JP5348758B2 - 住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造 - Google Patents

Description

本発明は、パネル上に主幹ブレーカ・分岐ブレーカを配列して構成される内部機器ユニットをキャビネットに収納してなる住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造に関するものである。

パネルに主幹ブレーカや分岐ブレーカ等の電気機器を配列して成る内部機器ユニットをキャビネットに収納して住宅用分電盤が構成される。キャビネットに設けられた内部機器ユニット固定体に、内部機器ユニットはねじ止めにより固定される。
工場出荷時には、キャビネットに内部機器ユニットが固定された状態であるが、住宅用分電盤を住宅の壁面に取り付けるときには、一旦内部機器ユニットをキャビネットから取り外し、キャビネットのみの軽い状態にして壁面に取り付け、その後キャビネットに内部機器ユニットを固定しなおしている。
内部機器ユニット固定体には、上下複数の固定ねじが実装され、パネルにはこの固定ねじに対向する位置にねじ穴を設ける。内部機器ユニットの固定方法は、複数のねじ穴をそれぞれ対向する固定ねじの位置に合わせて引っ掛け仮固定し、固定ねじを締め付け確実に固定していた。

２００７カワムラ総合カタログ電設資材編平成１９年６月２０日発行

住宅用分電盤は住宅の壁面の天井近くなどの高所に他のものの邪魔にならないように設置されることが多いため、高所での取り付け作業であり、特に内部機器ユニットは重量もあり、高く持ち上げた状態で固定ねじに掛けるという細かい作業が要求され、大変作業性の悪いものであった。一度に複数の固定ねじをねじ穴に合わせることが難しく、内部機器ユニットを固定する作業の効率が悪くなっていた。

そこで本発明は、簡単な構造で内部機器ユニットをキャビネットへ楽に取り付けられる住宅用分電盤を提供することを目的とし、その構造は、キャビネットの背面には、レール状の内部機器ユニット固定体を設け、内部機器ユニット固定体には内部機器ユニットの上側を固定するための固定ねじを実装すると共に、内部機器ユニットの下側を固定する受け体を設け、受け体には、内部機器ユニットをガイドするテーパー部を設け、上側の仮固定をした後、下側の固定をすることを特徴とする。

本発明に係る住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造は、キャビネットの背面には、レール状の内部機器ユニット固定体を設け、内部機器ユニット固定体には内部機器ユニットの上側を固定するための固定ねじを実装すると共に、内部機器ユニットの下側を固定する受け体を設け、受け体には、内部機器ユニットをガイドするテーパー部を設け、上側の仮固定をした後、下側の固定をするため、内部機器ユニットを内部機器ユニット固定体に上側だけを引っ掛けて下側は押し込むだけで取り付けることができ、作業性を大幅に向上させることができる。住宅用分電盤の設置場所が高所であっても、上側の固定穴を固定ねじに引っ掛けると仮固定でき、大変作業しやすくなる。

住宅用分電盤の正面図である。 内部機器ユニットのキャビネットへの取り付け作業を示す側面図である。 内部機器ユニットのキャビネットへの取り付け状態を示す側面図である。 内部機器ユニットと内部機器ユニット固定体とを示す説明図である。

本発明に係る住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造を図１〜図４の添付図面に基いて説明する。

住宅用分電盤１は、内部機器ユニット２をキャビネット３に納めて構成される。内部機器ユニット２は、主幹ブレーカ４や分岐ブレーカ５をパネル６に配列したもので、その内部機器ユニット２ごとキャビネット３に取り付け取り外しができる構造である。主幹ブレーカ４や分岐ブレーカ５や電線や導電バーなどの導体７により接続され、分岐ブレーカ５の二次側端子から各負荷機器へ配線されている。本発明は、この内部機器ユニット２のキャビネット３への取り付け構造に関する。

キャビネット３の背面には通線口８が設けられ、通線口８には内部機器ユニット固定体９が渡される。内部機器ユニット固定体９に内部機器ユニット２を固定することでキャビネット３に内部機器ユニット２を収納する。パネル６を支持している内部機器ユニット固定体９上に内部機器ユニット２を固定するために固定ねじ１０が実装されている。内部機器ユニット２を構成するパネル６は、図１に示すように、主幹ブレーカ固定部６ａ、分岐ブレーカ固定部６ｂというように、配置される機器にあわせた形状をしており、内部機器ユニット固定体９も内部機器ユニット２に合わせて適宜本数や位置を変更する。

内部機器ユニット２を構成するパネル６には、実装された固定ねじ１０に対向する位置に、下側が固定ねじ１０の径に比べて余裕のある穴１１ａであり、上側が固定ねじ１０の径に対向させた穴１１ｂである、だるま形状の挿通孔１１を設ける。

内部機器ユニット固定体９の下側端部に、受け体１２を設ける。受け体１２は、内部機器ユニット２の嵌合部である嵌合凹部１３を設け、受け体１２の先端から嵌合凹部１３へは内部機器ユニットをガイドするテーパー部１４が設けられる。テーパー部１４の低端には嵌合凸部１５を形成している。受け体１２は内部機器ユニット固定体９と一体に形成しても、別部品で構成しても良い。

内部機器ユニット２のキャビネット３への取り付けは、まず、内部機器ユニット２の上側に設けられただるま形状の挿通孔１１の大きい径の穴１１ａを内部機器ユニット固定体９に実装された固定ねじ１０に合わせて仮設置する。内部機器を下方へずらし、小さい径の穴１１ｂに固定ねじ１０を合わせる。この時、内部機器ユニット２は下側の取り付けは考慮に入れず、上側の位置あわせだけでよい。上側の仮固定をした後、下側の固定をするが、受け体１２にはテーパー部１４が設けられているので、このテーパー部１４に沿わせて内部機器ユニット２を背面側へ押し込む。内部機器ユニット２は嵌合凸部１５を乗り越えて嵌合凹部１３に嵌合する。内部機器ユニット２の位置が決定したところで、固定ねじ１０を締め付け本固定する。

住宅用分電盤１は、工場出荷時にはキャビネット３に内部機器ユニット２を搭載した状態である。住宅用分電盤１は、住宅の壁面の高い位置に取り付けられることが多く、そのため、設置作業としては、一旦、内部機器ユニット２をキャビネット３から取り外し、軽くなったキャビネット３を壁面に取り付けた後、内部機器ユニット２を取り付けなおす。高所での作業となるので、内部機器ユニット２の取り付けはできるだけ簡単にできるようにすることが課題だった。本発明では、内部機器ユニット２の上側だけを位置決めすれば、下側は受け体１２のテーパー部１４により誘導され、楽に内部機器ユニット２の固定作業ができる構造となっている。

１ 住宅用分電盤
２ 内部機器ユニット
３ キャビネット
４ 主幹ブレーカ
５ 分岐ブレーカ
６ パネル
７ 導体
８ 通線口
９ 内部機器ユニット固定体
１０ 固定ねじ
１１ 挿通孔
１２ 受け部
１３ 嵌合凹部
１４ テーパー部
１５ 嵌合凸部

Claims (1)

1. パネル上に主幹ブレーカ・分岐ブレーカを配列して構成される内部機器ユニットをキャビネットに収納してなる住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造であって、前記キャビネットの背面には、レール状の内部機器ユニット固定体を設け、該内部機器ユニット固定体には前記内部機器ユニットの上側を固定するための固定ねじを実装すると共に、前記内部機器ユニットの下側を固定する受け体を設け、該受け体には、テーパー部を設け、上側の仮固定をした後、下側の固定をすることを特徴とする住宅用分電盤の内部機器ユニット取り付け構造。

Images