JP5348476B2 - リニアモータ、リニアモータの電機子、リニアモータの電機子の製造方法 - Google Patents

リニアモータ、リニアモータの電機子、リニアモータの電機子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば工作機械あるいは半導体製造装置等に搭載される3次元的に姿勢が変化する部位の駆動用モータとして用いられるリニアモータが備えた冷却構造をもつ電機子、当該電機子を備えるリニアモータ、および当該電機子の製造方法に関する。
従来のリニアモータでは、負荷や速度に応じて電機子コイルの発熱量が増大し、その発熱量の増大がリニアモータの周囲に悪影響を及ぼす場合がある。このため、従来、リニアモータの電機子に冷却構造を設ける例がいくつか提案されている(例えば特許文献1〜3)。
図2は、特許文献1に開示された円筒形リニアモータの構造を示す図である。図2(a)は、円筒形リニアモータの斜視図であり、図2(b)は、円筒形リニアモータの断面図である。図3は、特許文献2に開示された円筒形リニアモータの断面図である。図4は、特許文献3に開示された円筒形リニアモータの斜視図であり、円筒形リニアモータが構造展開された様子を示した図である。以下、特許文献1〜3に開示された円筒形リニアモータの電機子の冷却構造について個別具体的に説明する。なお、図2〜図4では、説明を分かり易くするために、主な構成部品、冷却構造を説明するために必要な構成部品にのみ参照符号を付している。
特許文献1に開示された円筒形リニアモータは、大略的に、電機子71(固定子)、界磁子72(可動子)、支持部73及び74を備える(図2(a))。電機子71は、円筒状であり、その外周には、界磁子72が設けられる(図2(a))。電機子71の両端は、支持部73及び74に固定される(図2(a))。電機子71は、冷却管711、冷却管711の外周に設けられた電機子コア712、電機子コア712の外周に設けられた電機子コイル713を有している(図2(b))。
このような電機子において、冷却液(例えば水)は、冷却管711の開口部711aから冷却管711内の冷却通路711cを流れ、開口部711bから外へ排出される。これにより、電機子コイル713を冷却することができ、電機子コイル713の発熱量を抑えることができる。
特許文献2に開示された円筒形リニアモータは、電機子81(固定子)、界磁子82(可動子)を有している(図3)。電機子81は、円筒状であり、その外周には、界磁子82が設けられる。電機子81は、フレーム811、フレーム811の外周に設けられた電機子コア812、電機子コア812の外周に設けられた電機子コイル813、フレーム811の内部に設けられたパイプ814を有している。フレーム811の内部には、空間811cが形成されている。また、フレーム811には、その中心軸近傍に、冷却液を空間811cに流入させる流入口811a、冷却液を空間811cから外へ流出させる流出口811bが形成されている。パイプ814は、流入口811aと接続されている。
このような電機子において、冷却液は、流入口811aからパイプ814を流れ、空間811cの下端部に放出される。その後、空間811cが冷却液で満たされると、冷却液は、流出口811bから外へ排出される。これにより、電機子コイル813を冷却することができ、電機子コイル813の発熱量を抑えることができる。
特許文献3に開示された円筒形リニアモータは、電機子91、界磁子92を有している(図4)。電機子91は、円筒状であり、その外周には、界磁子92が設けられる。電機子91は、ブロック911、ブロック911の下面側に設けられた軸部材912、溶接などにより軸部材912の上下面それぞれに固定された円板部材913及び914、溶接などにより軸部材912の外周に複数固定された略円板部材915、円板部材913及び914、略円板部材915の外周に設けられ、これらの外周と内壁916aとが接する電機子コア916、電機子コア916の外周に設けられた電機子コイル917を有している。軸部材912及び円板部材913には、円板部材913の上面から軸部材912の下端外周面を通る貫通孔912aと、円板部材913の上面から軸部材912の上端外周面を通る貫通孔912bとが形成されている。ブロック911には、冷却液を貫通孔912aに流入させる流入孔911aと、冷却液を貫通孔912bから外へ流出させる流出孔911bとが形成されている。略円板部材915は、後述する流路を形成するために、外周の一部が欠けた円板形状となっている。また、後述する流路の断面積は、貫通孔912a及び貫通孔912bの断面積より大きくなっている。
このような電機子において、冷却液は、流入孔911aから貫通孔912aを流れ、軸部材912の下端外周面付近に放出される。その後、冷却液は、円板部材914の上面、軸部材912の外周面、略円板部材915、円板部材913の下面、内壁916aで囲まれて形成される流路を通る。この流路を通った冷却液は、軸部材912の上端外周面を通る貫通孔912bを経由して、流出孔911bから外へ排出される。これにより、電機子コイル917を冷却することができ、電機子コイル917の発熱量を抑えることができる。
実開平6−62787号公報 独国特許出願公開第10163626号明細書 独国特許出願公開第10062823号明細書
しかしながら、特許文献1及び2に開示された冷却構造では、リニアモータの姿勢が3次元的に変化して電機子が図2に示すように横倒しになると、冷却液が冷却通路711c、空間811cの半分程度しか浸漬しない。さらにこのとき、冷却液の全てが循環しているか明確ではなく、一部の冷却液が滞留している可能性もあった。これらが原因で、特許文献1及び2に開示された冷却構造では、リニアモータの姿勢が3次元的に変化する場合、冷却性能が悪化していた。
また、特許文献3に開示された冷却構造では、流路を形成するために、円板部材913及び914、複数の略円板部材915をそれぞれ製作した上で、溶接などにより軸部材912にそれぞれ固定しなければならず、製作性が難しく、コストが高かった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、リニアモータの姿勢が3次元的に変化しても、冷却性能を悪化させることなく、製作性の向上、コストの低減を実現したリニアモータの電機子、当該電機子を備えるリニアモータ、および当該電機子の製造方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成した。
請求項1記載の発明は、円筒状の電機子コイルを備え、当該電機子コイルを冷却液で冷却するリニアモータの電機子において、電機子コイルの空芯部に設けられるとともに、閉じられた両端のうちのいずれか一端に、冷却液を内部に流入させる流入孔と冷却液を外部に流出させる流出孔とが形成された円筒状の筐体と、外周が筐体の内壁と密着するように筐体内に固定されるとともに、筐体の一端側から他端側に向かう方向に貫通孔が形成され、かつ筐体の一端側から他端側に向かって外周上に螺旋状の溝が形成された円柱状の流路ブロックと、流入孔と貫通孔とを接続するチューブと、を備え、流路ブロックを、ねじ山の横断面においてねじ山基部の幅方向寸法がねじ山頂部の幅方向寸法よりも大きくなる台形ねじで構成することにより、隣接するねじ山とねじ山との間に、溝開放側となる外周領域の幅方向寸法が溝底部側となる内周領域の幅方向寸法よりも大きくなる、螺旋状の溝による螺旋状冷却流路を構成し、流入孔、チューブ、貫通孔、螺旋状冷却流路、及び流出孔の順に冷却液が流れることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、螺旋状流路の断面であって冷却液の流れ方向に対して垂直な断面の面積が、貫通孔の断面であって冷却液の流れ方向に対して垂直な断面の面積以下となるように、溝の深さ、溝の幅、及び貫通孔の口径がそれぞれ設定されることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、流路ブロックは、アルミまたは銅のいずれかで構成されることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、筐体は、電機子コイルの空芯部に設けられた円筒状の電機子コアと、電機子コア内に設けられ、流路ブロックが内部に固定されて内壁が流路ブロックの外周と密着した円筒状のフレームと、フレームの一端を閉じるようにフレームの一端に設けられ、流入孔と流出孔が形成されたブロックと、フレームの他端を閉じるようにフレームの他端に設けられたブラケットと、を有することを特徴とするものである。
請求項5または10記載の発明は、流路ブロックの外周径は、フレームの内周径よりも大きく、流路ブロックは、フレーム内に圧入されることによって、フレーム内に固定されることを特徴とするものである。
請求項6または11記載の発明は、流路ブロックの外周径は、フレームの内周径よりも大きく、流路ブロックは、フレームが加熱されてフレームの内周径が流路ブロックの外周径より大きくなった時点でフレーム内に挿入されることによって、フレーム内に固定されることを特徴とするものである。
請求項7または12記載の発明は、流路ブロックは、接着剤でフレームの内壁と接着されることによって、フレーム内に固定されることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、リニアモータであって、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリニアモータの電機子と、電機子コイルの外周を覆うように設けられた界磁子と、を備えることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、円筒状の電機子コア内に設けられた円筒状のフレーム内を流れる冷却液によって当該電機子コアの外周に巻回された円筒状の電機子コイルを冷却するリニアモータの電機子の製造方法において、フレームの一端側から他端側に向かう方向に貫通孔が形成され、かつフレームの一端側から他端側に向かって外周上に螺旋状の溝が形成された円柱状の流路ブロックであって、ねじ山の横断面においてねじ山基部の幅方向寸法がねじ山頂部の幅方向寸法よりも大きくなる台形ねじで構成することにより、隣接するねじ山とねじ山との間に、溝開放側となる外周領域の幅方向寸法が溝底部側となる内周領域の幅方向寸法よりも大きくなる、螺旋状の溝による螺旋状冷却流路を構成する流路ブロックを、当該流路ブロックの外周がフレームの内壁と密着するようにフレーム内に固定する工程と、電機子コアと電機子コアの外周に巻回された電機子コイルとを、フレームの外周に固定する工程と、ブラケットを、フレームの一端を閉じるようにフレームの一端に固定する工程と、冷却液をフレーム内に流入させる流入孔と冷却液をフレーム外に流出させる流出孔とが形成されたブロックを、当該流入孔と流路ブロックの貫通孔とをチューブで接続しながら、フレームの他端を閉じるようにフレームの他端に固定する工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項1、9記載の発明によると、流路ブロックを設けることで、リニアモータの姿勢が3次元的に変化して電機子が横倒し状態になっても、冷却液を筐体の内壁に確実かつ均一に触れさせることができる。また、流路ブロックを設けることで冷却液の流路が限定されるので、冷却液の滞留も起こりにくくなる。さらに、請求項1、9記載の発明によると、流路ブロックは、構造が従来と比べて簡易であり、市場で広く流通している台形ねじに加工を施すなどして製作することもできる。このため、従来と比べて、部材の入手性・製作性が容易になり、加工時間が短縮できる上、製作コストを抑えることが可能となる。このように、請求項1、9記載の発明によると、リニアモータの姿勢が3次元的に変化しても、冷却性能を悪化させることなく、製作性の向上、コストの低減を実現したリニアモータの電機子を提供することができる。
請求項2記載の発明によると、冷却液を効果的に筐体の内壁に触れさせることができ、冷却性能を向上させることができる。
請求項3記載の発明によると、冷却性能を向上させることができる。
請求項5〜7、10〜12記載の発明によると、流路ブロックの外周を筐体の内壁と確実に密着させるようにして、流路ブロックを筐体内に固定することができる。
本発明の実施例1に係る円筒形リニアモータの電機子の断面図 特許文献1に開示された円筒形リニアモータの構造を示す図 特許文献2に開示された円筒形リニアモータの断面図 特許文献3に開示された円筒形リニアモータの斜視図
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る円筒形リニアモータの電機子の断面図である。図1において、電機子は、フレーム11、ブロック12、Oリング13、ブラケット14、Oリング15、流路ブロック16、チューブ17、電機子コア18、電機子コイル19を備える。なお、図1では、構造を見易くするために、フレーム11、Oリング13及び15、電機子コア18、電機子コイル19のみカットし、これらの断面を示している。また、図1に示す白抜きの矢印は、冷却液の流れを示している。
円筒形リニアモータは、図1に示した電機子と、当該電機子の電機子コイル19の外周を覆うように設けられた界磁子(図示なし)からなる。電機子及び界磁子のいずれか一方が固定子であり、いずれか他方が可動子である。
まず、図1を参照して、円筒形リニアモータの電機子の構造について具体的に説明する。
フレーム11は、円筒状である。ブロック12は、フレーム11の上端を閉じるようにフレーム11の上端に設けられる。ブロック12には、冷却液をフレーム11外へ流出させる流出孔12a及び流出口12bと、冷却液をフレーム11内へ流入させる流入孔12c及び流入口12dとが形成される。ブロック12には、シールのためのOリング13が予め嵌合されている。ブラケット14は、フレーム11の下端を閉じるようにフレーム11の下端に設けられる。ブラケット14には、シールのためのOリング15が予め嵌合されている。
電機子コア18は、円板状のコアを複数集めたものからなり、その形状は円筒状である。電機子コア18は、フレーム11の外周に設けられる。電機子コイル19は、複数のコイルからなり、その形状は円筒状である。電機子コア18は、電機子コイル19の空芯部に設けられる。
このように、フレーム11、ブロック12、ブラケット14、及び電機子コア18は、両端が閉じられ、そのうちのいずれか一端(図1では上端)に流出孔12a、流出口12b、流入孔12c、及び流入口12dが形成された円筒状の筐体を構成するものである。
なお、ブロック12の下面、流路ブロック16の上面、フレーム11の内壁で囲まれた空間を空間11aとし、ブラケット14の上面、流路ブロック16の下面、及びフレーム11の内壁で囲まれた空間を空間11bとする。
流路ブロック16は、円柱状である。流路ブロック16には、その中心軸Oに沿って貫通孔16aが形成される。流路ブロック16の外周上には、流路ブロック16の上面から下面に向かって螺旋状の溝16bが形成される。つまり、流路ブロック16の外周上には、空間11aと空間11bとを接続するように螺旋状の溝16bが形成される。流路ブロック16は、その構造上、市場で広く流通している台形ねじに加工を施すなどして製作することができる。流路ブロック16は、圧入、焼きばめ、接着、あるいは他の機械的方法により、外周がフレーム11の内壁と確実に密着するように固定される。
チューブ17は、貫通孔16aと流入孔12cとを接続するように、一端が貫通孔16aに挿入され、他端が流入孔15cに挿入される。
次に、以上のように構成された円筒形リニアモータの電機子における冷却液の流路について説明する。なお、本発明に用いる冷却液は、水などの液体である。
流入口12dから流入した冷却液は、流入孔12c及びチューブ17を経由して、流路ブロック16の貫通穴16aを通り、空間11bに放出される。空間11bに放出された冷却液は、流路ブロック16の溝16bに沿って、フレーム11の内壁に触れながら、空間11aに向かって、螺旋状かつ3次元的に流動する。つまり、空間11bに放出された冷却液は、流路ブロック16の溝16bとフレーム11の内壁で囲まれた螺旋状の流路を流れることになる。冷却液は、流路ブロック16の溝16bを螺旋状に流れた後、空間11aに放出され、ブロック12の流出孔12aを経由して流出口12bよりフレーム11外へ排出される。
次に、以上のように構成された円筒形リニアモータの電機子の製造方法について説明する。
まず、空間11bを確保するための治具をフレーム11の下端に挿入する。その後、流路ブロック16の外周がフレーム11の内壁と確実に密着するように、流路ブロック16をフレーム11内に固定する。この固定方法としては、圧入、焼きばめ、接着などが考えられる。圧入は、流路ブロック16の外周径をフレーム11の内周径より大きく設定しておき、フレーム11の上端からフレーム11内に流路ブロック16を強制的に挿入する方法である。焼きばめは、流路ブロック16の外周径をフレーム11の内周径より大きく設定しておき、フレーム11を加熱膨張させてフレーム11の内周径が流路ブロック16の外周径より大きくなった時点で、フレーム11の上端からフレーム11内に流路ブロック16を挿入する方法である。接着は、流路ブロック16の外周径をフレーム11の内周径より接着剤の糊代の分だけ小さく設定しておくとともに、フレーム11の内壁に接着剤を塗布しておき、フレーム11の上端からフレーム11内に流路ブロック16を挿入する方法である。
流路ブロック16をフレーム11内に固定した後、治具をフレーム11の下端から取り外す。その後、電機子コア18のコアと電機子コイル19のコイルとを交互に重ねたものをフレーム11の下端からフレーム11に挿入し、フレーム11の外周に固定する。その後、全体をモールドしてから、ブラケット14をフレーム11の下端に挿入しネジ止めして固定する。その後、チューブ17を貫通孔16aと流入孔12cに挿入しながら、ブロック12をフレーム11の上端に挿入しネジ止めして固定する。
以上のように、実施例1によれば、フレーム11内に流路ブロック16を設けることで冷却液の流路が限定されるので、リニアモータの姿勢が3次元的に変化して電機子が横倒し状態(図1の電機子を横倒しにした状態)になっても、冷却液をフレーム11の内壁に確実かつ均一に触れさせることができる。また、冷却液の流路が限定されるので、冷却液の滞留も起こりにくくなる。このように、実施例1によれば、リニアモータの姿勢が3次元的に変化しても、冷却性能が悪化しない。
さらに、実施例1によれば、流路ブロック16は、構造が従来と比べて簡易であり、市場で広く流通している台形ねじに加工を施すなどして製作することもできる。このため、従来と比べて、部材の入手性・製作性が容易になり、加工時間が短縮できる上、製作コストを抑えることが可能となる。つまり、製作性の向上、コストの低減を実現することができる。
以上のように、実施例1によれば、リニアモータの姿勢が3次元的に変化しても、冷却性能を悪化させることなく、製作性の向上、コストの低減を実現したリニアモータの電機子、当該電機子を備えるリニアモータ、および当該電機子の製造方法を提供することができる。
なお、上述では、流路ブロック16の材料について特に説明していなかったが、望ましくは、流路ブロック16は、耐食性が高く、熱伝導率が高い材料で構成されるとよい。熱伝導率が高い材料の例としては、アルミ、銅などが挙げられる。流路ブロック16を熱伝導率が相対的に高い材料で構成することで、電機子コイル19で発生した熱が電機子コア18及びフレーム11を介して流路ブロック16に伝わり易くなり、流路ブロック16が放熱フィンの役割を果たし、冷却性能をより向上させることができる。ここで、流路ブロック16が放熱フィンとしての役割を果たすためには、流路ブロック16がフレーム11の内壁と確実に接触している必要がある。しかし、流路ブロック16は、圧入、焼きばめ、接着、あるいは他の機械的方法により、フレーム11の内壁と確実に密着するように固定されているので、特に問題はない。
また、上述では、溝16bの深さや、溝16bの幅、流路ブロック16の貫通穴16aの口径(直径)については特に説明していなかったが、望ましくは、以下の条件を満たすように設定されるとよい。溝16bの深さや、溝16bの幅、貫通穴16aの口径は、溝16bとフレーム11の内壁で囲まれた冷却液の流路の断面積が貫通穴16aの断面積以下となるように、設定されるとよい。ここで、流路の断面積および貫通穴16aの断面積のそれぞれは、冷却液の流れ方向に対して垂直に切断したときの断面の面積である。こうすることで、冷却液を効果的にフレーム11の内壁に触れさせることができ、冷却性能が上がる。
なお、上述の条件下で、チューブ17やブロック12の流入孔12cの口径を、貫通穴16aの口径と同等に設定してもよい。
11 フレーム
11a、11b 空間
13、15 Oリング
12 ブロック
12a 流出孔
12b 流出口
12c 流入孔
12d 流入口
14 ブラケット
16 流路ブロック
16a 貫通孔
16b 溝
17 チューブ
18 電機子コア
19 電機子コイル

Claims (12)

  1. 円筒状の電機子コイルを備え、当該電機子コイルを冷却液で冷却するリニアモータの電機子において、
    前記電機子コイルの空芯部に設けられるとともに、閉じられた両端のうちのいずれか一端に、前記冷却液を内部に流入させる流入孔と前記冷却液を外部に流出させる流出孔とが形成された円筒状の筐体と、
    外周が前記筐体の内壁と密着するように前記筐体内に固定されるとともに、前記筐体の一端側から他端側に向かう方向に貫通孔が形成され、かつ前記筐体の一端側から他端側に向かって外周上に螺旋状の溝が形成された円柱状の流路ブロックと、
    前記流入孔と前記貫通孔とを接続するチューブと、
    を備えたリニアモータの電機子であって、
    前記流路ブロックを、ねじ山の横断面においてねじ山基部の幅方向寸法がねじ山頂部の幅方向寸法よりも大きくなる台形ねじで構成することにより、隣接するねじ山とねじ山との間に、溝開放側となる外周領域の幅方向寸法が溝底部側となる内周領域の幅方向寸法よりも大きくなる、前記螺旋状の溝による螺旋状冷却流路を構成し、
    前記流入孔、前記チューブ、前記貫通孔、前記螺旋状冷却流路、及び前記流出孔の順に前記冷却液が流れる
    ことを特徴とするリニアモータの電機子。
  2. 前記螺旋状流路の断面であって前記冷却液の流れ方向に対して垂直な断面の面積が、前記貫通孔の断面であって前記冷却液の流れ方向に対して垂直な断面の面積以下となるように、前記溝の深さ、前記溝の幅、及び前記貫通孔の口径がそれぞれ設定されることを特徴とする請求項1記載のリニアモータの電機子。
  3. 前記流路ブロックは、アルミまたは銅のいずれかで構成されることを特徴とする請求項1記載のリニアモータの電機子。
  4. 前記筐体は、
    前記電機子コイルの空芯部に設けられた円筒状の電機子コアと、
    前記電機子コア内に設けられ、前記流路ブロックが内部に固定されて内壁が前記流路ブロックの外周と密着した円筒状のフレームと、
    前記フレームの一端を閉じるように前記フレームの一端に設けられ、前記流入孔と前記流出孔が形成されたブロックと、
    前記フレームの他端を閉じるように前記フレームの他端に設けられたブラケットと、を有することを特徴とする請求項1記載のリニアモータの電機子。
  5. 前記流路ブロックの外周径は、前記フレームの内周径よりも大きく、
    前記流路ブロックは、前記フレーム内に圧入されることによって、前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項4記載のリニアモータの電機子。
  6. 前記流路ブロックの外周径は、前記フレームの内周径よりも大きく、
    前記流路ブロックは、前記フレームが加熱されて前記フレームの内周径が前記流路ブロックの外周径より大きくなった時点で前記フレーム内に挿入されることによって、前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項4記載のリニアモータの電機子。
  7. 前記流路ブロックは、接着剤で前記フレームの内壁と接着されることによって、前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項4記載のリニアモータの電機子。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のリニアモータの電機子と、
    前記電機子コイルの外周を覆うように設けられた界磁子と、を備えることを特徴とするリニアモータ。
  9. 円筒状の電機子コア内に設けられた円筒状のフレーム内を流れる冷却液によって当該電機子コアの外周に巻回された円筒状の電機子コイルを冷却するリニアモータの電機子の製造方法において、
    前記フレームの一端側から他端側に向かう方向に貫通孔が形成され、かつ前記フレームの一端側から他端側に向かって外周上に螺旋状の溝が形成された円柱状の流路ブロックであって、ねじ山の横断面においてねじ山基部の幅方向寸法がねじ山頂部の幅方向寸法よりも大きくなる台形ねじで構成することにより、隣接するねじ山とねじ山との間に、溝開放側となる外周領域の幅方向寸法が溝底部側となる内周領域の幅方向寸法よりも大きくなる、前記螺旋状の溝による螺旋状冷却流路を構成する前記流路ブロックを、当該流路ブロックの外周が前記フレームの内壁と密着するように前記フレーム内に固定する工程と、
    前記電機子コアと前記電機子コアの外周に巻回された電機子コイルとを、前記フレームの外周に固定する工程と、
    ブラケットを、前記フレームの一端を閉じるように前記フレームの一端に固定する工程と、
    前記冷却液を前記フレーム内に流入させる流入孔と前記冷却液を前記フレーム外に流出させる流出孔とが形成されたブロックを、当該流入孔と前記流路ブロックの貫通孔とをチューブで接続しながら、前記フレームの他端を閉じるように前記フレームの他端に固定する工程と、を含むことを特徴とするリニアモータの電機子の製造方法。
  10. 前記流路ブロックの外周径は、前記フレームの内周径よりも大きく、
    前記流路ブロックを前記フレーム内に固定する工程では、前記流路ブロックを前記フレーム内に圧入することによって、前記流路ブロックが前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項9記載のリニアモータの電機子の製造方法。
  11. 前記流路ブロックの外周径は、前記フレームの内周径よりも大きく、
    前記流路ブロックを前記フレーム内に固定する工程では、前記フレームが加熱されて前記フレームの内周径が前記流路ブロックの外周径より大きくなった時点で前記流路ブロックを前記フレーム内に挿入することによって、前記流路ブロックが前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項9記載のリニアモータの電機子の製造方法。
  12. 前記流路ブロックを前記フレーム内に固定する工程では、前記流路ブロックを接着剤で前記フレームの内壁と接着することによって、前記流路ブロックが前記フレーム内に固定されることを特徴とする請求項9記載のリニアモータの電機子の製造方法。
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