JP5345977B2 - 適応量子化方法,適応量子化装置および適応量子化プログラム - Google Patents

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Description

本発明は,高能率画像信号符号化の技術に関し,特に符号化効率を向上させるための適応量子化技術に関する。
近年,画像の高品質化に伴い,広ダイナミックレンジ映像への期待が高まっている。これを受けて,広ダイナミックレンジを有する画像信号に対する高いビット深度を用いた表現が検討されている。これに伴い,取得する信号のビット深度を従来の8ビットから10ビット以上へと拡張した高ビット深度信号を取得可能なデバイスが登場してきている。
一方,画像信号の高ビット深度化により,画像の符号量が増大するため効率的な符号化手法が必要である。高ビット深度信号の符号化手法として,従来,図3に示すような手法が提案されている。同手法においては,Nビット信号の画像信号を入力とし,ビット深度変換処理部30にて,ビット深度変換処理を行うことで,(N−Δ)ビット信号(Δ>0)の低ビット深度信号に変換し,その後,符号化処理部31,復号処理部32にて,符号化・復号処理を行う。さらに,その復号画像に対し,逆ビット深度変換処理部33により逆ビット深度変換処理を行い,Nビット信号の高ビット深度画像を生成する。最後に,この高ビット深度画像と入力信号との差分信号を,符号化器34により符号化する。出力は,差分信号の符号化ストリームと,低ビット深度信号の符号化ストリームとなる。このように同手法は,ビット深度のスケーラブル符号化に対応した手法である。
また,図4に示すように,差分信号を出力しない符号化方法もある。この方法では,Nビット信号の画像信号を入力とし,ビット深度変換処理部40にて,ビット深度変換処理を行うことで,(N−Δ)ビット信号(Δ>0)の低ビット深度信号に変換し,その後,符号化処理部41,復号処理部42にて,符号化・復号処理を行う。さらに,その復号画像に対し,逆ビット深度変換処理部43により逆ビット深度変換処理を行い,Nビット信号の高ビット深度画像を生成する。その高ビット深度画像を出力する。
図3に示す手法における符号化効率は,ビット深度変換処理に大きく依存する。同手法においては,入力信号と逆ビット深度変換処理後の信号の差分値の二乗和(以下,ビット深度変換誤差という)を抑えることで,出力信号の符号量を抑えることができる。ビット深度変換処理において,いくつかのTone Mappingを用いた手法(非特許文献1参照)が提案されている。
E.Reinhard, M.Stark, P.Shirley, and J.Ferwerda,"Photographic Tone Reproduction for Digital Images ", In SIGGRAPH 2002 Conference Proceeding, ACM SIGGRAPH, Addison Wesley, pp. 267-277, August 2002.
前記のビット深度変換処理は,一種の量子化処理とみなせる。従来手法では,ビット深度変換処理後の画像に対する主観画質の保持が目的であり,ビット深度変換誤差が最小となる保証はない。符号化効率向上のためには,ビット深度変換誤差を最小化するようにビット深度変換を設計する必要がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって,画像信号の階調変換を行う際に発生する変換誤差を最小化する量子化方法を確立することを目的とする。
本発明の適応量子化方法は,前記課題を解決するため,クラス数がKの入力信号を,Kより小さいMのクラス数に量子化する適応量子化方法であって,入力信号についてクラス数Kのヒストグラムを生成するステップと,与えられたクラス数Mで前記ヒストグラムを近似する際に,最初のクラスに対するクラス境界の候補の中から近似誤差を最小化する量子化値に対応するクラス境界およびそのときの近似誤差の最小値を算出し,メモリに格納するとともに,前記最小値を算出済みの第m−1番目(m=1,2,…,M−2)のクラス境界の次の第m番目のクラスでのクラス境界を算出する際,前記格納した最小値をメモリから読み出し,前記最小値を前記第m番目のクラス境界の算出における近似誤差の計算に用いて,最初のクラスから前記第m番目のクラスまでの近似誤差を最小化するクラス境界を算出し,そのときのクラス境界と近似誤差の最小値とをメモリに格納するステップと,前記メモリに格納するステップを,最終のクラス境界まで前記mを1ずつ増やしながら順番に繰り返すことにより,クラス境界の全候補に対して近似誤差を最小化するクラス境界を算出するステップと,最終的に算出したクラス境界を用いて入力信号を量子化するステップとを有することを特徴とする。
前記発明において,前記近似誤差として,クラス数Mの各クラスの代表値と当該各クラスにおける入力信号の値との誤差の絶対値和または二乗和を算出することができる。
また,前記発明において,前記近似誤差として,クラス数Mの各クラスの代表値と当該各クラスにおける入力信号の値に対して視覚感度に基づき重み付けされた値との誤差の絶対値和または二乗和を算出することも好適である。
さらに,前記いずれかの発明において,前記クラス数Mのクラス境界の幅を予め定められた閾値以下の範囲内でクラス境界を設定し,前記近似誤差の最小値を探索するようにしてもよい。
さらに,前記いずれかの発明において,前記近似誤差として取り得る値を予め算出してルックアップテーブルに格納し,前記ルックアップテーブルを参照して,前記クラス境界の候補に対する近似誤差を得ることができる。このとき,前記ルックアップテーブルに格納する近似誤差の算出において近似誤差計算の漸化関係により重複した演算を省略することもできる。
本発明により,画像信号の階調変換を行う際に発生する変換誤差を最小化することが可能となり,ビット深度変換を用いた画像符号化器における符号化効率の向上が可能となる。
本発明の一実施形態に係る装置構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る量子化フローチャートである。 従来の高ビット深度信号の符号化手法の例を示す図である。 従来の他の高ビット深度信号の符号化手法の例を示す図である。
以下,本発明による手法を,以下の1〜4の項目の順番で説明し,その後に具体的な実施例について,図面を用いて詳細に説明する。
1.基本解法
2.区間幅Δの範囲を制限した準最適化法
3.高速算法
・ルックアップテーブルを用いた演算量低減法
・近似誤差計算の漸化関係を用いた演算量低減法
4.輝度の視覚感度特性を考慮した重み付き歪み量の最小化
なお,「区間幅Δの範囲を制限した準最適化法」とは,式(8)に示すように,Δの範囲を制限することで,探索範囲を限定し,演算量の削減を図ることを指す。
[基本解法,および,区間幅Δの範囲を制限した準最適化法]
画素値kの頻度をh[k](k=0,…,K−1)として格納する。例えば,8 ビットの輝度信号の場合,kの取り得る範囲は0から255の値となる。このK階調の信号をM階調(M<K)に量子化する場合を考える。
求めるべきパラメータは,次の式(1)を満たすM個のパラメータである。次の式(1)は,入力信号のヒストグラムの全区間[0,K]をM個の区間に分割し,各区間を重心で近似した場合の近似誤差の総和の最小化を目的として,同最小化を実現する各区間の幅Δm (第m区間の区間幅)を求めることを表している。
Figure 0005345977
ここで,Lm は,ヒストグラムにおける第m区間の上端であり,次式で定義されるものとする。
Figure 0005345977
ここで,Δm はヒストグラムの第m区間の区間幅を表す。また,量子化後の各階調が,少なくとも1つ以上,量子化前の階調を含む必要があることから,Lm (0≦m≦M−2)は,以下の範囲に制限される。
m≦Lm ≦K−(M−m)
e(Lm −(Δm −1),Lm )は次式で求まる値であり,ヒストグラムの区間[Lm −(Δm −1),Lm ]を代表値^c(Lm −(Δm −1),Lm )で近似した場合の近似誤差である。なお,「^x」の表記における「^」は,「x」の上に付く記号である(以下,同様)。
Figure 0005345977
さらに,^c(Lm −(Δm −1),Lm )は,次式で求まる実数値c(Lm −(Δm −1),Lm )を四捨五入して整数化した値である。
Figure 0005345977
c(Lm −(Δm −1),Lm )は,ヒストグラムの区間[Lm −(Δm −1),Lm ]における重心位置を表す。以下,ヒストグラムの区間[Lm −(Δm −1),Lm ]を第m量子化ビンと呼ぶ。なお,近似誤差として,クラスの代表値と入力信号の値との誤差の二乗和を用いるのではなく,絶対値和を用いてもよい。
M個のパラメータ(Δ1 ,…,ΔM )の取り得る組み合わせは,Mとともに指数関数的に増加するため,この中から最適な組み合わせ(Δ* 1 ,…,Δ* M )を総当りで探索するのは,計算量的に困難である。
そこで,本発明では,第m量子化ビンの量子化誤差e(Lm −(Δm −1),Lm )が同ビンの上端Lm と同ビンの区間幅Δm に依存することに着目し,以下のように最適解を算出する。まず,ヒストグラムの区間[0,Lm ]をm+1分割した際の近似誤差和の最小値をSm (Lm )として定義する。
m (Lm )=Σi=0 m e(Li −(Δi −1),Li
つまり,最適なΔm ,…,Δ0 を用いた場合の,Σi=0 m e(Li −(Δi −1),Li )に対する最小値である。ここで,e(Lm −(Δm −1),Lm )が第m量子化ビンの上端Lm と同ビンの区間幅Δm に依存することに着目すると,Sm (Lm )は,Sm-1 (Lm-1 −Δm )を用いて,次式のように表される。
Figure 0005345977
なお,m=0,…,M−1である。また,Lm =m,…,K−(M−m)である。
区間幅Δm の範囲は,次のようになる。Lm-1 =Lm −Δm であることから,Lm −Δm の範囲は,m−1≦Lm −Δm ≦K−(M−m+1)となる。このため,Δm の範囲は,与えられたLm を用いて,次式のように表される。
m −K+(M−m+1)≦Δm ≦Lm −m+1 (6)
さらに,Δm ≧1であることを考慮すると,次式を得る。
1≦Δm ≦Lm −m+1 (7)
次式のように,Δm の最大値をAに制限することで,演算量の削減を図るアプローチもとれる。ただし,この場合,解の最適性は保証されない。
1≦Δm ≦A (8)
ここで,算出したSm (Lm )を格納しておき,Sm+1 (Lm+1 )の計算で用いるものとする。さらに,式(5)の最小値を与えるLm-1 を^Lm-1 (Lm )とおく。この^Lm-1 (Lm )(m≦Lm ≦K−(M−m))も,全て格納しておくものとする。
式(1)の最小化問題は,次式のように表される。
Figure 0005345977
上式を最小化するΔM-1 をΔ* M-1 とおく(次式の通り)。
Figure 0005345977
このΔ* M-1 を用いて,第M−2ビンの上端の最適値はL* M-2 =K−Δ* M-1 と求まる。第M−3ビンの上端の最適値は,L* M-2 に対する最適解として,^LM-3 (L* M-2 )として格納されているので,該当する値を参照し,L* M-3 =^LM-3 (L* M-2 )とする。この結果,第M−2ビンの区間幅は,Δ* M-2 =L* M-2 −L* M-3 と求まる。
以下,同様の参照処理をL* M-4 =^LM-4 (L* M-3 ),…,L* 1 =^L1 (L* 2 )として繰り返し,得られた各ビンの上端値を用いて,Δ* M-3 =L* M-3 −L* M-4 ,…,Δ* 0 =L* 0 −L* -1として求める。なお,L* -1=−1である。
[ルックアップテーブルを用いた演算量低減法]
上記の処理では,Lm とΔm の組み合わせによっては,量子化誤差e(Lm −(Δm −1),Lm )が異なる量子化ビン(mの値が異なるという意味)において必要となる。その度に,量子化誤差e(Lm −(Δm −1),Lm )を算出するのは,計算コストの観点から得策ではない。計算結果を格納し,必要に応じて格納結果を呼び出すことで,演算量を低減できる。そこで,e(Lm −(Δm −1),Lm )として取り得る値をルックアップテーブル(M×K要素)に格納する。格納処理は,以下のようになる。
1.for m=0,…,M−1(処理1〜4のループ)
2. E[m,m]←0
3. for k=1,…,K−M(処理3〜4のループ)
4. E[m,m+k]←e(m,m+k)
[近似誤差計算の漸化関係を用いた演算量低減法]
上述のルックアップテーブル(M×K要素)E[m,m+k]へ格納する量子化誤差e(Lm −Δm ,Lm-1 )の計算過程にも重複した計算が存在するため,そうした重複部分を省略することで,演算量の低減を図る。
まず,以下の値を定義する。
Figure 0005345977
これらを用いて,重心位置^c(Lm −(Δm −1),Lm ),量子化誤差e(Lm −(Δm −1),Lm )を再定義すると,次のようになる。
Figure 0005345977
ここで,右辺の“L字型の記号”と“左右反転L字型の記号”は,その記号の間に挟まれる値を整数化する演算を表す。
e(Lm −(Δm −1),Lm )=q3 (Lm −(Δm −1),Lm )+2×^c(Lm −(Δm −1),Lm )q2 (Lm −(Δm −1),Lm )+^c(Lm −(Δm −1),Lm 2 1 (Lm −(Δm −1),Lm ) …(15)
これより,^c(Lm −(Δm −1),Lm )およびe(Lm −(Δm −1),Lm )が,以下の漸化関係を持つことが分かる。
Figure 0005345977
e(Lm −(Δm −1),Lm +1)=q3 (Lm −(Δm −1),Lm )+k2 h[k]|k=Lm+1−2×^c(Lm −(Δm −1),Lm +1){q2 (Lm −(Δm −1),Lm )+kh[k]|k=Lm+1}+^c(Lm −(Δm −1),Lm +1)2 {q1 (Lm −(Δm −1),Lm )h[k]|k=Lm+1} …(17)
上記の関係に基づきe(Lm −(Δm −1),Lm )を算出し,算出結果をルックアップテーブル(M×K要素)に格納する。格納処理は,以下のようになる:
1.for k=0,…,K−M(処理1〜4のループ)
2. q1 [0,k]←0
3. q2 [0,k]←0
4. q3 [0,k]←0
5.for m=0,…,M−1(処理5〜13のループ)
6. E[m,m]←0
7. for k=0,…,K−M−1(処理7〜13のループ)
8. q1 [m,m+k+1]←q1 (m,m+k)+h[m+k+1]
9. q2 [m,m+k+1]←q2 (m,m+k)+(m+k+1)h[m+k+1]
10. q3 [m,m+k+1]←q3 (m,m+k)+(m+k+1)2 h[m+k+1]
11. ^c[m,m+k+1]←〔q2 (m,m+k+1)/q1 (m,m+k+1)〕の整数部分(四捨五入)
12. e[m,m+k+1]←q3 (m,m+k+1)−2×^c(m,m+k+1)q2 (m,m+k+1)+^c(m,m+k+1)2 1 (m,m+k+1)
13. E[m,m+k+1]←e[m,m+k+1]
[視覚感度特性を考慮した重み付き歪み量の最小化]
視覚系は,低輝度の画素値の変化に比べて,高輝度の画素値の変化に鈍感である。そこで,このような視覚特性を考慮して量子化を行う場合には,以下のように行う。まず,画素値k(k=0,…,K−1)に対する重み係数として,w[k]を設定する。この重み係数は,外部から与えられるものとする。例えば,高輝度(大きなk)の重みを低輝度(小さなk)の重みより小さな値に設定すれば,上記の輝度差に対する視覚特性を量子化処理に組み込むことが可能になる。この重み係数を用いて,画素値kに対する頻度h[k]を次のように補正する。
〜h[k]=w[k]h[k]
この補正後のヒストグラム〜h[k]に対して,前述の量子化処理を実施する。ここで,「〜x」の表記における「〜」は,「x」の上に付く記号である。
[適応量子化装置の構成例]
図1は,本発明の一実施形態に係る装置構成例を示す図である。
適応量子化装置10は,入力信号のレベル数(クラス数ともいう)を記憶する入力信号レベル数記憶部11,量子化後のレベル数を記憶する量子化後レベル数記憶部12を備える。入力信号レベル数はK,量子化後レベル数はM(M<K)とする。
ヒストグラム生成部13は,入力信号における画素値kの頻度をh[k](k=0,…,K−1)として格納する。近似誤差算出部14は,入力信号のヒストグラムh[k]に対して,量子化後レベル数記憶部12に格納されているレベル数M(クラス数)で,同ヒストグラムを近似するにあたって,ヒストグラムの全区間[0,K]をM個の区間に分割し,各区間を重心で近似した場合の近似誤差を,区間幅を変えた各区間の候補について算出する。近似誤差最小値記憶部15は,各区間の候補について算出された近似誤差の最小値を記憶する。また,区間上端最適値記憶部16は,近似誤差が最小となる区間の上端(クラス境界)の値を記憶する。
区間上端最適値追跡部17は,区間上端最適値記憶部16に記憶された区間の上端の値から,クラス境界の全候補に対して近似誤差を最小化するクラス境界を選択する。量子化処理部18は,区間上端最適値追跡部17が選択したクラス境界をもとに,入力信号を量子化レベル数Mで量子化し,量子化結果を出力する。
[適応量子化処理の流れ(基本処理)]
図2は,本発明の一実施形態に係る適応量子化処理のフローチャートである。
まず,適応量子化装置10は,量子化後のクラス数Mを入力し,量子化後レベル数記憶部12に記憶する(ステップS10)。ヒストグラム生成部13は,入力信号レベル数記憶部11に記憶されているクラス数Kに従って,入力信号のヒストグラムh[k](k=0,…,K−1)を算出する(ステップS11)。
次に,近似誤差算出部14は,近似誤差最小値記憶部15の最小値を0に初期化する(ステップS12)。その後,近似誤差算出部14は,量子化後のレベルmについて,m=からm=M−1まで,mの値を1ずつ増やしながら,ステップS18までの処理を繰り返す(ステップS13)。この処理のループでは,さらに量子化レベルmを表す区間の上端Lm の各候補について,Lm =mからLm =K−(M−m)まで,Lm を1ずつ増やしながら,ステップS17までの処理を繰り返す(ステップS14)。
このループ内処理で,近似誤差算出部14は,区間幅Δm をΔm =1からΔm =Lm −(m−1)まで,Δm の値を1ずつ増やしながら,Δm の値によって定まるヒストグラムの区間を代表値で近似した場合の近似誤差を算出し,前の区間までの近似誤差最小値記憶部15に記憶されている最小値に加算し,その値を各Δm に対して記憶する(ステップS15)。
続いて,区間の上端Lm に対して,ステップS15で算出した近似誤差の値を最小化する区間情報(区間幅Δm ,区間の上端Lm など)を区間上端最適値記憶部16に記憶し,また,近似誤差の最小値を近似誤差最小値記憶部15に記憶する(ステップS16)。
以上の処理を上端Lm のすべての候補に対して行い,また,全レベルm(m=M−1まで)について終了したならば(ステップS17,S18),区間上端最適値追跡部17は,全体の近似誤差を最小化する区間情報(クラス境界)を区間上端最適値記憶部16から選出し,選出したクラス境界の情報を量子化処理部18に出力する(ステップS19)。
量子化処理部18は,区間上端最適値追跡部17が出力したクラス境界に従って,入力信号を量子化することにより,近似誤差(変換誤差)が最小となる量子化値を出力することができる。
以上の処理において,視覚感度特性を考慮した重み付き歪み量の最小化を図る場合,ステップS15における近似誤差の算出では,視覚感度に基づき重み付けされた近似誤差を計算する。例えば,画素値k(k=0,…,K−1)に対して,輝度差に対する視覚特性に基づく重み係数w[k]を設定し,画素値kに対する頻度h[k]に重み係数w[k]を乗算した値を用いて,近似誤差(視覚的近似誤差)を算出する。
また,区間幅Δm の範囲を制限した準最適化法を適用する場合には,ステップS15において,各Δm を変化させる場合に,予め設定された最大値Aの範囲内で,すなわち,1≦Δm ≦Aの範囲内で各Δm に対する近似誤差の最小値を計算する。
次に,さらに具体的な処理の詳細について説明する。
[適応量子化処理の流れ(具体例)]
以下の実施例では,量子化値の選択基準として,選択基準1にあたる予測誤差(近似誤差)を用いた場合を示すが,選択基準2(視覚的近似誤差)を用いる場合も処理は同様である。
1.量子化後のクラス数Mを読み込む。
2.入力信号のヒストグラム(クラス数K)を生成する。
3.S0 (i)←0(i=0,…,K−M)とする。
4.for m=0,…,M−1(処理4〜10のループ)
5. for Lm =m,…,K−(M−m)(処理5〜10のループ)
6. for Δm =1,…,Lm −(m−1)(処理6〜8のループ)
7. ヒストグラムの区間[Lm −(Δm −1),Lm ]を代表値で近似した場合の近似誤差を求める。代表値は,式(4)により求め,同近似誤差は式(3)により求める。同近似誤差をe(Lm −(Δm −1),Lm )に格納する。
8. Sm-1 (Lm −Δm )+e(Lm −(Δm −1),Lm )の値を計算する。
9. Sm-1 (Lm −Δm )+e(Lm −(Δm −1),Lm )(Δm =1,…Lm −(m−1))の中での最小値をSm (Lm )に格納する。
10. Sm-1 (Lm −Δm )+e(Lm −(Δm −1),Lm )(Δm =1,…Lm −(m−1))を最小化するΔm を用いて,Lm −Δm を,^Lm-1 (Lm )に格納する。
11.L* M-1 ←K−1
12.for m=M−1,…,1
13. ^Lm-1 (L* m )を読み込み,L* m-1 (L* m )とする。
以上の処理1〜13において,処理1が図2のステップS10に相当し,処理2がステップS11に相当し,処理3がステップS12に相当し,処理4がステップS13(S18)に相当し,処理5がステップS14(S17)に相当し,処理6〜10がステップS15〜S16の処理に相当し,処理11〜13がステップS19の処理に相当する。なお,処理11は区間の最後の位置は一意に定まるので,その値を設定する処理である。また処理12〜13は,処理10において区間上端最適値記憶部16に記憶された区間情報を区間の後方側から順次読み出して,クラス境界として選択する処理である。
[適応量子化処理の流れ(演算量低減処理)]
また,前述のルックアップテーブルを参照する方式の場合は,以下となる。
1.量子化後のクラス数Mを読み込む
2.入力信号のヒストグラム(クラス数K)を生成する。
3.for k=0,…,K−M(処理3〜6のループ)
4. q1 [0,k]←0
5. q2 [0,k]←0
6. q3 [0,k]←0
7.for m=0,…,M−1(処理7〜15のループ)
8. E[m,m]←0
9. for k=0,…,K−M−1(処理9〜15のループ)
10. q1 [m,m+k+1]←q1 (m,m+k)+h[m+k+1]
11. q2 [m,m+k+1]←q2 (m,m+k)+(m+k+1)h[m+k+1]
12. q3 [m,m+k+1]←q3 (m,m+k)+(m+k+1)2 h[m+k+1]
13. ^c[m,m+k+1]←〔q2 (m,m+k+1)/q1 (m,m+k+1)〕の整数部分(小数点以下切捨て)
14. e[m,m+k+1]←q3 (m,m+k+1)−2×^c(m,m+k+1)q2 (m,m+k+1)+^c(m,m+k+1)2 1 (m,m+k+1)
15. E[m,m+k+1]←e[m,m+k+1]
16.[適応量子化処理の流れ(具体例)] の3.以降の処理を実行
以上説明した適応量子化の処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによっても実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
10 適応量子化装置
11 入力信号レベル数記憶部
12 量子化後レベル数記憶部
13 ヒストグラム生成部
14 近似誤差算出部
15 近似誤差最小値記憶部
16 区間上端最適値記憶部
17 区間上端最適値追跡部
18 量子化処理部

Claims (8)

  1. クラス数がKの入力信号を,Kより小さいMのクラス数に量子化する適応量子化方法であって,
    入力信号についてクラス数Kのヒストグラムを生成するステップと,
    与えられたクラス数Mで前記ヒストグラムを近似する際に,最初のクラスに対するクラス境界の候補の中から近似誤差を最小化する量子化値に対応するクラス境界およびそのときの近似誤差の最小値を算出し,メモリに格納するとともに,前記最小値を算出済みの第m−1番目(m=1,2,…,M−2)のクラス境界の次の第m番目のクラスでのクラス境界を算出する際,前記格納した最小値をメモリから読み出し,前記最小値を前記第m番目のクラス境界の算出における近似誤差の計算に用いて,最初のクラスから前記第m番目のクラスまでの近似誤差を最小化するクラス境界を算出し,そのときのクラス境界と近似誤差の最小値とをメモリに格納するステップと,
    前記メモリに格納するステップを,最終のクラス境界まで前記mを1ずつ増やしながら順番に繰り返すことにより,クラス境界の全候補に対して近似誤差を最小化するクラス境界を算出するステップと,
    最終的に算出したクラス境界を用いて入力信号を量子化するステップとを有する
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  2. 請求項1記載の適応量子化方法において,
    前記近似誤差として,クラス数Mの各クラスの代表値と当該各クラスにおける入力信号の値との誤差の絶対値和または二乗和を算出する
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  3. 請求項1記載の適応量子化方法において,
    前記近似誤差として,クラス数Mの各クラスの代表値と当該各クラスにおける入力信号の値に対して視覚感度に基づき重み付けされた値との誤差の絶対値和または二乗和を算出する
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の適応量子化方法において,
    前記クラス数Mのクラス境界の幅を予め定められた閾値以下の範囲内でクラス境界を設定し,前記近似誤差の最小値を探索する
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の適応量子化方法において,
    前記近似誤差として取り得る値を予め算出してルックアップテーブルに格納し,前記ルックアップテーブルを参照して,前記クラス境界の候補に対する近似誤差を得る
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  6. 請求項5記載の適応量子化方法において,
    前記ルックアップテーブルに格納する近似誤差の算出において近似誤差計算の漸化関係により重複した演算を省略する
    ことを特徴とする適応量子化方法。
  7. クラス数がKの入力信号を,Kより小さいMのクラス数に量子化する適応量子化装置であって,
    入力信号についてクラス数Kのヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と,
    与えられたクラス数Mで前記ヒストグラムを近似する際に,最初のクラスに対するクラス境界の候補の中から近似誤差を最小化する量子化値に対応するクラス境界およびそのときの近似誤差の最小値を算出し,メモリに格納するとともに,前記最小値を算出済みの第m−1番目(m=1,2,…,M−2)のクラス境界の次の第m番目のクラスでのクラス境界を算出する際,前記格納した最小値をメモリから読み出し,前記最小値を前記第m番目のクラス境界の算出における近似誤差の計算に用いて,最初のクラスから前記第m番目のクラスまでの近似誤差を最小化するクラス境界を算出し,そのときのクラス境界と近似誤差の最小値とをメモリに格納する近似誤差算出手段と,
    前記近似誤差算出手段による処理を,最終のクラス境界まで前記mを1ずつ増やしながら順番に繰り返した結果により,クラス境界の全候補に対して近似誤差を最小化するクラス境界を算出する最適値追跡手段と,
    前記最適値追跡手段によって算出されたクラス境界を用いて入力信号を量子化する量子化処理手段とを備える
    ことを特徴とする適応量子化装置。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の適応量子化方法を,コンピュータに実行させるための適応量子化プログラム。
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