JP5363128B2 - 樹脂製ギヤ及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

樹脂製ギヤ及びその製造方法並びに製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば減速機構付き電動モータの減速ギヤとして用いられる樹脂製ギヤ及びその製造方法並びに製造装置に関する。
自動車のワイパ装置やパワーウインド装置の駆動源等としては電動モータに減速機構を取り付けて1つのユニットとした減速機構付き電動モータが多く用いられている。このような減速機構付き電動モータに用いられる減速機構としては、小型で大きな減速比を得るために、アーマチュア軸の回転を2段階に減速するようにした2段減速式のものが知られている。例えば特許文献1に示されるワイパモータには、電動モータのアーマチュア軸の外周面に互いに捩れ方向を逆向きとした一対のウォームを軸方向に並べて形成し、これらのウォームにそれぞれウォームホイルを噛み合わせるとともに、各ウォームホイルに一体且つ同軸に形成されたピニオンを出力軸に固定された出力ギヤに噛み合わせるようにした2段減速式の減速機構が採用されている。この減速機構では、アーマチュア軸に設けられる各ウォームは互いに捩れ方向が逆向きとされているので、各ウォームとウォームホイルとの噛み合いによって生じるスラスト荷重は互いに打ち消され、アーマチュア軸を保持するスラスト軸受け等を不要とすることができる。
このような減速機構付き電動モータに用いられるギヤ体としては、通常、樹脂材料を射出成形して形成される樹脂製ギヤが用いられ、このような樹脂製ギヤの製造装置としては横型の射出成形機が多く用いられている。横型の射出成形機は、軸方向を水平として配置される固定側金型と、この固定側金型に対して軸方向に相対移動自在とされた可動側金型とを備えている。固定側金型の内部には円筒状の成形室が設けられており、この成形室は可動側金型により閉塞されるようになっている。固定側金型の内周面つまり成形室の内周面には、ウォームホイルやピニオンのギヤ歯を形成するために、軸方向に平行に延びるギヤ歯成形用の凹凸部が設けられており、可動側金型により閉塞された成形室内に固定側金型の底部に設けられる射出孔から樹脂材料が射出されると、成形室内に樹脂材料が充填されてギヤ歯を備えたギヤ体が形成されるようになっている。そして、射出成形後に成形型が開かれると、製品であるギヤ体が可動側金型とともに成形室から取り出され、可動側金型に設けられた製品取り出し機構としての押し出しピンにより軸方向に押されて可動側金型から取り外されるようになっている。
特開2001−45708号公報
しかしながら、従来の射出成形機では、成形室内に成形されたギヤ体は、可動側金型よりもギヤ歯成型用の凹凸部が形成される固定側金型に対してより大きな面積で接触することになるので、成形型を開いたときにギヤ体が固定側金型の成形室内に残ってその取り出しが困難となる場合がある。特に、樹脂材料を成形室内に射出するための射出孔を固定側金型に設けた場合には、射出孔の部分により成形後のギヤ体が成形室内に保持され、さらに取り出し作業が困難となる。
本発明の目的は、成形後の樹脂製ギヤを成形室から確実に取り出せるようにして、この樹脂製ギヤの製造作業を容易にすることにある。
本発明の樹脂製ギヤは、樹脂材料の射出成形により形成される樹脂製ギヤであって、外周面に軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を備えた本体部と、前記本体部の軸方向の一端に一体に設けられ、内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯が設けられる円筒部とを有することを特徴とする。
本発明の樹脂製ギヤは、前記保持歯が前記円筒部の内周面に全周に亘って設けられることを特徴とする。
本発明の樹脂製ギヤの製造方法は、軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を外周面に備えた樹脂製ギヤを製造する樹脂製ギヤの製造方法であって、第1の金型に設けられる円筒状の成形室を第2の金型により閉塞する型閉じ工程と、前記成形室内に樹脂材料を充填し、前記成形室の内周面に軸方向に平行に延びて設けられるギヤ歯成形用凹凸部により複数の前記ギヤ歯を成形し、前記第2の金型の前記成形室内に突出する中子部により前記樹脂製ギヤの軸方向の一端に円筒部を成形し、前記中子部の外周面に軸方向に対して傾斜して延びて設けられる保持用凹凸部により前記円筒部の内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯を成形する成形工程と、前記保持用凹凸部と前記保持歯との係合により前記樹脂製ギヤを前記第2の金型の側に保持させた状態で前記第2の金型を前記第1の金型に対して軸方向に相対移動させて前記成形室から成形された前記樹脂製ギヤを取り出す型開き工程と、前記第2の金型に保持された前記樹脂製ギヤを前記保持歯の傾斜方向に沿って回転させて前記第2の金型から取り外す取り外し工程とを有することを特徴とする。
本発明の樹脂製ギヤの製造方法は、前記第2の金型に設けられた押し出しピンにより前記樹脂製ギヤを軸方向に押して前記第2の金型から取り外すことを特徴とする。
本発明の樹脂製ギヤの製造装置は、軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を外周面に備えた樹脂製ギヤを製造する樹脂製ギヤの製造装置であって、樹脂材料が充填される円筒状の成形室を備えた第1の金型と、前記第1の金型に対して軸方向に相対移動自在に設けられ、前記成形室を閉塞する第2の金型と、前記成形室の内周面に軸方向に平行に延びて設けられ、複数の前記ギヤ歯を成形するギヤ歯成形用凹凸部と、前記第2の金型に設けられ、前記成形室内に突出して前記樹脂製ギヤの軸方向の一端に円筒部を成形する中子部と、前記中子部の外周面に軸方向に対して傾斜して延びて設けられ、前記円筒部の内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯を成形する保持用凹凸部とを有し、前記成形室に前記樹脂製ギヤを成形した後、前記第2の金型を前記第1の金型に対して軸方向に相対移動させて前記成形室を開くと、前記保持用凹凸部と前記保持歯との係合により前記樹脂製ギヤが前記第2の金型の側に保持されることを特徴とする。
本発明の樹脂製ギヤの製造装置は、前記保持用凹凸部が前記中子部の外周面に全周に亘って設けられることを特徴とする。
本発明によれば、成形室内に成形される樹脂製ギヤに、第1の金型により軸方向に平行に延びるギヤ歯を成形するとともにとともに、第2の金型により軸方向に対して傾斜して延びる保持歯を成形するようにしたので、型を開く際に、樹脂製ギヤをギヤ歯により第1の金型に対して軸心を中心とした回転が規制された状態として保持用凹凸部と保持歯との係合により第2の金型に保持させることができる。これにより、型開きの際に、樹脂製ギヤを第2の金型とともに移動させて第1の金型の成形室から確実に取り出すことを可能として、この樹脂製ギヤの製造作業を容易にすることができる。
本発明の一実施の形態であるギヤ体を備えた減速機構付き電動モータの一部切り欠き平面図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。 図1に示すギヤ体の詳細を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態である射出成形機を概略で示す断面図である。 本発明の一実施の形態であるギヤ体の製造方法の工程図である。 (a)〜(d)はそれぞれ図4に示す射出成形機による各工程の作業手順を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態であるギヤ体を備えた減速機構付き電動モータの一部切り欠き平面図であり、図2は図1におけるA−A線に沿う断面図である。
図1に示す減速機構付き電動モータ11はワイパモータとも呼ばれるものであり、自動車等の車両に設けられるワイパ装置の駆動源として用いられる。この減速機構付き電動モータ11は電動モータ12と減速機13とを備え、これらが1つのユニットとされた構造となっている。
電動モータ12としてはブラシ付きモータが用いられており、運転席に設けられる図示しないワイパスイッチが操作されると、車載された制御装置(不図示)から駆動電流が供給されてアーマチュア軸14が所定の方向に回転するようになっている。
減速機13は電動モータ12に固定されるギヤケース15を備えており、このギヤケース15の内部にはアーマチュア軸14の回転を減速して出力軸16に伝達する減速機構21が収容されている。減速機構21は2段減速式となっており、一対のウォーム22,23、樹脂製ギヤとしての一対のギヤ体24,25および出力ギヤ26を備えている。電動モータ12のアーマチュア軸14はギヤケース15の内部に突出しており、一対のウォーム22,23は互いに捩れ方向を逆向きとしてアーマチュア軸14のギヤケース15に収容される部分の外周面に軸方向に並べて一体に形成されている。
図3は図1に示すギヤ体の詳細を示す斜視図であり、これらのギヤ体24,25はそれぞれ樹脂材料の射出成形により形成された樹脂製となっており、それぞれピニオン24a,25aとウォームホイル24b,25bとを備えた段付きギヤとなっている。
ピニオン24a,25aはウォームホイル24b,25bよりも小径に形成されており、ウォームホイル24b,25bに対して同軸となって軸方向に並べて配置されるとともに当該ウォームホイル24b,25bと一体に形成されている。各ギヤ体24,25に設けられるピニオン24a,24bはそれぞれ複数のギヤ歯24a1,25a1を備えており、これらのギヤ歯24a1,25a1はそれぞれギヤ体24,25の本体部24c,25cの外周面に当該ギヤ体24,25の軸方向に平行に延びるとともに周方向に等間隔に並べて形成されている。つまり、ピニオン24a,25aのギヤ歯24a1,25a1の歯すじは、それぞれギヤ体24,25の軸方向と平行となっている。
ギヤ体24,25の本体部24c,25cの軸方向の一端には本体部24c,25cよりも大径の円筒部24d,25dが一体に形成されており、ウォームホイル24b,25bはこの円筒部24d,25dの外周面に形成されている。つまり、ウォームホイル24b,25bを構成する複数のギヤ歯24b1,25b1が円筒部24d,25dの外周面に周方向に等間隔に並べて形成されている。各ギヤ歯24b1,25b1はそれぞれ軸方向に対して傾斜して延びており、つまり、ウォームホイル24b,25bのギヤ歯24b1,25b1の歯すじはギヤ体24,25の軸方向に対して傾斜している。
また、ギヤ体24,25の円筒部24d,25dの内周面には、それぞれその内周面の全周に亘って複数の保持歯24e,25eが形成されている。これらの保持歯24e,25eはそれぞれギヤ体24,25の軸方向に対して傾斜して延びており、つまり保持歯24e,25eの歯すじは、ギヤ体24,25の軸方向に対して傾斜している。
ギヤ体24,25の本体部24c,25cの軸心には、円筒部24d,25dの側の軸方向端部に開口し他端側が閉塞された支持孔24f,25fが形成されている。一方、ギヤケース15には一対の支軸27a,27bが圧入により固定されており、各ギヤ体24,25は支持孔24f,25fに対応する支軸27a,27bが挿通されることにより当該支軸27a,27bに支持されてギヤケース15の内部で回転自在となっている。各ギヤ体24,25はそれぞれアーマチュア軸14の軸方向にずれるとともにアーマチュア軸14を挟んだ両側に配置されており、それぞれのギヤ体24,25に設けられるウォームホイル24b,25bはそれぞれアーマチュア軸14に形成された対応するウォーム22,23に噛み合わされている。
図2に示すように、出力軸16はギヤケース15に設けられるボス部15aに回転自在に支持されており、その基端はギヤケース15の内部に突出し、先端はボス部15aから外部に突出している。出力ギヤ26は出力軸16の基端に固定されて出力軸16と一体に回転するようになっており、また、各ギヤ体24,25のピニオン24a,25aに噛み合わされている。
このような構成により、電動モータ12が作動してアーマチュア軸14が回転すると、アーマチュア軸14の回転は各ウォーム22,23から各ウォームホイル24b,25bへと、各ピニオン24a,25aから出力ギヤ26へとの2段階に減速されて出力軸16に伝達され、当該出力軸16から出力される。ここで、一対のウォーム22,23は互いに捩れ方向が逆向きとされ、これらのウォーム22,23に噛み合うウォームホイル24b,25bはアーマチュア軸14を挟んだ両側に配置されているので、各ウォーム22,23と各ウォームホイル24b,25bとの噛み合いによりアーマチュア軸14に加わるスラスト荷重は互いに打ち消されることになり、これにより、アーマチュア軸14を保持するスラスト軸受けを不要とすることができる。
図4は本発明の一実施の形態である射出成形機を概略で示す断面図である。
次に、この減速機構付き電動モータ11に用いられるギヤ体24,25を製造するための製造装置について説明する。なお、ギヤ体24,25はウォームホイル24b,25bのギヤ歯24b1,25b1の軸方向に対する傾斜方向が逆である点以外は略同一の構成となっているので、以下では一方のギヤ体24の製造についてのみ説明する。
ギヤ体24の製造に用いられる樹脂製ギヤの製造装置としての射出成形機31は第1の金型としての固定側金型32と第2の金型としての可動側金型33とを備えており、これらの金型32,33が軸方向を水平として配置された横型となっている。
固定側金型32は図示しない作業台等に固定されており、その内部には、軸方向の一端面に開口する円筒状の成形室34が設けられている。この成形室34は、ギヤ体24のピニオン24aに対応した小径成形室34aとウォームホイル24bに対応した小径成形室34aよりも大径の大径成形室34bとからなっており、大径成形室34bは小径成形室34aよりも開口側に配置されている。小径成形室34aの内周面には、この成形室34aの軸方向に平行に延びるギヤ歯成形用凹凸部35が当該内周面の全周に亘って形成されている。また、大径成形室34bの内周面にはリング状のスリーブ36が装着されており、このスリーブ36の内周面には、この成形室34の軸方向に対して傾斜して延びる凹凸部37が当該内周面の全周に亘って形成されている。なお、このスリーブ36は固定側金型32に対して、その軸心を中心として回転自在に装着されている。小径成形室34aの底部の軸心には射出孔38が形成されている。この射出孔38には図示しない射出機が接続されており、この射出機から供給される溶融した樹脂材料が射出孔38から成形室34の内部に射出されるようになっている。
一方、可動側金型33は円板状に形成されており、固定側金型32に対して軸方向に移動自在となっている。そして、可動側金型33が固定側金型32に組み合わされることにより、成形室34が閉塞されるようになっている。可動側金型33の軸心には、成形室34の側に向けて突出する円柱状の中子部41が設けられている。この中子部41は、可動側金型33が固定側金型32に組み合わされて成形室34を閉塞したときに大径成形室34bの内部に突出して当該大径成形室34bの内部の開口寄りの部分に配置されるようになっている。また、この中子部41の外周面には、成形室34の軸方向に対して傾斜して延びる保持用凹凸部42が当該外周面の全周に亘って形成されている。
可動側金型33には中子部41の軸心から成形室34の側に向けて突出する突起部43が設けられている。この突起部43は、可動側金型33が固定側金型32に組み合わされて成形室34を閉塞したときに小径成形室34aの内部に突出して、射出孔38から所定距離離れた状態となって小径成形室34aの内部に配置されるようになっている。
また、可動側金型33には、一対の押し出しピン44が設けられている。これらの押し出しピン44は可動側金型33に軸方向に移動自在に支持されており、図示しない駆動装置により軸方向に駆動されて、中子部41から所定の長さだけ突出する突出位置と中子部41の内部に収容される後退位置との間で往復移動するようになっている。
図5は本発明の一実施の形態であるギヤ体の製造方法の工程図であり、図6(a)〜(d)はそれぞれ図4に示す射出成形機による各工程の作業手順を示す説明図である。
次に、図5、図6に基づいて、この射出成形機31を用いたギヤ体24の製造方法について説明する。
図4に示す射出成形機31を用いてギヤ体24を樹脂材料の射出成形により形成する際には、図5に示すように、まず型閉じ工程が行われる。図6(a)に示すように、型閉じ工程においては、成形室34を空とした状態で可動側金型33が固定側金型32に組み合わされ、可動側金型33により成形室34が閉塞される。
型閉じ工程により成形室34が可動側金型33により閉塞されると、次いで、成形工程が行われる。成形工程においては、図示しない射出機から供給される溶融した樹脂材料が射出孔38から成形室34の内部に所定の圧力で射出され、成形室34に樹脂材料が充填される。そして、成形室34に充填された樹脂材料が冷却されて硬化すると、図6(b)に示すように、成形室34の内部には本体部24cが成形され、本体部24cの外周面には小径成形室34aの内周面に形成されたギヤ歯成形用凹凸部35によりピニオン24aを構成する複数のギヤ歯24a1が成形される。また、成形室34の内部で樹脂材料が硬化することにより、可動側金型33に設けられた中子部41により本体部24cの軸方向の一端に円筒部24dが成形され、大径成形室34bに装着されたスリーブ36の内周面に形成された凹凸部37により円筒部24dの外周面にはウォームホイル24bを構成する複数のギヤ歯24b1が成形される。さらに、中子部41の外周面に形成された保持用凹凸部42により円筒部24dの内周面にはその全周に亘って保持歯24eが成形され、本体部24cの軸心には突起部43により支持孔24fが成形される。このように、成形室34に樹脂材料が充填されると、当該成形室34の内部に樹脂製のギヤ体24が形成される。
成形工程により成形室34の内部にギヤ体24が形成されると、次いで、型開き工程が行われる。型開き工程においては、可動側金型33が固定側金型32に対して軸方向に離れる方向に向けて移動し、これにより成形室34が開かれる。
ここで、成形室34の内部に成形されたギヤ体24の本体部24cの外周面には、軸方向に平行に延びるピニオン24aのギヤ歯24a1が形成されているので、当該ギヤ歯24a1とギヤ歯成形用凹凸部35との係合により、当該ギヤ体24は固定側金型32つまり成形室34の内部では、軸方向には移動可能であるが軸心を中心とした回転は規制された状態となっている。一方、成形室34の内部に成形されたギヤ体24の円筒部24dの内周面には、軸方向に対して傾斜して延びる保持歯24eが形成されており、この保持歯24eは中子部41の外周面に形成された保持用凹凸部42に係合している。したがって、可動側金型33を固定側金型32から離れる方向に向けて軸方向に移動させて成形室34を開く際には、軸心を中心とした回転が規制された状態のギヤ体24は、軸方向に対して傾斜して形成される保持用凹凸部42と保持歯24eとの係合により中子部41つまり可動側金型33に保持されることになる。これにより、成形工程後に可動側金型33を固定側金型32から離れる方向に向けて軸方向に移動させて成形室34を開くと、図6(c)に示すように、ギヤ体24は可動側金型33に保持されて、当該可動側金型33とともに移動し、成形室34から確実に取り出される。
なお、ギヤ体24の円筒部24dの外周面に形成されるウォームホイル24bのギヤ歯24b1も軸方向に対して傾斜して形成されるが、当該ギヤ歯24b1を成形する凹凸部37は固定側金型32に回転自在に装着されたスリーブ36に設けられているので、ギヤ体24を成形室34から取り出す際には、ギヤ歯24b1に沿ってスリーブ36が回転し、当該ギヤ歯24b1と凹凸部37との係合によりギヤ体24の軸方向への移動が規制されることはない。
このように、このギヤ体24の製造方法では、成形室34の内部に成形されるギヤ体24に、固定側金型32により軸方向に平行に延びるピニオン24aのギヤ歯24a1を成形するとともにとともに、可動側金型33により軸方向に対して傾斜して延びる保持歯24eを成形するようにしたので、型を開く際に、ピニオン24aのギヤ歯24a1とギヤ歯成形用凹凸部35との係合によりギヤ体24の固定側金型32に対する軸心を中心とした回転を規制して、保持用凹凸部42と保持歯24eとの係合によりギヤ体24を可動側金型33に保持させることができる。これにより、型開きの際に、ギヤ体24を固定側金型32の成形室34の内部に残すことなく、当該成形室34から確実に取り出すことを可能として、このギヤ体24の製造作業を容易にすることができる。
ギヤ体24が可動側金型33とともに移動して成形室34から取り出されると、次いで、取り外し工程が行われる。取り外し工程においては、中子部41に収容された状態の押し出しピン44が図示しない駆動装置により駆動されて中子部41から所定の長さ突出する突出位置にまで軸方向に作動する。これにより、ギヤ体24は、保持用凹凸部42と保持歯24eとの係合により可動側金型33に保持された状態から、図6(d)に示すように、押し出しピン44により可動側金型33に対して軸方向に押されて、当該係合が解除され、可動側金型33から取り外される。このとき、ギヤ体24は既に成形室34から取り出されてピニオン24aのギヤ歯24a1とギヤ歯成形用凹凸部35との係合つまり軸心を中心とした回転の規制が解除されているので、ギヤ体24が押し出しピン44に押されたときに、ギヤ体24は保持用凹凸部42と保持歯24eとの係合により保持歯24eの傾斜方向に沿って回転することが可能となり、このように回転しながら可動側金型33から取り外される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態においては、樹脂製ギヤは減速機構付き電動モータ11に用いられるギヤ体24,25とされているが、これに限らず、他の用途に用いられるギヤ体であってもよい。
また、前記実施の形態においては、ギヤ体24,25にはピニオン24a,25aとウォームホイル24b,25bとが設けられているが、これに限らず、ピニオン24a,25aのみが設けられていてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、第1の金型が固定側とされ、第2の金型が可動側とされているが、これに限らず、第1の金型を可動側とし、第2の金型を固定側としてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、射出成形機31はその軸方向を水平として配置される横型となっているが、これに限らず、その軸方向を垂直とした縦型であってもよい。
さらに、前記実施の形態においては、保持歯24eをギヤ体24,25の円筒部24d,25dの内周面の全周に亘って設けるようにしているが、これに限らず、円筒部24d,25dの任意の範囲にのみ形成するなど、その形成範囲は問わない。
11 減速機構付き電動モータ
12 電動モータ
13 減速機
14 アーマチュア軸
15 ギヤケース
15a ボス部
16 出力軸
21 減速機構
22,23 ウォーム
24,25 ギヤ体(樹脂製ギヤ)
24a,25a ピニオン
24a1,25a1 ギヤ歯
24b,25b ウォームホイル
24b1,25b1 ギヤ歯
24c,25c 本体部
24d,25d 円筒部
24e,25e 保持歯
24f,25f 支持孔
26 出力ギヤ
27a,27b 支軸
31 射出成形機(製造装置)
32 固定側金型(第1の金型)
33 可動側金型(第2の金型)
34 成形室
34a 小径成形室
34b 大径成形室
35 ギヤ歯成形用凹凸部
36 スリーブ
37 凹凸部
38 射出孔
41 中子部
42 保持用凹凸部
43 突起部
44 押し出しピン

Claims (6)

  1. 樹脂材料の射出成形により形成される樹脂製ギヤであって、
    外周面に軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を備えた本体部と、
    前記本体部の軸方向の一端に一体に設けられ、内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯が設けられる円筒部とを有することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  2. 請求項1記載の樹脂製ギヤにおいて、前記保持歯が前記円筒部の内周面に全周に亘って設けられることを特徴とする樹脂製ギヤ。
  3. 軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を外周面に備えた樹脂製ギヤを製造する樹脂製ギヤの製造方法であって、
    第1の金型に設けられる円筒状の成形室を第2の金型により閉塞する型閉じ工程と、
    前記成形室内に樹脂材料を充填し、前記成形室の内周面に軸方向に平行に延びて設けられるギヤ歯成形用凹凸部により複数の前記ギヤ歯を成形し、前記第2の金型の前記成形室内に突出する中子部により前記樹脂製ギヤの軸方向の一端に円筒部を成形し、前記中子部の外周面に軸方向に対して傾斜して延びて設けられる保持用凹凸部により前記円筒部の内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯を成形する成形工程と、
    前記保持用凹凸部と前記保持歯との係合により前記樹脂製ギヤを前記第2の金型の側に保持させた状態で前記第2の金型を前記第1の金型に対して軸方向に相対移動させて前記成形室から成形された前記樹脂製ギヤを取り出す型開き工程と、
    前記第2の金型に保持された前記樹脂製ギヤを前記保持歯の傾斜方向に沿って回転させて前記第2の金型から取り外す取り外し工程とを有することを特徴とする樹脂製ギヤの製造方法。
  4. 請求項3記載の樹脂製ギヤの製造方法において、前記第2の金型に設けられた押し出しピンにより前記樹脂製ギヤを軸方向に押して前記第2の金型から取り外すことを特徴とする樹脂製ギヤの製造方法。
  5. 軸方向に平行に延びる複数のギヤ歯を外周面に備えた樹脂製ギヤを製造する樹脂製ギヤの製造装置であって、
    樹脂材料が充填される円筒状の成形室を備えた第1の金型と、
    前記第1の金型に対して軸方向に相対移動自在に設けられ、前記成形室を閉塞する第2の金型と、
    前記成形室の内周面に軸方向に平行に延びて設けられ、複数の前記ギヤ歯を成形するギヤ歯成形用凹凸部と、
    前記第2の金型に設けられ、前記成形室内に突出して前記樹脂製ギヤの軸方向の一端に円筒部を成形する中子部と、
    前記中子部の外周面に軸方向に対して傾斜して延びて設けられ、前記円筒部の内周面に軸方向に対して傾斜して延びる保持歯を成形する保持用凹凸部とを有し、
    前記成形室に前記樹脂製ギヤを成形した後、前記第2の金型を前記第1の金型に対して軸方向に相対移動させて前記成形室を開くと、前記保持用凹凸部と前記保持歯との係合により前記樹脂製ギヤが前記第2の金型の側に保持されることを特徴とする樹脂製ギヤの製造装置。
  6. 請求項5記載の樹脂製ギヤの製造装置において、前記保持用凹凸部が前記中子部の外周面に全周に亘って設けられることを特徴とする樹脂製ギヤの製造装置。
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