JP5365174B2 - 電子デバイスの電気特性評価方法及び電子デバイスの電気特性評価装置 - Google Patents

電子デバイスの電気特性評価方法及び電子デバイスの電気特性評価装置 Download PDF

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本発明は電子デバイスの電気特性評価方法及び電子デバイスの電気特性評価装置に関するものであり、例えば、MOSFET等の電子デバイスの電気的特性を実測データを利用してプロセス依存性や経時変化等を反映して評価するための構成に関するものである。
半導体集積回路装置を構成するMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ等の電子デバイスの開発において、その電気的特性の向上は至上命題であるが、その実現は容易でない。原因としては電気特性に関する測定方法及び理論計算方法の精度が不十分であることが挙げられる。
このうち、理論計算に関しては、例えば、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)のような集積回路用シミュレーションにより、トランジスタのドレイン電流が計算できる。
この場合、成膜、拡散、アニールまたは研磨などの各製造工程はモデル化が比較的容易であるが、ある工程後の形状変化や材料特性変化の予測あるいは温度サイクル等の製造履歴の反映などの総合的な取り扱いは難しい。結果的に、実トランジスタの動作を理論的に予測するのは困難である。これではシミュレータの利用価値が無いばかりか、製造コストの増大にもつながる。
そこで、計算精度を向上させる方策の一つとして、計算で用いる物性値を実デバイスで実測した値を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案では、MOSトランジスタの内部応力がキャリアの移動度に影響を及ぼすと仮定し、平均抵抗率やSIMS(Secondary Ion Mass Spectroscopy)による不純物分布の測定結果を計算用の物性値として用いている。
実測に関しては、電子デバイスの電極に探針を当て電流計測する方法が一般的である。しかしこの手法は平均的な特性しか得られず、例えば、チャネル周辺の局所的な電流分布やキャリア分布を評価することはできない。
電子デバイスのサイズが1μm以下となれば、走査プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)や電子顕微鏡(EM:Electron Microscope)が有効である。
ここで、図7及び図8を参照して、SPM技術の一種である走査拡がり抵抗顕微鏡法(SSRM:Scanning Spreading Resistance Microscopy)を説明する。図7はSSRM法の概念的構成の説明図である。断面に切出した電子デバイス30の裏面に電源41により電圧Vbaisを印加し、電子デバイス30の表面に接地させた導電性探針42を当接させ、電流増幅器43に流れる電流を導電性探針42を電子デバイス30の表面に対して走査させながら計測する手法である。
なお、導電性探針42の電子デバイス30の表面における当接位置は、導電性探針42の先端部にレーザ光源44からレーザ光45を照射して、その反射光46を光検出器47で検出して位置を特定する。
図8は、SSRM法で測定した電流像、即ち、SSRM像を模写したものであり、ここでは、ゲート電極34、イクステンション領域35、ソース・ドレイン領域37、及び、シリサイド電極38に導電性探針42が当接した場合に大きな電流が流れることが分かる。なお、SSRM像の解像度によるが、シリコン基板31を流れる電流は小さいため、電流が全く流れないSTI(Shallow Trench Isolation)領域32、ゲート絶縁膜33、サイドウォール36、SiN膜39、及び、層間絶縁膜40との間でコントラストは見られない。
特開2004−327463号公報
しかしながら、上記の特許文献1における実測値である平均抵抗率や不純物分布はバルク材の特性であり、前述のような工程間の変化や局所的な変化を含む値ではないので、実トランジスタ特性を予測するには十分とは言えない。
SSRMを用いた実測値についても、必ずしも開発現場が必要とする情報を提供していないという問題がある。例えば、上記の図8のSSRM像については、トランジスタの構造は紙面に垂直な方向に対して同一と見做せるので、SSRM像も同様に正しいと判断しがちである。
しかし、本発明者がシミュレーションによって試料裏面から探針までの電流経路を検証してみると、図9に示すように、電流の大部分は電気抵抗の低いコンタクト材を流れ、以下、ドーパント領域、シリコン基板、探針と流れることが分かった。また、一部は試料内部を拡がりつつ流れていることも分かる。なお、図9における黒三角が導電性探針42の接触点である。
このような観点から、図8に示すSSRM像がそのままトランジスタの電流分布を示していることにはならない。このSSRM像はあくまでSSRM法で得られた電流像として解釈しなければならない。以上より、従来のSSRM法をそのまま製造ラインに導入しても、正確な電気特性をモニタリングすることはできないという問題がある。
したがって、本発明は、実電子デバイスの電気特性を高精度でモニタリングするとともに、実測したモニタリング結果から理論計算に用いる正確な物性値を抽出することを目的とする。
本発明の一観点からは、電子デバイス試料の電気的物性値を測定する測定工程と、前記電子デバイス試料の歪み分布及び元素分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いて、前記電子デバイスの動作状態における電流分布を計算する計算工程と、前記測定工程で取得した実測値と前記計算工程で取得した計算値を照合して、前記実測値との差分が最小になるまで畳み込みの度合いを変化させて反復計算を続ける反復計算工程と、前記反復計算の結果に基づいて前記電子デバイス試料のキャリア分布を取得する工程とを含む電子デバイスの電気特性評価方法が提供される。
また、本発明の別の観点からは、電子デバイス試料の電気的物性値の実測値を取り込む取込み手段と、前記電子デバイス試料の歪み分布及び元素分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いて、前記電子デバイスの動作状態における電流分布を計算する計算手段と、前記実測値と前記計算手段で計算した計算値を照合して、前記実測値との差分が最小になるまで畳み込みの度合いを変化させて反復計算を続ける反復計算手段と、前記反復計算の結果に基づいて前記電子デバイス試料のキャリア分布を取得する手段とを備えた電子デバイスの電気特性評価装置が提供される。
開示の電子デバイスの電気特性評価方法及び電子デバイスの電気特性評価装置によれば、例えば、実トランジスタ試料のキャリア分布を正確に評価することができるとともに、トランジスタだけでなく、金属や絶縁体が複雑に入り組む配線部や実装部、さらには一般的な電磁気材料の特性を高精度に評価することが可能となる。
ここで、本発明の実施の形態を説明する。本発明においては、元素分布及び結晶歪み分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いてSSRM像を計算し、実測値を再現するまで畳み込みの度合いを変化させて計算する。
無負荷状態での抵抗値ρはあるキャリア濃度での抵抗であり、例えばドーパント元素を注入したバルクシリコン材から求められる。しかし、この値を実トランジスタにそのまま適用することはできない。なぜなら実トランジスタ構造ではソース・ドレイン周辺にコンタクト材やプラグ材があるので、局所歪みの影響を考慮しなければならないからである。
歪みや応力によって電気抵抗が変化する現象は圧電抵抗と呼ばれる。このとき抵抗ρは、ρを無負荷状態での抵抗値、Δρを歪みや応力による抵抗の変化量、mを圧電抵抗係数、εを歪みとすると下記の式(1)で表される。
ρ=ρ+Δρ=ρ(1+m・ε) ・・・(1)
この場合のドーパント分布はSIMSやEDX(Energy Dispersive X−ray spectroscopy)により実測する。また、歪み分布はTEM(Transmission Electron Microscopy)により測定できる。
本発明においては、式(1)におけるm・εをAに置き換えて、Aをフィッティングパラメータとして扱って、パラメータAを変化させながら反復計算し、計算結果と実測値との差が最小になるまで反復計算を行う。したがって、パラメータAは歪みの寄与量或いは畳み込みの度合いと言うことができる。
或いは、圧電抵抗係数mが予め信頼性の高い数値として取得されている場合には、すでにパラメータA(=m・ε)も信頼性の高い値であるので、反復計算に際して、パラメータAではなく、不純物分布に依存する抵抗変化領域のキャリア分布を変化させながら反復計算し、計算結果と実測値との差が最小になるまで反復計算を行う。なお、この場合は、不純物分布に依存する抵抗変化領域のキャリア分布を変化させながら反復計算するので、各分布は実測値に限るものでなく、原理的には任意のドーパントモデル及び歪みモデルを利用できる。
実SSRM像は、図7に示したように断面トランジスタ試料の裏面に一様に電圧を印加し、表面に接地した導電性探針を走査させながら電流を測定する。計算においても、実測と同様の操作を行って電流像を得る。なお、計算に当たっては有限要素法(FEM:Finite Element Method)による構造モデルを用いて計算する。
ここで、構造モデルは実トランジスタの形状を元に忠実に構築しなければならない。なぜなら、次に、同領域における電流の実測値と計算値を照合するためである。照合は、例えばカイ2乗(χ2 )検定法を用いて実測値と計算値を比較する。実測値と計算値の差分が最小になるまで、パラメータAを変化させて電流計算と照合を繰り返す。最終的に得られたパラメータAを用いて再構築した元素分布と歪み分布の畳み込み像が、キャリア分布となる。
さらに、パラメータAは圧電抵抗係数mと歪みεとの積であるので、実トランジスタの局所歪みεが分かれば圧電抵抗係数mが得られる。また、先に得られたキャリア分布を基に、MOSトランジスタの各電極に電圧をかけて電流計算すれば、実トランジスタの動作状態を計算することができる。
なお、本発明は、電流計測するSSRM法に着目しているが、本発明の原理は上位のSPM全般に適用できる。例えば、電気容量変化を計測するSCM(Scanning Capacitance Microscopy)やトンネル電流を計測するSTM(Scanning Tunneling Microscopy)も含め、本発明を用いれば、実トランジスタのキャリア分布を正確に評価できる。
また、実測の現場では、同じ物性値を測定しているにも関らず、測定手法が変われば実測値も異なることが頻繁に起こるが、本発明を用いれば上述の各SPM法の測定手法間の比較も可能になる。
さらに、本発明を用いれば、圧電抵抗係数mやキャリア分布などが実電子デバイスから得られるので、従来の回路シミュレータ手法で問題となっていた製造履歴の反映や工程間の物性変化等が全て含まれた正確な物性値として得られるようになる。この物性値を回路シミュレータにフィードバックすれば、より正確な設計予測も可能となる。
以上を前提として、次に、図1乃至図4を参照して本発明の実施例1のMOSFETの電気特性の評価方法を説明する。図1は本発明の実施例1のMOSFETの電気特性の評価方法のフロー図であり、ここでは、圧電抵抗係数mの信頼性が低い場合を例として説明する。
ステップ1:まず、はじめにMOSトランジスタの断面試料にSSRM法を適用して電流像、即ち、図8と同様のSSRM像を取得する。
ステップ2:次いで、同じトランジスタ領域をTEM分析し、このTEM像を基にして実トランジスタの構造像、ドーパント元素分布及び歪み分布を得る。この時、例えば、元素分布はEDX法を、歪み分布は本発明者が開発した手法(例えば、特開2006−242914号公報或いは特開2007−093344号公報参照)を用いれば実測できる。
図2は、元素分布の説明図であり、図2(a)は基になるTEM像の模写図であり、図2(b)乃至図2(d)は各々Si、P、Asの分布の模写図である。図2(a)に示すTEM像の模写図には、分布図との比較のためにn型イクステンション領域14及びn型ソース・ドレイン領域18を書き込んでいるが、実際のTEM像では識別できない。なお、図における符号11,12,13,15,16,17,19,20,21,22は、それぞれp型シリコン基板、ゲート絶縁膜、多結晶シリコンゲート電極、第1サイドウォール、第2サイドウォール、第3サイドウォール、コンタクト領域、ゲートコンタクト領域、SiN膜、及び、層間絶縁膜である。
この場合、図2(b)との対比では、シリコン領域が明るく、また、Siを含むSiNやサイドウォールを構成するSiO膜やシリサイドからなるコンタクト領域が次に明るくなる。但し、図2(b)においては、分解能の関係でゲート絶縁膜12は分離して確認されない。また、図2(c)との対比では、ソース・ドレイン領域と多結晶シリコンゲート電極にPがドープされていることが確認された。さらに、図2(d)との対比からは、イクステンション領域にAsがドープされていることが確認された。
図3は、歪み分布図であり、シリコン基板側の歪み分布が重要であり、p型シリコン基板11上の多結晶シリコンゲート電極13、サイドウォール23、SiN膜21、層間絶縁膜22、プラグ24等のコントラストは構成材料の質量の違いを反映しているものであり、歪み分布とは関係がない。この歪み分布から明らかなように、p型シリコン基板11内部における歪みは小さく、表面に近づくにつれて歪みが大きくなるとともに、ゲート構造及びプラグ24等の影響を受けた分布となることが分かる。なお、歪み分布においては、p型シリコン基板11とn型ソース・ドレイン領域の区別はつかず、また、サイドウォール23自体の詳細構造は区別ができない。
ステップ3:次に、各測定を行った実トランジスタの構造像をトレースして、有限要素法(FEM)用の構造モデルを作成する。
ステップ4:次に、ステップ2で取得したドーパント元素分布と歪み分布を畳み込み、ソース・ドレイン領域の電気抵抗モデルを作成する。即ち、ある領域の電気抵抗は、別途取得したドーパント濃度に対する抵抗値に係数を掛けた値とする。
図4は、構造モデルと電気抵抗モデルを含めたFEMモデルの一例である。この時、電圧抵抗係数mと歪みεとの積を係数Aとする。また、図4において、n型イクステンション領域14及びn型ソース・ドレイン領域18に相当する領域を抵抗変化領域として区別している。
ステップ5:次に、FEM法により電流計算する。この際、印加電圧値や印加部位はSSRMの実測時と同一となるように設定する。また電流計算する範囲も実測の走査領域と同じになるようにする。
ステップ6:次に、電流値に関して、実測値と計算値を照合する。一例として、χ2 検定法を用いて、実測値と計算値の差分を評価する。差分が最小でない場合、ステップ4に戻って係数Aを変化させ、新たな電気抵抗モデルを作成ののち、再び、ステップ5及び6を差分が最小になるまで繰り返して行う。一方、差分が最小となった場合、そのときの計算で用いた電気抵抗モデルがキャリア分布となる。
このステップまでで、所期の目的は達成されるが、さらに、圧電抵抗係数mを算出する場合は次に進む。
ステップ7:ステップ2で取得した実トランジスタの歪みεと、ステップ6において差分が最小になった時点で取得した係数A(=m・ε)とにより圧電抵抗係数mをA/εとして求める。
さらに、実トランジスタの電流モニタリングを行う場合は次に進む。
ステップ8:ステップ3で得た構造モデルと、ステップ6で得た電気抵抗モデルを基に、実トランジスタの動作電圧をゲート、ソース及びドレインに印加し、FEM法を用いて電流像を計算する。
このように、本発明の実施例1においては、製造履歴の反映や工程間の物性変化等に起因する電気的抵抗の変化Δρを、電圧抵抗係数mと歪みεとの積からなる係数Aを用いてΔρ=ρ・Aとし、係数Aをパラメータとして計算値と実測値の合わせ込みを行っているので、電圧抵抗係数mや歪み分布が不明な場合でもキャリア分布を取得することが可能になる。
また、電圧抵抗係数mが必要な場合には、歪みεを実測して係数Aの収束値との関係式から電圧抵抗係数mを求めることができ、さらに、電流分布が必要な場合には、電圧抵抗係数m及び歪みεを取り込むことにより電流モニタリングを行うことができる。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施例2のMOSFETの電気特性の評価方法を説明する。図5は本発明の実施例2のMOSFETの電気特性の評価方法のフロー図であり、ここでは、圧電抵抗係数mの信頼性が高い場合を例として説明する。
ステップ1:まず、はじめにMOSトランジスタの断面試料にSSRM法を適用して電流像、即ち、図8と同様のSSRM像を取得する。
ステップ2:次いで、同じトランジスタ領域をTEM分析し、このTEM像を基にして実トランジスタの構造像、ドーパント元素分布及び歪み分布を得る。この時、例えば、元素分布はEDX法を、歪み分布は本発明者が開発した手法(例えば、特開2006−242914号公報或いは特開2007−093344号公報参照)を用いれば実測できる。
ステップ3:次に、各測定を行った実トランジスタの構造像をトレースして、有限要素法(FEM)用の構造モデルを作成する。
このステップ1〜ステップ3までは、上記の実施例1と全く同様である。
ステップ4:次に、キャリア分布モデルを設定して、構造モデルと電気抵抗モデルを含めたFEMモデルを作成する。ステップ2で実測した歪みεと同じくステップ2で取得した不純物分布の積から抵抗変化領域を設定してキャリア分布モデルを設定する。この時、電圧抵抗係数mは充分信頼性が高いので、実測した歪みεとにより係数Aは決定されるので、係数Aによるフィッティングは行わない。
ステップ5:次に、FEM法により電流計算する。この際、印加電圧値や印加部位はSSRMの実測時と同一となるように設定する。また電流計算する範囲も実測の走査領域と同じになるようにする。
ステップ6:次に、電流値に関して、実測値と計算値を照合する。一例として、χ2 検定法を用いて、実測値と計算値の差分を評価する。差分が最小でない場合、ステップ4に戻って抵抗変化領域におけるキャリア分布を変化させて新たなキャリア分布モデルを作成ののち、再び、ステップ5及び6を差分が最小になるまで繰り返して行う。一方、差分が最小となった時の計算で用いたキャリア分布が最終的なキャリア分布となる。
図6は、キャリア分布モデルの変化の様子を概念的に示した説明図である。図6に示すように、キャリア濃度分布を段階的区分して表示しているが、このキャリア濃度分布を経験に基づいて徐々に変更して、計算値と実測値の差分が最小になるまで変更を繰り返す。
なお、図においては、n型イクステンション領域に相当する部分の形状を変更した場合を例示している。
このステップまでで、所期の目的は達成されるが、さらに、実トランジスタの電流モニタリングを行う場合は次に進む。
ステップ7:ステップ3で得た構造モデルと、ステップ6で得たキャリア分布モデルを基に、実トランジスタの動作電圧をゲート、ソース及びドレインに印加し、FEM法を用いて電流像を計算する。
このように、本発明の実施例2においては、製造履歴の反映や工程間の物性変化等に起因する電気的抵抗の変化Δρは電圧抵抗係数mと実測した歪みεとの積から既知であるとして、歪みεと同じくステップ2で取得した不純物分布の積からなる抵抗変化領域のキャリア分布を変化させて計算値と実測値の合わせ込みを行っているので、電圧抵抗係数mを求める工程が不要になる。
なお、本発明の実施例1及び実施例2においては、電子デバイス試料の各種の電気的物性値を測定し、測定した電気的物性値の実測値を情報処理装置に取り込んだのち、以降の電子デバイス試料の歪み分布及び元素分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いて電子デバイス試料の電気的物性値を計算する計算工程と、実測値と計算手段で計算した計算値を照合して、実測値との差分が最小になるまで畳み込みの度合いを変化させて反復計算を続ける反復計算工程と、反復計算の結果に基づいて前記電子デバイス試料のキャリア分布を取得する工程を情報処理装置内で順次行われる。
本発明の実施例1のMOSFETの電気特性の評価方法のフロー図である。 元素分布の説明図である。 歪み分布図である。 構造モデルと電気抵抗モデルを含めたFEMモデルの一例である。 本発明の実施例2のMOSFETの電気特性の評価方法のフロー図である。 キャリア分布モデルの変化の様子を概念的に示した説明図である。 SSRM法の概念的構成の説明図である。 SSRM法で測定した電流像の模写図である。 シミュレーションによる電流経路を示す説明図である。
符号の説明
11 p型シリコン基板
12 ゲート絶縁膜
13 多結晶シリコンゲート電極
14 n型イクステンション領域
15 第1サイドウォール
16 第2サイドウォール
17 第3サイドウォール
18 n型ソース・ドレイン領域
19 コンタクト領域
20 ゲートコンタクト領域
21 SiN膜
22 層間絶縁膜
23 サイドウォール
24 プラグ
25 STI領域
30 電子デバイス
31 シリコン基板
32 STI領域
33 ゲート絶縁膜
34 ゲート電極
35 イクステンション領域
36 サイドウォール
37 ソース・ドレイン領域
38 シリサイド電極
39 SiN膜
40 層間絶縁膜
41 電源
42 導電性探針
43 電流増幅器
44 レーザ光源
45 レーザ光
46 反射光
47 光検出器

Claims (5)

  1. 電子デバイス試料の電気的物性値を測定する測定工程と、
    前記電子デバイス試料の歪み分布及び元素分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いて、前記電子デバイスの動作状態における電流分布を計算する計算工程と、
    前記測定工程で取得した実測値と前記計算工程で取得した計算値を照合して、前記実測値との差分が最小になるまで畳み込みの度合いを変化させて反復計算を続ける反復計算工程と、
    前記反復計算の結果に基づいて前記電子デバイス試料のキャリア分布を取得する工程とを含む電子デバイスの電気特性評価方法。
  2. 前記反復計算工程における畳み込みの度合いの変化が、抵抗値の変化分或いは抵抗変化領域のキャリア分布の変化のいずれかである請求項1に記載の電子デバイスの電気特性評価方法。
  3. 前記反復計算工程において前記計算値と前記実測値との差分が最小になった時点の前記抵抗値の変化分の収束値を、前記電子デバイス試料の歪みの実測値で割ることにより、圧電抵抗係数mを算出する工程を有する請求項2に記載の電子デバイスの電気特性評価方法。
  4. 前記測定工程において、前記電子デバイス試料に電圧を印加した状態で、前記電子デバイス試料に導電性探針を当接させ、前記導電性探針から電気的物性値を計測する工程を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子デバイスの電気特性評価方法。
  5. 電子デバイス試料の電気的物性値の実測値を取り込む取込み手段と、
    前記電子デバイス試料の歪み分布及び元素分布を数値的に畳み込んだ電気抵抗モデルを用いて、前記電子デバイスの動作状態における電流分布を計算する計算手段と、
    前記実測値と前記計算手段で計算した計算値を照合して、前記実測値との差分が最小になるまで畳み込みの度合いを変化させて反復計算を続ける反復計算手段と、
    前記反復計算の結果に基づいて前記電子デバイス試料のキャリア分布を取得する手段とを有する電子デバイスの電気特性評価装置。
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