JPH08303A - 衝撃緩衝型シューズ - Google Patents

衝撃緩衝型シューズ

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JPH08303A
JPH08303A JP17469394A JP17469394A JPH08303A JP H08303 A JPH08303 A JP H08303A JP 17469394 A JP17469394 A JP 17469394A JP 17469394 A JP17469394 A JP 17469394A JP H08303 A JPH08303 A JP H08303A
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JP
Japan
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sole
cushioning member
cushioning
exposed
shoe
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JP17469394A
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English (en)
Inventor
Yasubumi Handa
泰文 半田
Shinji Senda
伸二 千田
Takashi Mitsushima
孝 光嶋
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Asics Corp
Original Assignee
Asics Corp
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Publication date
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃緩衝性に優れ、緩衝状態や劣化程度を明
確に把握し得る衝撃緩衝型スポーツシューズを提供す
る。 【構成】 甲被部1に接合されるソール2側に緩衝部材
9を設ける衝撃緩衝型シューズを構成する場合におい
て、緩衝部材9の本体部9aをソール2側に配し、一部
9bを甲被部1の下部側とソール2の接地面2aとの間
におけるソール外周部2bより露出させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、靴底に衝撃緩衝手段
を備えた衝撃緩衝型スポーツシューズに関する。
【0002】
【従来の技術】スポーツシューズは、運動時において着
地の際に受ける衝撃から足を保護するために、通常、靴
底を衝撃吸収型としている。
【0003】このように、着用者の足を衝撃から保護す
ることを目的とした各種の運動靴が提案されている(実
開平5−22082号公報、特開平5−71241号公
報参照)。実開平5−22082号公報の考案は、履物
底部材中において、上下の少なくとも一方の面に多数の
窪み部を有するキャビティを設けている。そして、この
キャビティ内に、平板上の衝撃吸収性ゲル物質を充填し
ている。また、このゲル物質の前記窪み部に面した表面
には、強靱で伸縮性に富んだ適宜のフィルムを密着して
履物底部を構成している。この運動靴は、フィルムを介
して窪み部への変形を起こさせることができるので、ゲ
ル物質特有の衝撃吸収性能が発揮されるようになってい
る。
【0004】また、特開平5−71241号公報の発明
は、靴底面の所要部分、例えば、踵や爪先等に緩衝層を
設けたものであり、この緩衝層は、針入度が50〜20
0程度のシリコーン材料からなるゲル物質にて形成され
ている。この緩衝層は、ゲル物質に加えられる衝撃力を
非弾性変形による内部分子間の摩擦力で吸収するため、
反発弾性に起因する2次的な衝撃力を使用者の足に作用
させない構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
衝撃緩衝型の運動靴は、いずれも衝撃吸収性を有するゲ
ル物質または緩衝層を靴底の中央や周縁部に囲まれた領
域内部に閉じ込め、外部に霞出させた部位を有しない。
しかもゲル物質または緩衝層が隣接部材に接着されてい
る。このため、緩衝部分の自由変形度が小さいものとな
っており、十分な衝撃緩衝性を得ることができなかっ
た。よって、これら従来の緩衝部材等を備えた運動靴
は、衝撃緩衝性が低いものであるから、使用が激しい場
合に惹起される足の障害を軽減し難いものであった。
【0006】さらに、衝撃緩衝部材を外部から視認する
ことができず、直接触れることもできないため、衝撃緩
衝状態を把握し難く、劣化状態や変位の程度も掌握しえ
なかった。よって、緩衝性に優れた衝撃緩衝型スポーツ
シューズを製作するのは難しいものであった。
【0007】この発明は、上記課題に鑑みてなされたも
ので、衝撃緩衝状態や劣化程度を視覚的に把握し得ると
ともに、衝撃緩衝性に優れた衝撃緩衝型スポーツシュー
ズを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1項記載の発明は、甲被部に接合されるソー
ル側に緩衝部材を備えた衝撃緩衝型シューズであって、
前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前記ソールの接地
面との間に配置し、この緩衝部材の一部をソール外周部
より露出させたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2項記載の発明は、甲被部に
接合されるソール側に緩衝部材を備えた衝撃緩衝型シュ
ーズであって、前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前
記ソールの接地面との間に配置し、この緩衝部材の一部
をソール外周部より露出させるとともに、この緩衝部材
を適宜の固定手段により脱落を防止しつつ前記ソールに
着脱自在に保持したことを特徴とする。
【0010】また、請求項3項記載の発明は、甲被部に
接合されるソール側に緩衝部材を備えた衝撃緩衝型シュ
ーズであって、前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前
記ソールの接地面との間に配置し、この緩衝部材の一部
をソール外周部より露出させるとともに、この緩衝部材
を前記ソールに設けた抜け止め防止部により保持したこ
とを特徴とする。
【0011】また、請求項4項記載の発明は、甲被部に
接合されるソール側に緩衝部材を備えた衝撃緩衝型シュ
ーズであって、前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前
記ソールの接地面との間に配置し、この緩衝部材の一部
をソール外周部より露出させるとともに、この緩衝部材
を前記ソールのカップソール部により前記ソールに保持
したことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記請求項1項記載の発明は、ソール側に設け
た緩衝部材の一部を甲被部の下側と前記ソールの接地面
との間におけるソール外周部より露出させているので、
ソールの接地時に押圧力が緩衝部材に加えられると、こ
の押圧力は外方に向けて分散される。すると、緩衝部材
が容易に変形し、シューズの緩衝性が高まる。また、こ
の緩衝部材の露出させた一部を外部から視認することが
できるから、使用時における変形状態を知ることが可能
であるとともに、緩衝部材に触れることもできるので、
劣化の程度を判断することも可能となる。
【0013】また、上記請求項2項記載の発明は、緩衝
部材の一部をソール外周部より露出させるとともに、こ
の緩衝部材を適宜の固定手段により脱落を防止しつつ前
記ソールに着脱自在に保持したので、使用時に露出部か
らの緩衝部材の脱落が防止されるだけでなく、緩衝部材
が劣化した場合に新品と交換することができる。
【0014】また、上記請求項3項記載の発明は、緩衝
部材の一部をソール外周部より露出させるとともに、こ
の緩衝部材を前記ソールに設けた抜け止め防止部により
保持したことにより、使用時に露出部からの緩衝部材の
脱落が防止される。さらに、緩衝部材は、甲被部の下部
側と前記ソールの接地面との間に単に挾持されるように
配置され、甲被部及びソールに接着されてはいないの
で、緩衝部材の変形はそれだけ制約が少なくなり、変形
が自由となり、その変形量は前記ソール外周部よりの露
出と相まって大きくなる。これにより、緩衝部材の自由
変形性が損なわれずに緩衝性が有効に発揮される。
【0015】また、上記請求項4項記載の発明は、緩衝
部材の一部をソール外周部より露出させるとともに、こ
の緩衝部材を前記ソールのカップソール部により前記ソ
ールに保持したことにより、使用時に露出部からの緩衝
部材の脱落が防止される。さらに、緩衝部材は、甲被部
の下部側と前記ソールの接地面との間に単に挾持される
ように配置され、甲被部及びソールに接着されてはいな
いので、緩衝部材の変形はそれだけ制約が少なくなり、
変形が自由となり、その変形量は前記ソール外周部より
の露出と相まって大きくなる。これにより、緩衝部材の
自由変形性が損なわれずに緩衝性が有効に発揮される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図を参照し
て説明する。図1は本発明に係る衝撃吸収型スポーツシ
ューズ(左足用)の側面図、図2はソールの展開斜視
図、図3は緩衝部材の装着状態を示す断面図である。こ
のスポーツシューズは、甲被部1を接合したソール2側
に緩衝部材9を設けており、この緩衝部材9の一部9b
をソールのヒール外周部2bから露出させて、これを枠
体状の固定手段であるキャップ10により保持する構成
となっている。
【0017】前記ソール2は、左足用であって、ミッド
ソール3、ヒール4およびヒールラバー5からなり、互
いに接着剤により接着される。ソール2の接地面2aと
なるミッドソール3の下面3a側は凹凸状にして滑り止
めを図っている。
【0018】前記ヒール4は、上面4aをヒール装着部
3dの形状に沿う曲率の彎曲形状とし、このヒール4の
一側縁に、収容部4dを切り欠き形成している。また、
前記ヒールラバー5は、ヒール4を覆う大きさに形成さ
れており、ミッドソール3と同じく接地面2aとなる下
面5a側を凹凸状にしている。
【0019】前記緩衝部材9は、衝撃緩衝性を有する後
述の各種材料の中から、主としてゲル物質を用いてお
り、前記各収容部4dに収容可能な形状とされている。
また、緩衝部材9は、収容部4dの内側壁の形状に合わ
せて本体部9aを彎曲状としており、外側部には等間隔
をあけて4個の突起部9bを一体形成している。これら
の突起部9bは、傾斜面を有し波形状となっている。
【0020】なお、前記キャップ10は、緩衝部材9を
挾む形状の上下の板10a、10b、を3個の連結部1
0cにより連結しており、前記緩衝部材9とは異なった
カラーに着色されている。このキャップ10は各連結部
10cの間に前記緩衝部材9の各突起部9bを挿入し、
上下の板10a、10bの間に本体部9aを挾持した状
態で各突起部9bをヒール外周部から外方に露出させる
ようになっている。
【0021】しかして、このスポーツシューズを製作す
る場合は、まず、上述の如くキャップ10内に緩衝部材
9を嵌挿保持し、前記収容部4dにキャップ10を接着
する。すると、緩衝部材9はキャップ10に接着されて
いないので、キャップ10内で自由に変形することがで
きる。
【0022】このスポーツシューズは、ソール2側に設
けた緩衝部材9の突起部9bを甲被部1の下側と前記ソ
ール2の接地面2aとの間におけるソール外周部2bよ
り露出させているので、後述の性能試験で明らかなよう
に、緩衝性が高められる。
【0023】また、この緩衝部材9を外部から視認する
ことができるから、使用時における変形状態を知ること
が可能となり、着用者に心理的安心感を与える。加え
て、ソール外周部2bより露出した突起部9bに触れる
ことができるので、緩衝部材9の劣化の程度を判断し得
る。
【0024】次に、上記緩衝部材の他の実施例について
説明する。第2実施例は、図4及び図5に示しており、
緩衝部材11は凸状部11bを有し、その本体部11a
はヒール4の収容部4eに嵌挿される大きさに形成され
ている。また、この緩衝部材11を保持するカップソー
ル12には、緩衝部材11の凸部11bが挿入される長
孔12aが設けられている。この緩衝部材11は、収容
部4eに本体部11aを挿入し、凸部11bにカップソ
ール12の長孔12aを挿通してミッドソール3の側面
および底面に接着する。これにより、緩衝部材11の凸
部11bがカップソールの長孔12aから外方に露出し
た状態で、本体部11aが接着剤を用いずにミッドソー
ル3内に保持される。よって、前記実施例と同様の作用
効果を奏する。
【0025】第3実施例は、図6に示しており、緩衝部
材13の本体部13aが断面略円形状で、外周部から突
起部13bを延設することにより、くびれ部13cを設
けている。そして、ヒール4側には、緩衝部材13のほ
ぼ全体を収容する収容部4fが形成されている。この収
容部4fは、前記くびれ部13cの形状に対応して開口
部側に幅狭の保持部4gを設けている。これにより、前
記収容部4fに緩衝部材13の本体部13aを装着し、
開口部から突起部13bの端部側を露出させると、係合
部4gにくびれ部13cが挾まれて、ヒール4に緩衝部
材13が保持される。よって、保持部4gにより緩衝部
材13の抜け止めがなされる。
【0026】第4実施例は、図7に示しており、緩衝部
材14の本体部14aが断面略V字状で、外方に2個の
14b、14cを露出させるようになっている。そし
て、ヒール4側には、緩衝部材14のほぼ全体を収容す
る収容部4hが形成され、ヒール4の側面に2箇所の開
口部を生じさせている。これにより、前記収容部4hに
緩衝部材14の本体部14aを装着し、開口部から各端
部14b、14cを露出させると、略三角状の保持部4
iにより抜け止めがなされ、ヒール4に緩衝部材14が
接着剤なしで保持される。
【0027】第5実施例は、図8および図9に示してお
り、緩衝部材15の本体部15aが環状で、この本体部
15aの外周に延出部15bを設けている。そして、ヒ
ール4側には、緩衝部材15の本体部15aおよび延出
部15bに対応して収容部4jが形成されている。この
収容部4jの中央には、円柱状の保持部4kを設けてい
る。これにより、前記収容部4jに緩衝部材15の本体
部15aを装着し、開口部から延出部15bの端部を露
出させると、図9に示す如く保持部4kに環状の本体部
15aが固定されて、ヒール4に緩衝部材15が接着剤
なしで保持され、抜け止めがなされる。
【0028】図10は、第5実施例の変形例を示すもの
であり、緩衝部材15の本体部15aの下面に凹部15
cを形成し、この凹部15cに対してヒール4に前記保
持部4kよりも短い保持部4lを設けている。これによ
り、前記収容部4jに緩衝部材15の本体部15aを装
着し、開口部から延出部15bの端部を露出させると、
保持部4lに本体部15aが固定されて、ヒール4に緩
衝部材15が接着剤なしで保持され、抜け止めがなされ
る。
【0029】図11は、第5実施例の他の変形例を示す
ものであり、緩衝部材15の本体部15aの上下面に凹
部15d、15dを形成し、各凹部15dに対してヒー
ル4に凸状の保持部4mを、ミッドソール3にも保持部
3eをそれぞれ設けている。これにより、前記収容部4
jに緩衝部材15の本体部15aを装着し、開口部から
延出部15bの端部を露出させると、両保持部3e、4
mに本体部15aが固定されて、緩衝部材15が接着剤
なしで保持され、抜け止めがなされる。
【0030】第6実施例は、図12および図13に示し
ており、緩衝部材16が厚板状で、基端側16aの下面
を先端側16bに向けて薄くし傾斜面を設けている。そ
して、ヒール4側には、緩衝部材16の外形に対応して
奥部が深い収容部4nが形成され、開口部となる側面を
浅くしている。これにより、前記収容部4nに緩衝部材
16を装着し、開口部から先端側16bの端部を露出さ
せると、図13に示す如く収容部4nに全体が収容され
て、ミッドソール3とヒール4とに緩衝部材16が接着
剤なしで保持され、抜け止めがなされる。
【0031】図14は、第6実施例の他の変形例を示す
ものであり、緩衝部材17の下面側に段差17cを設
け、厚肉部と薄肉部とを形成している。そして、ヒール
4側には、緩衝部材17の外形に対応した段差4qを有
する収容部4qが設けられている。これにより、前記収
容部4qに緩衝部材17の基端側17aを装着し、開口
部から先端側17bの端部を露出させると、図15に示
す如く収容部4qに全体が保持されて、ミッドソール3
とヒール4とに緩衝部材17が接着剤なしで保持され、
抜け止めがなされる。
【0032】ところで、上記実施例の緩衝部材には、下
記の各種材料が採用され、成形加工により装着される。
まず、緩衝部材が、シリコンゴム、塩化ビニル樹脂、塩
化ビニルエチレン共重合体樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体樹脂・1・2ポリブタジェン樹脂、ポリウレ
タンゴム(ポリウレタンエラストマー)からなる充実体
であって、透明ゴム配合でJISK6301スプリング
式試験A型による硬度が30°〜60°程度の固形状単
体。前記ポリウレタンゴム等からなる発泡体であって、
フォーム密度が0.3〜0.35、ショアC硬度が25
°〜30°程度の固形状単体。
【0033】また、前記固形状単体を、それぞれスライ
スして複数枚を積層することにより積層体としたもの。
さらに、前記各固形状単体を、それぞれ管状として各管
状体を軟質ポリ塩化ビニル樹脂のフィルムにて被覆した
もの。
【0034】つぎに、緩衝部材が、JISK2530−
1976−50g荷重による針入度が50〜200程度
のシリコンゲルからなるゲル状単体。塩化ビニルプラス
チゾル等のプラスチゾルをゲル化したもので、架橋の度
合いがJISK2530−1976−50g荷重による
針入度が30〜150程度のシリコンゲルからなるゲル
状単体。
【0035】また、前記各シリコンゲルからなる溶液
を、不織布等に接着または噴霧したゲル状複合体。さら
に、前記シリコンゲルからなる溶液を、不織布やフェル
ト等に含浸させたゲル状複合体等である。
【0036】次に、このスポーツシューズの性能試験に
ついて説明する。この試験においては、前記スポーツシ
ューズに用いられるミッドソールと緩衝部材とを従来例
と比較する。この試料としては、図17に示す従来例お
よび図16の本例ともに、ミッドソール20、21がE
AV(エチレンビニールアセテート)硬度50°のもの
であり、緩衝部材22、22としては前述のシリコンゲ
ル物質を用いる。そして、従来例は、ミッドソール21
の中央に緩衝部材22を密封状に配置したものであり、
本例ではミッドソール20の周縁部に収容部20aを設
けて緩衝部材22を配置し、その一部22aを露出させ
たものである。
【0037】具体的には、各ミッドソール20、21の
厚さTがそれぞれ20mmとなっており、従来例には直
径が45mmで、高さが10mmの中空部21aを形成
している。一方、本例には直径が53mmで、端縁に形
成される開口の幅も53mmとし、高さが10mmの収
容部20aを形成している。また、緩衝部材22は、厚
さtがともに10mm、直径が45mmに形成されてい
る。よって、本例の収容部20aに緩衝部材22を配置
すると、この緩衝部材22の外周緑と収容部20aの内
周縁との間には小間隙が生じる。
【0038】なお、これらの試料は、床面に載置され、
各ミッドソール20、21の上面に厚さ1.3mmのパ
ルプボード(商標名Texon)からなる中底を敷くこ
とにより、実際のミッドソールと同等の条件としてお
く。
【0039】そして、実際の試験において、重量10k
gの重錘を5cmの高さから各緩衝部材22、22上に
落下し、接蝕面の直径が45mmとなる条件下で各緩衝
性を測定する。緩衝性は、落下点における重力加速度の
何倍かを示すGを計測した。今回は5回の測定を行なっ
て平均値を算出した。
【0040】この結果、緩衝性については、従来例が1
4.4Gであったのに対し、本例が12.6Gとなり約
2Gの差異が生じた。
【0041】このように、本例の試料は、緩衝部材22
に加えられる押圧力が外方に露出する一部22a側に向
けて分散されるため、緩衝部材22の本体部が容易に変
形して重力加速度を低くし、衝撃緩衝性を高める結果と
なっている。よって、緩衝部材22の一部を露出させた
方が従来例に比べて緩衝性が向上する。
【0042】なお、前記緩衝部材は、シューズの種類に
応じて効果的な位置に設けられるが、より好適な部位を
決定するためにシューズの着力点の移動軌跡を基準とし
ている。図18は、シューズ30を履いてランニングし
た時の移動軌跡の計測結果であり、同図の下部側はシュ
ーズ30の接地面に対応させた荷重の分布である。同図
において、矢印付き直線の矢印方向を力の方向を示し、
長さは力の大きさを表している。また、直線間の幅は、
荷重の移動速度を示し、この幅が広くなるほど荷重の移
動速度が速いことを表している。なお、トウ30a側の
方向がヒール30b側と異なっているのは、トウ30a
側でキックがなされるためである。
【0043】このように、着地点の移動軌跡Kは最初に
着地するヒール30b側から略中央を経てトウ30a側
に向かっているので、ランニングシューズにおいては、
図19に示すように、ヒール30b側に前記緩衝部材3
1aを配し、その一部31bを最初の着地点であるヒー
ル外周部から露出させるのが最も好ましい。
【0044】また、バスケットシューズやバレーシュー
ズ等のように跳躍を伴うスポーツシューズにおいては、
図20に示すシューズ41上の曲線で表されるような移
動軌跡Kとなるので、ヒール40b側と踏付部40c側
とに緩衝部材41、42を配設する。この緩衝部材42
は、本体部42aを母指球寄りとし、延出部42b側を
小指球側に露出させるのが好ましい。なお、上記各実施
例における緩衝部材およびキャップ等は、シューズ各部
と異なった配色にすると、美観が高められるうえ視認し
やすくなる効果が生じる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1項記載の
発明は、緩衝部材の一部をソール外周部より露出させて
おり、且つ少なくとも緩衝部材はミッドソールと完全に
固着されていない状態であるから、ソールの接地時に加
えられる押圧力が外側に露出する一方側に向けて分散さ
れ、緩衝部材が容易に変形し、しかも変形量が大であ
り、衝撃緩衝性が高められることにより、使用者の足の
障害を防止することができる。さらに、この緩衝部材を
外部から視認することができるから、使用時における変
形状態を知ることができるとともに、緩衝部材に触るこ
ともできるので、劣化の程度を判断することも可能とな
る。よって、この変形程度および劣化の程度等を正確に
知ることにより、適切な緩衝部材を採用してより優れた
性能を有する靴を提供できる効果がある。
【0046】また、上記請求項3項記載の発明は、緩衝
部材を固定手段により保持したので、使用時に露出部分
から緩衝部材が脱落する問題が防止されるため、走行中
に急に靴の一方の緩衝作用が減じたり、反発力が異なっ
たりして足の捻挫を惹起するといった事故を回避できる
効果もある。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る衝撃吸収型スポーツシ
ューズを示す斜視図である。
【図2】ミッドソールの展開斜視図である。
【図3】緩衝部材の装着状態を示す断面図である。
【図4】緩衝部材の第2実施例を示す斜視図である。
【図5】同緩衝部材の装着状態を示す断面図である。
【図6】緩衝部材の第3実施例を示す斜視図である。
【図7】緩衝部材の第4実施例を示す斜視図である。
【図8】緩衝部材の第5実施例を示す斜視図である。
【図9】同緩衝部材の装着状態を示す断面図である。
【図10】第5実施例の変形例を示す斜視図である。
【図11】第5実施例の他の変形例を示す斜視図であ
る。
【図12】緩衝部材の第6実施例を示す斜視図である。
【図13】同緩衝部材の装着状態を示す断面図である。
【図14】第6実施例の変形例を示す斜視図である。
【図15】同緩衝部材の装着状態を示す断面図である。
【図16】本例の試料を示す説明図である。
【図17】従来例の試料を示す説明図である。
【図18】ランニングシューズの移動軌跡および荷重測
定結果を示す説明図である。
【図19】同ランニングシューズに緩衝部材を設けた状
態を示す説明図である。
【図20】バスケットシューズ等に緩衝部材を設けた状
態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 甲被部 2a 接地面 2b ソール外周部 9 緩衝部材 9a 本体部 9b 一部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甲被部に接合されるソール側に緩衝部材
    を備えた衝撃緩衝型シューズであって、 前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前記ソールの接地
    面との間に配置し、この緩衝部材の一部をソール外周部
    より露出させたことを特徴とする衝撃緩衝型スポーツシ
    ューズ。
  2. 【請求項2】 甲被部に接合されるソール側に緩衝部材
    を備えた衝撃緩衝型シューズであって、 前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前記ソールの接地
    面との間に配置し、この緩衝部材の一部をソール外周部
    より露出させるとともに、この緩衝部材を適宜の固定手
    段により脱落を防止しつつ前記ソールに着脱自在に保持
    したことを特徴とする衝撃緩衝型スポーツシューズ。
  3. 【請求項3】 甲被部に接合されるソール側に緩衝部材
    を備えた衝撃緩衝型シューズであって、 前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前記ソールの接地
    面との間に配置し、この緩衝部材の一部をソール外周部
    より露出させるとともに、この緩衝部材を前記ソールに
    設けた抜け止め防止部により保持したことを特徴とする
    衝撃緩衝型スポーツシューズ。
  4. 【請求項4】 甲被部に接合されるソール側に緩衝部材
    を備えた衝撃緩衝型シューズであって、 前記緩衝部材を前記甲被部の下部側と前記ソールの接地
    面との間に配置し、この緩衝部材の一部をソール外周部
    より露出させるとともに、この緩衝部材を前記ソールの
    カップソール部により前記ソールに保持したことを特徴
    とする衝撃緩衝型スポーツシューズ。
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