JP5359538B2 - 復号装置、復号方法およびプログラム - Google Patents

復号装置、復号方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、復号装置、復号方法およびプログラムに関する。
畳み込み符号の中で、初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たすものをTail-biting畳み込み符号という。Tail-biting畳み込み符号は、誤り訂正符号の一種で、情報ビット列の符号化の際に、符号化装置内のシフトレジスタの初期状態が情報ビット列の終端部によって初期化(Tail bite)される。したがってTail-biting畳み込み符号の復号処理では、復号開始時点における初期状態を一意に定めることができない。
復号開始時点における初期状態を一意に定めることができないという問題を解決するために、たとえば特許文献1の「ビタビ復号器」が提案されている。
特許文献1に開示されている「ビタビ復号器」では、全状態について各々をパスの始点と仮定してメトリックの演算が行われる(特許文献1の請求項1)。
また、非特許文献1、2には、Tail-biting畳み込み符号の復号において、ビタビ復号を繰り返し用いることにより、比較対象となるパスの数を削減する手法が提案されている。
特許第3120342号公報
Tsao−Tsen Chen;Shiau−He Tsai,"Reduced−complexity wrap−around Viterbi algorithm for decoding Tail−biting convolutional codes,"IEEE Wireless Conference 2008,pp.1−6,June2008. Hung−Ta Pai;Yunghsiang Han;Ting−Yi Wu;Po−ning Chen;Shin−Lin Shieh,"Low−complexity ML decoding for convolutional Tail−biting codes,"IEEE Communication Letters,pp.883−885,Dec.,2008.
上述したように、Tail-biting畳み込み符号を復号する際には、復号開始時点における初期状態を一意に定めることができないという問題を解決するために、たとえば「全状態について各々をパスの始点と仮定してメトリックの演算を行う」などの方策が採られる(たとえば特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の発明では、全状態について各々をパスの始点と仮定してメトリックの演算が行われるので、復号の途中において探索すべき候補の数がTail-zero等の一般的な畳み込み符号と比べて多くなる。この探索候補数の増大のために、Tail-biting畳み込み復号装置は、Tail-zero等の一般的な畳み込み復号装置と比較して複雑な処理が要求され、復号遅延も増大する傾向がある。
また、非特許文献1の発明では、同じ復号方法を何度も繰り返すため、復号処理が複雑になる。また、非特許文献2の発明では、まず、可能性の高い初期状態を見付けるための復号処理を行い、次に、この復号処理によって見付けた可能性の高い初期状態を初期状態とする復号処理が、見付けた初期状態の回数分行われる。これによっても復号処理を行う回数は多数となり、やはり復号処理が複雑になる。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、復号結果に対する信頼性を確保しつつ復号の処理を簡略化できると共に復号遅延を小さくすることができる復号装置、復号方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第一の観点は、復号装置としての観点である。すなわち、本発明の復号装置は、初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータ(すなわちTail-biting畳み込み符号)をビタビ復号する復号装置において、復号装置の各初期状態におけるパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第1のパスメトリックを与え、復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態に至るまでの各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第2のパスメトリックを得る第1段階の生き残りパス選択手段と、得られた第2のパスメトリックを初期状態におけるパスメトリックとして再び同じ復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態のN(Nは自然数)前まで生き残りパスを選択し、最終状態のN前の状態における第3のパスメトリックを得る第2段階の生き残りパス選択手段と、最終状態のN前の状態から最終状態までの各遷移に対応するブランチのメトリックと第3のパスメトリックとの合計値が最大となるパスを、最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で選択する最尤パス選択手段と、を備えるものである。たとえばNは1である。
さらに、第1段階のパスメトリック算出手段は、第2のパスメトリックを第1のパスメトリックに置き換えることにより同じ処理をM(Mは自然数)回繰り返し、得られた結果を第2のパスメトリックとして第2段階の生き残りパス選択手段に与えてもよい。
あるいは、本発明の復号装置は、初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータをビタビ復号する復号装置において、復号装置の初期状態のパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第4のパスメトリックを与え、初期状態から最終状態に至る各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第5のパスメトリックを得、さらに第5のパスメトリックを初期状態におけるパスメトリックとして初期状態から最終状態に至る各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択する生き残りパス選択手段と、最終状態における生き残りパスのうちパスメトリック値が最大となるパスを最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で最尤のパスとして選択する最尤パス選択手段と、を備えるものである。
本発明の第二の観点は、復号方法としての観点である。すなわち、本発明の復号装置は、初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータ(すなわちTail-biting畳み込み符号)をビタビ復号する復号装置が行う復号方法において、復号装置の各初期状態におけるパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第1のパスメトリックを与え、復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態に至るまでの各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第2のパスメトリックを得る第1段階の生き残りパス選択ステップの処理と、得られた第2のパスメトリックを初期状態におけるパスメトリックとして再び同じ復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態のN前まで生き残りパスを選択し、最終状態のN前の状態における第3のパスメトリックを得る第2段階の生き残りパス選択ステップの処理と、最終状態のN前の状態から最終状態までの各遷移に対応するブランチのメトリックと第3のパスメトリックとの合計値が最大となるパスを、最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で選択する最尤パス選択ステップの処理と、を実行するものである。たとえばNは1である。
さらに、第1段階のパスメトリック算出ステップの処理として、第2のパスメトリックを第1のパスメトリックに置き換えることにより同じ処理をM回繰り返し、得られた結果を第2のパスメトリックとして第2段階の生き残りパス選択ステップの処理に与えてもよい。
あるいは、本発明の復号方法は、初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータをビタビ復号を実行する復号方法において、復号装置が、初期状態のパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第4のパスメトリックを与え、初期状態から最終状態に至る各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第5のパスメトリックを得、さらに第5のパスメトリックを初期状態におけるパスメトリックとして初期状態から最終状態に至る各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択する生き残りパス選択ステップの処理と、最終状態における生き残りパスのうちパスメトリック値が最大となるパスを最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で最尤のパスとして選択する最尤パス選択ステップの処理と、を実行するものである。
本発明の第三の観点は、プログラムとしての観点である。すなわち、本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の復号装置における、第1段階および第2段階の生き残りパス選択手段、最尤パス選択手段、の機能を実現するものである。
本発明によれば、復号結果に対する信頼性を確保しつつ復号の処理を簡略化できると共に復号遅延を小さくすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る復号装置のブロック構成図である。 図1の制御部が行う処理手順を示すフローチャートの一部である。 図1の制御部が行う処理手順を示すフローチャートであり、図2から続くフローチャートである。 図3のフローチャートにおける制御部の処理手順を説明するためのトレリス線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る復号装置のブロック構成図である。 図5の制御部が行う処理手順を示すフローチャートである。
(本発明の第1の実施の形態に係る復号装置1の構成について)
本発明の第1の実施の形態に係る復号装置1の構成について図1を参照して説明する。図1は、復号装置1のブロック構成図である。復号装置1は、誤り訂正符号の一種であるTail-biting畳み込み符号を復号する装置である。復号装置1は、入力データ記憶部10、ブランチ相関部11、生き残りパス選択部12、パスメトリック記憶部13、Tail-biting候補選択部14および復号結果出力部15から構成されている。なお、請求項でいう第1の生き残りパス選択手段および第2の生き残りパス選択手段は、生き残りパス選択部12が双方を兼ねている。また、請求項でいう最尤パス選択手段は、Tail-biting候補選択部14である。
ここで、メトリックとは、ブランチあるいはパスに対応する符号語と入力データ20との相関値である。ブランチとは、状態から状態への遷移である。パスとは、初期状態から最終状態(または途中の状態)に至るブランチの集合である。初期状態とは、復号開始時点でのとり得る状態の集合である。最終状態とは復号終了時点においてとり得る状態の集合である。すなわち、初期状態も最終状態も複数あり、対応する生き残りパスも状態の数と同じだけ存在する。
入力データ記憶部10は、復号装置1への入力データ20を記憶する。入力データ20は、誤り訂正符号の一種であるTail-biting畳み込み符号によって符号化された符号語を表す。
ブランチ相関部11は、入力データ記憶部10からの読み出しデータ21に対してブランチのメトリックの計算を行う。
生き残りパス選択部12は、ブランチ相関部11からのブランチのメトリック22と、パスメトリック記憶部13から読み出した過去の生き残りパス情報23とから、新たな生き残りパスを選択した後、パスメトリック記憶部13に更新値24を書き戻す。すなわち、生き残りパス選択部12は、パスメトリック記憶部13に格納されている過去の生き残りパス情報23を読み出して空き状態となったパスメトリック記憶部13のメモリ(不図示)に対し、更新値24を書き込む。
パスメトリック記憶部13は、各生き残りパスのメトリック累積値(すなわち、初期状態から最終状態の1つ前の状態までのパスメトリック累積値)、パスに付随する復号結果、各パスと対応する初期状態に関する情報を保持し、生き残りパス選択部12はこれらの情報を更新する機能も併せ持つ。
Tail-biting候補選択部14は、後述する処理における第2段目の最終状態において、パスメトリック記憶部13から最終状態の1つ前までの状態の生き残りパスの情報25(パスメトリック累積値)を読み出す。また、Tail-biting候補選択部14は、この読み出し値と、ブランチ相関部11から得た最終状態のブランチのメトリック26とを合計した上で、 Tail-biting畳み込み符号の構造的制約に基づいてさらに生き残りパスを選別(ふるいにかける)する。
復号結果出力部15は、Tail-biting候補選択部14がふるいにかけた生き残りパス情報27をもとに、最終復号結果28を出力する。
(復号装置1の動作について)
次に、復号装置1の動作について図2〜図4を参照して説明する。図2、図3は、復号装置1の制御部16の処理手順を示すフローチャートである。図4は、図3のフローチャートにおけるステップS12〜S14の処理手順を説明するためのトレリス線図である。
START:復号装置1は、入力データ20(Tail-biting畳み込み符号語)が到着すると復号処理を開始し、ステップS1の処理へ移行する。
ステップS1:入力データ記憶部10は、入力データ20を読み込む。
ステップS2:パスメトリック記憶部13は、保持するパスメトリック累積値を初期化してステップS3の処理へ移行する。
ステップS3:パスメトリック記憶部13は、パスメトリック累積値を除く全ての情報(各生き残りパスに対応する復号結果など)を初期化してステップS4の処理へ移行する。
ステップS4:ブランチ相関部11は、入力データ記憶部10から各状態についてのデータ21を読み出し、各ブランチのメトリックを計算してステップS5の処理へ移行する。
なお、ブランチ相関部11が行うステップS4の処理は、同一状態に遷移する各ブランチについて繰り返される(繰り返し♯1)。
ステップS5:生き残りパス選択部12は、ブランチ相関部11から各ブランチのメトリック22を読み出すと共に、パスメトリック記憶部13から過去の生き残りパス情報23としてのパスメトリック累積値(初期状態から最終状態の1つ前までのパスメトリック累積値)を読み出し、生き残りパス選択部12において、これらの値を合計してステップS6の処理へ移行する。
なお、ステップS5においては、ステップS2においてパスメトリック記憶部13のパスメトリック累積値が初期化されているため、第1段目の処理では、初期値が読み出され、第2段目の処理では、第1段目の処理のステップS6においてパスメトリック記憶部13に書き戻された更新値24としてのパスメトリック累積値が読み出される。
ステップS6:生き残りパス選択部12は、合計の結果が最大となるパスを生き残りパスとし、その情報を更新値24としてパスメトリック記憶部13に書き戻してステップS7の処理へ移行する。更新値24は、初期状態から最終状態の1つ前までの生き残りパスのメトリック累積値を示す情報である。
なお、ブランチ相関部11、生き残りパス選択部12が行うステップS4、S5、S6の処理は、データ20の最終状態を除く各状態に対して繰り返される(繰り返し♯2)。
ステップS7:入力データ記憶部10は、データ20の処理について、第1段目の処理は終了しているか否かを判断する。すなわち、入力データ記憶部10は、データ20の処理について、第1段目の処理が未だ終了していない場合(ステップS7でNo)、ステップS8の処理へ移行する。一方、入力データ記憶部10は、データ20の処理について、第1段目の処理が終了している場合(ステップS7でYes)、ステップS12(A)の処理へ移行する。なお、ステップS7における入力データ記憶部10の判断には、後述するステップS11で立てるフラグを利用する。
ステップS8:ブランチ相関部11は、入力データ記憶部10から各状態についてのデータ21を読み出し、各ブランチのメトリックを計算してステップS9の処理へ移行する。
なお、ブランチ相関部11が行うステップS8の処理は、各最終状態の1つ前の状態から最終状態に遷移する全てのブランチに対して繰り返される(繰り返し♯3)。
ステップS9:生き残りパス選択部12は、ブランチ相関部11から最終状態の1つ前から最終状態に遷移する各ブランチのメトリック22を読み出すと共に、パスメトリック記憶部13からパスメトリック読み出し値23(すなわち、初期状態から最終状態の1つ前までの生き残りパスのパスメトリック累積値)を読み出し、生き残りパス選択部12において、これらの値を合計してステップS10の処理へ移行する。
ステップS10:生き残りパス選択部12は、合計の結果が最大となるパスを生き残りパスとし、その情報を更新値24としてパスメトリック記憶部13に書き戻してステップS11の処理へ移行する。
ステップS11:入力データ記憶部10は、データ20の読み出し位置を先頭に戻し、第1段目の処理終了フラグを立て、ステップS3の処理へ戻る。
ステップS12:Tail-biting候補抽出部14は、パスメトリック記憶部13より初期状態から最終状態の1つ前までの状態におけるメトリック累積値25を読み出し、ブランチ相関部11より最終状態の1つ前から最終状態に遷移するブランチのメトリック26を読み出してステップS13の処理へ移行する。これにより、Tail-biting候補抽出部14では、初期状態から最終状態までの複数の最尤パスの候補が生成される。
ステップS13:Tail-biting候補抽出部14は、生成された最尤パスの候補の中から図4を参照して後述する「最終状態=初期状態」の条件を満たす生き残りパスを選択し、その情報27を復号結果出力部15に送出してステップS14の処理へ移行する。
ステップS14:復号結果出力部15は、入力された生き残りパスの情報27に基づいて、最尤のパスの復号の結果を復号結果28として出力して信号処理を終了する(END)。
ここで、ステップS12〜S14の処理について図4のトレリス線図を参照して説明する。図4において「○」は状態を示す。また、図4において実線太矢印は生き残りパスを示す。また、図4において、破線は生き残らなかったパスを示す。また、図4において、細実線は未だ判定が行われていないブランチを示す。
いま、最終状態33に対するTail-biting候補選択を行っている場合を考える。このとき、最終状態33に至るブランチは、状態31からのブランチ37と、状態30からのブランチ36とがある。
Tail-biting候補選択部14は、これら2つのブランチと前状態までの生き残りパスとの組み合わせによって考えられる全てのパス対して、それぞれのパスに紐づく初期状態が最終状態33と一致しているかどうかを調べ、一致しているパスのみを選択する。一致しているパスが複数ある場合は、それらの中でメトリックが最大のものを生き残りパスとして選択する。
次に、ステップS14の処理においては、Tail-biting候補選択部14は、最終状態32〜最終状態35までの全ての最終状態に対して生き残った最尤パスの候補のメトリックを比較し、最も確からしい最尤パスを決め、復号結果出力部15は、それをもとに復号結果28を出力する。
(効果の説明)
以上説明したように、復号装置1の各初期状態におけるパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第1のパスメトリックを与え、データ20に基づいて初期状態から最終状態に至るまでの各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第2のパスメトリックを得て、第2のパスメトリックを復号装置1の各初期状態におけるパスメトリックとして与え、再び同じデータ20に基づいて初期状態から最終状態のN前まで生き残りパスを選択し、最終状態のN前の状態における第3のパスメトリックを得て、最終状態のN前の状態から最終状態までの各遷移に対応するブランチのメトリックと第3のパスメトリックとの合計値が最大となるパスを、最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で選択する。
このように復号装置1は、2段階のビタビ復号を適用することと、復号の最終状態における最尤パスの決定前に、Tail-biting候補選択部14により符号構造に基づいて比較対象となるパスをふるいにかけること、を特徴としている。
すなわち、2段階で復号を行うことで、初期状態の曖昧さに起因する復号性能劣化を軽減できる。たとえば第1段目の開始時点では「全ての初期状態に対応するメトリックを全て同じ値とする」ことにより全ての初期状態を同じ重要度で扱う。この状態から第1段目の復号処理を行うことで可能性の高い初期状態を絞り込むことができる。
第2段目では、第1段目の最終状態でのメトリックを用いて復号を開始する。第1段目の最終状態でのメトリックには、第1段目の処理によって絞り込まれた初期状態の情報が保持されている。このため、第2段目ではより確からしい初期状態から復号を開始することができる。
また、Tail-biting畳み込み符号の構造的制約に基づいて最尤パスを選別(ふるいにかける)しているので、復号結果に対する高い信頼性を確保できる。また、構造的制約による生き残りパスの選別を復号の最終状態に対してのみ適用しているので、復号装置1の構成を簡略化できる。
(本発明の第2の実施の形態に係る復号装置1Aについて)
本発明の第2の実施の形態に係る復号装置1Aについて図5、図6を参照して説明する。復号装置1Aは、復号装置1と一部が異なる。よって、復号装置1と共通する部材については同一または同一系の符号を用い、その説明を省略または簡略化し、復号装置1とは異なる部材について主に説明する。復号装置1Aのブランチ相関部11Aは、復号装置1のブランチ相関部11が出力する最終状態のブランチのメトリック26を出力していない。
また、図6は、復号装置1Aの処理手順を示すフローチャートであるが、図2、図3のフローチャートと共通する処理(START、ステップS1〜S3、S7、S11、S13、S14)については図2、図3と同じ符号とし、その説明を省略または簡略化し、図2、図3とは異なる処理について主に説明する。
ステップS20:ブランチ相関部11Aは、入力データ記憶部10より初期状態から最終状態までの各状態についてのデータ21Aを読み出し、各ブランチのメトリックを計算してステップS21の処理へ移行する。
なお、ブランチ相関部11Aが行うステップS20の処理は、初期状態から最終状態までの同一状態に遷移する各ブランチに対して繰り返される(繰り返し♯4)。
ステップS21:生き残りパス選択部12Aは、ブランチ相関部11Aから初期状態から最終状態までの各ブランチのメトリック22Aを読み出すと共に、パスメトリック記憶部13Aからパスメトリック読み出し値23Aを読み出し、これらの値を合計してステップS22の処理へ移行する。
なお、ステップS21においては、ステップS2においてパスメトリック記憶部13Aのパスメトリック累積値が初期化されているため、第1段目の処理においては初期値が読み出され、第2段目の処理においてはステップS22でパスメトリック記憶部13Aに書き戻されたメトリックの値が読み出される。
ステップS22:生き残りパス選択部12Aは、合計の結果が最大となるパスを生き残りパスとし、その情報を更新値24Aとしてパスメトリック記憶部13Aに書き戻してステップS7の処理へ移行する。
なお、ブランチ相関部11A、生き残りパス選択部12Aが行うステップS20、S21、S22の処理は、データ20の初期状態から最終状態までの各状態に対して繰り返される(繰り返し♯5)。
ステップS23:Tail-biting候補抽出部14Aは、パスメトリック記憶部13Aから最終状態におけるメトリック累積値25Aを読み出してステップS13の処理へ移行する。
これにより、Tail-biting候補抽出部14Aには、初期状態から最終状態までの複数の最尤パスの候補が読み出される。
このように、復号装置1Aでは、ブランチ相関部11AからTail-biting候補選択部14Aへの最終状態に関するブランチのメトリック26の提供を省略することができる。
(プログラムを用いる実施の形態)
また、復号装置1、1Aの各部は、所定のプログラムにより動作する汎用の情報処理装置(CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)など)によって構成されてもよい。例えば、汎用の情報処理装置は、メモリ、CPU、入出力ポートなどを有する。汎用の情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、汎用の情報処理装置には、復号装置1、1Aの各部の機能が実現される。また、その他の機能についてもソフトウェアにより実現可能な機能については汎用の情報処理装置とプログラムとによって実現することができる。
なお、汎用の情報処理装置が実行する制御プログラムは、復号装置1、1Aの出荷前に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、復号装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、制御プログラムの一部が、復号装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。復号装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶される制御プログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、制御プログラムは、汎用の情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り、様々に変更が可能である。たとえば、図1において入力データ記憶部10を設ける代わりに入力データを必要回数分繰り返してブランチ相関部11に入力するようにしてもよい。
また、図1のパスメトリック記憶部13において各パスに紐付けられた初期状態を記憶する代わりに、Tail-biting候補選択部14において各パスをトレースバックすることで初期状態を発見するようにしてもよい。
また、図1のパスメトリック記憶部13において、パスの復号結果に関する情報を記憶する代わりに、復号装置1の状態遷移履歴に関する情報を記憶するようにしてもよい。
また、図1のブランチ相関部11や生き残りパス選択部12、パスメトリック記憶部13、Tail-biting候補選択部14においては、相関メトリックの代わりに、各パスに対応する符号語と復号装置1の入力との間のユークリッド距離を用いることも可能である。ユークリッド距離を用いる場合は、より距離が小さいパスの方が尤度が高くなる。
また、図2、図6における第1段目の処理は、繰り返し行うことも可能である。すなわち、生き残りパス選択部12、12Aは、第1段目の処理が終了した結果得られたパスメトリック記憶部13、13Aの更新値24を、第1段目の処理を開始する際の過去の生き残りパス情報23に置き換えて再度処理を実行する処理を複数M回繰り返してもよい。
この場合、ステップS11における終了フラグは所定の繰り返し回数が終了したことを示すフラグとなる。この繰り返し回数は、多ければ多いほど初期状態の曖昧さは払拭される。しかしながら、この繰り返し回数は、多ければ多いほど復号遅延も増加する。よって、初期状態の曖昧さの払拭度合いと復号遅延との関係に基づき適当な繰り返し回数を設定することが好ましい。
また、第2段階の生き残りパス選択ステップの処理において、初期状態から最終状態のN前の状態まで復号処理を行い、Nを“1”として説明した。これは説明を分り易くするためであり、Nの値は“1”に限定されない。たとえば、Nをデータ20と同じ長さとすることで生き残りパスを選択せず、可能性のあるパス全てに対して最尤パス選択ステップの処理を適用してもよい。
図2、図6のフローチャートにおいて、ステップS2のパスメトリック初期化に用いる初期値は零としてもよい。
また、以上に挙げたその他の実施の形態を組み合わせて実施することも可能である。
1、1A…復号装置、10…入力データ記憶部、11、11A…ブランチ相関部、12、12A…生き残りパス選択部(第1、第2の生き残りパス選択手段、生き残りパス選択手段)、13、13A…パスメトリック記憶部、14、14A…Tail-biting候補選択部(最尤パス選択手段)、15…復号結果出力部

Claims (7)

  1. 初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータをビタビ復号する復号装置において、
    上記復号装置の各初期状態におけるパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第1のパスメトリックを与え、復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態に至るまでの各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第2のパスメトリックを得る第1段階の生き残りパス選択手段と、
    上記第2のパスメトリックを上記復号装置の各初期状態におけるパスメトリックとして与え、再び同じ上記復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態のN(Nは自然数)前まで生き残りパスを選択し、最終状態のN前の状態における第3のパスメトリックを得る第2段階の生き残りパス選択手段と、
    最終状態のN前の状態から最終状態までの各遷移に対応するブランチのメトリックと第3のパスメトリックとの合計値が最大となるパスを、最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で選択する最尤パス選択手段と、
    を備え
    上記Nは、符号長より小さい整数である、
    ことを特徴とする復号装置。
  2. 請求項1記載の復号装置において、
    前記Nは、“1”である、
    ことを特徴とする復号装置。
  3. 請求項1または2記載の復号装置において、
    前記第1段階の生き残りパス選択手段は、前記第2のパスメトリックを前記第1のパスメトリックに置き換えて再度処理を実行する処理を複数M(Mは自然数)回繰り返した結果を前記第2のパスメトリックとする、
    ことを特徴とする復号装置。
  4. 初期状態と最終状態とが一致するという条件を満たして畳み込み符号化されたデータをビタビ復号する復号装置が行う復号方法において、
    上記復号装置が、
    復号装置の各初期状態におけるパスメトリックを全て等しい重みにより初期化して第1のパスメトリックを与え、復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態に至るまでの各状態遷移においてパスメトリックがより大きくなるパスを生き残りパスとして選択し、最終状態における第2のパスメトリックを得る第1段階の生き残りパス選択ステップの処理と、
    上記第2のパスメトリックを初期状態におけるパスメトリックとして再び同じ復号装置入力データに基づいて初期状態から最終状態のN(Nは自然数)前まで生き残りパスを選択し、最終状態のN前の状態における第3のパスメトリックを得る第2段階の生き残りパス選択ステップの処理と、
    最終状態のN前の状態から最終状態までの各遷移に対応するブランチのメトリックと上記第3のパスメトリックとの合計値が最大となるパスを、最終状態と初期状態とが一致するという条件の下で選択する最尤パス選択ステップの処理と、
    を実行し、
    上記Nは、符号長より小さい整数である、
    ことを特徴とする復号方法。
  5. 請求項記載の復号方法において、
    上記Nは“1”である、
    ことを特徴とする復号方法。
  6. 請求項または記載の復号方法において、
    前記第1段階のパスメトリック算出ステップの処理として、前記第2のパスメトリックを前記第1のパスメトリックに置き換えることにより同じ処理をM(Mは自然数)回繰り返し、得られた結果を前記第2のパスメトリックとして前記第2段階の生き残りパス選択ステップの処理に与える、
    ことを特徴とする復号方法。
  7. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
    請求項1からのいずれか1項記載の復号装置における、第1および第2の生き残りパス選択手段、最尤パス選択手段、の機能を実現する、
    ことを特徴とするプログラム。
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