以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は、以下の順序で行うものとする。
(1)第1の実施形態
(1−1)情報管理システムについて
(1−2)情報管理サーバの構成について
(1−3)クライアント機器の構成について
(1−4)情報管理方法について
(1−5)ユーザ用ライブラリの表示画面の一例について
(2)本発明の各実施形態に係る情報管理サーバのハードウェア構成について
(3)まとめ
(第1の実施形態)
<情報管理システムについて>
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムについて、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報管理システムを説明するための説明図である。
なお、以下の説明において、「記事」とは、例えば、新聞、雑誌、フリーペーパー等の紙媒体に掲載されている、ある話題に関する図表や文章の集まり等を意味するものである。また、記事は、上述の新聞、雑誌、フリーペーパー等を構成するページの一部分を単位とするものであってもよく、新聞、雑誌、フリーペーパー等を構成するページ自体を単位とするものであってもよい。
本実施形態に係る情報管理システム1は、例えば図1に示したように、通信網3と、情報提供装置4と、GPSサーバ9と、情報管理サーバ10と、クライアント機器20A,20B,20Cと、を含む。
通信網3は、情報提供装置4、情報管理サーバ10、クライアント機器20A,20B,20Cそれぞれの間を、双方向通信又は一方向通信可能に接続する通信回線網である。この通信網は、例えば、インターネット、NGN(Next Generation Network)、電話回線網、衛星通信網、同報通信路等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)、Ethernet(登録商標)、ワイヤレスLAN等の専用回線網などで構成されており、有線/無線を問わない。
情報提供装置4は、例えば、新聞、雑誌、フリーペーパー等の紙媒体を利用した情報提供メディアを作成している出版社や、ある製品の広告を行う広告主などに設置されるパーソナルコンピュータやサーバ等のコンピュータ装置である。この情報提供装置4は、それぞれが提供している情報提供メディアや製品等に関する情報を、情報管理サーバ10に提供する。これらの情報提供メディアや製品等に関する情報は、情報提供装置4に備えられた記憶部5に格納されている。
GPSサーバ9は、後述する情報管理サーバ10やクライアント機器20から、これらの機器が存在する場所に関する位置情報の提供を要請されると、地球の上空を周回しているGPS衛星を利用して、上述の位置情報を特定し、要請のあった機器に対して特定した位置情報を提供する。
情報管理サーバ10は、後述するクライアント機器20から紙媒体に記録された記事に関する登録要求を受信すると、該当する記事に関する記事情報を、クライアント機器20を操作しているユーザに固有の識別番号に関連付けて登録する。また、クライアント機器20から、特定のユーザに関連付けられてスクラップされている記事の閲覧を希望する旨の要求が送信された場合には、クライアント機器20に対して、該当する記事の記事情報を提供する。また、クライアント機器20との接続が確立した際に、クライアント機器20を操作しているユーザに対して再提示すべき記事情報が存在する場合には、情報管理サーバ10は、自動的に該当する記事情報をクライアント機器20に対して提供する。
クライアント機器20は、ユーザがスクラップを希望する紙媒体に記録された記事に関する情報を情報管理サーバ10に通知し、該当する記事に関する記事情報を情報管理サーバ10に登録させる。また、ユーザによる操作に応じて、情報管理サーバ10にスクラップされている記事の閲覧を行う。このクライアント機器20は、パーソナルコンピュータやサーバ等のコンピュータ装置であってもよく、テレビジョン受像器、DVD/HDDレコーダ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、家庭用ゲーム機、デジタルビデオカメラ等のネットワークを介した通信機能を有する情報家電であってもよい。また、クライアント機器20は、契約者が持ち運びできるポータブルデバイス(Portabale Device)、例えば、携帯型ゲーム機、PHS、携帯型映像/音声プレーヤなどであってもよい。また、クライアント機器20は、各種のサーバ等からデータを取得して表示する、いわゆる電子ペーパーのようなものであってもよい。
なお、上記情報管理サーバ10およびクライアント機器20については、以下で改めて詳細に説明する。
また、図1には、3台のクライアント機器20しか図示されていないが、本実施形態にかかる情報管理サーバ10に接続可能なクライアント機器20の台数は、図示した例に限定されるわけではない。同様に、情報管理サーバ10に各種情報を提供することが可能な情報提供装置4の台数についても、図1に示した台数に限定されるわけではない。
<情報管理サーバについて>
続いて、図2〜図8を参照しながら、本実施形態に係る情報管理サーバの構成について、詳細に説明する。図2〜図7は、本実施形態に係る情報管理サーバの構成を説明するためのブロック図である。図8は、本実施形態に係る履歴情報解析部について説明するための説明図である。
本実施形態に係る情報管理サーバ10は、例えば図2に示したように、送受信部101と、復号部103と、要求情報判定部105と、正当性判断部107と、ユーザ認証部109と、媒体購入確認部111と、記事情報登録部113と、リマインド情報生成部115と、記事情報提供部117と、リコメンド情報生成部119と、履歴情報解析部121と、記憶部123と、を主に備える。
[送受信部について]
送受信部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信装置等から構成されている。送受信部101は、通信網3を介して接続されている情報提供装置4、GPSサーバ9およびクライアント機器20から情報管理サーバ10に対して送信される各種データの受信制御や、情報管理サーバ10から情報提供装置4、GPSサーバ9およびクライアント機器20へと送信される各種データの送信制御を行う。
[復号部について]
復号部103は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、情報提供装置4やクライアント機器20から送信されたデータが暗号化されていた場合に、暗号化されているデータの復号処理を行う。また、復号部103は、暗号化されたデータの復号に際して、後述する記憶部123に記録されている各種パラメータやプログラム等を利用することが可能である。復号部103は、復号の完了したデータを、後述する要求情報判定部105に伝送する。また、復号部103は、復号の完了したデータを、復号処理の完了した時間等に関連付けて、記憶部123に記録してもよい。
[要求情報判定部について]
要求情報判定部105は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、後述するクライアント機器20から送信された各種の要求情報を参照して、クライアント機器20が要求している処理(さらに詳細には、クライアント機器20が要求している情報)が何かを判定する。
例えば、クライアント機器20から、ある紙媒体6に記載されていた記事に関する記事情報の登録を希望する記事情報の登録要求が送信された場合には、要求情報判定部105は、受信した要求情報の内容を判定し、受信した要求情報が記事情報の登録要求であることを特定する。その後、要求情報判定部105は、登録要求であると特定した要求情報を、後述する正当性判断部107へと伝送する。
また、クライアント機器20から、既に登録されている記事情報の取得を要求する記事情報取得要求が送信された場合には、要求情報判定部105は、受信した要求情報の内容を判定し、受信した要求情報が記事情報取得要求であることを特定する。その後、要求情報判定部105は、記事情報取得要求であると特定した要求情報を、後述する正当性判断部107へと伝送する。
なお、要求情報判定部105は、受信した要求情報の判定に際して、後述する記憶部123に記録されている各種のパラメータやデータベース等を参照することが可能である。
[正当性判断部について]
正当性判断部107は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、クライアント機器20から送信された各種の要求情報の正当性を判断する。後述するように、クライアント機器20から送信される要求情報には、データの正当性を判断するためのチェックデジットが付加されている。そのため、正当性判断部107は、情報管理サーバ10とクライアント機器20との間で予め取り決められた方法に従ってチェックデジットを判定することで、受信した要求情報にデータの誤りや改ざんの有無を判断することができる。
正当性判断部107は、要求情報判定部105から伝送された要求情報のチェックデジットを判定して、データの誤り等があると判断した場合には、要求情報に記載されている処理を行わずに、処理を中断する。また、データの誤り等がないと判断した場合には、正当性判断部107は、要求情報判定部105から伝送された要求情報を、後述するユーザ認証部109に伝送する。
[ユーザ認証部について]
ユーザ認証部109は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、情報管理サーバ10に初めてアクセスするユーザに対して、識別番号(ID)やパスワードを発行するとともに、情報管理サーバ10にアクセスするユーザの認証処理を行う。
より詳細には、情報管理サーバ10に初めてアクセスするユーザに対して、ユーザ認証部109は、所定の方法に則ってユーザIDとパスワードを生成して、クライアント機器20を操作するユーザに対して通知する。また、生成した識別番号であるユーザIDとパスワードは、後述する記憶部123に記録されているユーザ情報データベースに、新たなユーザ情報として記録する。また、ユーザ認証部109は、記憶部123内に、新たにIDを発行したユーザ用のデータ格納領域を確保する。また、ユーザ認証部109は、情報管理サーバ10へのアクセスに利用したクライアント機器20に固有の識別番号(例えば、モバイル端末固有番号など)を、ユーザIDに関連付けて記録してもよい。クライアント機器20に固有の識別番号をユーザIDに関連付けて登録することで、ユーザIDやパスワードの入力の代わりに、クライアント機器20から送信される機器固有の識別番号を用いることで、ユーザログインの処理を省略することも可能である。
また、ユーザIDを有するユーザがクライアント機器20を操作して、情報管理サーバ10にアクセスしてきた場合には、ユーザ認証部109は、正当性判断部107から伝送された要求情報に含まれるユーザIDとパスワードの認証を行う。認証に際しては、ユーザ認証部109は、記憶部123に記録されているユーザ情報データベースを参照して、要求情報に含まれるユーザIDとパスワードが正規のものであるか否かを判定する。要求情報に含まれるユーザIDとパスワードが正規のものである場合には、ユーザ認証部109は、正当性判断部107から伝送された要求情報に記載された処理を実行するための処理部へと、要求情報を伝送する。また、ユーザ認証部109は、ユーザIDとパスワードが正規のものであった場合には、クライアント機器20による当該ユーザIDを有するユーザ専用のWEBページへのアクセスを許可して、クライアント機器20の表示部にユーザ専用のWEBページを表示させてもよい。
なお、ユーザ認証部109は、ユーザの認証処理を行った日時に関する時刻情報を、情報管理サーバ10へのアクセス履歴情報として、記憶部123に記録してもよい。
[媒体購入確認部について]
媒体購入確認部111は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、情報管理サーバ10が、新聞や雑誌など、有料の紙媒体6に掲載されている記事に対する処理を行う場合に、ユーザが正規に紙媒体6を購入したのか否かを確認する確認処理を行う。この媒体購入確認部111は、例えば図3に示したように、媒体存在チェック部125と、購入済媒体情報登録部127と、購入済媒体情報検索部129と、位置情報チェック部159と、を更に備える。
媒体存在チェック部125は、例えば、記事の登録要請等と共にクライアント機器20から送信された媒体識別情報を参照し、当該媒体識別情報に合致する紙媒体6が存在するか否かを判定する。
ここで、図2に示したような紙媒体6に記載されている媒体識別情報は、個々の紙媒体6に固有のものであり、紙媒体6の名前(例えば、新聞名、雑誌名、フリーペーパー名)を特定するための媒体コードと、紙媒体6の巻数(例えば、第○巻、第×号など)を特定するための巻号コードと、ユーザが手にした紙媒体6そのものを特定するための固有識別番号と、を少なくとも含む。この固有識別番号は、個々の紙媒体6に固有の番号であり、例えば、ランダムな数字の羅列で構成される。
また、媒体識別情報のみによる判定だけでなく、媒体識別情報と、当該媒体識別情報に対応するパスワードとの組み合わせにより、購入済みか否かの判定を行っても良い。
ここで、紙媒体の未購入者からの登録要請を防止するために、媒体識別情報や登録用パスワードを、袋とじの中またはスクラッチ式の隠蔽部の下に記載しておくことも可能である。ここでスクラッチ式の隠蔽部とは、不透明な隠蔽層によって所定の情報を被覆し、隠蔽層の下に存在する所定の情報を、不可視なものとするものであり、不透明な隠蔽層を爪やコインなどによって削ることにより、所定の情報が見えるようになるものである。このような場所に媒体識別情報などを記載しておくことで、立ち読みなどの際に未購入者が記事情報を登録しようとすることを防止することができる。これ以外にも、とりあえず媒体識別情報の登録要請を受け付けておき、所定の期日が経過した後に、紙媒体に掲載されている他の記事に関する内容を確認するメールをクライアント機器に対して送信してもよい。また、上述のような方法を組み合わせて用いることも可能である。このような方法によっても、立ち読みなどの際に未購入者が記事情報を登録しようとすることを防止することができる。
なお、このような媒体識別情報は、上述のようなコード等が埋め込まれたバーコードであってもよく、例えばQRコードのような二次元バーコードであってもよい。また、媒体識別情報は、上述のようなバーコード等に限定されるわけではなく、上述のようなコード等に対応する識別番号やRFIDタグ等であってもよい。また、媒体識別情報は、上述のようなコード類の組み合わせと1対1に関連付けられた、特定の登録コードであってもよい。
媒体存在チェック部125は、記憶部123に予め登録されている記事情報データベースを参照し、クライアント機器20から送信された媒体識別情報に記載されている媒体コードと巻号コードとが記事情報データベースに存在するかをチェックする。これらのコードが記事情報データベースに存在する場合には、当該コードに関連づけられている媒体ジャンルに関する情報(例えば、グルメ雑誌、旅行雑誌など)を取得する。取得した媒体ジャンルに関する情報は、後述する購入済媒体情報登録部127に伝送される。
位置情報チェック部159は、クライアント機器20から送信された記事の登録要請の中に、この登録要請を送信した際にクライアント機器20が存在した場所に関する位置情報が付加されていた場合に、付加されていた位置情報が、予め記憶部123に記録されている位置情報データベースに記載されているか否かをチェックする。
記憶部123に記録されている位置情報データベースは、記事が掲載されている紙媒体6を、正規に購入せずに閲覧可能な場所のGPSデータが記載されているデータベースである。このような場所の例として、紙媒体の立ち読みや回し読みが可能な場所である、書店や、コンビニエンスストアや、マンガ喫茶等を挙げることができる。
位置情報チェック部159は、記載されていた位置情報が、上述の位置情報データベースに記載されているものであった場合には、ユーザが紙媒体を正規に購入していない可能性があるとして、エラーを表示したり、処理を中断したりすることが可能である。また、このような場合には、紙媒体に掲載されている他の記事に関する内容を確認するメールをクライアント機器に対して送信するなどして、再確認処理を行っても良い。
また、記載されていた位置情報が、上述の位置情報データベースに記載されていなかった場合には、ユーザは紙媒体を正規に購入したと判断し、判断結果を後述する購入済媒体情報登録部127に伝送する。
なお、クライアント機器20から送信された記事の登録要請の中に、クライアント機器20の存在場所に関する位置情報を取得するための位置情報取得要求とGPSサーバ9のURLとが記載されていた場合には、位置情報チェック部159は、URLが通知されたGPSサーバ9に対して位置情報の取得要求を送信して、クライアント機器20の存在場所に関する位置情報を取得してもよい。
購入済媒体情報登録部127は、ユーザが既に購入している紙媒体6に関する情報を購入済媒体情報として記憶部123に登録する。記憶部123に登録された購入済媒体情報は、後述する購入済媒体情報検索部129などの処理部が自由に参照することが可能である。この購入済媒体情報は、例えば、以下の表1に示したような項目から構成される。なお、以下の表1に示した項目は、あくまでも一例であって、本実施形態に係る購入済媒体情報の項目が、以下の例に限定されるわけではない。
購入済媒体情報検索部129は、本実施形態に係る情報管理サーバ10の他の処理部から、クライアント機器20から送信された要請情報等で指定されている紙媒体6が既に購入されているかどうかについて問い合わせがあった場合に、問い合わせの合った紙媒体が購入済媒体情報に記録されているか否かを検索する。購入済媒体情報は、上記表2に示したように、ユーザID毎に生成されている情報であるため、購入済媒体情報検索部129は、指定されたユーザIDと、媒体コードとに基づいて、問い合わせのあった紙媒体が登録されているか否かを検索することができる。
[記事情報登録部について]
記事情報登録部113は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、クライアント機器20から送信された登録要請で指定された記事情報を、記憶部123に登録する。記事情報登録部113は、まず、登録要請で指定された記事情報を含む紙媒体6について、購入済媒体情報検索部129に検索を要請し、紙媒体6が正規に購入されたものか否かを調査する。紙媒体6が正規に購入されたものである場合には、記事情報登録部113は、登録要請で指定された記事情報の登録処理を実施する。この記事情報登録部113は、例えば図4に示したように、記事情報照合部131と、ライブラリ登録部133と、行動履歴情報登録部135と、を更に備える。
記事情報照合部131は、登録要請で指定された記事情報と、記憶部123に格納されている記事情報データベースとを照合し、指定された記事情報が記事情報データベースに存在するか否かを判定する。該当する記事情報がデータベースに存在しない場合には、記事情報照合部131は、クライアント機器20にエラーを通知して、処理を終了してもよい。また、該当する記事情報がデータベースに存在する場合には、記事情報データベースを参照して、該当する記事情報の記事IDを取得する。記事情報照合部131は、取得した記事IDを、後述するライブラリ登録部133に伝送する。
ここで、記事情報データベースは、例えば以下に示す表2のような項目から構成されている。なお、以下の表2に示した項目は、あくまでも一例であって、本実施形態に係る記事情報データベースの項目が、以下の例に限定されるわけではない。
上記表2に示したように、記事情報データベースには、出版社を特定するための出版社コードと、その出版社から発行されている媒体を特定するための媒体コードとが含まれる。また、媒体ごとに、グルメ関係の媒体、旅行関係の媒体のように、媒体ジャンルが指定されている。また、このデータベースには、媒体の巻号ごとに、掲載されている記事の名前や、記事に含まれる画像データの所在情報(URLなど)や、記事のジャンルや、ページ番号等が、記事IDと関連づけられて掲載されている。また、各記事について、当該記事が対象としている年月、場所、人物、事項等が掲載されている。ここで、記事対象人物の中には、例えば、その媒体が対象とする人物の性別、年代、居住地、年収、職業、家族構成等に関する情報も含む。
このような記事情報データベースに記載されている各項目の内容は、紙媒体の提供者が有する情報提供装置4から、情報管理サーバ10に対して、予め送信され、記事情報データベースとして記憶部123に登録されている。
また、表2に示したような記事情報データベースの項目の何れかを、登録を希望する記事を特定するための記事特定情報として利用することで、本実施形態に係る記事管理システムにおいて、容易に登録を希望する記事を特定することが可能となる。
ライブラリ登録部133は、ユーザから登録要請のあった記事情報を格納するライブラリを生成するとともに、ユーザから登録要請がある毎に、指定された記事情報を生成されたライブラリに格納する。ライブラリ登録部133は、初めて情報管理サーバ10にアクセスしたユーザが存在した場合には、当該ユーザに固有のユーザIDに関連づけて、記憶部123内に、ユーザ用のデータ格納領域に、当該ユーザ用のライブラリを生成する。また、記事情報照合部131から、登録要請に指定されていた記事情報に該当する記事IDが伝送された場合には、ユーザIDと記事IDとを関連づけてライブラリに記録し、記事IDに該当する記事を、ユーザが閲覧可能なように設定する。
行動履歴情報登録部135は、ライブラリ登録部133がライブラリに記事IDの記録を行うと、当該記事IDと、この記事IDに対応する記事のジャンルと、記事登録時刻情報とを関連づけ、ユーザの行動履歴情報として、記憶部123に記録する。この行動履歴情報は、本実施形態に係る情報管理サーバ10の各処理部が、自由に参照可能である。
また、記事情報登録部113は、ユーザIDと関連付けられて記録されているユーザ用ライブラリの中から、クライアント機器20を介したユーザの指示や、情報管理サーバ10の管理者の指示等に基づいて、指定された記事の登録を削除することも可能である。
[リマインド情報生成部について]
リマインド情報生成部115は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、クライアント機器20との間に接続が確立された際に、接続が確立した日時と登録されている記事情報の登録日時とに基づいて、登録されている記事情報を所定の時間条件に従って検索し、所定の時間条件に該当する記事情報を、リマインド情報として生成する。このリマインド情報生成部115は、例えば図5に示したように、リマインド情報検索部137と、検索結果出力部139と、を更に備える。
リマインド情報検索部137は、情報管理サーバ10とクライアント機器20との間で接続が確立された際に、接続が確立した日時(以下、接続確立日時とも称する。)と、登録されている記事情報の登録日時とに基づいて、登録されている記事情報の中から所定の時間条件に該当するものを検索する。所定の時間条件に合致する記事情報が登録されていた場合には、リマインド情報検索部137は、検索結果を、後述する検索結果出力部139へと通知する。
ここで、上記時間条件の例として、以下のような条件を挙げることができる。
(1)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間の間に該当
(2)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が日曜日〜水曜日である
(3)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が木曜日〜土曜日である
例えば、接続確立日時が、月末から5日前または月初から5日間に該当する場合(すなわち、上記(1)の条件に該当する場合)には、リマインド情報検索部137は、ユーザのライブラリを検索して、接続確立日時と同月の記事対象年月を有する記事情報を抽出する。この際に、グルメ、旅行、レジャー、美容、料理のレシピなどの媒体ジャンルを属性情報として有している記事情報を、優先的に抽出することが好ましい。例えば、接続確立日時が2008年7月1日である場合に、リマインド情報検索部137は、2007年7月、2006年7月・・・など、接続確立日時と同一の月を記事対象年月としている記事情報を、全て抽出する。これにより、例年の同じ時期に、どのようなイベント等に関心を持っていたかをユーザは再確認することができ、ユーザは情報を今年の行動に利用することができる。
また、接続確立日時が、上記(2)の条件に該当する場合には、リマインド情報検索部137は、ユーザの記事情報の参照履歴を検索し、参照の履歴がない記事(すなわち、未だ再読されていない記事)を抽出する。条件(2)に該当するのは、月末でも月初でもない、普通のウィークデーであるため、参照履歴のない記事をリマインド情報として提供することで、ユーザに登録したままで読んでいない記事について、記憶を呼び覚ますことができる。
また、接続確立日時が、上記(3)の条件に該当する場合には、リマインド情報検索部137は、ユーザのライブラリを検索し、グルメ、旅行、レジャー、美容、料理のレシピなど、休日との関連性の高い記事ジャンルを属性情報として有する記事を抽出する。これにより、ユーザは、既に登録してある記事情報の内容を、週末の予定の立案に役立てることができる。
なお、祝日のように、週末ではない時期に休日がある場合には、条件の設定を変更することも可能である。
リマインド情報検索部137は、このようにして抽出された記事情報を、リマインド情報として生成し、検索結果出力部139に伝送する。また、リマインド情報検索部137は、検索結果と当該結果が得られた時刻に関する時刻情報とに関連づけて、記憶部123にログ情報として記録してもよい。
検索結果出力部139は、リマインド情報検索部137によって生成されたリマインド情報を、クライアント機器20を介してユーザに通知する。ユーザへの通知は、情報管理サーバ10からクライアント機器20へメールなどを配信する方式で行っても良く、クライアント機器20が閲覧するユーザ用のWEBページ等に、リマインド情報を表示させる方式で行っても良い。
[記事情報提供部について]
記事情報提供部117は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、クライアント機器20から、特定のユーザに関連づけられて登録されている記事情報の取得を要求する記事情報取得要求が送信された際に、登録されている記事情報をユーザへと通知する。この記事情報提供部117は、例えば図6に示したように、記事ID検索部141と、記事データ検索部143と、結果出力部145と、行動履歴情報登録部147と、を更に備える。
記事ID検索部141は、クライアント機器20から送信された記事情報取得要求に記載されているユーザIDに基づいて、ユーザ固有のライブラリにアクセスし、登録されている記事の記事IDを検索する。また、この検索条件では、あるユーザが登録した記事情報が全て抽出されてしまうため、記事登録年月日や記事参照年月日等の検索条件を合わせて検索条件として、絞り込み検索を行うことも可能である。
記事ID検索部141は、該当する記事情報の記事IDを取得すると、取得した記事IDを、後述する記事データ検索部143へと伝送する。また、記事ID検索部141は、記事IDの検索を行った時刻と検索条件等を関連づけて、検索ログ情報として、記憶部123に記録してもよい。
記事データ検索部143は、記事ID検索部141から伝送された記事IDに基づいて、記憶部123に記録されている記事情報データベースを検索し、上記表2に記載されているような項目を基に、該当する記事データを取得する。次に、記事データ検索部143は、取得した記事データの中から、記事が掲載されている紙媒体の媒体名と、その紙媒体の巻号に関する情報と、該当する記事名と、を順に番号付けし、後述する結果出力部145に出力する。
また、クライアント機器20を操作しているユーザにより、結果の一覧の中から内容を確認したい記事が特定されると、記事データ検索部143は、指定された記事の記事IDに基づいて取得した記事データを検索し、該当する記事の記事内容を結果出力部145に出力する。
結果出力部145は、記事データ検索部143によって抽出された情報を、クライアント機器20を介してユーザに通知する。ユーザへの通知は、情報管理サーバ10からクライアント機器20へメールなどを配信する方式で行っても良く、クライアント機器20が閲覧するユーザ用のWEBページ等に、抽出された記事情報を表示させる方式で行っても良い。
行動履歴情報登録部147は、記事データ検索部143が結果出力部145に記事内容の出力を行うと、記事内容の出力を行った記事の記事IDと、この記事IDに対応する記事のジャンルと、記事参照時刻情報(すなわち、記事参照年月日)とを関連づけ、ユーザの行動履歴情報として、記憶部123に記録する。この行動履歴情報は、本実施形態に係る情報管理サーバ10の各処理部が、自由に参照可能である。
[リコメンド情報生成部について]
リコメンド情報生成部119は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、ユーザごとの履歴情報(行動履歴情報)に基づいて、予め提供されている記事情報データを検索して、記事情報データの中から、ユーザが登録要請を送信していない記事情報を抽出し、抽出した記事情報をリコメンド情報とする。このリコメンド情報生成部119は、例えば図7に示したように、新刊データ情報取得部149と、ユーザ嗜好情報生成部151と、新刊データ情報検索部153と、バックナンバーデータ情報検索部155と、検索結果出力部157と、を更に備える。
新刊データ情報取得部149は、外部に接続された情報提供装置4から送信された、当該情報提供装置4に記録されている紙媒体に関する新刊データを取得する。ここで、新刊データとは、クライアント機器20との接続が確立した時点において未だ提供されていない紙媒体に掲載される記事に関する記事情報を意味する。また、情報提供装置4が、未だ提供されていない紙媒体に掲載される記事に関する記事情報を送信する時点は、任意の時点に設定することが可能であるが、例えば、新たな紙媒体の提供日の2週間前等にすることができる。
新刊データ情報取得部149は、取得した新刊データを、記憶部123に格納されている記事情報データベースに追加記載する。また、新たに取得した新刊データよりも前に取得していた記事情報に対して、新刊データ情報取得部149は、バックナンバーデータとして取り扱うための付加情報を記事情報データベースに追加記載する。ここで、バックナンバーデータとは、クライアント機器20との接続が確立した時点において提供中の紙媒体に掲載されている記事に関する記事情報、および、接続が確立した時点において既に提供が終了している紙媒体に掲載されている記事に関する記事情報を意味する。
ユーザ嗜好情報生成部151は、ユーザに固有のライブラリに登録されている記事情報に基づいて、当該ユーザの嗜好や興味の強い記事のジャンルを抽出し、抽出した記事ジャンルに関する情報をユーザ嗜好情報として生成する。ユーザの嗜好や興味の強い記事のジャンルを抽出する方法は、特定の方法に限定されるわけではないが、例えば、以下のような方法を用いることが可能である。
ユーザ嗜好情報生成部151は、記録部123に記録されている行動履歴情報を参照して、記事登録年月日に応じて、ポイント付けを行う。このポイント付けは、リコメンド情報を生成する日時を基準日とし、この基準日に近いものほど高いポイントが付くように設定される。これは、記事登録年月日が基準日に近いものほど、ユーザの興味や嗜好が強い記事であると考えられるためである。このポイント付けの設定例として、例えば、以下のような設定が可能である。
登録年月日が基準日から1週間以内:5ポイント
登録年月日が基準日から2週間以内:4ポイント
登録年月日が基準日から3週間以内:3ポイント
登録年月日が基準日から1ヶ月以内:2ポイント
登録年月日が基準日から3ヶ月以内:1ポイント
次に、ユーザ嗜好情報生成部151は、記事IDに基づいて記事情報データベースを参照し、該当する記事IDの記事が、どのようなジャンルの記事であるかを判定する。続いて、ユーザ嗜好情報生成部151は、記事ジャンルに基づいてポイント付けの終了した記事情報を分類し、記事ジャンルごとに、合計ポイントを算出する。
例えば、ライブラリに、以下の表3に示したような5つの記事情報が登録されている場合を考える。ここで、基準日を2008年6月3日である場合には、登録年月日に基づいて、各記事情報には、表3に示したようなポイントが付与される。
表3に示した場合では、記事ジャンル「レジャー」が合計ポイント1となり、記事ジャンル「グルメ」が合計4ポイントとなり、記事ジャンル「旅行」が合計4ポイントとなり、記事ジャンル「ファッション」が合計5ポイントとなる。
次に、ユーザ嗜好情報生成部151は、合計ポイントの値が大きい上位3つの記事ジャンルを選択する。この際に、同ポイントの記事ジャンルが存在する場合には、登録年月日が基準日により近いものを、上位とする。
例えば、上記表3に示した例では、記事ジャンル「ファッション」が1位となり、記事ジャンル「旅行」が2位となり、記事ジャンル「グルメ」が3位となる。
ユーザ嗜好情報生成部151は、このように決定された上位3つの記事ジャンルを、ユーザの嗜好や興味の強い記事のジャンルと判定し、ユーザ嗜好情報とする。ユーザ嗜好情報は、例えば、ユーザIDと、ユーザ嗜好情報の生成年月日と、1位〜3位までの記事ジャンルと、を情報として含む。
ユーザ嗜好情報生成部151は、このように生成されたユーザ嗜好情報を、後述する新刊データ情報検索部153と、バックナンバーデータ情報検索部155と、にそれぞれ伝送する。また、ユーザ嗜好情報生成部151は、生成されたユーザ嗜好情報を、記憶部123に記録してもよい。
新刊データ情報検索部153は、ユーザ嗜好情報生成部151が生成したユーザ嗜好情報に基づいて新刊データ情報を検索し、ユーザ嗜好情報に記載されている記事ジャンルに該当する記事を抽出する。この記事の抽出処理は、例えば、以下のような手順で行われる。
まず、新刊データ情報検索部153は、記事情報データベースを参照して、リコメンド情報の生成日(例えば、クライアント機器20との接続が確立した日)からカウントして所定の期間以内(例えば、2週間以内)に発売される紙媒体に関するものがあるか否かを検索する。この検索は、記事情報データベースの記事発行年月日に関する項目に着目することで実行可能である。該当する記事情報が存在しない場合には、新刊データ情報検索部153は、条件を緩めて(例えば、1ヶ月以内)、再度検索を行う。条件を緩めた場合であっても該当するものが存在しない場合には、新刊データ情報検索部153は、該当するデータがないとして、処理を終了する。
次に、新刊データ情報検索部153は、記事発行年月日に関する条件に合致した記事情報について、リコメンド情報を生成するユーザに関するユーザ属性情報を利用しながら、記事対象人物に記載されている内容(例えば、性別、年代、居住地、年収、職業、家族構成など)を検索条件にして、再度検索を行う。これにより、新刊データ情報を提供した出版社が該当する紙媒体に対してどのようなユーザ層をターゲットとしているか、といった、出版社側の思惑を反映させることができる。
次に、新刊データ情報検索部153は、記事発行年月日および記事対象人物の条件に合致した記事情報の中から、ユーザ嗜好情報に記載されている記事ジャンルを有するものを抽出する。このような処理を行うことで、新刊データ情報検索部153は、リコメンド情報として記載される記事情報を抽出することが可能となる。
新刊データ情報検索部153は、上述のような方法により抽出された記事情報を、後述する検索結果出力部157に出力する。
バックナンバーデータ情報検索部155は、ユーザ嗜好情報生成部151が生成したユーザ嗜好情報に基づいてバックナンバーデータ情報を検索し、ユーザ嗜好情報に記載されている記事ジャンルに該当する記事を抽出する。この記事の抽出処理は、例えば、以下のような手順で行われる。
まず、バックナンバーデータ情報検索部155は、記事情報データベースを参照して、リコメンド情報を生成するユーザに関するユーザ属性情報を利用しながら、記事対象人物に記載されている内容(例えば、性別、年代、居住地、年収、職業、家族構成など)を検索条件にして、記事情報の検索を行う。これにより、紙媒体を提供した出版社が該当する紙媒体に対してどのようなユーザ層をターゲットとしているか、といった、出版社側の思惑を反映させることができる。
次に、バックナンバーデータ情報検索部155は、記事対象人物の条件に合致した記事情報の中から、ユーザ嗜好情報に記載されている記事ジャンルを有するものを抽出する。このような処理を行うことで、バックナンバーデータ情報検索部155は、リコメンド情報として記載される記事情報を抽出することが可能となる。
また、上述のような手段で、バックナンバー情報が取得できない場合には、バックナンバーデータ情報検索部155は、以下のような手段を用いて、バックナンバーデータ情報の検索をやり直す。
まず、バックナンバーデータ情報検索部155は、基準日についての判定を行い、基準日が、月末から所定期間前または月初から所定期間の間に該当するか否かを判定する。基準日がこの期間に該当する場合には、バックナンバーデータ情報検索部155は、記事情報データベースを参照して、記事発行年月日が基準日よりも1年以上前のものであり、かつ、基準日と同じ月に発行されたものを全て取得する。また、この際に、グルメ、旅行、レジャー、美容、料理のレシピなど、季節との関連性の高いジャンルの記事情報を、優先的に取得するようにしてもよい。
また、基準日が、月末から所定期間前または月初から所定期間の間に該当しない場合には、グルメ、旅行、レジャー、美容、料理のレシピなど、休日との関連性の高いジャンルの記事情報を取得する。
バックナンバーデータ情報検索部155は、上述のような方法により抽出された記事情報を、後述する検索結果出力部157に出力する。
検索結果出力部157は、新刊データ情報検索部153およびバックナンバーデータ情報検索部155から伝送された記事情報を取りまとめてリコメンド情報とし、クライアント機器20を介してユーザに通知する。ユーザへの通知は、情報管理サーバ10からクライアント機器20へメールなどを配信する方式で行っても良く、クライアント機器20が閲覧するユーザ用のWEBページ等に、リマインド情報を表示させる方式で行っても良い。
なお、バックナンバーデータ情報が、有料の紙媒体6に記載されている情報である場合には、リコメンド情報生成部119は、バックナンバーデータ情報の提供を行う際に、記事ごと、または、バックナンバーデータ情報が記載されている紙媒体全体に対して課金を行って、ユーザによって購入してもらうようにすることも可能である。なお、バックナンバーデータ情報のみならず、新刊データ情報についても同様に課金を行い、ユーザによって購入してもらうようにすることも可能である。
また、情報管理サーバ10の記憶部123に、外部に接続された情報提供装置4から、当該情報提供装置4に記録されている商品またはサービスに関する広告情報が予め提供されている場合には、この広告情報をリコメンド情報として、記事情報と連動させてユーザに提供することも可能である。
この場合に、リコメンド情報生成部119は、ユーザごとの履歴情報(行動履歴情報)に記載されている、登録要請のあった記事情報に含まれる属性情報および記事情報取得要求のあった記事情報に含まれる属性情報の少なくとも何れか一方に基づいて広告情報を検索し、広告情報に関連付けられた属性情報が、履歴情報に含まれる属性情報と一致または類似するものを抽出する。また、上記属性情報以外にも、ユーザ嗜好情報を用いて広告情報の抽出を行うことも可能である。リコメンド情報生成部119は、このようにして抽出された広告に関するリコメンド情報を、記事の登録要請に対する結果出力や、記事情報取得要求に対する結果出力の際に併せて提供する。このような処理を行うことで、広告主は、ユーザの行動履歴に応じて最適な広告配信を行うことが可能となる。また、紙媒体6での広告(例えば、雑誌広告)と、リコメンド情報による広告とを間接的に連携させることができるため、紙媒体だけでの認知だけでなく、リコメンド情報による広告によっても広告主を認知させることが可能となり、高い広告効果を得ることができる。
[履歴情報解析部について]
履歴情報解析部121は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、個々のユーザに関する行動履歴情報を集計し、集計結果をユーザ情報に基づいて解析する。従来、ユーザ情報や、ユーザの嗜好情報等を収集するためには、アンケートの配布・収集とその解析など、多大なコストが必要であったが、本実施形態に係る情報管理サーバ10では、個々のユーザの行動履歴情報を解析することで、このようなユーザ情報やユーザの嗜好情報を容易に得ることが可能である。この集計結果を、情報管理サーバ10に情報を提供している情報提供装置4に提供することで、情報提供装置4の使用者である出版社や広告主は、ユーザが購読している雑誌の傾向や、興味のある事項などを知ることが出来る。これらの情報を活用することで、情報の提供側である出版社や広告主も、効果的な経営戦略を立案することが可能となる。
また、履歴情報解析部121は、本実施形態に係る情報管理サーバ10と接続している、信頼のおける情報提供装置4に対して、情報管理サーバ10のユーザのユーザ情報を提供することも可能である。このユーザ情報を、情報提供装置4が実行しようとしているネット上でのアンケート等に利用することで、情報提供装置4が実施しているアンケート等にユーザが回答を行う際、情報管理サーバ10から提供されたユーザ状態を予め入力された状態にすることも可能となる。
例えば、履歴情報解析部121は、各ユーザの行動履歴情報を集計して、記事コンテンツ毎の参照数(ページビュー数)を、更にユーザの属性(例えば、性別、年代、居住地、年収、職業、家族構成など)で分類する。例えば図8に示したように、「グルメ」という記事ジャンルに属している記事を、更に第2カテゴリに示したようなジャンルで分類し、それぞれのページビュー数を解析する。また、第2カテゴリに示した各ジャンルについて、ユーザの属性で再区分を行うと、図8に示したように、各カテゴリに属する情報が、どのようなユーザに興味を持たれているのかを知ることが可能である。履歴情報解析部121は、このような情報を情報提供装置4に提供することが可能である。
[記憶部について]
記憶部123には、情報管理サーバ10において生成される各種の履歴情報が記録される。また、記憶部123には、ユーザ毎のデータ格納領域が形成されている。また、記憶部123には、本実施形態に係る情報管理サーバ10が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、または、各種のデータベース等が、適宜記録されてもよい。また、この記憶部123は、送受信部101が、送受信用バッファとして利用することも可能である。この記憶部123は、送受信部101、復号部103、要求情報判定部105、正当性判断部107、ユーザ認証部109、媒体購入確認部111、記事情報登録部113、リマインド情報生成部115、記事情報提供部117、リコメンド情報生成部119、履歴情報解析部121等が、自由に読み書きを行うことが可能である。
以上、本実施形態に係る情報管理サーバ10の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
<クライアント機器について>
続いて、図9を参照しながら、本実施形態に係るクライアント機器の構成について、詳細に説明する。図9は、本実施形態に係るクライアント機器の構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態に係るクライアント機器20は、例えば図9に示したように、読取部201と、読取データ解析部203と、入力部205と、要求情報生成部207と、暗号化部209と、情報取得部211と、表示制御部213と、送受信部215と、記憶部217と、を主に備える。
読取部201は、例えば、CPU、ROM、RAM、撮像装置等から構成されており、新聞、雑誌、フリーペーパー等の紙媒体6に記載されている記事を特定するための記事特定情報8が記載されている記事特定情報記載部7を撮像して、電子データである読取データを生成する。生成された読取データは、後述する読取データ解析部203に伝送される。また、読取部201は、生成した読取データを、当該データの生成時刻等と関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
ここで、紙媒体6には、例えば、紙媒体の提供者(例えば、出版社等)により、予めこれらの記事特定情報8が埋め込まれている。
ここで、紙媒体6に設けられた記事特定情報記載部7は、例えば図10(a)に示したように、上述のようなコード等が埋め込まれたバーコード7aであってもよく、例えばQRコードのような二次元バーコード7aであってもよい。また、記事特定情報記載部7は、上述のようなバーコード等に限定されるわけではなく、上述のようなコード等に対応する識別番号やRFIDタグ等であってもよい。また、紙媒体6に設けられた記事特定情報記載部7は、例えば図10(b)に示したような、上述のようなコード類の組み合わせと1対1に関連付けられた、特定の登録コードであってもよく、図10(c)に示したような、紙媒体の名前と巻号とページ数そのものであってもよい。
また、紙媒体6が、市販されている雑誌などの有料媒体である場合には、読取部201は、紙媒体6を正規に購入した旨を情報管理サーバ10に対して登録するために、紙媒体に固有の媒体識別情報を読み取って、読取データを生成してもよい。
読取データ解析部203は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、読取部201から伝送された読取データを解析して、上述の媒体コード、巻号コード、媒固有識別番号、記事特定情報等を特定する。特定された媒体コード、巻号コード、固有識別番号、記事特定情報等のコード類は、後述する要求情報生成部207に伝送される。また、読取データ解析部203は、上述のコード類を、当該コード類の特定時刻等と関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
入力部205は、例えば、CPU、ROM、RAM、入力装置等から構成されており、クライアント機器20を操作しているユーザが入力装置に対して行った操作を、所定の信号に変換する。この入力部205には、ユーザによって、例えば、ユーザ固有の識別番号(ID)やパスワードが入力されたり、情報管理サーバ10に対して要請する各種処理を特定するための操作が入力されたりする。ユーザによって行われたこれらの操作は、入力部205によって所定の信号に変換され、後述する要求情報生成部207に伝送される。また、入力部205は、生成した各種の信号を、信号の生成時間等に関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
要求情報生成部207は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、入力部205から伝送された入力データと、読取データ解析部203から伝送された、紙媒体6を特定するためのコード類と、後述する記憶部217等に記録されているクライアント機器20に固有の識別番号等とを用いて、情報管理サーバ10に処理を依頼するための要求情報を生成する。
例えば、ユーザにより、特定の記事を情報管理サーバ10に登録する旨の操作が入力部205になされた場合には、要求情報生成部207は、入力部205から伝送されるユーザの識別番号やパスワードと、読取データ解析部203から伝送される紙媒体6に掲載されている記事を特定するためのコード類と、記憶部217に格納されているクライアント機器20に固有の識別番号(例えば、モバイル端末固有番号など)とを用いて、記事の登録要求を生成する。
また、ユーザにより、既に情報管理サーバ10に登録されている記事の閲覧を希望する旨の操作が入力部205になされた場合には、要求情報生成部207は、入力部205から伝送される識別番号やパスワードと、登録されている記事を特定するための情報と、記憶部217に格納されているクライアント機器20に固有の識別番号とを用いて、記事情報取得要求を生成する。
また、紙媒体6が、購入を前提とするもの(例えば、市販の雑誌など)であり、ユーザにより、正規の購入者である旨を登録する操作がなされた場合には、要求情報生成部207は、読取データ解析部203または入力部205から伝送される媒体識別情報と、入力部205から伝送されるユーザの識別番号やパスワードとを用いて、正規購入者である旨の登録要求を生成する。
これらの要求情報以外にも、ユーザにより入力部205に入力された操作に応じて、各種の要求情報が生成される。
また、上述のような要求情報が生成されると、要求情報生成部207は、生成した要求情報に対して、チェックデジット(check digit)を付加する。要求情報に対してチェックデジットを付加することで、生成された要求情報の誤り検出や改ざん検出を容易に行うことが可能となり、生成される要求情報のセキュリティを向上させることができる。
なお、要求情報生成部207は、GPSサーバ9にアクセスして本実施形態に係るクライアント機器20が存在する場所に関する位置情報を取得し、取得したクライアント機器20の位置情報を、上述の要求情報に対して付加してもよい。位置情報が付加された要求情報を生成することで、要求情報を受信した情報管理サーバ10は、付加された位置情報に基づいて、紙媒体が正規に購入されたものか否かを判断することが可能となる。
この際、要求情報生成部207は、GPSサーバ9から取得したクライアント機器20の存在場所に関する位置情報そのものを、要求情報に対して付加してもよい。また、要求情報生成部207は、クライアント機器20の存在場所に関する位置情報を取得するための位置情報取得要求とGPSサーバ9のURLとを要求情報に付加し、情報管理サーバ10がGPSサーバ9にアクセスして、クライアント機器20の存在場所に関する位置情報を取得してもよい。
要求情報生成部207は、生成した要求情報を、後述する暗号化部209に伝送する。また、要求情報生成部207は、生成した要求情報を、当該要求情報の生成時刻等と関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
暗号化部209は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、要求情報生成部207から伝送された要求情報を、所定の方式に則って暗号化し、暗号化された要求情報とする。暗号化部209で用いられる暗号化方法は、特定の方法に限定されるわけではなく、要求情報の暗号化は、情報管理サーバ10との間で予め取り決められた方法に則って行われる。暗号化部209は、要求情報の暗号化に際して、後述する記憶部217に予め格納されている各種パラメータやプログラム等を利用することが可能である。生成された暗号化済みの要求情報は、後述する送受信部215を介して情報管理サーバ10に伝送される。また、暗号化部209は、暗号化された要求情報を、暗号化処理が完了した時刻情報に関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
情報取得部211は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、情報管理サーバ10から送信された記事情報や、スクラップした記事が掲載されているWEBページのアドレスや各種データ等を、送受信部215を介して取得する。また、取得したデータが暗号化されている場合には、情報取得部211は、所定の方式に則って復号処理を行うことが可能である。取得した記事情報やWEBページのアドレスや各種のデータは、後述する表示制御部213に伝送される。また、情報取得部211は、取得した記事情報等を、情報の取得時刻等と関連付けて、後述する記憶部217に記録してもよい。
なお、情報取得部211は、上述のような記事情報の取得機能(ダウンロード機能)に加えて、例えばWEBページに表示されている記事データを編集する機能を備えてもよい。また、情報取得部211は、クライアント機器20にダウンロードされている記事データを、情報管理サーバ10上で管理されている記事データに同期させる機能を備えてもよい。情報取得部211が、このような記事データのダウンロード機能や、編集機能や、同期機能を有することで、クライアント機器20のユーザは、快適な操作環境を得ることができ、本実施形態に係る情報管理システムを有効に活用することができる。
表示制御部213は、例えば、CPU、ROM、RAM等から構成されており、情報取得部211から伝送された記事情報の内容や、情報管理サーバ10にスクラップされている記事が掲載されているWEBページの内容等を、クライアント機器20の表示部(図示せず。)に表示する際の表示制御を行う。
送受信部215は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等から構成されている。送受信部215は、通信網3を介して接続されているGPSサーバ9および情報管理サーバ10に対して送信される各種データの送信制御や、GPSサーバ9および情報管理サーバ10からクライアント機器20へと送信される各種データの受信制御を行う。
記憶部217には、クライアント機器20に固有の識別番号が記録されている。また、記憶部217には、本実施形態に係るクライアント機器20が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、または、各種のデータベース等が、適宜記録されてもよい。また、この記憶部217は、送受信部215が、送受信用バッファとして利用することも可能である。この記憶部217は、読取部201、読取データ解析部203、入力部205、要求情報生成部207、暗号化部209、情報取得部211、表示制御部213、送受信部215等が、自由に読み書きを行うことが可能である。
以上、本実施形態に係るクライアント機器20の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
<情報管理方法について>
続いて、図11〜図15を参照しながら、本実施形態に係る情報管理サーバ10が実施する情報管理方法について、詳細に説明する。図11〜図15は、本実施形態に係る情報管理方法を説明するための流れ図である。
[全体の流れ]
本実施形態に係る情報管理サーバ10では、まず、送受信部101が、クライアント機器20から送信されたデータを受信し、復号部103に伝送する。復号部103は、受信したデータの復号を行い(ステップS101)、要求情報判定部105に伝送する。
次に、要求情報判定部105は、復号の終了した要求情報の内容を判定し(ステップS103)、クライアント機器20のユーザが希望する処理の内容を判別し、希望する処理の内容を記憶しておく。また、要求情報判定部105は、内容の判定が終了した要求情報を、正当性判断部107に伝送し、正当性判断部107では、例えばチェックデジットの確認等の処理によって、データの正当性を判定する(ステップS105)。
要求情報判定部105は、データに誤り等がなかった場合には、要求情報とともに送信されたユーザ情報(ユーザIDとパスワード)をユーザ認証部109に伝送し、ユーザ認証部109では、ユーザ認証処理を実施する(ステップS107)。要求情報を送信したユーザが正規のユーザである場合には、ユーザ認証部109は、要求情報に記載されている処理を実行する処理部へ、要求情報を伝送する。また、ユーザが正規のユーザではない場合には、情報管理サーバ10は処理を中止する。
次に、媒体購入確認部111は、紙媒体6が有料媒体である場合には、紙媒体6が正規に購入されたものであるか否かを確認する(ステップS109)。紙媒体6が正規に購入されたものではない場合には、情報管理サーバ10は処理を中止する。また、紙媒体6が正規に購入されたものである場合には、媒体購入確認部111は、処理を実行している各処理部に対して、正規の購入者である旨を伝送する。
次に、リマインド情報生成部115は、クライアント機器205と接続が確立した日時と、登録されている記事情報の登録日時とに基づいて、リマインド情報を生成する(ステップS111)。生成したリマインド情報は、クライアント機器20を介してユーザに通知される。
また、要求情報に記載された処理内容に応じて、情報管理サーバ10の処理部は、処理を実行する(ステップS113)。
このような処理を実行することで、クライアント機器を操作しているユーザは、紙媒体に記載された記事を容易にスクラップすることができ、かつ、スクラップした内容の中から時節に応じた適切な記事を再読することが可能となる。
[リマインド情報の生成処理の流れ]
次に、図12を参照しながら、リマインド情報の生成処理の流れについて、説明する。
リマインド情報生成部115のリマインド情報検索部137は、まず、クライアント機器20との間に接続が確立した日時を特定する(ステップS201)。続いて、リマインド情報生成部115は、特定した接続確立日時が、(1)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間の間に該当する、(2)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が日曜日〜水曜日である、(3)接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が木曜日〜土曜日である、のいずれに該当するかを判定する(ステップS203)。
接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間の間に該当する場合には、リマインド情報検索部137は、ユーザのライブラリを参照して、接続確立日時と同月の記事対象年月を有する記事を、全て取得する(ステップS205)。
また、接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が日曜日〜水曜日である場合には、リマインド情報検索部137は、ユーザのライブラリを参照して、参照履歴のない記事情報を取得する(ステップS207)。
また、接続確立日時が、月末から所定期間前または月初から所定期間ではなく、曜日が木曜日〜土曜日である場合には、リマインド情報検索部137は、ユーザのライブラリを参照して、休日に関連性の高い記事情報を取得する(ステップS209)。
次に、検索結果出力部139は、取得した記事情報を、リマインド情報として通知する(ステップS211)。
このような処理を行うことで、リマインド情報生成部115は、ユーザに提供するリマインド情報を生成する。
[記事情報の登録処理の流れ]
次に、図13を参照しながら、記事情報の登録処理の流れについて、説明する。
まず、記事情報登録部113の記事情報照合部131は、記事の登録要請に指定されている記事データと、記事情報データベースとを比較して、登録要請に指定されている記事が存在しているか否かを確認する(ステップS301)。
次に、ライブラリ登録部133は、記事情報の登録処理を要求してきたユーザに固有のライブラリが存在するか否かを判定する(ステップS303)。ユーザ用ライブラリが存在しない場合には、ライブラリ登録部133は、記憶部123に、ライブラリ用のデータ格納領域を確保して、ライブラリの生成処理を行う(ステップS305)。また、ユーザ用ライブラリが存在している場合には、ライブラリ登録部133は、登録要請に指定されている記事情報を、ライブラリに登録する(ステップS307)。
次に、行動履歴情報登録部135は、ライブラリに登録した記事情報に関する内容を、行動履歴情報として生成し、記憶部123に記録するとともに(ステップS309)、記事情報を登録した旨を通知する(ステップS311)。
このような処理を行うことで、記事情報登録部113は、ユーザの指定した記事情報をユーザに固有のライブラリに登録することができる。
[記事情報の提供処理の流れ]
次に、図14を参照しながら、記事情報の提供処理の流れについて、説明する。
まず、記事情報提供部117の記事ID検索部141は、ユーザから指定された条件に従ってユーザ用ライブラリを検索して、クライアント機器20から送信された記事情報提供要求に記載されている条件に該当する記事情報が登録されているか否かを判定する(ステップS401)。条件に該当する記事情報が登録されている場合には、記事ID検索部141は、記事情報データベースを参照して、該当する記事の記事IDを検索する(ステップS403)。続いて、記事データ検索部143は、該当する記事IDに関する記事データを検索し、記事名や、サムネイルデータなど、検索結果の一覧表示に必要なデータを取得する(ステップS405)。
続いて、結果出力部145は、記事データ検索部143から伝送された検索結果の一覧を、クライアント機器20を介してユーザに通知する(ステップS407)。
ユーザが、検索結果の一覧の中から、ある記事情報を選択し、詳細な内容を要求してきた場合には、記事データ検索部143は、記事情報データベースを参照して、指定された記事の記事データを取得する(ステップS409)。また、行動履歴情報登録部147は、ユーザに関する行動履歴情報を生成し、記憶部123に記録する(ステップS411)。
続いて、結果出力部145は、記事データ検索部143から伝送された、記事情報の詳細な内容を、クライアント機器20を介してユーザに通知する(ステップS413)。
このような処理を行うことで、記事情報提供部117は、ユーザの指定した登録済みの記事情報を、ユーザに対して提供することができる。
[リコメンド情報の生成処理の流れ]
次に、図15を参照しながら、リコメンド情報の生成処理の流れについて、説明する。
まず、リコメンド情報生成部119のユーザ嗜好情報生成部151は、記録部123に記録されている行動履歴情報を参照して、記事登録年月日に応じて、ポイント付けを行い、付加されたポイントに基づいて、ユーザ嗜好情報を生成する(ステップS501)。次に、新刊データ情報取得部149が取得しておいた新刊データ情報と、ユーザ嗜好情報とに基づいて、新刊データ情報検索部153は新刊データ情報の検索を行い(ステップS503)、条件に該当する記事データを取得する(ステップS505)。
また、バックナンバーデータ情報検索部155は、バックナンバーフラグが設定されている新刊データ情報(すなわち、バックナンバーフラグが設定されている記事情報データベース)と、ユーザ嗜好情報とに基づいて、バックナンバーデータ情報の検索を行い(ステップS507)、条件に該当する記事データを取得する(ステップS509)。なお、バックナンバーデータ情報を有料にしている場合には、記事データの取得は、料金の支払が終了したのちに実行される。
次に、検索結果出力部157は、取得した記事データを、リコメンド情報として生成し、クライアント機器20を介してリコメンド情報をユーザに通知する(ステップS511)。
このような処理を行うことで、リコメンド情報生成部119は、ユーザの嗜好に合致した記事情報等を、リコメンド情報としてユーザに提供することができる。
なお、リコメンド情報生成部119は、ユーザ嗜好情報に基づいて、ユーザに対して各種の広告を提供することも可能である。
<ユーザ用ライブラリの表示画面の一例>
次に、図16を参照しながら、ユーザ用に設定されるライブラリをWEBページとして閲覧する場合における表示画面の一例を、詳細に説明する。図16は、本実施形態に係る情報管理サーバ10が提供する情報提供画面の一例を説明するための説明図である。
ユーザ用ライブラリを表示するためのWEBページ301は、例えば図16に示したように、登録記事が表示される登録記事表示領域303と、リコメンド情報が表示されるリコメンド情報表示領域305と、各種の広告が表示される広告表示領域307と、を備える。
また、WEBページ301には、ユーザのログイン・ログアウト用のボタンや、記事登録用のボタンなどの操作ボタン309が配置されている。
さらに、表示画面には、登録記事を検索するための検索キーワード311や、検索キーワードを入力するためのキーワード入力欄313や、検索開始ボタン315等も配置されている。
このような表示領域がユーザ用ライブラリに対応するWEBページとして形成されることにより、ユーザは、登録した記事情報の閲覧を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る情報管理サーバ10の所有者は、上述の広告表示領域307の利用に関する契約を広告主との間で交わし、登録記事表示領域303に表示された記事が掲載されていた紙媒体に、契約を交わした広告主が掲載していた広告記事を、広告表示領域307に優先的に表示するようにすることも可能である。
かかる処理を実現するために、まず、広告主が保持している情報提供装置4は、広告主が広告を掲載した紙媒体と、当該紙媒体に掲載された広告に関する広告情報とが関連付けられたデータベースを、情報管理サーバ10に予め提供する。情報管理サーバ10は、登録記事表示領域303に記事を表示する際に、記憶部123に記録されているデータベースを参照して、記事が掲載されていた紙媒体を特定し、更に、広告主が保持している情報提供装置4から提供されたデータベースを利用して、特定した紙媒体に掲載されていた広告情報を抽出する。これにより、情報管理サーバ10は、広告表示領域307に、紙媒体に掲載された広告と連動した広告を表示させることが可能となる。
これにより、広告情報を提供した広告主は、紙媒体に掲載した広告のみでは得られなかった接触頻度(フリークエンシー)の向上を図ることが可能となり、ひいては、掲載された商品やサービスの認知度を向上させたり、助成したりすることができる。
また、情報管理サーバ10は、広告表示領域307に表示された広告に、広告主が管理しているホームページ等をリンクしてもよい。このようなリンクを設定することにより、掲載された商品やサービスに興味を持ったユーザは、広告表示領域307に掲載された広告をクリックすることで、広告主のホームページ等にアクセスすることが可能となる。このようなリンクが設定されることで、広告主は、従来の雑誌広告等と比べて、ユーザの誘導を容易に行うことが可能となるとともに、紙媒体に掲載した広告の効果を、指標値として把握することが可能となる。
<ハードウェア構成について>
次に、図17を参照しながら、本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10のハードウェア構成について、詳細に説明する。図17は、本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
情報管理サーバ10は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インターフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、ドライブ921と、接続ポート923と、通信装置925とを備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、情報管理サーバ10内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、情報管理サーバ10の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。情報管理サーバ10のユーザは、この入力装置915を操作することにより、情報管理サーバ10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置917は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなど、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。出力装置917は、例えば、情報管理サーバ10が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、情報管理サーバ10が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置919は、情報管理サーバ10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、情報管理サーバ10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、メモリースティック、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等である。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
接続ポート923は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、i.Link等のIEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等の、機器を情報管理サーバ10に直接接続するためのポートである。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、情報管理サーバ10は、外部接続機器929から直接各種データを取得したり、外部接続機器929に各種のデータを提供したりする。
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等である。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
以上、本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
また、本発明の各実施形態に係るクライアント機器20のハードウェア構成は、本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10のハードウェア構成とほぼ同一であり、同様の効果を奏するため、詳細な説明は省略する。
<まとめ>
本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10は、例えば図18に示したように、ユーザが紙媒体に掲載されている記事をスクラップしておくためのスクラップブックとして機能する記事管理機能と、広告主から提供される各種の商品やサービスに関する広告を管理し、ユーザに提供するための広告管理機能と、を有する。
本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10は、紙媒体を出版する出版社が備えた情報提供装置4から、紙媒体に関する記事データD1を取得して、記事情報データベースとして管理する。また、本発明の各実施形態に係る情報管理サーバ10は、広告の掲載を希望する広告主が備えた情報提供装置4から、広告に関する情報D2を取得して、管理する。
情報管理サーバ10は、ユーザから、ユーザ用ライブラリに登録されている記事情報の提示を要請された場合には、管理している記事情報、リマインド情報、リコメンド情報等の記事データD3を、クライアント機器20を介してユーザに提供する。また、記事データD3の提供にあわせて、ユーザの嗜好や提示する記事情報等の内容に関連性の高い広告データD4の提供を行う。
他方、情報管理サーバ10では、ユーザの行動に関する履歴を保存して、解析を行うことが可能であり、このような行動履歴解析により得られたユーザの動向D5を、広告主に提供することも可能である。
かかる情報管理サーバ10を利用することで、クライアント機器20を操作するユーザは、切り抜き記事の管理を容易に行うことができるとともに、切り抜いた記事を、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のモバイル機器により、時間や場所を問わず参照することが可能となる。また、登録済みの記事情報の中から、所定の時間条件に合致したものを、リマインド情報として自動的に提示されるため、時節にあうイベント等の情報や、登録したままで忘れていた情報等を、取得することができる。また、提供開始予定の紙媒体に掲載される記事に関する情報や、紙媒体のバックナンバーに記載されている情報等をリコメンド情報として取得することが可能であるため、情報を有効に利用することが可能となる。
また、記事情報を提供する出版社としては、情報管理サーバ10による記事管理機能により、紙媒体に付加価値を与えることができ、ユーザの紙媒体に対する満足度を向上させることができ、ひいては、紙媒体が有料である場合には、販売収益を向上させることができる。また、情報管理サーバ10は、バックナンバーに関する情報についてもリコメンド情報として提供することが可能であるため、バックナンバーの売り上げが期待できる。
また、情報管理サーバ10は、登録記事に基づいてユーザの嗜好・趣味・興味がある対象などを解析することが可能であるため、広告情報を提供する広告主としては、これらの解析結果を情報管理サーバ10から取得することで、今後の広告戦略に反映させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述の各実施形態においては、紙媒体の例として、新聞、雑誌、フリーペーパー等を挙げたが、他にも、各種のチラシについても同様に扱うことが可能である。また、紙媒体のみならず、交通広告なども本発明の各実施形態に係るスクラップシステムの対象とすることが可能である。