JP5357108B2 - バーナの燃焼方法 - Google Patents

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    • F23C2205/20Pulsating combustion with pulsating oxidant supply

Description

本発明は、バーナの燃焼方法に関するものである。
地球環境問題が大きくクローズアップされる現在にあって、窒素酸化物削減は重要課題の1つであり、急務である。NO削減方法としては、発生抑制に関する技術が重要であり、排ガス再循環、希薄燃焼、濃淡燃焼、多段燃焼などが挙げられ、工業用から民生用に至るまで広く応用されている。これらの技術を適用した低NO燃焼器により、ある程度NO対策は進展してきたものの、より効果的なNO低減方法がさらに求められてきている。
従来から研究、開発が進められてきていたNO低減方法の1つに燃料、または酸化剤となる空気等の流量を周期的に変化させて、一種の時間的な濃淡燃焼を行う方法(以後、強制振動燃焼という)があり、提案されてきた(特許文献1〜6参照)。
これらは燃料流体または酸化剤流体の一方を、または、燃料流体および酸化剤流体の両方の供給流量を変化させることで、燃焼火炎の化学量論比を変化させ、燃料過濃燃焼および燃料希薄燃焼を交互に形成することで燃焼ガス中のNOの低減を実現している。
また、特許文献7には、酸化剤として純酸素を用いることで、高濃度としている場合の脈動燃焼いわゆる強制振動燃焼を利用した窒素酸化物の低減方法、およびその方法を実施するための装置について開示されている。
一般的な加熱炉および溶解炉では、複数のバーナが設置されており、各バーナに強制振動燃焼を適用する場合、燃焼条件および振動周期を適正に制御しなければ、大幅なNO低減効果を得ることができない。
欧州特許第0046898号明細書 米国特許第4846665号明細書 特開平6−213411号公報 特開2000−171005号公報 特開2000−1710032号公報 特開2001−311505号公報 特開平5−215311号公報
しかしながら、発明者らが、これら先行技術によるNO低減効果を確かめるために追試験を実施したところ、上記先行技術のいくつかには、NO低減効果が認められたものの、実用的に価値のある低減効果は得られないことがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、従来に比較して大幅なNO低減効果を発揮する、実用的に価値のあるバーナの燃焼方法及び装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本願発明者らは、実用的に価値のあるNO低減方法の開発に鋭意取り組んでいたところ、バーナに供給される燃料流体の流量もしくは酸化剤流体の流量の少なくとも一方に周期的変化を起こさせると同時に、酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させることによって、強制振動燃焼とすることで、従来よりも大幅にNO低減効果が発現することを見いだした。
すなわち、請求項1に係る発明は、炉において、複数のバーナを対向させて設置し燃焼させるバーナの燃焼方法であって、各バーナに供給する燃料流体もしくは酸化剤流体の流量のうち、少なくとも一方を周期的に変化させるとともに、前記酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させることによって、供給酸素量を理論必要酸素量で除した酸素比を周期的に変化させ、前記バーナを周期的な振動状態で燃焼し、前記バーナの振動状態の周期的変化について、少なくとも1つのバーナの振動状態の周期的変化と、他のバーナの振動状態の周期的変化とに位相差を設けることを特徴とするバーナの燃焼方法である。
請求項2に係る発明は、前記各バーナに供給する燃料流体の流量の周期的変化と、前記酸素濃度及び前記酸素比の周期的変化とに位相差を設けることを特徴とする請求項1に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項3に係る発明は、前記酸素比の周期的変化の周波数が20Hz以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項4に係る発明は、前記酸素比の周期的変化の周波数が0.02Hz以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項5に係る発明は、周期的に変化する前記酸素比の上限と下限の差が0.2以上であり、1周期における前記酸素比の平均値が1.0以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項6に係る発明は、前記バーナの全てにおいて、酸素比の周期的変化もしくは酸素濃度の周期的変化のうち少なくとも1つを同期して燃焼させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項7に係る発明は、対向して配置された前記バーナ同士の振動状態の周期的変化の位相差がπであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項8に係る発明は、1本以上のバーナからなるバーナアレイを用いて燃焼させる場合において、前記炉の側壁に複数のバーナアレイが配置されており、前記各バーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化と、当該バーナアレイと隣接して配置されたバーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化との位相差がπであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項9に係る発明は、1本以上のバーナからなるバーナアレイを用いて燃焼させる場合において、前記炉の側壁が対向しており、一方の側壁にn組のバーナアレイが配置されており、前記各バーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化と、当該バーナアレイと隣接して配置されたバーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化との位相差が2π/nであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
請求項10に係る発明は、少なくとも1つの前記バーナの振動状態の周期的変化と、他のバーナの振動状態の周期的変化とに位相差を設けることによって、炉内圧力を一定に保持することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法である。
本発明により、NOを大幅かつ確実に低減できる燃焼方法を得ることができる。本発明は新規の加熱炉を設計する場合のみならず、既設の加熱炉における燃焼バーナにも適用することが可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態の炉を示す平面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に用いられるバーナの供給配管を示す模式図である。 図3(a)および図3(b)は、本発明の第1の実施形態の炉を示す平面図である。 図4(a)および図4(b)は、本発明の第2の実施形態の炉を示す平面図である。 図5は、本発明の第2の実施形態の炉を示す平面図である。 図6は、本発明の第3の実施形態の炉を示す平面図である。 図7は、本発明の第3の実施形態の炉を示す平面図である。 図8は、本発明の一実施例における周波数とNO濃度の関係を示すグラフである。 図9は、本発明の一実施例における周波数とCO濃度の関係を示すグラフである。 図10は、本発明の一実施例における酸素比とNO濃度の関係を示すグラフである。 図11は、本発明の一実施例における酸素比とCO濃度の関係を示すグラフである。
以下、本発明を適用した一実施形態であるバーナの燃焼方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴を分かりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率が実際と同じであるとは限らない。
[第1の実施形態]
<燃焼装置>
本発明の第1の実施形態に用いられる燃焼装置は、図1および図2に示すように、炉1と、炉1内に燃焼炎3を形成するバーナ2と、バーナ2に燃料流体および酸化剤流体を供給する各種の配管5,6,7,8とを備えた構成となっている。
図1に示すように、炉1は、加熱炉であっても、溶解炉であってもよく、長手方向に延在し、互いに対向して配置された側壁1aと側壁1bとを備えている。側壁1aには複数のバーナ2aが設けられており、側壁1bにも複数のバーナ2bが設けられている。このように、炉1は、長手方向の両側壁1a,1bに、燃焼炎3a,3bを形成するバーナ2a,2bが設けられたいわゆるサイドバーナ式の構成となっている。
なお、本実施形態においては、側壁1aに設けられるバーナ2aの本数と、側壁1bに設けられるバーナ2bの本数を同一にしているが、異なっても構わない。
各バーナ2a,2bは、それぞれ設けられた側壁1aまたは側壁1bから対向する側壁1bまたは側壁1aに向かって燃焼炎3a,3bを形成するように配置されている。すなわち、バーナ2aは、側壁1bに向かって燃焼炎3aを形成し、バーナ2bは、側壁1aに向かって燃焼炎3bを形成する。そして、バーナ2aの燃焼炎3aと、バーナ2bの燃焼炎3bは、炉1内において、それぞれ互い違いに配置されており、燃焼炎3は千鳥状に形成されている。
また、後述するように各バーナ2は周期的な振動状態で燃焼をするが(強制振動燃焼)、その際、振動状態は1本以上のバーナ2からなるバーナアレイ単位で制御される。
本実施形態では、側壁1aに設けられた全てのバーナ2aによってバーナアレイ14aが形成されており、バーナ2aの振動状態は全て同じように制御されている。また、側壁1bに設けられた全てのバーナ2bによって、バーナアレイ14bが形成されており、バーナ2bの振動状態も全て同じように制御されている。各バーナ2の燃焼については、後述する。
次に、図2に示すように、各バーナ2には、燃料流体を供給する燃料供給配管5と、酸化剤流体を供給する酸化剤供給配管6とが連結されている。また、酸化剤供給配管6は、上流において酸素供給配管7と空気供給配管8とに分岐した構成となっている。
燃料供給配管5、酸素給配管7及び空気供給配管8には、それぞれ供給される流体の流れに強制的に振動を加える強制振動手段51,71,81が設けられている。
ここで、流体の流れに強制的に振動を加えるとは、流体の流量を周期的に調整することを指し、強制振動手段51,71,81とは、具体的には、各供給配管5,7,8に設けられた流量調節弁52,72,82及び流量調節弁52,72,82を制御する流量計53,73,83を含むコントロールユニットのことを指す。
燃料供給配管5によって供給される燃料は、バーナ2の燃料に適しているものであればどのようなものであっても構わず、例えば液化天然ガス(LNG)等を挙げることができる。
酸素供給配管7からは酸素が供給されるが、この酸素は、必ずしも純酸素である必要はなく、後述する酸素濃度との関係から適宜所望のものを用いればよい。
空気供給配管8からは空気が供給されるが、空気として、大気中から取り込んだ空気以外に、燃焼排ガスを使用することもできる。燃焼排ガスを使用した場合は、酸素濃度を21%(空気中の酸素濃度)未満に下げることができる。
また、炉1内には、炉1内の状況に適時に対応するため、各種の検知器(図示略)が配置されていることが好ましい。更に、検知器によって検出されたデータをもとに炉1内の雰囲気状況を把握し、自動的に燃料流体または酸化剤流体の流量、強制振動の周期等を適宜変更するシーケンスプログラムを備えていることが好ましい。
<酸化剤流体の流量及び酸化剤流体中の酸素濃度>
次に、酸化剤流体の流量及び酸化剤流体中の酸素濃度について説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、酸素供給配管7、空気供給配管8及び燃料供給配管5からは、それぞれ純酸素、空気(酸素濃度は約21%)及び液化天然ガス(LNG)が供給されるものとして説明する。
本実施形態では、酸化剤流体は、純酸素及び空気から構成されている。そして、強制振動手段71,81によって、酸素供給配管7から供給される純酸素の流量と空気供給配管8から供給される空気の流量の一方または双方が、経時的にみて周期的に変化するように制御されている。
純酸素の流量及び空気の流量は、酸化剤流体中の酸素濃度が周期的に変化しているのであれば、どのように制御されていても構わない。また、純酸素の流量及び空気の流量の和(すなわち、酸化剤流体の流量)は、一定であっても、周期的に変化していても構わない。
酸化剤流体の流量を一定にする場合は、例えば純酸素の流量及び空気の流量の周期的変化を同波形、同変動幅にし、位相差をπとすればよい。このように構成すれば、純酸素の流量と空気の流量の増減は相殺されるので、バーナ2に供給される酸化剤流体の流量は一定に制御されることとなる。
また、この場合は、純酸素及び空気の流量の最小値は、いずれも0となるように制御されていることが好ましい。このように制御することによって、酸化剤流体中の酸素濃度を約21%〜100%の範囲で変化させることが可能となる。
すなわち、酸化剤流体中に占める純酸素の流量が0の場合、酸化剤流体の酸素濃度は空気の酸素濃度と等しくなり、酸素濃度は約21%となる。逆に、酸化剤流体中に占める空気の流量が0の場合は、酸化剤流体は純酸素のみから構成されることとなり、酸素濃度は100%となる。
一方、酸化剤流体の流量を周期的に変化させる場合は、例えば空気を一定量で供給しながら、純酸素の流量を定期的に変化させればよい。この場合は、純酸素の流量が最大となるときに、酸化剤流体中の酸素濃度は最大となり、純酸素の流量が最小となるときに、酸化剤流体中の酸素濃度は最小となる。
例えば、純酸素の流量の最大値を、空気の流量と同じになるようにし、最小値を0となるように制御すれば、酸化剤流体中の酸素濃度は、約21%〜約61%の範囲で周期的に変化することとなる。すなわち、純酸素の流量が最大のときは、純酸素と空気の流量比が1対1となり、酸化剤流体中の酸素濃度は約61%となる。また、純酸素の流量が最小となるときは、酸化剤流体は空気のみで構成されることとなり、酸素濃度は約21%となる。
なお、酸化剤流体の流量を周期的に変化させる方法として、空気の流量を一定とし、純酸素の流量を定期的に変化させる方法について説明したが、純酸素の流量を一定として、空気の流量を周期的に変化させてもよく、また、両方の流量を周期的に変化させても構わない。
<燃料流体の流量>
燃料流体の流量は、酸化剤流体の流量を周期的に変化させている場合には、一定であっても周期的に変化していても構わない。一方、酸化剤流体の流量を一定にする場合は、燃料流体の流量を周期的に変化させることとなる。
<酸素比>
次に、酸素比について説明する。ここで酸素比とは、酸化剤流体としてバーナ2に供給される供給酸素量を、バーナ2に供給される燃料流体を燃焼させるのに必要とされる理論必要酸素量で除した値をいう。したがって、理論的には、酸素比1.0の状態が、酸素を過不足なく用いて完全燃焼することが可能な状態といえる。
なお、LNGの燃焼における理論必要酸素量は、LNG組成にもよるが、モル比にして、おおよそLNGの2.3倍である。
本実施形態では、燃料流体もしくは酸化剤流体の流量の少なくとも一方が周期的に変化しており、また、酸化剤流体中の酸素濃度も周期的に変化していることから、酸素比も周期的に変化している。
例えば、酸化剤流体の流量を一定にし、燃料流体の流量を周期的に変化させる場合は、酸化剤流体の流量を1とし、燃料流体(LNG)の流量を0.05〜0.65の範囲で周期的に変化させると、酸素比は0.14〜8.7の範囲で周期的に変化する。
また、酸化剤流体の流量が周期的に変化している場合は、燃料流体の流量を一定にすることが可能となる。この際、例えば酸化剤流体の流量を1〜2の範囲で変化させ、燃料流体(LNG)の流量を0.3で供給すれば、酸素比は0.3〜1.75の範囲で周期的に変化する。
なお、酸素比の周期的変化の周波数は大きいと、NOの低減効果が十分には認められなくなるので、20Hz以下であることが好ましい。また、逆に小さ過ぎると、COの発生量が増大してしまうので、0.02Hz以上であることが好ましい。
また、酸素比の上限と下限の差が小さいと、NOの低減効果が十分には認められなくなるので、酸素比の上限と下限の差は、0.2以上であることが好ましい。また、酸素比の時間平均値(1周期における平均値)は、小さいと燃料流体が不完全燃焼となるので、1.0以上であることが好ましく、1.05以上であることがより好ましい。
以上のように、本実施形態では、燃料流体の流量または酸化剤流体の流量の少なくとも一方、および酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させて、酸素比を周期的に変化させる。
そして、これらの周期的変化は、燃料流体の流量、酸素の流量および空気の流量を変化させることで制御されている。例えば、燃料流体の流量を0.5〜1.5の範囲で変化させ、酸素の流量を1.2〜1.7、空気の流量を0〜9.2の範囲で変化させて供給すると、酸素比は0.5〜2.7の範囲で周期的に変化し、酸素濃度は30〜100%の範囲で周期的に変化する。
<バーナの燃焼>
次に、バーナ2の燃焼について説明する。各バーナ2は、供給される燃料流体の流量、酸化剤流体の流量、および酸化剤流体中の酸素濃度の変化に応じて、時間的な濃淡燃焼を行い、振動状態が周期的に変化して燃焼する。
本実施形態では、図1に示すように、炉1内には複数のバーナ2が設けられているが、各バーナ2の振動状態の周期的変化(振動周期)と、対向して配置されたバーナ2の振動周期との位相差がπとなるように制御されている。
ここで、対向して配置されたバーナ2とは、対向する側壁1a、1bの対抗する位置に設けられたものを指すが、厳密な意味で対向する位置に配置されることを要求しているのではなく、対抗する位置に最も近いバーナ2のことを指す。例えば、バーナ2aにとって対向するバーナ2とは、バーナ2bを指し、バーナ2aにとって対向するバーナ2とは、バーナ2bのことを指す。
そして、本実施形態では、側壁1aに配置された全てのバーナ2aによってバーナアレイ14aが形成されており、各バーナ2aは燃料流体の流量、空気の流量、酸素の流量の周期的変化が全て同期している。また、側壁1bに配置された全てのバーナ2bによってバーナアレイ14bが形成されており、各バーナ2bも全て同期している。したがって、図3(a)に示すように、側壁1aに配置されたバーナ2aが最も強く燃焼する際には、側壁1bに配置されたバーナ2bが最も弱く燃焼する。反対に、図3(b)に示すように、側壁1aに配置されたバーナ2aが最も弱く燃焼する際に、側壁1bに配置されたバーナ2bが最も強く燃焼する。
各バーナ2aは、全て燃料流体の流量、空気の流量、酸素の流量の周期的変化が同期しているので、酸素比および酸素濃度の周期的変化も同期している。なお、ここでいう同期とは、波形、周波数、位相が同一であることを指し、変動幅は必ずしも同一でなくても構わない。例えば、バーナ2aとバーナ2aとで変動幅が異なっていてもかまわない。
また、バーナ2bについても同様で、各バーナ2bは、全て酸素比および酸素濃度の周期的変化は同期しているが、変動幅は異なっていても構わない。
酸素比を同期させると、一方の側壁1a,1bに設けられたバーナ2a,2bが同時に酸素比の低い条件となるため、酸素不足の領域が広くなり、NO低減効果が大きくなり、好ましい。また、酸素濃度を同期させると、一方の側壁1a,1bに設けられたバーナ2a,2bが同時に酸素濃度の低い条件となるため、局所的な高温領域が形成されず、NOの低減効果が大きくなり、好ましい。
また、バーナ2aとバーナ2bの関係について、位相差がπであるだけでなく、酸素比または酸素濃度の周期的変化のうち少なくとも1つは、同一周波数、同一波形であることが好ましい。
また、対向するバーナ2同士は、変動幅が同一であることが好ましい。例えば、バーナ2aとバーナ2bは、酸素比および酸素濃度の周期的変化が、同一波形、同一周波数、同一変動幅で、位相差がπとなるように構成されているのが好ましい。
以上説明したような本実施形態のバーナの燃焼方法によれば、NOの発生量を大幅かつ確実に低減できる。
すなわち、従来のバーナの燃焼方法では、バーナに供給される燃料流体の流量もしくは酸化剤流体の流量の少なくとも一方のみを変化させて、酸素比のみを周期的に変化させていた。これに対し、本実施形態では、燃料流体の流量もしくは酸化剤流体の流量の少なくとも一方を周期的に変化させると同時に、酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させている。これにより、従来よりも大幅にNO低減効果が発現することができる。
また、炉に配置された複数のバーナについて、振動状態の周期的変化(振動周期)を全て同じにした場合、大きなNO低減効果は得られるものの、バーナへの燃料流体と酸化剤流体の流量が大きく変動するため、炉内圧力の変動が大きくなる。これに対し、本実施形態では、バーナ2の振動状態の周期的変化について、少なくとも1つのバーナ2の振動周期と、他のバーナ2の振動周期とに位相差が設けられている。これにより、大きなNO低減効果を得るとともに、炉1内に供給される燃料流体と酸化剤流体の流量の変動が小さくなるので、バーナ2が炉1に与える圧力を均一化させることができる。
特に、対向して設けられたバーナ2同士の位相差をπとすることで、よりNO低減効果を得るとともに、炉1内圧力を一定にすることができる。
また、本実施形態のバーナの燃焼方法は、新規の加熱炉を設計する場合のみならず、既設の加熱炉や燃焼炉におけるバーナにも適用することが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明を適用した第2の実施形態に係るバーナの燃焼方法について説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、同様の部分については説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態とは、隣接するバーナ2の振動周期に位相差が設けられている点が異なり、他は第1の実施形態と同様である。
図4(a)および図4(b)に示すように、本実施形態でも、側壁1aおよび側壁1bに、それぞれ複数のバーナ2aおよびバーナ2bが設けられている。そして、各バーナ2は、それぞれ1本のみで各バーナアレイ24を形成している。すなわち、側壁1aに設けられた各バーナ2aは、それぞれがバーナアレイ24aを形成しており、側壁1bに設けられた各バーナ2bは、それぞれがバーナアレイ24bを形成している。
また、本実施形態では、隣接するバーナ2は、振動周期の位相差がπになるように制御されている。例えば、図4(a)に示すように、バーナ2aが最も強く燃焼する際には、隣に配置されたバーナ2aとバーナ2aは、最も弱く燃焼する。一方、図4(b)に示すように、バーナ2aが最も弱く燃焼する際には、隣に配置されたバーナ2aとバーナ2aは、最も強く燃焼する。
この際、各バーナ2の振動周期は、それぞれ対向するバーナ2の振動周期と位相差がπとなるように制御されている。例えば、バーナ2aと、それと対向するバーナ2bの振動周期の位相差はπであるし、バーナ2aと、それと対向するバーナ2bの振動周期の位相差はπである。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させているので、従来よりも大幅にNO低減効果が発現することができる。
更に、各バーナ2の振動周期が、それぞれ隣接するバーナ2の振動周期と位相差がπになるように制御されている。その結果、長手方向に沿って、高酸素比かつ低酸素濃度で燃焼するバーナ2と、低酸素比かつ高酸素濃度で燃焼するバーナ2が交互に配置されることになる。これにより、混合が促進され、炉内の温度分布がより均一化されることにより、NO発生量をより低減化することができる。また、排ガス中のCO濃度をより下げることができる。
なお、上記実施形態では、バーナアレイ24が1本のバーナ2から構成される場合について説明したが、複数のバーナ2から構成されていても構わない。
すなわち、図5に示すように、炉1の側壁1aに複数本のバーナ2aからなるバーナアレイ34aを複数組設け、側壁1bに複数本のバーナ2bからなる複数組のバーナアレイ34bを設けるようにしても構わない。その場合は、各バーナアレイ34を構成するバーナ2と、当該バーナアレイ34と隣接するバーナアレイ34を構成するバーナ2とで、振動周期の位相差がπとなるように制御すればよい。例えば、バーナアレイ34aを構成するバーナ2aと、バーナアレイ34aおよびバーナアレイ34aを構成するバーナ2aの振動周期の位相差をπとすればよい。
[第3の実施形態]
次に、本発明を適用した第3の実施形態に係るバーナの燃焼方法について説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、同様の部分については説明を省略する。
本実施形態も、第1の実施形態とは、隣接するバーナ2の振動周期に差が設けられている点が異なり、他は第1の実施形態と同様である。
すなわち、図6に示すように、本実施形態では、炉1の側壁1aおよび側壁1bに、それぞれn本のバーナ2aおよびバーナ2bが設けられている。そして、各バーナ2は、それぞれ1本のみで各バーナアレイ44を形成している。すなわち、側壁1aに設けられた各バーナ2aは、それぞれがバーナアレイ44aを形成しており、側壁1bに設けられた各バーナ2bは、それぞれがバーナアレイ44bを形成している。
また、本実施形態では、隣接するバーナ2の振動周期と位相差が2π/nとなるように制御されている。例えば、側壁1aにバーナ2aが4本設けられた場合は、バーナ2aの振動周期と、隣接して配置されたバーナ2aとバーナ2aの振動周期とは、位相差がπ/2となるように制御されており、バーナ2aの振動周期とバーナ2aの振動周期とは、位相差がπとなるように制御されている。
この際、各バーナ2の振動周期は、それぞれ対向するバーナ2の振動周期と位相差がπとなるように制御されている。例えば、バーナ2aと、それと対向するバーナ2bの振動周期の位相差はπであるし、バーナ2aと、それと対向するバーナ2bの振動周期の位相差はπである。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させているので、従来よりも大幅にNO低減効果が発現することができる。
更に、炉の側壁に配置されたバーナ2の本数がn本の際に、各バーナ2の振動周期が、それぞれ隣接するバーナの振動周期と位相差が2π/nとなるように制御されている。これにより、炉1内に供給される燃料流体と、酸化剤流体の流量変動が小さく抑えられるので、より炉1内の圧力を均一化することができる。
なお、上記実施形態では、第1の実施形態と同様に、バーナアレイ44が1つのバーナ2から構成される場合について説明したが、複数のバーナ2から構成されていても構わない。
すなわち、図7に示すように、炉1の側壁1aに、複数本のバーナ2aからなるバーナアレイ54aをn組設け、側壁1bにも、複数本のバーナ2bからなるバーナアレイ54bをn組設けるようにしても構わない。その場合は、バーナアレイ54を構成するバーナ2と、当該バーナアレイ54と隣接するバーナアレイ54を構成するバーナ2とで、振動周期の位相差が2π/nとなるように制御すればよい。例えば、炉1の側壁1aに、2本のバーナ2aかなるバーナアレイ54aを4組設けた場合は、バーナアレイ54aを構成するバーナ2aと、バーナアレイ54aおよびバーナアレイ54aを構成するバーナ2aの振動周期の位相差をπ/2とすればよい。
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
以下、燃料流体をLNGとし、酸素濃度99.6%の酸素と空気とで酸化剤流体を形成し、酸素比と酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させ、強制振動燃焼をさせた場合のNO低減効果について、実施例を示して説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1では、図3に示すように、炉1内に8本のバーナ2が配置された燃焼装置を用いて実験を行った。具体的には、全てのバーナ2の酸素比と酸化剤中の酸素濃度の波形、変動幅および周波数を同じにし、酸化剤中の酸素濃度は、33〜100%の範囲で、酸素比は0.5〜1.6の範囲で周期的に変化するようにし、周波数をともに0.033Hzとした。このとき、1周期における酸化剤中の酸素濃度の平均値(時間平均値)を40%とし、酸素比の平均値を1.05とした。また、酸素濃度と酸素比の周期的変化の位相差がπとなるようにした。
また、側壁1aに設けられたバーナ2の振動周期と、側壁1bに設けられたバーナ2の振動周期は、位相差がπとなるようにした。
試験結果の解析にあたり、同じ装置を用いて従来の酸素富化燃焼(定常燃焼)を実施した場合の燃焼排ガス中のNOの濃度を測定し、この値を基準値NO(ref)とした。
実施例1では、NO(ref)と比較して、NO濃度は約90%減となった。
比較のため、従来の強制振動燃焼のように、酸素濃度を40%に固定し、酸素比のみを0.5〜1.6の範囲で周期的に変化させる外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。
比較例1では、NO(ref)と比較して、NO濃度は約50%減に留まった。
(実施例2)
次に、実施例2では、バーナ2の振動周波数のNO濃度低減効果への影響を調べるため、周波数以外を実施例1と同じ条件に設定し、酸素比と酸化剤中の酸素濃度の周波数を0.017〜100Hzの範囲で変えた。この際、酸素比と酸化剤中の酸素濃度の周波数は同じにした。NO濃度の結果を表1及び図8に、CO濃度の結果を表2及び図9に示す。
なお、CO濃度の試験結果の解析にあたり、同じ装置を用いて従来の酸素富化燃焼(定常燃焼)を実施した場合の燃焼排ガス中のCO濃度を測定し、この値を基準値CO(ref)とした。また、図8および図9において、横軸は、酸素濃度及び酸素比の周波数を表しており、縦軸は、基準値NO(ref)を用いて規格したNO濃度(NO/NO(ref))、または、基準値CO(ref)を用いて規格化したCO濃度(CO/CO(ref))を表している。また、比較のため、NO濃度については、従来の強制振動燃焼のように、酸素濃度を40%に固定し、酸素比のみを0.5〜1.6の範囲で周期的に変化させた場合の結果についても表1および図8に示す。
Figure 0005357108
表1及び図8から明らかなように、周波数を20Hz以下にすることで、急激にNOが減少する傾向にあり、酸素比および酸化剤中の酸素濃度の周期的変化の周波数は、20Hz以下にすると、NO濃度低減効果がより得られることが分かる。
Figure 0005357108
表2および図9から明らかなように、周波数が0.017〜100Hzの範囲では、CO濃度は、周波数による影響をあまり受けず、特認0.02Hz以上であれば、周波数による影響をより受けないことが分かる。
(実施例3)
次に、実施例3では、燃料流量を一定として、酸素比の変動幅がNO濃度低減効果に与える影響を調べた。具体的には、酸素濃度を30〜100%の範囲で周期的に変化させ、酸素比を変動させる範囲を変えてNO濃度を測定した。
酸素比の下限を0.1、0.2、0.3、0.4、0.5とした各場合について、酸素比の上限を1.1〜7の範囲で変化させ、排ガス中のNO濃度を測定した。
なお、酸素比の時間平均値を1.05、酸化剤流体中の酸素濃度を40%とした。例えば、酸素比mが0.5〜5の場合、m<1.05となる燃焼時間をm>1.05の時間より長くするようにし、逆に、酸素比mが0.2〜1.2の場合、m<1.05となる燃焼時間をm>1.05の時間より短くするように調整した。ここで、燃料流量が一定であり、酸素比、酸素濃度の平均は一定なので、ある一定時間に使用される酸素量は同じとなる。
NO濃度の測定結果を表3および図10に、CO濃度の測定結果を表4および図11に示す。なお、図10および図11の横軸は、酸素比の上限値mmaxであり、縦軸は規格化されたNO濃度または規格化されたCO濃度であり、表3および表4の値は、規格化されたNO濃度または規格化されたCO濃度である。
Figure 0005357108
Figure 0005357108
表3,表4、図10および図11から、酸素比の下限値mminが大きくなるにつれて、NO濃度は高くなり、CO濃度が下がる傾向にあることが分かる。
そして、表3および図8から、mmin=0.5のグラフは、mmaxが大きくなる(酸素比の振幅が大きくなる)にしたがって、NOが減少していくが、mmax>5では、NO濃度は一定となる。また、mmin=0.3のグラフは、mmin=0.5のグラフよりNO濃度は下がるが、mmin=0.2と、mmin=0.3とでは、ほぼ変らない。
したがって、NO濃度とCO濃度の双方を下げたいときは、酸素比の下限値mminは、0.3であることが好ましい。
また、表4および図11から、酸素比の上限値mmaxが大きくなるにつれて、CO濃度が上昇することが分かり、特にmmax>6となると、CO濃度が急激に上昇することがわかる。
よって、本発明において、排ガス中のNO濃度とともに、CO濃度を下げたいときは、酸素比を0.3以上6以下の範囲で変動させることが好ましいことがわかる。
(実施例4)
実施例4では、酸素濃度の変動幅の影響を調べるため、燃料流量を一定として、酸素比を0.5〜1.6の範囲で変動させ、酸素濃度の変動幅を変えてNO排出量への影響を調べた。試験では、酸素濃度下限を33%にし、酸素濃度の上限値Cmaxを50〜100%の範囲で変化させた。平均の酸素比は1.05、酸化剤中酸素濃度は40%とした。また、酸素比及び酸素濃度の周波数を0.067Hzとし、酸素比と酸素濃度の周期的変化の位相差をπとした。結果を表5に示す。
Figure 0005357108
表5および図12から、酸素濃度の変動幅を大きくすると、NO濃度の低減効果がより大きくなることがわかった。
(実施例5)
次に、実施例5では、図4に示すように、各バーナ2の振動周期を、それぞれ隣接するバーナ2の振動周期と位相をπずらして運転した場合のNO濃度低減効果について調べた。具体的には、全てのバーナ2の酸素比と酸素濃度の周期的変化について、それぞれ波形、振動幅および周波数を同じにし、一つ置きに位相をπずらして燃焼させた。また、各バーナ2の振動周期は、それぞれ対向する位置に設けられたバーナ2の振動周期と位相がπずれるようにした。
また、酸化剤中の酸素濃度は、33〜100%の範囲で、酸素比は、0.5〜1.6の範囲で周期的に変化させるようにした。このとき、時間平均の酸素濃度は40%とし、酸素比は1.05になるようにした。そして、酸素濃度と酸素比の周期的変化の周波数を0.033Hzで試験を行った。酸素濃度と酸素比の周期的変化の位相差はπとした。
NO濃度の測定結果を表6に示す。また、CO濃度の測定結果を表7に示す。
Figure 0005357108
Figure 0005357108
表6より、実施例5では、NO濃度は、実施例1に比べ更に低下することが分かった。さらに、表7より、実施例5では、CO濃度は、実施例1に比べ更に低下することが分かった。
(実施例6)
次に、実施例6では、片側4本のバーナの位相をπ/2ずつずらして運転した場合のNO濃度低減効果について調べた。具体的には、実施例1と同じように、全てのバーナ2の酸素比と酸素濃度の波形、変動幅および周波数を同じにし、図6に示すように、側壁1aおよび側壁1bにそれぞれ配置された4本の各バーナ2の振動周期を、それぞれ隣接するバーナ2の振動周期と位相差がπ/2となるようにして燃焼させた。また、各バーナ2の振動周期は、対向するバーナ2の振動周期と位相がπずれるようにした。
NO濃度を測定すると、実施例1と同等でNO/NO(ref)=0.3であった。また、実施例6では、炉圧変動幅を測定したところ、±1mmAq以下であり、定常燃焼時と同等の圧力変動まで抑えられた。
1・・・炉、1a,1b・・・側壁、2,2a,2b,2a,2a,2a,2b,2b,2b・・・バーナ、3,3a,3b・・・燃焼炎、14a,14b,24,24a,24b,34,34a,34b,44,44a,44b,54,54a,54b,・・・バーナアレイ、5・・・燃料供給配管、6・・・酸化剤流体供給配管、7・・・酸素供給配管、8・・・空気供給配管

Claims (10)

  1. 炉において、複数のバーナを対向させて設置し燃焼させるバーナの燃焼方法であって、
    各バーナに供給する燃料流体もしくは酸化剤流体の流量のうち、少なくとも一方を周期的に変化させるとともに、前記酸化剤流体中の酸素濃度を周期的に変化させることによって、供給酸素量を理論必要酸素量で除した酸素比を周期的に変化させ、前記バーナを周期的な振動状態で燃焼し、
    前記バーナの振動状態の周期的変化について、少なくとも1つのバーナの振動状態の周期的変化と、他のバーナの振動状態の周期的変化とに位相差を設けることを特徴とするバーナの燃焼方法。
  2. 前記各バーナに供給する燃料流体の流量の周期的変化と、前記酸素濃度及び前記酸素比の周期的変化とに位相差を設けることを特徴とする請求項1に記載のバーナの燃焼方法。
  3. 前記酸素比の周期的変化の周波数が20Hz以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバーナの燃焼方法。
  4. 前記酸素比の周期的変化の周波数が0.02Hz以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  5. 周期的に変化する前記酸素比の上限と下限の差が0.2以上であり、1周期における前記酸素比の平均値が1.0以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  6. 前記バーナの全てにおいて、酸素比の周期的変化もしくは酸素濃度の周期的変化のうち少なくとも1つを同期して燃焼させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  7. 対向して配置された前記バーナ同士の振動状態の周期的変化の位相差がπであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  8. 1本以上のバーナからなるバーナアレイを用いて燃焼させる場合において、
    前記炉の側壁に複数のバーナアレイが配置されており、
    前記各バーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化と、当該バーナアレイと隣接して配置されたバーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化との位相差がπであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  9. 1本以上のバーナからなるバーナアレイを用いて燃焼させる場合において、
    前記炉の側壁が対向しており、一方の側壁にn組のバーナアレイが配置されており、
    前記各バーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化と、当該バーナアレイと隣接して配置されたバーナアレイを構成するバーナの振動状態の周期的変化との位相差が2π/nであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
  10. 少なくとも1つの前記バーナの振動状態の周期的変化と、他のバーナの振動状態の周期的変化とに位相差を設けることによって、炉内圧力を一定に保持することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のバーナの燃焼方法。
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