JP5361117B2 - 気体分離膜 - Google Patents

気体分離膜 Download PDF

Info

Publication number
JP5361117B2
JP5361117B2 JP2006125674A JP2006125674A JP5361117B2 JP 5361117 B2 JP5361117 B2 JP 5361117B2 JP 2006125674 A JP2006125674 A JP 2006125674A JP 2006125674 A JP2006125674 A JP 2006125674A JP 5361117 B2 JP5361117 B2 JP 5361117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
gas separation
membrane
gas
separation membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006125674A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007296454A (ja
Inventor
聖 杉山
卓也 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2006125674A priority Critical patent/JP5361117B2/ja
Publication of JP2007296454A publication Critical patent/JP2007296454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5361117B2 publication Critical patent/JP5361117B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、気体分離膜に関する。
膜による分離操作は、蒸留や吸着などの分離操作に比べて設備が簡単で運転コストが低い点が長所とされ、特に液体処理において広く用いられている。一方、膜による気体処理はエアフィルターと気体分離膜に大別できるが、現在は前者が大半を占めており後者は大きな市場を形成するには至っていない。すなわち、現時点ではアンモニアプラントでの水素回収やガソリン油槽所での揮発性有機化合物回収など、工業用の大型装置が主であり、民生用の小型装置は処理能力や通気抵抗などの問題から一部の小型装置(医療用、酸素エアコン用)を除いて実用化が遅れている。気体分離用小型装置に求められる条件として、
1)膜面積
2)通気抵抗
3)耐久性
4)製造コスト
を上げることができる。このうち、通気抵抗は気体の供給圧に余裕のある大型装置では大きな問題とならないが、小型高流量処理を旨としながら使用環境に制限の多い小型装置では特に問題となりやすい。
気体分離装置の核となる気体分離モジュールには、1)気体透過性に優れた高分子材料からなる中空糸膜束の両端を封止して筒状のハウジングに収納した、いわゆる「中空糸モジュール」が広く用いられている(特許文献1)。また、2)気体透過性に優れた高分子材料からなる平膜を2枚一組で封筒状に成型したあと封筒の開口端をセンターパイプにあてがって巻廻し、最後に両端を封止して筒状のハウジングに収納した、いわゆる「スパイラルモジュール」がこれに次いで用いられている(特許文献2)。さらに、3)気体透過性に優れた高分子材料からなる平膜をフレームに固定し必要に応じて積層した、いわゆる「プレート&フレームモジュール」が少数用いられている(非特許文献1)。
また、液体処理装置では上記に加えて、4)気体透過性に優れた高分子材料からなる平膜を特定のピッチで山折り谷折りを繰り返すことでカーテンやスカートに見られるようなプリーツ加工を施したあと、両端のプリーツ面同士を接着して全体を円筒状に整え、最後に円筒の両端を封止して筒状ハウジングに挿入した、いわゆる「円筒プリーツモジュール」が用いられているが、気体分離装置への応用は殆どない(特許文献3)。
これらのうち、中空糸モジュールは容積あたりの膜面積が大きいため、スパイラルモジュールは比較的安価な平膜を比較的高密度に収納できるため、大面積を必要とする大型装置に適している。しかしながら、3)を除いたモジュールはいずれも筒状のハウジングを用いた「筒状モジュール」であり、断面積が小さく奥行き(筒状の中心線と平行方向)が長いことから本質的に圧力損失が大きいという欠点があった。こうした欠点はたとえばモジュールの断面積を大きく奥行きを短くすることで改善できるが、長い中空糸膜を小数束ねるのに対して短い中空糸膜を多数並べるのは実際上困難であり、平膜の奥行きを短くして巻廻数を増やすのは巻きずれや通気抵抗の点から同様に困難であった。以上の理由から、筒状モジュールは小型高流量処理を旨とする気体分離用小型装置に適したモジュール形状とは言えなかった。
本発明者らは前記課題に対して検討した結果、ボックスプリーツモジュールが気体分離に好適であることを見出し(特許文献4、特許文献5)、その後、特定のボックスプリーツモジュールが非透過気体を利用する系(例えば窒素富化空気供給装置)に対してより好
適であることを見出した(特許文献6)。
このうち、窒素富化空気供給装置に使用される酸素富化膜は、気体分離性ポリマーに対する酸素と窒素の溶解拡散速度の差でこれらを分離するものであるが、自動車エンジンへの供給といった産業用途を想定すると気体透過性が非常に低いため、気体分離装置の性能を向上させるために、気体分離膜のパッキング密度を高める工夫(特許文献7)に加えて、気体透過性そのものを改良する必要がある。本発明は、気体分離性ポリマーからなる超薄膜層の構造を制御することで気体透過性そのものを向上しようとするものである。まず、窒素富化空気供給装置についてその改良要求を装置の説明をした上で、以下に具体的に示す。
[内燃機関用窒素富化空気供給装置について]
内燃機関は自動車エンジンに広く用いられているが、燃焼温度が高くなるとよく知られているように窒素と酸素が反応して、窒素酸化物(NOx)を生成・排出する特徴がある。窒素酸化物(NOx)除去システムとしては、ガソリンエンジンでは排気ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を酸化・還元反応によって同時除去する三元触媒が有効であるが、ディーゼルエンジンでは排気ガス中の酸素濃度の違いから三元触媒が有効に機能しないことが問題とされてきた。
ディーゼルエンジンで機能する窒素酸化物(NOx)除去システムとして、
1)酸素共存下でも有効な還元触媒(尿素SCRシステム、LNT触媒システム)
2)機関内部の酸素濃度低減(EGR排気ガス再循環システム)
などが既に知られている。このうち、尿素SCRシステムは既に一部実用化されているが、高価な触媒や尿素水噴射装置、凍結防止装置等が必要であることに加え、発生する窒素酸化物(NOx)の全てを除去するには燃料タンク並に大きな尿素水タンクを設置する必要がある。LNT触媒システムは尿素水のような還元剤の添加なしに窒素酸化物を除去できるが、運転可能範囲が狭い、触媒劣化が大きい等の問題がある。上記の中ではEGRが最も広く用いられているが、中間冷却装置が必要、高負荷では過給圧が排気圧より高くなるため再循環が困難、等の問題がある。すなわち、現在の窒素酸化物除去システムにはいずれも欠点があり、省エネルギーや二酸化炭素(CO)排出削減の観点からディーゼルエンジンが注目を集める中、より有効な窒素酸化物除去システムの開発が大きな課題となっている。
近年、気体分離膜を用いることによって、排気ガス再循環とは異なる方法で機関内部の酸素濃度低減を図る試みが行われるようになった(非特許文献2)。こうした装置を窒素富化空気供給装置、その核となる気体分離モジュールを窒素富化モジュールと呼ぶ。当該文献によると、酸素選択透過性を有する中空糸膜を備えた気体分離モジュールの供給口にターボチャージャーから導かれた加圧空気を供給し、中空糸モジュールの2次側に酸素富化した空気を透過・除去させつつ非透過口から窒素富化した空気を取り出し、エンジンに供給する方法が開示されている。気体分離モジュールから取り出される窒素富化空気の酸素濃度は16〜20%であり、EGRを行った場合の酸素濃度(非特許文献3)に匹敵することから、両者は同等の燃焼温度低減機能を示すと考えられる。また、気体分離モジュールは過給圧が高いほど性能が向上するため、過給圧が高いほど有効に機能しにくいEGRとは相補的な関係にある。
本発明者らの発明によるボックスプリーツモジュールは、一般的な中空糸モジュールよりも供給口−非透過口間の圧力損失が極めて低いため過給圧を有効に利用できる利点があったが、自動車に余裕を持って搭載できるだけのコンパクト化を達成するには、気体分離膜の気体透過性は必ずしも十分ではなかった。
特開平2−252609号公報 特公平5−58769号公報 特開2002−252012号公報 WO2004/107490号公報 PCT/JP2005/008892 特願2005−264698 特許3113287号公報 J.Membrane Sci.:29(1986) 69−77 米国アルゴンヌ国立研究所報告書:ANL/ESD/TM−144 三菱自動車テクニカルレビュー:2003 NO.15 P18
本発明は、気体分離膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
気体分離膜の気体透過性は、気体分離性ポリマーより形成される超薄膜層を薄くすることによって改善することができる。しかしながら、超薄膜層を支える多孔質支持体はその表面に微細孔が存在するため、超薄膜層を薄くしすぎると欠陥が多発して分離性を維持出来ない。こうした課題に対して本発明者らは超薄膜層の構造に着目して鋭意研究した結果、超薄膜層に凹状構造を形成することによって同じ目付量(単位面積あたりに形成された気体分離性ポリマーの乾燥重量)でも気体透過性を大きく改善できることを見出した。本発明においては、凹状構造をクレーター構造ということがある。
当業者であれば理解できるように、当初はクレーターの底が欠陥となって分離性を維持できないことが懸念されたが、驚くべき事に本発明によるクレーター構造の気体分離膜は、気体分離性ポリマー単独の場合と同等の分離性を発現しており、かつ、数百mを超える連続形成において欠陥の発生が見られなかったことから本発明を成すに至った。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
(1)多孔質支持膜の少なくとも一方の表面上に気体分離性ポリマーからなる超薄膜層を備える気体分離膜であって、
1)多孔質支持膜は、膜厚5μm以上、40μm以下、気孔率30%以上、95%以下、平均孔径1nm以上、200nm以下の微多孔膜からなり、
2)気体分離性ポリマーがパーフルオロアモルファスポリマーからなり、
3)超薄膜層の平均厚みが100nm以上、400nm以下であり、
4)超薄膜層に、直径0.5μm以上、μm以下であって、深さが平均厚みの40%以上、100%未満の範囲にある凹状構造が、面積比20%以上、70%以下の範囲で存在し、
5)気体分離膜が50GPU以上の酸素透過速度を有し、かつ酸素と窒素の分離係数αが1.1以上である
ことを特徴とする気体分離膜。
(2)超薄膜層表面のXPSによるC1s強度比が0.002以上、0.05以下であることを特徴とする(1)に記載の気体分離膜。
(3)超薄膜層のAFM表面粗度Raが60nm以上、400nm以下である(1)又は(2)のいずれかに記載の気体分離膜。
(4)微多孔膜がポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の気体分離膜。
(5)ポリオレフィン微多孔膜がポリエチレン微多孔膜であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の気体分離膜。
(6)気体分離性ポリマーがパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとテトラフルオロエチレンの共重合体からなることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の気体分離膜。
本発明によると、分離性能を維持しながら高い気体透過性を有する気体分離膜を提供することが出来る。
[気体分離モジュール]
一般的に、気体分離モジュールは気体分離膜、1次側気体流路、2次側気体流路、ハウジングから構成される。1次側は分離対象となる混合気体の流路であり、2次側は膜を透過した混合気体の流路である。1次側は、膜を選択的に透過する気体成分に着目したとき分圧が高い方と定義されるが、多くの場合は1次側の方が全圧も高い。1次側気体流路には吸気口が設けられ、必要に応じて排気口が設けられる。2次側気体流路には排気口が設けられ、必要に応じて吸気口が設けられる。1次側気体流路の吸気口に分離対象となる混合気体が供給されると混合気体は1次側の膜面に広がり、気体分離膜の選択透過性に従って組成の変化した混合気体が2次側の膜面に透過する。組成の変化した混合気体は2次側の排気口から取り出してそのまま用いることもできるし、2次側に吸気口を設けて外部より供給した別の気体で連続希釈しながら用いることもできる。また、1次側に排気口を設けて透過しなかった混合気体を取り出して用いることもできる。1次側の吸気口、排気口、2次側の吸気口、排気口のことを、それぞれ「供給口、フィード、feed」、「非透過口、リテンテート、retentate」、「掃気口、パージ、purge」、「透過口、パーミエート、permeate」と呼ぶことがある。
[窒素富化モジュール]
本発明の気体分離装置は、本発明の気体分離膜からなる気体分離モジュールと外部回路との接続配管、センサー、制御装置等の補機から構成される。以下、一例として、本発明の気体分離モジュールを内燃機関用窒素富化空気供給装置(窒素富化モジュール)として用いた場合の性能について説明する。
ここで、プリーツエレメントとは本発明の気体分離膜を通気性補強材と積層したものをプリーツ加工した後、外周部を補強フレームで補強した基本要素であり、これをハウジングに収納したものをプリーツモジュールという。以下は窒素富化モジュールとしてプリーツモジュールを用いた際の説明である。
窒素富化モジュールは、1次側加圧・2次側大気圧、1次側大気圧・2次側減圧、など、様々な組み合わせで運転することが出来るが、近年の内燃機関、特に車載用ディーゼルエンジンの多くはターボチャージャーを搭載するため、1次側加圧・2次側大気圧の組み合わせで好適に運転することが出来る。はじめにターボチャージャーで圧縮された圧縮空気が窒素富化モジュールの1次側流路の入口に供給され、流路制御手段によってプリーツエレメント内部の基材部流路に導かれる。空気はプリーツエレメント内部で酸素選択透過性を有する気体分離膜を介して酸素と窒素を一定割合で透過・除去しつつ、1次側流路の出口から窒素富化空気となって取り出される。窒素富化空気はエンジンの入口に導かれ、エンジンで燃焼に供されたあとエンジンの出口より排気ガスとして排出され、ターボチャージャーを駆動する。2次側に透過した酸素富化空気は開口部からパイプ等で車室、エンジン、触媒等に導いてもかまわないし、開口部からそのまま外部に放出しても問題ない。
以上のような窒素富化は典型的な気体分離の一例であり、他の気体分離(例えば混合気体からの水素回収や水蒸気回収など)も同様に行うことができる。
[気体分離膜]
本発明において、気体分離膜は多孔質支持膜とその少なくとも一方の表面上に気体分離性ポリマーからなる超薄膜層を備えた複合膜をいう。
気体分離膜の気体透過性は、透過速度と分離係数で表現することが出来る。ここで、透
過速度Rは単位時間、単位面積、単位分圧差における気体透過量で表され、慣習的にGPU(Gas permeation unit)=10−6cm(STP)/cmseccmHgという単位が広く使用されている。更に、単位膜厚あたりの透過速度を透過係数Pといい、慣習的にバーラー(barrer)=10−10cm(STP)cm/cmseccmHgという単位が広く使用されている。透過速度が膜物性であるのに対して透過係数は素材物性であり、透過係数に優れる素材であっても、必要十分な薄膜化適性を兼ね備えない場合は気体分離に適さないため注意を要する。また、分離係数αは任意の気体の透過係数もしくは透過速度の比である。
本発明の気体分離膜の酸素透過速度Rは、50GPU以上が好ましく、200GPU以上がより好ましく、500GPU以上が更に好ましく、1000GPU以上がより更に好ましく、1500GPU以上が特に好ましく、2000GPU以上が極めて好ましく、3000GPU以上が最も好ましい。
その気体分離膜の酸素と窒素の分離係数α(=RO/RN)は、1.1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましく、2.0以上がより更に好ましく、2.2以上が特に好ましく、2.4以上が極めて好ましく、2.6以上が最も好ましい。その上限は16以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。分離係数αが1.1より小さい場合は、酸素に随伴して多量の窒素が1次側から透過側へ移動して失われるため好ましくない。分離係数αが高いほど酸素に随伴する窒素の量を抑えることが出来るため好ましいが、一般的に分離係数と透過係数はトレードオフの関係にあるため、16以上の分離係数を高分子材料からなる気体分離膜で到達することは難しい。
[多孔質支持膜]
本発明において、多孔質支持膜はポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする。より具体的には特許文献7に記載の2軸延伸ポリオレフィン微多孔膜を好適に用いることができる。本発明のポリオレフィン微多孔膜の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4メチルペンテン、など公知の様々な材質を用いることが出来るが、結晶性が高いことからポリエチレンが好ましい。また、ポリエチレンはエチレンを主体とした結晶性の重合体である高密度ポリエチレンもしくはエチレンとα−オレフィンとの共重合体が好ましく、さらにこれらのポリプロピレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、EPR等のポリオレフィンを30%以下の割合でブレンドしたものでも差し支えない。本発明のポリオレフィン微多孔膜は2軸延伸膜であることが好ましい。1軸延伸膜は同じ面積倍率でも孔が細長く変形するため好ましくない場合がある。
多孔質支持膜の膜厚は、5μm以上100μm以下である。膜厚の下限は10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。膜厚の上限は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。膜厚が5μm未満になると、機械強度が不足する場合があり、膜厚が100μmを越えると透過速度が低下する場合がある。
多孔質支持膜の気孔率は、5%以上95%以下である。気孔率の下限は10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上が更に好ましく、40%以上がより更に好ましい。気孔率が5%未満では、気体透過性が不足する場合があり、気孔率が95%を越えると、機械強度が不足する場合がある。
多孔質支持膜の平均孔径は、1nm以上200nm以下である。平均孔径の下限は5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましい。平均孔径の上限は150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましく、80nm以下が更に好ましく、40nm以下がより更に好ましい。平均孔径が1nm未満では、気孔率や表面開口率が低い場合がある。平均孔径が200nmを超えると、欠陥が発生しやすくな
る場合がある。
多孔質支持膜の密度は、0.920g/cm以上0.990g/cm以下である。密度の下限は0.930g/cm以上が好ましく、0.940g/cm以上がより好ましく、0.950g/cm以上が更に好ましく、0.960g/cm以上がより更に好ましい。密度が0.920g/cm未満では、ポリオレフィン微多孔膜の結晶性が低すぎて十分な気孔率が得られない場合がある。密度が0.990g/cmを超えると加工が困難になる場合がある。
[気体分離性ポリマー]
本発明において、気体分離性ポリマーはパーフルオロアモルファスポリマーであることを特徴とする。より具体的にはパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールの共重合体が好ましく、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとテトラフルオロエチレンの共重合体がより好ましく、ジオキソールのモル%が40%以上95%以下のものが好ましく、50%以上90%以下のものがより好ましく、64%以上88%以下のものが更に好ましい。
気体分離性ポリマーの透過係数と分離係数は目的とする用途に応じて適切に選択されるが、たとえば内燃機関用窒素富化空気供給装置に用いる場合は以下の値であることが好ましい。すなわち、
気体分離性ポリマーの酸素透過係数Pは、100barrer以上が好ましく、200barrer以上がより好ましく、500barrer以上が更に好ましく、1000barrer以上がより更に好ましく、1500barrer以上が特に好ましく、2000barrer以上が極めて好ましく、2500barrer以上が最も好ましい。
気体分離性ポリマーの素材として用いられる素材などの、厚みによらない素材そのものの透過性能を測る際には、厚みが既知で、欠陥が無い膜が必要である。したがって、20〜100μm程度の厚みにキャストし、素材それ自身のみからなり、平滑で気泡を含まない自立膜を作成して測定する。測定方法は「人工膜の性能評価法:1981年発行 喜多見書房 P59−73」に記載のような方法であれば、いずれの方法でも測定可能だが、JIS Z 1707などが一般的である。
気体分離性ポリマーの酸素と窒素の分離係数α(=RO/RN)は、1.1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましく、2.0以上がより更に好ましく、2.2以上が特に好ましく、2.4以上が極めて好ましく、2.6以上が最も好ましい。その上限は16以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。分離係数αが1.1より小さい場合は、酸素に随伴して多量の窒素が1次側から透過側へ移動して失われるため好ましくない。分離係数αが高いほど酸素に随伴する窒素の量を抑えることが出来るため好ましいが、一般的に分離係数と透過係数はトレードオフの関係にある。
[超薄膜層]
本発明において、超薄膜層は気体分離性ポリマーからなり多孔質支持膜の表面に形成された気体分離の機能層であり、無数の凹状構造を有することを特徴とする。こうした凹状構造は、後述する[気体分離膜の製造方法]で説明するように、溶媒の蒸発にともなって多孔質支持膜に付着したコート液表面の熱が奪われ、近傍空気の露点を下回ることによって無数の微細な水滴が発生し、付着したコート液の一部を水滴形状にあわせて排除しながら共に蒸発乾固することで形成されたものと推測される。「特開2001−157574号公報(ハニカム)」には、生分解性ポリマーが50〜99w/w%および両親媒性ポリマーが50〜1w/w%からなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液を、相対湿度50〜95%の大気下で基板上にキャストし、該有機溶媒を徐々に蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることで得られるハニカム構造
体、並びに該ハニカム構造体からなるフィルムが開示されている。しかしながら当該フィルムは細胞培養の基材の基材として開発された数μmの貫通孔を有するフィルムであり、こうした貫通孔を持たない本発明の超薄膜層とは根本的に異なる。詳細な理由は不明であるが、本発明においては、特定の多孔質支持膜を用いることによって貫通孔の生成を防ぎ、気体分離膜として用い得る均一性を獲得したものと考えられる。
こうした凹状構造を有することによって、凹となった薄い部分が透過性向上に寄与し、かつ凹とはなっていない厚膜部分と同程度の耐久性を有すると考えられる。
超薄膜層の厚さは、5nm以上、2000nm以下である。厚さの下限は10nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましく、100nm以上が更に好ましい。厚さの上限は1500nm以下が好ましく、800nm以下がより好ましく、600nm以下が更に好ましく、500nm以下がより更に好ましく、400nm以下が特に好ましい。厚さが5nm未満では欠陥が生じ易い場合がある。厚さが2000nmを超えると十分な気体透過速度が得られない場合がある。
凹状構造の総面積に対する面積比率は、10%以上、90%以下である。面積比率の下限は20%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましく、40%以上が更に好ましい。個数の上限は80%以下であることが好ましく、70%以下であることが更に好ましい。面積比率が10%未満の場合には十分な透過速度の向上効果が見られない場合がある。面積比率が90%を超える場合には凹構造同士が連結して、結果として貫通孔が空いて分離係数が発現しなくなる場合がある。
上記の凹構造の頻度に関しては凹構造の径と個数で考えることもできる。すなわち、凹状構造の直径は、0.05μm以上10μm以下である。直径の下限は0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.5μm以上が更に好ましい。平均直径の上限は8μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい、3μm以下が更に好ましい。直径が0.05μm以下では十分な気体透過速度の向上効果が見られない場合がある。直径が10μmを超えるとクレーター内部に欠陥が生じる場合がある。
また、凹状構造の個数は10μm四方あたり1個以上、10000個以下である。個数の下限は10個以上が好ましく、20個以上がさらに好ましく、30個以上が更に好ましい。個数の上限は5000個以下であることが好ましく、2000個以下であることがより好ましく、500個以下であることが更に好ましい。個数が1個未満の場合には十分な透過速度の向上効果が見られない場合がある。個数が10000を超える場合には凹構造同士が連結して、結果として貫通孔が空いて分離係数が発現しなくなる場合がある。
凹状構造の深さについては超薄膜層の平均厚みの5%以上、100%未満であることが好ましい。深さの下限は10%以上がより好ましく、30%以上がより好ましく、40%以上がより好ましい。深さの上限は99%以下がこのましく、98%以下がより好ましく、95%以下が更に好ましい。深さが5%以下の場合には十分な透過速度の向上効果が見られない場合がある。深さが100%を超える場合には貫通孔があいている場合が多く、十分な分離係数が発現しなくなる場合がある。
凹構造の平均厚みに対する深さに関してはXPSによるC1s強度比を用いることがある。本発明において、超薄膜層を備える気体分離膜表面のXPSによるC1s強度比とは、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)測定におけるパーフルオロアモルファスポリマーのC−F結合由来のC1sピーク(主に289〜294eV)に対する基材のC−H結合由来のC1sピーク(主に284〜285eV)の面積比で定義される。XPSの検出深さは数nm〜数10nmであり、超薄膜層の厚さよりも浅い。すなわち、XPSでポリオレフィン由来のC1sピークが観測された場
合、超薄膜層に数nm〜数10nmのより薄い層が存在することを示唆しており、クレーター内部に形成された非常に薄い気体分離層の寄与と考えられる。
XPSによるC1s強度比は、0.002以上0.05以下である。C1s強度比の下限は0.004以上が好ましく、0.006以上がより好ましく、0.01以上がより更に好ましい。C1s強度比が0.002未満だとクレーター構造の形成が不十分であり、C1s強度比が0.05以上だとクレーター構造の形成が進みすぎているか欠陥が生じている可能性がある。
AFMによる表面粗度Raは、60nm以上400nm以下であることが好ましい。80nm以上300nm以下であることがより好ましく、100nm以上200nm以下であることが更に好ましい。AFM表面粗度Raが60nmより小さいとクレーター構造の効果が小さくなり、400nmより大きくなると欠陥が生じやすくなる可能性が高くなる。
[気体分離膜の製造方法]
本発明においては、気体分離膜の製造方法は次の3つの工程からなる。
1)パーフルオロアモルファスポリマーを溶媒に溶解してコート液を調製する工程
2)ポリオレフィン微多孔膜の一方の表面上にコート液を接触させる工程
3)ポリオレフィン微多孔膜に付着したコート溶液を蒸発乾固する工程
これらをそれぞれ、溶液調製工程、コート工程、乾燥工程と略称する。
[溶液調製工程]
例えばパーフルオロアモルファスポリマーとして、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとテトラフルオロエチレンの共重合体(ジオキソール65モル%)を用いる場合、米国3M社の登録商標フロリナートで代表されるようなパーフルオロ溶媒を好適に用いることが出来る。フロリナートの多くはフッ素で全置換されたパーフルオロアルカンであり、炭素数の違いによって沸点をはじめとした諸物性が変化する。パーフルオロ溶媒の蒸発にともなう冷却は、パーフルオロ溶媒の蒸気圧や蒸発熱のみならず風速や温度など周囲の環境に大きく依存するため適切なパーフルオロ溶媒を選択する必要があるが、多くの場合は沸点90℃〜100℃のパーフルオロ溶媒を用いる事で好適なコート液を調製することが出来る。
[コート工程]
本発明においては、コート工程における温度は10℃以上40℃以下であることが好ましく、15℃以上30℃以下であることがより好ましく、20℃以上25℃以下であることが更に好ましい。また、相対湿度は20%RH以上75%RH以下であることが好ましく、30%RH以上65%RH以下であることがより好ましく、40%RH以上55%RH以下であることが更に好ましい。
本発明においては、露点と室温の差が20℃以下であることが好ましく、15℃以下であることがよりこのましく、10℃以下であることが更に好ましい。その下限は3℃以上であり、これより露点と室温の差が小さくなることは、凹構造が連通することによる欠陥を形成しやすくする。
このような条件でコートを行うことにより、超薄膜層に好適な凹状構造を形成することができる。また、凹状構造の安定性を高めることによって品質向上を図るため、コート溶液に界面活性剤を添加することが出来る。
別の方法によって同様の凹状構造を形成しても同様の効果が期待でき、上述のような方法以外にもマイクロプリティングなどの方法も用いることが出来る。
コート方法としては、上記条件でポリオレフィン微多孔膜の一方の表面上にコート液を接触できる方法であればいずれの方法も用いることが出来るが、ディップコート、グラビ
アコート、ダイコートなど、公知のコート方法を用いることが出来る。
[ディップコート]
本発明の製造方法のコート方法に関する第1の側面は、特別なディップコートに向けられる。すなわち、コート液槽の上部に設けられたロールの下部とコート液槽に導入されたコート液面が互いに接触しており、かつ、ロールとの脱離点が入口と出口で液面よりも高くなるよう配置されたポリオレフィン微多孔膜を連続的に走行させることで、その片面にコート溶液を付着させる方法であり、これを片面ディップコートと言う場合がある。片面ディップコートにおいては、溶液の付着量は多孔質支持膜の表面状態、ライン速度、コート装置構成など、さまざまな因子に基づき成り行きで決まるため、コート条件を大きく変更することは難しいが、品質のいい超薄膜層を比較的安価な装置で製造することが出来る。また、多孔質支持膜に溶液をコートする際に常に問題となるのが膨潤による皺の発生であるが、ディップコートではロール上で膨潤に伴う皺が深く成長して折りたたまれない限り、皺の形に追随してコート溶液が付着するため、膨潤の影響を受けにくいという特徴がある。
片面ディップコートを行う際の溶液濃度の下限は0.1重量%以上が好ましく、0.6重量%以上がより好ましく、0.8重量%以上が更に好ましい。溶液濃度の上限は、5.0重量%以下が好ましく、2.5重量%以下がより好ましい。
本発明を実施例に基づいて説明する。
[透過性能評価]
気体分離膜のサンプルを直径47mmの円形に切り取り、ステンレス製ホルダー(アドバンテック社製、KS−47Fホルダー)に固定する。ホルダーの一次側から99.9%以上の酸素、もしくは99.9%以上の窒素を所定の圧力で加圧する。2次側の雰囲気が酸素99%以上、もしくは窒素99%以上に置換されていることを酸素濃度計で確認したら、透過した気体の量を石鹸膜流量計で測定する。透過した気体量、気温、大気圧から標準状態における透過速度(GPU)を計算し、酸素と窒素の透過速度の比から分離係数αを計算する。
[XPS測定]
気体分離膜のサンプルをジクロルメタンで浸漬洗浄を行ったあと、室内で風乾し、3mm四方の小片にカットした。これを2mmφのマスキングを施してXPS測定を行った。装置:VG社製 ESCALAB250
光源:Al Kα 15kV×10mA
観察範囲:直径 約1mm
得られたスペクトルのうちC−F結合の炭素原子に帰属される289〜294eVのピークをピークの両端の値を結んだ線をベースラインとして面積CFを求めた。同様にC−H結合の炭素原子に帰属される284〜285eVのピークを両端の値を結んだ線をベースラインとして面積CHを求めた。この面積から下記の式によってC1s比を定義した。
C1s比=面積CH/(面積CF+面積CH)
[AFM測定]
気体分離膜のサンプルを約1cm四方にカットし、2液混合型エポキシ樹脂でPETフィルムに固定後、両面テープでSUS板に固定し、以下の条件でAFM測定を行い、得られた画像から表面粗度測定Raを算出した。
また、穴の深さを求める際には穴の外側の平坦な部分を基準面とし、ここと穴の最深部との差を持って穴の深さとした。
装置:Digital Instruments社製 Nano Scope IV D3100
測定モード:タッピングモード
カンチレバー:NCH型シリコン単結晶プローブ
観察範囲:20μm四方
走査速度:0.3〜0.5Hz
振幅減衰率:15−25%
[表面形状観察]
気体分離膜のサンプルを約0.5cm四方にカットし、両面テープと銅テープでアルミ製サンプル台に固定し、以下の条件でSEM測定を行った。
装置:日立サイエンスシステムズ社製 S−3000N
加速電圧:15.0kV
この装置で17.3μm×25.5μmの視野で観察された穴の個数から10μ四方辺りの穴数を計算した。
[TOF−SIMS]
TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析器)は以下の条件で測定した。断面を観察する際にはエポキシ樹脂に包埋後、クライオミクロトームによって断面を剖出させた。
使用機器:TRIFT III (Physical Electronics社製)
一次イオン:Ga+
加速電圧:25kV
電流:120pA(DCとして)
分析面積:10μm×10μm(表面)、30μm×30μm(断面)
積算時間:60min(表面)、30min(断面)
検出イオン:負イオン
中和電子銃:有
[実施例1]
[溶液調整]
沸点97℃のパーフルオロ溶媒(3M社製、フロリナートFC−77)にパーフルオロアモルファスポリマー(デュポン社製、テフロン(登録商標)AF1600)を溶解する。このポリマーの密度は1.78g/cmである。片面ディップコートで塗工する際には1.0重量%の濃度に調整する。
[気体分離膜]
ポリエチレン製微多孔膜(膜厚20μm、目付12g/m、気孔率40%、透気度300秒)に、片面ディップコートで上記溶液を用いて、乾燥塗工目付量が0.6g/mに塗工なるように塗工する。このときの超薄膜層の平均厚みは340nmになる。
気温23℃、相対湿度55%の環境で溶媒を蒸発して得た塗工膜の性能を表1に示す。このときの露点温度は13℃で、気温との差は10℃である。1017GPUの酸素透過速度と2.0の分離係数αをもつ気体分離膜が得られた。図1(走査電子顕微鏡写真 倍率:2000倍)に示したようにこの膜の表面には平均直径0.79μmの凹構造が10μm四方あたり約51.8個存在している。この膜のAFMによる表面粗度は117nmと起伏に富んでおり、C1s比も0.015と基材の近くまで凹構造が発達していることがわかる。AFMによって測定された穴の深さは、160nm以上330nm以下であった。これは超薄膜層の平均厚みの49%以上、97%以下にあたる。このとき断面をSEMで観察したところ、気体分離膜の最薄部の厚さは10nm以下であった。コートした表面をTOF−SIMSで観察すると、全面にFのみが観察され、、0.1μmの分解能で貫通している穴は存在していないことが判明した。また、断面をTOF−SIMSで観察すると、表面付近にのみFが観察され、多孔質膜内への浸潤は観察されなかった。
[比較例1]
気温23℃、相対湿度15%の環境以外は実施例1と同様に塗工した膜の性能を表1に示す。このときの露点温度は−5℃で、気温との差は28℃である。2.2の分離係数αを有していたが、酸素透過速度が768GPUの膜しか得られなかった。この膜には凹構造が全く確認されず、C1s比も0.001と低く基材が平坦に覆われていることがわかる。
Figure 0005361117
本発明による気体分離膜は、内燃機関用空気供給装置に用いる窒素富化や酸素富化のほか、空調装置や工業用の気体製造装置など様々な用途に対する気体分離膜として利用できる。
本発明の実施例1と比較例1の気体分離膜表面の走査電子顕微鏡像 本発明の実施例1と比較例1のXPSスペクトル

Claims (6)

  1. 多孔質支持膜の少なくとも一方の表面上に気体分離性ポリマーからなる超薄膜層を備える気体分離膜であって、
    1)多孔質支持膜は、膜厚5μm以上、40μm以下、気孔率30%以上、95%以下、平均孔径1nm以上、200nm以下の微多孔膜からなり、
    2)気体分離性ポリマーがパーフルオロアモルファスポリマーからなり、
    3)超薄膜層の平均厚みが100nm以上、400nm以下であり、
    4)超薄膜層に、直径0.5μm以上、μm以下であって、深さが平均厚みの40%以上、100%未満の範囲にある凹状構造が、面積比20%以上、70%以下の範囲で存在し、
    5)気体分離膜が50GPU以上の酸素透過速度を有し、かつ酸素と窒素の分離係数αが1.1以上である
    ことを特徴とする気体分離膜。
  2. 超薄膜層表面のXPSによるC1s強度比が0.002以上、0.05以下であることを特徴とする請求項1に記載の気体分離膜。
  3. 超薄膜層のAFM表面粗度Raが60nm以上、400nm以下である請求項1又は2のいずれかに記載の気体分離膜。
  4. 微多孔膜がポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の気体分離膜。
  5. ポリオレフィン微多孔膜がポリエチレン微多孔膜であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の気体分離膜。
  6. 気体分離性ポリマーがパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとテトラフルオロエチレンの共重合体からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の気体分離膜。
JP2006125674A 2006-04-28 2006-04-28 気体分離膜 Expired - Fee Related JP5361117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006125674A JP5361117B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 気体分離膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006125674A JP5361117B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 気体分離膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007296454A JP2007296454A (ja) 2007-11-15
JP5361117B2 true JP5361117B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=38766399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006125674A Expired - Fee Related JP5361117B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 気体分離膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5361117B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9266066B2 (en) * 2011-12-13 2016-02-23 Pall Corporation Membrane with localized asymmetries
JP2015013256A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 住友ベークライト株式会社 浸透気化膜およびフェノール濃縮方法
RU2626645C1 (ru) * 2016-10-14 2017-07-31 Публичное акционерное общество "Нефтяная компания "Роснефть" Способ извлечения компонентов из природных и технологических газовых смесей пертракцией на нанопористых мембранах
JP7060451B2 (ja) * 2018-06-06 2022-04-26 東芝ライフスタイル株式会社 酸素富化膜の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1099665A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Japan Gore Tex Inc 気体分離膜および気体分離法
US6540813B2 (en) * 2000-06-13 2003-04-01 Praxair Technology, Inc. Method of preparing composite gas separation membranes from perfluoropolymers

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007296454A (ja) 2007-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3859464B2 (ja) ペルフルオロポリマーから複合ガス分離膜を製造する方法
EP2025390B1 (en) Gas separation membrane on microporous polyolefin support
KR101063697B1 (ko) Dme 제조 공정에 적용되는 이산화탄소/수소 분리막
JPH04231670A (ja) 移動式機関用空気取入れシステム
AU2007263408A1 (en) Ceramic filter
BRPI0718602A2 (pt) Filtro de cerâmica e método e de regenaração do mesmo.
JP5361117B2 (ja) 気体分離膜
WO2016014491A1 (en) Composite membranes for separation of gases
WO2017175656A1 (ja) 酸性ガス分離膜及びこれを用いた酸性ガス分離方法、並びに酸性ガス分離モジュール及び酸性ガス分離装置
EP3659696A1 (en) Separation membrane sheet, separation membrane element, separation membrane module, and method for producing separation membrane sheet
JP2007222841A (ja) プリーツエレメント
KR20160026070A (ko) 기체분리막의 제조 방법
US11305240B2 (en) Zeolite membrane complex and method of producing zeolite membrane complex
CN111867710B (zh) 沸石膜复合体及沸石膜复合体的制造方法
US20210322932A1 (en) Zeolite membrane composite, method of producing zeolite membrane composite, and separation method
JP2020044523A (ja) 水蒸気分離膜、及び水蒸気分離膜の製造方法
CN113828168A (zh) 一种耐溶剂正渗透复合膜及其制备方法和应用
EP3363528B1 (en) Semipermeable membrane and method for producing semipermeable membrane
EP3895786A1 (en) Power generation system
EP3895787A1 (en) Power generation system
JP2010274174A (ja) 炭素膜複合体および分離膜モジュール
CN115445455B (zh) 一种MOFs梯度分布的超薄混合基质非对称膜的制备方法
US20230330603A1 (en) Separation membrane complex and method of producing separation membrane complex
WO2016104049A1 (ja) ガス分離方法
US20220029178A1 (en) Power generation system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5361117

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees