を光伝送路を介して送出する光送信装置と、光信号を受信する光受信装置と、を備える通信システムであって、光送信装置は、同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与手段と、前記光信号を偏光多重して送出する送出手段と、を有し、光受信装置は、送出手段にて送出された光信号を受信して多重分離する分離手段と、分離手段により分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出手段と、特徴抽出手段にて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析手段と、特徴解析手段の解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明における光受信装置の光信号多重方法は、同一周波数帯に偏光多重された光信号を多重分離する分離ステップと、分離ステップにより分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出ステップと、特徴抽出ステップにて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析ステップと、特徴解析ステップの解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明における光送信装置の光信号分離方法は、同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与ステップと、前記光信号を偏光多重して送出する送出ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明における通信システムの光信号多重方法は、光送信装置による同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与ステップと、前記光信号を偏光多重して送出する送出ステップと、光受信装置による送出ステップにて送出された光信号を受信して多重分離する分離ステップと、分離ステップにより分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出ステップと、特徴抽出ステップにて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析ステップと、特徴解析ステップの解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明におけるプログラムは、同一周波数帯に偏光多重された光信号を多重分離する分離処理と、分離処理により分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出処理と、特徴抽出処理にて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析処理と、特徴解析処理の解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明におけるプログラムは、同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与処理と、前記光信号を偏光多重して送出処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明におけるプログラムは、光送信装置による同一周波数帯の複数の光信号にそれぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与処理と、前記光信号を偏光多重して送出する送出処理と、光受信装置による送出処理にて送出された光信号を受信して多重分離する分離処理と、分離処理により分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出処理と、特徴抽出処理にて抽出された光学的特徴を解析することにより光信号を識別する特徴解析処理と、特徴解析処理の解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて送信データを再生するデータ多重処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明により、同一周波数帯に偏光多重された光信号から分離された送信データを、正しく再生することが可能である。
本発明の実施形態に係る光送信機の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る特徴付与部の構成を示すブロック図である。 電気信号生成部が生成する電気信号の波形を示す図である。 本発明の実施形態に係る光受信機の構成を示すブロック図である。 デジタル信号処理によるM−th Power Algorithmの処理過程を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る特徴付与部の構成を示すブロック図である。 従来の光送信機の構成を示すブロック図である。 従来の光受信機の構成を示すブロック図である。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態ではいずれの光受信機の構成にも適応可能であるが、簡単のため以降では図8(a)に示す光受信機の構成を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における光通信システムに備えられる光送信機100の構成図である。本光通信システムは、光送信機100と、光伝送路200と、光受信機300と、を有して構成される。
光送信機100は、データ源101と、データ分割部102と、光源103と、光分岐部104と、光送信部105−1,105−2と、特徴付与部107と、偏光多重部106と、を有して構成される。なお、特徴付与部107以外の機能部については、従来と同様であるため、ここでは説明を省略する。
特徴付与部107は、光送信部105−1と光送信部105−2で生成された光信号の何れか一方または両方に、互いに異なる光学的特徴を付与するブロックである。
光学的特徴の対象となる物理変数としては、搬送波周波数や光振幅などが考えられる。各光信号に付与される光学的特徴は予め定められており、光送信機と光受信機の双方で予め共有しているものとする。なお、本実施の形態では光学的特徴として光信号の搬送波周波数に偏差を付与する場合について説明する。
図2は、本発明の実施の形態における特徴付与部107の構成図である。特徴付与部107は、電気信号生成部400−1,400−2と、光位相変調器401−1,401−2とを有して構成される。
電気信号生成部400−1は、光位相変調器401−1を駆動する電気信号を生成するブロックであり、また、同様に電気信号生成部400−2は、光位相変調器401−2を駆動する電気信号を生成するブロックである。
光位相変調器401−1は、電気信号生成部400−1により生成される電気信号に比例した量だけ、光送信部105−1により生成された光信号の位相を変位させるデバイスであり、また光位相変調器401−2は、電気信号生成部400−2により生成される電気信号に比例した量だけ、光送信部105−2により生成された光信号の位相を変位させるデバイスである。
図3は、電気信号生成部により生成する電気信号の一例を示す図である。電気信号生成部400−1は、図3(a)に示すような振幅が時刻に比例する電気信号410を生成し、この電気信号により光位相変調器401−1を駆動する。このとき、光位相変調器401−1を通過する光信号の搬送波周波数は、光位相変調器を駆動する電気信号を時間微分(すなわち、電気信号の振幅の傾き)に比例した量だけ変化する。
電気信号生成部400−2と光位相変調器401−2の動作も同様であるが、異なる光学的特徴を付与するために、電気信号の振幅の傾きが、電気信号生成部400−1が生成する電気信号410と異なる電気信号420を生成する。
図3(a)には、電気信号生成部400−2が生成する電気信号420の振幅の傾きを、電気信号生成部400−1が生成する電気信号410の1/2に設定した例を示している。以降では、電気信号生成部400−1と電気信号生成部400−2が図3(a)に示すような電気信号を生成するものとして説明する。
なお、実際には光位相変調器に入力可能な電気信号には上下限があるため、図3(b)に示すようなノコギリ波を生成する必要がある。ここで、電気信号430は、電気信号生成部400−1が、電気信号440は、電気信号生成部400−2が生成した電気信号である。なお、ノコギリ波による光位相変調は一般にセロダイン変調と呼ばれる。
以上のように、光送信部105−1及び光送信部105−2により生成された光信号の何れか一方または両方の搬送波周波数を変化させることにより、互いに異なる光学的特徴を付与することができる。
次に光受信機において光学的特徴に基づいて偏波分離された光信号を識別する方法を説明する。
図4に本発明の実施の形態における光通信システム及び光受信機300の構成図を示す。
光受信機300は、偏光分離部301と、光受信部302−1,302−2と、特徴抽出部305−1,305−2と、特徴解析部306と、データ識別部303−1,303−2と、データ多重部304と、を有して構成される。なお、従来と同様の機能部については、ここでは説明を省略する。
特徴抽出部305−1は、光送信機100の特徴付与部107により各光信号に付与された光学的特徴を抽出し、抽出した光学的特徴を特徴解析部306に通知する。特徴抽出部305−2の動作も同様である。
特徴解析部306は、特徴抽出部305−1及び特徴抽出部305−2により抽出された各光信号の光学的特徴を解析し、予め定められた光学的特徴と比較することにより、光送信部105−1と光送信部105−2の何れかから送出された光信号であるのかを特定するとともに、その結果をデータ多重部306に通知する。
データ多重部304は、特徴解析部306からの解析結果及び予め定められたビット(バイト)列の並べ方に基づいて、データ識別部303−1及びデータ識別部303−2から送られたデジタルデータを正しい順序で多重することにより、送信データを再生することができる。
また、並べ方のパターンが多い場合などにトレーニングシーケンスを用いた照合と併用することで、照合すべき並べ方のパターン数を減らし、電子回路の負荷を軽減させることが可能となる。
次に特徴抽出部305−1及び特徴抽出部305−2が、光信号から変換された電気信号を基に、光信号に付与された光学的特徴(本実施の形態では搬送波周波数偏差である)を抽出する方法について説明する。
光信号に搬送波周波数偏差が付与されると、光信号の位相は搬送波周波数偏差と時間の積に比例して変化する。従って、光信号の位相変化を抽出し、その時間微分を計算すれば、搬送波周波数偏差(搬送波周波数偏差に比例する量、正確には搬送波角周波数偏差)を算出することができる。
光信号の位相変化を抽出する方法としては、M−th Power Algorithmが一般に知られている。これらはQPSKや8PSKのような光位相変調方式を用いる場合に、搬送波周波数と局所光周波数の差違により生じる位相偏差を補償するために用いられる方法である。従って、光位相変調方式を用いた変更多重分離光通信システムであれば、位相偏差補償の過程で算出した搬送波周波数偏差を特徴抽出部の出力として使用することができる。
参考として図5にデジタル信号処理によるM−th Power Algorithmの処理過程のブロック図を示す。図5において、入力信号は複素数により表現された光信号(正しくは光信号から変換された電気信号)であり、出力信号は搬送波角周波数偏差とシンボルの時間間隔(シンボルレートの逆数)の積である。単位時間は一定であるので出力信号を搬送波周波数偏差と見なして良い。
光信号の位相変化を抽出する他の方式としては、データ識別前後の位相差の時間変化により求める方法もある。なお、搬送波周波数と局所光周波数の位相偏差が、位相偏差補償アルゴリズムの補償可能範囲内となるように、搬送波周波数の偏差量を設定しておく必要がある。
特徴解析部306は、特徴抽出部305−1より送られた搬送波周波数偏差から、特徴抽出部305−2より送られた搬送波周波数偏差を引いた値の符号が正である場合、光受信部302−1で受信された光信号が光送信部105−1で生成された光信号であり、逆に負である場合、光受信部302−1で受信された光信号が光送信部105−2で生成された光信号であると解析する。
なお、電気信号生成部400−1と電気信号生成部400−2が生成する電気信号を互いに逆相とすれば、電気信号生成部の何れかが故障した場合においても、搬送波周波数偏差の関係は保持することが可能であるので、光信号を特定する処理を続行することが可能である。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、偏光分離された光信号が何れの光送信部で生成された光信号であるのかを特定することが可能となり、容易に並べ方を特定して再生することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態においては、光学的特徴が光信号強度変化の周波数である場合について説明する。第2の実施の形態における光送信機の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図6は、本発明の第2の実施の形態における特徴付与部107の構成図である。
特徴付与部107は、電気信号生成部400−1,400−2と、光減衰器402−1,402−2を有して構成される。
光減衰器402−1は、光減衰器402−1を通過する光信号の光強度を、電気信号生成部400−1が生成する電気信号に比例する量だけ減衰させる。
同様に、光減衰器402−2は、光減衰器402−2を通過する光信号の光強度を、電気信号生成部400−2が生成する電気信号に比例する量だけ減衰させる。
電気信号生成部400−1と電気信号生成部400−2が生成する電気信号は、予め定められた異なる周波数を有する周期信号とする。各電気信号の周波数は、光信号のシンボルレートよりも十分に低いものとする。また、前記周波数は光送信機と光受信機の双方で共有しているものとする。さらに、光減衰器402−1と光減衰器402−2の減衰量の最大値は光伝送特性を大幅に劣化させない量とする。
以降では、電気信号生成部400−1は周波数f1の正弦波を生成し、また電気信号生成部400−2は周波数f2の正弦波を生成するとする。f1とf2は互いに異なる0以上の数である。ここで周波数が0の電気信号とは直流を意味する。
以上のように、光送信部105−1及び光送信部105−2により生成された光信号の何れか一方または両方の光信号強度を変化させることにより、互いに異なる光学的特徴を付与することができる。
ところで、光送信機においては、光変調を行うデバイスとして、マッハツェンダ型光変調器が用いられることが多い。マッハツェンダ型光変調器の動作を安定化させることを目的に、マッハツェンダ型光変調器のバイアス電圧に所定の周波数の周期信号を印加する場合がある。
マッハツェンダ型光変調器を安定に動作させるためには、マッハツェンダ型光変調器のバイアス端子に適切なバイアス電圧を印可する必要がある。また、適切なバイアス電圧は時間変動するため、適切なバイアス電圧を動的に追尾する必要がある。
その方法として、バイアス電圧に所定の周波数の周期信号を加えた電圧をマッハツェンダ型光変調器のバイアス端子に印加する方法が知られている。この方法によりマッハツェンダ型光変調器が安定的に動作している場合、光信号強度は前述の周期信号の周波数の2倍の周波数で周期的に変動することが分かっている。従って、光変調にマッハツェンダ型光変調器を使用する場合は、前述のような特徴付与部を新たに追加することなく、光信号に光学的特徴を付与することが可能である。
次に、光受信機において光学的特徴に基づいて光信号を識別する方法を説明する。第2の実施の形態における光受信機300の構成は第1の実施の形態と同様である。
次に特徴抽出部305−1及び特徴抽出部305−2が、光信号から変換された電気信号を基に、光信号に付与された光学的特徴(本実施の形態では光信号強度変化の周波数)を抽出する方法を説明する。
特徴抽出部305−1は、光受信部302−1から送られた電気信号をそのままデータ識別部303−1に送るとともに、電気信号の周波数成分のうちf1成分の強度とf2成分の強度を測定し、測定結果をそれぞれ特徴解析部306に通知する。所望の周波数成分の強度を測定するには急峻な特性を有するバンドパスフィルタを用いる方法が容易である。特徴抽出部305−2の動作も同様である。
特徴解析部306は、特徴抽出部305−1と特徴抽出部305−2から通知された測定結果を参照して、f1成分の大きい方が光送信部105−1の生成した光信号を受信しており、またf2成分の大きい方が光送信部105−2の生成した光信号を受信していると解析し、その解析結果をデータ多重部304に通知する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、偏光分離された光信号が何れの光送信部で生成された光信号であるのかを特定することが可能となる。
以上、実施の形態を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら実施の形態や具体例に様々な修正および変更が可能である。
第1及び第2の実施の形態の説明においては、1つの搬送波周波数を用いた偏光多重分離光通信システムを例として本発明の内容を説明したが、互いに異なる搬送波周波数を有する複数の光信号を波長分割多重(WDM;Wavelenght Division Multiplexing)する光通信システムにおいても、搬送波毎に本発明を適用することにより、本発明を利用することが可能である。
100 光送信機
101 データ源
102 データ分割部
103 光源
104 光分岐部
105−1、105−2 光送信部
106 偏光多重部
107 特徴付与部
200 光伝送路
300 光受信機
301 偏光分離部
302、302−1、302−2 光受信部
303−1、303−2 データ識別部
304 データ多重部
305−1、305−2 特徴抽出部
306 特徴解析部
400−1、400−2 電気信号生成部
401−1、401−2 光位相変調器
402−1、402−2 光減衰器

Claims (11)

  1. 送信データにより変調された光信号を光伝送路を介して送出する光送信装置と、前記光信号を受信する光受信装置と、を備える通信システムであって、
    前記光送信装置は、
    同一の周波数帯に配置され、同一の変調方式により変調された複数の光信号に、それぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する特徴付与手段と、
    前記光信号を偏光多重して送出する送出手段と、を有し、
    前記光受信装置は、
    前記送出手段にて送出された光信号を受信して多重分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離した光信号から光学的特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記特徴抽出手段にて抽出された光学的特徴を解析することにより前記光信号を識別する特徴解析手段と、
    前記特徴解析手段の解析結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて前記送信データを再生するデータ多重手段と、を有することを特徴とする通信システム。
  2. 前記光学的特徴は、前記光信号の搬送波周波数の偏差であることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記特徴付与手段は、光位相変調器によるセロダイン変調を用いて前記光信号に搬送波周波数の偏差を付与することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記特徴抽出手段は、M−th Power Algorithmにより搬送波周波数偏差を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の通信システム。
  5. 前記特徴抽出手段は、データ識別前後の信号の位相差の時間変化により搬送波周波数偏差を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の通信システム。
  6. 前記光学的特徴は、前記光信号の光信号強度の周期的変動であることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  7. 前記特徴付与手段は、光減衰器の減衰量の周期的変動により前記光信号に光信号強度の周期的変動を付与することを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  8. 前記特徴付与手段は、マッハツェンダ型光変調器に印加されるバイアス電圧の周期的変動により前記光信号に光信号強度の周期的変動を付与することを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  9. 前記光送信装置は、トレーニングシーケンスを生成して送出するトレーニングシーケンス送出手段を有し、
    前記光受信装置は、前記トレーニングシーケンスを受け取り、前記データ多重手段により前記トレーニングシーケンスと一致するか否かにより光信号の並べ方のパターンを特定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信システム。
  10. 送信データにより変調された光信号を光伝送路を介して送出し、前記光信号を受信する通信方法であって、
    同一の周波数帯に配置され、同一の変調方式により変調された複数の光信号に、それぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与し、
    前記光信号を偏光多重して送出し、
    前記送出された光信号を受信して多重分離し、
    前記多重分離された光信号から光学的特徴を抽出し、
    前記光学的特徴を解析することにより前記光信号を識別し、
    前記識別結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて前記送信データを再生する、
    ことを特徴とする通信方法。
  11. 送信データにより変調された光信号を光伝送路を介して送出し、前記光信号を受信するためのプログラムであって、
    同一の周波数帯に配置され、同一の変調方式により変調された複数の光信号に、それぞれが光学的に異なるように光学的特徴を付与する手順、
    前記光信号を偏光多重して送出する手順、
    前記送出された光信号を受信して多重分離する手順、
    前記多重分離された光信号から光学的特徴を抽出する手順、
    前記光学的特徴を解析することにより前記光信号を識別する手順、
    前記識別結果と、予め記憶されている光信号の並べ方のパターンに基づいて前記送信データを再生する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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