JP5363760B2 - 毛髪用塗布具 - Google Patents
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Description
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪用塗布具において、前記櫛歯体は、前記櫛歯体の両端に配置される櫛歯の直径より前記櫛歯体の中央部に配置される櫛歯の直径の方が小さいことを特徴とする。
図1,2に示されるように本実施形態の毛髪用塗布具11は、長四角板状をなす柄部12と、該柄部12の上部一側に一体に形成した塗布部としての櫛部13と、該櫛部13の反対側において一体的に又は植毛により形成した刷毛部14とにより構成されている。毛髪用塗布具11は櫛部13によって薬剤を毛髪に塗布するとともに、薬剤を毛髪になじませることができる。また、主として刷毛部14によって毛髪の根元付近に薬剤をなじませることができる。なお、本実施形態の毛髪用塗布具11を形成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、可撓性を有する合成樹脂より形成される。例えば、PP(ポリプロピレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、ABS(アクリロニトリル−スチレン共重合体とアクリロニトリル−スチレン共重合体を混合したもの)、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、PS(ポリスチレン)、PC(ポリカーボネート)等の合成樹脂材料、及びそれらを混合したものにより形成することができる。これらの中でも引っ張り強さや伸び率が高いことからPP、LLDPE、LDPE、MDPE及びHDPEが好ましい。また、単層でも二種以上の樹脂層を積層したものでもよく、あるいは二種以上の樹脂材料を混合又は重合したものでもよい。その他、櫛部13はゴム等の弾性体により形成されていてもよい。弾性体で形成することにより、頭の形に容易にフィットし、頭髪内部に薬剤を確実に押し込むことができる。また、頭皮の刺激低減効果も高くなる。
(1)本実施形態の毛髪用塗布具11の櫛部13は、3本の櫛歯13cが一組となって略直線状に整列した櫛歯体13bが、ブラッシング方向Yに対し35〜55°の角度で傾斜した状態で6〜8mmの間隔で配列され、櫛歯13cは、ブラッシング方向Yに対する垂直方向において1.5〜3mmの間隔で整列するように構成されている。したがって、ブラッシング作業の操作性を低下させることなく薬剤を引き伸ばすことができる。
(3)本実施形態では、薬剤を毛髪に均一になじませることができる。したがって、少ないブラッシング作業により薬剤を毛髪に塗布することができ、施術者の負担を低減させることができる。
・上記実施形態において、櫛歯体は略直線状に整列される4本の櫛歯から構成されてもよい。櫛歯体が4本の櫛歯から構成される場合、毛髪用塗布具11を構成する櫛歯は、櫛歯体を構成する少なくとも3本の櫛歯について、該櫛歯がブラッシング方向Yに対する垂直方向において1.5〜3mmの間隔で整列していればよい。かかる構成においても、薬剤を毛髪に均一になじませることができる。
・本実施形態の毛髪用塗布具11を用いて塗布される薬剤の粘度は特に限定されず、例えばクリーム状、ゲル状、ペースト状、及び液状が挙げられる。また、薬剤の種類は、特に限定されず、例えば染毛剤、脱色剤、脱染剤、パーマ剤、シャンプー、トリートメント、リンス、ヘアケア剤、育毛剤等の毛髪化粧料が挙げられる。
(a)可撓性を有する合成樹脂より形成される前記毛髪用塗布具。かかる構成により、頭皮上にかかる圧力が減少し、頭皮刺激が低減される。
下記に示される各実施例及び比較例の櫛歯を有する毛髪用塗布具を作製した。まず、黒髪のモデルの頭髪に脱色剤(ビューティーンブリーチプラチナブロンド:ホーユー社製)1.5gを頭髪の根元から10mmの長さ、50mmの幅で塗布し、各例の毛髪用塗布具を用い、頭髪の上から下方向へ5回ブラッシング操作を行った。次に、再度、同一箇所に前記脱色剤1.5gを頭髪の根元から10mmの長さ、50mmの幅で塗布し、各例の毛髪用塗布具を用い、頭髪の上から下方向へ5回ブラッシング操作を行い、室温で30分間放置した。次に、頭髪に付着した脱色剤を水で洗い流した後、シャンプーを2回、リンスを1回施した。続いて、頭髪を温風で乾燥し、これらの脱色処理が施された頭髪について脱色剤の毛髪へのなじみ及び均一性について評価した。また、脱色剤を毛髪に塗布する際の操作性について評価した。結果を表1に示す。
図3に示される櫛歯体13bが3本の櫛歯13cからなる毛髪用塗布具において、該3本の櫛歯13cは全て同一直径(根元付近において2mm)で構成した。また、角度(θ1)を45°、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の距離(L1〜L3)は全て2.33mm、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13b間の距離(L4)は全て7mmに規定した。
実施例1の構成において、櫛歯体13bを構成する3本の櫛歯13cのうち両端の櫛歯13dの直径が2mm(根元付近)に規定され、中央部に位置する櫛歯13eの直径が1.2mm(根元付近)に規定される。その他の構成は実施例1と同一である。
図5に示される櫛歯体13fが4本の櫛歯13cからなる毛髪用塗布具において、該4本の櫛歯13cは全て同一直径(根元付近において2mm)で構成した。また、櫛歯体13fを構成する4本の櫛歯13cの軸線を通る仮想線X4とブラッシング方向Yとの間の角度(θ2)を45°に規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の各距離(L5〜L8)をそれぞれ2.33mmに規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13f間の距離(L9)をそれぞれ7mmに規定した。
実施例1の構成において、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13b間の距離(L4)を5mmに規定した。その他の構成は実施例1と同一である。
実施例1の構成において、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13b間の距離(L4)を9mmに規定した。その他の構成は実施例1と同一である。
実施例1の構成において、角度(θ1)を60°に規定した。その他の構成は実施例1と同一である。
実施例1の構成において、角度(θ1)を30°に規定した。その他の構成は実施例1と同一である。
図6に示される構成を有する毛髪用塗布具を使用した。櫛歯13cを波状に整列させた。具体的には、3本の櫛歯13cが整列した複数の櫛歯体13kから構成され、さらに櫛歯体13k間の中央部に一本の櫛歯13mを配置した。櫛歯体13kを構成する3本の櫛歯13cの軸線を結ぶ仮想線X5とブラッシング方向Yとの間に形成される角度(θ3)は45°である。櫛歯体13kを構成する3本の櫛歯13cについて、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の距離(L10,L11)はそれぞれ2.3mmに規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13k間の距離(L12)を9.2mmに規定した。尚、櫛歯13mのブラッシング方向Yに対する垂直方向において隣り合う櫛歯13cとの距離も2.3mmに規定した。
図7に示される構成を有する毛髪用塗布具を使用した。図7に示される毛髪用塗布具はブラッシング方向Yに対する垂直方向に整列させた一列の櫛歯13cのみから構成される。各櫛歯13c間の距離(L13)は全て3.5mmとした。
図8に示される構成を有する毛髪用塗布具を使用した。2本の櫛歯13cが整列した櫛歯体13nから構成される。2本の櫛歯13cの軸線を結ぶ仮想線X6とブラッシング方向Yとの間に形成される角度(θ4)は45°である。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の距離(L14,L15)はそれぞれ3.5mmに規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13n間の距離(L16)を7mmに規定した。
実施例3の構成において、ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13f間の距離(L9)を9.2mmに規定した。その他の構成は実施例3と同一である。
図9に示される構成を有する毛髪用塗布具を使用した。5本の櫛歯13cが整列した櫛歯体13pから構成される。5本の櫛歯13cの軸線を結ぶ仮想線X7とブラッシング方向Yとの間に形成される角度(θ5)は45°である。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の距離(L17〜L20)はそれぞれ2.33mmに規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13p間の距離(L21)を7mmに規定した。
図10に示される構成を有する毛髪用塗布具を使用した。6本の櫛歯13cが整列した櫛歯体13qから構成される。6本の櫛歯13cの軸線を結ぶ仮想線X8とブラッシング方向Yとの間に形成される角度(θ6)は45°である。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯13c間の距離(L22〜L25)はそれぞれ2.33mmに規定した。ブラッシング方向Yに対する垂直方向における櫛歯体13q間の距離(L26)を7mmに規定した。
脱色剤を塗布した毛髪の根元からブリーチされた部分までの長さを目視で確認し、その長さを測定した。結果を表1に示す。
パネラーが脱色後の各毛髪について、目視にて確認し、次の5段階の評価を行った。脱色された部分が非常にムラなく伸びている場合を「5」、脱色された部分がよりムラが少なく伸びている場合を「4」、脱色された部分がムラが少なく伸びている場合を「3」、脱色された部分にムラがある場合を「2」、脱色された部分にムラが非常にある場合を「1」とした。結果を表1に示す。
パネラーが各実施例及び比較例の毛髪用塗布具を用いて、脱色剤を頭髪に塗布している時の梳かしやすさを次の5段階の評価を行った。毛髪に櫛歯が引っ掛からず、非常に梳かしやすい場合を「5」、毛髪に櫛歯が引っ掛からず、梳かしやすい場合を「4」、毛髪に多少櫛歯が引っ掛かるが、比較的梳かしやすい場合を「3」、毛髪に櫛歯が引っ掛かり、梳かしにくい場合を「2」、毛髪に櫛歯が引っ掛かり、非常に梳かしにくい場合を「1」とした。結果を表1に示す。
Claims (4)
- 柄部、及び櫛部を有し、薬剤を毛髪に塗布するための毛髪用塗布具において、
前記櫛部は、基台面と該基台面上に立設される櫛歯体から構成され、
前記櫛歯体は、3本の櫛歯が一組となって略直線状に整列してなり、
前記櫛歯体は、前記基台面上において、ブラッシング方向に対する垂直方向おいて櫛歯体中央部の櫛歯の中心軸線間において6〜8mmの間隔で、且つ3本の櫛歯の中心軸を通る仮想線がブラッシング方向に対し35〜55°の角度で傾斜した状態で基台面の長手方向において複数配置され、
前記複数配置された櫛歯体の一組が、一列形成され、
前記櫛部を構成する前記櫛歯は、各櫛歯の中心軸線間がブラッシング方向に対する垂直方向において1.5〜3mmの間隔となるよう整列していることを特徴とする毛髪用塗布具。 - 柄部、及び櫛部を有し、薬剤を毛髪に塗布するための毛髪用塗布具において、
前記櫛部は、基台面と該基台面上に立設される櫛歯体から構成され、
前記櫛歯体は、第1〜第4櫛歯からなる4本の櫛歯が一組となって順に略直線状に整列してなり、
前記櫛歯体は、前記基台面上において、ブラッシング方向に対する垂直方向おいて櫛歯体の中央の櫛歯の中心軸線間において6〜8mmの間隔で、且つ4本の櫛歯の中心軸を通る仮想線がブラッシング方向に対し35〜55°の角度で傾斜した状態で基台面の長手方向において複数配置され、
前記複数配置された櫛歯体の一組が、一列形成され、
前記櫛歯体を構成する前記櫛歯は、第1〜第4櫛歯の中心軸線間がブラッシング方向に対する垂直方向において1.5〜3mmの間隔で整列し、
前記櫛部を構成する前記櫛歯は、第1〜第3櫛歯について、各櫛歯の中心軸線間がブラッシング方向に対する垂直方向において1.5〜3mmの間隔となるよう整列していることを特徴とする毛髪用塗布具。 - 前記櫛歯体は、前記櫛歯体の両端に配置される櫛歯の直径より前記櫛歯体の中央部に配置される櫛歯の直径の方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の毛髪用塗布具。
- 前記櫛歯体は、隣り合う2列の櫛歯体を第1の櫛歯体と第2の櫛歯体とした場合、第1の櫛歯体の第4櫛歯と、第2の櫛歯体の第1櫛歯を直線で結んだ際、ブラッシング方向において略平行に配されていることを特徴とする請求項2に記載の毛髪用塗布具。
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