JP5362584B2 - 横編機と横編機における異常振動の検知方法 - Google Patents

横編機と横編機における異常振動の検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、横編機と、横編機における異常振動の検知方法に関する。
従来より、複数の編針が並列された針床と、この針床上を往復走行することで編針を進退させるキャリッジとを備える横編機が知られている。編針は、先端にフックを備える針本体と、ニードルジャックと、セレクトジャックと、セレクタとを備え、これらの各構成部材は順次互いに係合されて針床の針溝に収納されている。また、ニードルジャック、セレクトジャック、およびセレクタは、針溝から突出するバットを有している。一方、キャリッジは、ニードルジャック、およびセレクトジャックの各バットに係合する編成カムと、セレクタのバットに係合する選針カムとを備える。そして、キャリッジを針床上で往復走行させることにより、これらカムで各バットを案内して編針を針溝内で摺動させ、編地の編成が行われる。
上記の横編機では、キャリッジの走行方向と編針の進退方向とが直角になるため、編成時、編針の各バットには大きな力が作用する。特に、編目を針幹に残してフックを針床の歯口側に進出させる場合や、歯口でフックに掛けられた編糸を編針が歯口と反対側に引き込む場合、編針の動作負荷が大きくなり、編針のバットが折れることがある。また、針溝に埃などが溜まった場合にも、同様にバットが折れることがある。バットが折損したまま編成を継続すると、折れた破片などが編成(選針)カムや針溝に侵入したり、他の編針と接触し、横編機の二次的損傷を招く虞がある。そのため、バットの折損など、キャリッジと編針の異常接触に伴う異常振動をセンサで検出し、即座に編成動作を停止させる必要がある。
このような異常振動を検知する技術として、特許文献1、2に記載の技術が知られている。
特許文献1に係る技術は、キャリッジに振動センサを設け、そのセンサでキャリッジの走行方向に生じる異常振動を検知する。
また、特許文献2に係る技術は、針床1の裏面に磁石で複数の振動センサ4を間隔をあけて取り付け、それらのセンサ4でキャリッジ2の走行方向に生じる異常振動を検知する(図7)。
いずれの場合も、キャリッジの走行方向に生じる振動(横振動)のうち、正常な編成動作に伴う横振動を超える異常な横振動の検知を行う。
実開昭54-139750号公報 実開昭56-146793号公報
上記の従来技術は、いずれも異常振動の検知に一定の効果を奏しているが、編成速度(キャリッジの走行速度)の高速化を実施する場合、異常振動の検知が不十分になる可能性がある。
つまり、上記の技術は、全て横振動を検知する技術であり、編成速度を高速化すると、正常な編成に伴う横振動が大きくなる。その結果、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常な横振動と、正常な編成に伴う横振動との差が小さくなり、両者を区別して高感度に異常振動を検知することが困難になる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常振動を正常な編成に伴う振動と区別して高感度に検知できる横編機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記の異常振動を高感度に検知できる横編機における異常振動の検知方法を提供することにある。
本発明者らは、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常振動の検知について種々の検討を行った結果、この異常振動は、キャリッジの走行方向に生じる振動よりも、キャリッジの走行方向と交差する方向に生じる振動(縦振動)の方が検知しやすいとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
本発明の横編機は、複数の編針が並列された針床と、この針床上を往復走行することで編針を進退させるキャリッジとを備える。この横編機において、振動検知手段と異常判定手段とを備えることを特徴とする。振動検知手段は、前記キャリッジに設けられ、このキャリッジの走行方向と交差する方向に生じる振動を検知する。異常判定手段は、振動検知手段の検知結果に基づいて、キャリッジと編針との異常接触による異常振動の有無を判定する。
本発明の横編機において、前記異常判定手段は、振動検知手段の検知結果が所定の閾値以上であるか否かにより異常振動の有無を判定することが好ましい。その場合、この閾値は、キャリッジの走行速度が速くなるほど大きくなるように設定されることが好適である。
また、本発明の横編機において、さらに、検知制御手段を備えることが好ましい。この検知制御手段は、正常な編成動作によりキャリッジの走行方向と交差する方向に所定の振動が生じる非検知区間を編成データから抽出し、キャリッジが非検知区間にある間、前記振動検知手段による振動の検知を無効とする。
一方、本発明の横編機における異常振動の検知方法は、複数の編針が並列された針床と、この針床上を往復走行することで編針を進退させるキャリッジとを備える横編機で編地の編成を行う際、前記キャリッジと編針との異常接触に伴う異常振動を検知する方法に係る。この検知方法において、前記キャリッジの走行方向と交差する方向に生じる振動を検知する過程と、この振動の検知結果に基づいて、キャリッジと編針との異常接触による異常振動の有無を判定する過程と、この異常振動の検知によりキャリッジの停止を指令する過程とを備えることを特徴とする。
本発明の横編機によれば、振動検知手段により縦振動の検出を行う。正常な編成動作に伴う縦振動は、その横振動に比べて小さい上、キャリッジの走行速度を高速化しても、横振動に比べて大きくなりにくい。一方、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常な縦振動は、正常な編成動作に伴う縦振動に比べて十分な大きさである。そのため、振動検知手段により縦振動の検出を行えば、異常な縦振動を正常な編成動作に伴う縦振動と明確に区別して検知することができる。
また、振動検知手段をキャリッジに設けることで、複数の振動検知手段を針床に設ける必要がなく、振動検知手段の振動検出特性がバットの折損が起こった針床上の位置に依存することもない。
さらに、異常判定手段で判定に用いる閾値を、キャリッジの走行速度が速くなるほど大きくすれば、異常振動の検出漏れや誤検出を効果的に回避できる。正常な編成動作に伴う縦振動や、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常な縦振動の大きさは、キャリッジの走行速度により変化する。そのため、キャリッジの走行速度に合わせて異常判定手段で判定に用いる閾値を可変とすれば、異常振動の検出漏れや誤検出を防止することができる。
そして、本発明の横編機に検知制御手段を設ければ、異常な縦振動と正常な編成動作に伴う縦振動との区別をより明確に行うことができる。例えば、編成カムの切り替えや、キャリッジからのキャリア連行ピンの出没は、編成に伴う正常な動作であるが、キャリッジの走行方向と交差する方向に比較的大きな振動を生じさせる場合がある。そのため、編成カムの切り替えやキャリア連行ピンの出没動作を行う間を非検知区間として編成データより検知制御手段で抽出しておき、その間の振動検知手段による振動の検知を無効とすれば、正常な編成に伴う縦振動が大きな場合であっても、異常振動と誤検知することがない。
本発明の横編機における異常振動の検知方法によれば、上記の本発明横編機と同様に異常な縦振動の検出を行う。この異常な縦振動の検出は、正常な縦振動と区別して高感度に検知されるため、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常振動が生じた場合、確実に編成動作を停止させることができる。
実施形態1に係る本発明横編機を示し、(A)は同横編機の平面図、(B)はその側面図、(C)は同横編機に用いられるカムプレートの拡大模式図である。 実施形態1に係る本発明横編機の機能ブロック図である。 実施形態1に係る本発明横編機で異常振動の検知を行う手順を示すフローチャートである。 (A)は比較例の検知振動の信号波形を示す説明図、(B)は参考例の検知振動の信号波形を示す説明図、(C)は実施形態1の検知振動の信号波形を示す説明図である。 実施形態2に係る本発明横編機の機能ブロック図である。 実施形態2に係る本発明横編機で異常振動の検知を行う手順を示すフローチャートである。 従来の横編機の概略を示し、(A)は同横編機の平面図、(B)はその側面図である。
符号の説明
1 針床 2 キャリッジ 2A カムプレート 2B 編成カム 2C 選針カム
3 歯口 4 振動センサ 5 フィルタ手段 6 異常判定手段
7 検知制御手段 7A 非検知区間抽出手段 7B 無効判定手段
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
<実施形態1>
図1に、本発明の横編機の針床1およびキャリッジ2を模式的に示す。ここでは、いわゆる2枚ベッドの横編機、つまり左右方向に延び、かつ、前後方向に互いに対向する一対の針床1を有する横編機を例として説明を行う。この針床1(編針)やキャリッジ2の構成は基本的に公知のものと同様である。つまり、針床1は多数の編針(図示略)が左右方向に並列されて針溝内に収納されている。キャリッジ2は、前後の各針床1の一部を覆うように配される一対のカムプレート2Aが歯口3の上方で連結された構造で、針床1上を左右方向に往復して走行できる。このカムプレート2Aには、編成カム2Bおよび選針カム2Cが設けられ、キャリッジ2の往復走行時に各カム2B,2Cが編針のバットを案内し、編針を針溝沿いに進退動作させる。
ここで、カムプレート2Aの一面、即ち編成カム2Bなどが突出する面と反対側の面に振動検知手段を設ける。振動検知手段には、圧電素子を用いた振動センサ4が好適に利用できる。振動センサ4のカムプレート2Aへの取り付けは、ねじ止めなどの適宜な手段で固定することが好ましい。振動センサ4をキャリッジ2に設けることで、針床1に振動センサ4を設ける場合に比べて少ないセンサ数で済み、かつ振動センサ4の振動検出特性が、キャリッジ2の針床1上の位置に依存することもない。さらには振動センサ4の配線もキャリッジ向けの少数の配線だけでよいため、振動センサ4と配線の組み付け時やメンテナンス時に作業性に優れる。また、カムプレート2Aにおける複数の編成カム2Bの間に振動センサ4を配置することで、カムプレート2Aのいずれの編成(選針)カム2B(2C)がバット折れを起こさせても、ほぼ同様な大きさで振動を検知できる。本例のように一対の編成(選針)カム2B(2C)が左右方向に並列される2カム機では、前後の各カムプレート2Aにおいて、両編成カム2Bの間に1個ずつの振動センサ4を設ければよい。いわゆる3カム機では、前後の各カムプレートにおいて、3つの編成カムの間に2個ずつの振動センサを設ければよい。もちろん、振動センサ4の取付位置や個数が上記の構成に限定されるわけではない。3カム機の前後の各カムプレートに1個ずつの振動センサ4を設けてもよい。通常、振動センサ4は、扁平な形状をしており、カムプレート2Aに振動センサ4の検知面を平行に取り付けることで、キャリッジ2の走行方向と直交し、かつカムプレート2Aにも直交する方向に生じる振動(直交振動)を振動センサ4で検知することができる。振動センサ4で検知された振動は、圧電素子の作用により検知信号に変換出力される。
次に、この検知信号の処理手段について図2に基づいて説明する。図2は本発明の横編機における振動検知に関する機能ブロック図である。
図2に示すように、横編機の本体(図示略)には、フィルタ手段5と異常判定手段6とが構成されている。まず、フィルタ手段5は、検知信号のうち、高周波の成分を除去する。フィルタ手段5には、ローパスフィルタが好適に利用できる。このフィルタ手段5により、振動センサ4の共振点(例えば1KHz〜2kHzの間)の信号成分を除去すると共に、正常な編成動作に伴う直交振動の信号成分も効果的に除去することができる。本発明者らの検討の結果、正常な編成動作に伴う直交振動の信号成分は比較的高い周波数帯域に多く含まれており、バット折れ時の直交振動の信号成分は低い周波数帯域で十分検知できることがわかった。そのため、フィルタ手段5により検知信号から高周波成分を除去すれば、正常な編成動作に伴う直交振動の信号成分を効果的に除去できる。もっとも、このフィルタ手段5は本発明において必須ではない。
また、異常判定手段6は、フィルタ手段5を経た信号成分が所定の閾値以上であるかどうかにより、キャリッジ2と編針の異常接触に伴う異常な直交振動か否かを判断する。
その他、図示していないが、本発明の横編機は、運転情報と共に動作異常を表示する表示パネルや、バット折れなどの異常振動が検知された場合、作業者に警告する警告ランプが設けられている。
以上の横編機でバット折れなどの異常振動を検知する手順を図3に基づいて説明する。
まず、振動センサの検知信号からフィルタ手段で高周波成分を除去した信号成分を取得する(ステップS1)。
次に、この信号成分が、所定の閾値以上であるかを判定する(ステップS2)。閾値は、例えば正常な編成動作で生じる信号値を経験から見出して設定すればよい。一般に、キャリッジの走行速度が速くなると、正常な編成動作に伴う縦振動も、キャリッジと編針との異常接触に伴う異常な縦振動も大きくなり、キャリッジの走行速度が遅いと、これら縦振動が小さくなる。つまり、高速編成時の正常な編成動作に伴う縦振動と異常な縦振動を基に閾値を決めた場合、低速編成時の異常な縦振動が閾値を下回ることがあり、異常振動を検出漏れする虞がある。逆に、低速編成時の正常な編成動作に伴う縦振動と異常な縦振動を基に閾値を決めた場合、高速編成時の正常な編成動作に伴う縦振動が閾値を超えることがあり、異常振動を誤検出する虞がある。そのため、キャリッジの走行速度に合わせて異常判定手段で判定に用いる閾値を可変とすれば、上記の検出漏れや誤検出を防止することができる。特に、編地の各コースにおけるキャリッジの走行速度(編成速度)は、編成データから抽出できるため、編成データから抽出した編成速度に応じて、閾値を変えることが好適である。
この判定の結果、信号成分が閾値以上であれば、警告信号を出力する(ステップS3)。警告信号は、少なくとも編成動作の停止(キャリッジの動作停止)を指令する信号とする。もちろん、編成動作の停止に合わせて、警告信号により、警告ランプの点灯、表示パネルへの異常表示を行うようにすることが好ましい。
一方、ステップS2で信号成分が閾値未満であれば、再度ステップS1に戻って信号成分の取得以下の手順を行う。
以上の横編機がバット折れなどの異常振動を効果的に検知する原理を、図4に基づいて比較例・参考例と対比しつつ説明する。図4の各分図において、実線波形が正常な編成動作に伴う振動の検知信号を模式的に示し、破線波形がバット折れに伴う異常振動の検知信号を模式的に示している。
比較例(図4(A)):針床1の裏面に3つの振動センサ4を等間隔に設け、各振動センサ4でキャリッジの走行方向の振動(横振動)を検知する。振動センサ4の検知面は、針床1の裏面に対して直角に配置されている(図7および特許文献2の従来技術に相当)。この場合、各振動センサ4の振動検出特性がキャリッジの位置に依存する。つまり、正常な編成動作に伴う横振動の信号値と異常振動の信号値は、キャリッジが振動センサ4に近いときほど大きく、キャリッジが振動センサ4同士の中間では最も小さくなる。そのため、正常な編成動作に伴う横振動が大きいときの信号値と、異常振動が小さなときの信号値との差D1が非常に小さく、閾値の設定幅が大きく制約される。特に、キャリッジを高速走行させるほど正常な編成動作に伴う横振動が大きくなり、ますます閾値の設定幅が小さくならざるを得ない。その結果、頻繁な誤検出や検出漏れを招きやすくなる。
参考例(図4(B)):キャリッジのカムプレートに対して一つの振動センサの検知面を直角に取り付け、キャリッジの走行方向の振動(横振動)を検知する。この場合、正常な編成動作に伴う横振動の信号値は、キャリッジの位置に関わらずほぼ一定の値である。しかし、この場合でも正常な編成動作に伴う横振動の信号値とバット折れに伴う異常な横振動の信号値の差D2が小さく、閾値の設定幅が比較例に比べてさほど改善されていない。
実施形態1(図4(C)):キャリッジのカムプレートに対して一つの振動センサの検知面を平行に取り付け、キャリッジの走行方向およびカムプレートに対して直角の振動(直交振動)を検知する。この場合、正常な編成動作に伴う直交振動の信号値は、キャリッジの位置に関わらずほぼ一定であり、かつ参考例の横振動よりもかなり小さな信号値となっている。一方で、バット折れ時の直交振動の信号値は、正常な編成動作に伴う直交振動の信号値に比べてはるかに大きい。そのため、正常な編成動作に伴う直交振動の信号値とバット折れ時の直交振動の信号値との差D3は、十分大きな値となっている。従来、キャリッジの走行に伴う振動は、編成(選針)カムがバットに連続的に衝突して発生するため主として横振動であり、検出する振動(正常な編成に伴う振動も異常振動も含む)も当然横振動であると思われていた。しかし、今回の発明者の検証により、キャリッジと編針の異常接触による異常振動は、直交振動でも十分検知できる大きさであることが確認された。これは、バットが折損に至る際、編成カムに押圧されてバットが湾曲され、その湾曲されたバットに編成カムが乗り上げたり、バットが折損した後でも、バットの残部や折損片に編成カムが乗り上げたりするため、これら編成カムの乗り上げに伴って比較的大きな直交振動が生じるものと推定される。また、正常な編成動作に伴う直交振動の信号値は、キャリッジの走行速度を上げても、横振動の信号値の変化に比べれば小さい。そのため、実施例では閾値の設定幅を広く採ることができ、異常振動の検知を高感度に行うことができる。
<実施形態2>
次に、正常な編成動作に伴う振動でありながら、衝撃的で大きな直交振動が発生する場合でも、異常振動のみを検知できる実施形態を図5に基づいて説明する。本実施形態は、検知制御手段7を備えている点が実施形態1と相違するだけであり、他の構成は実施形態1と共通であるため、主として相違点の説明を以下に行う。
本実施形態が備える検知制御手段7は、正常な編成動作に伴う振動でありながら、衝撃的で大きな直交振動が発生する場合を非検知区間として抽出し、非検知区間における振動検知センサ4による振動の検知を無効とする。この「振動の検知を無効にする」とは、(1)振動検知センサ4が動作を停止して振動検知自体をしない場合、(2)振動検知はするが、異常判定手段6による異常判定をしない場合、(3)振動検知および異常判定を行うが、異常判定結果を出力しない場合のいずれをも含む。要は、正常な編成動作に伴う大きな直交振動が生じても、編成動作の停止処理などを行わないようにできればよい。ここでの検知制御手段7は、非検知区間抽出手段7Aと、無効判定手段7Bとを備える。
非検知区間抽出手段7Aは、編成データより非検知区間を抽出する。編成データは、編地のサイズ、色、柄、編成方法などの編成条件に応じて横編機の記憶手段に設定されている。この編成データからは、キャリッジの走行・停止はもちろん、編成(選針)カムの動作など、編地の編成に必要な横編機の動作手順を把握することができる。例えば、編幅の外側で、編成カムの切り替えや、キャリッジからのキャリア連行ピンの出没を行う際、キャリッジに比較的大きな直交振動が発生する。その際、編成カムの切り替えなどに伴う直交振動の検知を無効としなければ、バット折れに伴う直交振動と誤検知する虞がある。そこで、本実施形態では、非検知区間抽出手段7Aにより編成データから非検知区間の抽出を行う。非検知区間抽出手段7Aでは、複数のキャリア連行ピンの出没が同時に行われるなどにより、異常判定手段6の閾値を超えて異常振動と誤検出するほど大きな直交振動が生じる条件を予め設定しておき、編成データ中にその条件に合致する区間があるかどうかで非検知区間の抽出を行えばよい。
一方、無効判定手段7Bは、振動センサ4、フィルタ手段5を経て得られた信号成分が、抽出された非検知区間の信号成分か否かを判定する。そして無効判定手段7Bで、信号成分が抽出された非検知区間の信号成分ではないと判断されれば、その信号成分が異常振動によるものかどうかを異常判定手段6で判定する。
本実施形態における異常振動の検知手順を図6に基づいて説明する。
まず、振動センサの検知信号からフィルタ手段で高周波成分を除去した信号成分を取得する(ステップS11)。
次に、検知制御手段により、信号成分が非検知区間の信号か否かを判定する(ステップS12)。このステップS12は次のステップS13と逆転しても構わない。ステップS12による判定の結果、非検知区間の信号であれば、再度ステップS11に戻って信号成分の取得以下の手順を行う。
逆に非検知区間の信号でなければ、この信号成分が所定の閾値以上であるかを異常判定手段で判定する(ステップS13)。
この判定の結果、信号成分が閾値以上であれば、警告信号を出力する(ステップS14)。警告信号の出力によりキャリッジの停止や警告ランプの点灯などが行われる点は実施形態1と同様である。
一方、ステップS13で信号成分が閾値未満であれば、再度ステップS11に戻って信号成分の取得以下の手順を行う。
以上の本実施形態によれば、実施形態1による高感度の異常振動検知に加えて、正常な編成動作に伴う大きな直交振動が生じる場合であっても、その直交振動を異常振動と誤検出することがない。特に、本実施形態によれば、キャリッジが針床の端部以外に位置する場合であっても、正常な編成動作に伴う大きな直交振動を異常振動と誤検出することがない。例えば、インターシャ編成などの場合、キャリッジが編幅の内側に位置する場合でもキャリア連行ピンの出没などを行う場合がある。その場合にも大きな直交振動が生じるが、編成データからキャリア連行ピンの出没などを行う間を非検知区間として認識しているため、異常振動と誤検出することがない。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、本発明を4枚ベッドの横編機に利用することができる。また、振動センサで検出する振動は、キャリッジの走行方向(カムプレートに沿った方向)の振動でなければ、カムプレートと非直角に交差する方向の振動でもよい。
本発明の横編機および横編機における異常振動の検知方法は、筒状編地などの編成に利用される横編機に好適に利用することができる。特に、キャリッジの走行速度が高速の横編機としての利用が期待される。

Claims (4)

  1. バットを有する複数の編針が並列された針床と、この針床上を往復走行することで編針を進退させるキャリッジとを備える横編機であって、
    前記キャリッジに設けられ、このキャリッジの走行方向と交差する方向に生じる振動を検知する振動検知手段と、
    この振動検知手段の検知結果に基づいて、前記バットの湾曲又は折損に伴うキャリッジと編針との異常接触による異常振動の有無を判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする横編機。
  2. 前記異常判定手段は、振動検知手段の検知結果が所定の閾値以上であるか否かにより異常振動の有無を判定し、
    この閾値は、キャリッジの走行速度が速くなるほど大きくなるように設定されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の横編機。
  3. さらに、検知制御手段を備え、この検知制御手段は、正常な編成動作によりキャリッジの走行方向と交差する方向に所定の振動が生じる非検知区間を編成データから抽出し、キャリッジが非検知区間にある間、前記振動検知手段による振動の検知を無効とすることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の横編機。
  4. バットを有する複数の編針が並列された針床と、この針床上を往復走行することで編針を進退させるキャリッジとを備える横編機で編地の編成を行う際、前記キャリッジと編針との異常接触に伴う異常振動を検知する横編機における異常振動の検知方法であって、
    前記キャリッジの走行方向と交差する方向に生じる振動を検知する過程と、
    この振動の検知結果に基づいて、前記バットの湾曲又は折損に伴うキャリッジと編針との異常接触による異常振動の有無を判定する過程と、
    この異常振動の検知によりキャリッジの停止を指令する過程とを備えることを特徴とする横編機における異常振動の検出方法。
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