JP5348977B2 - 波形パターンデータから特徴を抽出する方法及びプログラム - Google Patents
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Description
このような波形パターンデータからの特徴抽出方法については、例えば以下の特許文献や非特許文献に示されているが、以下にその概要を説明する。
或る標本線についての「変化量」とは、波形パターンデータと当該標本線とが交差する箇所の数によって定義される(従って、図7の標本線イについての変化量は、波形パターンデータと標本線イとの交差箇所がa、bであるから、2となる)。
或る標本線についての「存在量」とは、当該標本線より上(即ち、y軸方向に大きい側)に波形パターンデータが存在する範囲の水平方向の長さの和である(従って、図7の標本線イについての存在量は、a−bの長さとなる)。
或る標本線についての「存在量の最小値」とは、例えば図7の標本線ロにおける区間c−dの長さである。すなわち、標本線ロでは、標本線上に波形が存在する個所はc−dとe−fであるが、そのうち最小長さの個所c−dの長さが存在量の最小値となる。
また、図7の標本線ロについての「存在量の最大値」とは、区間e−fの長さである。
「波形パターンの開始点」とは、標本線上で最初に波形が存在し始める位置、即ち、図7の標本線イについてはa点であり、その値はs′−aの長さとなり、図7の標本線ロについてはc点であり、その値はs−cの長さになる。
「波形パターンの終了点」とは、標本線上で波形が終了する位置、即ち、図7の標本線イについてはb点であり、その値はs′−bの長さとなり、図7の標本線ロについてはf点であり、その値はs−fの長さになる。
波形パターンデータに標本線を設定して、上述のような特徴量を抽出することにより、設備の診断や製品の検査に利用するための波形形状情報を有効に取り出すことができる。このような手法を、以下において「標本線を用いた方法」と呼ぶこととする。
例えば、標本線は、y軸方向すなわち上下方向に間隔をおいて設定されるため、隣接する標本線の間に存在する波形パターンの特徴を抽出することができなかったり、標本線の設定位置によって、抽出される特徴量の値が大きく異なったりする場合がある。
このことは、波形をパターン認識で取り扱う場合には重要な事項であり、偶然によって「2という値しか取らない」等の誤った情報をパターン認識システムに与えることを防止することが必要である。
この課題を解決するために、標本線の数を増やすことも考えられるが、特徴量の数が膨大になるという問題がある。例えば標本線の数が10本であり、各標本線について定義される特徴量が、変化量、存在量、開始点、および終了点の4種類であるとすると特徴量の数は40(=10×4)となるが、仮に標本線の数が100本であるとすると、特徴量の数は400(=100×4)となる。そのため、抽出した特徴量をパターン認識に適用する場合に、パターン認識のための計算負荷がきわめて大きくなるという不都合が生ずる。
Claims (4)
- 波形パターンデータから、設備の診断・監視、又は製品の特性や外観検査のための特徴を抽出する方法であって、
着目する波形パターンの近傍の所定範囲における波形パターンデータを選択し、選択した波形パターンデータについて、1本又は複数本の標本線を設定する第1ステップと、
前記波形パターンデータと前記標本線とが交差する箇所の数によって定義される前記標本線上における変化量、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さの和によって定義される前記標本線上における存在量、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さのうち最小長さの箇所の長さによって定義される前記標本線上における存在量の最小値、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さのうち最大長さの箇所の長さによって定義される前記標本線上における存在量の最大値、
前記標本線の開始位置から、前記標本線上で最初に波形パターンデータが存在し始める位置までの長さによって定義される前記標本線上における波形パターンの開始点、
又は前記標本線の開始位置から、前記標本線上で波形パターンデータが終了する位置までの長さによって定義される前記標本線上における波形パターンの終了点、
のうち一部又は全部を抽出する第2ステップと、
前記標本線の各々を上方向及び/又は下方向にそれぞれ所定量移動させ、移動させた標本線上における変化量、存在量、存在量の最小値、存在量の最大値、波形パターンの開始点、又は波形パターンの終了点のうち一部又は全部を抽出する第3ステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 前記標本線の移動量が、各標本線ごとに異なることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 波形パターンデータから、設備の診断・監視、又は製品の特性や外観検査のための特徴を抽出するプログラムであって、
着目する波形パターンの近傍の所定範囲における波形パターンデータを選択し、選択した波形パターンデータについて、1本又は複数本の標本線を設定して記憶装置に格納するステップと、
前記波形パターンデータと前記標本線とが交差する箇所の数によって定義される前記標本線上における変化量、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さの和によって定義される前記標本線上における存在量、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さのうち最小長さの箇所の長さによって定義される前記標本線上における存在量の最小値、
前記波形パターンデータが前記標本線より上に存在する範囲の水平方向長さのうち最大長さの箇所の長さによって定義される前記標本線上における存在量の最大値、
前記標本線の開始位置から、前記標本線上で最初に波形パターンデータが存在し始める位置までの長さによって定義される前記標本線上における波形パターンの開始点、
又は前記標本線の開始位置から、前記標本線上で波形パターンデータが終了する位置までの長さによって定義される前記標本線上における波形パターンの終了点、
のうち一部又は全部を抽出して記憶装置に格納するステップと、
前記標本線の各々を上方向及び/又は下方向にそれぞれ所定量移動させ、移動させた標本線上における変化量、存在量、存在量の最小値、存在量の最大値、波形パターンの開始点、又は波形パターンの終了点のうち一部又は全部を抽出して記憶装置に格納するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記標本線の移動量が、各標本線ごとに異なることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
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