JP5358420B2 - 蛍光式温度センサ及び温度の測定方法 - Google Patents

蛍光式温度センサ及び温度の測定方法 Download PDF

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Description

本発明は測定技術に係り、蛍光式温度センサ及び温度の測定方法に関する。
蛍光物質の蛍光寿命が温度によって変化する性質を利用した、蛍光式温度センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。蛍光式温度センサは、過酷な環境下で温度を測定可能であるという、長所を有する。
特開平9−178575号公報
かかる長所を有する蛍光式温度センサの適応分野は多岐にわたり、蛍光式温度センサのさらなる精度の向上が求められている。そこで、本発明は、温度を正確に測定可能な蛍光式温度センサ及び温度の測定方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様は、(a)励起光を発する発光体と、(b)光導波路を介して励起光を照射される蛍光体と、(c)光導波路を介して蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定する蛍光測定器と、(d)光導波路が所定の値の長さを有する場合の、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係を保存する関係記憶部と、(e)蛍光強度の測定値及び光導波路を介さずに測定された励起光の光強度の値に基づき、光導波路の長さの実測値を算出する実測長算出部と、(f)光導波路の長さの所定の値からの長さの実測値の偏差に基づき、測定された蛍光寿命の値を補正する蛍光補正部と、(g)蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係と、補正された蛍光寿命の値と、に基づき、蛍光体の雰囲気温度の値を算出する温度算出部と、を備える蛍光式温度センサであることを要旨とする。
本発明の態様に係る蛍光式温度センサは、蛍光を伝搬する光導波路の長さにかかわらず、蛍光体の雰囲気温度を正確に測定することを可能にする。
本発明の他の態様は、(a)発光体から励起光を発することと、(b)光導波路を介して励起光を蛍光体に照射することと、(c)光導波路を介して蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定することと、(d)光導波路が所定の値の長さを有する場合の、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係を用意することと、(e)蛍光強度の測定値及び光導波路を介さずに測定された励起光の光強度の値に基づき、光導波路の長さの実測値を算出することと、(f)光導波路の長さの所定の値からの長さの実測値の偏差に基づき、測定された蛍光寿命の値を補正することと、(g)蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係と、補正された蛍光寿命の値と、に基づき、蛍光体の雰囲気温度の値を算出することと、を含む、温度の測定方法であることを要旨とする。
本発明の態様に係る温度の測定方法は、蛍光を伝搬する光導波路の長さにかかわらず、蛍光体の雰囲気温度を正確に測定することを可能にする。
本発明のさらに他の態様は、(a)励起光を発する発光体と、(b)光導波路を介して励起光を照射される蛍光体と、(c)光導波路を介して蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定する蛍光測定器と、(d)光導波路が所定の値の長さを有する場合の、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係を保存する関係記憶部と、(e)蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係と、測定された蛍光寿命の値と、に基づき、蛍光体の雰囲気温度の値を算出する温度算出部と、(f)蛍光強度の測定値及び光導波路を介さずに測定された励起光の光強度の値に基づき、光導波路の長さの実測値を算出する実測長算出部と、(g)光導波路の長さの所定の値からの長さの実測値の偏差に基づき、蛍光体の雰囲気温度の算出値を補正する温度補正部と、を備える蛍光式温度センサであることを要旨とする。
本発明の態様に係る蛍光式温度センサも、蛍光を伝搬する光導波路の長さにかかわらず、蛍光体の雰囲気温度を正確に測定することを可能にする。
本発明のさらに他の態様は、(a)発光体から励起光を発することと、(b)光導波路を介して励起光を蛍光体に照射することと、(c)光導波路を介して蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定することと、(d)光導波路が所定の値の長さを有する場合の、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係を用意することと、(e)蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係と、測定された蛍光寿命の値と、に基づき、蛍光体の雰囲気温度の値を算出することと、(f)蛍光強度の測定値及び光導波路を介さずに測定された励起光の光強度の値に基づき、光導波路の長さの実測値を算出することと、(g)光導波路の長さの所定の値からの長さの実測値の偏差に基づき、蛍光体の雰囲気温度の算出値を補正することと、を含む、温度の測定方法であることを要旨とする。
本発明の態様に係る温度の測定方法も、蛍光を伝搬する光導波路の長さにかかわらず、蛍光体の雰囲気温度を正確に測定することを可能にする。
本発明によれば、温度を正確に測定可能な蛍光式温度センサ及び温度の測定方法を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る発光体の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光強度の時間変化の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る励起光を消灯後の、蛍光体の蛍光強度の雰囲気温度に依存する減衰特性の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光体の雰囲気温度と、蛍光寿命と、の関係の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る複数の長さの光導波路のそれぞれの透過率の波長依存性の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る複数の異なる長さの光導波路をそれぞれ用いた場合の、蛍光強度のスペクトルの例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る光導波路の長さと、蛍光測定器で測定される蛍光寿命と、の関係の一例を示す第1のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る励起光の光強度に対する蛍光の光強度の強度比と、光導波路の算出された長さと、の関係の一例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る光導波路の長さと、蛍光測定器で測定される蛍光寿命と、の関係の一例を示す第2のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る光導波路の長さと、蛍光測定器で測定される蛍光寿命と、の関係の一例を示す第3のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る光導波路の長さの偏差と、蛍光測定器で測定される蛍光寿命の測定誤差と、の関係の一例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第3の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第4の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。 本発明の第6の実施の形態に係る蛍光式温度センサの模式図である。 本発明の第6の実施の形態に係る温度の測定方法のフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサは、図1に示すように、励起光を発する発光体2と、光導波路15を介して励起光を照射され、スペクトルに広がりのある蛍光を発する蛍光体1と、光導波路15を介して蛍光体1の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定する蛍光測定器4と、光導波路15を介さずに励起光を受光し、励起光の光強度の値を測定する励起光測定器3と、を備える。
さらに蛍光式温度センサは、光導波路15が所定の値の長さを有する場合の、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係を保存する関係記憶部401と、励起光の光強度の測定値及び蛍光強度の測定値に基づき、光導波路15の長さの実測値を算出する実測長算出部302と、光導波路15の長さの所定の値からの長さの実測値の偏差に基づき、測定された蛍光寿命の値を補正する蛍光補正部304と、蛍光寿命及び蛍光体の雰囲気温度の関係と、補正された蛍光寿命の値と、に基づき、蛍光体1の雰囲気温度の値を算出する温度算出部305と、を備える。
蛍光体1は、蛍光物質、又は遷移金属がドープされた蛍光物質からなる。遷移金属がドープされた蛍光物質としては、ルビー等のCr3+系材料、Mn2+系材料、Mn4+系材料、及びFe2+系材料が使用可能である。あるいは、蛍光体1は、ユウロピウム(Eu)がドープされたアルミン酸ストロンチウム(SrAl24系)からなる。蛍光体1は、熱伝導性の保護容器16に格納されていてもよい。
発光体2は、図2に示すように、例えば円筒状のパッケージ21と、パッケージ21の開口を覆う光学窓22と、パッケージ21の内部に配置された発光素子23と、を備える。パッケージ21には、メタルCANパッケージ及び樹脂成型パッケージ等が使用可能である。光学窓22には、石英ガラス等からなる透明板及びレンズ等が使用可能である。発光素子23には、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)及び半導体レーザ(LD:Laser Diode)等の半導体発光素子が使用可能である。より具体的には、発光素子23には、AlGaInPをチップ材料とする四元素系発光素子、及びInGaNをチップ材料とする三元素系発光素子が使用可能である。例えば、発光素子23には、図1に示す通電制御部501が接続される。通電制御部501は、発光素子23を点滅するように通電(ON/OFF)を制御し、発光素子23から蛍光体1の励起光を断続的に放射させる。
発光体2に対向して、ダイクロイックミラー11が配置されている。ダイクロイックミラー11は、励起光の一部を透過させ、励起光の一部を反射する。ダイクロイックミラー11を透過した励起光は、励起光測定器3に到達する。励起光測定器3は、例えば、フォトダイオード等の受光素子を含む。ここで、発光体2から発せられた励起光の光強度をI0、ダイクロイックミラー11を透過する励起光の比率をα、とすると、励起光測定器3で受光される励起光の光強度IEは、下記(1)式で与えられる。
E=αI0 ・・・(1)
ダイクロイックミラー11で反射された励起光は、進行方向を直角に折り曲げられ、レンズ12及び光導波路15を経て、蛍光体1に到達する。光導波路15は、長さLaを有する。光導波路15の長さLaは、第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサの設置に応じて、適宜変更され得る。光導波路15には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Poly(methyl methacrylate))からなるプラスチック光ファイバ等が使用可能であるが、励起光及び蛍光を伝搬可能であれば、これに限定されない。
発光体2から励起光を照射された蛍光体1は、蛍光を発する。図3に示すように、蛍光強度は、発光体2の発光強度に依存して、時間経過とともに一定の値まで増加する。また、発光体2を消灯すると、蛍光強度は時間経過とともに減衰する。励起光が消光した瞬間又は直後と比較して蛍光強度が1/eに低下するまでに要する時間は、蛍光体1の蛍光寿命τとして定義される。なお、eは自然対数である。
図1に示す蛍光体1が発した蛍光は、光導波路15及びレンズ12を経て、ダイクロイックミラー11に到達する。さらに、蛍光は、ダイクロイックミラー11を透過して、蛍光測定器4に到達する。蛍光測定器4は、例えば、フォトダイオード等の受光素子を含む。ここで、例えば蛍光体1がルビー等からなる場合、励起光の光強度に対する蛍光の光強度の比率をγ、蛍光強度を測定する時間をt、光導波路15の損失係数をdとすると、蛍光測定器4で受光される蛍光の光強度IFtは、下記(2)式の指数関数で与えられる。
Ft=γe-dLa-t/τ(1−α)I0 ・・・(2)
蛍光測定器4は、下記(3)式で与えられる、励起光が消光した瞬間又は直後(t=0)の蛍光の光強度IFを測定する。さらに蛍光測定器4は、蛍光体1の蛍光寿命の値τaを測定する。
F=γe-dLa(1−α)I0 ・・・(3)
発光体2、ダイクロイックミラー11、レンズ12、励起光測定器3、及び蛍光測定器4は、例えば筺体10の内部に配置されている。また、筺体10と光導波路15は、例えば光導波路15を固定するコネクタ14及びコネクタ14を保持するアダプタ13を介して固定されている。
ここで、図4は、蛍光体1の雰囲気温度を変えた場合における、励起光消光後の蛍光体1の蛍光強度の例を示している。なお、蛍光体1の雰囲気温度とは、例えば、蛍光体1又は蛍光体1を覆う保護容器16に接する気体の温度である。図4において、第1の温度条件下で、蛍光体1の雰囲気温度は最も低く、第2乃至第5の温度条件下で、蛍光体1の雰囲気温度は順次高くなる。図4に示すように、蛍光体1の蛍光寿命τは、蛍光体1の雰囲気温度が上昇するとともに、短くなる傾向にある。したがって、図5に示すように、蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度と、の関係を予め取得しておけば、蛍光寿命τを測定することにより、図1に示す蛍光体1の雰囲気温度を算出することが可能となる。
しかし、蛍光測定器4で測定される蛍光体1の蛍光寿命τは、蛍光体1の雰囲気温度のみならず、光導波路15の長さによっても変化する場合がある。ここで、図6は、光導波路15の長さを変えた場合における、透過率の波長依存性を示している。図6において、第1の長さが最も短い長さであり、第4の長さまで順次長さが長くなっている。図6に示すように、光導波路15の長さが長くなるほど、長波長側の透過率が低下する。そのため、光導波路15が長くなるほど、蛍光の長波長成分の損失が大きくなる。結果として、図1に示す蛍光測定器4で測定される蛍光強度のスペクトルにおいて、図7に示すように、光導波路15の長さが長くなるほど、蛍光の長波長成分の強度が低下し、消失する。
本発明者らは、光導波路15の長さが長くなるにつれて、蛍光の長波長成分の強度が低下することによって、蛍光測定器4で測定される蛍光寿命τも変化することを初めて見出した。図8は、光導波路15の長さが長くなるにつれて、蛍光測定器4で測定される蛍光寿命τが、一定の温度条件下で長くなった例を示している。
したがって、図5に示す蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度と、の関係を予め取得する際に使用された光導波路の長さと、実際に使用されている図1に示す光導波路15の長さとが異なる場合、予め取得された関係と、蛍光測定器4で測定された蛍光寿命の値τaと、に基づいて算出された蛍光体1の雰囲気温度は、誤差を含み得る。また、光導波路15の長さは、第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサの設置場所によって、任意に変わり得る。そのため、光導波路15の長さを予測し、予測した長さの光導波路15を用いて、蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度と、の関係を予め取得するのが困難な場合がある。
これに対し、第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサにおいては、励起光測定器3及び蛍光測定器4に接続された中央演算処理装置(CPU)300に含まれる強度比算出部301が、励起光測定器3から光導波路15を経由しなかった励起光の光強度IEの値を受信し、蛍光測定器4から光導波路15を経由した蛍光の光強度IFの値を受信する。さらに、強度比算出部301は、励起光の光強度IEの値に対する、蛍光の光強度IFの値の強度比Aの測定値を算出する。ここで、強度比Aは、下記(4)式で与えられる。
A = IF/IE
={γe-dLa(1−α)I0}/αI0
={(1−α)γe-dLa}/α ・・・(4)
(4)式より、光導波路15の長さLaは、下記(5)式で与えられる。
La = −ln[Aα/{γ(1−α)}]/d ・・・(5)
ダイクロイックミラー11を透過する励起光の比率αは、励起光及びダイクロイックミラー11によって定まる定数である。励起光の光強度に対する蛍光の光強度の比率γは、蛍光体1の組成によって定まる定数である。光導波路15の損失係数dは、光導波路15の材料等によって定まる定数である。
CPU300に含まれる実測長算出部302は、上記(5)式中の強度比Aの変数に、算出された強度比Aの測定値を代入し、光導波路15の長さLaの実測値を算出する。図9は、強度比Aと、強度比Aに基づいて算出された光導波路15の長さLaと、の関係の一例を示している。
図1に示すCPU300には、関係記憶部401を含むデータ記憶装置400が接続されている。関係記憶部401は、図5に示すような、所定の値の長さL0の光導波路を用いて予め取得された、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を表す、下記(6)式を保存する。
T=f1(τ) ・・・(6)
図1に示すCPU300に含まれる偏差算出部303は、光導波路15の長さLaの実測値と、関係記憶部401に保存されている関係を取得する際に用いられた光導波路の長さL0の所定の値と、の偏差Dの値を算出する。偏差Dは、下記(7)式で与えられる。
D=La−L0 ・・・(7)
ここで、図10に示すように、光導波路15の長さLaの実測値が、光導波路の長さL0の所定の値よりも長い場合は、測定される蛍光寿命τが長くなる傾向にある。また、図11に示すように、光導波路15の長さLaの実測値が、光導波路の長さL0の所定の値よりも短い場合は、測定される蛍光寿命τが短くなる傾向にある。
蛍光体1の雰囲気温度が一定の場合に、所定の値の長さL0を有する光導波路を用いて測定された場合の蛍光寿命τoに対する、図1に示す実測値の長さLaを有する光導波路15を用いて測定された場合の蛍光寿命τaの測定誤差Δτは、下記(8)式で与えられ
る。
Δτ=τa−τo ・・・(8)
関係記憶部401は、図12に示すような、所定の値からの光導波路の長さの偏差Dと、光導波路の長さの偏差Dによって生じる蛍光寿命の測定誤差Δτと、の予め取得された
関係を表す、下記(9)式を保存する。
Δτ=f2(D) ・・・(9)
図1に示すCPU300に含まれる蛍光補正部304は、偏差算出部303が算出した光導波路の長さの偏差Dの値を上記(9)式の偏差Dの変数に代入し、所定の値の長さL0を有する光導波路を用いて測定された場合の蛍光寿命τoに対する、実測値の長さLaを有する光導波路15を用いて測定された場合の蛍光寿命τaの測定誤差Δτの値を算出
する。さらに蛍光補正部304は、下記(10)式に示すように、蛍光測定器4で測定された蛍光寿命の値τaから、測定誤差Δτの算出値を引き、蛍光寿命の補正値τcを算出
する。
τc=τa−Δτ ・・・(10)
温度算出部305は、上記(6)式の蛍光寿命τの変数に代入し、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する。
CPU300には、さらに入力装置321、出力装置322、プログラム記憶装置323、及び一時記憶装置324が接続される。入力装置321としては、スイッチ及びキーボード等が使用可能である。関係記憶部401に保存される蛍光体1の蛍光寿命及び蛍光体1の雰囲気温度の関係は、例えば、入力装置321を用いて入力される。出力装置322としては、光インジケータ、デジタルインジケータ、及び液晶表示装置等が使用可能である。出力装置322は、温度算出部305の算出結果に基づき、蛍光体1の雰囲気温度Tを表示する。プログラム記憶装置323は、CPU300に接続された装置間のデータ送受信等をCPU300に実行させるためのプログラムを保存している。一時記憶装置324は、CPU300の演算過程でのデータを一時的に保存する。
次に図13に示すフローチャートを用いて第1の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)ステップS101で、図1に示す発光体2は励起光を放射する。ステップS102で、励起光測定器3は、光導波路15を介さずに励起光の光強度IEの値を測定し、CPU300に伝送する。CPU300の強度比算出部301が、励起光の光強度IEの値を受信する。ステップS103で、蛍光測定器4は、励起光が消光した瞬間又は直後の蛍光の光強度IFの値を測定し、CPU300に伝送する。CPU300の強度比算出部301が、蛍光の光強度IFの値を受信する。
(b)ステップS104で、蛍光測定器4は、蛍光体1の蛍光寿命の値τaを測定し、CPU300に伝送する。CPU300の蛍光補正部304が、蛍光寿命の値τaを受信する。ステップS105で、強度比算出部301は、励起光の光強度IEの値に対する、蛍光の光強度IFの値の強度比Aの測定値を算出する。強度比算出部301は、算出した強度比Aの測定値を実測長算出部302に伝送する。ステップS201で、実測長算出部302は、上記(5)式中の強度比Aの変数に、強度比算出部301から受信した強度比Aの測定値を代入し、光導波路15の長さLaの実測値を算出する。実測長算出部302は、算出した光導波路15の長さLaの実測値を偏差算出部303に伝送する。
(c)ステップS301で、偏差算出部303は、関係記憶部401から、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得する際に用いられた光導波路の長さL0の所定の値を読み出す。さらに偏差算出部303は、実測長算出部302から受信した光導波路15の長さLaの実測値と、関係記憶部401から読み出した光導波路の長さL0の所定の値と、の偏差Dの値を算出する。偏差算出部303は、算出した光導波路の長さの偏差Dの値を蛍光補正部304に伝送する。
(d)ステップS302で、蛍光補正部304は、関係記憶部401から、光導波路の長さの偏差Dと、蛍光寿命の測定誤差Δτと、の予め取得された関係を表す、上記(9)
式を読み出す。さらに蛍光補正部304は、偏差算出部303から受信した光導波路の長さの偏差Dの値を、上記(9)式の偏差Dの変数に代入し、偏差Dの値に対応する蛍光寿命の測定誤差Δτの値を算出する。ステップS303で、蛍光補正部304は、蛍光測定
器4から受信した蛍光寿命の測定値τaから、測定誤差Δτの算出値を引き、蛍光寿命の
補正値τcを算出する。蛍光補正部304は、蛍光寿命の補正値τcを温度算出部305に伝送する。
(e)ステップS304で、温度算出部305は、関係記憶部401から、所定の値の長さL0の光導波路を用いて予め取得された、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を表す、上記(6)式を読み出す。次に、温度算出部305は、蛍光補正部304から受信した蛍光寿命の補正値τcを、上記(6)式の蛍光寿命の変数τに代入し、蛍光体1の雰囲気温度の値を算出する。その後、温度算出部305は、算出した蛍光体1の雰囲気温度の値を出力装置322に出力する。
以上説明した第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサ、及び温度の測定方法によれば、関係記憶部401に保存されている、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得する際に用いられた光導波路の長さL0と、実際に使用されている光導波路15の長さLaと、が異なっていても、蛍光体1の雰囲気温度を正確に測定することが可能となる。そのため、使用が想定される光導波路の総ての長さに対応する、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得することが、省略可能となる。
また、仮に、使用が想定される光導波路の総ての長さに対応する、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得したとしても、実際に使用される光導波路15の長さLaが変わる度に、予め取得された複数の関係の中から、適当な一つの関係を抽出して設定するのは、非効率である。これに対し、第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサ、及び温度の測定方法によれば、光導波路15の長さLaが変わっても、蛍光補正部304が算出する蛍光寿命の補正値τcが自動的に変化するので、効率的である。したがって、第1の実施の形態に係る蛍光式温度センサ、及び温度の測定方法は、蛍光体1の雰囲気温度を正確かつ効率的に測定することを可能にする。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る蛍光式温度センサは、図14に示すように、実測長算出部302が算出した光導波路15の長さLaの実測値が、関係記憶部401に保存されている関係を取得する際に用いられた光導波路の長さL0の所定の値に近似するか判定する長さ判定部306をさらに備える。例えば、CPU300に含まれる長さ判定部306は、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入るか否かを判定する。なお、温度測定に求められる正確性は、測定対象によって異なる。したがって、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲は、測定対象によって任意に定められ得る。
第2の実施の形態において、長さ判定部306が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入ると判定した場合、温度算出部305は、蛍光補正部304が算出した蛍光寿命の補正値τcを用いず、蛍光測定器4で測定された蛍光寿命の測定値τaを上記(6)式の蛍光寿命τの変数に代入し、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する。また、長さ判定部306が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入らないと判定した場合、温度算出部305は、第1の実施の形態と同様に、蛍光補正部304が算出した蛍光寿命の補正値τcを上記(6)式の蛍光寿命τの変数に代入し、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する。
第2の実施の形態において、データ記憶装置400は、範囲記憶部402をさらに備える。範囲記憶部402は、光導波路の長さの所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲を保存する。
次に図15に示すフローチャートを用いて第2の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)まず、第1の実施の形態と同様に、ステップS101乃至ステップS201を実施する。ステップS251で、図14に示す長さ判定部306は、実測長算出部302から、光導波路15の長さLaの実測値を受信する。さらに、長さ判定部306は、範囲記憶部402から、光導波路の長さL0の所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲を読み出す。その後、長さ判定部306は、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入るか否かを判定する。
(b)ステップS251で長さ判定部306が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入ると判定した場合、ステップS401に進む。ステップS401で、温度算出部305は、関係記憶部401から、所定の値の長さL0の光導波路を用いて予め取得された、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を表す、上記(6)式を読み出す。また、温度算出部305は、蛍光測定器4から、蛍光寿命の測定値τaを受信する。その後、温度算出部305は、蛍光寿命の測定値τaを、上記(6)式の蛍光寿命の変数τに代入し、蛍光体1の雰囲気温度の値を算出する。その後、温度算出部305は、算出した蛍光体1の雰囲気温度の値を出力装置322に出力する。
(c)ステップS251で長さ判定部306が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入らないと判定した場合、ステップS301に進む。その後、第1の実施の形態と同様に、ステップS302乃至ステップS304が実施される。
以上説明した第2の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法によれば、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似している場合には、偏差算出部303及び蛍光補正部304による演算を省略可能である。そのため、蛍光体1の雰囲気温度を、より高速に算出することが可能となる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る蛍光式温度センサは、図16に示すように、強度比算出部301が算出した強度比Aの測定値が、光導波路15が所定の値の長さL0を有する場合の強度比Aの所定の値に近似するか判定する強度比判定部307をさらに備える。ここで、光導波路15が所定の値の長さL0を有する場合の強度比Aの所定の値は、上記(4)式中の長さLaの変数に、長さL0の所定の値を代入して得られる。
例えば、CPU300に含まれる強度比判定部307は、強度比Aの測定値が、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比Aの範囲内に入るか否かを判定する。なお、温度測定に求められる正確性は、測定対象によって異なる。したがって、強度比A所定の値に近似しているとみなし得る強度比Aの範囲は、測定対象によって任意に定められ得る。
第3の実施の形態において、強度比判定部307が、強度比Aの測定値が、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入ると判定した場合、温度算出部305は、蛍光補正部304が算出した蛍光寿命の補正値τcを用いず、蛍光測定器4で測定された蛍光寿命の測定値τaを上記(6)式の蛍光寿命τの変数に代入し、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する。また、強度比判定部307が、強度比Aの測定値が、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入らないと判定した場合、温度算出部305は、第1の実施の形態と同様に、蛍光補正部304が算出した蛍光寿命の補正値τcを上記(6)式の蛍光寿命τの変数に代入し、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する。
第3の実施の形態において、範囲記憶部402は、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲を保存する。
次に図17に示すフローチャートを用いて第3の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)まず、第1の実施の形態と同様に、ステップS101乃至ステップS105を実施する。ステップS151で、図16に示す強度比判定部307は、強度比算出部301から、強度比Aの測定値を受信する。さらに、強度比判定部307は、範囲記憶部402から、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲を読み出す。その後、強度比判定部307は、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入るか否かを判定する。
(b)ステップS151で強度比判定部307が、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入ると判定した場合、ステップS401に進む。ステップS401は、第2の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。ステップS151で強度比判定部307が、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入らないと判定した場合、ステップS201に進む。その後、第1の実施の形態と同様に、ステップS301乃至ステップS304が実施される。
以上説明した第3の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法によれば、強度比Aの測定値が、所定の値に近似している場合には、実測長算出部302、偏差算出部303、及び蛍光補正部304による演算を省略可能である。そのため、蛍光体1の雰囲気温度を、より高速に算出することが可能となる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る蛍光式温度センサは、図18に示すように、励起光を発する発光体2と、光導波路15を介して励起光を照射される蛍光体1と、光導波路15を介して蛍光体1の蛍光を受光し、蛍光強度IFの値及び蛍光寿命の値τaを測定する蛍光測定器4と、光導波路15を介さずに励起光を受光し、励起光の光強度IEの値を測定する励起光測定器3と、を備える。
さらに、第4の実施の形態に係る蛍光式温度センサは、光導波路15が所定の値の長さL0を有する場合の、蛍光寿命τ及び蛍光体1の雰囲気温度Tの関係を保存する関係記憶部451と、蛍光寿命τ及び蛍光体1の雰囲気温度Tの関係と、測定された蛍光寿命の値τaと、に基づき、蛍光体1の雰囲気温度Tの値を算出する温度算出部355と、を備える。温度算出部355は、励起光測定器3及び蛍光測定器4に接続されたCPU350に含まれる。また、関係記憶部451は、CPU350に接続されたデータ記憶装置450に含まれる。
図1に示す第1の実施の形態に係る温度算出部305と異なり、図18に示す第4の実施の形態に係る温度算出部355は、蛍光寿命の補正値τcを用いず、蛍光寿命の測定値τaを常に用いて、蛍光体1の雰囲気温度Tを算出する。
CPU300は、強度比算出部351、実測長算出部352、及び偏差算出部353をさらに含む。強度比算出部351、実測長算出部352、及び偏差算出部353は、図1に示す第1の実施の形態に係る強度比算出部301、実測長算出部302、及び偏差算出部303とそれぞれ同様に機能する。
上述したように、光導波路15の長さLaの実測値が光導波路の長さL0の所定の値よりも長い場合は、測定される蛍光寿命τが長くなる傾向にある。また、光導波路15の長さLaの実測値が光導波路の長さL0の所定の値よりも短い場合は、測定される蛍光寿命τが短くなる傾向にある。この場合、光導波路15の長さLaの実測値が光導波路の長さL0の所定の値よりも長い場合は、温度算出部355で算出される蛍光体1の雰囲気温度Tの値が低くなる傾向にある。また、光導波路15の長さLaの実測値が光導波路の長さL0の所定の値よりも短い場合は、温度算出部355で算出される蛍光体1の雰囲気温度Tの値が高くなる傾向にある。
所定の値からの光導波路の長さの偏差Dと、長さの偏差Dによって生じる温度算出部355で算出される蛍光体1の雰囲気温度Tの測定誤差ΔTと、の関係は、予め取得可能で
ある。ここで、関係記憶部451は、所定の値からの光導波路の長さの偏差Dと、光導波路の長さの偏差Dによって生じる蛍光体1の雰囲気温度の測定誤差ΔTと、の予め取得さ
れた関係を表す、下記(11)式をさらに保存する。
ΔT=f3(D) ・・・(11)
CPU350に含まれる温度補正部354は、偏差算出部353が算出した光導波路の長さの偏差Dの値を上記(11)式の偏差Dの変数に代入し、所定の値の長さL0を有する光導波路を用いて測定された場合の蛍光体1の雰囲気温度Toに対する、実測値の長さLaを有する光導波路15を用いて測定された場合の蛍光体1の雰囲気温度Tの測定誤差ΔTの値を算出する。さらに温度補正部354は、下記(12)式に示すよ
うに、温度算出部355で算出された蛍光体1の雰囲気温度の算出値Tに、測定誤差ΔT
の算出値を足し、蛍光体1の雰囲気温度の補正値Tcを算出する。
Tc=Ta+ΔT ・・・(12)
次に図19に示すフローチャートを用いて第4の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)ステップS501で、図18に示す発光体2は励起光を放射する。ステップS502で、励起光測定器3は、光導波路15を介さずに励起光の光強度IEの値を測定し、CPU350に伝送する。CPU350の強度比算出部351が、励起光の光強度IEの値を受信する。ステップS503で、蛍光測定器4は、励起光が消光した瞬間又は直後の蛍光の光強度IFの値を測定し、CPU350に伝送する。CPU350の強度比算出部351が、蛍光の光強度IFの値を受信する。
(b)ステップS504で、蛍光測定器4は、蛍光体1の蛍光寿命の値τaを測定し、CPU350に伝送する。CPU350の温度算出部355が、蛍光寿命の値τaを受信する。ステップS505で、温度算出部355は、関係記憶部451から、所定の値の長さL0の光導波路を用いて予め取得された、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を表す、上記(6)式を読み出す。次に、温度算出部355は、蛍光測定器4から受信した蛍光寿命の値τaを、上記(6)式の蛍光寿命の変数τに代入し、蛍光体1の雰囲気温度の値を算出する。
(c)ステップS506で、強度比算出部351は、励起光の光強度IEの値に対する、蛍光の光強度IFの値の強度比Aの測定値を算出する。強度比算出部351は、算出した強度比Aの測定値を実測長算出部352に伝送する。ステップS601で、実測長算出部352は、上記(5)式中の強度比Aの変数に、強度比算出部351から受信した強度比Aの測定値を代入し、光導波路15の長さLaの実測値を算出する。実測長算出部352は、算出した光導波路15の長さLaの実測値を偏差算出部353に伝送する。
(d)ステップS701で、偏差算出部353は、関係記憶部451から、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得する際に用いられた光導波路の長さL0の所定の値を読み出す。さらに偏差算出部353は、実測長算出部352から受信した光導波路15の長さLaの実測値と、関係記憶部451から読み出した光導波路の長さL0の所定の値と、の偏差Dの値を算出する。偏差算出部353は、算出した光導波路の長さの偏差Dの値を温度補正部354に伝送する。
(e)ステップS702で、温度補正部354は、関係記憶部451から、光導波路の長さの偏差Dと、蛍光体1の雰囲気温度の測定誤差ΔTと、の予め取得された関係を表す
、上記(11)式を読み出す。さらに温度補正部354は、偏差算出部353から受信した光導波路の長さの偏差Dの値を、上記(11)式の偏差Dの変数に代入し、偏差Dの値に対応する蛍光体1の雰囲気温度の測定誤差ΔTの値を算出する。ステップS703で、
温度補正部354は、温度算出部355から受信した蛍光体1の雰囲気温度の算出値Tに、測定誤差ΔTの算出値を足し、蛍光体1の雰囲気温度の補正値Tcを算出する。
以上説明した第4の実施の形態に係る蛍光式温度センサ、及び温度の測定方法によっても、関係記憶部451に保存されている、蛍光体1の蛍光寿命τと、蛍光体1の雰囲気温度Tと、の関係を予め取得する際に用いられた光導波路の長さL0と、実際に使用されている光導波路15の長さLaと、が異なっていても、蛍光体1の雰囲気温度を正確に測定することが可能となる。
(第5の実施の形態)
図20に示す第5の実施の形態に係る蛍光式温度センサの長さ判定部356は、図14に示す第2の実施の形態に係る長さ判定部306と同様に機能する。第5の実施の形態において、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入ると長さ判定部356が判定した場合、温度算出部355で算出された蛍光体1の雰囲気温度の算出値Tが出力装置322等に出力され、偏差算出部353及び温度補正部354は機能を停止する。
しかし、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入らないと長さ判定部356が判定した場合、偏差算出部353及び温度補正部354は第4の実施の形態と同様に機能して、蛍光体1の雰囲気温度の補正値Tcを算出する。第5の実施の形態において、データ記憶装置450は、範囲記憶部452をさらに備える。範囲記憶部452は、光導波路の長さの所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲を保存する。
次に図21に示すフローチャートを用いて第5の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)まず、第4の実施の形態と同様に、ステップS501乃至ステップS601を実施する。ステップS651で、図20に示す長さ判定部356は、実測長算出部352から、光導波路15の長さLaの実測値を受信する。さらに、長さ判定部356は、範囲記憶部452から、光導波路の長さL0の所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲を読み出す。その後、長さ判定部356は、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入るか否かを判定する。
(b)ステップS651で長さ判定部356が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入ると判定した場合、第5の実施の形態に係る温度の測定方法は終了する。ステップS651で長さ判定部356が、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似しているとみなし得る長さの範囲内に入らないと判定した場合、ステップS701に進む。その後、第4の実施の形態と同様に、ステップS702及びステップS70が実施される。
以上説明した第5の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法によれば、光導波路15の長さLaの実測値が、所定の値に近似している場合には、偏差算出部353及び温度補正部354による演算を省略可能である。そのため、蛍光体1の雰囲気温度を、より高速に算出することが可能となる。
(第6の実施の形態)
図22に示す第6の実施の形態に係る蛍光式温度センサの強度比判定部357は、図16に示す第3の実施の形態に係る強度比判定部307と同様に機能する。第6の実施の形態において、強度比Aの測定値が、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入ると強度比判定部357が判定した場合、温度算出部355で算出された蛍光体1の雰囲気温度の算出値Tが出力装置322等に出力され、実測長算出部352、偏差算出部353、及び温度補正部354は機能を停止する。
しかし、強度比Aの測定値が、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入らないと強度比判定部357が判定した場合、実測長算出部352、偏差算出部353、及び温度補正部354は第4の実施の形態と同様に機能して、蛍光体1の雰囲気温度の補正値Tcを算出する。第6の実施の形態において、範囲記憶部452は、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲を保存する。
次に図23に示すフローチャートを用いて第6の実施の形態に係る温度の測定方法について説明する。
(a)まず、第4の実施の形態と同様に、ステップS501乃至ステップS506を実施する。ステップS551で、図22に示す強度比判定部357は、強度比算出部351から、強度比Aの測定値を受信する。さらに、強度比判定部357は、範囲記憶部452から、強度比Aの所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲を読み出す。その後、強度比判定部357は、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入るか否かを判定する。
(b)ステップS551で強度比判定部357が、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入ると判定した場合、第6の実施の形態に係る温度の測定方法は終了する。ステップS551で強度比判定部357が、強度比Aの測定値が、所定の値に近似しているとみなし得る強度比の範囲内に入らないと判定した場合、ステップS601に進む。その後、第4の実施の形態と同様に、ステップS701乃至ステップS703が実施される。
以上説明した第6の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法によれば、強度比Aの測定値が、所定の値に近似している場合には、実測長算出部352、偏差算出部353、及び温度補正部354による演算を省略可能である。そのため、蛍光体1の雰囲気温度を、より高速に算出することが可能となる。
(その他の実施の形態)
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、第1の実施の形態において、図1に示す強度比算出部301が、励起光測定器3から光導波路15を経由しなかった励起光の光強度IEの値を受信する例を説明した。しかし、例えば発光体2が配置される環境の温度が一定であり、光導波路15を経由しない励起光の光強度IEの値の変動が低い場合は、強度比算出部301は、予め取得された励起光の光強度IEの一定の値を用いて、強度比Aを算出してもよい。
さらに、第1の実施の形態の蛍光測定器4で受光される蛍光の光強度IFtを与える上記(2)式において、光導波路15の損失係数dのみを考慮したが、レンズ12の損失係数を考慮してもよい。また、蛍光測定器4で受光される蛍光の光強度IFtを与える式は、蛍光体1の材料や減衰特性等に応じて、任意に設定可能である。このように、蛍光測定器4で受光される蛍光の光強度IFtを与える式は、上記(2)式に限定されない。
さらにまた、第1の実施の形態において、強度比Aの測定値を算出する際に、励起光の光強度IEを分母にし、蛍光の光強度IFを分子にする例を説明した。これに対し、強度比Aの測定値を算出する際に、励起光の光強度IEを分子にし、蛍光の光強度IFを分母にしてもよいことはもちろんである。この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、半導体製造装置のプラズマ中の基板の温度測定、通電状態でのハイブリット素子及び集積回路の温度測定等に利用可能である。したがって、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、半導体及びエレクトロニクス産業分野で利用可能である。
また、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、原油の2次及び3次産出に用いる地中深くの蒸気の温度測定、及び温度測定に基づくオイルパイプラインからの漏れ検知等に利用可能である。したがって、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、石油化学産業分野で利用可能である。
さらに、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、高電圧電力設備の保全等を目的とした、電力トランス巻線、高圧送電線、及び発電器等の温度測定に利用可能である。したがって、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、電力事業分野で利用可能である。
また、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、電子レンジ等で加熱中の食材の温度測定、マイクロ波を用いる殺菌装置又は乾燥装置の温度管理、高周波加熱を用いる木材、セラミックス、及び繊維等の加熱装置、乾燥装置、及び殺菌装置の温度管理に利用可能である。したがって、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、食品産業分野、材木産業分野、及び素材産業分野で利用可能である。
さらに、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、ハイパーサーミア装置やMRI装置の温度測定に利用可能である。したがって、本発明の実施の形態に係る蛍光式温度センサ及び温度の測定方法は、医療産業分野で利用可能である。
1 蛍光体
2 発光体
3 励起光測定器
4 蛍光測定器
10 筺体
11 ダイクロイックミラー
12 レンズ
13 アダプタ
14 コネクタ
15 光導波路
16 保護容器
21 パッケージ
22 光学窓
23 発光素子
301 強度比算出部
302 実測長算出部
303 偏差算出部
304 蛍光補正部
305 温度算出部
306 判定部
307 強度比判定部
321 入力装置
322 出力装置
323 プログラム記憶装置
324 一時記憶装置
351 強度比算出部
352 実測長算出部
353 偏差算出部
354 温度補正部
355 温度算出部
356 長さ判定部
357 強度比判定部
400 データ記憶装置
401 関係記憶部
402 範囲記憶部
450 データ記憶装置
451 関係記憶部
452 範囲記憶部
501 通電制御部

Claims (30)

  1. 励起光を発する発光体と、
    光導波路を介して前記励起光を照射される蛍光体と、
    前記光導波路を介して前記蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定する蛍光測定器と、
    前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係を保存する関係記憶部と、
    前記蛍光強度の測定値及び前記光導波路を介さずに測定された前記励起光の光強度の値に基づき、前記光導波路の長さの実測値を算出する実測長算出部と、
    前記光導波路の長さの所定の値からの前記長さの実測値の偏差に基づき、前記測定された蛍光寿命の値を補正する蛍光補正部と、
    前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記補正された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出する温度算出部と、
    を備える蛍光式温度センサ。
  2. 前記関係記憶部が、前記所定の値からの前記光導波路の長さの偏差と、前記長さの偏差によって生じる前記蛍光寿命の測定誤差と、の関係を更に保存する、請求項1に記載の蛍光式温度センサ。
  3. 前記蛍光補正部が、前記長さの偏差及び前記蛍光寿命の測定誤差の関係と、前記所定の値からの前記長さの実測値の偏差と、に基づき、前記蛍光寿命の測定誤差の値を算出する、請求項2に記載の蛍光式温度センサ。
  4. 前記蛍光補正部が、前記蛍光寿命の測定誤差の算出値に基づき、前記測定された蛍光寿命の値を補正する、請求項3に記載の蛍光式温度センサ。
  5. 前記蛍光補正部が、前記測定された蛍光寿命の値から、前記蛍光寿命の測定誤差の算出値を引く、請求項4に記載の蛍光式温度センサ。
  6. 前記光導波路の長さの実測値が前記所定の値に近似するか判定する長さ判定部を更に備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蛍光式温度センサ。
  7. 前記光導波路の長さの実測値が前記所定の値に近似する場合、前記温度算出部が、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記測定された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出する、請求項6に記載の蛍光式温度センサ。
  8. 前記励起光の光強度の測定値と、前記蛍光強度の測定値と、の強度比の測定値を算出する強度比算出部と、
    前記強度比の測定値が、前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の強度比の所定の値に近似するか判定する強度比判定部と、
    を更に備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蛍光式温度センサ。
  9. 前記強度比の測定値が前記強度比の所定の値に近似する場合、前記温度算出部が、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記測定された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出する、請求項8に記載の蛍光式温度センサ。
  10. 発光体から励起光を発することと、
    光導波路を介して前記励起光を蛍光体に照射することと、
    前記光導波路を介して前記蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定することと、
    前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係を用意することと、
    前記蛍光強度の測定値及び前記光導波路を介さずに測定された前記励起光の光強度の値に基づき、前記光導波路の長さの実測値を算出することと、
    前記光導波路の長さの所定の値からの前記長さの実測値の偏差に基づき、前記測定された蛍光寿命の値を補正することと、
    前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記補正された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出することと、
    を含む、温度の測定方法。
  11. 前記所定の値からの前記光導波路の長さの偏差と、前記長さの偏差によって生じる前記蛍光寿命の測定誤差と、の関係を用意することを更に含む、請求項10に記載の温度の測定方法。
  12. 前記補正することが、前記長さの偏差及び前記蛍光寿命の測定誤差の関係と、前記所定の値からの前記長さの実測値の偏差と、に基づき、前記蛍光寿命の測定誤差の値を算出することを含む、請求項11に記載の温度の測定方法。
  13. 前記補正することにおいて、前記蛍光寿命の測定誤差の算出値に基づき、前記測定された蛍光寿命の値が補正される、請求項12に記載の温度の測定方法。
  14. 前記補正することにおいて、前記測定された蛍光寿命の値から、前記蛍光寿命の測定誤差の算出値が引かれる、請求項13に記載の温度の測定方法。
  15. 前記光導波路の長さの実測値が前記所定の値に近似するか判定することを更に含む、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の温度の測定方法。
  16. 前記励起光の光強度の測定値と、前記蛍光強度の測定値と、の強度比の測定値を算出することと、
    前記強度比の測定値が、前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の強度比の所定の値に近似するか判定することと、
    を更に含む、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の温度の測定方法。
  17. 励起光を発する発光体と、
    光導波路を介して前記励起光を照射される蛍光体と、
    前記光導波路を介して前記蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定する蛍光測定器と、
    前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係を保存する関係記憶部と、
    前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記測定された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出する温度算出部と、
    前記蛍光強度の測定値及び前記光導波路を介さずに測定された前記励起光の光強度の値に基づき、前記光導波路の長さの実測値を算出する実測長算出部と、
    前記光導波路の長さの所定の値からの前記長さの実測値の偏差に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値を補正する温度補正部と、
    を備える蛍光式温度センサ。
  18. 前記関係記憶部が、前記所定の値からの前記光導波路の長さの偏差と、前記長さの偏差によって生じる前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差と、の関係を更に保存する、請求項17に記載の蛍光式温度センサ。
  19. 前記温度補正部が、前記長さの偏差及び前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の関係と、前記所定の値からの前記長さの実測値の偏差と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値を算出する、請求項18に記載の蛍光式温度センサ。
  20. 前記温度補正部が、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値を補正する、請求項19に記載の蛍光式温度センサ。
  21. 前記温度補正部が、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値に、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値を足す、請求項20に記載の蛍光式温度センサ。
  22. 前記光導波路の長さの実測値が前記所定の値に近似するか判定する長さ判定部を更に備える、請求項17乃至21のいずれか1項に記載の蛍光式温度センサ。
  23. 前記励起光の光強度の測定値と、前記蛍光強度の測定値と、の強度比の測定値を算出する強度比算出部と、
    前記強度比の測定値が、前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の強度比の所定の値に近似するか判定する強度比判定部と、
    を更に備える、請求項17乃至21のいずれか1項に記載の蛍光式温度センサ。
  24. 発光体から励起光を発することと、
    光導波路を介して前記励起光を蛍光体に照射することと、
    前記光導波路を介して前記蛍光体の蛍光を受光し、蛍光強度及び蛍光寿命の値を測定することと、
    前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の、前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係を用意することと、
    前記蛍光寿命及び前記蛍光体の雰囲気温度の関係と、前記測定された蛍光寿命の値と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の値を算出することと、
    前記蛍光強度の測定値及び前記光導波路を介さずに測定された前記励起光の光強度の値に基づき、前記光導波路の長さの実測値を算出することと、
    前記光導波路の長さの所定の値からの前記長さの実測値の偏差に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値を補正することと、
    を含む、温度の測定方法。
  25. 前記所定の値からの前記光導波路の長さの偏差と、前記長さの偏差によって生じる前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差と、の関係を用意することを更に含む、請求項24に記載の温度の測定方法。
  26. 前記補正することが、前記長さの偏差及び前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の関係と、前記所定の値からの前記長さの実測値の偏差と、に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値を算出することを含む、請求項25に記載の温度の測定方法。
  27. 前記補正することにおいて、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値に基づき、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値が補正される、請求項26に記載の温度の測定方法。
  28. 前記補正することにおいて、前記蛍光体の雰囲気温度の算出値に、前記蛍光体の雰囲気温度の測定誤差の値が足される、請求項27に記載の温度の測定方法。
  29. 前記光導波路の長さの実測値が前記所定の値に近似するか判定することを更に含む、請求項24乃至28のいずれか1項に記載の温度の測定方法。
  30. 前記励起光の光強度の測定値と、前記蛍光強度の測定値と、の強度比の測定値を算出することと、
    前記強度比の測定値が、前記光導波路が所定の値の長さを有する場合の強度比の所定の値に近似するか判定することと、
    を更に含む、請求項24乃至28のいずれか1項に記載の温度の測定方法。
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