JP5351464B2 - 緩衝材並びにこの緩衝材を具えたシューズ - Google Patents

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Description

本発明は衝撃を漸減誘導させることのできる緩衝用部材に関するものであって、特にシューズ用のソール内(ヒール部位)に収納して用いられる緩衝材に係るものである。
特にスポーツ用、ウォーキング用シューズ等にあっては、その緩衝機能の向上を図るべく、鋭意多くの研究開発がなされている。この技術的追求は、シューズの目的に応じた使用者の挙動や、衝撃の実態分析等をふまえながら、素材そのものの開発から、緩衝パーツの形状面の工夫等に及んでいる。加えて、当然商品性のアピールも営業的視点からは欠かせず、このような優れた緩衝機能が視覚的にも認識できるような工夫が求められている。
このような要請に応えたものとして、例えば、本出願人の特許出願に係る発明が先行技術として存在する(特許文献1、2、3参照)。これら技術によって、高次元で緩衝性を発揮し、且つ視覚的にもその機能を確認することのできるシューズが市場に提供されている。
しかしながら本出願人はこのような市場の高評価に甘んずることなく、更なる改良を試行し続けている。
ところで既存の緩衝パーツは、着地時の緩衝作用や、踏み込み時、蹴り上げ時のふんばり力の付与等を主たる目的としたものであり、着地から蹴り上げに移行する途中での装着者の重心移動についてまでは追求されておらず、特に荷重が集中的にかかるポイントを好適な方向に受け流すといったような思想を追求したものはなかった。
特開2006−288907公報 特開2007−222545公報 特開2008−061853公報
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、新たな緩衝作用及び視覚効果並びに重心移動の誘導機能を有する緩衝材並びにこの緩衝材を具えたシューズの開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の緩衝材は、要緩衝基材に組み込まれ、弾性変形することにより衝撃を緩衝する部材であって、この部材は、踵圧部と、この踵圧部を中心とした円弧状に展開する要変形部とを連結部によって一体的に具えて成るものであり、前記要変形部には、踵圧部方向に指向するとともに、踵圧部に向かって先細りとなるように形成された櫛歯状のターンバック要素を具えたターンバック部が形成されていることを特徴して成るものである。
この発明によれば、各々のターンバック要素は、それぞれが踵圧部に指向しているため、要変形部から踵圧部への重心移動を円滑に導くことができる。
またターンバック要素の形態、位置を選択することにより、ターンバック部を含めた要緩衝部の変形状態をチューニングすることができる。
更にまた、ターンバック部は、ターンバック要素の先端に向かうほど柔軟性が増加するため、接地(着地)時から踵に重心が移動する間での緩衝作用を漸減させることができる。
また請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記ターンバック要素は、要変形部を透明乃至は半透明とすることにより、要変形部の端面である露見面から透視可能に構成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、要変形部の変形を、ターンバック部の変形として外部から明確に視認することができる。
また請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記ターンバック要素は、着色されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、要変形部の変形を、ターンバック部の変形として外部からより明確に視認することができる。
また請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記要変形部には、肉抜部が形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、要変形部の変形状態を肉抜部の変形として外部から明確に視認することができる。
また肉抜部を設けることにより、緩衝材の軽量化を図ることができるとともに、原材料の使用量を低減してコストダウンを実現することができる。
また肉抜部の形態、位置を選択することにより、要緩衝部の変形状態をチューニングすることができる。
更にまた請求項記載の緩衝材は、前記請求項記載の要件に加え、前記肉抜部は、要変形部の端面である露見面からの透視が良好に行われるための加工が施されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、要変形部の変形を、肉抜部の変形としてより明確に視認することができる。
更にまた請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記ターンバック要素の間あるいは肉抜部のいずれか一方または双方には、要変形部とは異なる素材が充填されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、要変形部の緩衝作用を多様化することができるとともに、要変形部の変形を、ターンバック要素の間あるいは肉抜部に充填された素材の変形として視認することができる。
更にまた請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記連結部には、重心移動を導くためのスリットが形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、着地から蹴り上げに移行する途中での、踵からつま先方向への滑らかな重心移動を誘導することができる。
更にまた請求項記載の緩衝材は、前記要件に加え、前記ターンバック要素の間には、水かき状の薄膜が形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、特に注型を用いて緩衝材を製造する際に、ターンバック要素周辺のエア抜きが円滑に行われて品質の向上及び歩留まりの向上を実現することができる。
更にまた請求項記載のシューズは、前記請求項1乃至記載の緩衝材をソール部分に具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、シューズに対して、新たな緩衝作用及び視覚効果並びに重心移動の誘導機能を付与することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、新たな緩衝作用及び視覚効果並びに重心移動の誘導機能を有する緩衝材並びにこの緩衝材を組み込むことにより同様の機能を具えたシューズを提供することができ、その商品性を高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態の一つは以下の実施例に説明するとおりであって、始めに緩衝材について説明し、続いてこの緩衝材を具えたシューズについて説明する。
なお以下の実施例に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
本発明の緩衝材1は図1に示すように、要緩衝基材の一例であるスポーツシューズ10に組み込まれ、弾性変形することにより衝撃を緩衝する部材であって、図2に示すように踵圧部2と、この踵圧部2を中心とした円弧状に展開する要変形部3とを、連結部4によって一体的に具えて成るものである。
また前記要変形部3には、踵圧部2に指向した櫛歯状のターンバック部31が形成されている。ここで踵圧部2に指向するとは、各々のターンバック要素31aの先端が踵圧部2の方向に伸びるように形成されていることを意味するものである。
更に、前記ターンバック部31は端面(側面または後面のいずれか一方または双方)から透視可能に構成されるものであり、このため少なくともターンバック部31の周辺の要変形部3は、透明乃至は半透明の素材により構成される。なお要変形部3の後端面あるいは側端面を露見面30と呼ぶものである。
更にターンバック要素31aを着色することにより要変形部3の他の部位との色を異ならせた場合には、このものは露見面30を通じてより鮮明に視認されることとなる。
そして前記ターンバック要素31aの厚さ、数、幅、間隔を、競技種目や装着者の姿勢等に応じて適宜チューニングすることにより、歩行(走行)姿勢の改善を図ることができ、結果として競技成績の向上も期待され、更にO脚、X脚等の矯正を図ることも可能となる。
図2に示した具体例は、要変形部3の長手方向の略中央に配された連結部4の左右に対して、対称にそれぞれ二本のターンバック要素31aが配されたものである。
またターンバック要素31aの形状は、平面視で踵圧部2に向かって先細りとなるように形成することが好ましく、この場合ターンバック部3は、ターンバック要素31aの先端に向かうほど柔軟性が増加するものであり、詳しくは後程説明するが、接地(着地)時から踵に重心が移動する間での緩衝作用を漸減させることができる。なおターンバック要素31aの厚みを、先端に向かうほど薄くすることにより、先端に向かうほど柔軟性が増加するようにすることもできる。
更に図3(a)(b)に示すように、連結部4の配置個所を要変形部3の長手方向の略中央以外の適宜の個所とすることもできる。
更にまた図2中、仮想線で示すように、各々のターンバック要素31aの間に、水かき状の薄膜31bを設けるようにしてもよい。但しこの薄膜31bの厚さは、前記ターンバック要素31aによる緩衝作用の漸減効果を損なわない範囲で設定するものとする。なおここでターンバック要素31aの間とは、ターンバック要素31a同士の間のほか、ターンバック要素31aと連結部4との間も含むものとする。
また前記薄膜31bは、図4(a)に示すような注型100を用いた場合に容易に形成することができるものであり、ターンバック形成部101の隣に傾斜して形成された薄膜形成部102上に形成される。因みに前記薄膜形成部102設けられることにより、材料の流れが良くなり、気泡ができてしまうのを回避することができる(エア抜けが良くなる)。
また図2に示したタイプの緩衝材1は、部位毎に厚さ寸法を異ならせて形成されたものであり、更に色、硬度、素材等、異なった性状のゴム素材を組み合わせることにより形成されたものである。具体的には図2の縦断面図に示されるように、要変形部3が透明なゴム素材により形成され、踵圧部2が着色されたゴム素材によって形成され、これらが厚み方向端面において重ね合わされるように一体に組み合わされて連結部4が形成されるものである。因みにこのような重ね合わせは、例えば図5に示すような注型100を用いた場合に比較的容易に行うことができるのであり、後述するスリット41を形成するためのスリット形成部103を利用して原材料L1と原材料L2との重ね合わせ部が形成される。
また前記要変形部3に対しては、深さ方向に非貫通状態の肉抜部5を形成してもよく、この場合には、要変形部3の部位毎の柔軟性が調整されるものであり、荷重を受けた際の変形度合いが調節されることとなる。
更に、前記肉抜部5は露見面30を通じて透視可能としてもよく、この場合、前述したように少なくとも肉抜部5の周辺は透明乃至は半透明の素材により構成される。
因みに前記肉抜部5を形成することにより、軽量化並びに材料削減によるコストダウンを実現することもできる。
また前記肉抜部5を貫通孔としてもよく、この場合には要変形部3の柔軟性が更に増すため、要変形部3の変形による緩衝作用を、より顕著なものとすることができ、更によりいっそうの軽量化及びコストダウンを実現することができる。
なお図2に示す実施例では、連結部4及び踵圧部2に対しても肉抜5が形成されており、特に踵圧部2には、踵圧部2の外縁を切り欠くような貫通状態の肉抜部5が形成されている。
更に前記肉抜部5を、その内壁面を着色したり、内壁面に凹凸をつけて光を屈折させるようにする等、露見面30からの透視が良好に行われるための加工を施してもよく、この場合には要変形部3の変形を図7に示すように、肉抜部5の変形として露見面30を通して明確に視認することができる。
更にまた図3(c)に示すように、前記肉抜部5に要変形部3とは異なる素材を充填してもよく、この場合には要変形部3の部位毎の柔軟性をより複雑に調製することができ、よりいっそう多様化した緩衝作用を得ることができるとともに、要変形部3の変形を肉抜部5に充填された充填材50の変形として視認することができる。
同様にターンバック要素31aの間に、充填材50を充填してもよく、この場合にも、ターンバック部31を含めた要変形部3の部位毎の柔軟性をより複雑に調製することができる。なお図3(c)に示したものは、露見面30に凹部30aが形成されたものである。なおここでターンバック要素31aの間とは、ターンバック要素31a同士の間のほか、ターンバック要素31aと連結部4との間も含むものとする。
また図2中、仮想線で示すように、肉抜部5の穴径を部位毎に異ならせることにより、要変形部3の部位毎の固さを異ならせることができる。同様に特定の肉抜部5のみに充填材50を充填したり、充填材50の素材を異ならせることにより、要変形部3の部位毎の固さを異ならせることができる。
そしてターンバック要素31aの厚さ、数、幅、間隔あるいは、肉抜部5の穴径、更に充填材50の素材や充填個所を適宜選択することにより、要変形部3の変形状態をチューニングすることができる。
例えば通常の歩行、走行を想定した場合には、左右両足用共に要変形部3の外側を柔らかめとし、内側を硬めとするチューニングが適している。
またトラック競技を想定した場合には、左右両足用共に要変形部3のトラックイン側を柔らかめとするチューニングが適している。
更にまたより安定したいわゆる座りの良さが要求される場合には、左右両足用共に要変形部3の両端部分を硬めとし、その間を柔らかめとするチューニングが適している。
また前記連結部4には図6に示すように、荷重誘導すなわち装着者の重心移動を導くためのスリット41を形成してもよく、この場合には連結部4が容易に変形することとなり、踵圧部2及び要変形部3によって緩衝性能を維持しながらも、つま先方向への滑らかな重心移動を実現することが可能となる。
具体的には、前記スリット41は一例として図6(a)の縦断側面図に示すように、要変形部3側から踵圧部2に向かうに従って切り込み深さが順次浅くなるように形成される。更に個々のスリット41の切り込み深さは後述するように部位によって異なるように形成されることが好ましい。また要変形部3における接地ポイントと踵圧部2の中心とを結ぶ直線に対して直交するようにスリット41を形成することにより、踵圧部2に向けた重心移動を円滑に行うことができる。
そしてこのようなスリット41の数、幅、深さ、間隔を、装着者の重心移動の状態に応じて適宜チューニングすることにより、歩行(走行)姿勢の改善を図ることができ、結果として競技成績の向上も期待され、更にO脚、X脚等の矯正を図ることも可能となる。
一般的なチューニングの具体例が図6に示したものであり、図6(b)に示すように露見面30に最も近い(最後部の)スリット41aは外側部分が最も深くなるように形成されており、更に踵圧部2に近いスリット41である程、最も深い個所が中央にシフトしてゆくものであり、スリット41dでは最も深い個所が中央になるように設定されている。
ここで上述した緩衝材1の素材について説明すると、良好な緩衝性が得られるものであれば適宜のものを採用することができるが、例えばシリコーン系(一例として東レ・ダウコーニング社製CF5058)、ウレタン系(一例として日本ミラクトン社製:ミラクトランE375)、スチレン系(一例として旭化成ケミカルズ社製:アサプレンT436)、アクリル系(一例として日本ゼオン社製ニポールAR)等のゴム素材(ゲルも含む)が採用される。
そして上記ゴム素材を、射出成型、注型成型等により無垢状態で硬化させることにより緩衝材1が形成されるものである。
なお緩衝材1は、露見面30の周辺が透明あるいは透明度が保たれる程度の着色が施されたものとするが、使用態様や顧客の要望に応じて、適宜着色して透明度を低下させるようにしてもよい。ここで着色とは、染料や顔料によって素材全体を着色する他、ラメ素材を素材中に分散させたような状態をも意味するものである。
なお透明性が要求される露見面30の周辺以外の部分の素材または肉抜部5やターンバック要素31a間に充填される充填材50については、上記ゴム素材に発泡剤や中空フィラーを混入し、発泡倍率0.1〜10程度の発泡状態に形成してもよい。
なお前記発泡剤としては、各ゴム素材に適した公知のものを任意で採用される。また前記中空フィラーとしては、日本フィライト社製の「エクスパンセル(登録商標)551DE」等が採用されゴム素材100重量部に対して1〜3重量部程の配合割合で用いられる。
因みに前記ゴム素材に塩等の可溶性材料を混入し、成型後に可溶性材料を溶出させることにより発泡状態とするような手法を採ることもできる。
本発明の緩衝材1は一例として上述したように構成されるものであり、続いてこの緩衝材1が具えられた要緩衝基材について説明する。
図1中、符号10で示すものが要緩衝基材の一例であるスポーツシューズであって、接地部材であるソール11に対してアッパー12が組み付けられて成る。そして前記ソール11に対して踵部付近に受入空間13が形成されるものであり、この受入空間13に緩衝材1が組み込まれた状態でソール11とアッパー12とが組み付けられる。なお図示は省略してあるが、前記緩衝材1上にはいわゆるインナーソールが設けられるものであり、装着者の足はこのインナーソールを介在させて緩衝材1上に位置することとなる。
またスポーツシューズ10と一体化された緩衝材1は、その後端面である露見面30の全部または一部が露出した状態となるような状態を基本的な組み付け態様とするものであるが、露見面30を露出させることなく、緩衝材1を受入空間13内に組み込むような形態を採ることもできる。
続いてこのようなスポーツシューズ10及び緩衝材1の使用時の挙動について説明する。
まず装着者の歩行動作における接地(着地)時にあっては、図7に示すように荷重が加わった個所が圧縮されて変形した際に、要変形部3の変形状態をターンバック要素31aの変形として露見面30を通じて外部から視認することができる。
更に肉抜部5が形成されている場合には、図7中仮想線で示すように荷重が加わった個所が圧縮されて変形した際に、要変形部3の変形状態を肉抜部5の変形として露見面3を通じて外部から視認することができる。
またこの際、本発明の緩衝材1は、接地(着地)から蹴り上げに移行する途中での、踵からつま先方向への滑らかな重心移動を誘導することができるものである。
具体的には着地時には最初にソール11の最後部が接地するため、要変形部3における露見面30の周辺が荷重を受けて変形することとなる。
そして各々のターンバック要素31aは、それぞれが踵圧部2に指向しているため、ターンバック要素31aにかかる荷重は踵圧部2に向かって集束することとなり、要変形部3から踵圧部2への重心移動を円滑に導くことができる。
更にターンバック部31は、ターンバック要素31aの先端に向かうほど柔軟性が増加するため、接地(着地)時から踵に重心が移動する間での緩衝作用を漸減させることができ、踏み込みから蹴り上げに至る一連の動作に円滑に移行することができる。
次いでソール11の接地面積が増すにしたがって重心は前方に移動してゆくものであり、このときスリット41は図6に示すように、要変形部3側から踵圧部2に向かうに従って切り込み深さが順次浅くなるように形成されているため、徐々に変形量が減少して踏み込み動作への移行が円滑に行われる。更にスリット41の切り込み深さは内側と外側とで異なっており、露見面30に最も近いスリット41aは外側部分が最も深くなるように形成されているため、要変形部3は外側部分が顕著に変形し、この結果重心は外側に導かれることとなる。
このため装着者の重心は、踵から土踏まずの外側に移行し、その後、母指球の位置に移行することとなり、装着者は理想的な体重移動を行うことが可能となるものである。
以上のように本発明によれば、スポーツシューズ10に対して、新たな緩衝作用及び視覚効果並びに重心移動の誘導機能を付与することができる。
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示すような実施例を採ることもできる。
まず、上述した基本となる実施例においては緩衝材1を全体的に不均一な厚さのものとしたが、均一な厚さの平板状に形成するようにしてもよい。
またこれら要変形部3の形態は、緩衝材1が組み込まれる要緩衝基材たる靴の用途、例えばスポーツシューズ10であれば対象となる競技に応じて、あるい装着者の歩行の際の癖等に応じてこれを矯正するように適宜選択されるものであり、一例として図8に示すように、ソール11の踵部の他に、側面部分に要変形部3を具えるようにしてもよい。
本発明の緩衝材及びこのものが組み込まれたシューズを示す斜視図並びに緩衝材を示す縦断側面図である。 緩衝材を示す平面図、縦断面図及び背面図である。 形態を異ならせた緩衝材を示す平面図及び背面図である。 薄膜部が形成される様子を段階的に示す斜視図である。 原料液を重ね合わせる様子を段階的に示す斜視図である。 スリットの形態を説明するための緩衝材の平面図、縦断側面図及び横断側面図である。 緩衝材がスポーツシューズに組み込まれた状態で要緩衝部の変形が視認される様子を示す背面図である。 緩衝材の他の実施例を示す平面図である。
1 緩衝材
2 踵圧部
3 要変形部
30 露見
30a 凹部
31 ターンバック部
31a ターンバック要素
31b 薄膜
4 連結部
41 スリット
5 肉抜部
50 充填材
10 スポーツシューズ
11 ソール
12 アッパー
13 受入空間
100 注型
101 ターンバック形成部
102 薄膜形成部
103 スリット形成部
L1 原料液
L2 原料液

Claims (9)

  1. 要緩衝基材に組み込まれ、弾性変形することにより衝撃を緩衝する部材であって、この部材は、踵圧部と、この踵圧部を中心とした円弧状に展開する要変形部とを連結部によって一体的に具えて成るものであり、前記要変形部には、踵圧部方向に指向するとともに、踵圧部に向かって先細りとなるように形成された櫛歯状のターンバック要素を具えたターンバック部が形成されていることを特徴とする緩衝材。
  2. 前記ターンバック要素は、要変形部を透明乃至は半透明とすることにより、要変形部の端面である露見面から透視可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の緩衝材。
  3. 前記ターンバック要素は、着色されていることを特徴とする請求項1または2記載の緩衝材。
  4. 前記要変形部には、肉抜部が形成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の緩衝材。
  5. 前記肉抜部は、要変形部の端面である露見面からの透視が良好に行われるための加工が施されていることを特徴とする請求項記載の緩衝材。
  6. 前記ターンバック要素の間あるいは肉抜部のいずれか一方または双方には、要変形部とは異なる素材が充填されていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の緩衝材。
  7. 前記連結部には、重心移動を導くためのスリットが形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の緩衝材。
  8. 前記ターンバック要素の間には、水かき状の薄膜が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の緩衝材。
  9. 前記請求項1乃至記載の緩衝材をソール部分に具えたことを特徴とするシューズ。
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