JP5353348B2 - 部分着底型の流動防止構造および部分着底型の流動防止構造の施工方法 - Google Patents

部分着底型の流動防止構造および部分着底型の流動防止構造の施工方法 Download PDF

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本発明は、空港滑走路や道路等の舗装施設における液状化対策のための部分着底型の流動防止構造および部分着底型の流動防止構造の施工方法に関するものである。
地震時に発生する液状化に伴い地盤が水平方向に大きく変位する現象を側方流動とよぶが、この側方流動のメカニズムについて図8を参照して説明する。側方流動が発生する条件は、地盤が液状化することは当然であるが、これだけでは流動化は起こらない。図8(a)(b)に従来まで側方流動がみられた地盤条件を示す。図8(a)は地表面や液状化層の上面が緩やかに傾斜しており、傾斜に沿って流動が生じるケース(傾斜型)である。図8(b)は側方が護岸などで解放しており、護岸の移動に伴って背後地盤で流動が生じるケース(解放型)である。
図8(a)(b)の上記2つのケースのうち、後者の解放型についてはメカニズムが明らかであり、地震によって護岸が海や川側に移動した結果、背後地盤が護岸側に移動する。前者の傾斜型については、以下の3つのメカニズムが考えられる。
(A)地震による慣性力
(B)液状化により地盤の剛性が低下することで生じる自重変形および液体化
(C)すべり面の形成
上記メカニズムのうち、(B)の流動メカニズムは駆動力が重力に限られており、現在、傾斜型のメカニズムとして最も主流な考え方とされている。
空港滑走路や道路等の舗装施設における液状化対策は、液状化する可能性がある領域を全改良あるいは部分改良する方法が採られている。通常、舗装施設は平坦であるため、図8(a)(b)の流動の発生し易い条件に当てはまるものではない。しかし、図9に示すように、液状化地盤の下端が傾斜している場合には、流動量は少ないものの、傾斜方向に向かって流動する可能性は否定できない。従来の設計法では、液状化地盤を全改良する方法が主流であったため、改良層が液状化せず、かつ非液状化層に着底しており、側方流動は発生しないという前提で考えられていた。
しかし、部分改良を適用する場合、図10に示すように、液状化地盤の下端が傾斜している場合には、側方流動に対して不安定になりやすいという問題があった。
また、特許文献1には、液状化層を有する地盤上に比較的簡易な建物を構築する際に、液状化層の上層に位置する地盤を地盤改良することで平板状の地盤改良体を形成して、その地盤改良体を液状化層により支持するとともに、その地盤改良体により建物を支持する基礎の構造が開示されている。しかし、この基礎構造では側方流動に対して有効な対策とはならない。
特開2003−155753号公報
近年の新しい設計法では、対象施設の性能(滑走路なら平坦性)を満足しうることを条件に液状化地盤を部分改良する方法が可能となった。そのため、図9のように液状化地盤の下端が傾斜している場合には、図10に示すように液状化地盤を部分改良した対象施設において側方流動が生じる可能性がある。
通常、液状化に起因する流動か否かに関わらず地盤の流動を抑制するためには、図11のように、地中連続壁Wや高い剛性を有する鋼管矢板などを用いる施工法が一般的であった。
しかし、上述のように、地表面が水平である舗装施設においては、地盤の流動力がさほど大きくないと考えられ、その場合には図11のような地中連続壁や鋼管矢板などによる対策は、過大な対策ということができ、コスト的にも負担が大きくなる。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、空港滑走路や道路等の舗装施設の直下地盤が液状化地盤であるが、地盤の流動力がさほど大きくない場合に、側方流動を抑制することができ、しかも一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的に有利な流動防止構造および流動防止構造の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態による部分着底型の流動防止構造は、舗装部下側の液状化地盤に改良層を有し、前記改良層の下端部が非液状化地盤に任意の着底幅で着底し、前記改良層は前記液状化地盤における流動力の略直角方向に前記流動力を受け流すことのできる開口部を有することを特徴とする。
この部分着底型の流動防止構造によれば、地表面が水平である舗装施設では地盤の流動力がさほど大きくないと考えられ、改良層の下端部を非液状化地盤に任意の着底幅で部分的に着底させることで、改良層の自重と非液状化地盤との摩擦力で地盤流動に抵抗することができるため側方流動を抑制できるとともに、一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的に有利となる。
上記部分着底型の流動防止構造において前記改良層が前記開口部において任意の開口率で前記非液状化地盤に部分着底していることが好ましい。改良層の流動直角方向について開口部で任意の開口率を設定することで、ある程度の流動力を開口部に受け流すことができるので、改良層に加わる流動力を緩和することができる。
また、前記改良層の側方への流動力の大きさに応じて前記着底幅または前記開口率が任意に変化可能である。
本実施形態による部分着底型の流動防止構造の施工方法は、舗装部下側の液状化地盤に改良層を設けることで流動防止構造を施工する方法であって、前記改良層の下端部を非液状化地盤に任意の着底幅で着底させ、前記改良層に前記液状化地盤における流動力の略直角方向に前記流動力を受け流すことのできる開口部を設けることを特徴とする。
この部分着底型の流動防止構造の施工方法によれば、地表面が水平である舗装施設では地盤の流動力がさほど大きくないと考えられ、改良層の下端部を非液状化地盤に任意の着底幅で部分的に着底させることで、改良層の自重と非液状化地盤との摩擦力で地盤流動に抵抗することができるため側方流動を抑制できるとともに、一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的に有利となる。
上記部分着底型の流動防止構造の施工方法において前記改良層を前記開口部において任意の開口率で前記非液状化地盤に部分着底させることが好ましい。改良層の流動直角方向について開口部で任意の開口率を設定することで、ある程度の流動力を開口部に受け流すことができるので、改良層に加わる流動力を緩和することができる。
また、前記改良層の側方への流動力の大きさに応じて前記着底幅または前記開口率を変えることができる。
また、前記改良層は地盤の透水性を低下させる固化工法によって施工することができる。かかる固化工法として、地盤注入工法や化学的安定処理工法などを用いることができる。着底幅や開口部の開口率は、固化工法により改良体を液状化地盤に造成するとき、非液状化地盤に着底する改良体全体の幅や長さを変えることで調整可能である。
本発明によれば、空港滑走路や道路等の舗装施設の直下地盤が液状化地盤であるが、地盤の流動力がさほど大きくない場合に、側方流動を抑制できるとともに、一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的に有利な部分着底型の流動防止構造および部分着底型の流動防止構造の施工方法を提供することができる。
本実施形態による空港滑走路の舗装部下側の液状化地盤に設けた流動防止構造を有する改良層を概略的に示す図である。 図1の流動防止構造を有する改良層を流動力の略直角方向に延びる面で切断してみた図である。 図2の改良層の下端部を水平方向に切断してみた図である。 図1〜図3の部分着底型の流動防止構造に関する検討断面を示す図である。 図4の検討条件において得られた改良層の流動に対する安全率の推移を示す図である。 図1〜図3の部分着底型の流動防止構造を垂直削孔法によって施工する場合の工程(a)〜(d)を説明するための図である。 図1〜図3の部分着底型の流動防止構造を曲がり削孔法によって施工する場合の工程(a)〜(d)を説明するための図である。 従来までに側方流動がみられた地盤条件を説明するための図であり、傾斜に沿って流動が生じるケース(傾斜型)(a)および背後地盤で流動が生じるケース(解放型)(b)を示す図である。 空港滑走路の舗装部で液状化地盤の下端が傾斜している場合を概略的に示す図である。 図9のように液状化地盤の下端が傾斜している場合に液状化地盤を部分改良した状態を概略的に示す図である。 地盤流動の抑制のために地中連続壁や高い剛性を有する鋼管矢板を用いる従来の一般的な施工法を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による空港滑走路の舗装部下側の液状化地盤に設けた流動防止構造を有する改良層を概略的に示す図である。図2は図1の流動防止構造を有する改良層を流動力の略直角方向に延びる面で切断してみた図である。図3は図2の改良層の下端部を水平方向に切断してみた図である。
図1,図2のように、本実施形態による流動防止構造は、空港滑走路の舗装部PAの下側の液状化地盤LBにおいて液状化対策のために地盤改良を施して改良層10を設け、この改良層10を下端部11,12で非液状化地盤NLに部分的に着底させ、下端部11と12の間の非着底部14で非液状化地盤NLに着底させない、部分着底型の流動防止構造となっている。改良層10は下端部11,12において着底幅B1,B2および着底長Lcを有する。
図1〜図3のように、本実施の形態部分着底型の流動防止構造には、液状化地盤LBにおける液状化による流動力Fが改良層10に対し略直交する方向に加わる面において流動力Fを受け流すことのできる開口部13が設けられている。
開口部13および非着底部14は、液状化地盤LBを地盤改良し改良層10を設ける際に、地盤改良を施さない領域として構築される。図2,図3のように、開口部13は、液状化地盤LBにおける液状化による地盤流動方向FFに貫通しており、地盤流動方向FFへの地盤流動を流すことができる。
図2のように、流動力Fが加わる面において、図のハッチングで示す対象領域A(面積S)における開口部13による開口率は、開口部13の開口面積をCとすると、C/Sであり、部分改良の深度が決まっている場合は、着底長Lc等によって調整可能である。
図1〜図3の部分着底型の流動防止構造によれば、舗装部PAの下側の液状化地盤LBに対して部分改良を施しかつ側方への流動が懸念されている場合に、改良層10を任意の着底幅で非液状化地盤NLに着底させることで、改良層10の下端部11,12において改良層10の自重と非液状化地盤NLとの間の摩擦力によって地震時に液状化地盤LBにおける地盤流動方向FFへの地盤流動に抵抗することができる。これにより、空港滑走路の舗装部PAにおける側方流動を抑制し防止することができる。
さらに、改良層を連続的に着底させると流動力を全面的に受けてしまうが、改良層10の流動力の直角方向に開口部13を設け、所定の開口率で部分着底させることで、ある程度の流動力を開口部13に受け流すことができるので、舗装部PAにおける側方流動の抑制に寄与できる。この場合、側方への流動力の大きさに応じて、改良層10における着底幅(B1,B2)および/または開口率(C/S)を任意に変化させることができる。
次に、例として図1〜図3のような部分着底型の流動防止構造において図4を参照して、地震時における動水圧および慣性力を外力とした改良層の滑り安定を震度法で検討する。図4は図1〜図3の部分着底型の流動防止構造に関する検討断面を示す図である。
図4において次のように条件を設定した。
滑走路幅:B=50m
水深1:H1=10m
水深2:H2=10m
不飽和層厚:H3=4m
改良厚:Hi=8m
着底幅:B1=B2=8m
摩擦係数:μ=0.6
設計震度:kh=0.15(レベル1地震動相当),0.25(レベル2地震動相当)
開口率:0.0〜16.0%
ただし、レベル1地震動:対象施設の供用期間内に1〜2度発生する確率を持つ地震動強さ
レベル2地震動:発生確率は低いが極めて激しい地震動強さ
図5に、上記条件の下で得られた図4の改良層の流動に対する安全率の推移を示す。レベル1およびレベル2ともに、開口率が大きくなるほど、安全率が上昇することが分かる。この場合、開口率0%でも安全率1.3であるが、できるだけ開口率を大きくした方が施工コストの低下を図ることができる。しかし、非液状化層との摩擦抵抗力が発揮できない程、着底長Lcを小さくして開口率を大きくするべきではなく、最小の着底幅B1,B2および着底長Lcは、通常の改良体(図6,図7参照)の直径(例えば、D=2m)の3倍以上が望ましい。
次に、図1〜図3のような部分着底型の流動防止構造の施工方法について図6,図7を参照して説明する。図6は、図1〜図3の部分着底型の流動防止構造を垂直削孔法によって施工する場合の工程(a)〜(d)を説明するための図である。図7は、図1〜図3の部分着底型の流動防止構造を曲がり削孔法によって施工する場合の工程(a)〜(d)を説明するための図である。
図1〜図3のような部分着底型の流動防止構造は、原地盤の透水性を低下させることができる固化工法によって構築可能である。以下、固化工法として溶液型の薬液による地盤注入(浸透固化処理工法)を用いる例について説明する。
ここで、浸透固化処理工法とは、改良対象の地盤内に薬液を注入し、広く浸透させ固結させることで地盤の強度を増加させるものであり、砂の間隙水をゲル状の物質に置き換えることで改良地盤の強度を50〜200kN/m2程度まで増加させ、液状化しない地盤に改良することができる。薬液としては例えばシリカ系水溶液型の薬液を用いることができ、例えば、Na2O/nSiO2もしくはK2O/nSiO2とその硬化剤である無機塩類、有機塩類、金属酸化物、金属水酸化物、無機酸、有機酸、酸性塩、塩基性塩等とを組み合わせて調製したもの、または、シリカ微粒子とその硬化剤とを組み合わせて調製したものを用いることができる(特許第3193950号公報参照)。
図6(a)のようにボーリングマシン21により地面Gから所定深度の垂直孔Pを掘削してから、図6(b)のように垂直孔内に注入管22を建て込む。次に、図6(c)のように注入管22に注入ホース23を接続し、注入管22の注入口から薬液を液状化地盤LB内に注入することで、液状化地盤LB内に垂直孔に沿って所定の深度間隔で複数の略球形状の改良体30,30a(直径D)を造成する。最深部の改良体30aは非液状化地盤NLに接するように形成される。
図6(a)の垂直孔Pの掘削位置を変えて上述の工程を繰り返し行うことで、図6(d)のように、液状化地盤LB内に多数の略球形状の改良体30,30a,30bを造成する。このとき、改良体30aは非液状化地盤NLに接し、改良体30bは図6(a)の垂直孔Pの深度を改良体30aの場合よりも浅くすることで非液状化地盤NLに接しないように造成して改良体30bの下部に非改良部29を形成する。非改良部29が図1〜図3の開口部13または下端部11,12間の非着底部14に対応する。これにより、図1〜図3のような開口部13を有しかつ着底幅B1,B2および着底長Lcで非液状化地盤NLに着底する部分着底型の流動防止構造を構築できる。
また、図6(a)のような垂直孔Pを掘削できない場合等には、図7(a)のようにボーリングマシン21により曲がり削孔を行い、地面Gから所定深度で水平孔Hを掘削してから、図7(b)のように内管を引き抜き注入外管を建て込む。次に、図7(c)のように注入ホースを接続した注入外管の注入口から薬液を液状化地盤LB内に注入することで、液状化地盤LB内に水平孔に沿って所定の水平間隔で複数の略球形状の改良体30(直径D)を造成する。
図7(a)の水平孔Hの深度を変えて上述の工程を繰り返し行うことで、図7(d)のように多数の略球形状の改良体30,30a,30bを液状化地盤LB内に造成する。このとき、改良体30aは非液状化地盤NLに接し、改良体30bはその深度を改良体30aよりも浅くすることで非液状化地盤NLに接しないように造成して改良体30bの下部に非改良部29を形成する。非改良部29が図1〜図3の開口部13または下端部11,12間の非着底部14に対応する。これにより、図1〜図3のような開口部13を有しかつ着底幅B1,B2および着底長Lcで非液状化地盤NLに着底する部分着底型の流動防止構造を構築できる。
上述のようにして、図1〜図3のような部分着底型の流動防止構造を施工することができる。このとき、改良層10の着底幅B1,B2および着底長Lcは、図6(d)や図7(d)のように、非液状化地盤NLに接する改良体30aの数を調整することで変えることができ、これにより、開口部13の開口率を変えることができる。
以上のように、本実施形態の部分着底型の流動防止構造によれば、地表面が水平である空港滑走路や道路等の舗装施設においては地震時の地盤の流動力はさほど大きくないと考えられ、改良部の下端部を非液状化地盤に着底させることで、改良層の自重と非液状化地盤との摩擦力で地盤流動に抵抗できるので、側方流動を抑制できる。
また、本実施形態の部分着底型の流動防止構造は、一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的にも大きな負担とならない。また、改良層の流動直角方向については、開口部で任意の開口率を設定することである程度の流動力を開口部に受け流すことができ、このため、側方流動の抑制に寄与できる。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図1〜図3では、改良層10の下端部11,12間に非着底部14を設けたが、開口部13を設ける場合には、下端部の着底幅を改良層の幅と同じにし、非着底部14を省略してもよい。
また、地盤改良のための固化工法は、薬液による地盤注入に限定されず、他の工法であってもよく、例えば、セメント系を用いた地盤注入工法、または、深層混合処理工法等の化学的安定処理工法を用いてもよい。
また、図4のような検討は、動水圧や慣性力を流動の外力とした震度法による簡易な検討であるため、レベル2地震動のような非線形性の強い現象を検討する場合には、上記簡易な検討で着底幅および開口率の目安を決めてから、液状化及び流動を考慮できる有限要素法などの数値解析法を用いて外部および内部安定に関する照査を実施することが望ましい。
本発明の部分着底型の流動防止構造および部分着底型の流動防止構造の施工方法によれば、空港滑走路や道路等の舗装施設の直下地盤が液状化地盤であるが、地盤の流動力がさほど大きくない場合に側方流動を抑制でき、空港滑走路や道路等の舗装部における地震対策を図ることができる。また、一般的な地中連続壁や鋼管矢板などによる対策と比べてコスト的に有利な流動防止構造およびその施工方法を実現できる。
10 改良層
11,12 改良層の下端部
13 開口部
29 非改良部
30,30a,30b 改良体
B1,B2 改良層の着底幅
Lc 改良層の着底長
F 流動力
FF 地盤流動方向
LB 液状化地盤
NL 非液状化地盤
PA 舗装部

Claims (7)

  1. 舗装部下側の液状化地盤に改良層を有し、
    前記改良層の下端部が非液状化地盤に任意の着底幅で着底し、
    前記改良層は前記液状化地盤における流動力の略直角方向に前記流動力を受け流すことのできる開口部を有することを特徴とする部分着底型の流動防止構造。
  2. 前記改良層が前記開口部において任意の開口率で前記非液状化地盤に部分着底している請求項1に記載の部分着底型の流動防止構造。
  3. 前記改良層の側方への流動力の大きさに応じて前記着底幅または前記開口率が任意に変化可能である請求項1または2に記載の部分着底型の流動防止構造。
  4. 舗装部下側の液状化地盤に改良層を設けることで流動防止構造を施工する方法であって、
    前記改良層の下端部を非液状化地盤に任意の着底幅で着底させ
    前記改良層に前記液状化地盤における流動力の略直角方向に前記流動力を受け流すことのできる開口部を設けることを特徴とする部分着底型の流動防止構造の施工方法。
  5. 前記改良層を前記開口部において任意の開口率で前記非液状化地盤に部分着底させる請求項に記載の部分着底型の流動防止構造の施工方法。
  6. 前記改良層の側方への流動力の大きさに応じて前記着底幅または前記開口率を変える請求項またはに記載の部分着底型の流動防止構造の施工方法。
  7. 前記改良層を地盤の透水性を低下させる固化工法によって施工する請求項4乃至6のいずれか1項に記載の部分着底型の流動防止構造の施工方法。
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