JP5363625B1 - スピーカーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に適切な形態で組み込むことができると共に、振動板の全体を均質に振動させて高い音質の音を発生させることができるスピーカーユニットを提供する。
【解決手段】本発明では、フレーム30と、このフレーム30にエッジ部材25を介して取り付けられた振動板20と、通電された電気信号に応じて前記振動板20を振動させる駆動部40と、を備え、前記駆動部40が配列線L1上に複数配置されているスピーカーユニットによって上記の課題を解決している。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピーカーユニットに関し、さらに詳しくは、2以上の駆動部が所定の線上に配置されているスピーカーユニットに関する。
スピーカーユニットは、適用される機器に応じて種々の形状に形成することが要求される。例えば、テレビは、液晶表示素子やプラズマ表示素子等が利用されることに伴って、近年薄型化されている。こうしたテレビに使用されるスピーカーユニットは、テレビの薄型化に伴って、細型や薄型に形成されることが要求されている。細型や薄型に形成されたスピーカーユニットに関する技術は、これまでにいくつか提案されている。
特許文献1に提案されている技術は、振動モード方式によって構成されたパネル型スピーカーユニットに関するものである。このパネル型スピーカーユニットは、エキサイタ、振動伝達部材、振動板を兼ねた平板を備えている。この平板は、薄型表示装置の面前に配置され、エキサイタによって励振されることによって撓み振動を発生する。
エキサイタは、連結部材及び複数の小エキサイタから構成されており、薄型表示装置の周縁部分に配置されている。小エキサイタは、磁気回路、ボイスコイル及びボビンを有し、ボビンがボイスコイルを保持し、複数の小エキサイタが並列に接続されている。磁気回路は、弾性体を介して薄型表示装置のフレームに固定されている。小エキサイタは、薄型表示装置の周縁部分に隣接して配置され、連結部材は、複数の小エキサイタの各々のボビンの先端部分を連結するように構成されている。振動伝達部材は、連結部材又はこれによって連結されたボビンの先端部分と薄型表示装置の前面に配置された透明勢の平板との間を連結し、当該平板に振動を伝達している。
特許文献1に提案されている技術は、スピーカーユニットをこのように構成することによって、当該スピーカーユニットを含む薄型表示装置全体を小型化させると共に、スピーカーユニットの形状を細長くしている。
特開2004−289772号公報
しかしながら、特許文献1に提案されているようなスピーカーユニットは、スピーカーユニットを組み込む対象物に適合した形状に形成することが困難であり、対象物に適切な形態で組み込むことができないという問題がある。
また、こうした従来のスピーカーユニットのようにスピーカーユニットの形状を細長くすると、振動板の全領域を均質に振動させることが困難になる。そのため、細長く形成されたスピーカーユニットは、高音質化が難しいという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、対象物に適切な形態で組み込むことができると共に、振動板の全体を均質に振動させて高い音質の音を発生させることができるスピーカーユニットを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るスピーカーユニットは、フレームと、該フレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて前記振動板を振動させる駆動部と、を備え、前記駆動部が配列線上に複数配置されていることを特徴とする。なお、配列線は、直線や曲線だけでなく、折れ曲がり部を備えた線(例えば、アルファベットのV字状の線やL字状の線)、及びこうした線を適宜に組み合わせた線を含むものである。
この発明によれば、複数の駆動部が通電された電気信号に応じて振動板を振動させるので、振動板の全体を均質に振動させて、高い音質の音を発生させることができる。また、駆動部が配列線上に複数配置されているので、配列線の形状を予め所望の形状に設定し、スピーカーユニットの形状を種々の形状にすることができる。
本発明に係るスピーカーユニットにおいて、2以上の前記駆動部が1組の駆動部ユニットを構成し、単数又は複数の前記駆動部ユニットを備えている。
この発明によれば、2以上の駆動部が駆動部ユニットを構成しているので、駆動部ユニットをあらかじめ別個に組み立てておくことによって、効率よくスピーカーユニットを組み立てることができる。
本発明に係るスピーカーユニットにおいて、前記駆動部がコイルと磁石とにより構成された動電型であり、前記駆動部ユニットが、前記駆動部を構成する2以上のコイルをユニット手段によってユニット化されている。また、前記駆動部がコイルと磁石とにより構成された動電型であり、前記駆動部ユニットが、前記駆動部を構成する2以上の磁石をユニット手段によってユニット化されている。
この発明によれば、駆動部が動電型である場合に、駆動部を構成するコイルが複数に分けられているので、コイルのインダクタンスを分散し、駆動電流を低減することができる。また、駆動部を構成する2以上のコイル又は2以上の磁石をユニット手段でユニット化しているので、効率よく組立作業を行うことができる。
本発明に係るスピーカーユニットにおいて、前記駆動部ユニットが、設置線上に複数配置されている。なお、設置線は、直線や曲線だけでなく、折れ曲がり部を備えた線(例えば、アルファベットのV字状の線やL字状の線)、及びこうした線を適宜に組み合わせた線を含むものである。
この発明によれば、前記駆動部ユニットが、設置線上に複数配置されているので、スピーカーユニットの全体形状を、組み込む対象物に適合した形状にすることができる。
本発明に係るこうしたスピーカーユニットは、前記設置線が1列の線からなるスピーカーユニットと、前記設置線が複数の線からなるスピーカーユニットとに大別することができる。設置線を1列の線で構成した場合、前記フレームの長手方向を前記設置線が延びる方向に一致させてもよい。
本発明によれば、スピーカーユニットの形状を種々の形状にすることによって、対象物に適切な形態で組み込むことができる。また、振動板の全体を均質に振動させて高い音質の音を発生させることができる。
配列線が直線状に延びる駆動部ユニットを備えた本発明の第1実施形態に係る第1態様の第1具体例のスピーカーユニットの縦断面図である。 図1に示すスピーカーユニットの振動板を取り外した状態を示す平面図である。 図1に示すスピーカーユニットに使用される振動板の平面図である。 振動板、コイル及びユニット化された磁石を示す説明図である。 ユニット化されたコイルとユニット化された磁石を示す説明図である。 配列線が直線状に延びる駆動部ユニットの1態様を示す説明図である。 配列線が直線状に延びる駆動部ユニットを複数組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の第2具体例を示す説明図である。 配列線が直線状に延びる駆動部ユニットを複数組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の第3具体例を示す説明図である。 配列線が直線状に延びる駆動部ユニットを複数組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の第4具体例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る第2態様である、配列線が直角に折れ曲がる曲線からなる駆動部ユニットをモデル的に示す説明図である。 図10に示す駆動部ユニットと配列線が直線状に延びる駆動部ユニットとを組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の具体例を示す説明図である。 図10に示す駆動部ユニットとは別の態様に係る駆動部ユニットの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る第3態様である、配列線が円弧状に形成された曲線からなる駆動部ユニットをモデル的に示す説明図である。 図13に示す駆動部ユニットを組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の第3態様に係る第1具体例を示す説明図である。 図13に示す駆動部ユニットを組み合わせて構成された駆動部ユニットの配置の第2具体例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る、複数の駆動部ユニットが複数の配列線上に配置されたスピーカーユニットの駆動部ユニットの配置及び振動板を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の第2態様を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の第3態様を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の第4態様を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の第5態様を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の第6態様を示す説明図である。 駆動部ユニットが複数の配列線上に配置された駆動部ユニットの配置及び振動板の配置の第7態様を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る、端部を有しない閉じた図形からなる配列線によって構成された駆動部ユニットの第1態様を示す説明図である。 端部を有しない閉じた図形からなる配列線によって構成された駆動部ユニットの第2態様を示す説明図である。 端部を有しない閉じた図形からなる配列線によって構成された駆動部ユニットの第3態様を示す説明図である。 端部を有しない閉じた図形からなる配列線によって構成された駆動部ユニットを複数配置した駆動部ユニットの配置の一例を示す説明図である。 端部を有する配列線からなる駆動部ユニットと端部を有しない閉じた図形からなる配列線によって構成された駆動部ユニットとを組み合わせた駆動部ユニットの配置の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面にのみ限定されるものではない。
本明細書は、スピーカーユニットとスピーカーという2つの用語を使い分けている。スピーカーユニットは、単数の完成品を表している。これに対し、スピーカーは、未完成のスピーカーユニット及び複数のスピーカーユニットを表している。
[基本構成]
本発明に係るスピーカーユニット10は、例えば、図1及び図2に示すように、フレーム30と、フレーム30にエッジ部材25を介して取り付けられた振動板20と、通電された電気信号に応じて振動板20を振動させる駆動部40と、を備えている。駆動部40は、配列線L1上に複数配置されている。なお、本明細書において、配列線は、直線や曲線だけでなく、直線同士、曲線同士又は直線と曲線とを適宜に組み合わせた線を含むものである。同様に、設置線は、直線や曲線だけでなく、直線同士、曲線同士又は直線と曲線とを適宜に組み合わせた線を含むものである。
本発明に係るスピーカーユニット10によれば、スピーカーユニットの形状を種々の形状にすることによって、対象物に適切な形態で組み込むことができるという特有の効果を奏する。また、振動板20の全体を均質に振動させて、高い音質の音を発生させることができるという特有の効果を奏する。
こうしたスピーカーユニット10は、例えば、図6に示すように、2以上の駆動部40が1組の駆動部ユニット51を構成し、単数又は複数の駆動部ユニット51を備えている。その駆動部40は、通電された電気信号に応じて振動板20を振動させる駆動方式によって、動電型、静電型(コンデンサ型)、圧電型(セラミックス型)、エキサイタ型及びイオン型に分類することができる。本発明に係るスピーカーユニット10は、こうした全ての駆動方式を適用の対象としている。
以下、駆動部40の駆動方式が動電型であるスピーカーユニット10を代表例にして、スピーカーユニット10の構成を説明する。なお、動電型の駆動方式としては、磁石が固定され、コイルが振動するムービングコイル型と、コイルが固定され、磁石が振動するムービングマグネット型とを挙げることができる。こうした駆動方式の中でも、コイル43が振動板20に取り付けられ且つ、磁石42がフレーム30側に固定され、コイル43が振動板20と共に振動するように構成されたムービングコイル型のスピーカーユニット10を代表例として本発明の実施形態の詳細を説明する。
なお、本発明に係るスピーカーユニットに用いられる駆動部ユニットの配置は、駆動部ユニット51〜56を配置する設置線L2が1列の線からなる第1実施形態と、設置線L2が複数の線からなる第2実施形態とに大別することができるので、実施形態毎に詳細を説明する。また、駆動部ユニットは、第1実施形態及び第2実施形態に示すように、配列線が端部を有する図形からなる形態と、第3実施形態のように、配列線が端部を有しない閉じた図形からなる形態とに大別することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るスピーカーユニットは、2以上の駆動部40を有する駆動部ユニット51,52,54,55,56が1列の線からなる設置線L2上に配置されている。こうしたスピーカーユニットは、主に、駆動部40を配置する配列線L1が、直線状に延びる第1態様、折れ曲がり部を有する線からなる第2態様、円弧状に湾曲する曲線からなる第3態様に分けることができる。以下、第1態様から第3態様について順番に詳細を説明する。なお、配列線L1は、こうした線を単独で用いる態様の他に、これらを適宜に組み合わせた態様もあるがここでは、その詳細な説明は省略する。
(第1態様)
第1態様に係るスピーカーユニットは、駆動部ユニット51,52を構成する複数の駆動部40を配置する配列線L1が、直線状に延びるものである。この第1態様に係るスピーカーは、駆動部ユニット51,52の組み合わせ方によって種々の形状のスピーカーを形成することができる。以下、こうしたスピーカーの具体例を第1具体例で、スピーカーユニット10の概要を図示して説明し、第2具体例から第4具体例で駆動部ユニットの配置モデル11〜13を図示して説明する。
(第1具体例)
第1具体例に係るスピーカーユニット10は、図1及び図2に示すように、直線状に細長く形成されている。このスピーカーユニット10は、フレーム30の長手方向が直線状の設置線L2に一致して延びており、外形が直線状に細長く形成されている。スピーカーユニット10は、直線状に延びる設置線L2上に、図6に示すような駆動部ユニット51を2組備えている。各駆動部ユニット51は、配列線L1上に配置されている2以上の駆動部40が1組の駆動部ユニット51として構成されている。このスピーカーユニット10は、長手方向の中央部を境に、図1の右側と左側とに駆動部ユニット51をそれぞれ1組ずつ備えている。
〈フレーム〉
このスピーカーユニット10は、長手方向が直線状に延びる細長い直方体状のフレーム30を備えている。フレーム30は、フレーム30の周囲部を構成している周面31を備えている。この周面31は、相互に平行をなしてフレーム30の長手方向に延びる1対の側面32と、長手方向の両端に設けられた端面33とから形成されている。なお、フレーム30の端部34は、図1に示すように、フレーム30の長手方向の外側に向けて張り出している。また、フレーム30は、磁石42を保持する保持部36と、長手方向の保持部36同士の間で、側面32同士を連絡する複数の梁35とを備えている。さらに、フレーム30の長手方向の中央には、端子60が設けられている。この端子60は、駆動部40に電流を流すための配線が繋がれる部位である。
フレーム30の上部は、周面31よりも内側の領域が開放されている。この周面31よりも内側の開放された領域は、振動板20及びエッジ部材25によって覆われる。フレーム30の端部34は、その4隅に穴を備えている。この穴は、ねじ等が通されて、スピーカーユニット10を対象物に取り付けるときに使用される。保持部36は、駆動部40を構成する磁石42を保持するための部位である。この保持部36は、フレーム30の長手方向に間隔を空けて1列をなして設けられている。図1に示す態様のフレーム30は、フレーム30の長手方向の中心を境に図1の右側と左側とに保持部36をそれぞれ3つずつ備えている。各保持部36は平面視の形状が円形に形成さている。また、各保持部36の上面は階段状に形成されており、外側から内側に向かうにつれて順次に高さが低くなるように形成されている。各保持部36の中心は、穴を備えている。これらの保持部36同士の間に設けられている複数の梁35は、フレーム30の剛性を維持している。こうしたフレーム30は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属で形成されている。
〈振動板〉
振動板20は、図3に示すように、フレーム30の形状に対応して細長く形成されている。振動板20は、その幅方向の両端が相互に平行をなして直線状に延び、振動板20の長手方向の両端が円弧状にそれぞれ形成され、全体の形状が細長い長丸形状をなしている。振動板20は、振動部材が用いられる。振動部材としては、紙、樹脂、金属、木材、竹材等の部材や、こうした部材を表面処理した軽量、薄肉、高強度の部材を挙げることができる。
なお、図3は、振動板の形状の一例として平面型の振動板20を示している。しかしながら、本発明は、コーン型、ドーム型、屋根型及び複数の方向に音が放射される形等、種々の形状の振動板に適用することもできる。
こうした振動板20は、図1に示すように、振動板20の周縁がエッジ部材25を介してフレーム30の上部に取り付けられる。周面31よりも内側の開放された領域は、振動板20及びエッジ部材25によって覆われる。
図3に示す振動板20の長さはフレーム30の長さとほぼ一致しており、1つの振動板20が1つのスピーカーユニット10を構成している。ただし、振動板20は、駆動部ユニット51がそれぞれ1つずつ有するように構成することもできる。すなわち、図1に示すスピーカーユニット10は、長手方向の中心を境に左右両側に設けられている3つの駆動部40からなる駆動部ユニット51を備えている。振動板20をこれらの駆動部ユニット51の長さに対応する長さに形成し、各駆動部ユニット51がそれぞれ振動板20を備えるように構成することもできる。
〈エッジ部材〉
エッジ部材25は、振動板20の周縁に設けられて、振動板20をフレーム30の上部に取り付けるための部材である。図1に示すように、エッジ部材25は、上側に向けて突出する本体部26と、本体部26の内側に設けられ、振動板20の周縁に取り付けられる内側取付部27と、本体部26の外側に設けられ、フレーム30の上部に取り付けられる外側取付部28とから形成されている。このエッジ部材25の本体部26は、断面形状が円弧状に形成されており、振動板20の上面よりも上側に向けて突出している。内側取付部27は、本体部26から内側に向けて水平に張り出すようにして形成されている。外側取付部28は、本体部26から外側に向けて水平に張り出すようにして形成されている。
こうしたエッジ部材25は、合成ゴムやウレタン(スポンジ)部材等から、振動板の形状やスピーカーの性能等に適合するものを適宜に選択して用いることができる。
〈駆動部〉
駆動部40は、通電された電気信号に応じて振動板20を振動させる。この駆動部40は、フレーム30の長手方向に間隔を空けて一列に配置されることによって複数設けられる。具体的には、フレーム30に設けられている保持部36に対応する位置に1つずつ設けられている。
各駆動部40は、保持部36に取り付けられたヨーク41と、このヨーク41に取り付けられた磁石42と、磁石42が形成する磁界との相互作用によって振動するコイル43とをそれぞれ備えている。
ヨーク41は、外形が円筒状をなしており、周壁面と底面とから構成されている。ヨーク41の上部は開放されている。このヨーク41は、保持部36の中央に形成された穴にはめ込まれた状態で保持部36に固定される。
磁石42は、円柱状に形成されており、その軸方向が上下に延びるようにしてヨーク41の底面の中央に固着されている。磁石42は、ネオジム磁石が好ましく用いられる。ただし、磁石42は、フェライト磁石やアルニコ磁石を用いることもできる。こうした磁石42は、長手方向の一端側がヨーク41の中央に接着剤等によって接着される。
コイル43は、銅又は銅合金からなる導体が円筒状に巻かれて形成されている。コイル43は、コイル巻き機を用いて導体を予め設定された所定の回数だけ巻いて所望の内径及び外径になるようにして形成される。
こうしたコイル43は、振動板20の裏面に取り付けられる。振動板20に取り付けられたコイル43は、その外側にヨーク41の周壁面が位置され且つ、その内側に磁石42が位置されるように、ヨーク41と磁石42との間に配置される。また、コイル43は、ダンパー44によって水平方向の位置が維持される。ダンパー44は、図1及び図2に示すように、円形の部材であり、半径方向に山と谷が順番に配置されて波形に形成されている。このダンパー44は、中心部にコイル43を通すための穴を備えており、コイル43を中心部で保持する一方で、ダンパー44は、外周部がフレーム30の保持部36に取り付けられている。コイル43は、このダンパー44によってフレーム30の保持部36に保持される。そのため、コイル43と一体になった振動板20は、前後に整って振動する。
〈駆動部ユニット〉
3つのコイル43は、ユニット手段であるユニット板50によって1組のユニットとして構成される。ユニット板50は、アルミニウム又はアルミニウム合金等によって細長く形成された薄板である。ユニット板50は、長手方向の所定の間隔毎に穴が形成されている。穴の間隔は、フレーム30に設けられている保持部36の間隔と一致している。3つコイル43は、軸方向の一端側がユニット板50に形成された穴にそれぞれ通されて、ユニット板50に固定されて相互に連結される。
ユニット手段は、こうしたアルミニウム又はアルミニウム合金に限定されず、その他の金属材料、樹脂、紙、木片を用いることもできる。また、ユニット手段は、こうした部材を用いる態様に限定されない。部材を用いないユニット手段としては、たとえば、振動板20のコイル43が取り付けられる位置に目印を印刷したり、凹凸を付けたりしておくことを挙げることができる。印刷や凹凸等を振動板20に付してコイル43をユニット化する場合、ユニット化は、コイル43を振動板20に接着等で接着して行われる。
ユニット化されたコイル43は、ユニット板50の穴に挿入された側の一端側が振動板20の裏面に取り付けられている。ユニット化されたコイル43は、振動板20に取り付けられる際に、各コイル43が、それぞれのコイル43によって構成される駆動部40の位置に一致される。そのとき、ヨーク41の周壁面がコイル43の外側に位置され且つ、磁石42がコイル43の内側に位置される。
コイル43のユニット化は、コイル43同士の間隔を設計どおりの寸法に配置することができるので、予め定められた位置にコイル43を振動板20に取り付けできるようにする。そのため、コイル43のユニット化は、組み合わされる磁石42との間に必要なクリアランスを形成することができる。また、コイル43のユニット化は、複数のコイル43を所定の位置に効率よく取り付けることができるようしている。
こうしたコイル43は、ユニット化された3つのコイル43が電気的に直列に接続される。3つのコイル43からなるユニット同士は、直列及び並列のどちらの態様で接続してもかまわない。
以上、3つのコイル43をユニット化することによって、3つの駆動部40で1組の駆動部ユニット51を構成した場合を説明したが、2つの駆動部40で1組の駆動部ユニットを構成したり、4つ以上の駆動部40で駆動部ユニットを構成したりしてもよい。また、コイル43をユニット化した場合を例に説明したが、2以上の磁石42をユニット化して1組の駆動部ユニット51を構成したり、コイル43及び磁石42の双方をユニット化して駆動部ユニット51を構成したりすることができる。また、2以上の駆動部40全体で1組の駆動部ユニット51を構成してもよい。
磁石42をユニット化し、コイル43を振動板20に直接接着した場合の一例を図4に示して説明する。
3つのコイル43は、図4に示すように、振動板20の幅方向の中心で、振動板20の長手方向に一定の間隔を空けて1列をなして接着されている。一方、3つの磁石42は、ユニット化手段であるユニット板70によって1組のユニットにされている。ユニット化された3つの磁石42の間隔は、コイル43の間隔と同じ間隔である。
磁石42のユニット化は、磁石42同士の間隔を設計どおりの寸法に配置することができるので、予め定められた位置に磁石42をフレーム30に取り付けできるようにする。そのため、磁石42のユニット化は、組み合わされるコイル43との間に必要なクリアランスを形成することができる。また、磁石42のユニット化は、複数の磁石42を所定の位置に効率よく取り付けることができるようしている。
なお、複数の磁石42をユニット化した場合でも、振動板20に取り付けられたコイル43と組み合わせたときに、磁石42の位置とコイル42の位置とが完全に一致せず、両者の間に誤差が生じることがある。ユニット手段であるユニット板70は、調整しろ71を備えており、磁石42とコイル43とを組み合わせる際に、磁石42の位置を微調整することができるようになっている。図4に示すユニット板70は、長手方向に磁石42の位置を調整することができる調整しろ71を設けた一例である。なお、磁石42とコイル43との間の位置ずれは、幅方向にも生じることがある。そのため、調整しろ71は、長手方向及び幅方向のいずれの方向にも磁石42の位置を調整することができるに形成するとよい。
次に、図5を参照して、磁石42及びコイル43の双方をユニット化した場合について説明する。
3つのコイル43は、ユニット手段であるユニット板50によって1組のユニットとして構成される。同様に、3つの磁石42は、ユニット化手段であるユニット板70によって1組のユニットにされている。ユニット化された3つのコイル43の間隔と3つの磁石42の間隔とは、相互に一致している。
こうした磁石42及びコイル43の双方のユニット化は、磁石42同士の間隔及びコイル43同士の間隔を設計通りの寸法に配置できるので、磁石42を予め定められたフレーム30の位置に取り付けできるようにすると共に、コイル43を振動板20の予め定められた位置に取り付けできるようにする。そのため、磁石42及びコイル43の双方のユニット化は、磁石42のみをユニット化する場合やコイル43のみをユニット化する場合以上に、組み合わされるコイル43との間に必要なクリアランスを形成することができる。
なお、磁石42の位置とコイル43の位置とが微妙にずれた場合でも、磁石42の位置を微調整することができるように、磁石42をユニット化しているユニット板に調整しろ71を設けておくとよい。
以上の構成を備えたスピーカーユニット10は、コイル43に電流が流れると、磁石42によって形成されている磁界と、コイル43が形成する磁界との相互作用によって、コイル43が上下方向に移動する。コイル43は流れる電流値に応じた強さの磁界を形成するので、コイル43の移動量は、流れる電流値によって定まる。コイル43が上下方向に移動すれば、コイル43が取り付けられた振動板20は、コイル43の移動量に応じて振動する。スピーカーユニット10は、こうした作用によって、音を発生する。こうしたスピーカーユニット10は、駆動部40毎にコイル43を備えているので、コイル43のインダクタンスが分散され、駆動電流を低減することができる。
以上、駆動部ユニット51が直線状に延びる設置線L2上に配置された具体例について説明した。以下、直線状に延びる配列線L1上に配置された2以上の駆動部40によって構成された駆動部ユニットが、種々の形状の設置線L2上に配置されたスピーカーの別の具体例について説明する。
図6に示す駆動部ユニット51は、2以上の駆動部40が間隔を空けて直線状に一列に配置され、これらの駆動部40がユニット化されていることによって構成されている。図6に示す駆動部ユニット51は、3つの駆動部40が直線状に一列に配置されてユニット化されたものを例に示している。以下、スピーカーの駆動部ユニットの配置モデルについて図面を参照して説明する。なお、図6から図9は、説明容易のため、駆動部ユニット51,52をモデル化して概要のみを示している。また、ユニット化される駆動部40の数は、複数であれば限定されない。
(第2具体例)
第2具体例に係る駆動部ユニットの配置モデル11は、配置が三角形の輪郭の形状に形成されている。図7に示す駆動部ユニットの配置モデル11は、3組の駆動部ユニット51を備えている。駆動部ユニット51を配置する設置線L2は、1列の線によって三角形の輪郭に一致して形成されている。3組の駆動部ユニット51は、その配列線L1を三角形の各辺を構成する設置線L2の延びる方向に一致させて、三角形の各辺に1組ずつ配置されている。なお、取り付けられる振動板は、その形状に限定はない。振動板は、駆動部ユニットが配置された部分よりも内側の領域に任意の形状の穴を形成してもよい。
(第3具体例)
第3具体例に係る駆動部ユニットの配置モデル12は、配置が四角形の輪郭の形状に形成されている。図8に示す駆動部ユニットの配置モデル12は、4組の駆動部ユニット51を備えている。駆動部ユニット51を配置する設置線L2は、1列の線によって四角形の輪郭に一致して形成されている。4組の駆動部ユニット51は、配列線L1を四角形の各辺を構成する設置線L2の延びる方向に一致させて、四角形の各辺に1組ずつそれぞれ配置されている。なお、取り付けられる振動板は、その形状に限定はない。振動板は、駆動部ユニットが配置された部分よりも内側の領域に任意の形状の穴を形成してもよい。
以上、駆動部ユニット51を配置する設置線L2が、三角形と四角形に形成された駆動部ユニット51の配置モデル11,12を説明したが、本発明は、設置線L2が五角形以上の多角形に形成された駆動部ユニット51の配置モデルに適用することもできる。
(第4具体例)
第4具体例に係る駆動部ユニットの配置モデル13は、駆動部ユニットの配置モデル13の外形がアルファベットのL字状に形成されている。図9に示す駆動部ユニットの配置モデル13は、3つの駆動部40を備えた駆動部ユニット51と、2つの駆動部40を備えた駆動部ユニット52とが組み合わされて構成されている。駆動部ユニット51,52を配置する設置線L2は、1列の線によってアルファベットのL字状に形成されている。3つの駆動部40を備えた駆動部ユニット51は、L字を形成している上下に延びる設置線L2上に配置され、2つの駆動部40を備えた駆動部ユニット52は、L字を形成している左右に延びる設置線L2上に配されている。そのため、5つの駆動部40は、L字状の設置線L2に一列に配置される。この駆動部ユニットの配置モデル13でスピーカーユニットを構成した場合は、L字状に形成された1つの振動板(不図示)が取り付けられる。なお、この図9に示す駆動部ユニットの配置モデル13は、表示装置や角部のある電子機器等の角部に組み込むことを想定したものである。
以上に説明した第1態様に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットは、第1具体例から第4具体例までに示したスピーカーユニットの駆動部の配置モデル以外にも、直線状に延びる部位を有する図形や文字の形に形成する場合に用いることができる。
(第2態様)
次に、図10から図12を参照して、第2態様に係る駆動部ユニットの配置モデル14について説明する。第2態様にかかる駆動部ユニットの配置モデル14に用いられる駆動部ユニット54は、駆動部を配置する配列線L1が折れ曲がり部を有する線で構成されている。なお、図10から図12は、説明容易のため、駆動部ユニット52,54,55をモデル化して概要のみを示している。
第2態様に係る駆動部ユニットの配置モデル14によって構成されるスピーカーは、特に図示していないが、第1態様に係るスピーカーユニットと同様に、フレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて振動板を振動させる駆動部とを備えている。このスピーカーユニットは、駆動部が配列線上に複数配置されている。また、スピーカーユニットは、2以上の駆動部が1組の駆動部ユニットを構成し、単数又は複数の前記駆動部ユニットを備えている。こうした第2態様に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットの配置モデルについても、具体例毎に説明する。
駆動部ユニット54は、図10に示すように、4つの駆動部40を備えている。駆動部ユニット54の配列線L1は、直角に折れ曲がる折れ曲がり部を備えている。4つの駆動部40は、配列線L1が直線状に延びる部位に2つずつ配置されている。なお、図10は、駆動部40が配置される配列線L1が、直角に折れ曲がる折れ曲がり部を備えた場合を例に示しているが、折れ曲がり部の折れ曲がり角θは、鋭角又は鈍角に設定してもよい。また、駆動部40の数は、4つは限定されず、複数であれば、2つ、3つ又は5つ以上であってもよい。
図11は、図10に示す駆動部ユニット54と、配列線L1が直線状に延びる駆動部ユニット52とを四角形の輪郭に一致して形成された設置線L2上に配置して構成された駆動部ユニットの配置モデル14を示している。
駆動部ユニット54は、四角形の4隅の位置で設置線L2が直角に折れ曲げられた部位に配置されて用いられる。直線状に延びる駆動部ユニット52は、駆動部ユニット54同士の間に設けられた直線状に延びる設置線L2の位置に配置される。なお、取り付けられる振動板は、その形状に限定はない。振動板は、駆動部ユニットが配置された部分よりも内側の領域に任意の形状の穴を形成してもよい。
なお、図11は、駆動部ユニット52と駆動部ユニット54とを組み合わせて1つの駆動部ユニットの配置モデル14を構成した場合を示している。しかし、駆動部ユニット54のみを用いて駆動部ユニットの配置モデルを構成してもよい。駆動部ユニット54のみで駆動部ユニットの配置モデルを構成する場合、例えば、設置線L2を四角形の輪郭に一致させて形成する。そして、こうした設置線L2の4隅の位置に、直角に折れ曲げられた設置線L2に駆動部ユニット54を一致させて配置して駆動部ユニットの配置モデルを構成する。
こうした駆動部ユニット54は、図11に示した四角形状の駆動部ユニットの配置モデル14を構成する場合に限らず、鋭角、直角又は鈍角に折れ曲がる部位を有する図形や文字の形に駆動部ユニットの配置モデルを構成する場合に用いることができる。
図12に示した駆動部ユニット55は、長手方向の中間部に直角に折れ曲がる折れ曲がり部を有しており、配列線L1がアルファベットのL字状に形成されている。この駆動部ユニット55は、5つの駆動部40を配列線L1上に備えている。5つの駆動部40のなかの1つの駆動部40は、折れ曲がり部に配置されている。他の4つの駆動部40は、直線状に延びる配列線L1上に2つずつ配置されている。なお、こうした態様の駆動部ユニットの折れ曲がり角θは、鋭角又は鈍角に設定してもよい。また、駆動部40の数は、3つ以上であれば、5つには限定されない。なお、直線状に延びる部位の長さを相互に異なるように配列線L1を形成し、それぞれの部位に異なる数の駆動部を配置してもよい。
この第2態様に係る駆動部ユニットの配置モデルは、駆動部ユニット54,55が、設置線上L2に複数配置されるので、駆動部ユニットの配置モデルのように駆動部ユニットを配置すれば、スピーカーユニットの全体形状を、組み込む対象物に適合した形状にすることができる。
こうした第2態様に係る駆動部ユニットの配置モデルは、駆動部ユニットに用いる駆動部をユニット化する場合に、2以上のコイルをユニット化したり、2以上の磁石をユニット化したり、2以上のコイル及び磁石の双方をユニット化したりして駆動部ユニットを構成することができる。また、2以上の駆動部40全体で1組の駆動部ユニットを構成してもよい。
(第3態様)
図13から図15を参照して第3態様に係る駆動部ユニットの配置モデルによって構成されるスピーカーについて説明する。なお、図13から図15は、説明容易のため、駆動部ユニット56をモデル化して概要のみを示している。
第3態様に係る駆動部ユニットの配置モデルによって構成されるスピーカーユニットは、特に図示していないが、第1実施形態に係るスピーカーユニットと同様に、フレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて振動板を振動させる駆動部とを備えている。このスピーカーユニットは、駆動部が配列線上に複数配置されている。また、スピーカーユニットは、2以上の駆動部が1組の駆動部ユニットを構成し、単数又は複数の前記駆動部ユニットを備えている。
駆動部ユニット56は、3つの駆動部40を備えている。3つの駆動部40は、図13に示すように、円弧状に湾曲する配列線L1上に配置されており、ユニット手段によってユニット化されている。なお、ユニット化される駆動部40の数は、3つには限定されず、複数であれば、2つ又は4つ以上であってもよい。こうした駆動部ユニット56を備えた第3態様に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットの配置モデルについても、具体例毎に説明する。
(第1具体例)
図14は、図13に示す駆動部ユニット56を利用して円形に構成された駆動部ユニットの配置モデル15を示している。
駆動部ユニット56を配置する設置線L2は、図14に示すように円の輪郭に一致して形成されている。駆動部ユニットの配置モデル15は、図14に示す駆動部ユニット56が4つ用いられて構成されている。4組の駆動部ユニット56は、設置線L2上に均等な距離を空けて配列されている。なお、取り付けられる振動板は、その形状に限定はない。振動板は、駆動部ユニットが配置された部分よりも内側の領域に任意の形状の穴を形成してもよい。
(第2具体例)
図15は、図13に示す駆動部ユニット56を利用してアルファベットのS字状に構成した駆動部ユニットの配置モデル16を示している。
駆動部ユニット56が配列される設置線L2は、図15に示すように、S字状に形成されている。駆動部ユニット56は、S字を構成する上側と下側の円弧状の部位に2組ずつ配置さている。2組の駆動部ユニット56は、S字の円弧状に形成された設置線L2の部位では、長手方向の端部同士の間に小さな隙間を空けて配置される。これに対し、駆動部ユニット56は、長手方向の端部同士の間に比較的大きな隙間を空けて、上側と下側の円弧状に形成された設置線L2に配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル16によって構成されるスピーカーは、S字状に形成された1つの振動板(不図示)が取り付けられる。
なお、図14は円形に形成された駆動部ユニットの配置モデル15を示し、図15はS字状に形成された駆動部ユニットの配置モデル16を示しているが、駆動部ユニット56を用いて駆動部ユニットの配置モデルを構成する場合、円形やS字状には限定されない。一部に円弧状の湾曲部を有する図形や文字の形にスピーカー駆動部ユニットの配置モデルを構成する態様であれば、駆動部ユニット56を用いて構成することができる。
こうした第3実施形態に係る駆動部ユニットの配置モデルによって構成されるスピーカーユニットも、駆動部ユニット56が、設置線上L2に複数配置されるので、スピーカーユニットの全体形状を、組み込む対象物に適合した形状にすることができる。
こうした第3態様に係る駆動部ユニットの配置モデルは、駆動部ユニットに用いる駆動部をユニット化する場合に、2以上のコイルをユニット化したり、2以上の磁石をユニット化したり、2以上のコイル及び磁石の双方をユニット化したりして駆動部ユニットを構成することができる。また、2以上の駆動部40全体で1組の駆動部ユニットを構成してもよい。
以上、配列線L1が2つの端部を有する直線又は曲線である場合を例に説明した。しかし、配列線L1は、以上に説明した第1態様から第3態様の他に、例えば、アルファベットのT字のように端部を3つ有するもの、アルファベットのXのように端部を4つ有するもの、及び5つ以上の端部を有するものであってもよい。 配列線L1の態様は、このように、直線同士を適宜に組み合わせた態様、曲線同士を適宜に組み合わせた態様及び直線と曲線とを適宜に組み合わせた態様とすることができる。
また、設置線L2も、以上に説明したものには限定されず、直線同士を適宜に組み合わせた態様、曲線同士を適宜に組み合わせた態様及び直線と曲線とを適宜に組み合わせた態様とすることもできる。なお、以上では、スピーカーユニットが複数の駆動部ユニットを備えた態様について説明したが、単数の駆動部ユニットだけで、スピーカーユニットを構成してもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットの配置モデル17〜17Fは、駆動部ユニット51,53を配置する設置線L2が複数の線によって構成されている。
この第2実施形態に係る駆動部ユニットの配置モデル17〜17Fによって構成されたスピーカーユニットの基本構成は、特に図示していないが、第1実施形態に係るスピーカー10〜16と同様に、フレームと、ことフレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて振動板を振動させる駆動部とを備えている。駆動部は、配列線上に複数配置されている。
また、2以上の駆動部が1組の駆動部ユニットを構成している。なお、この第2実施形態に係る駆動部ユニットの配置モデルに用いる駆動部ユニットは、2以上の駆動部をユニット化するに際し、2以上のコイルをユニット化したり、2以上の磁石をユニット化したり、2以上のコイル及び磁石の双方をユニット化したりして駆動部ユニットを構成することができる。また、2以上の駆動部全体で1組の駆動部ユニットを構成してもよい。以下、第2実施形態に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットの配置モデル17〜17Fの詳細を態様毎に説明する。
なお、図16〜図22は、スピーカーユニットの各駆動部ユニットの配置モデル17〜17Fを構成する駆動部ユニット及び振動板のみを示している。また、駆動部ユニットの配列線及び駆動部ユニットが配置される設置線が直線状に延びるものを例に記載しているが、配列線及び設置線は、直線状に延びるものに限定されない。配列線及び設置線は、直線の他に、曲線、直線同士を適宜に組み合わせた線、曲線同士を適宜に組み合わせた線及び直線と曲線とを適宜に組み合わせた線を含むものである。
(第1態様)
図16に示す駆動部ユニットの配置モデル17は、駆動部ユニット53を配置する不連続の設置線L2を複数備えている。各設置線L2はそれぞれ直線状に延びており、各設置線L2が相互に平行をなしている。図16に示す駆動部ユニットの配置モデル17は、5本の設置線L2を備えている。駆動部ユニット53は、こうした設置線L2上にそれぞれ1つずつ配置される。
各駆動部ユニット53の配列線L1は直線状に延びていて、駆動部40は、この配列線L1上に直線状に配置されている。具体的には、各駆動部ユニット53は、この配列線L1上に8つの駆動部40をそれぞれ備えている。駆動部ユニットの配置モデル17は、こうした駆動部ユニット53が5組用意され、5組の駆動部ユニット53が各設置線L2に1組ずつ配置されて構成される。こうした駆動部ユニットの配置モデル17によって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21が取り付けられる。なお、図16に示した振動板21は、四角形に形成されているが、振動板21の形状は限定されない。
2以上の駆動部40で振動板21を駆動する場合、駆動部40を1つずつ設置することは、組み立ての作業効率が悪い。これに対し、図16に示す駆動部ユニットの配置モデル17のように、2以上の駆動部40をユニット化しておけば、駆動部40を効率よく組み立てることができる。
なお、図16に示す駆動部ユニットの配置モデル17は、例えば、アルファベットのHのように配列線L1の構成部分の一部が相互に接続された形状の駆動部ユニットを使用して構成することもできる。この場合、配列線L1の構成部分の一部が相互に接続された形状の駆動部ユニットを2組用いると共に、直線状の駆動部ユニット53と1組用い、これらを横方向に並べて配置モデルを構成すれば、図16に示した駆動部ユニットの配置モデルと同様の構成にすることができる。このような配列線L1の構成部分の一部が相互に接続された形状の駆動部ユニットは、以下に説明する第2態様から第7態様の配置モデルにも適用することができる。こうした配列線L1の構成部分の一部が相互に接続された形状の駆動部ユニットは、一部が接続された形状であれば、上記したHの文字には限定されず、他の形状に形成してもよい。駆動部ユニットは、配置モデルの態様に応じて、所望の形状に形成すればよい。
配列線L1の構成部分の一部が相互に接続された形状の駆動部ユニットを用いた場合、合計で3組の駆動部ユニットを組み込むだけでよいので、図16に示す5組の駆動部ユニットからなる配置モデル17を組み立てる場合に比べて、組立工数を減少させることができる。こうした組立工数を減少させることができるという効果は、以下の第2態様から第7態様の駆動部ユニットの配置モデルについても同様に奏する。
なお、図16に示す駆動部ユニットの配置モデル17は、8つの駆動部40が1組のユニットを構成する駆動部ユニット53を各設置線L2に1組ずつ配置されている。しかし、各設置線L2に配置される駆動部ユニットの数は、1組であることには限定されない。例えば、4つの駆動部40で1組の駆動部ユニットを構成し、この駆動部ユニットを各設置線L2に2組ずつ配置したり、2つの駆動部40で1組の駆動部ユニットを構成し、この駆動部ユニットを各設置線L2に4組ずつ配置したりして構成してもよい。
このように、第2実施形態に係るスピーカーユニットは、この第1態様に係るスピーカーユニットのように、各設置線L2に配置される駆動部ユニットの数が単数であるか複数であるかは限定されない。各設置線L2に配置される駆動部ユニットの数が単数であるか複数であるかは限定されないことは、以下に説明する第2態様から第7態様に係る駆動ユニットの配置モデル17A〜17Fによって構成されるスピーカーユニットについても同様である。
(第2態様)
図17を参照して第2態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Aについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Aは、設置線L2が四角形の中心で交差する2本の対角線と一致する構成となっている。設置線L2に配置される各駆動部ユニット51は、3つの駆動部40をそれぞれ備えている。これら3つの駆動部40は直線状に延びる配列線L1上に配置されている。こうした駆動部ユニット51は、各設置線L2上に2組ずつ配置されており、4組の駆動ユニット51は十字を形成している。より具体的に説明すると、2組の駆動部ユニット51は、2本の設置線L2が交差する交点に対して対称になるように一方の設置線L2上に配置され、他の2組の駆動部ユニット51は、置線L2が交差する交点に対して対称になるように他方の設置線L2上に配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Aによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21aが取り付けられる。なお、図17に示した振動板21aは、四角形に形成されているが、振動板21aの形状は限定されない。
(第3態様)
図18を参照して第3態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Bについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Bは、4本の設置線L2を備えている。これら4本の設置線L2は、四角形の輪郭に一致して延びている。この設置線L2は、駆動部ユニットの配置モデル17Bの筐体に対して垂直平面内で45°回転されており、4つの頂点のうち対角線上に位置する一方の一対の頂点が上下方向に配置され、他方の一対の頂点が水平方向に配置されている。
設置線L2に配置される駆動部ユニット51は、駆動部ユニットの配置モデル17Aが備える駆動部ユニット51と同様であり、3つの駆動部40をそれぞれ備えている。これら3つの駆動部40は、直線状に延びる配列線L1上に配置されている。こうした駆動部ユニット51は、その配列線L1が四角形をなす設置線L2の各辺に一致されることによって設置線L2にそれぞれ配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Bによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21bが取り付けられる。なお、図18に示した振動板21bは、四角形に形成されているが、振動板21bの形状は限定されない。
(第4態様)
図19を参照して第4態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Cについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Cは、直線状に延びる5本の設置線L2を備えている。5本の設置線L2は、相互に平行をなすと共に、鉛直線に対してそれぞれ斜めに傾けられている。
各設置線L2に配置される駆動部ユニット51は、3つの駆動部40をそれぞれ備えており、これら3つの駆動部40が直線状に延びる配列線L1上に配置されている。駆動部ユニット51は、配列線L1が各設置線Lに一致されることによって設置線L2にそれぞれ配置されている。その結果、5組の駆動部ユニット51は、相互に平行をなすと共に、鉛直線に対してそれぞれ斜めに傾けられている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Cによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21cが取り付けられる。なお、図19に示した振動板21cは、四角形に形成されているが、振動板21cの形状は限定されない。
(第5態様)
図20を参照して第5態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Dについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Dは、直線状に延びる6本の設置線L2を備えている。6本の設置線L2は、駆動部ユニットの配置モデル17Dの左右方向の中心を境に図13の右側と左側とに3本ずつに分配されている。3本ずつに分配された各設置線L2の上側は、駆動部ユニットの配置モデル17Dの中心を向いている。これに対し、設置線L2の下側は、それぞれの設置線L2が配置されている領域の、駆動部ユニットの配置モデル17Dの左右方向の端部を向いている。設置線L2は、中心よりも左側の領域に配置されている設置線L2同士が相互に平行をなすと共に、中心よりも右側の領域に配置されている設置線L2同士が相互に平行をなしている。
こうした設置線L2に配置される駆動部ユニット51は、3つの駆動部40をそれぞれ備えている。各駆動部ユニット51は、配列線L1が設置線L2に一致されることによって設置線L2にそれぞれ配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Dによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21dが取り付けられる。なお、図20に示した振動板21dは、四角形に形成されているが、振動板21dの形状は限定されない。
(第6態様)
図21を参照して第6態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Eについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Eは、直線状に延びる6本の設置線L2を有している。設置線L2は、山と谷とが駆動部ユニットの配置モデル17Eの左右方向に順次に並ぶように配置されている。より具体的に説明すると、2本の設置線L2が1組となり、この2本の設置線L2が上側に向かうにつれて相互に接近し、下側に向かうにつれて相互に離間し、2本の設置線L2が1つの山を形成するように配置されている。2本の設置線L2によって形成された山が、駆動部ユニットの配置モデル17Eの左右方向に3つ並べられて、山と谷とが駆動部ユニットの配置モデル17Eの左右方向に順次に並ぶように配置されている。
こうした設置線L2に配置される駆動部ユニット51は、3つの駆動部40をそれぞれ備えている。各駆動部ユニット51は、配列線L1が設置線L2に一致されることによって設置線L2にそれぞれ配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Eによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21eが取り付けられる。なお、図21に示した振動板21eは、四角形に形成されているが、振動板21eの形状は限定されない。
(第7態様)
図22を参照して第7態様に係る駆動部ユニットの配置モデル17Fについて説明する。駆動部ユニットの配置モデル17Fは、直線状に延びる5本の設置線L2を備えている。これらの設置線L2は、左右方向に延びる設置線L2と上下方向に延びる設置線L2とが、駆動部ユニットの配置モデル17Fの左右方向に交互に並ぶようにして配置されている。具体的に説明すると、駆動部ユニットの配置モデル17Fは、3本の左右方向に延びる設置線L2と、2本の上下方向に延びる設置線L2と、を備えている。左右方向に延びる3本の設置線L2は、駆動部ユニットの配置モデル17Fの上下方向の中心線の位置に配置されている。これに対して上下方向に延びる2本の設置線L2は、駆動部ユニットの配置モデル17Fを左右方向に三分割する2ヶ所の位置に配置されている。
駆動部ユニット52は配列線L1が直線状に延びており、2つの駆動部40がこの配列線L1上に配置されている。こうした駆動部ユニット52は、左右方向に延びる3本の設置線L2上に、各々の配列線L1を設置線L2に一致させてそれぞれ配置されている。これに対し、駆動部ユニット51は、配列線L1が直線状に延びており、3つの駆動部40をこの配列線L1上に備えている。この駆動部ユニット51は、上下方向に延びる2本の設置線L2上に、各々の配列線L1を設置線L2に一致させてそれぞれ配置されている。こうした駆動部ユニットの配置モデル17Fによって構成されるスピーカーユニットは、全面を覆う振動板21fが取り付けられる。なお、図22に示した振動板21fは、四角形に形成されているが、振動板21fの形状は限定されない。
[第3実施形態]
次に、図23から図27を参照して本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係るスピーカーユニットの駆動部ユニットは、配列線L1が端部を有しない閉じた図形の輪郭に一致して形成されている。
(第1態様)
第1態様に係る駆動部ユニット81の配列線L1は、多角形の輪郭に一致するように形成されている。図23に示す駆動部ユニット81は、配列線L1が三角形に形成され、複数の駆動部40が三角形の輪郭をなす配列線L1上に配置されている。この駆動部ユニット81は、駆動部40は、三角形の各辺にそれぞれ3つずつ等間隔をなして配置されている。ただし、駆動部40は、辺の位置だけでなく頂点の位置にも配置してもよい、また、駆動部40の間隔が異なるように配置してもよい。
図23は、多角形として三角形を例に示しているが、第1態様に係る駆動部ユニットは、四角形以上の多角形に適用することもできる。
(第2態様)
第2態様に係る駆動部ユニット82の配列線L1は、円形又は楕円のように曲線によって形成されている。図24に示す駆動部ユニット82は、配列線L1が円形に形成され、16個の駆動部40が円の輪郭をなす配列線L1上に等間隔をなして配置されている。ただし、駆動部40の間隔は、必要に応じて異なるように配置してもよい。
(第3態様)
第3態様に係る駆動部ユニットの配列線L1は、図形の内側に向けて窪んだ部位が形成されている。図25は、直線及び折れ曲がり部を有し、かつ、内側に向けて窪んだ部分が折れ曲がり部を備えた図形からなる駆動部ユニット83と、曲線からなり、内側に向けて窪んだ部分が曲線で形成された図形からなる駆動部ユニット84とを合わせて図示している。中心線CLよりも左側の配列線L1は、直線及び折れ曲がり部で形成された図形からなり、中心線よりも右側の配列線L1は、曲線からなる図形である。なお、図25は、説明の便宜上、2種類の駆動部ユニット83,84を1つの図面に表したものであり、中心線CLよりも左側に示す駆動部ユニット83は、中心線CLに対して線対称になるように形成され、中心線CLよりも右側に示す駆動部ユニット84は中心線CLに対して線対称になるように形成されている。
まず、中心線CLよりも左側の図形からなる駆動部ユニット83について説明する。
駆動部ユニット83の配列線L1は、四角形の頂点の部分を図形の中心に向けて窪ませた形状をなしている。図25の符号P,Q,R,Sで示した頂点の部分は、直角に折れ曲げられた折れ曲がり部が外側に向けて突出している。これに対し、図25の符号T,Uで示した頂点の部分は、折れ曲がり部が図形の内側に向けて窪んでいる。このように、配列線L1は、外側に向けて突出する折れ曲がり部と、内側に窪んだ折れ曲がり部とを組み合わせて形成された図形で構成してもよい。なお、図示した駆動部ユニット83の配列線L1は、折れ曲がり部の角度が直角をなしているが、本発明は、鈍角又は鋭角である図形に適用することもできる。
駆動部40は、図形の輪郭に一列をなして配置されている。図25に示す駆動部ユニット83は、各頂点P,Q,R,S,T,Uの部分に1つずつ駆動部40が配置されると共に、各頂点P,Q,R,S,T,Uの中間の位置に1つずつ駆動部40が配置されている。ただし、駆動部40は、必要に応じて辺の部分にのみ設けたり、頂点P,Q,R,S,T,Uの部分のみに設けたりしてもよい。また、駆動部40同士の間隔を相互に異なるように配置することもできる。
次に、中心線CLよりも右側の図形からなる駆動部ユニット84について説明する。
駆動部ユニット84の配列線L1は、曲線が外側に突出する部位と図形の内側に窪んだ部位とが組み合わされて形成された図形によって形成されている。図25の上側及び下側の部分N,Nは円弧状の曲線が外側に向けて突出している。これに対し、図25の中央の部分Mは、円弧状の曲線が図形の内側に向けて窪んでいる。このように、配列線L1は、外側に向けて突出する曲線と、内側に窪んだ曲線とを組み合わせて形成された図形で構成してもよい。
駆動部40は、図形の輪郭に一致する配列線L1上に等間隔をなして配置されている。ただし、駆動部40は、必要に応じて異なる間隔で配置してもよい。
なお、駆動部ユニットは、図25の全体に示された1つの形状の配列線L1によって構成することもできる。すなわち、配列線L1は、図25の全体に示された、直線、折れ曲がり線及び曲線を適宜に組み合わせて、図形の内側に向けて窪んだ折れ曲がり部や曲線の部分が形成された図形によって構成してもよい。
次に、配列線L1が端部を有しない閉じた図形からなる駆動部ユニットを複数の設置線L2上に配置した駆動部ユニットの配置モデルについて説明する。
図26に示す駆動部ユニットの配置モデル85は、2つの駆動部ユニット82,86によって構成されている。駆動部ユニット82,86が配置される設置線L2は、2つの円が同心円状に配置されている。半径の大きな駆動部ユニット82が外側の設置線L2に配置され、半径の小さな駆動部ユニット86が内側の設置線L2に配置されている。
外側に配置された駆動部ユニット82は、16個の駆動部40を備えている。これらの駆動部40は、円周方向に等間隔に配置されている。内側に配置された駆動部ユニット86は、12個の駆動部40を備えている。これらの駆動部40も、円周方向に等間隔に配置されている。ただし、各駆動部ユニット82,86に配置される駆動部40の数は、必要に応じて任意に設定することができる。また、駆動部40は、異なる間隔に配置することもできる。
なお、図26は、駆動部ユニット82,86の配列線L1が円形である場合を例に示している。しかし、こうした駆動部ユニットの配置モデルは、円形である図形には限定されず、端部を有しない閉じた図形であれば、種々の図形に適用することができる。この場合、配列線L1が相互に同じ形状の図形形成された駆動部ユニット同士を組み合わせること、及び異なる形状の図形に形成された駆動部ユニット同士を組み合わせることができる。
また、図26に示す駆動部ユニットの配置モデル85は、異なる大きさの配列線L1が内外に配置されている。しかし、駆動部ユニットの配置モデルは同一の大きさに形成された複数の配列線L1又は異なる大きさの複数の配列線L1を1列又は複数列に並べて配置して構成してもよい。
駆動部ユニットの配置モデル87は、図27に示すように構成してもよい。この図27に示す駆動部ユニットの配置モデル87は、2つの駆動部ユニット82,88を組み合わせて構成されている。この駆動部ユニットの配置モデル87は、2つの駆動部ユニット82,88によって、配置が、数字の「6」の輪郭に一致するように構成されている。
駆動部ユニット82は、図24に示した駆動部ユニット82と同じものである。この駆動部ユニット82は、配列線L1が端部を有しない閉じた円形の輪郭によって構成されている。駆動部ユニット82は、16個の駆動部40を配列線L1上に備えている。これらの駆動部40は、円周方向に等間隔に配置されている。
駆動部ユニット88の配列線L1は、端部を有する配列線L1によって構成されている。駆動部ユニット88の配列線L1は、円弧状の曲線により形成されている。駆動部ユニットL1は、こうした配列線L1上に5つの駆動部40が配置されて構成されている。なお、駆動部40は、等間隔をなして配列線L1上に配置されている。
なお、駆動部ユニットの配置モデルは、図27に示した駆動部ユニットの配置モデルの態様には限定されない。駆動部ユニットの配置モデルは、端部を有する駆動部ユニットと端部有しない閉じた図形からなる駆動部ユニットとの組み合わせであれば所望の駆動部ユニット同士を適宜に組み合わせて構成することができる。たとえば、これまでに説明した直線状の駆動部ユニット51,52,53や折れ曲がり部を有する駆動部ユニット54,55等と、図23から図25に示した駆動部ユニット81,82,83等とを適宜に組み合わせることもできる。
以上、本発明に係るスピーカーユニットによれば、振動板の全体を均質に振動させて、高い音質の音を発生させることができる。このように、スピーカーユニットから高い音質の音を発生させることができるため、スピーカーユニットを次のように構成することによって、特有の効果を奏することができる。
すなわち、本発明に係るスピーカーユニットは、駆動部が配列線上に複数配置されているので、配列線の形状を予め所望の形状に設定し、スピーカーユニットの形状を種々の形状にすることができる。また、2以上の駆動部が1組の駆動部ユニットを構成しているので、駆動部ユニットをあらかじめ別個に組み立てておくことによって、効率よくスピーカーを組み立てることができる。また、駆動部ユニットが設置線上に複数配置されているので、スピーカーユニットの全体形状を、組み込む対象物に適合した形状にすることができる。その結果、スピーカーユニットを細長い場所及び薄い物品、並びに限られたスペース及び変形したスペースに音質を低減させないで組み込むことができる。
こうしたスピーカーユニットは、薄型化、小型化、軽量化、駆動電流の低減、省スペース化及びスペースの最大限の利用を実現することができる。そのため、液晶モニタやプラズマモニタの周縁部をなすフレーム、パイプ状の部材、絵や写真等の壁掛け等の薄く形成されたもの、幅の狭いもの、並びに変形したスペースに組み込んで使用することができる。また、こうしたスピーカーユニットは、ある物品や物品の部分等、何らかの形状に合わせたり、沿わせたりする形状に組み込んで使用することができる。さらに、本発明に係るスピーカーユニットは、シアターやホール等に設けられたスクリーンの両側に設けることもできる。シアターやホール等に設けられたスクリーンの両側に設けた場合、スピーカーユニットが占めるスペースを小さくすることができる。また、スピーカーユニットは、こうした効果の他に、省資源化、組立の容易化、レアアースの使用量の低減といった種々の効果を奏することができる。
本発明に係るスピーカーは、カーオーディオに適用することもできる。カーオーディオに適用する場合、従来の設置態様の他に、例えば、スピーカーユニットを、車のピラーの内部、シート、ヘッドレストその他の場所に埋め込む態様で設置することができる。
また、本発明に係るスピーカーユニットは、その他に、これまでにスピーカーユニットを組み込みにくかった物品や、スピーカーユニットと組み合わせて使用することが考えられてこなかった物品にも組み込むことが可能になる。
10 スピーカーユニット
11,12,13,14,15,16,17,17A,17B,17C,17D,17E,17F,85,87 駆動部ユニットの配置モデル
20,21,21a,21b,21c,21d,21e,21f 振動板
25 エッジ部材
30 フレーム
31 周面
32 側面
33 端面
34 フレームの端部
35 梁
36 保持部
40 駆動部
41 ヨーク
42 磁石
43 コイル
44 ダンパー
50,70 ユニット板(ユニット手段)
51,52,53,54,55,56、81,82,84,84,86,88 駆動部ユニット
60 端子
L1 配列線
L2 設置線

Claims (5)

  1. フレームと、該フレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて前記振動板を振動させる駆動部と、を備え、
    導体を巻いて形成した複数のコイルが前記振動板に直接取り付けられてなる構成体と、複数の磁石が前記フレームに取り付けられてなる構成体とが、組み合わされて構成され、
    前記駆動部は、前記磁石と前記コイルとが組み合わされて、通電された電気信号に応じて前記コイルを振動させるムービングコイル型に構成され、
    2以上の前記コイルと2以上の前記磁石との少なくとも一方は、所定形状の配列線上に配置されるようにユニット手段によって独立したユニットに構成され、
    前記ユニット手段が、支持系をなす部材とは別体の薄板からなるユニット部材であり、
    2以上の前記コイルからなる前記ユニットが、所定形状の設置線上に複数配置されるように前記振動板に取り付けられ、及び/又は2以上の前記磁石からなる前記ユニットが、所定形状の設置線上に複数配置されるように前記フレームに取り付けられ、かつ、前記磁石が前記コイルに対して隙間を空けて前記コイルの内側に配置される位置にそれぞれ位置合わせされ、
    前記配列線及び前記設置線は、直線、曲線、直線同士を組み合わせてなる線、曲線同士を組み合わせてなる線及び直線と曲線とを組み合わせてなる線の中から選択された端部を有する線であるか、又は、円、楕円、多角形、直線同士を組み合わせてなる線、曲線同士を組み合わせてなる線及び曲線と直線とを組み合わせてなる線の中から選択された閉じた線であることを特徴するスピーカーユニット。
  2. フレームと、該フレームにエッジ部材を介して取り付けられた振動板と、通電された電気信号に応じて前記振動板を振動させる駆動部と、を備え、
    導体を巻いて形成した複数のコイルが前記フレームに取り付けられてなる構成体と、複数の磁石が前記振動板に直接取り付けられてなる構成体とが、組み合わされて構成され、
    前記駆動部は、前記磁石と前記コイルとが組み合わされて、通電された電気信号に応じて前記磁石を振動させるムービングマグネット型に構成され、
    2以上の前記コイルと2以上の前記磁石との少なくとも一方は、所定形状の配列線上に配置されるようにユニット手段によって独立したユニットに構成され、
    前記ユニット手段が、支持系をなす部材とは別体の薄板からなるユニット部材であり、
    2以上の前記コイルからなる前記ユニットが所定形状の設置線上に複数配置されるように前記フレームに取り付けられ、及び/又は2以上の前記磁石からなる前記ユニットが所定形状の設置線上に複数配置されるように前記振動板に取り付けられ、かつ、前記磁石が前記コイルに対して隙間を空けて前記コイルの内側に配置される位置にそれぞれ位置合わせされ、
    前記配列線及び前記設置線は、直線、曲線、直線同士を組み合わせてなる線、曲線同士を組み合わせてなる線及び直線と曲線とを組み合わせてなる線の中から選択された端部を有する線であるか、又は、円、楕円、多角形、直線同士を組み合わせてなる線、曲線同士を組み合わせてなる線及び曲線と直線とを組み合わせてなる線の中から選択された閉じた線であることを特徴するスピーカーユニット。
  3. 前記設置線が1列の線からなる、請求項1又は2に記載のスピーカーユニット。
  4. 前記フレームの長手方向が、前記設置線が延びる方向に一致している、請求項3に記載のスピーカーユニット。
  5. 前記設置線が複数の線からなる、請求項1又は2に記載のスピーカーユニット。
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