JP5353881B2 - 超音波アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、振動体の振動により移動体を移動させる超音波アクチュエータに関する。
超音波アクチュエータは、圧電素子を有する振動体と移動体とが接触して構成されている。圧電素子が振動することで、振動体の表面に進行波が発生し、振動体はその波の頂点でのみ移動体と接することとなる。その波の頂点は楕円回転運動を行っていることから、振動体に突き動かされるように移動体が移動する。このような超音波アクチュエータにおいて、移動体の移動量を制御するためには、ロータリーエンコーダ等の位置検出装置を設ける必要があった。すなわち、位置検出装置により移動体の移動量を検出し、フィードバック制御により移動体の移動量を制御していた。そのため、超音波アクチュエータにおいて、移動量の制御を行うには、位置検出装置の設置およびフィードバック制御システムの構築が必要であり、システムの簡素化、小型化、低コスト化を図ることが困難であった。
そこで、このような問題を解決するために、様々な超音波アクチュエータが提案されている。例えば特許文献1には、ロータ(移動体)に凸部を設け、ロータが動作することで、この凸部からの力で弾性変形する弾性変形部材をさらに備え、この弾性変形によるロータの負荷変動に伴う駆動電流の変化を基に、ロータの回転位置情報を検出する超音波アクチュエータが開示されている。この超音波アクチュエータは、ロータリーエンコーダ等を設ける必要なく移動量制御が可能である。
また、特許文献2には、ロータに定在波を発生させ、その定在波をステータ側で検出することで位置検出を行う超音波アクチュエータが開示されている。この超音波アクチュエータは、ロータリーエンコーダ等を設ける必要がなく移動量制御が可能である。
しかし、特許文献1に開示の超音波アクチュエータは、凸部および弾性変形部材を備える必要があり、その上フィードバック制御も必要である。したがって、この超音波アクチュエータにおいて小型化、低コスト化および制御システムの簡素化は困難である。また、特許文献2に開示の超音波アクチュエータは、定在波発生手段および検出回路を備える必要があり、その上フィードバック制御も必要である。したがって、この超音波アクチュエータにおいて小型化、低コスト化および制御システムの簡素化は困難である。また、特許文献2の超音波アクチュエータは、位置決めピッチを短くすることも困難である。
特開2001−211675号公報 特開2000−78864号公報
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、制御システムが簡素化でき、小型化、低コスト化が可能であって、移動体の移動量を制御できる超音波アクチュエータを提供することである。
本発明の一側面によれば、超音波アクチュエータは移動体と複数の振動体を備え、各振動体は、前記移動体を移動させる移動振動を発生可能で、且つ前記移動体に接触して前記移動振動を前記移動体に伝達する接触部を有している。前記移動体は、前記振動体からの前記移動振動を受けない駆動不能区間と前記振動体からの前記移動振動を受ける駆動可能区間を有している。前記移動体の移動中において、前記複数の振動体の少なくとも1つは前記駆動可能区間に位置するように前記複数の振動体が配置されている。
本発明の実施の形態1に係る超音波アクチュエータの構成を示す図であって、図1(A)は超音波アクチュエータの断面図であり、図1(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図であり、図1(C)はロータの底面図である。 図1(A)に示された振動体の構成を示す図であって、図2(A)はステータ上に設置された振動体の正面図であり、図2(B)はステータ上に設置された振動体の側面図であり、図2(C)は振動体の積層体の構成を示す、図2(A)のIIC−IIC線に沿った断面図であり、図2(D)は振動体の積層体の構成を示す、図2(A)のIID−IID線に沿った断面図である。 前記振動体に使用されている圧電体の変形について説明する図であって、図3(A)は圧電体が伸張している状態を示す図であり、図3(B)は圧電体が屈曲している状態を示す図である。 縦1次振動モードおよび屈曲1次振動モードを発生させる周波数と振動振幅の関係を示したグラフである。 前記振動体の突起部の動作を説明する図であって、図5(A)はCW(右回転)による楕円回転を示す図であり、図5(B)はCCW(左回転)による楕円回転を示す図であり、図5(C)は縦振動を示す図である。 突起部とロータとの関係を示す図であって、図6(A)は突起部が溝部に位置していない状態を示す図であり、図6(B)は突起部が溝部に位置している状態を示す図である。 実施の形態1に係る超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であって、図7(A)は当該超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図7(B)は当該超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図7(C)は当該超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。 前記振動体の動作と前記ロータの移動を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係るアクチュエータの変形例の構成を説明する図であって、図9(A)は超音波アクチュエータの断面図であり、図9(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図であり、図9(C)はロータの底面図である。 図9に示された超音波アクチュエータ変形例の振動体の配置を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る超音波アクチュエータの正面図である。 図11に示された超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であって、図12(A)は当該超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図12(B)は当該超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図12(C)は当該超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。 実施の形態2に係る振動体の動作と移動体の移動を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3に係る超音波アクチュエータの構成を説明する図であって、図14(A)は超音波アクチュエータの断面図であり、図14(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図であり、図14(C)はロータの底面図である。 図14に示された超音波アクチュエータに使用されている振動体の突起部と低摩擦領域との関係を示す図であって、図15(A)は突起部が低摩擦領域に位置していない状態を示す図であり、図15(B)は突起部が低摩擦領域に位置している状態を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る超音波アクチュエータの構成を説明する図であって、図16(A)は超音波アクチュエータの断面図であり、図16(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図であり、図16(C)はロータの底面図である。 図16に示された超音波アクチュエータに使用されている振動体の突起部と駆動不能区間との関係を示す図である。 実施の形態4に係る超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であって、図18(A)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図18(B)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図18(C)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。 実施の形態4に係る振動体の動作とロータの移動を示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る超音波アクチュエータについて説明する。まず、本発明の実施の形態1に係る超音波アクチュエータの構成について説明する。図1は実施の形態1に係る超音波アクチュエータの構成を説明する図である。図1(A)は超音波アクチュエータの断面図である。また、図1(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図である。また、図1(C)はロータの底面図である。
図1(A)に示すように、実施の形態1に係る超音波アクチュエータ100は、ステータ1と、ロータ(移動体)2と、ステータ1上に固定設置された振動体3と、ステータ保持部4とを備えている。
ロータ2は円板状であり、その中心に前記円板の面に対して垂直方向に伸びる回転軸2bを有している。さらに、ロータ2のステータ1側の面には円周に沿って、ロータ2の径方向に伸びる複数の溝2aが形成されている(図1(C)参照)。
ステータ保持部4は、その上に設置されたステータ1を所定の付勢力でロータ2方向へと押し付ける加圧バネ4aと、加圧バネ4aと一体に構成され、回転軸2bを支持する軸受け4bとを備えている。加圧バネ4a上には、ステータ1が設置され、ステータ1上には振動体3が設置されている。したがって、振動体3もロータ2に押し付けられている。
ステータ1は円環状であり、加圧バネ4a上に設置されロータ2方向に押し付けられている。
振動体3は、超音波アクチュエータ100の駆動源となる振動が発生させられる。振動体3はステータ1上に設置され、ロータ2に押し付けられている。実施の形態1に係る超音波アクチュエータ100においては2つの振動体3を有している。振動体3は制御部10によって制御され、下述するような移動振動等の異なるモードの振動を発生させる。ここで、図2を用いて振動体3の構成について説明する。図2は実施の形態1に係る振動体の構成を説明する図であり、図2(A)はステータ上に設置された振動体の正面図である。また、図2(B)はステータ上に設置された振動体の側面図である。また、図2(C)は振動体の積層体の構成を示す第1の断面図であり、図2(D)は振動体の積層体の構成を示す第2の断面図である。
図2(A)および図2(B)に示すように、振動体3は、外部電極3dおよび3eを有する圧電部3aと、突起部3cを有する接触部3bとを備えていて、振動体3はステータ1上に設置されている。振動体3は圧電材料と電極が交互に積層された構成を有している。なお、圧電部3aは、振動体3の正面側に形成された外部電極3dおよび3eを有するが、図2(C)および図2(D)に示すように、振動体3の背面側に形成された外部電極3fおよび3gも有する。
ロータ2と接する突起部3cを有する接触部3bは、突起部3cの磨耗を防ぐため、硬度の高い材料で形成されることが好ましい。例えば、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス、超硬合金により形成されればよい。なお、接触部3bは、例えばエポキシ等の比較的高い弾性率を有する接着剤を用いて圧電部3aに固定されることとすればよい。
圧電部3aは圧電特性を示す圧電薄板3hと内部電極13d、13e、13f、13gとが交互に積層されて構成されている。圧電薄板3としては、PZT(チタン酸ジルコニウム酸鉛)等からなる圧電セラミックス薄板を用いればよい。さらに、内部電極13d、13e、13f、13gのうち、内部電極13dおよび13eは同一層に形成されている。また、内部電極13fおよび13gは同一層に形成されている。内部電極13d、13e、13f、13gにより構成される層は、これら二種類の層がある。これらの層は交互に積層配置され、それらの層の間には、圧電薄板3hの層が形成されている。例えば、圧電薄板3h上に内部電極13dおよび13eが形成され、その上に圧電薄板3hが形成され、さらにその上に、内部電極13fおよび13gが形成される。内部電極13fおよび13gの上には、圧電薄板3hが形成され、さらにその上に、内部電極13dおよび13eが形成される。これが繰り返されて、多層構造である圧電部3aが構成されている。さらに、内部電極13dおよび13eは、振動体3の正面に形成された各外部電極3dおよび3eに接続されている。また、内部電極13fおよび13gは、振動体3の背面に形成された各外部電極3fおよび3gに接続されている。各外部電極3d、3e、3f、3gは、図示していないが、リード線やFPC(フレキシブルプリント配線基板)等を介して駆動回路と接続されている。なお、圧電薄板3hが圧電特性を示すためには、電気双極子の方向が、内部電極13dから内部電極13f方向および内部電極13eから内部電極13g方向となるように分極処理しておく必要がある。具体的には、外部電極3d、3e、3f、3gを用いて内部電極13d、13e、13f、13gに高電圧を印加することで、分極処理がなされて圧電薄板3hは圧電特性を示す。
このような圧電部3aの変形について説明する。図3は実施の形態1に係る圧電体の変形について説明する図である。図3(A)は圧電体が伸張している状態を示す図であり、図3(B)は圧電体が屈曲している状態を示す図である。外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に同極性の電圧を印加する。具体的には、外部電極3d、3eを0Vとし、外部電極3f、3gとを10Vとすると、すべての圧電薄板3hが積層方向に伸び(縮み)、図3(A)に示すように、中央部を節Pとして圧電部3aが伸張(収縮)される。また、外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に逆極性の電圧を印加する。具体的には、外部電極3d、3gを10Vとし、外部電極3e、3fを0Vとすると、すべての圧電薄板3hの内部電極13d、13fが配置された側が伸びるまたは縮み、内部電極13e、13gが配置された側は縮むまたは伸びる。それにより、図3(B)に示すように、圧電部3aには2箇所の節Pにより1次の曲げ変形が行われる。
したがって、外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に同位相の駆動信号をその共振周波数で印加することで縦1次振動モードを生じることができる。また、外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に逆位相の駆動信号をその共振周波数で印加することで屈曲1次振動モードを生じることができる。ここで、縦1次振動モードが生じると、圧電部3aは、その中央部を節Pとして積層方向(縦方向)に伸縮を繰り返す。また、屈曲1次振動モードが生じると、圧電部3aは、2箇所の節Pにより1次の曲げ変形運動を左右に繰り返す。
図4は縦1次振動モードおよび屈曲1次振動モードを発生させる周波数と振動振幅の関係を示したグラフである。図4に示したグラフより、縦1次振動モードおよび屈曲1次振動モード共に、所定の周波数において、振動振幅がピークとなる。図4に示すように縦1次振動モードおよび屈曲1次振動モードの周波数帯ができるだけ近づくように設計し、どちらのモードにおいても同じ振動振幅を得る周波数をfとする。ここで、周波数fの駆動信号を外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に位相が90度ずれるように印加することで、縦1次振動モードおよび屈曲1次振動モードの両方が圧電部3aに発生されることになる。それにより、振動体3の突起部3cに楕円回転振動を生じる。すなわち、振動体3は楕円回転振動モードを行なう。この楕円回転振動が移動振動である。
図5は実施の形態1に係る突起部の動作を説明する図である。図5(A)はCW(右回転)による楕円回転を示す図であり、図5(B)はCCW(左回転)による楕円回転を示す図であり、図5(C)は縦振動を示す図である。例えば、周波数fの駆動信号を外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に位相が90度ずれるように印加することで、突起部3cは図5(A)に示すように、CW(右回転)による楕円回転振動を行う。また、CW(右回転)による楕円回転の場合とは、位相のずれる方向を変えて駆動信号を印加すると、突起部3cは図5(B)に示すように、CCW(左回転)による楕円回転振動を行う。また、図4に示す、縦1次振動モードの振動振幅がピークとなる周波数をfとする。周波数がfの場合の屈曲1次振動モードの振動振幅は小さいことから、周波数fの駆動信号を外部電極3d−3f間、外部電極3e−3g間に同位相で印加することで、突起部3cは図5(C)に示すように縦振動を行う。すなわち、振動体3は縦振動モードを生じる。
このようにして、突起部3cを3種類の振動モードで動作せることができる。なお、以降では、図5(A)に示すCW(右回転)による楕円回転振動をDモード振動といい、図5(B)に示すCCW(左回転)による楕円回転振動をD´モード振動といい、図5(C)に示す縦振動をNモード振動という。ここで、突起部3cがDモード振動、D´モード振動およびNモードのそれぞれの動作をしている場合の、ロータ2の移動について説明する。上述のように振動体3は加圧バネ4aによりロータ2に押し付けられており、突起部3cがロータ2に密着している。そのため、突起部3cとロータ2間には大きな摩擦力が生じることになる。そこで、突起部3cがDモード振動で動作している場合は突起部3cとロータ2間に生じた摩擦力により、突起部3cの動きに合わせてロータ2も移動する。つまり、ロータ2も突起部3cに突き動かされるように回転軸2bを中心として、右方向に回転する。また、突起部3cがD´モード振動で動作している場合は、ロータ2がDモード振動の場合と逆方向である左方向に回転する。また、突起部3cがNモード振動で動作している場合は、ロータ2は回転軸2b方向に上下運動するだけであり、回転はしない。しかし、Nモード振動により、突起部3cとロータ2間での摩擦力が低下することになる。上述のように、突起部3cとロータ2間には大きな摩擦力が生じることになるため、突起部3cが振動していない場合にはロータ2が容易に回転することはないが、突起部3cがNモード振動している状態では、突起部3cとロータ2間での摩擦力が低下しているため、ロータ2は他の力がかかれば容易に回転する。
また、上述のように、ロータ2には溝2aが形成されている。このロータ2と突起部3cとの位置関係について図6を用いて説明する。図6は突起部と溝との関係を示す図である。図6(A)は突起部が溝部に位置していない状態を示す図であり、図6(B)は突起部が溝部に位置している状態を示す図である。図6に示すように、ロータ2において溝2aが形成されていない箇所は駆動可能区間であり、溝2aが形成されている箇所は駆動不能区間である。なお、駆動不能区間とは、その区間に振動体3の突起部3cが位置している場合に、振動体3の振動ではロータ2を移動させることができない区間である。また、駆動可能区間とは、その区間に振動体3の突起部3cが位置している場合に、振動体3の振動により、ロータ2を移動させることができる区間である。図6(A)に示すように、突起部3cが駆動可能区間に位置している場合、すなわちロータ2の溝2a以外の箇所に突起部3cが位置している場合は、ロータ2と突起部3cとは接している。したがって、上述のように振動体3を、Dモード振動およびD´モード振動とすることで、ロータ2の移動を制御できる。しかし、図6(B)に示すように、突起部3cが駆動不能区間に位置している場合、すなわちロータ2の溝2aの位置に突起部3cが位置する場合は、ロータ2と突起部3cとが接していない。したがって、突起部3cの動作がロータ2に影響を与えることはない。すなわち、突起部3cが溝2aの位置にあるときは、振動体3はロータ2の移動を制御できない。駆動不能区間のインターバルは駆動可能区間のインターバルより短く設定されている。
次に、実施の形態1に係る超音波アクチュエータ100の動作について図7および図8を用いて説明する。図7は実施の形態1に係る超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であり、図7(A)は実施の形態1に係る超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図7(B)は実施の形態1に係る超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図7(C)は実施の形態1に係る超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。なお、図7において、わかりやすさを考慮して本来は円形であるロータ2およびステータ1を展開して直線状で表している。また、図7においてロータ2の上に示されている●(黒丸)はロータ2の任意の所定位置上に示されている。すなわち、●(黒丸)が移動している場合はロータ2が移動していることを示す。また、図8は実施の形態1に係る振動体の動作とロータの移動を示すタイミングチャートである。
図7において、第1振動体3−1および第2振動体3−2はともにステータ1上に設置されている。具体的には、第1振動体3−1および第2振動体3−2の突起部3c−1および突起部3c−2のいずれか一方が溝2aに位置する(駆動不能区間に位置する)場合は、他方は溝2aには位置しない(駆動可能区間に位置する)ように、第1振動体3−1および第2振動体3−2の配置と、溝2aの数、ピッチ等を決定する必要がある。つまり、突起部3c−1、3c−2がどちらも溝2aに位置することがないようにする。また、第1振動体3−1および第2振動体3−2はできるだけ離して設置する方が、ロータ2のガタツキが少なく安定した移動を実現できるので好ましい。例えば、ロータ2に溝2aが30個形成されているとする。これらが等間隔で形成されているとすると、溝2aのピッチは12°である。また、すべての溝2aの幅は溝ピッチの半分よりも小さい値とすればよく、例えば2°とする。また、第1振動体3−1および第2振動体3−2それぞれの中心間の間隔は、溝2aの個数から1を減じた数である29に、溝2aのピッチ12°の半分である6°を乗じた間隔とすればよい。なお、第1振動体3−1と第2振動体3−2はどちらも振動体3と同一の構成であり、振動体3と同様の振動を発生することができるが、両者の振動モードは異なる制御とされる。
図7(A)に示すように、第2振動体3−2の突起部3c−2が駆動可能区間に位置し、第1振動体3−1の突起部3c−1が駆動不能区間に位置している。この場合に、第2振動体3−2をDモード振動とし、第1振動体3−1をNモード振動とする。第2振動体3−2に生じる楕円回転振動によりロータ2を図7において右方向に移動させる。また、突起部3c−1は駆動不能区間に位置しているため、第1振動体3−1とロータ2間の摩擦力は小さい。さらに、ロータ2が移動することにより、突起部3c−1が駆動可能区間に位置することとなった場合でも、第1振動体3−1はNモード振動であるため、第1振動体3−1とロータ2間の摩擦力は小さい。したがって、ロータ2は右方向へと移動する。すなわち、ロータ2が右回転する。ロータ2が移動すると溝2aの位置も移動する。そして、図7(B)に示すように、第2振動体3−2の突起部3c−2が溝2aに位置するようになる。そうすると、第2振動体3−2によりロータ2を移動することができなくなる。すなわち、ロータ2は突起部3c−2が駆動不能区間に位置することとなると移動が停止する。このように、ロータ2は所定のピッチ(6°)だけ移動すると停止することとなる。したがって、超音波アクチュエータ100はステッピング動作が可能である。さらに、続けてロータ2を移動させていく場合には、第1振動体3−1をDモード振動に、第2振動体3−2をNモード振動に切り換えればよい。それにより、ロータ2は第1振動体3−1の楕円回転振動により右方向へと移動する。なお、第2振動体3−2とロータ2間の摩擦力は小さい。そして、ロータ2が所定のピッチ(6°)だけ移動すると、図7(C)に示すように、突起部3c−1が溝2aに到達し、ロータ2の移動が停止する。このように、超音波アクチュエータ100はステッピング動作が可能である。さらに、ロータ2を移動させる場合は、上述の動作を繰り返せばよい。また、ロータ2を左方向に回転させる場合は、Dモード振動の代わりにD´モード振動を用いればよい。
上述の超音波アクチュエータ100の動作をタイミングチャートで示したものが、図8である。図8に示すように、振動モードを切り替える期間Tは、ロータ2が1ステップ移動するのに要する期間Ta以上であることが必要である。すなわち、第1振動体3−1または第2振動体3−2における楕円回転振動(Dモード振動またはD´モード振動)を継続的に発生させる発生時間(期間T)は、駆動可能区間の一端に突起部3c−1または3c−2が位置した状態から、駆動可能区間が突起部3c−1または3c−2に接しながらロータ2が移動した場合に、駆動可能区間の他端が突起部3c−1または3c−2に位置するまでに必要な時間(期間Ta)以上である。なお、実施の形態1では1ステップは6°である。
また、回転方向を切り換えた際に溝2aの幅分のずれ量eが生じる。具体的には、回転方向を切り換えた際には、1ステップが6°ではなく、6°から溝2aの幅である2°を減じた量となる。すなわち、ロータ2が4°しか移動しない。その後の動作においては、6°ごとに移動する。また、さらに回転方向を切り換えた際に、再びずれ量eが生じ、このときにも4°しか移動しないがその後は6°ごとに移動する。すなわち、回転方向を変換する際に、ロータ2の回転量が2°ずれる。このずれ量eを小さくするためには、溝2aの幅を小さくすればよい。
実施の形態1に係る超音波アクチュエータ100は、以上説明したように、ロータリーエンコーダや、その他の位置決めをする装置を用いることなく、ステップ駆動が可能であるという効果を奏する。新たな部品の追加が不要であるので、低コスト化および小型化を図ることができる。また、フィードバック制御を行っていないので、制御システムが簡素化されている。
次に、実施の形態1に係るアクチュエータ100の変形例である、超音波アクチュエータ100aについて説明する。超音波アクチュエータ100aは振動体3を6個備えている点が特に超音波アクチュエータ100とは異なり、その他は同様であることから、以下の説明においては、振動体3の配置を中心に説明する。図9は実施の形態1に係るアクチュエータの変形例の構成を説明するための図である。図9(A)は超音波アクチュエータの断面図である。また、図9(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図である。また、図9(C)はロータの底面図である。また、図10は実施の形態1に係る超音波アクチュエータ変形例の振動体の配置を示す図である。
図9に示すように、超音波アクチュエータ100aは、振動体3を6つ有している。振動体3は第1振動体3−3、3−5、3−7および第2振動体3−4、3−6、3−8からなる。これらはすべて、超音波アクチュエータ100の振動体3と同一の構成であり、振動体3と同様の振動を発生することができるが、振動モードはそれぞれ異なる制御とされる。なお、第1振動体3−3、3−5、3−7の振動モードの制御はすべて同一であり、超音波アクチュエータ100の第1振動体3−1と同様の振動モードの制御とすればよい。また、第2振動体3−4、3−6、3−8の振動モードの制御はすべて同一であり、超音波アクチュエータ100の第2振動体3−2と同様の振動モードの制御とすればよい。
また、図10に示すように、第1振動体3−3、3−5、3−7の突起部3c−3、3c−5、3c−7のうち、いずれかが溝2aに位置する場合は、それらすべてが溝2aに位置することとなるように配置する。また、第2振動体3−4、3−6、3−8の突起部3c−4、3c−6、3c−8のうち、いずれかが溝2aに位置する場合は、それらすべてが溝2aに位置することとなるように配置する。また、第1振動体3−3、3−5、3−7の組および第2振動体3−4、3−6、3−8の組における突起部3c−3、3c−5、3c−7および突起部3c−4、3c−6、3c−8のどちらかの組が溝2aに位置する場合は、残りの組は溝2aには位置しない配置とする。具体的には、第1振動体3−3中心および第2振動体3−4中心の間隔は溝2aのピッチの3倍である18°とすればよい。このような、超音波アクチュエータ100aは、超音波アクチュエータ100に比べて、振動体3が3倍設置されているのでトルクは3倍となる。また、ロータ2は振動体3と6点で接することになるので、2点で接していた超音波アクチュエータ100よりもロータ2の姿勢が安定し、回転時にガタツキが生じない。したがって、騒音を防止し、振動を低減できる。
なお、振動体3の数および配置は上記実施の形態に示したものに限定されるわけではない。ロータ2がどの位置であっても、設置された振動体3のうち、少なくとも1つの振動体3の突起部が溝2a以外の箇所に位置していることとすればよい。それにより、ロータ2を回転させることが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態2の超音波アクチュエータは、実施の形態1の超音波アクチュエータと同様の機構により駆動するものであるが、実施の形態1の移動体(ロータ)が回転するのに対して、実施の形態2の超音波アクチュエータは移動体が直線移動する点が異なる。
実施の形態2の超音波アクチュエータの構成について図11を用いて説明する。図11は実施の形態2に係る超音波アクチュエータの正面図である。図11に示すように、実施の形態2に係る超音波アクチュエータ200は、ステータ21と、丸棒(移動体)22と、ステータ21上に設置された第1振動体23−1、23−3および第2振動体23−2、23−4と、ステータ保持部24とを備えている。
丸棒22は棒状であって、ステータ21側にはその伸びる方向に沿った方向に並んで複数の溝22aが形成されている。溝22aは丸棒22の伸びる方向に直交するように形成されている。
ステータ保持部24は、丸棒22の上方に位置し、図11における左右方向への丸棒22の移動を円滑にさせるローラ24bと、ローラ24bを介してステータ21方向に丸棒22を所定の付勢力で押し付ける加圧バネ24aとを備えている。
第1振動体23−1、23−3および第2振動体23−2、23−4のいずれも、実施の形態1の振動体3と同一の構成であり、振動体3と同様の振動を発生することができるが、振動モードはそれぞれ異なる制御とされる。これらはステータ21上に並べて設置され、それぞれ丸棒22に接する突起部23c−1、23c−2、23c−3、23c−4を有する。なお、配置は図11において右から順に、第1振動体23−1、第2振動体23−2、第1振動体23−3、第2振動体23−4とする。そして、第1振動体23−1、23−3の突起部23c−1、23c−3のうち、いずれかが溝22aに位置する場合は、それらすべてが溝22aに位置することとなるように配置する。また、第2振動体23−2、23−4の突起部のうち、いずれかが溝22aに位置する場合は、それらすべてが溝22aに位置することとなるように配置する。また、第1振動体23−1、23−3および第2振動体23−2、23−4の突起部23c−1、23c−3の組および突起部23c−2、23c−4の組のいずれか一方の組が溝22aに位置する場合は、他方の組は溝22aには位置しないような配置とする。上述のように、第1振動体23−1、23−3および第2振動体23−2、23−4の配置と、溝22aの数、ピッチ等を決定する必要がある。具体的には、第1振動体23−1、第2振動体23−2、第1振動体23−3、第2振動体23−4の隣接するものどうしの中心位置の距離は、溝22aのピッチの半分とすればよい。
次に、実施の形態2に係る超音波アクチュエータ200の動作について、図12および図13を用いて説明する。図12は実施の形態2に係る超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であり、図12(A)は実施の形態2に係る超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図12(B)は実施の形態2に係る超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図12(C)は実施の形態2に係る超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。また、図12において丸棒22の上に示されている●(黒丸)は丸棒22の任意の所定位置上に示されている。すなわち、●(黒丸)が移動している場合は丸棒22が移動していることを示す。また、図13は実施の形態2に係る振動体の動作と移動体の移動を示すタイミングチャートである。なお、図示していないが、丸棒22において溝22aが形成されていない箇所は駆動可能区間であり、溝22aが形成されている箇所は駆動不能区間である。第1振動体23−1、23−3はともに同一の振動モードとし、第2振動体23−2、23−4はともに同一の振動モードとすればよい。
図12(A)に示すように、第2振動体23−2、23−4の突起部23c−2、23c−4が駆動可能区間に位置し、第1振動体23−1、23−3の突起部23c−1、23c−3が駆動不能区間に位置している。この場合に、第2振動体23−2、23−4をDモード振動とし、第1振動体23−1、23−3をNモード振動とする。第2振動体23−2、23−4に生じる楕円回転振動により丸棒22を図12において右方向に移動させる。また、突起部23c−1、23c−3は駆動不能区間に位置しているため、第1振動体23−1、23−3と丸棒22間の摩擦力は小さい。さらに、丸棒22が移動することにより、突起部23c−1、23c−3が駆動可能区間に位置することとなった場合でも、第1振動体23−1、23−3はNモード振動であるため、第1振動体23−1、23−3と丸棒22間の摩擦力は小さい。したがって、丸棒22は右方向へと移動する。丸棒22が移動すると溝22aの位置も移動する。そして、図12(B)に示すように、第2振動体23−2、23−4の突起部23c−2、23c−4が溝22aに位置するようになる。そうすると、第2振動体23−2、23−4により丸棒22を移動することができなくなる。すなわち、丸棒22は突起部23c−2、23c−4が駆動不能区間に位置することとなると移動が停止する。このように、丸棒22は所定のピッチだけ移動すると停止する。したがって、超音波アクチュエータ200はステッピング動作が可能である。さらに、続けて丸棒22を移動させていく場合には、第1振動体23−1、23−3をDモード振動に、第2振動体23−2、23−4をNモード振動に切り換えればよい。それにより、丸棒22は第1振動体23−1、23−3の楕円回転振動により右方向へと移動する。なお、第2振動体23−2、23−4と丸棒22間の摩擦力は小さい。そして、丸棒22が所定のピッチだけ移動すると、図12(C)に示すように、突起部23c−1、23c−3が溝22aに到達し、丸棒22の移動が停止する。このように、超音波アクチュエータ200はステッピング動作が可能である。さらに、丸棒22を移動させる場合は、上述の動作を繰り返せばよい。また、丸棒22を左方向に移動させる場合は、Dモード振動の代わりにD´モード振動を用いればよい。
上述の超音波アクチュエータ200の動作をタイミングチャートで示したものが、図13である。図13に示すように、振動モードを切り替える期間Tは、丸棒22が1ステップ移動するのに要する期間Ta以上であることが必要である。すなわち、第1振動体223−1、23−3または第2振動体23−2、23−4における楕円回転振動(Dモード振動またはD´モード振動)の発生時間(期間T)は、駆動可能区間の一端に突起部23c−1、23c−3、23c−2または23c−4が位置した状態から、駆動可能区間が突起部23c−1、23c−3、23c−2または23c−4に接しながら丸棒22が移動した場合に、駆動可能区間の他端が突起部23c−1、23c−3、23c−2または23c−4に位置するまでに必要な時間(期間Ta)以上である。また、移動方向を切り換えた際に溝22aの幅分のずれ量eが生じる。具体的には、移動方向を切り換えた際には、所定のピッチからずれ量eだけ減じた移動量しか移動しない。その後の動作においては、所定のピッチごとに移動する。また、さらに移動方向を切り換えた際に、再びずれ量eが生じ、このときにも所定のピッチからずれ量eだけ減じた移動量しか移動しないが、その後は所定のピッチごとに移動する。すなわち、移動方向を変換する際に、丸棒22の移動量がずれ量eだけずれる。そこで、このずれ量eを小さくするためには、溝22aの幅を小さくすればよい。
実施の形態2に係る超音波アクチュエータ200は、以上説明したように、位置決め用の部品を設けずとも、ステップ駆動が可能であるという効果を奏する。したがって、低コスト化および小型化を図ることができる。また、フィードバック制御を行っていないので、制御システムが簡素化されている。
なお、実施の形態2では、丸棒22が移動されるが、丸棒22を固定してステータ1を移動させるようにしてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3の超音波アクチュエータは、実施の形態1の超音波アクチュエータと同様の機構により駆動するものであるが、実施の形態1の移動体には溝が形成されているのに対して、実施の形態3の超音波アクチュエータの移動体には低摩擦領域が形成されている点が異なる。なお、実施の形態3の超音波アクチュエータについて、実施の形態1の超音波アクチュエータと同様の部材については同一の符号を付し、説明を省略する。まず、本発明の実施の形態3に係る超音波アクチュエータの構成について説明する。図14は実施の形態3に係る超音波アクチュエータの構成を説明するための図である。図14(A)は超音波アクチュエータの断面図である。また、図14(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図である。また、図14(C)はロータの底面図である。
図14(B)に示すように、実施の形態3に係る超音波アクチュエータ300は、ステータ1と、ロータ(移動体)32と、ステータ1上に固定設置された振動体3と、ステータ保持部4とを備えて構成される。
ロータ32は円板状であり、その中心に前記円板の面に対して垂直方向に伸びる回転軸32bを有している。さらに、ロータ32のステータ1側の面には円周に沿って、ロータ32の径方向に伸びる複数の低摩擦領域32aが形成されている(図14(C)参照)。具体的には、ロータ32のステータ1側の面に表面粗さを比較的小さくした領域を複数形成する。例えば、ロータ32の表面加工をする際に、研磨加工により、このような領域を作成すればよい。この低摩擦領域32aは、振動体3の突起部3cと接していても、これらの間の摩擦力が小さく、仮に突起部3cが低摩擦領域32aと接した状態で楕円回転振動をしても、ロータ32が移動しない程度の低摩擦性を要する。
ここで、この低摩擦領域32aと突起部3cとの位置関係について図15を用いて説明する。図15は突起部と低摩擦領域との関係を示す図である。図15(A)は突起部が低摩擦領域に位置していない状態を示す図であり、図15(B)は突起部が低摩擦領域に位置している状態を示す図である。図15に示すように、ロータ32において低摩擦領域32aが形成されていない箇所は駆動可能区間であり、低摩擦領域32aが形成されている箇所は駆動不能区間である。図15(A)に示すように、突起部3cが駆動可能区間に位置している場合、すなわちロータ32の低摩擦領域32a以外の箇所に突起部3cが位置している場合はロータ32と突起部3cとの間に大きい摩擦力が生じていて、例えばロータ32と突起部3cとが滑ることがない。したがって、この場合に、上述のように振動体3を、Dモード振動、D´モード振動とすることで、ロータ32を移動させることができる。しかし、図15(B)に示すように、突起部3cが駆動不能区間に位置している場合、すなわちロータ32の低摩擦領域32aの位置に突起部3cが位置する場合は、ロータ32と突起部3cとの間の摩擦力は小さいため、ロータ32と突起部3cとが滑る。したがって、突起部3cの動作がロータ32に影響を与えることはない。すなわち、突起部3cが駆動不能区間である低摩擦領域32aに位置するときは、振動体3の振動によりロータ32を移動させることはできない。実施の形態3に係る超音波アクチュエータ300は、このような構成であるため、振動体3を実施の形態1の超音波アクチュエータ100と同様に動作させることで、ステップ駆動を行うことが可能である。
したがって、実施の形態2に係る超音波アクチュエータ300は、ロータリーエンコーダや、その他の位置決めをする装置を用いることなく、ステップ駆動が可能であるという効果を奏する。新たな部品の追加が不要であるので、低コスト化および小型化を図ることができる。また、フィードバック制御を行っていないので、制御システムが簡素化されている。また、ロータ32の振動体3と接している面は、凹凸がなく平面である。そのため、ロータ32が回転する際のガタツキがない。したがって、騒音を防止し、振動を低減できる。
なお、低摩擦領域32aは、表面粗さを小さくすることで形成できるが、その他に例えば、ロータ32の所定位置に低摩擦コーティングを施すことや、低摩擦係数を有するテフロン(登録商標)等の樹脂を埋め込むことにより形成してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4の超音波アクチュエータは、なお、実施の形態1の超音波アクチュエータと同様の機構により駆動するものであるが、実施の形態1の移動体には溝が形成されているのに対して、実施の形態3の超音波アクチュエータの移動体には溝が形成されていず、その円周に沿って定在波が発生し得る構成である。実施の形態1の超音波アクチュエータと同様の部材については同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、本発明の実施の形態4に係る超音波アクチュエータの構成について説明する。図16は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの構成を説明するための図である。図16(A)は超音波アクチュエータの断面図である。また、図16(B)は超音波アクチュエータにおいて、ロータを取り除いた平面図である。また、図16(C)はロータの底面図である。
図16(A)に示すように、実施の形態3に係る超音波アクチュエータ400は、ステータ1と、ロータ(移動体)42と、ステータ1上に固定設置された振動体43と、ステータ保持部4とを備えて構成される。
ロータ42は円板状であり、その中心に前記円板の面に対して垂直方向に伸びる回転軸を有している。さらに、ロータ42は定在波が生じる構成であり、例えば弾性体からなる。ロータ42のステータ1側の面には円周に沿って、ロータ42の主面に対して垂直方向に振動する定在波が生じる。具体的には、ロータ42は、振動体43の振動により、6箇所に腹および節を有する6次共振モードが生じるような振動特性を有するように設計されている。すなわち、定在波の腹の中心付近の区間である駆動不能区間42aが、ロータ42の円周に沿って、6箇所形成される(図16(C)参照)。
振動体43の構成は実施の形態1の振動体3と同一の構成であり、振動体3と同様の振動を発生することができる。3つの振動体43は、ステータ1上に並べて設置され、それぞれロータ42に接する突起部43cを有する。
ここで、駆動不能区間42aと突起部43cとの位置関係について図17を用いて説明する。図17は突起部と駆動不能区間との関係を示す図である。図17に示すように、ロータ42において定在波が生じている場合は、その腹に当たる箇所は、ロータ42の主面に対して垂直方向に振動していて、その節に当たる箇所に振動が生じることはない。また、定在波の腹では突起部43cに近接、離反を繰り返している。特に、腹の中心付近は振動による面の変位量が大きいため、この箇所(駆動不能区間42a)と突起部43c間の摩擦力は小さい。したがって、突起部43cが駆動不能区間42aに位置する状態において、振動体43が楕円回転振動をしたとしても、ロータ42を移動させることはできない。また、駆動不能区間42a以外の区間である駆動可能区間は、定在波の節周辺であることから、振動による面の変位量は少ないため、ロータ42および突起部43c間の摩擦力は小さくなることはない。したがって、突起部43cが駆動可能区間に位置する状態において、振動体43が楕円回転振動をすることで、ロータ42を移動させることができる。
次に、実施の形態4に係る超音波アクチュエータ400の動作について図18および図19を用いて説明する。図18は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの駆動過程を示す図であり、図18(A)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第1駆動過程図であり、図18(B)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第2駆動過程図であり、図18(C)は実施の形態4に係る超音波アクチュエータの第3駆動過程図である。なお、図18において、わかりやすさを考慮して本来は円形であるロータ42およびステータ1を展開して直線状で表している。また、図18においてロータ42の上に示されている●(黒丸)はロータ42の任意の所定位置上に示されている。すなわち、●(黒丸)が移動している場合はロータ42が移動していることを示す。また、図19は実施の形態4に係る振動体の動作とロータの移動を示すタイミングチャートである。
図18において、振動体43である、第1振動体43−1、第2振動体43−2および第3振動体43−3はそれぞれステータ1上に設置されている。具体的には、第1振動体43−1、第2振動体43−2および第3振動体43−3の突起部43c−1、突起部43c−2および突起部43c−3の少なくともいずれか一つは、駆動可能区間に位置するように、第1振動体43−1、第2振動体43−2および第3振動体43−3の配置と、定在波の発生等を決定する必要がある。つまり、突起部43c−1、突起部43c−2および突起部43c−3のすべてが同時に駆動不能区間42aに位置することがないようにする。なお、第1振動体43−1、第2振動体43−2および第3振動体43−3はいずれも実施の形態1に係る振動体3と同一の構成であり、振動体3と同様の振動を発生することができるが、両者の振動モードは異なる制御とされる。なお、これら第1振動体43−1、第2振動体43−2および第3振動体43−3の振動により、ロータ42に定在波が発生するように設計する必要がある。なお、超音波アクチュエータ400は、加振装置を備えることとし、その加振装置によりロータ42に定在波を生じさせる構成としてもよい。
図18(A)に示すように、第1振動体43−1の突起部43c−1および第2振動体43−2の突起部43c−2が駆動不能区間42aに位置していて、第3振動体43−3の突起部43c−3が駆動可能区間に位置している。この場合に、第1振動体43−1および第2振動体43−2をNモード振動とし、第3振動体43−3をDモード振動とする。第3振動体43−3に生じる楕円回転振動によりロータ42を図18において右方向に移動させる。また、第1振動体43−1および第2振動体43−2がNモード振動であり、それらの突起部43c−1、43c−2は駆動不能区間42aに位置しているから第1振動体43−1および第2振動体43−2とロータ42間の摩擦力は小さい。さらに、ロータ42が移動することにより、突起部43c−1、43c−2が駆動可能区間に位置することとなった場合でも、第1振動体43−1および第2振動体43−2はNモード振動であるため、第1振動体43−1および第2振動体43−2とロータ42間の摩擦力は小さい。したがって、ロータ42は右方向へと移動する。すなわちロータ42は右回転をする。ロータ42が移動すると駆動不能区間42aおよび駆動可能区間の位置も移動する。そして、図18(B)に示すように、第3振動体43−3の突起部43c−3が駆動不能区間42aに位置するようになる。そうすると、第3振動体43−3によりロータ42を移動することができなくなる。すなわち、ロータ42は突起部43c−3が駆動不能区間に位置することとなると移動が停止する。したがって、ロータ42は所定のピッチだけ移動すると停止することになり、超音波アクチュエータ400はステッピング動作が可能である。さらに、続けてロータ42を移動させていく場合には、第2振動体43−2をDモード振動に、第1振動体43−1および第3振動体43−3をNモード振動に切り換えればよい。第2振動体43−2の突起部43c−2が駆動可能区間に位置しているため、ロータ42は第2振動体43−2の楕円回転振動により右方向へと移動する。なお、第1振動体43−1および第3振動体43−3の突起部43c−1および突起部43c−3は、駆動不能区間42aに位置しており、これらとロータ42間の摩擦力は小さい。なお、第1振動体43−1および第3振動体43−3はNモード振動であるため、突起部43c−1または突起部43c−3が駆動可能区間に到達したとしても、第1振動体43−1および第3振動体43−3と、ロータ42との間の摩擦力は小さい。そして、ロータ42が所定のピッチだけ移動すると、図18(C)に示すように、突起部43c−2が駆動不能区間42aに到達し、ロータ42の移動が停止する。このように、超音波アクチュエータ400はステッピング動作が可能である。さらに、ロータ42を移動させる場合は、上述の動作を繰り返せばよい。また、ロータ42を左方向に回転させる場合は、Dモード振動の代わりにD´モード振動を用いればよい。
上述の超音波アクチュエータ400の動作をタイミングチャートで示したものが、図19である。図19に示すように、振動モードを切り替える期間Tは、ロータ42が1ステップ移動するのに要する期間Ta以上であることが必要である。すなわち、第1振動体43−1、第2振動体43−2または第3振動体43−3における楕円回転振動(Dモード振動またはD´モード振動)の発生時間(期間T)は、駆動可能区間の一端に突起部43c−1、43c−2または43c−3が位置した状態から、駆動可能区間が突起部43c−1、43c−2または43c−3に接しながらロータ2が移動した場合に、駆動可能区間の他端が突起部43c−1、43c−2または43c−3に位置するまでに必要な時間(期間Ta)以上である。また、回転方向を切り換えた際に駆動不能区間42aの幅分のずれ量eが生じる。具体的には、回転方向を切り換えた際には、所定のピッチからずれ量eだけ減じた移動量しか移動しない。その後の動作においては、所定のピッチごとに移動する。また、さらに移動方向を切り換えた際に、再びずれ量eが生じ、このときにも所定のピッチからずれ量eだけ減じた移動量しか移動しないが、その後は所定のピッチごとに移動する。すなわち、回転方向を変換する際に、ロータ42の回転量がずれ量eだけ、ずれる。そこで、このずれ量eを小さくするためには、駆動不能区間42aの幅を小さくすればよい。
実施の形態4の超音波アクチュエータ400では、6つの節と腹を有する定在波をロータ42に生じ、3つの振動体43−1、43−2および43−3を用いる構成とした。しかし、この構成に限定されるわけではなく、振動体の数や定在波の種類を変更させてもよい。例えば、振動体43−1、43−2および43−3の数を変更してもよい。なお、定在波により形成した駆動不能区間42aは、あまり多くは形成できないため、振動体が2つでは、そのどちらか一方の突起部が駆動可能区間に位置するように配置することが困難である。そこで、実施の形態4においては、振動体の数は3つ以上が好ましい。
実施の形態4に係る超音波アクチュエータ400は、以上説明したように、ロータリーエンコーダや、その他の位置決めをする装置を用いることなく、ステップ駆動が可能であるという効果を奏する。新たな部品の追加が不要であるので、低コスト化および小型化を図ることができる。また、フィードバック制御を行っていないので、制御システムが簡素化されている。また、ロータ42の面に加工等を施す必要もないため、低コストで製造できる。また、ロータの面に凹凸を形成する必要がないため、ロータ42が回転する際のガタツキがない。したがって、騒音を防止し、振動を低減できる。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
上述の超音波アクチュエータは、移動体と複数の振動体を備え、各振動体は、前記移動体を移動させる移動振動を発生可能で、且つ前記移動体に接触して前記移動振動を前記移動体に伝達する接触部を有する。前記移動体は、前記振動体からの前記移動振動を受けない駆動不能区間と前記振動体からの前記移動振動を受ける駆動可能区間を有し、前記移動体の移動中において、前記複数の振動体の少なくとも1つは前記駆動可能区間に位置するように前記複数の振動体が配置されている。
上述の構成によって、前記駆動不能区間が設けられることによって、移動体を所定量移動させるごとに確実に移動を停止して、ロータリーエンコーダ等の位置検出装置を用いることなく移動体の移動量を制御して、確実にステッピング動作のできる超音波アクチュエータを実現できる。また、すべての振動体の接触部が駆動不能区間に入って移動体を移動させることができなくなるような事態を確実に避けて、移動体がどの位置に停止しても、確実に再移動できる。
また、前記接触部に突起部を形成し、前記移動振動は前記突起部が楕円回転する楕円回転振動にするのが好ましい。接触部に突起部を形成し、その突起部を楕円回転させることによって、振動体の振動による移動体の移動をより確実に行うことができる。
また、前記各振動体には、さらに前記突起部を上下に振動させる縦振動を発生できるようにするのが好ましい。この構成によって、移動体と各振動体との摩擦を減らして、移動体をよりスムーズに移動させることができる。
さらに、前記各振動体の振動を制御する制御部を設け、前記制御部は、突起部が前記駆動可能区間に位置する前記少なくとも一つの振動体に楕円回転振動を発生させ、当該振動体の前記突起部が前記駆動不能区間に達した時、当該振動体に縦振動を発生させるように前記複数の振動体を制御するのが好ましい。このような構成によって、ロータリーエンコーダ等の位置検出装置を用いることなく、移動体の移動を確実に制御して精確なステッピング動作を行うことができる。
さらに、前記制御部は、突起部が前記駆動可能区間に位置する少なくとも一つの振動体に楕円回転振動を発生させ、当該振動体を除く他の振動体に縦振動を発生させるように制御するのが好ましい。このような構成によって、移動体と振動体との摩擦をできるだけ少なくして、移動体の移動をスムーズに行うことができる。
さらに、前記駆動可能区間と前記駆動不能区間を複数形成し、前記複数の振動体は、突起部が前記駆動可能区間に同時に位置する複数の振動体からなる少なくとも一つの組を有し、前記制御部は、前記組の前記複数の振動体に同時に楕円回転振動を発生させ、当該複数の振動体の前記突起部が前記駆動不能区間に達した時、当該複数の振動体に縦振動を発生させるように制御するのが好ましい。この構成では、複数の振動体による振動によって移動体を移動させるので、重量の大きな移動体でも確実にスムーズに移動させることができる。
さらに、前記駆動可能区間と前記駆動不能区間を交互に複数形成し、前記駆動可能区間は第1のインターバルで、前記駆動不能区間は第1のインターバルより短い第2のインターバルで形成して、前記制御部は、前記移動振動を前記突起部が一つの前記駆動可能区間の一端から他端に移動する時間より長い時間発生させるように制御するのが好ましい。この構成により、突起部を駆動可能区間と駆動不能区間との境界部に確実に位置決めすることができ、移動体の移動量を正確に制御することができる。
さらに、前記駆動不能区間は、前記移動体の前記複数の振動体に向いた面に形成された溝で構成するのが好ましい。この構成では、駆動不能区間を精確に容易に形成できる。
さらに、前記駆動不能区間は、前記移動体に前記複数の振動体に向いた面に形成された低摩擦領域で構成するのが好ましい。この構成では、移動振動を発生させていない振動体と移動体を接触させることができるので、ガタツキや騒音を生じることなく、移動体を移動させることができる。
さらに、前記移動体は前記複数の振動体によって定在波が生じるように構成して、前記駆動不能区間は、前記移動体に生じた定在波の腹の中心付近で構成するのが好ましい。この構成では、追加的な機械加工が必要ないので、製造コストを削減することができる。また、移動振動を発生させていない振動体と移動体を接触させることができるので、ガタツキや騒音を生じることなく、移動体を移動させることができる。
さらに、前記移動体を円板状に形成し、前記複数の振動体をリング状に配置するように構成するのが好ましい。このような構成では、ステップ的な回転運動が求められる各種の装置に広く適用することができる。
さらに、前記移動体を棒状に形成し、前記複数の振動体は直線状に配置するように構成するのが好ましい。このような構成では、ステップ的な直線運動が求められる各種の装置に広く適用することができる。
本発明は小型で簡単な構造の超音波アクチュエータを低コストで製造できるので、安くて品質の高い超音波アクチュエータを求めている産業分野に広く利用できる。

Claims (10)

  1. 移動体と、
    複数の振動体を備え、各振動体は、前記移動体を移動させる移動振動を発生可能で、且つ前記移動体に接触して前記移動振動を前記移動体に伝達する接触部と、
    前記各振動体の振動を制御する制御部とを有し、
    前記移動体は、前記振動体からの前記移動振動を受けない駆動不能区間と前記振動体からの前記移動振動を受ける駆動可能区間を有し、
    前記移動体の移動中において、前記複数の振動体の少なくとも1つの接触部は前記駆動可能区間に位置するように前記複数の振動体が配置され、
    前記制御部は、前記振動体が前記駆動可能区間に位置する前記少なくとも一つの振動体を制御して前記移動体を移動させる移動振動を発生させ、当該振動体が前記駆動不能区間に達したとき、当該振動体を制御して前記移動振動を発生させないように前記複数の振動体を制御することを特徴とする超音波アクチュエータ。
  2. 前記接触部は突起部を有し、前記移動振動は前記突起部が楕円回転する楕円回転振動であることを特徴とする請求項1に記載の超音波アクチュエータ。
  3. 前記各振動体はさらに前記突起部を上下に振動させる縦振動を発生可能であって、
    前記制御部は、突起部が前記駆動可能区間に位置する前記少なくとも一つの振動体に楕円回転振動を発生させ、当該振動体の前記突起部が前記駆動不能区間に達したとき、当該振動体に縦振動を発生させるように前記複数の振動体を制御することを特徴とする請求項2に記載の超音波アクチュエータ。
  4. 前記制御部は、突起部が前記駆動可能区間に位置する前記少なくとも一つの振動体に楕円回転振動を発生させ、当該振動体を除く他の振動体に縦振動を発生させるように前記複数の振動体を制御することを特徴とする請求項3に記載の超音波アクチュエータ。
  5. 前記駆動可能区間と前記駆動不能区間は複数形成され、
    前記複数の振動体は、突起部が前記駆動可能区間に同時に位置する複数の振動体からなる少なくとも一つの組を有し、
    前記制御部は、前記組の前記複数の振動体に同時に楕円回転振動を発生させ、当該複数の振動体の前記突起部が前記駆動不能区間に達した時、当該複数の振動体に縦振動を発生させるように前記複数の振動体を制御することを特徴とする請求項3に記載の超音波アクチュエータ。
  6. 記駆動可能区間と前記駆動不能区間は交互に複数形成され、前記駆動可能区間は第1のインターバルで、前記駆動不能区間は第1のインターバルより短い第2のインターバルで形成され、前記制御部は、前記移動振動を前記突起部が一つの前記駆動可能区間の一端から他端に移動する時間より長い時間発生するように制御することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータ。
  7. 前記駆動不能区間は、前記移動体の前記複数の振動体に向いた面に形成された溝であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータ。
  8. 前記駆動不能区間は、前記移動体に前記複数の振動体に向いた面に形成された低摩擦領域であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータ。
  9. 前記移動体は円板状であり、前記複数の振動体はリング状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータ。
  10. 前記移動体は棒状であり、前記複数の振動体は直線状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータ。
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