JP5353301B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
本発明の課題は、安価で、しかも作業機のローリング制御をタイミング良く行うことができるトラクタなどの作業車両を提供することである。
すなわち、請求項1記載の発明は、左右一対の前輪(4)及び後輪(7)を備え、ハンドル(2)の切れ角度により旋回角度が決められる走行車両(1)に作業機(3)を連結した作業車両において、ハンドル(2)の切れ角を検知するハンドル切れ角センサ(12)と車速を検出する車速センサ(11)と作業車両の水平に対して左右方向への傾斜角度を検出するスロープセンサ(10)を設け、ハンドル切れ角センサ(12)と車速センサ(11)の検出値に応じて予め決められた補正式により作業車両の傾斜角度の検出値を補正することで作業機(3)のローリング時の水平制御を行う水平機能と、走行制御出力状態が4WD,2WD又は前輪増速のいずれの出力状態かに応じて前記補正式を変更する補正式変更機能と、旋回時の作業機(3)のローリング時に車速センサ(11)により検出される車速が所定速度以上の場合は作業機(3)を走行車両(1)に対して平行にする平行制御を行う一方、旋回時の作業機(3)のローリング時に車速センサ(11)により検出される車速が所定速度未満の場合は前記作業機(3)の水平制御を行う平行水平切替機能と、ハンドル切れ角センサ(12)により検出される切れ角が大きいほど前記平行水平切替機能の所定速度を小さくする切れ角車速設定機能とを有する制御装置(20)を備えた作業車両である。
また、車速が速くなればなるほど、旋回時の遠心力の影響が大きくなるため、旋回時に所定速度以上の場合には、走行車両(1)に対して作業機(3)が一体となってローリングする平行制御をした方が作業機(3)の不用意な動きがなくなるため水平精度が良くなる。
また、走行車両(1)を前輪増速モードで旋回中と前輪増速モード以外のモードで旋回中とでは同じハンドル切れ角でも旋回径は異なり、前輪増速状態で運転中は旋回径が比較的小さくなるため車両の遠心力が比較的大きい値を示す(同じ車速の場合旋回径が小さいほど遠心力は大となる)。この遠心力の影響を排除することで、より精度の高い水平制御が可能になる。そして、旋回時に所定速度以上の場合は、走行車両(1)に対して作業機(3)が一体となってローリングする平行制御をすることで水平精度が良くなる。
更に、ハンドル切れ角が大きくなればなるほど、作業機(3)を走行車体(1)に対して平行制御をする車速aを低くするように設定し、ハンドル切れ角が車速aに対応する設定切れ角以上であると、走行車両(1)に対して作業機(3)が一体となってローリングする平行制御をすることで、水平精度が良くなる。
乗用四輪駆動の走行形態を有するトラクタ機体(走行車両)1は、ステアリングハンドル2で前輪4を操向しながら走行運転する。走行車両1の後部にはロータリ耕耘装置等の作業機3を3点リンク機構により昇降可能に装着して対地作業を行うことができる。この走行車両1は、前端部にフロントアクスルハウジング(図示せず)に支架させるエンジンブラケットを介してエンジン6を搭載し、このエンジン6の後側にクラッチハウジングや、ミッションケース8等を一体的に連結し、このミッションケース8の最後部にリヤアクスルハウジング(図示せず)を設けて、左右両側部に後輪7を軸装する。
そこで、ハンドル切れ角により旋回径を算出し、その旋回径と車速によりスロープセンサ10に働く遠心力を算出する。この遠心力の影響を補正値としてスロープセンサ10の検出値に加減算することで、実際の車両の傾斜を判断する。
補正値=車速×車速/16×(6/25×切れ角センサの中立値との差−12) (1)
なお、スロープセンサ値(sln)は0V〜5Vであり、そして直進時は中間の2Vとしているために、右旋回時は−とし、左旋回時は+とする。
SLn=sln−HSLn (2)
また、車両の旋回方向が右旋回でない場合(直進時は含まない。すなわち、補正値の算出は、実際の切れ角と中立位置の切れ角との差があるときに行う。)には、スロープセンサ制御時使用値(SLn)は次式(3)とする。
SLn=sln+HSLn (3)
これを図5のフローチャートに示す。
走行車両1を前輪増速モードで旋回中と前輪増速モード以外のモードで旋回中とでは同じハンドル切れ角でも旋回径は異なり、前輪増速状態で運転中は旋回径が比較的小さくなるため走行車両1の遠心力が比較的大きい値を示し、同じ車速、同じ切れ角であっても、前輪増速では旋回径が小さくなるので遠心力は大きくなるので前記式(1)の補正値を比較的大きくしないと誤差が大きくなる。この場合の制御フローを図6に示す。
B≒1.0×スロープセンサ補正値(HSLn)、
C≒1.2×スロープセンサ補正値(HSLn)とする。
こうして、走行制御出力状態に応じて旋回時の補正を行うことで、より精度の高い水平制御が可能になる。
これは、前記クラス毎にホイルベースの大きさ等が異なり、またハンドル切れ角に対する旋回径も異なるので、それらの相違点を考慮して複数の補正式(1)の中から適切な補正式(1)を選択して誤差の少ないスロープセンサ制御使用値(SLn)を得ることができ、精度の高い水平制御が可能になる。この場合の制御を図7のフローチャートに示す。
ここで、A≒0.8×スロープセンサ補正値(HSLn)、
B≒1.0×スロープセンサ補正値(HSLn)、
C≒1.1×スロープセンサ補正値(HSLn)とする。
こうして、圃場の状態に応じて旋回時の補正を行うことで、より精度の高い水平制御が可能になる。
このように車速が前記一定車速以上の場合には、間違ったスロープセンサ値(sln)を用いて制御するよりも、走行車両(本機)1に対して代かき作業機3が一体となってローリングする平行制御をした方が作業機3の不用意な動きがなくなるため水平精度が良くなる。また車速が一定車速(例えば、10〜15km/hr程度。作業機の種類より変わる。)未満の場合には上記代かき作業機3を絶対水平となるように走行車両(本機)1に対してローリング制御する自動水平制御を水平シリンダ16を作動させて行う構成を採用する。この制御のステップを図9のフローチャートに示す。
なお、ハンドル切れ角が車速aに対応する設定切れ角未満であると、上記代かき作業機3を走行車両(本機)1に対して自動水平制御を行う構成としても良い。この制御のステップを図10のフローチャートに示す。
なお、前記角速度センサ14に代えてスロープセンサ10を用いても良い。
すなわち、通常の平均は、例えば、n=5の場合は、[(n1+n2+n3+n4+n5)/5]となるのに対して、重み付け平均の場合は、n=5の場合(n1を最新とする)は、[(5*n1+4*n2+3*n3+2*n4+1*n5)/(5+4+3+2+1)]となる。
3 作業機 4 前輪
6 エンジン 7 後輪
8 ミッションケース 10 スロープセンサ
11 車速センサ 12 切れ角センサ
13 ストロークセンサ 14,14’ 角速度センサ
16 水平シリンダ 19 フェンダ
20 制御装置
Claims (2)
- 左右一対の前輪(4)及び後輪(7)を備え、ハンドル(2)の切れ角度により旋回角度が決められる走行車両(1)に作業機(3)を連結した作業車両において、
ハンドル(2)の切れ角を検知するハンドル切れ角センサ(12)と車速を検出する車速センサ(11)と作業車両の水平に対して左右方向への傾斜角度を検出するスロープセンサ(10)を設け、
ハンドル切れ角センサ(12)と車速センサ(11)の検出値に応じて予め決められた補正式により作業車両の傾斜角度の検出値を補正することで作業機(3)のローリング時の水平制御を行う水平機能と、走行制御出力状態が4WD,2WD又は前輪増速のいずれの出力状態かに応じて前記補正式を変更する補正式変更機能と、旋回時の作業機(3)のローリング時に車速センサ(11)により検出される車速が所定速度以上の場合は作業機(3)を走行車両(1)に対して平行にする平行制御を行う一方、旋回時の作業機(3)のローリング時に車速センサ(11)により検出される車速が所定速度未満の場合は前記作業機(3)の水平制御を行う平行水平切替機能と、ハンドル切れ角センサ(12)により検出される切れ角が大きいほど前記平行水平切替機能の所定速度を小さくする切れ角車速設定機能とを有する制御装置(20)を備えたことを特徴とする作業車両。 - 前記作業機(3)は走行車両(1)に昇降可能に連結し、
前記制御装置(20)は、作業機(3)の上昇時で、且つ旋回時に、旋回内側の車輪にブレーキを掛けるオートブレーキ機能と、該オートブレーキ機能によるブレーキ時には前記作業機(3)を走行車両(1)に対して平行にする平行制御を行うオートブレーキ平行機能とを有することを特徴とする請求項1記載の作業車両。
Priority Applications (1)
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JP2009044772A JP5353301B2 (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 作業車両 |
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JP2009044772A JP5353301B2 (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 作業車両 |
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Family Applications (1)
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