JP5347223B2 - 電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物およびそれを用いて得られる電子素子封止用タブレット、並びに電子素子装置 - Google Patents

電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物およびそれを用いて得られる電子素子封止用タブレット、並びに電子素子装置 Download PDF

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Description

本発明は、成形時の流動性および電子素子に対する密着性に優れた電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物および電子素子封止用タブレット、並びに電子素子装置に関するものである。
従来から、半導体素子や水晶振動体等の電子素子を、樹脂材料や無機材料で封止することが行われている。無機材料を用いて封止したものは、樹脂材料を用いたものに比べて、耐熱性に優れ、硬く、線膨張係数が小さいだけでなく、気密性に優れるという利点を備えているが、その反面、成形温度が高く、流動性にも乏しいため、電子素子表面に密着させにくいという問題がある。
そこで、無機材料を用いて電子素子を封止する場合は、無機材料からなる基板と蓋体とで構成されるケーシングを作製し、上記基板に設けられた凹部内に電子素子を配置してその上を蓋体で覆い、接合面を低融点ガラス等でシールすることにより封止する方法が多く採用されている(特許文献1参照)。
また、内面全面が無機材料からなる薄膜で被覆された樹脂カバーで、基体に装着された電子素子を封止することにより、気密性の高い中空樹脂パッケージを得る方法が提案されている(特許文献2)。
再公表2003−017364 特開2006−93589
ところで、近年、電子部品を搭載する各種電子機器に対する小型化の要求が高まっており、それに伴い、電子素子装置の小型化、薄型化が強く望まれている。しかしながら、上記特許文献1に示されるような、無機材料からなるケーシングを用いるものは、無機材料自身が脆いため、その厚みを薄くできず、ケーシングをコンパクトにするには限界がある。また、中空樹脂パッケージタイプのものも、その中空部が嵩高いため、やはりコンパクトにすることができない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、電子素子に対し密着性に優れ、薄型構造を実現しうる電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物と、それによって得られるタブレットと、それらを用いた電子素子装置の提供を、その目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)および(B)成分を含有する樹脂層によって被覆された無機粉末の集合体からなり、上記無機粉末の含有割合が、組成物全体に対し80〜95重量%に設定されている電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物を第1の要旨とする。
(A)一分子中にアミノ基を2個以上有する下記の化合物にホルムアルデヒドをモル比1.5〜2.5の割合で反応して得られるアミノメチロール基含有重縮合物。
a:メラミン系化合物、グアナミン系化合物、尿素、チオ尿素、メラム、メレム、アン メリンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物。
(B)エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを組み合わせてなる熱硬化性樹脂。
また、本発明は、上記電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物を、その樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度以下で加圧成形してなる電子素子封止用タブレットを第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物もしくは電子素子封止用タブレットを用いて電子素子を封止してなる電子素子装置を第3の要旨とする。
なお、本発明において、「樹脂被覆無機粉末を主成分とする」とは、組成物全体が、樹脂被覆無機粉末からなる場合を含む趣旨である。
すなわち、本発明者らは、電子素子封止用樹脂組成物として、単に、樹脂成分と無機粉末とを混合したものを用いるのではなく、特殊なアミノメチロール基含有重縮合物(A成分)と、特定の熱硬化性樹脂(B成分)とを含有する樹脂成分によって無機粉末を予め被覆してなる樹脂被覆無機粉末を用いると、移送性、流動性に優れ、しかも電子素子に対し優れた密着性を示す封止用組成物が得られることを見いだし、本発明に到達した。
本発明の電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物(以下、「樹脂被覆無機粉末組成物」という)は、上記特殊なアミノメチロール基含有重縮合物(A成分)と特定の熱硬化性樹脂(B成分)とを含有する樹脂成分によって無機粉末を予め被覆してなる樹脂被覆無機粉末を主成分とするものである。この樹脂被覆無機粉末組成物は、移送性、流動性に優れ、しかも電子素子に対し優れた密着性を示すため、これを用いて電子素子を封止すると、電子素子と封止材料間に空隙が形成されることがなく、耐熱性、耐湿性に優れたパッケージ品を得ることができる。しかも、無機粉末を用いたものであるにもかかわらず、パッケージの薄型化、小型化を実現することができる。
また、上記樹脂被覆無機粉末組成物を用いて得られるタブレットは、上記樹脂被覆無機粉末組成物を再度圧縮化しているため、均一混合性が向上しており、しかも、無機粉末と無機粉末の隙間を埋める樹脂部分から大きな気泡は排除され、他方、微量の空隙は均一に分散された状態で残存している。したがって、これを用いて電子素子を封止する際、その加圧流動過程において、無機粉末の初期流動が生起しやすく、その結果、スムーズな組成物全体の流動が生じて、とりわけ、耐熱性、耐湿性に優れた、高品質のパッケージ品を得ることができる。
そして、本発明の、上記樹脂被覆無機粉末組成物もしくはタブレットを用いて得られる電子素子装置は、上記のように、耐熱性、耐湿性に優れているため、上記パッケージの割れや素子,電極等の劣化を生ずることがなく、長期にわたって高い品質を維持することができる。
なお、本発明の樹脂被覆無機粉末組成物において、特に、上記(A)成分における一分子中にアミノ基を2個以上有する化合物として、メラミンを用いたものは、難燃性に優れるとともに、電子素子表面の絶縁膜として感光性ポリイミドが用いられている場合に、上記絶縁膜との密着性に優れるという利点を有する。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、本発明の樹脂被覆無機粉末組成物は、下記の(A)および(B)成分を含有する特殊な樹脂層によって無機粉末を被覆してなる樹脂被覆無機粉末の集合体からなるものである。
(A)一分子中にアミノ基を2個以上有する下記の化合物にホルムアルデヒドをモル比1.5〜2.5の割合で反応して得られるアミノメチロール基含有重縮合物。
a:メラミン系化合物、グアナミン系化合物、尿素、チオ尿素、メラム、メレム、アン メリンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物。
(B)エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを組み合わせてなる熱硬化性樹脂。
上記メラミン系化合物としては、非置換のメラミンだけでなく、N,N−ジメチルメラミン、N,N−ジエチルメラミン、N−フェニルメラミン、N−ベンジルメラミン、N−ヒドロキシフェニルメラミン、N,N−ジアリルメラミン等、アミノ基の水素が、アルキル基、芳香族基、アラルキル基あるいは各種官能基を有する有機基で置換した化合物があげられる。
また、上記グアナミン系化合物としては、非置換のグアナミンだけでなく、ベンゾグアナミン、エチルグアナミン、ベンジルグアナミン、アリルグアナミン、アセチルグアナミン、3′−(トリフルオロメチル−チオ)ベンゾグアナミン、3′−メチルチオベンゾグアナミン、4′−フロロベンソグアナミン、3′−フロロベンゾグアナミン、2′−メチルベンゾグアナミン、2′−エトキシベンゾグアナミン、2′−メトキシベンゾグアナミン、2′−エチルベンゾグアナミン、スピロアセタール型の3,9−ビス〔2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−トリアザフェニル)エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等があげられる。
さらに、上記メラミン系化合物やグアナミン系化合物は、下記の一般式(1)で示されるジアミノアジン構造を有しており、同様の構造を有する化合物として、2,5,8−トリアミノ−1,3,4,6,7,9,9b−ヘプタアザフェナレン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−フルオロフェニル)−s−トリアジン、1−(4−ブチルフェニル)−1,6−ジヒドロ−6,6−ジメチル−1,3,5−トリアジン−2,6−ジアミン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−アミノフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(3−ブトキシフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(3−アセチルフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−1,2−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1−フェニル−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−メチルフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(3−フェノキシメチルフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−メトキシフェニル)−s−トリアジン、4,6−ジアミノ−2,2−ジメチル−1−(4−フルオロメチルフェニル)−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2,4,6,8,−テトラオキサペルフロロノニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ウンデシル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−s−トリアジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3−(フェニルアゾ)−2,6−ピリジンジアミン等があげられる。
Figure 0005347223
本発明に用いられる(A)成分のアミノメチロール基含有重縮合物は、これらの、一分子中にアミノ基を2個以上有する上記化合物と、ホルムアルデヒドを用いて、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、上記化合物とホルムアルデヒドとを、アルカリ性の雰囲気で反応させることによって、アミノメチロール化合物を得る。そして、これを酸性雰囲気にすることにより、メチロール基とアミノ基、あるいはメチロール基同士の間で脱水反応を生起させ重縮合を行わせて、メチレン結合、あるいはジメチルエーテル結合によってメラミン骨格が連結した重縮合物を得ることができるのである。
上記アミノメチロール基含有重縮合物には、メチロール基が残存しているため、後述する無機粉末の表面を被覆して樹脂層を形成する際、併用する他の樹脂成分との相溶性に優れるとともに、電子素子側の金属面や有機皮膜面に対して強い相互作用を有する。特に、銅、銀メッキ銅、感光性ポリイミドへの接着性に優れるため、このような材質からなる部材を用いて構成された電子素子の封止に用いることが好適である。
上記特性の理由は明確ではないが、残存するメチロール基の水酸基による水素結合、窒素を含有するトリアジン環とそれに結合するアミノ基による金属に対する配位結合が効果を奏すると考えられる。また、ポリイミドに対しては、トリアジン環を有するものにおいて、トリアジン環とポリイミド中の芳香族環との間に電荷移動錯体が形成され相互作用が生じて、接着性に寄与すると考えられる。
なお、上記アミノメチロール基含有重縮合物を得る上で、一分子中にアミノ基を2個以上有する上記化合物に対するホルムアルデヒドの比率を、モル比1.5〜2.5に設定して反応を行うことが、本発明において有用な重縮合物を得る上で重要である。
すなわち、上記の割合よりもホルムアルデヒドが多いと、ジメチルエーテル結合が多く形成されて、重縮合しても比較的低分子量の重合体となりやすく、樹脂がべたつく。また、ジメチルエーテル結合は加水分解を起しやすいため、耐湿性に悪影響を与え、吸湿耐半田特性が低下する傾向が見られる。
そして、上記の割合よりもホルムアルデヒドが少ないと、アミノ基が多くなるため、樹脂層として通常併用されるエポキシ樹脂等と反応しやすく、無機粉末と混練する際、その粘度が高くなり過ぎて、成形流動性が悪くなる傾向が見られる。
また、上記アミノメチロール基含有重縮合物は、複数のアミノ化合物とホルムアルデヒドとを同時に反応させる以外に、個々のアミノ化合物とホルムアルデヒドとからジメチロール化合物を得た後、これらのジメチロール化合物を混合して縮合反応させることによっても得ることができる。
このようなジメチロール化合物としては、N,N′−ジメチロールグアナミン化合物、N,N′−ジメチロール尿素、N,N′−ジメチロールチオ尿素、N,N′−ジメチロールメラム、N,N′−ジメチロールメリン、N,N′−ジメチロールアンメリン等があげられる。
なお、上記アミノメチロール基含有重縮合物の軟化点は、80〜110℃であることが好ましい。すなわち、軟化点が80℃未満では、低分子量の原料が水分に溶解し、界面接着性を低下させるおそれがあるとともに、高温下で柔軟になって界面接着性が大きく低下するため、好ましくない。また、軟化点が110℃を超えると、無機粉末組成物への分散が不充分となり、特性にばらつきが生じるおそれがあるとともに、高温での混合が必要となってゲル分が多くなり、得られた無機粉末組成物を用いて電子素子を封止する際に、電子素子の配線間に挟まって気泡を巻き込んだり、配線の変形や切断、配線同士の接触による電気的短絡の発生等のトラブルが生じやすく、好ましくない。
また、上記アミノメチロール基含有重縮合物は、その50重量%水溶液(以下「%」と略す)のpHが8.0〜9.5となるよう設定することが好適である。すなわち、pHが8.0未満では、縮合反応がさらに進行して粘度が上昇するため、無機粉末組成物の保存性、取り扱い性が悪くなるおそれがあり、好ましくない。また、pHが9.5を超えた状態は、重縮合反応の進行が不充分でアミノ基が多く残っている状態であり、重縮合物の分子量が低く、低分子量成分による吸湿性が高まり、あるいは低分子量成分の水中への溶出により、電子素子界面と無機粉末組成物との接着性が低下するため、好ましくない。
そして、上記アミノメチロール基含有重縮合物の添加量は、無機粉末組成物の全量に対し、0.03〜0.3%に設定することが好適である。すなわち、0.03%未満では、アミノメチロール基含有重縮合物に由来する効果が小さく、逆に、0.3%を超えると、無機粉末組成物の流動性が低下して、成形時に気泡が残ったり、吸湿性が高くなり、絶縁性の低下、吸湿後の加熱による蒸発水分の圧力による成形品の割れを生じるおそれがあり、好ましくない。
一方、(B)成分である熱硬化性樹脂は、無機粉末間の接着性、低吸湿性、低透水性、成形流動性、耐熱性等を目的として用いられるもので、接着性等に優れるエポキン樹脂および硬化剤の系から用いることが必要である。
上記エポキシ樹脂としては、特に限定するものではないが、なかでも一分子中にエポキシ基を2個以上有するものを用いることが好適である。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、低吸水率硬化体タイプの主流であるビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上を併用して用いることができる。
そして、このようなエポキシ樹脂としては、エポキシ当量が150〜250、軟化点もしくは融点が50〜130℃のものが、効果の上で好適である。
上記エポキシ樹脂は、アニオン系硬化触媒であるイミダゾールや、カチオン系硬化触媒であるスルホニウム塩等を併用した単独系の熱硬化も可能であるが、樹脂の粘度、保存性、硬化性、物性等の点から、硬化剤を併用することが好適である。
上記硬化剤としては、保存安定性、硬化性、硬化体の物性に優れる点において、フェノール樹脂を用いることが必要である。
上記フェノール樹脂としては、特に限定するものではなく、一分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれを用いてもよい。例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビフェニル型ノボラック、トリフェニルメタン型、ナフトールノボラック、フェノールアラルキル樹脂等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
そして、上記エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たり、フェノール樹脂中の水酸基当量が0.7〜1.3当量となるよう配合することが好ましい。なかでも、0.8〜1.2当量に設定することが、優れた硬化性、優れた硬化物の物性を得る上で、特に好適である。
また、上記硬化剤による反応を促進し、低温、短時間で硬化物を得ることを目的として、硬化促進剤を用いることができる。このような硬化促進剤としては、特に限定するものではなく、例えば、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノール等の3級アミン類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート等のリン化合物、4級アンモニウム塩、有機金属塩類、およびこれらの誘導体等があげられる。これらは単独で用いても2種以上併せて用いてもよいが、樹脂との溶解性を考慮する必要がある。
なお、上記硬化促進剤の配合割合は、硬化剤としてフェノール樹脂を用いる場合、フェノール樹脂100重量部(以下「部」と略す)に対し1〜20部の範囲に設定することが好適であり、より好ましくは2〜15部である。すなわち、1部未満では、目的とする硬化反応の促進効果が得られにくく、逆に20部を超えると、硬化反応が速すぎて成形性を損なう傾向がみられるからである。
一方、本発明に用いる無機粉末としては、電気絶縁性を有するものであれば、どのようなものを用いてもよく、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭酸化物、水和金属化合物等をあげることができる。そして、結晶性、非結晶性のいずれのものも使用可能である。また、複数の金属成分を含有する共晶のものや、微細粒界に分離分散した複合多結晶のもの等、各種の結晶形態のものを用いることができる。例えば、結晶シリカ(石英)、非晶質シリカ(溶融シリカ)、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、雲母、珪藻土、タルク、炭酸カルシウム、ホウ酸珪酸ガラス粒子、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、炭化ホウ素等があげられる。もちろん、これらは単独で用いても2種以上を併用してもよいが、特に、電気絶縁性に優れ、線膨張係数の小さい溶融シリカを用いることが最適である。
なお、上記無機粉末を被覆する樹脂層は、有機物であって燃焼しやすいため、無機粉末の一部として、金属水酸化物、金属炭酸化物、水和金属化合物等を用いることが好適である。すなわち、これらの無機粉末が、燃焼時に水や炭酸の放出とともに熱を吸収し、酸素を遮断して、有機物の燃焼を妨げて炭化を促進することにより、着火や延焼を防止するからである。また、炭化を触媒する無機化合物を併用することも有効である。さらに、層状の無機化合物も、その層間に気体や水等を取り込んで加熱時にこれらを放出することにより難燃性を有し、また層間の熱伝導性が低く断熱効果があることから、有効である。
さらに、上記無機粉末の形状は、球状に近ければ近いほど、粒子間の空間が狭くなり高密度に充填することができ好適である。そして、比較的大径粒子と、その大径粒子間の隙間を埋めることのできる小径粒子を組み合わせて併用すると、無機粉末の粒子間の空間が少なくなって無機粉末の周囲を被覆する樹脂材料の量を少なくすることができ、無機粉末の割合を高めることができる。これにより、無機材料の優れた耐熱性、耐湿性、高硬度、高弾性率、耐摩耗性、高絶縁性、難燃性等の特性をパッケージに与えることができ、好適である。ただし、球状に限らず、板状、繊維状のものも使用することができ、例えば、短繊維のガラス繊維、ウィスカー、雲母等を用いることができる。
上記無機粉末の平均粒子径は、0.1〜100μm、なかでも0.5〜50μm、さらには3〜30μmに設定することが好適である。すなわち、無機粉末の平均粒子径が0.1μmより小さいと、無機粉末組成物の流動性が低下して成形性が悪くなるおそれがあり、逆に、無機粉末の平均粒子径が100μmを超えると、電子素子を封止する際、電子素子の配線や電極の周囲に形成される隙間よりも大きくなり、その隙間に挟まるだけで隙間に気泡が残ったり、配線の形状を変形させて、電子素子の電気特性を損なうおそれがあるからである。
なお、前述のように、無機粉末をより高密度で充填させ、かつ流動性を確保するには、大小粒子径が異なるものを組み合わせて用いることが好ましく、例えば、大粒子群Xの平均粒子径の1/4〜1/10の大きさの小粒子群Yとの組み合わせ、あるいはこれら2種に、さらに上記大粒子群Xの平均粒子径の1/8〜1〜20の大きさの極小粒子群Zを組み合わせる、というようにして、粒度頻度分布が2ピークあるいは3ピークとなる粒度分布の粉末を用いることが、流動性および高充填性を確保する上で好ましい。上記平均粒子径および粒度頻度分布は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置を用いて求めることができる。
本発明の樹脂被覆無機粉末組成物は、前記樹脂層を形成するための樹脂原料および上記無機粉末を用い、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、前記樹脂層を形成するための樹脂原料と、上記無機粉末とを、上記樹脂原料の少なくとも一部が溶融する温度に加熱し、両者に剪断力をかけながら混合することにより、無機粉末の表面を樹脂材料で被覆する。なお、上記混合には、例えばスクリュー式混練装置、衛星回転型羽根混練装置、ロール式圧延混練装置等を用いることができる。
つぎに、上記混合物を流し出すか、あるいはロールで圧延することにより、板状の硬化物を得た後、これを粉砕することにより、樹脂層で被覆された無機粉末の集合体を得ることができる。なお、本発明において、「集合体」とは、少なくともその一部が凝集した凝集体になっているものも含む趣旨である。
上記製法において、無機粉末の配合割合は、組成物全量に対し80〜95%に設定することが必要である。すなわち、無機粉末が上記の範囲より少なすぎると、樹脂の割合が多くなって水分の透過が起こりやすく、無機粉末あるいは樹脂中のイオンが溶出して素子や電極の界面まで移動し、耐湿信頼性が低下する。また、無機粉末が上記の範囲より多すぎると、樹脂の割合が少なくなって流動性が得られず、成形が困難になるからである。
また、本発明の樹脂被覆無機粉末組成物には、上記樹脂材料および無機粉末に加えて、離型剤、難燃剤、難燃助剤、カップリング剤、イオントラップ剤、カーボンブラックや酸化チタン等の顔料、低応力化剤等、各種の添加剤を適宜配合することができる。
上記離型剤は、金型からの硬化物の離型性を組成物内部から確保するために用いられるもので、例えば、カルナウバワックス、ポリエチレン系ワックス等があげられる。
また、上記難燃剤としては、例えば、例えば、ノボラック型ブロム化エポキシ樹脂等のハロゲン系難燃剤や、リン系の難燃剤、ホスファゼン系の難燃剤等を用いることができる。そして、上記難燃助剤としては、三酸化二アンチモンや五酸化二アンチモン等が用いられる。これらの難燃剤、難燃助剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
なお、すでに述べたように、前記無機粉末のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、あるいは酸化アルミニウム・3水和物等の金属酸化物の水和物等を、その性質から難燃剤として利用することができる。なかでも、形状が球状に近い多面体形状を有する金属水酸化物を用いることが、流動性の点から好適である。
上記多面体形状を有する金属水酸化物としては、例えば、酸化マグネシウム・酸化ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和物、酸化マグネシウム・酸化銅の水和物等があげられる。
そして、上記多面体形状を有する金属水酸化物は、最大粒径が10μm以下であることが好ましく、特に好ましくは最大粒径が6μm以下である。すなわち、最大粒径が10μmを超えると、難燃性にばらつきが生じるおそれがあるからである。また、上記金属水酸化物の、BET吸着法によって測定される比表面積が、2.0〜4.0m2 /gの範囲であることが好適である。すなわち、上記比表面積が大きすぎると、無機粉末組成物の加熱流動性が低下し、比表面積が小さすぎると、難燃性が低下するからである。
また、上記多面体形状を有する金属水酸化物のアスペクト比は、通常1〜8、好ましくは1〜7、特に好ましくは1〜4である。ここで、上記「アスペクト比」とは、金属水酸化物の短径に対する長径の比を表したもので、上記アスペクト比が8を超えると、この金属水酸化物を含有する樹脂被覆無機粉末組成物を封止に用いる際、溶融粘度が高くなりすぎて好ましくない。
そして、上記シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤等や、ジスルフィド結合を有するビス(メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等があげられる。
さらに、上記イオントラップ剤としては、イオントラップ能力を有するどのような化合物であってもよく、例えば、ハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等が用いられる。
また、上記低応力化剤として、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレンゴム(MBS)、シリコーンゴム等があげられる。
なお、これらの添加剤の他にも、必要に応じて、変性剤、脱泡剤、レベリング剤等を、適宜用いることができる。
本発明の樹脂被覆無機粉末組成物を用いた電子素子の封止方法は、特に限定するものではなく、圧縮成形、トランスファー成形等、従来公知の適宜のモールド方法を採用することができる。このとき、上記樹脂被覆無機粉末組成物は、特殊な樹脂層で被覆された無機粉末の集合物もしくは凝集物を主成分とするものであるため、流動性、移送性に優れており、電子素子を隙間なく封止することができる。そして、このようにして得られた電子素子装置は、電子素子の周囲に隙間がなく、気泡等も残留しないため、高温高湿環境下において吸湿されたものを加熱した場合においても、素子表面との界面剥離が生じず、極めて高い耐湿信頼性、耐熱性を備えたものとなる。また、無機粉末が多く含有されているにもかかわらず、薄型、小型のパッケージを得ることができる。
さらに、素子表面に感光性ポリイミド絶縁膜等が形成され、上記ポリイミド絶縁皮膜との密着性が良好な、銅等の金属フレームが用いられている電子素子に対し、従来の封止樹脂に比べて非常に優れた接着性を示すという利点がある。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例に先立って、下記に示す各成分を準備した。
〔無機粉末〕
・球状溶融シリカ粉末A:
平均粒子径30μm
・球状溶融シリカ粉末B:
平均粒子径7μm
・球状溶融シリカ粉末C:
平均粒子径0.5μm
・球状溶融シリカ粉砕粉末:
平均粒子径15μm
・カーボンブラック
・水酸化アルミニウム
・水酸化マグネシウム
・水酸化マグネシウム・亜鉛複合粉末:
エコーマグ(登録商標)Z−10、タテホ化学工業社製
・ハイドロタルサイト
〔カップリング剤〕
・カップリング剤A:
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・カップリング剤B:
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
・カップリング剤C:
ビス(メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド
〔アミノメチロール基含有重縮合物〕
・重縮合物A:
メラミン1分子に対しホルムアルデヒド2分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、以下のようにして合成することができる。すなわち、メラミン126部とホルマリン(37%水溶液)162部を85〜90℃に加熱しpH9.5〜10の条件下で反応させ、反応液が透明になったとき、その液をバット状の容器に流し入れて放冷して反応を停止させ、全体がゲル状になった状態で粗粉砕し、熱風乾燥機で80℃×2時間加熱して水分を除去した。得られた樹脂の軟化点は95℃であった。
・重縮合物B:
N,N−ジメチルメラミン1分子に対しホルムアルデヒド1.5分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、上記重縮合物Aと同様にして合成することができる。得られた樹脂の軟化点は80℃であった。
・重縮合物C:
N−フェニルメラミン1分子に対しホルムアルデヒド2.5分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、上記重縮合物Aと同様にして合成することができる。得られた樹脂の軟化点は100℃であった。
・重縮合物D:
フェニルグアナミン1分子に対しホルムアルデヒド2分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、上記重縮合物Aと同様にして合成することができる。得られる樹脂の軟化点は93℃であった。
・重縮合物E:
メラミン1分子に対しホルムアルデヒド1分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、上記重縮合物Aと同様にして合成することができる。得られる樹脂の軟化点は110℃であった。
・重縮合物F:
メラミン1分子に対しホルムアルデヒド3分子の割合で反応させることにより得られるアミノメチロール基含有重縮合物であり、上記重縮合物Aと同様にして合成することができる。得られる樹脂の軟化点は85℃であった。
〔樹脂成分〕
・エポキシ樹脂A:
3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル−4,4′−ビスグリシジルエーテル 型エポキシ樹脂(エポキシ当量193、融点105℃)
・エポキシ樹脂B:
ビス(メチル−t−ブチル−グリシドキシフェニル)スルフィド(エポキシ当量24 4、融点113℃)
・エポキシ樹脂C:
ポリ(4,4′−ビスメチレンビフェニル−グリシドキシフェニル)(エポキシ当量 274、融点60℃)
・フェノール樹脂A:
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点83℃)
・フェノール樹脂B:
ポリ(フェノール−キシリレン)(水酸基当量170、軟化点62℃)
・フェノール樹脂C:
ポリ(フェノール−ビスメチレンビフェニル)(水酸基当量203、軟化点67℃)
〔硬化促進剤〕
トリフェニルホスフィン
〔離型剤〕
カルナウバワックス
〔実施例1〜15、比較例1〜5〕
後記の表1〜表4に示す各成分を同表に示す割合で準備し、90〜110℃に加熱したロール混練機にかけて3分間溶融混練した。そして、この溶融物を冷却後粉砕し、さらに打錠してタブレットすることにより、電子素子封止用タブレットを得た。
Figure 0005347223
Figure 0005347223
Figure 0005347223
Figure 0005347223
そして、これらのタブレットについて、下記の評価を行い、その結果を、後記の表5〜8にまとめて示した。なお、各タブレットにおける、全体に対する無機粉末の含有量(%)と、用いたアミノメチロール基含有重縮合物におけるアミノ化合物に対するホルムアルデヒドのモル比を併せて示した。
〔リードフレーム接着性〕
リードフレームと同一材質の平板(銅板、銀メッキ銅板)を用意し、それぞれの上に、上記タブレットを用いて、円錐台状の封止樹脂(底面積25mm2 )を成形した。この円錐台に、260℃加熱下で、平板の面方向と水平に力を加え、封止樹脂成形物が平板から剥離する際の最大力を測定し、円錐台の底面積で除算し、単位面積あたりの接着力を算出した。そして、その値から、下記のとおり評価した。
<Cuリードフレームの場合>
◎…2.0MPa以上。
○…1.5MPa以上2.0MPa未満。
×…1.5MPa未満。
<Agメッキリードフレームの場合>
◎…1.3MPa以上。
○…0.8MPa以上1.3MPa未満。
×…0.8MPa未満。
〔感光性ポリイミド絶縁膜接着性〕
感光性ポリイミド(パイメル〔登録商標〕)絶縁膜を表面に有する2mm角のシリコン素子が、上面直径1.7cm、下面直径1.3cmの円錐台の上面に搭載されるように封止樹脂を成形した。つぎに、この円錐台を固定し、その上面に対し水平方向で、かつシリコン素子の一側面の中央部に垂直となるように刃状の押し棒を取り付け、260℃下で、素子が成形樹脂から剥離するときの最大力を測定し、素子と成形樹脂との接触面積(4mm2 )で除算した。そして、その値から、下記のとおり評価した。
◎…2.0MPa以上。
○…1.5MPa以上2.0MPa未満。
×…1.5MPa未満。
〔耐半田リフロー性〕
20mm角の144ピンのリードフレーム型のQFPパッケージに、上記実施例1〜15および比較例1〜5のタブレットを用いて、トランスファー成形装置において、1.4mm厚に移送成形した。半導体素子はシリコン、表面絶縁膜は窒化珪素で11mm角で、厚みが400μmのものを使用した。素子搭載部のダイパッドエリアは12mm角であり、素子はエポキシ系接着剤でダイパッドに接着したのである。リードフレーム材は、鉛フリー半田対応のために利用されるアウターリード部が、ニッケルパラジウムで事前にメッキ処理されたリードフレーム(Ni−Pd−PPF)である。金線を接続するインナーリード部の先端部は銀メッキがなされ、その他は銅が露出したものである。
このパッケージを成形後、175℃×6時間の後効果処理を行った。そして、耐半田リフロー試験前に、125℃×24時間乾燥させた後、85℃、65RH%の環境下に12時間放置して吸湿させた。つぎに、この吸湿されたパッケージを、赤外線半田リフロー炉において最高温度265℃、260℃以上の温度が10秒以上となるよう加熱した後、リフロー炉を3回通した後、超音波顕微鏡を用い、インナーリード部先端に剥離が生じていないか確認した。12個のパッケージのうち、剥離が生じているパッケージ数を数え、下記の通り評価した。
◎…0個以上3個未満。
○…3個以上6個未満。
△…6個以上9個未満。
×…9個以上。
Figure 0005347223
Figure 0005347223
Figure 0005347223
Figure 0005347223
上記の結果から、特定のアミノ化合物とホルムアルデヒドとを所定割合で反応させてなるアミノメチロール基含有重縮合物を用いたものは、感光性ポリイミド絶縁膜への接着性が向上し、銅リードフレームへの接着性、銀メッキ面への接着性に優れ、耐半田試験においてインナーリード部の先端剥離が生じにくいことがわかった。さらに、ジスルフィド系のシリンカップリング剤を併用することにより、インナーリード部の先端剥離が生じない高品質のパッケージが得られた。また、メチロール基の数を特定の範囲に制御することが重要であることがわかった。

Claims (4)

  1. 下記の(A)および(B)成分を含有する樹脂層によって被覆された無機粉末の集合体からなり、上記無機粉末の含有割合が、組成物全体に対し80〜95重量%に設定されていることを特徴とする電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物。
    (A)一分子中にアミノ基を2個以上有する下記の化合物にホルムアルデヒドをモル比1.5〜2.5の割合で反応して得られるアミノメチロール基含有重縮合物。
    a:メラミン系化合物、グアナミン系化合物、尿素、チオ尿素、メラム、メレム、アン メリンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物。
    (B)エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを組み合わせてなる熱硬化性樹脂。
  2. 上記(A)成分における一分子中にアミノ基を2個以上有する化合物が、メラミンである請求項1記載の電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物。
  3. 請求項1または2記載の電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物を、その樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度以下で加圧成形してなることを特徴とする電子素子封止用タブレット。
  4. 請求項1または2記載の電子素子封止用樹脂被覆無機粉末組成物もしくは請求項3記載の電子素子封止用タブレットを用いて電子素子を封止してなる電子素子装置。
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