JP5355492B2 - グリルバーナ装置 - Google Patents

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本発明は、グリルの両側壁に沿って平行に延びる一対のグリルバーナと、両グリルバーナに燃料ガスを供給するガス供給手段とを備えたグリルバーナ装置に関する。
従来、ガスコンロに設けられるグリルには、グリルの両側壁に沿って平行に延びる一対のグリルバーナが下火用バーナとして設けられることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のグリルバーナは、長手方向に沿って分布室と混合室とガス入口とが直線上に配設されると共に分布室の一側に複数の炎孔を備えている。そして、各グリルバーナに燃料ガスを供給するガス供給手段として、コック等の弁装置に上流端が接続されたガス供給管を両グリルバーナのガス入口側に延設し、ガス供給管に一対の突出管を設けている。各突出管は、ガス供給管からグリルバーナのガス入口に向けて突出し、その先端(下流端)がガス入口に対向するガス噴出口とされてグリルバーナへ燃料ガスを供給する。
そして、ガス噴出口から噴出される燃料ガスは、周囲の空気を燃焼用空気として巻き込みながらガス入口へ入って混合室へ向かう。混合室では、燃料ガスに燃焼空気を混合した混合ガスが生成されて、分布室に送り込まれ、各炎孔において炎が形成される。
特開平7−269870号公報
ところで、上記のガス供給管及び突出管は、耐熱性を考慮して金属により形成されている。そして、各突出管は、通常、ガス供給管の両グリルバーナのガス入口に対応する位置に溶接することにより設けられる。
しかし、両グリルバーナはグリルの両側壁に沿って水平方向に平行に設けられるのに対し、各突出管の平行度合いが不正確であると、グリルバーナのガス入口と突出管のガス噴出口との相互の軸線にズレが生じて、燃焼に最適な燃焼用空気と燃料ガスとの混合が得られず、グリルバーナへの点火が円滑に行われないおそれがあり、また良好な燃焼状態を得ることができないおそれがある。このため、ガス供給管に各突出管を設ける際には、極めて高い溶接精度が要求され、コストが増大する不都合がある。
更に、グリルバーナの長手方向に沿った分布室の全長にわたって混合ガスを送り込んで良好な燃焼状態を得るために、ガス供給管を細くして(内径が比較的小さいガス供給管を採用して)、ガス供給管内の燃料ガスの流速を高めることが好ましいが、ガス供給管を細くすると、両突出管を高精度に溶接することが困難となる。
上記の点に鑑み、本発明は、一対のグリルバーナのガス入口に向けて精度良く且つ確実に燃料ガスを噴出させることができ、グリルバーナによる良好な燃焼状態を得ることができると共に容易に製造することができるグリルバーナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、グリルの両側壁に沿って平行に延びる一対のグリルバーナと、両グリルバーナに燃料ガスを供給するガス供給手段とを備え、両グリルバーナは、夫々、長手方向に沿って分布室と混合室とガス入口とが直線上に配設されると共に分布室の一側に複数の炎孔を備えるグリルバーナ装置において、前記ガス供給手段は、上流端が弁装置に接続された第1ガス供給管と、下流端が一方のグリルバーナのガス入口に対向するガス噴出口とされた第2ガス供給管と、前記第1ガス供給管と前記第2ガス供給管との間に介設された継ぎ手部材とを備え、前記継ぎ手部材は、前記第1ガス供給管の下流端が接続される第1接続部と、前記第2ガス供給管の上流端が接続される第2接続部と、前記第1接続部と前記第2接続部とを連通させるガス流通路と、該ガス流通路に連通し、他方のグリルバーナのガス入口に燃料ガスを噴出させるノズルが装着されたノズル装着部とを一体に備えることを特徴とする。
本発明によれば、前記第2ガス供給管と前記継ぎ手部材とが別体であり、その夫々が各グリルバーナに燃料ガスを供給するので、従来のように溶接等を不要として容易に製造することができる。しかも、前記第2ガス供給管と前記継ぎ手部材とを接続する際に、両グリルバーナのガス入口に対して、前記第2ガス供給管のガス噴出口の向きと、前記継ぎ手部材のノズルの向きとが容易に調節できる。これにより、両グリルバーナに精度良く且つ確実に燃料ガスを噴出させることができるので、グリルバーナによる良好な燃焼状態を得ることができる。
また、本発明において、前記継ぎ手部材の前記ガス流通路は、前記第1接続部と前記第2接続部とを屈曲して連通させる屈曲連通部を備えることが好ましい。これによれば、前記第1ガス供給管から前記継ぎ手部材のガス流通路に送られた燃料ガスが、屈曲連通部によってガス流通路の内部で分散される。これにより、前記ノズル装着部に装着されたノズルと前記第2接続部に接続された第2ガス供給管との両方に燃料ガスが円滑に分配され、両グリルバーナを共に良好に燃焼させることができる。
本発明の一実施形態のグリルバーナ装置を示す斜視図。 本実施形態における継ぎ手部材を示す説明的斜視図。 図2の継ぎ手装置の内部を断面視した斜視図。 図2の継ぎ手装置の断面図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すグリルバーナ装置1は、図示しないガスコンロに備えるグリルに設けられる。グリルは、前面側が開閉扉により開閉されるグリル庫を備えていて、内部に収容した調理物(魚等)を焼き網に載せて調理を行う。グリル庫の天部に上火バーナが設けられ、焼き網の両側下方にはグリル庫の両側壁に沿って一対の下火バーナが設けられる。
本実施形態のグリルバーナ装置1は、上記下火バーナとして採用されるものであり、図1に示すように、第1グリルバーナ2と、該第1グリルバーナ2と平行に延びる第2グリルバーナ3と、両グリルバーナ2,3に燃料ガスを供給するガス供給手段4とを備えて構成されている。
第1グリルバーナ2は、棒状に形成されており、長手方向に沿って延びる中空の分布室5を備えている。分布室5の一側(内側)には所定間隔を存して複数の炎孔6が形成されている。
分布室5の一端(グリル庫の前側に位置する先端)は閉塞されている。分布室5の他端(グリル庫の奥側に位置する基端)には、燃料ガスと燃焼用空気とが混合される混合室7が連設されている。更に、混合室7には、燃料ガスと燃焼用空気とを取り込むために拡開されたガス入口8が設けられている。
そして、ガス入口8、混合室7、及び分布室5は、同一直線上に並んで配設されている。
第2グリルバーナ3は、第1グリルバーナ2と同様の形状であり、分布室9、混合室10及びガス入口11が設けられている。また、分布室9の一側(第1グリルバーナ2に対向する側)には所定間隔を存して複数の炎孔12が形成されている。
第1グリルバーナ2と第2グリルバーナ3とは、図示しないグリル庫の底板に固定される連結部材13により互いに連結されている。また、第1グリルバーナ2と第2グリルバーナ3とには、図示しないが、夫々、点火プラグ及び熱電対が設けられている。
ガス供給手段4は、第1ガス供給管14と、継ぎ手部材15と、第2ガス供給管16とによって構成されている。
第1ガス供給管14は、金属製のチューブであり、一端(上流端)が図示しないコック等の弁装置に接続され、他端(下流端)が継ぎ手部材15に接続されて、弁装置から供給される燃料ガスを継ぎ手部材15に向かって案内する。
第2ガス供給管16は、金属製のチューブであり、一端(上流端)が継ぎ手部材15に接続され、他端(下流端)がガス噴出口17とされている。第2ガス供給管16は、継ぎ手部材15から、第2グリルバーナ3の後方側に向かって直線状に延び、第2グリルバーナ3の後方位置で屈曲することによりガス噴出口17が第2グリルバーナ3のガス入口11に向けられている。また、第2ガス供給管16は、支持部材18を介して前記連結部材13に支持され、ガス噴出口17の軸線がガス入口11の中央を通って延びる姿勢に固定される。
継ぎ手部材15は、ダイカストによる金属製であり、図2に示すように、第1ガス供給管14の下流端が接続される第1接続部19と、第2ガス供給管16の上流端が接続される第2接続部20と、燃料ガスを噴出させるノズル21が装着されたノズル装着部22と、それらの下方に連設された脚部23とを一体に備えている。
継ぎ手部材15の内部には、図3に示すように、ガス流通路24が形成されている。ガス流通路24により、第1接続部19と第2接続部20とノズル装着部22とが連通する。これにより、第1接続部19に接続された第1ガス供給管14から供給される燃料ガスを、ガス流通路24を介して第2接続部20に接続された第2ガス供給管16に送ることができる。更に、第1接続部19に接続された第1ガス供給管14から供給される燃料ガスを、ガス流通路24を介してノズル装着部22のノズル21から噴出させることができる。
更に、ガス流通路24は、第1接続部19と第2接続部20とを屈曲して連通させる屈曲連通部25を備えている。これにより、第1接続部19に接続された第1ガス供給管14からガス流通路24に導入された燃料ガスが屈曲連通部25の内壁に当たって分散される。このときの燃料ガスの分散により、第2接続部20へ向かう燃料ガス流と、ノズル装着部22へ向かう燃料ガス流とが確実に形成され、燃料ガスを第2ガス供給管16とノズル21との両方に確実に分配することができる。
なお、屈曲連通部25を設けずに、第1接続部19と第2接続部20との軸線が同一となるように第1接続部19と第2接続部20とを配設してもよい。この場合には、ガス流通路24における燃料ガスの分散が少なくなるが、その分、圧力損失を低減することができる利点がある。
また、図2及び図3に示すように、第1接続部19には、第1ガス供給管14の下流端を挿入して接続される。第1接続部19の外壁には、ネジ部材26により固定された抜け止め部材27が設けられており、抜け止め部材27が第1ガス供給管14の外周に突出形成された係合凸部28に係合して第1ガス供給管14を抜け止めしている。これにより、第1接続部19への第1ガス供給管14の接続状態が確実に維持される。
同様に、第2接続部20には、第2ガス供給管16の上流端を挿入して接続される。第2接続部20の外壁には、ネジ部材29により固定された抜け止め部材30が設けられており、抜け止め部材30が第2ガス供給管16の外周に突出形成された係合凸部31に係合して第2ガス供給管16を抜け止めしている。これにより、第2接続部20への第2ガス供給管16の接続状態が確実に維持される。
継ぎ手部材15の脚部23は、ネジ部材32により台座部33に連結される。台座部33は、図示しないコンロ筐体の底板にグリル庫の底板と共に固定される。
継ぎ手部材15のノズル装着部22に取り付けられたノズル21は、図4に示すように、第1グリルバーナ2のガス入口8に向かって燃料ガスを噴出する。このとき、継ぎ手部材15は、ノズル21の軸線がガス入口8の中央を通って延びる姿勢に台座部33に固定される。
以上のように構成された本実施形態のグリルバーナ装置1によれば、ガス供給手段4を、第1ガス供給管14と、継ぎ手部材15と、第2ガス供給管16とによって構成することにより、従来のような溶接による組み付けが不要となる。従って、例えば、燃料ガスの流速を高めるために、第1ガス供給管14及び第2ガス供給管16を細く(内径を小さく)、することも容易に行える。しかも、継ぎ手部材15と第2ガス供給管16とが別体であるので、継ぎ手部材15のノズル21の向きと、第2ガス供給管16のガス噴出口17の向きとを各別に精度よく調整することができ、両グリルバーナ2,3に対して精度よく確実に燃料ガスを噴出させることができるので、各グリルバーナ2,3による良好な燃焼状態を得ることができる。
1…グリルバーナ装置、2…第1グリルバーナ(他方のグリルバーナ)、3…第2グリルバーナ(一方のグリルバーナ)、4…ガス供給手段、5,9…分布室、6,12…炎孔、7,10…混合室、8,11…ガス入口、14…第1ガス供給管、15…継ぎ手部材、16…第2ガス供給管、17…ガス噴出口、19…第1接続部、20…第2接続部、21…ノズル、22…ノズル装着部、24…ガス流通路、25…屈曲連通部。

Claims (2)

  1. グリルの両側壁に沿って平行に延びる一対のグリルバーナと、両グリルバーナに燃料ガスを供給するガス供給手段とを備え、両グリルバーナは、夫々、長手方向に沿って分布室と混合室とガス入口とが直線上に配設されると共に分布室の一側に複数の炎孔を備えるグリルバーナ装置において、
    前記ガス供給手段は、上流端が弁装置に接続された第1ガス供給管と、下流端が一方のグリルバーナのガス入口に対向するガス噴出口とされた第2ガス供給管と、前記第1ガス供給管と前記第2ガス供給管との間に介設された継ぎ手部材とを備え、
    前記継ぎ手部材は、前記第1ガス供給管の下流端が接続される第1接続部と、前記第2ガス供給管の上流端が接続される第2接続部と、前記第1接続部と前記第2接続部とを連通させるガス流通路と、該ガス流通路に連通し、他方のグリルバーナのガス入口に燃料ガスを噴出させるノズルが装着されたノズル装着部とを一体に備えることを特徴とするグリルバーナ装置。
  2. 前記継ぎ手部材の前記ガス流通路は、前記第1接続部と前記第2接続部とを屈曲して連通させる屈曲連通部を備えることを特徴とする請求項1記載のグリルバーナ装置。
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