JP4241588B2 - 動画像符号化装置、及び動画像復号化装置 - Google Patents

動画像符号化装置、及び動画像復号化装置 Download PDF

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Description

本発明は、動画像符号化装置、及び動画像復号化装置に関するものである
MPEGに代表される動画像の圧縮符号化では、連続する画像間の相関を用いて符号量を圧縮する動き補償予測符号化(以下簡単に動き補償と呼ぶ)が多く用いられる。動き補償は、画像を例えば16×16画素のブロックに分割して前記各ブロックを順次、符号化対象画像ブロックとして設定することで行われる。
動き補償では、符号化対象画像ブロックに対して、その符号化を行うために使用される参照画像における対応するブロック領域がどの程度ずれた位置に存在するのかを表す動きベクトルが用いられる。参照画像において、符号化対象画像ブロックとの誤差評価値が最小になる動きベクトルを検出し、動き補償に使用すると、符号化効率が最も良好になる。誤差評価値とは、対応するブロック間の相違の度合いを表現したもので、ブロックマッチングにより求められる。
ブロックマッチングは、符号化対象画像ブロックを参照画像中の検出範囲内の画像と、画素単位で全ての位置毎にマッチングをとり、マッチング評価関数を計算し、誤差評価値を求める手法である。マッチング評価関数としては、例えばブロック内の全画素について、画素毎の画素値の差分の絶対値の和をとったもの(絶対値差分和)等が用いられる。
このような動き補償では、参照画像の実際の画素の間に補間画素を挿入して、分数精度の動きを捉えることができるようにすることで、動き補償の精度を向上させる手法が従来より用いられている。
図5は実際の画素の間に1個の補間画素を挿入した1/2画素精度の補間を施した様子を示した図である。1/2画素精度の補間画素値の算出には、隣接する実際の画素値の平均をとる方法などがある。
図6は実際の画素の間に3個の補間画素を挿入した1/4画素精度の補間を施した様子を示した図である、1/4画素精度の動き補償は、1/2画素精度の動き補償よりも、動き補償の精度がさらに向上する。1/4画素精度の補間画素値の算出には前記1/2画素精度の補間画素を算出後に、更に隣接する実際の画素または1/2画素精度の補間画素との平均をとる方法などがある。
しかし、このように動き補償の精度を向上させるために実際の画素間に補間画素を増やしていけばいくほど、動きベクトルの符号量は増加する。
例えば、補間画素を用いずに実際の画素のみで動き補償を行う場合は、1画素の動きを表すための動きベクトルの分解能は1で表わせるが、1/2画素精度の補間画素を用いた動き補償の場合は、実際の画素の間に補間画素が1個入るので、実際の画素の1画素分の動きを表すためには動きベクトルの分解能として2が必要となる。同様に、1/4画素精度の補間画素を用いた動き補償では、実際の画素の間に補間画素が3個入るので、実際の画素の1画素分の動きを表すためには動きベクトルの分解能として4が必要となる。従って、実際の画素の1画素の動きを表す動きベクトルの大きさは、補間画素を増やせば増やすほど大きくなることになる。
通常、動きベクトルの表現方法としては実際の画素までの位置を示す動きベクトルを整数として表し、補間画素までの位置を示す動きベクトルを、整数と分数、または整数と少数で表す。例えば、1/2画素精度の補間画素を用いた動き補償の場合を例にとると、実際の画素で2画素分離れた位置を示す動きベクトルは2となり、更にその1つ先の補間画素への位置を示す動きベクトルは5/2、または2と1/2、または2.5と表す。
以下本説明では、上記のとおり、整数のみで表せる実際の画素までの位置を示す動きベクトルを整数画素精度の動きベクトルと呼び、整数と分数、または整数と少数で表さなければならない補間画素までの位置を示す動きベクトルを分数画素精度の動きベクトルと呼んで区別して説明することとする。
補間画素を用いて動き補償の精度を向上させながら、動きベクトルの符号量の増加を抑制するために、従来からさまざまな提案がなされている。例えば特許文献1では、符号化対象画像ブロックの動きベクトルを、周辺の各ブロックの動きベクトルから予測する予測ベクトルを適応的に選択して動きベクトルの符号量の増加を抑制する動画像符号化復号化装置が提案されている。
[従来の符号化装置]
以下、この従来の動画像符号化装置の構成について図3を用いて説明する。従来の動画像符号化装置は、画像メモリ301と、画像補間手段302と、動きベクトル検出手段303と、動き補償手段304と、直交変換手段305と、量子化手段306と、逆量子化手段307と、逆直交変換手段308と、動きベクトルメモリ309と、差分ベクトル算出手段310と、エントロピー符号化手段311とから構成されている。
画像メモリ301は、符号化対象画像の各ブロックを符号化し再度復号化した復号画像を、次の符号化対象画像の各ブロックの符号化に用いる為の参照画像として記憶する。
画像補間手段302は、前記参照画像の実際の画素間を補間画素で補間した参照補間画像を生成する。
動きベクトル検出手段303は、画像補間手段302で生成した参照補間画像を用いて符号化対象画像ブロックの動きベクトル検出を行う。そして検出した動きベクトルを動き補償手段304と差分ベクトル算出手段310に供給し、動きベクトルメモリ309に記憶する。
動き補償手段304は、動きベクトル検出手段303で検出した動きベクトルと画像補間手段302で生成した参照補間画像とを用いて動き補償を行い、予測画像ブロックを生成する。
直交変換手段305は、符号化対象画像ブロックと予測画像ブロックの差分信号を直交変換し、変換した差分信号を量子化手段306に供給する。
量子化手段306は、直交変換手段305で変換した差分信号を量子化し、量子化した差分信号を逆量子化手段307とエントロピー符号化手段311に供給する。
逆量子化手段307は、量子化手段306で量子化した差分信号を逆量子化し、逆量子化した差分信号を逆直交変換手段308に供給する。
逆直交変換手段308は、逆量子化手段307で逆量子化した差分信号を逆直交変換する。
動きベクトルメモリ309は、動きベクトル検出手段303で検出した動きベクトルを記憶する。
差分ベクトル算出手段310は、動きベクトル検出手段303で検出した動きベクトルと、動きベクトルメモリ309に記憶してある符号化対象画像ブロックの周辺ブロックの動きベクトルとの差分(以下差分ベクトルと呼ぶ)を算出する。そして、最も差分が小さくなる差分ベクトルと周辺ブロック選択情報とをエントロピー符号化手段311に供給する。
ここで、差分ベクトル算出手段310の動作について図7のフローチャートと図8を用いて説明する。
まず、図8のように、符号化対象画像ブロックの左側のブロックの動きベクトル(MV1)と、符号化対象画像ブロックの動きベクトルとの差分ベクトルを算出する(S21)。算出した差分ベクトルが、値の最も小さい差分ベクトル(以下最小差分ベクトルと呼ぶ)かどうか判定し(S22)、最小差分ベクトルの場合は、最小差分ベクトルをこの判定した差分ベクトルにおきかえることで更新する(S23)。ここで、最初に判定するMV1に対する差分ベクトルについては必ず最小差分ベクトルと判定する。また最小差分ベクトルの判定は、差分ベクトルのx成分y成分の和で判定する。
これまでの処理を、符号化対象画像ブロックの上側のブロックの動きベクトル(MV2)、符号化対象画像ブロックの右上側のブロックの動きベクトル(MV3)について繰り返し(S24)す。そして、決定した最小差分ベクトルと、最小差分ベクトルに対応するブロックの位置情報とを出力する(S25)。
再び図3に戻って説明する。エントロピー符号化手段311は、量子化手段306で量子化した差分信号と、差分ベクトル算出手段310で選択した差分ベクトルと周辺ブロック選択情報とをそれぞれエントロピー符号化し、符号化データを外部に出力する。
以上の処理で符号化が行われる。
[従来の復号化装置」
次に、従来の動画像復号化装置の動作について図4を用いて説明する。
この従来の動画像復号化装置は図4に示すとおり、エントロピー復号化手段401と、画像メモリ402と、画像補間手段403と、動きベクトル算出手段404と、動きベクトルメモリ405と、動き補償手段406と、逆量子化手段407と、逆直交変換手段408と、から構成されている。
エントロピー復号化手段401は、入力した符号データをエントロピー復号化する。そして、復号化した差分ベクトルと周辺ブロック選択情報とを動きベクトル算出手段404に供給すると共に、復号化した差分信号を逆量子化手段407に供給する。
画像メモリ402は、既に全ブロックの復号が終了している復号画像を、次の復号対象画像の各ブロックの復号化に用いる為の参照画像として記憶する。
画像補間手段403は、参照画像の画素を補間した参照補間画像を生成する。
動きベクトル算出手段404は、エントロピー復号化手段401で復号化した周辺ブロック選択情報に応じて、動きベクトルメモリ405に記憶している復号化対象画像ブロックの周辺ブロックの動きベクトルの中から予測ベクトルを選択する。そして選択した周辺ブロックの予測ベクトルと、復号化した復号化対象画像ブロックの差分ベクトルとを加算することで復号化対象画像ブロックの完全な動きベクトルを算出する。算出した復号化対象画像ブロックの動きベクトルを、動きベクトルメモリ405と動き補償手段406に供給する。
動きベクトルメモリ405は、動きベクトル算出手段404で算出した動きベクトルを記憶する。
動き補償手段406は、動きベクトル算出手段404で算出した復号化対象画像ブロックの動きベクトルと、画像補間手段403で生成した参照補間画像とを用いて動き補償を行い、予測画像を生成する。
逆量子化手段407は、エントロピー復号化手段401で復号化した差分信号を逆量子化し、逆量子化した差分信号を逆直交変換手段408に供給する。
逆直交変換手段408は、逆量子化手段407で逆量子化した差分信号を逆直交変換する。
以上の処理で復号化が行われる。
特開平11−112994号公報
前述の特許文献1の動画像符号化装置によれば、符号化対象画像ブロックの動きベクトルと周辺ブロックの動きベクトルとの差分が最も小さい最小差分ベクトルを予測ベクトルとすることによって、動きベクトルの符号量を削減できるとしている。
しかしながら、符号化対象画像ブロックに対して周辺のどの位置のブロックの動きベクトルを予測ベクトルとして選択したかという周辺ブロック選択情報を符号化する必要がある。従って、周辺ブロックの動きベクトルのメジアン(中央値)を予測ベクトルとする一般的な方式と比較して、動きベクトルの符号量増加の抑制効果はそれほど大きくなく、動きベクトル情報送信に必要な発生符号量増加の抑制効果も大きいとは言い難い。
また、従来の動画像符号化復号化装置では、動き補償の精度を向上させるために、実際の画素間の補間画素を増やして、画素の精度を細かくしていけばいくほど、動きベクトルの符号量が増加する。従って、一旦動き補償の精度を所定レベルに設定すると、その設定した精度よりも低い精度で動き補償を行えばよい場合においても動きベクトルは設定した動き補償精度を基に生成される。よって、本来精度を低くしたので動きベクトルの符号量も低く抑えたいのだが、はじめから動き補償精度を低く設定した場合に比較してあまり符号量が少なくならない。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものである。
本発明は、符号化対象画像の実際の画素間に補間画素を挿入して動き補償の精度を向上させながらも、発生する動きベクトルの符号量の増加を最小限に抑制することが可能な動画像符号化装置、及び動画像復号化装置を実現することを目的とする。
また本発明は、動き補償の精度を高く設定しておいたまま低い精度の動き補償を行った場合に、動きベクトルの符号量を、はじめから動き補償精度を低く設定した場合と同等の低い量に押さえることが可能な動画像符号化装置、及び動画像複号化装置を実現することも目的とする。
そこで上記課題を解決するために本発明は、下記の装置を提供するものである。
(1)符号化対象画像を複数の画素の2次元配列からなる符号化対象画像ブロックに分割し、前記符号化対象画像ブロック単位で順次、動き補償予測符号化、直交変換符号化、量子化、エントロピー符号化を行い、かつ前記動き補償予測符号化を行う際に参照する画像として、既に符号化が完了した画像を再度復号化した画像の画素間に補間画素を挿入した参照補間画像を用いる動画像符号化装置において、
前記符号化対象画像ブロックにそれぞれ隣接する既に符号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記符号化対象画像ブロックの予測ベクトルを算出し、算出した前記予測ベクトルと実際に符号化を行って得られた前記符号化対象画像ブロックの動きベクトルとの差分である差分ベクトルを算出する、差分ベクトル算出手段(110)と、
前記差分ベクトル算出手段にて算出した差分ベクトルが、前記参照補間画像の実際の画素の位置を指し示す整数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記整数の値に応じた偶数または奇数のうちいずれか一方の種類の第一の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第一の変換差分ベクトルに応じて第一の符号データを生成し、前記差分ベクトル算出手段にて算出した差分ベクトルが、前記参照補間画像の補間画素の位置を指し示す分数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算して得られる整数の値に応じた前記第一の変換差分ベクトルで採用した奇数または偶数と異なる他方の種類の第二の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第二の変換差分ベクトルに応じて第二の符号データを生成し、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算して得られる剰余値をベクトル精度情報とし、前記ベクトル精度情報に応じた第三の符号データを生成する動きベクトル符号量抑制手段(111)と、
前記動きベクトル符号量抑制手段にて生成した前記第一の符号データ及び前記第二の符号データ及び前記第三の符号データと、符号化対象画像を符号化した符号化データを用いて前記エントロピー符号化を行い符号列データを生成すると共に、前記符号列データを外部へ出力するエントロピー符号化手段(112)と、
を有することを特徴とする動画像符号化装置。
(2)号列データを入力として、エントロピー復号化、逆量子化、逆直交変換復号化、動き補償予測復号化を行い、復号化対象画像を復号する動画像復号化装置において、
前記符号列データは、符号化対象画像における符号化対象画像ブロックにそれぞれ隣接する既に符号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記符号化対象画像ブロックの予測ベクトルが算出され、この算出された前記予測ベクトルと実際に符号化を行って得られた前記符号化対象画像ブロックの動きベクトルとの差分である差分ベクトルが算出され、
この算出された差分ベクトルが、既に符号化が完了された画像を再度復号化された画像の画素間に補間画素が挿入された参照補間画像の実際の画素の位置を指し示す整数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記整数の値に応じた偶数または奇数のうちいずれか一方の種類の第一の変換差分ベクトルが生成され、この生成された前記第一の変換差分ベクトルに応じて第一の符号データが生成され、前記差分ベクトルが、前記参照補間画像の補間画素の位置を指し示す分数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算されて得られる整数の値に応じた前記第一の変換差分ベクトルで採用された奇数または偶数と異なる他方の種類の第二の変換差分ベクトルが生成され、この生成された前記第二の変換差分ベクトルに応じて第二の符号データが生成され、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算されて得られる剰余値をベクトル精度情報とされ、前記ベクトル精度情報に応じた第三の符号データが生成され、
前記第一の符号データ及び前記第二の符号データ及び前記第三の符号データと、符号化対象画像が符号化された符号化データとを用いてエントロピー符号化が行われることにより生成されたものであり、
入力される符号列データを入力として前記エントロピー復号化を行い、前記復号化対象画像の符号化データと、前記第一の符号データと、前記第二の符号データと、前記第三の符号データと、を生成する、エントロピー復号化手段(201)と、
前記エントロピー復号化手段により生成した前記第一の符号データに応じた前記第一の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第一の変換差分ベクトルに応じて整数画素精度の差分ベクトルを算出し、前記エントロピー復号化手段により生成した前記第二の符号データに応じた前記第二の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第二の変換差分ベクトルに応じた分数画素精度の差分ベクトルの整数値を算出し、前記エントロピー復号化手段により生成した前記第三の符号データに応じた前記ベクトル精度情報を生成し、算出した前記分数画素精度の差分ベクトルの整数値と前記ベクトル精度情報とを加算して分数画素精度の差分ベクトルを算出する、差分ベクトル算出手段(204)と、
今回の復号化の対象となる画像ブロックにそれぞれ隣接する既に復号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記復号化対象画像ブロックの予測ベクトルを算出し、算出した前記予測ベクトルと前記差分ベクトル算出手段にて算出した、前記整数画素精度の差分ベクトルまたは前記分数画素精度の差分ベクトルとを加算して、前記復号化対象画像ブロックの復号化に実際に使用する動きベクトルを生成する、動きベクトル算出手段(205)と、
を有することを特徴とする動画像復号化装置。
本発明によれば、符号化対象画像の実際の画素間に補間画素を挿入して動き補償の精度を向上させながらも、発生する動きベクトルの符号量の増加を最小限に抑制することが可能となる。
またベクトル精度情報の偏りを考慮して、出現確率の高いベクトル精度情報に短いビット長の符号を割り当てることにより、動きベクトルの符号量の増加を更に抑制することが可能となる。
更に本発明によれば、動き補償の精度を高く設定しておいたまま低い精度の動き補償を行った場合に、動きベクトルの符号量を、はじめから動き補償精度を低く設定した場合と同等の低い量に押さえることが可能となる。
本発明の一実施例の動画像符号化装置、及び動画像複号化装置で用いる、補間画素を用いても動きベクトルの符号量の増加を抑えることが可能な、動きベクトル符号量抑制手段の内容を以下に説明する。本説明では動きベクトルを従来例で説明した差分ベクトルに置き換えて説明する。実際の符号化においては符号量を抑制するため、動きベクトルをそのまま使用するのではなく差分ベクトルを用いることが多いためである。
補間画素を用いて動き補償を行う場合の差分ベクトルの表現方法は前述の背景技術の項で説明したとおり、実際の画素までの位置を示す差分ベクトルは、整数として表すのが一般的であり、また補間画素までの位置を示す差分ベクトルは、整数と分数、または整数と少数で表すのが一般的である。本説明ではそれぞれを、整数画素精度の差分ベクトル、分数画素精度の差分ベクトルと定義しているのは前述したとおりである。
本実施例の動画像符号化装置、及び動画像複号化装置で用いる動きベクトル符号量抑制手段では上記整数画素精度の差分ベクトル、及び分数画素精度の差分ベクトルをそれぞれ以下のように変換する。
整数画素精度の差分ベクトルは、差分ベクトルの値に所定の偶数値(本説明では2)を乗算して偶数値に変換したものを、新たな整数画素精度の差分ベクトルとする。
また、分数画素精度の差分ベクトルは、差分ベクトルを整数部分と分数部分に分けて変換する。差分ベクトルの整数部分は、値に所定の偶数値(本説明では2)を乗算し、乗算結果に所定奇数値(本説明では1)を加算して奇数値に変換したものを分数画素精度の整数部分の差分ベクトルの値とする。差分ベクトルの分数部分は、別途規定する変換割当に従って変換し、変換した値をベクトル精度情報とする。そして、前記分数画素精度の整数部分の差分ベクトルの値と前記ベクトル精度情報との組み合わせで、新たな分数画素精度の差分ベクトルを構成する。
上記のような変換を施した各差分ベクトルを本説明では変換差分ベクトルと呼ぶ。
このように、差分ベクトルを符号データとする際に、整数画素精度の差分ベクトルを偶数値で表し、分数画素精度の差分ベクトルを奇数値とベクトル精度情報とで表すと、分数画素精度の差分ベクトルの場合にのみ、ベクトル精度情報を符号データとして付加すれば良くなる。従って、整数画素精度の差分ベクトルを符号データにする場合には、ベクトル精度情報を付加する必要が無いので、符号量は分数精度の差分ベクトルの約半分になり、全体的な差分ベクトルの符号量の増加を抑制できる。
また、分数画素精度の差分ベクトルを符号データにする場合は、ベクトル精度情報が独立した符号データとなる。従って、予めベクトル精度情報の出現確率に偏りが予想される場合には、出現確率の高いベクトル精度情報に短いビット長の符号を割り当てることにより、動きベクトルの符号量の増加を更に抑制できる。
本説明では、整数画素精度の差分ベクトルを偶数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を奇数値に変換したが、もちろん整数画素精度の差分ベクトルを奇数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を偶数値に変換しても良い。
以下、従来の場合と本実施例とで実際に符号割り当てを行った場合の符号量の比較を行った例を説明する。
図10は、1/4画素精度の場合の従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルへ割り当てる割当符号データの関係を示す表である。図11はその差分ベクトルを求めた周辺ブロックの位置情報へ割り当てる割当符号データの関係を示す表である。
また図12は、1/4画素精度の場合の従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルに対応する本実施例の変換差分ベクトルと、その変換差分ベクトルへ割り当てる割当符号データとの関係を示す表である。図13は、1/4画素精度の場合の従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルに対応する本実施例のベクトル精度情報と、そのベクトル精度情報へ割り当てる割当符号データとを示す表である。
図14は、上記のようにそれぞれ割り当てた各割当符号データに対して実際の動き補償時の動きベクトルの出現確率を付与した第一の例である。これは、1/4画素精度、2/4画素精度、3/4画素精度の動きベクトルの出現確率が同等な場合の例である。この例で実際の動き補償時の動きベクトルの符号量を、従来例と本実施例とで算出し比較してみる。
20本の動きベクトルが出現確率通りに出現した場合を仮定する。従って出現確率5%につき動きベクトルは1回出現することになる。
このとき、従来の方法で動きベクトルを符号データとする場合は、差分ベクトルの符号量は、
(1bit×6回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル2/4時]
+(5bit×3回) [差分ベクトル3/4時]
+(5bit×5回) [差分ベクトル1時]
=64bit
また上記差分ベクトルを求めた周辺ブロックの位置情報の符号量は、
(1bit×6回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル2/4時]
+(1bit×3回) [差分ベクトル3/4時]
+(3bit×5回) [差分ベクトル1時]
=42bit
合計106ビットが差分ベクトルの符号量となる。
一方、本発明で動きベクトルを符号データとする場合は、変換差分ベクトルの符号量は、
(1bit×6回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル2/4時]
+(3bit×3回) [差分ベクトル3/4時]
+(3bit×5回) [差分ベクトル1時]
=48bit
また、ベクトル精度情報の符号量は、
(1bit×3回) [差分ベクトル1/4時]
+(2bit×3回) [差分ベクトル2/4時]
+(2bit×3回) [差分ベクトル3/4時]
=12ビット
合計60ビットが動きベクトルの符号量となる。
従って本実施例の方が従来例より46ビット少ない符号量で同等の精度の動き補償が可能となる。
次に、図15は、上記図14の説明と同様に、それぞれ割り当てた各割当符号データに対して実際の動き補償時の動きベクトルの出現確率を付与した第二の例である。これは、1/4画素精度の動きベクトルの出現確率が他の分数画素精度の動きベクトルより高い場合の例である。このとき1/4画素精度の動きベクトルに割り当てている割当符号データのビット長が他の分数精度の動きベクトルの割当符号データのビット長より短くなっていることに着目する。
この例で実際の動き補償時の動きベクトルの符号量を、従来例と本実施例とで算出し比較してみる。
20本の動きベクトルが出現確率通りに出現した場合を仮定する。従って出現確率5%につき動きベクトルは1回出現することになる。
このとき、従来の方法で動きベクトルを符号データとする場合は、差分ベクトルの符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル2/4時]
+(5bit×1回) [差分ベクトル3/4時]
+(5bit×8回) [差分ベクトル1時]
=62bit
また上記差分ベクトルを求めた周辺ブロックの位置情報の符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル2/4時]
+(1bit×1回) [差分ベクトル3/4時]
+(3bit×5回) [差分ベクトル1時]
=33bit
合計95ビットが動きベクトルの符号量となる。

一方、本発明で動きベクトルを符号データとする場合は、変換差分ベクトルの符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル1/4時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル2/4時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル3/4時]
+(3bit×8回) [差分ベクトル1時]
=44bit
また、ベクトル精度情報の符号量は、
(1bit×2回) [差分ベクトル1/4時]
+(2bit×1回) [差分ベクトル2/4時]
+(2bit×1回) [差分ベクトル3/4時]
=6ビット
合計50ビットが動きベクトルの符号量となる
従って本実施例の方が従来例より45ビット少ない符号量で同等の精度の動き補償が可能となる。
このように、本実施例によれば従来と比較して大幅に動きベクトルの符号量の増加を抑制できることがわかる。
またベクトル精度情報の偏りを考慮して、出現確率の高いベクトル精度情報に短いビット長の符号を割り当てることにより、動きベクトルの符号量の増加を更に抑制できることがわかる。
次に、前記1/4画素精度の動き補償を1/8画素精度など更に精度の良い動き補償に拡張しておき、実際には1/4画素精度の運用を行う場合の例を説明する。
図16は1/8画素精度に拡張した時の、従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルへ割り当てる割当符号データの関係を示す表である。
また図17は1/8画素精度に拡張した時の、従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルに対応する本実施例の変換差分ベクトルと、その変換差分ベクトルへ割り当てる割当符号データの関係を示す表である。図18は1/8画素精度に拡張した時の、従来の差分ベクトルと、その差分ベクトルに対応する本実施例のベクトル精度情報と、そのベクトル精度情報へ割り当てる割当符号データを示す表である。
図19は、上記のようにそれぞれ1/8画素精度に拡張して割り当てた割当符号データに対して実際の動き補償時の動きベクトルの出現確率を付与した例である。この例は1/4画素精度に動き補償精度を下げて運用する例なので、1/8、3/8、5/8、7/8の動きベクトルは実際には運用しないために出現確率は0%になっている。
このような条件で実際の動き補償時の動きベクトルの符号量を、従来例と本実施例とで算出し比較してみる。
20本の動きベクトルが出現確率通りに出現した場合を仮定する。従って出現確率5%につき動きベクトルは1回出現することになる。
このとき、従来の方法で動きベクトルを符号データとする場合は、差分ベクトルの符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×0回) [差分ベクトル1/8時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル2/8時]
+(5bit×0回) [差分ベクトル3/8時]
+(5bit×1回) [差分ベクトル4/8時]
+(5bit×0回) [差分ベクトル5/8時]
+(5bit×1回) [差分ベクトル6/8時]
+(7bit×0回) [差分ベクトル7/8時]
+(7bit×8回) [差分ベクトル1時]
=80bit
また上記差分ベクトルを求めた周辺ブロックの位置情報の符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル2/8時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル4/8時]
+(1bit×1回) [差分ベクトル6/8時]
+(3bit×5回) [差分ベクトル1時]
=33bit
合計113ビットが動きベクトルの符号量となる。
一方、本発明で動きベクトルを符号データとする場合は、変換差分ベクトルの符号量は、
(1bit×8回) [差分ベクトル0時]
+(3bit×0回) [差分ベクトル1/8時]
+(3bit×2回) [差分ベクトル2/8時]
+(3bit×0回) [差分ベクトル3/8時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル4/8時]
+(3bit×0回) [差分ベクトル5/8時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル6/8時]
+(3bit×0回) [差分ベクトル7/8時]
+(3bit×8回) [差分ベクトル1時]
=44bit
また、ベクトル精度情報の符号量は、
(5bit×0回) [差分ベクトル1/8時]
+(1bit×2回) [差分ベクトル2/8時]
+(5bit×0回) [差分ベクトル3/8時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル4/8時]
+(5bit×0回) [差分ベクトル5/8時]
+(3bit×1回) [差分ベクトル6/4時]
+(5bit×0回) [差分ベクトル7/8時]
=8ビット
合計52ビットが動きベクトルの符号量となる
従って本実施例の方が従来例より61ビット少ない符号量で同等の精度の動き補償が可能となる。
また、図15の例で求めた符号量と比較すると、従来の場合は、はじめから1/4画素精度で動き補償を行った場合の符号量が95ビットであるのに対して、今回の場合は113ビットとなり、かなり動きベクトルの符号量が増加してしまう。
一方本実施例によれば、はじめから1/4画素精度で動き補償を行った場合の符号量が50ビットであるのに対して、今回の場合は52ビットであり、ほとんど符号量が増加しないで済んでいることがわかる。
以下、上記で述べた動きベクトル符号量抑制手段を用いた、本発明の一実施例となる動画像符号化装置、及び動画像複号化装置の全体の動作を図面を参照しながら説明する。
本実施例の動画像符号化装置の動作について図2を用いて説明する。
[符号化装置]
本実施例の動画像符号化装置は、図1に示すとおり、画像メモリ101と、画像補間手段102と、動きベクトル検出手段103と、動き補償手段104と、直交変換手段105と、量子化手段106と、逆量子化手段107と、逆直交変換手段108と、動きベクトルメモリ109と、差分ベクトル算出手段110と、動きベクトル符号量抑制手段111と、エントロピー符号化手段112と、から構成されている。
画像メモリ101は、符号化対象画像の各ブロックを符号化し再度復号化した復号画像ブロックを、次の符号化対象画像の各ブロックの符号化に用いる為に所定数分(例えば1画面分)記憶する。
画像補間手段102は、前記複数の復号画像ブロックを結合して参照画像を生成し、更に前記参照画像の実際の画素間を所定数(本説明では3個)の補間画素で補間した参照補間画像を生成する。
動きベクトル検出手段103は、画像補間手段102で生成した参照補間画像を用いて符号化対象画像ブロックの動きベクトル検出を行う。そして検出した動きベクトルを動き補償手段104と差分ベクトル算出手段110に供給し、動きベクトルメモリ109に記憶する。
動き補償手段104は、動きベクトル検出手段103で検出した動きベクトルと画像補間手段102で生成した参照補間画像とを用いて動き補償を行い、予測画像ブロックを生成する。
直交変換手段105は、符号化対象画像ブロックと予測画像ブロックの差分信号を直交変換し、変換した直交変換信号を量子化手段106に供給する。
量子化手段106は、直交変換手段105で変換した差分信号を量子化し、量子化した量子化信号を逆量子化手段107とエントロピー符号化手段112に供給する。
逆量子化手段107は、量子化手段106で量子化した量子化信号を逆量子化し、逆量子化した逆量子化信号を逆直交変換手段108に供給する。
逆直交変換手段108は、逆量子化手段107で逆量子化した逆量子化信号を逆直交変換し、逆直交変換信号を生成する。
動きベクトルメモリ109は、動きベクトル検出手段103で検出した動きベクトルを所定数分(例えば4本)記憶する。
差分ベクトル算出手段110は、動きベクトルメモリ109に記憶してある符号化対象画像ブロックの周辺ブロックの動きベクトルから予測ベクトルを算出する。次に、この算出した予測ベクトルと動きベクトル検出手段103で検出した動きベクトルとの差分(以下差分ベクトルと呼ぶ)を算出する。そして、算出した差分ベクトルを動きベクトル符号量抑制手段111に供給する。
前記予測ベクトルの算出方法としては、例えば図8のMV1〜MV3の各動きベクトルの中央値(メジアン)をとる方法がある。メジアンは、例えばMV1が(−3,1)、MV2が(−2,5)、MV3が(2,4)の場合(−2,4)となる。予測ベクトルの算出方法は上記方法に限らず、周辺の各ブロックの動きベクトルの代表値を算出する方法であればどのような方法でもよい。
動きベクトル符号量抑制手段111の動作は、発明を実施するための最良の形態項で説明したとおりであるが再度簡単説明する。
差分ベクトル算出手段110で算出した差分ベクトルの値が整数画素精度の場合は、その差分ベクトル値を所定偶数(本説明では2)で乗算して偶数値に変換する。そして更に変換した偶数値(整数精度の変換差分ベクトル)を図12の割当表に従って所定の割当符号データに変換し、エンロピー符号化手段112に供給する。
また差分ベクトルの値が分数画素精度の場合は、その差分ベクトル値の整数部分を所定偶数(本説明では2)で乗算し更に所定奇数値(本説明では1)を加えた奇数値に変換すると共に、小数点以下の分数部分の値を、差分ベクトルとは別にベクトル精度情報として生成する。そして、変換した奇数値(分数精度の変換差分ベクトル)を図12の割当表に従って所定の割当符号データに変換し、エンロピー符号化手段112に供給する。またベクトル精度情報は図13の割当表に従って所定の割当符号データに変換し、エンロピー符号化手段112に供給する。
本説明では、整数画素精度の差分ベクトルを偶数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を奇数値に変換したが、もちろん整数画素精度の差分ベクトルを奇数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を偶数値に変換しても良い。
エントロピー符号化手段112は、量子化手段106で量子化した量子化信号と、動きベクトル符号量抑制手段111で生成した各割当符号データとを多重化してエントロピー符号化し、生成した符号列データを外部に出力する。
ここで、動きベクトル符号量抑制手段111の動作について再度図9のフローチャートを用いて説明する。図9は、動きベクトル符号量抑制手段111のフローチャートである。まず、差分ベクトル算出手段110で算出された差分ベクトルの画素精度が、分数精度かどうか判定し(S11)、分数精度ではなく整数精度の場合は、差分ベクトルを偶数値に変換して送信する(S12)。分数精度の場合は、差分ベクトルを奇数値に変換して送信する(S13)。また、分数精度の場合は、差分ベクトルとは別にベクトル精度情報を送信する(S14)。
以上の処理で符号化が行われる。
[復号化装置]
次に、本実施例の動画像復号化装置の動作について図2を用いて説明する。
本実施例の動画像復号化装置は、図2に示すとおり、エントロピー復号化手段201と、画像メモリ202と、画像補間手段203と、差分ベクトル算出手段204と、動きベクトル算出手段205と、動きベクトルメモリ206と、動き補償手段207と、逆量子化手段208と、逆直交変換手段209と、から構成されている。
エントロピー復号化手段201は、入力した符号列データをエントロピー復号化する。そして、復号化して得られた各割当符号データを差分ベクトル算出手段204に供給すると共に、復号化した量子化信号を逆量子化手段208に供給する。
逆量子化手段208は、エントロピー復号化手段201で復号化した量子化信号を逆量子化して直交変換信号を生成し、逆直交変換手段209に供給する。
逆直交変換手段209は、逆量子化手段208で逆量子化した直交変換信号を逆直交変換し、逆直交変換信号を生成する。
差分ベクトル算出手段204は、エントロピー復号化手段201で復号化した
各割当符号データを、図12及び図13の割当表に従って変換差分ベクトルとベクトル精度情報とを生成する。
生成した変換差分ベクトルが偶数値(整数画素精度の変換差分ベクトル)の場合は、所定整数値(本説明では2)で除算して差分ベクトルを算出する。
生成した変換差分ベクトルが奇数値(分数画素精度の変換差分ベクトル)の場合は、1を減算した後に所定整数値(本説明では2)で除算して差分ベクトルの整数部分を算出し、更に動きベクトル精度情報を加算して、差分ベクトルを算出する。
例えば、変換差分ベクトルが3でベクトル精度情報が1/4の場合、差分ベクトルは1と1/4(または5/4)となる。また、変換差分ベクトルが6の場合、差分ベクトルは3となる
本説明では、整数画素精度の差分ベクトルを偶数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を奇数値に変換している例であるが、もちろん整数画素精度の差分ベクトルを奇数値に、分数画素精度の差分ベクトルの整数部分を偶数値に変換していても同様の処理で実現できる。
動きベクトル算出手段205は、動きベクトルメモリ206に記憶している復号化対象画像ブロックの周辺ブロックの動きベクトルの中央値(メジアン)を算出する。この中央値が復号化対象画像ブロックの予測ベクトルとなる。そして、差分ベクトル算出手段204で算出した差分ベクトルを、予測ベクトルに加算することで動きベクトルを算出する。算出した動きベクトルを、動きベクトルメモリ206と動き補償手段207に供給する。
動きベクトルメモリ206は、動きベクトル算出手段205で算出した動きベクトルを所定ブロック数分記憶する。
動き補償手段207は、動きベクトル算出手段205で算出した復号化対象画像ブロックの動きベクトルと、画像補間手段203で生成した参照補間画像とを用いて動き補償を行い、予測画像ブロックを生成する。
画像メモリ202は、既に復号が終了した所定数の復号画像ブロックを、次の復号対象画像の各ブロックの復号化に用いる為に記憶する。
画像補間手段203は、前記複数の復号画像ブロックを結合して参照画像を生成し、更に前記参照画像の実際の画素間を所定数(本説明では3個)の補間画素で補間した参照補間画像を生成する。
逆直交変換手段209で生成した逆直交変換信号と動き補償手段207で生成した予測画像ブロックとを加算して復号画像ブロックを生成し、前記画像メモリ202に供給すると共に、復号画像ブロックを画像信号として外部に出力する。
以上の処理で復号化が行われる。
このように本実施例の動画像符号化復号化装置によれば、従来と比較して大幅に動きベクトルの符号量の増加を抑制することが可能となる。
またベクトル精度情報の偏りを考慮して、出現確率の高いベクトル精度情報に短いビット長の符号を割り当てることにより、動きベクトルの符号量の増加を更に抑制することが可能となる。
更に、動き補償の精度を高く設定しておいたまま低い精度の動き補償を行った場合に、動きベクトルの符号量を、はじめから動き補償精度を低く設定した場合と同等の低い量に押さえることが可能となる。
さらにまた、本発明は上記した動画像符号化装置、及び動画像複号化装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムも含むものである。これらのプログラムは、記録媒体から読み取られてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。








本発明の動画像符号化装置の一実施の形態のブロック図である。 本発明の動画像復号化装置の一実施の形態のブロック図である。 従来の動画像符号化装置のブロック図である。 従来の動画像復号化装置のブロック図である。 1/2画素精度補間画素の様子を示した図である。 1/4画素精度補間画素の様子を示した図である。 従来の差分ベクトル算出手段310のフローチャートである。 従来の予測ベクトル選択の様子を示した図である。 動きベクトル符号量抑制手段111のフローチャートである。 従来の1/4画素精度の場合の差分ベクトルへの割り当て符号を示した表である。 従来の周辺ブロック位置情報への割り当て符号を示した表である。 本実施例の1/4画素精度の場合の変換差分ベクトルへの割り当て符号の例を示す表である。 本実施例の1/4画素精度の場合のベクトル精度情報への割り当て符号の例を示す表である。 1/4画素精度の場合の従来と本実施例とで、動きベクトルの出現確率と出現回数の第一の具体例を示した表である。 1/4画素精度の場合の従来と本実施例とで、動きベクトルの出現確率と出現回数の第二の具体例を示した表である。 従来の1/8画素精度の場合の差分ベクトルへの割り当て符号を示した表である。 本実施例の1/8画素精度の場合の変換差分ベクトルへの割り当て符号の例を示す表である。 本実施例の1/8画素精度の場合のベクトル精度情報への割り当て符号の例を示す表である。 1/8画素精度の場合の従来と本実施例とで、動きベクトルの出現確率と出現回数の具体例を示した表である。
符号の説明
101 画像メモリ
102 画像補間手段
103 動きベクトル検出手段
104 動き補償手段
105 直交変換手段
106 量子化手段
107 逆量子化手段
108 逆直交変換手段
109 動きベクトルメモリ
110 差分ベクトル算出手段
111 動きベクトル符号量抑制手段
112 エントロピー符号化手段
201 エントロピー復号化手段
202 画像メモリ
203 画像補間手段
204 動きベクトルメモリ
205 動きベクトル算出手段
206 動き補償手段
207 逆量子化手段
208 逆直交変換手段


Claims (2)

  1. 符号化対象画像を複数の画素の2次元配列からなる符号化対象画像ブロックに分割し、前記符号化対象画像ブロック単位で順次、動き補償予測符号化、直交変換符号化、量子化、エントロピー符号化を行い、かつ前記動き補償予測符号化を行う際に参照する画像として、既に符号化が完了した画像を再度復号化した画像の画素間に補間画素を挿入した参照補間画像を用いる動画像符号化装置において、
    前記符号化対象画像ブロックにそれぞれ隣接する既に符号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記符号化対象画像ブロックの予測ベクトルを算出し、算出した前記予測ベクトルと実際に符号化を行って得られた前記符号化対象画像ブロックの動きベクトルとの差分である差分ベクトルを算出する、差分ベクトル算出手段と、
    前記差分ベクトル算出手段にて算出した差分ベクトルが、前記参照補間画像の実際の画素の位置を指し示す整数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記整数の値に応じた偶数または奇数のうちいずれか一方の種類の第一の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第一の変換差分ベクトルに応じて第一の符号データを生成し、前記差分ベクトル算出手段にて算出した差分ベクトルが、前記参照補間画像の補間画素の位置を指し示す分数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算して得られる整数の値に応じた前記第一の変換差分ベクトルで採用した奇数または偶数と異なる他方の種類の第二の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第二の変換差分ベクトルに応じて第二の符号データを生成し、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算して得られる剰余値をベクトル精度情報とし、前記ベクトル精度情報に応じた第三の符号データを生成する動きベクトル符号量抑制手段と、
    前記動きベクトル符号量抑制手段にて生成した前記第一の符号データ及び前記第二の符号データ及び前記第三の符号データと、符号化対象画像を符号化した符号化データを用いて前記エントロピー符号化を行い符号列データを生成すると共に、前記符号列データを外部へ出力するエントロピー符号化手段と、
    を有することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 号列データを入力として、エントロピー復号化、逆量子化、逆直交変換復号化、動き補償予測復号化を行い、復号化対象画像を復号する動画像復号化装置において、
    前記符号列データは、符号化対象画像における符号化対象画像ブロックにそれぞれ隣接する既に符号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記符号化対象画像ブロックの予測ベクトルが算出され、この算出された前記予測ベクトルと実際に符号化を行って得られた前記符号化対象画像ブロックの動きベクトルとの差分である差分ベクトルが算出され、
    この算出された差分ベクトルが、既に符号化が完了された画像を再度復号化された画像の画素間に補間画素が挿入された参照補間画像の実際の画素の位置を指し示す整数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記整数の値に応じた偶数または奇数のうちいずれか一方の種類の第一の変換差分ベクトルが生成され、この生成された前記第一の変換差分ベクトルに応じて第一の符号データが生成され、前記差分ベクトルが、前記参照補間画像の補間画素の位置を指し示す分数画素精度の差分ベクトルの場合は、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算されて得られる整数の値に応じた前記第一の変換差分ベクトルで採用された奇数または偶数と異なる他方の種類の第二の変換差分ベクトルが生成され、この生成された前記第二の変換差分ベクトルに応じて第二の符号データが生成され、前記分数画素精度の差分ベクトルの分子を分母で除算されて得られる剰余値をベクトル精度情報とされ、前記ベクトル精度情報に応じた第三の符号データが生成され、
    前記第一の符号データ及び前記第二の符号データ及び前記第三の符号データと、符号化対象画像が符号化された符号化データとを用いてエントロピー符号化が行われることにより生成されたものであり、
    入力される符号列データを入力として前記エントロピー復号化を行い、前記復号化対象画像の符号化データと、前記第一の符号データと、前記第二の符号データと、前記第三の符号データと、を生成する、エントロピー復号化手段と、
    前記エントロピー復号化手段により生成した前記第一の符号データに応じた前記第一の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第一の変換差分ベクトルに応じて整数画素精度の差分ベクトルを算出し、前記エントロピー復号化手段により生成した前記第二の符号データに応じた前記第二の変換差分ベクトルを生成し、生成した前記第二の変換差分ベクトルに応じた分数画素精度の差分ベクトルの整数値を算出し、前記エントロピー復号化手段により生成した前記第三の符号データに応じた前記ベクトル精度情報を生成し、算出した前記分数画素精度の差分ベクトルの整数値と前記ベクトル精度情報とを加算して分数画素精度の差分ベクトルを算出する、差分ベクトル算出手段と、
    今回の復号化の対象となる画像ブロックにそれぞれ隣接する既に復号化が完了している複数の画像ブロックの動きベクトルから前記復号化対象画像ブロックの予測ベクトルを算出し、算出した前記予測ベクトルと前記差分ベクトル算出手段にて算出した、前記整数画素精度の差分ベクトルまたは前記分数画素精度の差分ベクトルとを加算して、前記復号化対象画像ブロックの復号化に実際に使用する動きベクトルを生成する、動きベクトル算出手段と、
    を有することを特徴とする動画像復号化装置。
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