JP6590480B2 - 毛髪の脱色用又は染毛用化粧品 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪の脱色用又は染毛用化粧品に関する。
染毛剤等を頭髪等の毛髪に塗布するための染毛用具としては、長尺な板状の把持部の一端に、櫛部及びブラシ部(刷毛部)を有し、他端には把持部よりも細く形成されて把持部の延長方向に伸びる棒状のテール部を有する構造のものが知られている(例えば特許文献1)。
特開2008−178716号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような染毛用具は、把持部と刷毛部との間に距離があり、使用するにあたり、刷毛部を毛髪の狙った箇所に、脱色剤又は染毛剤を誘導するという点で尚改善の余地があった。また、特許文献1に記載されるような染毛用具では、刷毛部の近くを持とうとしても、把持部やテール部が所定の長さを有しており安定して持つことが困難であった。また、脱色又は染毛時に手袋や把持部に脱色剤又は染毛剤が付着すると滑り易いという点で改善の余地があった。さらに把持部と刷毛部との間に距離があることで、脱色剤又は染毛剤の粘度が、刷毛への取りやすさや塗り易さに影響を及ぼしやすいという点で改善の余地があった。
こうしたことから、本発明は、脱色や染毛を行うに際して、第1剤と第2剤とを混合しやすく、また、第1剤と第2剤とを混合させて調製される脱色剤又は染毛剤を刷毛に多く取りやすく、毛髪の狙った箇所に対して簡便に誘導でき、また、染毛等の作業全体の所要時間を短縮することのできる化粧品を提供する。
本発明は、
アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤と、染毛用具とを備え、
前記第1剤と前記第2剤とを混合させて調製される脱色剤又は染毛剤の、30℃における粘度が15000mPa・s以上60000mPa・s以下であり、
前記染毛用具が、
第1縁辺と、前記第1縁辺に対して交差する方向に伸びる第2縁辺と、前記第1縁辺と前記第2縁辺とに挟まれた部位と、から構成される板状の本体部と、
前記第1縁辺に沿って設けられた刷毛と、
前記第2縁辺に沿って設けられた櫛又は第2の刷毛と、
を備え、
前記第1縁辺と前記第2縁辺とのなす角度が30度以上120度以下であり、
前記本体部の、第1縁辺と第2縁辺とに挟まれた前記部位が、使用者に把持される把持部を構成している、
毛髪の脱色用又は染毛用化粧品を提供する。
また、本発明によれば、上記の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品を用い、
(1) 前記第1剤と前記第2剤とを前記染毛用具の前記刷毛を用いて混合して脱色剤又は染毛剤を調製する工程、
(2) 工程(1)で得られた脱色剤又は染毛剤を、前記刷毛を用いて毛髪に適用する工程、
(3) 毛髪に適用した脱色剤又は染毛剤を、前記染毛用具の前記櫛又は前記第2の刷毛を用いて毛髪全体に塗り広げる工程、
を含む、毛髪の脱色又は染毛方法が提供される。
本発明の脱色用又は染毛用化粧品によれば、脱色や染毛を行うに際して、第1剤と第2剤とを混合しやすく、また、第1剤と第2剤とを混合させて調製される脱色剤又は染毛剤を刷毛に多く取りやすく、毛髪の狙った箇所に対して簡便に誘導でき、また、染毛等の作業全体の所要時間を短縮することができる。
第1の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第1の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第1の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第1の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第1の実施形態に係る染毛用具の把持の仕方の例を示す図である。 第1の実施形態に係る染毛用具の把持の仕方の例を示す図である。 第2の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第3の実施形態に係る染毛用具を示す図である。 第4の実施形態に係る染毛用具を示す図である。
以下、本発明の実施形態について適宜図面を示しながら説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
また、本明細書中において「〜」は特に断りがなければ、以上から以下を表す。
本実施形態の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品は、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤と、染毛用具とを備えるものである。
本実施形態の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品は、第1剤及び第2剤を混合して用いる二剤式化粧品、又は、更に造粒物などの第3剤を混合して用いる三剤式化粧品として使用することができる。
本明細書中において、「脱色剤又は染毛剤」とは、二剤式化粧品の場合には第1剤及び第2剤とを混合させて調製される混合物を、三剤式化粧品の場合には第1剤、第2剤及び第3剤とを混合させて調製される混合物を指す。
以下、各成分について説明する。
〔第1剤〕
第1剤はアルカリ剤を含有する。アルカリ剤としては、アンモニア;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノブタノール等のアルカノールアミン;1,3−プロパンジアミン等のアルカンジアミン;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩等が挙げられる。これらのアルカリ剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、十分な染毛・脱色効果の点から、好ましくは脱色剤又は染毛剤全体中の0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、殊更好ましくは0.5質量%以上であり、また、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、好ましくは脱色剤又は染毛剤全体中の15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、殊更好ましくは3質量%以下である。
第1剤の25℃におけるpHは、脱色又は染毛性能の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは9以上である。
また、第1剤の25℃におけるpHは、脱色又は染毛時の頭皮刺激低減の観点から、好ましくは12以下である。
なお、本明細書において、pH(25℃)は、堀場製作所社製のpH−Meter F−51を用いて測定した値として示している。
第1剤の30℃における粘度は、処方安定性の観点から、20000mPa・s以上、好ましくは25000mPa・s以上、一層好ましくは30000mPa・s以上、更に好ましくは35000mPa・s以上である。また、第1剤の30℃における粘度は、第2剤との混合容易性の観点から、100000mPa・s以下、好ましくは95000mPa・s以下は、さらに好ましくは90000mPa・s以下、更に好ましくは85000mPa・s以下である。
なお、本明細書中において、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤、またこれらを混合することで得られる脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度は、ヘリカルスタンド付きB型粘度計(東機産業株式会社製 モデルTVB−10R、T−BAR STAGE TS−10)を用い、スピンドルNo.T−C、回転数10rpmの条件下に30℃で1分間回転させた後の値として測定されたものである。
(染料)
本実施形態の化粧品を、毛髪の染色用(染毛用)として用いる場合には、第1剤が酸化染料中間体又は直接染料を含有する。
<酸化染料中間体>
酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されている公知のプレカーサー及びカプラーを用いることができる。
プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、オルトクロルパラフェニレンジアミン、N−フェニルパラフェニレンジアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、3−メチル−4−アミノフェノール、2−ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4−アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、これらの塩等が挙げられる。
また、カプラーとしては、例えばレゾルシン、2−メチルレゾルシン、1−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2,6−ジアミノピリジン、2−メチル−5−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、これらの塩等が挙げられる。
プレカーサーとカプラーはそれぞれ2種以上を併用してもよい。
また、染毛剤全体におけるプレカーサー及びカプラーの含有量の総量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上である。また、染毛剤全体におけるプレカーサー及びカプラーの含有量の総量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、殊更好ましくは2質量%以下である。
<直接染料>
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料等が挙げられる。
より具体的には、酸性染料として、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、4−アミノ−3−ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロ−p−フェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられ、塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄76、塩基性橙31、塩基性赤51等が挙げられる。
直接染料は、2種以上を併用してもよく、酸化染料中間体と併用してもよい。
また直接染料の含有量は、染毛剤全体中の0.001質量%以上に設定することが好ましく、0.01質量%以上に設定することがより好ましい。また、染毛剤全体中の5質量%以下に設定することが好ましく、3質量%に設定することがより好ましい。
〔第2剤〕
第2剤は過酸化水素を含有する。第2剤中の過酸化水素の含有量は、第2剤全体量に対して、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上である。また、第2剤中の過酸化水素の含有量は、第2剤全体量に対して、好ましくは12質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
脱色剤又は染毛剤中における過酸化水素の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上である。また、脱色剤又は染毛剤中の過酸化水素の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは6質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
第2剤の25℃におけるpHは、皮膚刺激性の観点から2以上、好ましくは2.5以上である。また、過酸化水素の分解抑制の観点から6以下、好ましくは4以下である。
第2剤の30℃における粘度は、処方安定性の観点から、20000mPa・s以上、好ましくは21000mPa・s以上、より好ましくは22000mPa・s以上、更に好ましくは23000mPa・s以上である。また、第2剤の30℃における粘度は、第1剤との混合容易性の観点から、100000mPa・s以下、好ましくは90000mPa・s以下は、より好ましくは80000mPa・s以下、更に好ましくは70000mPa・s以下である。
本実施形態において、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤との混合比は、質量比で1:4〜4:1に設定することが好ましく、1:3〜3:1に設定することがより好ましく、1:2〜2:1に設定することが更に好ましい。
本実施形態の脱色用又は染毛用化粧品は上述した第1剤及び第2剤に加えて、場合によっては他の任意成分を含む第3剤を備えることができる。
すなわち、本実施形態の脱色剤又は染毛剤としては、上述した第1剤と第2剤の他にも、他の任意成分を含む第3剤を配合して用いることができる。
このような任意成分の例としては、過硫酸塩、油剤、不揮発性溶剤、シリコーン、動植物油脂、天然又は合成の高分子、蛋白誘導体、加水分解蛋白、アミノ酸類、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
なお、これらの任意成分は、含まれる成分が変性される等の事情がない限りは、第1剤及び第2剤中に含有させることもできる。
また、第1剤、第2剤及び第3剤において、本明細書中に列挙した成分、その他の有効成分以外の残部は水とすることができる。
ここで、本実施形態の脱色用又は染毛用化粧品が第3剤を備える場合は、第3剤の質量と第1剤及び第2剤の合計質量との質量比(第3剤/(第1剤+第2剤))は、1:100〜5:10に設定することが好ましく、3:100〜3:10に設定することがより好ましく、5:100〜2:10に設定することが更に好ましい。
(界面活性剤)
第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤中には、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤を更に含有させることができる。これら界面活性剤は、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤の中のいずれか、又は複数種に対して配合することができる。
<カチオン界面活性剤>
カチオン界面活性剤として、下記一般式(1)で表される化合物を用いることができる。
Figure 0006590480
〔式中、R、R、R及びRは、独立に置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、R、R、R及びRのうち1つ又は2つは炭素数8〜36であって、かつ残余が炭素数1〜7である。Xは対アニオンを示す。〕
ここで炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、トリアルキルアンモニウム基、脂肪酸アミド基、脂肪酸エステル基が挙げられる。
、R、R及びRのうち1つ又は2つ(好ましくは1つ)が、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数8〜30、更には炭素数10〜24、なお更には炭素数12〜18のアルキル基であることが好ましく、残余が炭素数1〜3、更には炭素数1又は2、なお更には炭素数1のアルキル基であることが好ましい。
対アニオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、乳酸イオンが挙げられ、なかでも入手の容易性の観点から塩化物イオン及び臭化物イオンが好ましい。
カチオン界面活性剤としては、塩化モノアルキルトリメチルアンモニウム、臭化モノアルキルトリメチルアンモニウムが好ましく、なかでも塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)がより好ましい。
カチオン界面活性剤は二種以上を併用することもでき、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤の中のいずれか、又は複数種に対して配合することができる。
脱色剤又は染毛剤中におけるカチオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤の塗布性の観点から、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上である。
また、脱色剤又は染毛剤中におけるカチオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤の塗布性の観点から、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
<アニオン界面活性剤>
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル界面活性剤;脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、コハク酸アルキル又はコハク酸アルケニルの塩等のカルボン酸界面活性剤;アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル界面活性剤;スルホコハク酸塩、イセチオン酸塩、タウリン塩、アルキルベンゼンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸等のスルホン酸界面活性剤;N−アシルグルタミン酸塩等のアミノ酸誘導体型界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤は二種以上を併用することもでき、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤の中のいずれか、又は複数種に対して配合することができる。
脱色剤又は染毛剤中におけるアニオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤の塗布し易さの観点から、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。
また、脱色剤又は染毛剤中におけるアニオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤の塗布し易さの観点から、脱色剤又は染毛剤全体量に対して好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下、より一層好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、殊更好ましくは8質量%以下である。
<両性界面活性剤>
両性界面活性剤としては、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、イミダゾリニウム系の界面活性剤が挙げられ、なかでもカルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤が好ましい。好ましい両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。両性界面活性剤は二種以上を併用することもできる。
両性界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上である。また、両性界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
<非イオン界面活性剤>
非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。アルキルポリグルコシドとしては、アルキル基の炭素数が例えば8〜18であり、好ましくは8〜14であり、さらに好ましくは9〜11である。またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。グルコシドの平均縮合度は、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜2である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が例えば10〜22であり、好ましくは12〜18である。またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。なかでもオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜40であるものが好ましく、4〜30であるものがより好ましい。アルキルグリセリルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が例えば8〜18であり、好ましくは8〜12である。またこのアルキル基が分岐鎖であるものが好ましい。非イオン界面活性剤は二種以上を併用することもできる。
脱色剤又は染毛剤中における非イオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。また、脱色剤又は染毛剤中における非イオン界面活性剤の含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、より一層好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、殊更好ましくは8質量%以下である。
(高級アルコール)
第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤中には、感触改善、安定性の観点から、高級アルコールを更に含有させることができる。この高級アルコールは、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤の中のいずれか、又は複数種に対して配合することができる。高級アルコールは、炭素数8〜22のものが好ましく、16〜22のものがより好ましく、具体的には、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等、及びこれらの混合物が挙げられる。高級アルコールは、2種以上を併用してもよく、また脱色剤又は染毛剤中における高級アルコールの含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.01質量以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
界面活性剤と高級アルコールの質量比を調整することで、脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度を調整することができる。
(水溶性ポリマー)
第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤中には、水溶性ポリマーを更に含有させることができる。この水溶性ポリマーは、第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤の中のいずれか、又は複数種に対して配合することができる。水溶性ポリマーとしては、カチオン性ポリマー、両性ポリマー、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーのいずれかを用いることができる。これらの中でも、毛髪の感触向上の観点から、カチオン性ポリマーが好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、ポリマー鎖の側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むか、ジアリルジアルキルアンモニウム塩を構成単位として含むか、又はポリマー主鎖が第4級アンモニウム基を含む構成単位の繰り返しから成るもの、例えば、カチオン化セルロース、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム、ジアリルジアルキルアンモニウム塩の重合体又は共重合体、ビニルピロリドンの第4級化共重合体が挙げられる。
脱色剤又は染毛剤中における水溶性ポリマーの含有量は、脱色剤又は染毛剤全体量に対して、好ましくは0.01質量以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
次に、本実施形態の脱色剤又は染毛剤の粘度について説明する。
本実施形態における毛髪の脱色用又は染毛用化粧品に備えられる、脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度は、15000mPa・s以上60000mPa・s以下である。
この脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度は、脱色剤又は染毛剤を構成する第1剤及び第2剤、場合によっては第3剤を混合した場合における混合物の30℃における粘度である。
例えば、脱色用又は染毛用化粧品が、第1剤及び第2剤から構成される二剤式化粧品である場合は、この第1剤と第2剤とを、1:1の質量割合で、刷毛を用いて20秒間混合した場合における混合物の30℃における粘度であり、第1剤、第2剤及び第3剤から構成される三剤式化粧品である場合、この第1剤、第2剤及び第3剤を1:1:0.2の質量割合で、刷毛を用いて20秒間混合した場合における混合物の30℃における粘度である。この粘度は、ヘリカルスタンド付きB型粘度計(東機産業株式会社製 モデルTVB−10R、T−BAR STAGE TS−10)を用い、スピンドルNo.T−C、回転数10rpmの条件下に30℃で1分間回転させた後の値として測定することができる。
ここで、脱色剤又は染毛剤としては、30℃における粘度が「38000mPa・s以上」である、高粘度のものと、30℃における粘度が「38000mPa・s未満」の低粘度のものに大別される。しかしながら、これらの両者の脱色剤又は染毛剤としては以下のような課題があった。
すなわち、高粘度の脱色剤又は染毛剤は、従来の染毛用具を用いた場合、刷毛が接触した部分にはたっぷりつけられるが、刷毛を使って広げるには剤が伸び難いので塗り残しが多くムラになりやすいという課題があった。これに対し、本実施形態においては、後述する把持部と刷毛部が近い染毛用具が備えられているため、38000mPa・s以上の高粘度であっても手で塗る感覚で、塗りたい根元を狙ってつけ易く、染め残しが少なくなる。特に見えない後頭部や持ち手反対側でその効果は顕著である。
一方で、低粘度の脱色又は染毛剤は、従来の染毛用具を用いた場合、長い毛髪の中間〜毛先までをブラシと毛髪の間の接触を保ったまま動かしていくのにテクニックが必要な上に、往々にして脱色剤又は染毛剤をしごきとってしまい、垂れやすいという課題があった。これに対し、本実施形態においては、後述する把持部と刷毛部が近い染毛用具が備えられているため、中間〜毛先まで全体を通してブラシと毛髪の間の接触を保ったまま動かせるので、38000mPa・s未満の低粘度であっても垂れることなく均等に脱色剤又は染毛剤を塗り伸ばすことができる。
さらに、本実施形態においては、後述する染毛用具が備えられているため、脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度を特定の範囲に設定することで、第1剤と第2剤等を刷毛で混合し易くなる。さらに一層適切な量の脱色剤又は染毛剤を素早く刷毛に保持でき、頭髪の表面に対して滞りなく展開できるので、施術時間を大幅に短縮させることができる。
ここで、高粘度の脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度としては、染毛用具からの脱色剤又は染毛剤の垂れ落ちを防ぎつつ、毛髪全体への塗布容易性を確保する観点から好ましくは38000mPa・s以上60000mPa・s以下、より好ましくは42000mPa・s以上58000mPa・s以下、更に好ましくは44000mPa・s以上56000mPa・s以下、殊更好ましくは46000mPa・s以上54000mPa・s以下である。
また、低粘度の脱色剤又は染毛剤の30℃における粘度としては、染毛用具からの脱色剤又は染毛剤の垂れ落ちを防ぎつつ、長い毛髪の中間から毛先への均一塗布性を確保する観点から好ましくは15000mPa・s以上38000mPa・s未満、より好ましくは16000mPa・s以上30000mPa・s以下、更に好ましくは17000mPa・s以上25000mPa・s以下である。
本実施形態の脱色剤又は染毛剤の25℃におけるpHは、染毛又は脱色効果の点から、8以上とすることが好ましく、より好ましくは9以上である。また、皮膚刺激性の抑制の点から、12以下とすることが好ましく、より好ましくは11以下、更に好ましくは10.5以下である。
また、上述のようなpH範囲に設定するために、pH調整剤を添加することもできる。pH調整剤としては、前記のアルカリ剤のほか、塩酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられる。
〔染毛用具〕
続いて、本実施形態の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品に備えられる染毛用具について説明する。
本実施形態の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品における染毛用具は、第1縁辺と、前記第1縁辺に対して交差する方向に伸びる第2縁辺と、前記第1縁辺と前記第2縁辺とに挟まれた部位と、から構成される板状の本体部と、前記第1縁辺に沿って設けられた刷毛と、前記第2縁辺に沿って設けられた櫛又は第2の刷毛と、を備え、前記第1縁辺と前記第2縁辺とのなす角度が30度以上120度以下であり、前記本体部の、第1縁辺と第2縁辺とに挟まれた前記部位が、使用者に把持される把持部を構成している、という特徴を有するものである。
染毛用具の、より具体的な態様について、以下に示す〔第1の実施形態〕乃至〔第4の実施形態〕に基づき説明する。
〔第1の実施形態〕
図1乃至図4は第1の実施形態に係る染毛用具100を示す図である。
このうち、図1(a)は平面図である。
図1(b)は図1(a)のB−B線に沿った矢視断面図である。
図2(a)は図1(a)の矢印A方向から染毛用具100を見た正面図である。
図2(b)は図1(a)の矢印C方向から染毛用具100を見た側面図である。
図2(c)は図1(a)の矢印D方向から染毛用具100を見た側面図である。
図3(a)、(b)は染毛用具100の表側から見た斜視図である。
図4は染毛用具100の裏面図である。
図5(a)、図5(b)、図5(c)、図6(a)及び図6(b)の各図は、第1の実施形態に係る染毛用具100の把持の仕方の例を示す図である。
図1乃至図4に示すように、本実施形態に係る染毛用具100は、第1縁辺11と、第1縁辺11に対して交差する方向に伸びる第2縁辺12と、第1縁辺11と第2縁辺12とに挟まれた部位と、から構成される板状の本体部10と、第1縁辺11に沿って設けられた刷毛20と、第2縁辺12に沿って設けられた櫛30(又は第2の刷毛)と、を備え、第1縁辺11と第2縁辺12のなす角度(図4の角度α)が30度以上120度以下であり、本体部10の、第1縁辺11と第2縁辺12とに挟まれた前記部位が、使用者に把持される把持部を構成している。
以下、詳細に説明する。
染毛用具100は、脱色剤又は染毛剤を頭髪等の毛髪に塗布するための道具であり、板状の本体部10を有している。
図1(a)に示すように、本実施形態の場合、本体部10の平面形状は、扇形状の形状となっている。
本体部10は、平面視において、例えば、直線状に伸びる第1縁辺11と、第1縁辺11に対して交差する方向に直線状に伸びる第2縁辺12と、第1縁辺11の一端と第2縁辺12の一端とを繋ぐ弧状の第3縁辺13と、を含んでいる。
本体部10の少なくとも一方の面には凹部17が形成され、本体部10の周縁部は、凹部17を囲む壁部16を構成している。換言すれば、本体部10は、当該本体部10の周縁に沿って形成された厚肉部(壁部16)と、厚肉部に囲まれていて厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉部(凹部17が形成されている部分)と、を有している。
本実施形態の場合、図1(a)、(b)及び図4に示すように、本体部10は、その表裏両面にそれぞれ壁部16と凹部17とを有している。
より具体的には、例えば、本体部10は、表裏対称な形状に形成されている(図1(b)参照)。
より具体的には、壁部16は、本体部10の外形に沿った扇形状の形状に形成されており、凹部17は、本体部10とほぼ相似形の扇形状の形状に形成されている。
壁部16は、例えば、連続的に形成されており、凹部17の全体を途切れることなく囲んでいる。なお、壁部16は、間欠的に形成されていても良い(部分的に途切れていても良い)。
本体部10において、凹部17が形成されている部分は、例えば、平板状に形成されている(図1(b)参照)。換言すれば、表裏の凹部17の底面はそれぞれ平坦に形成され、且つ、互いに平行となっている。
壁部16は、第1縁辺11に沿った第1部分16aと、第2縁辺12に沿った第2部分16bと、を有している。すなわち、壁部16は、第1縁辺11に沿って直線状に延在する第1部分16aと、第2縁辺12に沿って直線状に延在する第2部分16bと、を有している。
そして、第1部分16aと第2部分16bとのうちの少なくとも一方は、その両端部から両端部間に位置する中間部に向けてアーチ状に高さが増大している。より具体的には、例えば、第1部分16aと第2部分16bとの双方は、その両端部から両端部間に位置する中間部に向けてアーチ状に高さが増大している。
すなわち、図2(c)に示すように、第1部分16aは、その両端部から中間部に向けて徐々に高さが増大している。なお、ここでいう中間部は、必ずしも、第1部分16aをその延在方向において二分する位置(第1部分16aの延在方向における中央点)を意味するわけではなく、第1部分16aの延在方向における両端の間に位置する何れかの部位を意味する。
同様に、図2(b)に示すように、第2部分16bは、その両端部から中間部に向けて徐々に高さが増大している。ここでいう中間部は、必ずしも、第2部分16bをその延在方向において二分する位置(第2部分16bの延在方向における中央点)を意味するわけではなく、第2部分16bの延在方向における両端の間に位置する何れかの部位を意味する。
なお、換言すれば、第1部分16a並びに第2部分16bの肉厚は、それぞれの両端部から中間部に向けて徐々に増大している。
壁部16は、更に、第3縁辺13に沿って弧状に延在する第3部分16cを有している。
第1部分16aの一端部と第3部分16cの一端部とが相互に繋がっており、第3部分16cの他端部と第2部分16bの一端部とが相互に繋がっており、第2部分16bの他端部と第1部分16aの他端部とが相互に繋がっている。
一例として、第3部分16cの高さは、第3部分16cの両端間に亘って一定となっている(図1(b)参照)。換言すれば、第3部分16cの肉厚は、第3部分16cの全体に亘って一定となっている。
また、一例として、第1部分16aにおいて最も高さが低い部分(第1部分16aの上記一端部)の高さは、第3部分16cの高さと同じとなっている(図2(c)参照)。同様に、第2部分16bにおいて最も高さが低い部分(第2部分16bの上記一端部)の高さは、第3部分16cの高さと同じとなっている(図2(b)参照)。
また、一例として、第1部分16aの上記他端部の高さは、第1部分16aの上記一端部よりも高くなっている(図2(c)参照)。同様に、第2部分16bの上記他端部の高さは、第2部分16bの上記一端部よりも高くなっている(図2(b)参照)。そして、第1部分16aの上記他端部と第2部分16bの上記他端部とは互いに同じ高さとなっている(図2(a)参照)。
上記のように、本体部10において第1縁辺11と第2縁辺12とに挟まれた部位が、使用者に把持される把持部15を構成している。
なお、本実施形態の場合、本体部10において凹部17が形成されている部位を把持できるだけでなく、壁部16も把持することができるため、本体部10の全体が把持部15を構成している。
本実施形態の場合、把持部15の表面に複数の突起が形成されている。より具体的には、例えば、表裏の凹部17の底面に、それぞれ複数の突起が形成されている。
一方の面の凹部17に形成された複数の突起には、例えば、1つの第1突起18aと、第1突起18aよりも小さい複数の第2突起18bと、が含まれている。
同様に、他方の面の凹部17に形成された複数の突起には、例えば、1つの第1突起18aと、第1突起18aよりも小さい複数の第2突起18bと、が含まれている。
一例として、第1突起18aと第2突起18bとは高さが互いに等しく、第1突起18aの面積が第2突起18bの面積よりも大きい。
第1突起18aと第2突起18bとを含む複数の突起は、例えば、凹部17の底面に均等に分散して配置されている。
図1(a)及び図4に示すように、第1突起18aは、例えば、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線(図1(a)におけるB−B線、図4における線Xが相当)に沿った位置に配置されている。
すなわち、複数の突起のうちの少なくとも1つの突起(第1突起18a)が、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線に沿った位置に配置され、当該少なくとも1つの突起(第1突起18a)が他の突起(第2突起18b)よりも大きい。
換言すれば、本体部10の中心に位置する突起(第1突起18a)が、他の突起(第2突起18b)よりも大きい。
なお、本明細書中で中心に位置する突起が大きいとは、中心に位置する突起の平面形状の面積が他の突起よりも大きいこと、或いは、突起の平面形状が円形の場合には、直径が大きいこと、或いは平面形状が多角形、その他の形状の場合には、最大幅が大きいことを意味する。
第1突起18a及び第2突起18bの平面形状は特に限定されない。ただし、本体部10において凹部17が形成されている部位をどの方向から把持したときにも同様のグリップ性が得られるように、第1突起18a及び第2突起18bの平面形状は円形であることが好ましい。
上記のように、平面視において、第1縁辺11と第2縁辺12とのなす角度αは、30度以上120度以下である。かかる角度範囲にすることにより、指で把持できる範囲を十分に確保でき、また刷毛20や櫛30に触ることなく染毛用具100の操作が容易となる。
さらに、角度αが鋭角(90度未満)である場合、染毛用具100を片手で持ったまま回転させるなどの染毛用具100の取り回しが容易になる。角度αは、60度以上80度以下であることが更に好ましい。図1(a)及び図4に示す例の場合、角度αは70度となっている。
また、一例として、本体部10の平面形状は、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線を対称軸とする線対称形となっている(図1(a)、図4)。
なお、本体部10の側周面は、第1縁辺11に沿った第1側面111(図2(c))と、第2縁辺12に沿った第2側面121(図2(b))と、第3縁辺13に沿った第3側面131(図5(a)参照)と、を含んでいる。
第1側面111及び第2側面121は、例えば、それぞれ平面状に形成されており、本体部10において凹部17が形成されている部分の板面に対してそれぞれ直交している。
また、第3側面131は、第3縁辺13に沿った弧状の面であり、且つ、本体部10において凹部17が形成されている部分の板面に対して垂直に起立している。
刷毛20は、本体部10において第1縁辺11に沿った部位に植毛された複数本の毛により構成されている。より具体的には、刷毛20は、複数本の毛が、第1側面111から突出するように、本体部10に植毛されることにより構成されている。例えば、複数本の毛は、第1側面111に対して直交する方向に突出しており、本体部10の板面に対して平行に伸びている。
刷毛20は、例えば、複数本の毛の束からなる植毛部21を複数箇所に有している。より具体的には、植毛部21は、一列以上の所定数の列に配置されている。一例として、図2(c)、図3(a)等に示されるように、刷毛20は2列の植毛部21からなる。
また、櫛30は、本体部10において第2縁辺12に沿った部位に設けられた複数本の櫛歯31からなる。より具体的には、櫛30は、複数本の櫛歯31が、第2側面121から突出するように、本体部10に設けられることにより構成されている。例えば、複数本の櫛歯31は、第2側面121に対して直交する方向に突出しており、本体部10の板面に対して平行に伸びている。
櫛歯31は、一列以上の所定数の列に配置されている。一例として、図2(b)、図3(b)等に示されるように、櫛30は一列の櫛歯31からなる。
なお、本体部10の材料は特に限定されないが、例えば、合成樹脂とすることができる。一例として、本体部10は、その全体が合成樹脂により一体成形されている。
刷毛20を構成する毛の材料は特に限定されないが、例えば、合成樹脂とすることができる。例えば、本体部10に形成された穴に植毛部21を構成する毛の束の一端が差し込まれるとともに接着剤により接着されることにより、植毛部21が構成されている。
また、櫛30を構成する櫛歯31の材料は特に限定されないが、例えば、合成樹脂とすることができる。一例として、本体部10と櫛30を構成する櫛歯31とが合成樹脂により一体成形されている。
染毛用具100は、一般的な染毛用具に設けられているテールを有しないコンパクトな構造となっている。また、染毛用具100は、片手の手の平にほぼ収まるような手の平サイズに構成されている。また、染毛用具100は、本体部10、刷毛20及び櫛30を含む全体が扁平な形状に形成されている。
染毛用具100は以上のように構成されている。
次に、染毛用具100の使い方の例について説明する。
染毛用具100を用いて脱色剤又は染毛剤を頭髪に塗布する際には、先ず、予め櫛30を用いて頭髪を梳いて適当に分けるなどした後、脱色剤又は染毛剤を刷毛20によりすくい取って頭髪に塗布する。
このとき、手で把持する部分と刷毛20とが近いので、よりダイレクトに刷毛20に力を伝えることができる。つまり、手で脱色剤又は染毛剤を塗布するのに近い感覚で染毛作業を行うことができる。よって、軽い力で押しつけるだけで、頭髪の根元にも容易に脱色剤又は染毛剤を押し込むことができるため、根元から毛先までより均一に脱色剤又は染毛剤を行き渡らせることができる。
また、手で把持する部分と刷毛20とが近いことにより、単に力を伝えやすいだけでなく、狙った位置に容易に刷毛20を移動させることができる。特に、後頭部や側頭部のように、普段見慣れた向きに鏡を見ることでは確認できないような部位の髪に脱色剤又は染毛剤を塗布する場合の作業性が向上する。
また、染毛用具100を軽い力で押しつけることにより脱色作業や染毛作業ができるので、脱色剤又は染毛剤を一度にたっぷり刷毛20にすくい取って塗布することが容易になるため、作業時間の短縮も期待できる。
ここで、染毛用具100は、例えば、図5(a)及び図5(b)に示す把持の仕方、或いは、図5(c)に示す把持の仕方のように、本体部10において凹部17が形成された部分を手50の指で表裏から摘むことによって把持することができる。凹部17は、壁部16に囲まれているので、何れの把持の仕方をした場合にも、指が滑って凹部17から外れてしまうことを抑制でき、染毛用具100を安定的に把持することができる。
仮に、指が凹部17の底面に対して滑っても、壁部16によって指の動きが食い止められるため、指が凹部17に対して滑らないように過度の把持力で本体部10を把持する必要が無く、軽めの力でも十分に安定的に把持することができる。
また、染毛用具100が手の平サイズであるため持ちやすく、長時間の染毛作業を行う場合にも疲れにくい。
また、染毛用具100が手の平サイズであるため持ちやすく、その全体が扁平な形状に形成されているので、片手で容易に染毛用具100の向きの切り替えが可能である。よって、櫛30を使用するのに適した把持の仕方と、刷毛20を使用するのに適した把持の仕方との切り替えをスムーズに行うことができる。
また、刷毛20を使用する場合でも、様々な向きへの切り替え(例えば、図5(a)及び図5(b)に示す把持の仕方と、図5(c)に示す把持の仕方との切り替え)を容易に行うことができる。
同様に、櫛30を使用する場合でも、様々な向きへの切り替えを容易に行うことができる。
染毛用具100は、その全体が扁平な形状に形成されているので、片手で持った状態で、本体部10の板面に対して平行な面内で染毛用具100を回転させる回転操作によっても、容易に染毛用具100の向きの切り替えが可能である。
また、凹部17の底面には複数の突起(第1突起18a及び複数の第2突起18b)が形成されているので、凹部17の底面に対する指の滑りを抑制することができる。
また、複数の突起のうちの少なくとも1つの突起(第1突起18a)が、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線に沿った位置に配置され、第1突起18aが他の突起(第2突起18b)よりも大きい。よって、第1突起18aの位置を指のホームポジションとして認識し易いため、様々な向きで染毛用具100を把持したときにも、バランスの良い位置(二等分線に沿った位置)をスムーズに把持することができる。
また、例えば図6(a)に示すように、凹部17が形成された部分よりも厚みが大きい壁部16を摘むことによって把持することもできる。このため、把持する部分の厚みを時々変更することにより、染毛用具100を把持する手50の緊張状態を緩和することができるため、長時間の染毛作業を行う場合にも疲れにくくなる。
また、壁部16の第1部分16aは、その両端部から中間部に向けてアーチ状に高さが増大しているので、図6(a)に示すような把持の仕方をしたときに、指に対して引っ掛かりのある形状となっている。すなわち、第1部分16aが指から滑って図6(a)の左方に抜けてしまうことを抑制できる。
また、第1部分16aの両端部は中間部よりも低いため、上記のような回転操作により染毛用具100の向きを変更する際に、第1部分16aの端部が手に引っ掛かりにくく、スムーズに回転操作することができる。
また、本体部10は、弧状の第3縁辺13を含む扇形状の形状に形成されているので、図6(a)に示すような第3縁辺13が手の平側に向くような把持の仕方をしたときに、本体部10において第3縁辺13に沿った部位が手の平に対してフィットするので、染毛用具100の良好な把持性が得られるとともに、第3縁辺13の手触りをソフトにすることができる。
しかも、図6(b)に矢印で示すように、第3縁辺13に沿って(壁部16の例えば弧状の第3部分16cに沿って)指(親指等)を動かすことにより、使用者が把持しやすい位置へと高い自由度で指の位置を容易に変更することができる。或いは、指を第3縁辺13に沿った何れの位置に配置したときにも同等の把持性が得られる。
なお、第3縁辺13の形状は、滑らかな弧状の形状に限らず、凹凸を有する弧状の形状であっても良い。
また、本実施形態における毛髪の脱色用又は染毛用化粧品において、脱色剤又は染毛剤は特定の範囲の粘度を有するものである。この点を鑑み、染毛用具100の各部の寸法については、以下のように設定することが好ましい。
染毛用具100の第1縁辺11において、刷毛20が形成(植毛)されている範囲の長さL3の範囲は、20mm以上60mm以下とすることが好ましい。
また、染毛用具100としての操作のし易さ、後述する配置物の刷毛20部上への配置のし易さの観点から、染毛用具100の刷毛20が形成(植毛)されている範囲の長さL3として、25mm以上に設定することがより好ましく、30mm以上に設定することが更に好ましく、35mm以上に設定することがなお更に好ましく、38mm以上に設定することが殊更好ましい。
また染毛用具100の刷毛20が形成(植毛)されている範囲の長さL3として、55mm以下に設定することがより好ましく、50mm以下に設定することが更に好ましく、48mm以下に設定することが殊更好ましい。
染毛用具100の刷毛20を構成する毛の長さL5の範囲は、15mm以上40mm以下に設定することが好ましい。
また、第1剤と第2剤等とを刷毛上に良好な状態で配置する観点から、染毛用具100の刷毛20を構成する毛の長さL5として、18mm以上に設定することがより好ましく、20mm以上に設定することが更に好ましく、23mm以上に設定することがなお更に好ましく、25mm以上に設定することが殊更好ましい。
また染毛用具100の刷毛20を構成する毛の長さL5は、35mm以下に設定することがより好ましく、33mm以下に設定することが更に好ましく、30mm以下に設定することが殊更好ましい。
染毛用具100の第2縁辺12において、櫛30が形成されている範囲の長さL4は、染毛用具としての操作のし易さ、脱色剤又は染毛剤の塗り広げのし易さの観点から、くし歯の幅は20mm以上60mm以下が好ましい。25mm以上に設定することがより好ましく、30mm以上に設定することが更に好ましく、35mm以上に設定することが殊更好ましい。
また、55mm以下に設定することがより好ましく、50mm以下に設定することが更に好ましく、48mm以下に設定することが殊更好ましい。
染毛用具100の櫛30を構成する櫛歯31の長さのL6は、脱色剤又は染毛剤を毛髪全体に簡便に塗り広げることを可能にする観点から、くし歯の長さは、15mm以上40mm以下が好ましい。18mm以上に設定することがより好ましく、20mm以上に設定することが更に好ましく、23mm以上に設定することが殊更好ましい。また、35mm以下に設定することがより好ましく、33mm以下に設定することが更に好ましく、30mm以下に設定することが殊更好ましい。
本体部10において凹部17が形成されている部分の厚さ(第1突起18a、第2突起18bを除く厚さ)は、例えば、1mm以上5mm以下とすることができる。
これにより、本体部10において凹部17が形成されている部分の把持性を良好なものとすることができる。
本体部10において壁部16が形成されている部分の厚さ(図1(b)に示す厚さD1、D2、D3等)は、例えば、3mm以上20mm以下とすることができる。
これにより、本体部10において壁部16が形成されている部分の把持性を良好なものとすることができる。
また、本体部10において凹部17が形成されている部分を把持するときと、本体部10において壁部16が形成されている部分を把持するときとの把持性のメリハリを付けることができる。具体的には、本体部10において凹部17が形成されている部分を把持するときと、本体部10において壁部16が形成されている部分を把持するときとで使う手50の筋肉を部分的に異ならせることができるため、把持する部分の厚みを時々変更することにより、手50の筋肉をバランス良く使いながら染毛作業を続けることができ、染毛作業による手の疲れを抑制することができる。
壁部16の高さ(凹部17の底面からの高さ)は、例えば、1mm以上10mm以下とすることができる。
これにより、壁部16がストッパーとして好適に機能するため、本体部10において凹部17が形成されている部位を把持する指が滑って凹部17から外れてしまうことを抑制できる。
より具体的には、壁部16の第1部分16aの高さ(凹部17の底面からの最大高さ)は、例えば、1mm以上10mm以下とすることができる。
壁部16の第2部分16bの高さ(凹部17の底面からの最大高さ)は、例えば、1mm以上10mm以下とすることができる。
壁部16の第3部分16cの高さ(凹部17の底面からの高さ)は、例えば、1mm以上5mm以下とすることができる。
第1部分16aにおいて最も高さが大きい部位(中間部)と、最も高さが小さい部位(一端部)との高さ比は、例えば、1:1から1:3の範囲とすることができる。
これにより、図6(a)のような把持の仕方をした場合のグリップ性を良好にし、手から本体部10が滑って位置がずれたり脱落したりしてしまうことを抑制することができる。
同様に、第2部分16bにおいて最も高さが大きい部位(中間部)と、最も高さが小さい部位(一端部)との高さ比は、例えば、1:1から1:3の範囲とすることができる。
本体部10を平面視したときの第3縁辺13の曲率半径は、例えば、20mm以上60mm以下とすることができる。これにより、手の平に対して第3側面131を良好にフィットさせることができる。
ここで、本体部10の平面視において最も長さが長い部分の長さ寸法(以下、本体部10の最大長さ、と称する)は、第1縁辺11と第2縁辺12とのうち短い方の長さの1.5倍以下であることが好ましい。
本実施形態の場合、例えば、第1縁辺11の長さと第2縁辺12の長さとが互いに等しい。このため、本体部10の最大長さは、第1縁辺11又は第2縁辺12の長さの1.5倍以下となっている。
本実施形態の場合のように、第1縁辺11と第2縁辺12とが互いに交わっている場合、例えば、第1縁辺11と第2縁辺12との交点を基準点とし、本体部10においてその基準点から最も遠い部分までの距離を、本体部10の最大長さとすることができる。例えば、図1(a)では、本体部10において、概ねB−B線に沿った部分の長さ寸法が、本体部10の最大長さに該当し、図4では、本体部10において、概ね線Xに沿った部分の長さ寸法が、本体部10の最大長さに該当する。
なお、図示は省略するが、第1縁辺11と第2縁辺12とが互いに交わっておらず、第1縁辺11と第2縁辺12との間に、第4縁辺(把持部15を間に挟んで第3縁辺13の反対側に位置する縁辺)が存在する場合もあり得る。この場合に、第4縁辺が直線状のときは、例えば、第4縁辺と第1縁辺11との交点、又は、第4縁辺と第2縁辺12との交点を基準点とし、本体部10においてその基準点から最も遠い部分までの距離を、本体部10の最大長さとすることができる。
ただし、本体部10において、最大長さを持つ部分がどの部分になるかは、本体部10の形状に応じて変動する。
このように本体部10の最大長さが、第1縁辺11と第2縁辺12とのうち短い方の長さの1.5倍以下となっているという構成は、上記特許文献1(特開2008−178716号公報)のような一般的な染毛用具におけるテール部(長尺な棒状の部分)に相当する構造を有しない構成であると言える。
すなわち、テール部を持たないということは、本実施形態では第3縁辺13側における本体部10の突出量が小さく、従って、本体部10の最大長さが第1縁辺11及び第2縁辺12に比して極端に長大にはならない、ということになる。
本体部10をこのような構成とすることにより、片手で本体部10を持ったまま本体部10の向きを変えたり、刷毛20の使用と櫛30の使用とを切り換えたりする際に、本体部10と手との干渉を抑制できる。よって、本体部10の良好なハンドリング性(回転操作の際などにおける良好なハンドリング性)が得られる。また、第3縁辺部13を手の平側に向けて本体部10を把持したときに、第3縁辺部13と手の平との干渉を抑制できる。すなわち、第3縁辺13が手の平に当たる状態で把持したり、或いは、第3縁辺13が手の平から離間した状態で把持したりすることが容易になる。
また、本体部10の平面視において最も長さが長い部分の長さ寸法(本体部10の最大長さ)は、80mm以下であることが好ましい。
本外部10をこのような構成とすることにより、本体部10が手の平サイズとなるため、片手で本体部10を持ったまま本体部10の向きを変えたり、刷毛20の使用と櫛30の使用とを切り換えたりする際に、本体部10と手との干渉を抑制できる。よって、本体部10の良好なハンドリング性(回転操作の際などにおける良好なハンドリング性)が得られる。
そして、第3縁辺13側を手の平側に向けて本体部10を把持したときに、本体部10と手との干渉を抑制できる。すなわち、第3縁辺13が手の平に当たる状態で把持したり、或いは、第3縁辺13が手の平から離間した状態で把持したりすることが容易になる。
以上のような第1の実施形態によれば、染毛用具100は、第1縁辺11と、第1縁辺11に対して交差する方向に伸びる第2縁辺12と、を含む板状の本体部10と、第1縁辺11に沿って設けられた刷毛20と、第2縁辺12に沿って設けられた櫛30と、を備える。そして、第1縁辺11と第2縁辺12のなす角度が30度以上120度以下であり、本体部10において第1縁辺11と第2縁辺12とに挟まれた部位が、使用者に把持される把持部15を構成している。
よって、手で把持する部分と刷毛20との距離が近くなるため、手で脱色剤又は染毛剤を塗布するのに近い感覚で操作性良く染毛作業を行うことが可能である。
第1縁辺11と第2縁辺12のなす角度範囲(30度以上120度以下)は、染毛用具100の操作性を考慮して最適化された、狭すぎず、広すぎない角度範囲である。かかる角度は、本体部10を安定的に把持できる程度の十分な広さの角度であるとともに、本体部10を片手で把持したまま本体部10の向きを変更したりする際の良好なハンドリング性が得られるような、適度に狭い角度である。
なお、染毛用具100は、一般的な染毛用具が有するテールを有していないが、染毛用具100の構造は、テールを有していない場合においてより操作性良く脱色作業や染毛作業を行うことが可能となるように最適化された構造であるといえる。
また、本体部10の平面視において最も長さが長い部分の長さ寸法(本体部10の最大長さ、と称する)を、第1縁辺11と第2縁辺12とのうち短い方の長さの1.5倍以下とすることにより、片手で本体部10を持ったまま本体部10の向きを変えたり、刷毛20の使用と櫛30の使用とを切り換えたりする際に、本体部10と手との干渉を抑制できる。よって、本体部10の良好なハンドリング性が得られる。そして、第3縁辺部13を手の平側に向けて本体部10を把持したときに、第3縁辺部13と手の平との干渉を抑制できる。すなわち、第3縁辺13が手の平に当たる状態で把持したり、或いは、第3縁辺13が手の平から離間した状態で把持したりすることが容易になる。
また、本体部10の平面視において最も長さが長い部分の長さ寸法(本体部10の最大長さ)を、80mm以下とすることにより、本体部10が手の平サイズとなるため、片手で本体部10を持ったまま本体部10の向きを変えたり、刷毛20の使用と櫛30の使用とを切り換えたりする際に、本体部10と手との干渉を抑制できる。よって、本体部10の良好なハンドリング性が得られる。そして、第3縁辺13側を手の平側に向けて本体部10を把持したときに、本体部10と手との干渉を抑制できる。すなわち、第3縁辺13が手の平に当たる状態で把持したり、或いは、第3縁辺13が手の平から離間した状態で把持したりすることが容易になる。
また、本体部10の少なくとも一方の面には凹部17が形成され、本体部10の周縁部は、凹部17を囲む壁部16を構成している。よって、本体部10において凹部17が形成されている部位の把持性を良好にし、壁部16によって指の位置ずれを抑制することができる。
また、壁部16は、第1縁辺11に沿った第1部分16aと、第2縁辺12に沿った第2部分16bと、を有し、第1部分16aと第2部分16bとのうちの少なくとも一方は、その両端部から両端部間に位置する中間部に向けてアーチ状に高さが増大している。
よって、第1部分16aと第2部分16bとの少なくとも一方について、その両端部が低いことにより、回転操作の妨げとなることを抑制できるとともに、第1部分16aと第2部分16bとの少なくとも一方を把持したときに、指が引っ掛かりやすくなるため良好なグリップ性が得られる。
また、本体部10は、平面視において、第1縁辺11の一端と第2縁辺12の一端とを繋ぐ弧状の第3縁辺13を含む扇形状の形状に形成されている。
よって、第3縁辺13が手の平側に向くような把持の仕方をしたときに、本体部10において第3縁辺13に沿った部位が手の平に対してフィットするので、染毛用具100の把持性が更に良好になる。
しかも、本体部10の板面に沿った平面内で染毛用具100を回転させて染毛用具100を持ち替える際に、本体部10と手の平との干渉を抑制することができる。
また、第1縁辺11と第2縁辺12とのなす角度αが鋭角である場合、本体部10のより良好な把持性及びハンドリング性(回転操作の際のハンドリング性など)が得られる。
また、把持部15の表面に複数の突起(例えば第1突起18a及び複数の第2突起18b)が形成されていることにより、把持部15のグリップ性が向上し、把持部15に対して指が滑ってしまうことを抑制することができる。
また、複数の突起のうちの少なくとも1つの突起(第1突起18a)が、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線に沿った位置に配置され、当該少なくとも1つの突起が他の突起よりも大きい。
よって、他の突起より大きい少なくとも1つの突起(第1突起18a)の位置を指のホームポジションとして認識し易いため、様々な向きで染毛用具100を把持したときにも、バランスの良い位置(二等分線に沿った位置)をスムーズに把持することができる。
また、指で把持される可能性が高い部分(二等分線に沿った部分)でのグリップ性を向上することができる。
また、本体部10の平面形状が、第1縁辺11と第2縁辺12とでなす角の二等分線を対称軸とする線対称形となっているので、第1縁辺11に沿って設けられた刷毛20を使用するときと、第2縁辺12に沿って設けられた櫛30を使用するときの双方について、同等の把持性で染毛用具100を把持することができるとともに、同等の操作性で操作することができる。
〔第2の実施形態〕
図7は第2の実施形態に係る染毛用具100を示す図であり、このうち(a)は平面図、(a)のB−B線に沿った切断部端面図である。
本実施形態に係る染毛用具100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、本体部10には、本体部10の表裏を貫通する第1穴61が形成されている。第1穴61の平面形状は、特に限定されないが、図7の例では弦が第1縁辺11に沿っている半円状の形状となっている。
なお、本体部10には、第1突起18a及び第2突起18bが形成されていなくても良いし、形成されていても良い。
本体部10は、第1穴61の内部に設けられた筒状の第1筒状部41を含んでいる。第1筒状部41は、例えば、第1連結部71において第1部分16aと連結されている。第1筒状部41の軸方向は、本体部10の板面に対して直交している。
本体部10は、第1筒状部41内において第1筒状部41と同軸に配置されている第2筒状部42を含んでいる。第2筒状部42は、例えば、一対の第2連結部72において第1筒状部41と連結されている。
第1筒状部41の内周面と第2筒状部42の外周面との間の空間は、本体部10の表裏を貫通する断面ドーナツ状の第2穴62を構成している。
第2筒状部42の内周面の内側の空間は、本体部10の表裏を貫通する断面円形の第3穴63を構成している。
図7(b)に示すように、例えば、第1筒状部41の軸方向長さよりも第2筒状部42の軸方向の長さの方が短く、第1筒状部41の軸方向両端は、第2筒状部42の軸方向両端よりも本体部10の板面に対して直交する方向に突出している。
このため、第2穴62に指をあてがったときの指の座りが良好であり、第2穴62に指をあてがって染毛用具100を回転操作する際の回転操作性も良好となる。
本実施形態の場合、凹部17は、第3縁辺13に沿って湾曲した帯状の形状となっており、壁部16は、凹部17を間に挟んで第3部分16cと対向する弧状の第4部分16dを含んでいる。凹部17は、第1部分16a、第2部分16b、第3部分16c及び第4部分16dによって囲まれている。
第4部分16dは、第1穴61の縁の一部分を構成している。
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の構成によって上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる他、以下の効果が得られる。
本実施形態の場合、本体部10には、その表裏を貫通する第1穴61、第2穴62及び第3穴63が形成されているので、染毛用具100を洗浄して繰り返し使用する場合に、脱色剤又は染毛剤や洗浄液(水等)が容易に抜けるようにできるため、染毛用具100の洗浄性の向上が期待できる。
また、本体部10には、円形の第3穴63、ドーナツ状の第2穴62及び半円状の第1穴61が形成されているので、染毛用具100を回転操作する際にスムーズに回転させることができる。
〔第3の実施形態〕
図8は第3の実施形態に係る染毛用具100を示す図であり、このうち(a)は平面図、(a)のB−B線に沿った切断部端面図である。
本実施形態に係る染毛用具100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、壁部16は、第3縁辺13に沿った部分にのみ形成されている。すなわち、壁部16は、第3縁辺13に沿った弧状の第3部分16cからなる。
また、把持部15の表裏の面には突起が形成されておらず、その代わりに指先をそれぞれ位置決めするための複数の凹部19が形成されている。
凹部19は、例えば、図8(a)に示すように、B−B線に沿った部位に複数(例えば3つ)配置され、第1縁辺11に沿った部位に複数(例えば3つ:ただし、このうち1つは、B−B線に沿って配置されている)配置され、第2縁辺12に沿った部位に複数(例えば3つ:ただし、このうち1つは、B−B線に沿って配置され、且つ、第1縁辺11に沿って配置されている)配置され、合計7つが配置されている。
ただし、凹部19の個数及び配置はこの例に限られない。
本体部10は、壁部16が形成されている部位を除き、ほぼ同等の厚みに形成されており、本体部10のどの部分についても同等の把持性が得られるようになっている。
なお、本体部10は、例えば、図8(b)に示すように、空洞部80を有する中空構造となっている。
以上のような第3の実施形態によっても、上記の第1の実施形態と同様の構成によって、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、把持部15の表面には凹部19が形成されているので、凹部19に対して指を位置決めしやすい。
〔第4の実施形態〕
図9は第4の実施形態に係る染毛用具100を示す図であり、このうち(a)は平面図、(a)のB−B線に沿った切断部端面図である。
本実施形態に係る染毛用具100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る染毛用具100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、本体部10の平面形状は、ほぼ三角形の形状(例えば、角丸の三角形)となっている。従って、第3縁辺13及び第3部分16cは直線状に延在している。
本実施形態の場合、本体部10には、本体部10の表裏を貫通する穴60が形成されている。穴60の平面形状は、特に限定されないが、図9(a)の例では本体部10の外形とほぼ相似形に形成されている。すなわち、穴60は、例えば、ほぼ三角形の形状(例えば、角丸の三角形)となっている。穴60は、例えば、本体部10の中央部に配置されている。
以上のような第4の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の構成によって上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる他、以下の効果が得られる。
本実施形態の場合、本体部10には、その表裏を貫通する穴60が形成されているので、染毛用具100を洗浄して繰り返し使用する場合に、脱色剤又は染毛剤や洗浄液(水等)が容易に抜けるようにできるため、染毛用具100の洗浄性の向上が期待できる。
また、穴60を回転軸として染毛用具100を容易に回転させることができるので、染毛用具100を回転操作する際にスムーズに回転させることができる。
なお、上記の各形態においては、第1縁辺11が直線状に延在している例を説明したが、第1縁辺11は、弧状、波線状、ジグザグ状或いはクランク状などの平面形状で延在していても良い。これらの場合の第1縁辺11の総体としての延在方向は、第1縁辺11の両端を結ぶ直線の延在方向であるとみなすことができる。
同様に、第2縁辺12は、弧状、波線状、ジグザグ状或いはクランク状などの平面形状で延在していても良く、これらの場合の第2縁辺12の総体としての延在方向は、第2縁辺12の両端を結ぶ直線の延在方向であるとみなすことができる。
そして、第2縁辺12が第1縁辺11に対して交差する方向に伸びるということは、第1縁辺11の両端を結ぶ直線の延在方向と、第2縁辺12の両端を結ぶ直線の延在方向とが互いに交差していることを意味する。
また、上記の各形態においては、第1縁辺11の他端部と第2縁辺12の他端部とが互いに繋がっている例を説明したが、第1縁辺11と第2縁辺12とは互いに離れていても良い。すなわち、第1縁辺11と第2縁辺12との間には、第1縁辺11と第2縁辺12とを繋ぐ他の縁辺(第4の縁辺)が介在していても良い。
この場合に、第4の縁辺には、刷毛20を構成する毛(植毛部21等)が存在していなくても良いし、刷毛20の一部分を構成する毛(植毛部21等)が存在していても良い。
同様に、第4の縁辺には、櫛30を構成する櫛歯31が存在していなくても良いし、櫛30の一部分を構成する櫛歯31が存在していても良い。
また、同様に、第1縁辺11と第3縁辺13との間、並びに、第2縁辺12と第3縁辺13との間にも、他の縁辺(第5の縁辺、第6の縁辺)が介在していても良く、それらの縁辺にも、刷毛20の一部分を構成する毛(植毛部21等)や、櫛30の一部分を構成する櫛歯31が存在していても良い。
また、上記の各形態では、本体部10の平面形状が扇形状又は三角形状である例を説明したが、本体部10の平面形状はこれらの例に限られない。
例えば、本体部10の平面形状は、ハート型の形状などであっても良い。この場合、第3縁辺13は、平面視において本体部10の外方に向けて凸の2つの凸曲線部分を含んでいる。
このように、本体部10は、平面視において、第1縁辺11及び第2縁辺12の両端のうち互いの距離が最も遠い一端どうしを繋ぐ第3縁辺13を含み、第3縁辺13は、平面視において、本体部10の外方に向けて凸の凸曲線部分(1つ又は複数の凸曲線状部分)を含む形状とすることができる。
このような形状の場合に、第3縁辺13の手触りをソフトにし、且つ、手の平に対する第3縁辺13の良好なフィット感も得られる。
また、上記の各形態においては、第2縁辺12に沿って櫛30が設けられている例を説明したが、第2縁辺12に沿って第2の刷毛が設けられていても良い。この場合に、刷毛20を構成する毛と第2の刷毛を構成する毛とは、硬さ(曲げ剛性)、長さ及び植毛密度のうちの少なくとも何れか1つを相違させることができる。これにより、刷毛20と第2の刷毛とで異なる使用感(操作感)が得られるので、脱色剤又は染毛剤を塗布する部位や使用者の好みに応じて刷毛20と第2の刷毛とを使い分けることができる。
また、上記の各形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
例えば、図7乃至図9に示す形態の染毛用具100の把持部15に複数の突起(第1突起18a及び第2突起18bなど)を形成しても良い。
或いは、図7に示す形態以外の形態の染毛用具100に第1穴61、第2穴62、第3穴63、第1筒状部41、第2筒状部42、第1連結部71及び第2連結部72のうちの少なくとも何れか1つの構成を設けても良い。
或いは、図8に示す形態以外の形態の染毛用具100に凹部19を形成しても良い。
或いは、図9に示す形態以外の形態の染毛用具100に穴60を形成しても良い。
〔脱色又は染毛方法〕
続いて、本実施形態に係る、脱色又は染毛方法について説明する。
本実施形態の脱色又は染毛方法は、以下に示す工程(1)〜(3)を含むものである。
〔工程(1)〕
本実施形態の毛髪の脱色又は染毛方法は、工程(1)として、第1剤と第2剤、場合によっては第3剤とを染毛用具の刷毛を用いて混合して脱色剤又は染毛剤を調製する工程を有する。
脱色剤又は染毛剤を調製する際、第1剤と第2剤、場合によっては第3剤をトレー等の混合用容器上で混合することが好ましい。これにより、第1剤と第2剤、場合によっては第3剤との混合により調製される脱色剤又は染毛剤を確実に混合することができるので、ムラのない脱色又は染毛を達成することができる。
〔工程(2)〕
本実施形態の毛髪の脱色又は染毛方法は、工程(2)として、工程(1)で得られた脱色剤又は染毛剤を、染毛用具の刷毛を用いて毛髪に適用する工程を有する。
工程(2)において、手を保護する観点から、染毛用具の刷毛を用いて毛髪に適用する際、手袋を装着した手を用いることが好ましい。
なお、工程(2)の前に、予め毛髪を梳かしておくことが好ましい。これにより、続く工程(3)において、毛髪をからみにくくさせることができる。
また、別の本実施形態の毛髪の脱色又は染毛方法は、染毛用具の刷毛上に第1剤と第2剤、場合によっては第3剤とを配置し、トレー等の混合用容器を用いずに配置物を毛髪に適用することができる。これにより、毛髪上で、第1剤と第2剤、場合によっては第3剤との混合と適用とを同時に行うことができ、簡便な塗布を達成し得る。
〔工程(3)〕
本実施形態の毛髪の脱色又は染毛方法は、工程(3)として、毛髪に適用した脱色剤又は染毛剤を、染毛用具の櫛又は第2の刷毛を用いて毛髪全体に塗り広げる工程を有する。
〔工程(4)〕
本実施形態の毛髪の染色又は脱色方法は、更に3〜60分間放置する工程、毛髪上の脱色又は染毛剤を水で洗い流す工程を有することができる。
続いて、本実施形態の脱色用又は染毛用化粧品の作用効果について説明する。
本実施形態の脱色用又は染毛用化粧品は、特定の構成を有した脱色剤又は染毛剤、特定の構成を有した染毛用具を備えており、これらを組み合わせることにより以下の作用効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態の脱色用又は染毛用化粧品は、染毛用具の把持部と刷毛部が近接しているため染毛用具が手にフィットし易く、疲労感なく塗りたいポイントが狙え、かつ手袋や把持部に剤が付着しても染毛用具が手から滑りにくいため、容易に染毛等を行うことができ、また脱色剤又は染毛剤の粘度を特定範囲としていることから剤を刷毛にとることが容易になり、塗布時間を大幅に短縮させることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1〜5及び比較例1〜2)
表1に示す配合組成の第1剤と、表2に示す第2剤を調製し、トレー上に第1剤(35g)及び第2剤(35g)を配置した。図1〜4に示した染毛用具の刷毛を用いて混合し、得られた混合物を刷毛を用いて頭髪に塗布した。
ここで、実施例1において用いられる染毛用具を構成する主要部の寸法・角度は以下の通りである。
第1縁辺11の長さL1(図4): 54mm
第2縁辺12の長さL2(図4): 54mm
第1縁辺11において、刷毛20が形成(植毛)されている範囲の長さL3(図4): 44mm
櫛30が形成されている範囲の長さL4(図4): 44mm
第1縁辺11において、刷毛20を構成する毛の長さL5(図4): 28mm
櫛30を構成する櫛歯31の長さL6(図4): 28mm
平面視において、第1縁辺11と第2縁辺12とのなす角度α(図4): 70度
本体部10において壁部16が形成されている部分の厚さD3(図1(b)): 7mm
なお、実施例1以外の染毛用具の、刷毛の長さ、刷毛が形成(植毛)されている範囲の長さについては表3に示される寸法に調整している。また、表3において、「刷毛部と握った指との距離」は後述する評価者2人がこの染毛用具を把持した際の指の位置と刷毛との最短距離を測定し、この範囲を求めたものである。
なお、染毛剤の30℃における粘度は、トレー上に第1剤(35g)及び第2剤(35g)を配置し、染毛用具(刷毛)を用いて20秒間混合させた直後、得られた混合物をヘリカルスタンド付きB型粘度計(東機産業株式会社製 モデルTVB−10R、T−BAR STAGE TS−10)を用い、スピンドルNo.T−C、回転数10rpmの条件下に30℃で1分間回転させた後の値として測定した。
また、表3における「染毛剤種類」について、染毛剤Aは、第1剤Aと第2剤Aとを質量比1:1で混合したもの、染毛剤Bは、第1剤Bと第2剤Bとを質量比1:1で混合したもの、染毛剤Cは第1剤Cと第2剤Cとを質量比1:1で混合したもの、染毛剤Dは、第1剤Dと第2剤Dとを質量比1:1で混合したものに相当する。
表3に示した各評価項目について、染毛の施術経験の豊富な評価者2人(ミディアムヘア)に、実際に本人の頭髪へ塗付させて評価を行った。評価は、直接判定法の非制限的選択回答方式で行った。具体的には、10cmの直線を水平に引き、2等分し、直線の左端をスコア−5「良くない」、真ん中をスコア0「どちらともいえない」、右端をスコア5「良い」と表記し、表3に記載の各評価項目について、評価者が受けた印象を、直線上の位置で表現させた。そして、直線の真ん中から評価者が示した位置までの長さを測定し、その長さを評点とした。その評価結果を表3にあわせて示す。
なお、この評価結果は、特許文献1に開示された染毛用具を用いて同様の評価を行った結果(参照例)を、「0.0」の水準とし、この位置からの距離を以って評価している。
Figure 0006590480
Figure 0006590480
Figure 0006590480
また、以下には、本発明の染毛方法の一実施形態を示す。
エアゾール型2剤式染毛剤であるホーユー株式会社製シエロカラーEXクリームを準備し、当該エアゾール型2剤式染毛剤のプッシュボタンを押して、実施例1で用いた染毛用具の刷毛上に第1剤及び第2剤を吐出して配置する。
この染毛剤が配置された染毛用具を用いて、配置物を頭髪に塗布する。
この染毛方法は、トレーを用いることなく、染毛用具の刷毛上に第1剤及び第2剤を直接配置することができるので、より簡便な染毛処理が可能である。
10 本体部
11 第1縁辺
12 第2縁辺
13 第3縁辺
15 把持部
16 壁部
16a 第1部分
16b 第2部分
16c 第3部分
16d 第4部分
17 凹部
18a 第1突起
18b 第2突起
19 凹部
20 刷毛
21 植毛部
30 櫛
31 櫛歯
41 第1筒状部
42 第2筒状部
50 手
60 穴
61 第1穴
62 第2穴
63 第3穴
71 第1連結部
72 第2連結部
80 空洞部
100 染毛用具
111 第1側面
121 第2側面
131 第3側面

Claims (7)

  1. アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤と、染毛用具とを備え、
    前記第1剤と前記第2剤とを混合させて調製される脱色剤又は染毛剤の、30℃における粘度が15000mPa・s以上60000mPa・s以下であり、
    前記染毛用具が、
    第1縁辺と、前記第1縁辺に対して交差する方向に伸びる第2縁辺と、前記第1縁辺と前記第2縁辺とに挟まれた部位と、から構成される板状の本体部と、
    前記第1縁辺に沿って設けられた刷毛と、
    前記第2縁辺に沿って設けられた櫛又は第2の刷毛と、
    を備え、
    前記第1縁辺と前記第2縁辺とのなす角度が30度以上120度以下であり、
    前記本体部の、前記第1縁辺と前記第2縁辺とに挟まれた前記部位が、使用者に把持される把持部を構成し、かつ
    前記本体部は、平面視において、前記第1縁辺の一端と前記第2縁辺の一端とを繋ぐ弧状の第3縁辺を含む扇形状の形状に形成されている、
    毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  2. 前記第1縁辺と前記第2縁辺とのなす角度が鋭角である請求項1に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  3. 前記把持部の表面に複数の突起が形成されている請求項1または2に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  4. 前記第1縁辺に沿って設けられた前記刷毛を構成する毛の長さが15mm以上40mm以下である請求項1乃至の何れか一項に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  5. 前記染毛用具の前記第1縁辺において、前記刷毛が形成されている範囲の長さが20mm以上60mm以下である請求項1乃至の何れか一項に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  6. 前記本体部は、平面視において、前記第1縁辺の前記第2縁辺に対して交差する方向と反対側の一端と、前記第2縁辺の前記第1縁辺に対して交差する方向と反対側の一端とを繋ぐ弧状の第3縁辺を含む扇形状の形状に形成されている請求項1乃至5の何れか一項に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の毛髪の脱色用又は染毛用化粧品を用い、
    (1) 前記第1剤と前記第2剤とを前記染毛用具の前記刷毛を用いて混合して脱色剤又は染毛剤を調製する工程、
    (2) 工程(1)で得られた脱色剤又は染毛剤を、前記刷毛を用いて毛髪に適用する工程、
    (3) 毛髪に適用した脱色剤又は染毛剤を、前記染毛用具の前記櫛又は前記第2の刷毛を用いて毛髪全体に塗り広げる工程、
    を含む、毛髪の脱色又は染毛方法。
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