JP4214595B2 - 画像変換装置および方法、並びに記録媒体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像変換装置および方法並びに記録媒体に関し、特に、原画像とほぼ同一の画像を生成可能な縮小画像を生成する画像変換装置および方法並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
原画像を構成する画素数よりも少ない画素数から構成される上位階層画像を生成し、この上位階層画像から、原画像とほぼ同一の下位階層画像を生成する(原画像を復元する)する技術が本出願人により提案されている。
【0003】
この提案は、クラス分類適応処理を用いた統合圧縮と呼ばれており、この統合圧縮において、下位階層画像の画素値は、上位階層画像の注目画素を中心とする予測タップの画素値と、注目画素が分類されるクラスコードに対応する予測係数の線形1次結合を演算することにより求められる。なお、注目画素のクラスコードは、注目画素とその近傍の画素から構成されるクラスタップの画素値にADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理が施されて決定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、より原画像に近い下位階層画像を生成可能な上位階層画像を生成するためには、上位階層画像の画素値とクラスコードを、それぞれ変化させて最適な値を探索する必要がある。しかしながら、クラスコードがADRC処理によって決定されることに起因して、上位階層画像の画素値を大幅に変化させたとしても、それに伴うクラスコードの変化の幅は広くない。したがって、クラスコードの変化幅、すなわち探索範囲の外側に最適なクラスコードが存在している可能性がある課題があった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、クラスタップの画素値に非線形なADRC処理を施してクラスコードの探索範囲を広げることにより、最適なクラスコードを探索できるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の画像変換装置は、複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置において、前処理として、前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、
前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理手段と、デコード処理として、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理手段と、前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出手段と、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新手段と、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新手段と、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画 像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新するクラス分類情報更新手段とを含み、前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される
【0007】
本発明の第1の画像変換方法は、複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置の画像変換方法において、前処理として、前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理ステップと、デコード処理として、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理ステップと、前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新す クラス分類情報更新ステップとを含み、前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される
【0008】
本発明の第1の記録媒体は、複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置の制御用のプログラムであって、前処理として、前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理ステップと、デコード処理として、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理ステップと、前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新ステップと、前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新 するクラス分類情報更新ステップとを含み、前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される処理を画像変換装置のコンピュータに実行させるプログラムが記録されている
【0009】
本発明の第2の画像変換装置は、原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置において、前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定手段と、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出手段と、み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出手段と、生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算手段とを含み、クラスコード生成手段は、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する
【0010】
本発明の第2の画像変換方法は、原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置の画像変換方法において、前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定ステップと、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出ステップと、み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出ステップと、生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算ステップとを含み、クラスコード生成ステップは、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する
【0011】
本発明の第2の記録媒体は、原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置の制御用のプログラムであって、前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定ステップと、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出ステップと、み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出ステップと、生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算ステップとを含み、クラスコード生成ステップは、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する処理を画像変換装置のコンピュータに実行させるプログラムが記録されている
【0012】
本発明の第1の画像変換装置および方法、並びに記録媒体のプログラムにおいては、前処理として、初期の上位階層画像が生成されて上位階層画像メモリに記憶され、また、予測係数が生成され、生成された予測係数がクラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶される。そして、デコード処理として、上位階層画像から原画像と同じ画素数から成る下位階層画像が演算され、原画像と下位階層画像の S/N の変化に応じ、上位階層画像の画素データの上位側ビット列の画素値が更新される。また、上位階層画像の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報が更新される。さらに、予測係数が更新される。なお、クラス分類情報に基づいて生成されるクラスコードの生成は、クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される非線形な ADRC 処理により実行される。
【0013】
本発明の第2の画像変換装置および方法、並びに記録媒体のプログラムにおいては、上位階層画像の画素が順次、着目画素に指定され、着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップが上位階層画像から抽出され、クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報が読み出され、読み出された複数の前記クラス分類用情報に非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードが生成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を適用したエンコーダの構成例について、図1を参照して説明する。なお、このエンコーダ1に入力される原画像は、1画素当たり8ビットの画素値を有し、エンコーダ1によって生成される上位階層画像も1画素当たり8ビットの情報量(画素データ)を有するものとする。
【0015】
また、以下において、着目画素は、画素値の更新が行われずに位置を特定するために指定される画素とし、注目画素は、位置を特定するために指定され、かつ、画素値が更新される画素とする。
【0016】
このエンコーダ1に入力される原画像は、前処理回路2、画素値更新回路6、予測係数更新回路7、クラスコード選択回路8、および収束判定回路10に供給される。前処理回路2は、供給された原画像を用い、初期上位階層画像を生成して上位階層画像メモリ3に記憶させ、初期予測係数テーブルを生成して予測係数メモリ4に記憶させる。
【0017】
上位階層画像メモリ3は、記憶している上位階層画像をセレクタ5に出力する。また、上位階層画像メモリ3は、画素値更新回路6から入力される画素値(4ビット)を用いて、それまで記憶していた上位階層画像のMSB(Most Significant Bit)側の4ビットを更新し、クラスコード選択回路8から入力されるクラス分類用情報(4ビット)を用いて、それまで記憶していた上位階層画像のLSB(Least Significant Bit)側の4ビットを更新する。
【0018】
予測係数メモリ4は、予測係数をクラスコードに対応付けて記憶しており、記憶している予測係数を画素値更新回路6、クラスコード選択回路8、デコード回路9、および収束判定回路10に供給する。また、予測係数メモリ4は、予測係数更新回路7から入力される予測係数を用いて、それまで記憶していた予測係数を更新する。
【0019】
セレクタ5は、更新回数カウンタ11から入力される制御信号に対応して、上位階層画像メモリ3から入力された上位階層画像を、デコード回路9および収束判定回路10の他、画素値更新回路6、予測係数更新回路7、クラスコード選択回路8に、順次、出力する。
【0020】
画素値更新回路6は、原画像および予測係数を用いて、セレクタ5から入力された上位階層画像の画素の画素値(画素データ(8ビット)のMSB側の4ビット)を更新し、上位階層画像に出力する。予測係数更新回路7は、セレクタ5から入力された上位階層画像、および原画像を用いて予測係数を生成し、予測係数メモリ4に出力する。
【0021】
クラスコード選択回路8は、セレクタ5から入力された上位階層画像の所定の注目画素のクラス分類用情報(画素データ(8ビット)のLSB側の4ビット)を変化させることにより、注目画素の最適なクラスコードを検索し、最適なクラスコードに対応するクラス分類用情報(4ビット)を上位階層画像メモリ3に出力する。
【0022】
デコード回路9は、セレクタ5から入力された上位階層画像と予測係数メモリ4に記憶されている予測係数を用いて下位階層画像を生成し、収束判定回路10に出力する。
【0023】
収束判定回路10は、デコード回路9から入力された下位階層画像の原画像に対するS/Nを演算し、さらにその増加量を求めて、S/Nの増加が収束していると判定した場合、セレクタ5から入力された上位階層画像および予測係数メモリ4から入力された予測係数テーブルを後段に出力する。また、収束判定回路10は、更新カウンタ11から制御信号が入力された場合も、セレクタ5から入力された上位階層画像および予測係数メモリ4から入力された予測係数テーブルを後段に出力する。
【0024】
更新回数カウンタ11は、収束判定回路10、画素値更新回路6、予測係数更新回路7、またはクラスコード選択回路8が、それぞれの処理を終了したことに対応して、セレクタ5に制御信号を出力するとともに、その制御信号を出力した回数をカウントし、カウントした値が所定の数に達したとき、収束判定回路10に制御信号を出力する。
【0025】
次に、エンコーダ1の動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。このエンコード処理は、原画像がエンコーダ1に入力されたときに開始される。ステップS1において、前処理回路2は、入力された原画像を用いて前処理を実行する。
【0026】
この前処理は、図3に示すように、ステップS11,S12から成る。ステップS11の初期上位階層画像生成処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。ステップS21において、前処理回路2は、入力された原画像を所定のサイズ(例えば、図5に示すように3×3画素)のブロックに分割する。
【0027】
ステップS22において、前処理回路2は、ステップS21で分割したブロックに含まれる複数(いまの場合、9個)の画素の画素値を平均し、その平均値を初期上位階層画像の1個の画素の画素値として、図6に示すように、上位階層画像データ(8ビット)のMSB側の4ビットに記録する。
【0028】
ただし、原画像の平均値は8ビット、すなわち256階調であるので、これを4ビット(16階調)で表現するために、単に、平均値を示す8ビットのMSB側の4ビットを用いるのではなく、平均値を16で除算し、所定のオフセット値(例えば、7または8)を加算した値を4ビット化する。
【0029】
また、前処理回路2は、上位階層画像の画素データ(8ビット)のLSB側の4ビットにクラス分類用情報として、任意の値(例えば、乱数)を記録する。
【0030】
なお、初期上位階層画像の画素値を決定する方法は、上述したような平均化による方法ではなく、間引きやガウシアンフィルタを用いた方法でもかまわない。
【0031】
図3に戻る。このようなステップS11の処理の後、ステップS12で初期予測係数生成処理が実行される。この処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。ステップS31において、前処理回路2は、図3のステップS11で生成された初期上位階層画像の1個の画素を着目画素に決定する。
【0032】
ステップS32において、前処理回路2は、着目画素に対応するクラスタップ(例えば、着目画素とその上下左右に位置する合計5個の画素)のクラス分類用情報(各4ビット)を抽出する。
【0033】
ステップS33において、前処理回路2は、ステップS32で抽出した5個のクラス分類用情報(各4ビット)に、非線形な1ビットADRC処理を施して、それぞれを1ビットに変換し、それらを例えば、画素の位置に対応する所定の順序で並べることにより、5ビットのクラスコードを取得する。
【0034】
ここで、非線形なADRC処理について説明する。非線形なADRC処理においては、抽出された5画素分のクラス分類用情報(各4ビット)に対して非線形なパラメータが割り当てられる(以下において、クラス分類用情報Xに対して非線形なパラメータYが割り当てられていることを(X;Y)と記述する)。
【0035】
すなわち、例えば、(0000;−60),(0001;−24),(0010;−15,(0011;−8),(0100;−4),(0101;−2),(0110;−1),(0111;0),(1000;1),(1001;2),(1010;4),(1011;8),(1100;15),(1101;24),(1110;60),(1111;80)のように、等間隔なクラス分類用情報に対して、異なる間隔のパラメータが割り当てられる。
【0036】
5個のクラス分類用情報に対して割り当てられた5個のパラメータのダイナミックレンジをDR、パラメータの値をL、再量子化コードをQ、再量子化コードQのビット割当をk(いまの場合、k=1)とするとき、次式が演算される。
Q={(L−Min)×2k/DR}
DR=Max−Min+1
【0037】
なお、ここで{}は切り捨て処理を意味している。また、MaxとMinは、5個のパラメータの最大値と最小値をそれぞれ表している。この非線形なADRC処理により、5個のパラメータL1乃至L5が、それぞれ1ビット(k=1)の再量子化コードQ1乃至Q5に変換される。この再量子化コードQ1乃至Q5を所定の順序で配置することにより、5ビットのクラスコードが生成される。以下、このような処理を非線形1ビットADRC処理と記述する。
【0038】
図7の説明に戻る。ステップS34において、前処理回路2は、着目画素を中心とする所定のサイズ(例えば、5×5画素)の予測タップの画素値を抽出する。ステップS35において、前処理回路2は、既知である原画像および予測タップの画素値、並びに未知である予測係数から成る正規方程式を生成する。
【0039】
ステップS36において、前処理回路36は、初期上位階層画像の全ての画素を着目画素としたか否かを判定し、全ての画素を着目画素としたと判定するまで、ステップS31乃至S36の処理を繰り返す。ステップS36において、全ての画素を着目画素としたと判定された場合、ステップS37に進む。
【0040】
ステップS37において、前処理回路37は、ステップS35で生成された正規方程式を、5ビットのクラスコード毎に生成し、その方程式に最小自乗法を適用して32種類の予測係数を取得する。
【0041】
ステップS38において、前処理回路2は、5ビットのクラスコードに対応する32種類の予測係数を予測係数メモリ4に出力する。また、前処理回路2は、MSB側の4ビットが画素値であり、LSB側の4ビットがクラス分類用情報である画素データから成る初期上位階層画像を上位階層画像メモリ3に出力する。
【0042】
なお、上述した処理以外に初期予測係数を生成する方法として、5ビットで表されるクラスコードに乱数を対応付けてもかまわない。
【0043】
図2に戻る。以上のようにして、ステップS1の前処理が行われた後、ステップS2において、デコード処理が行われる。すなわち、上位階層画像メモリ3からセレクタ5に入力された上位階層画像は、更新回数カウンタ11からの制御信号に対応して、デコード回路9に供給される。デコード回路9は、セレクタ5から入力された上位階層画像(いまの場合、初期上位階層画像)と、予測係数メモリ4から供給される予測係数テーブル(いまの場合、初期予測係数テーブル)を用いて下位階層画像を生成し、収束判定回路10に出力する。なお、下位階層画像の画素としては、図5に示すように、上位階層画像の1個の着目画素に対して、対応する位置の下位階層画像の画素iを中心とする3×3画素(画素a乃至i)が生成される。なお、デコード回路9の構成と動作については、図16および図17を参照して後述する。
【0044】
ステップS3において、収束判定回路10は、デコード回路9から入力された下位階層画像の原画像に対するS/Nを演算し、さらに、その増加量を求めて、S/Nの増加量が収束しているか否かを判定する。S/Nの増加量が収束していると判定された場合、または、更新回数カウンタ11からの制御信号が受信された場合、ステップS7に進む。また、S/Nの増加量が収束していないと判定され、かつ、更新回数カウンタ11からの制御信号が受信されていない場合、ステップS4に進む。
【0045】
いまの場合、1回目にデコードされた下位階層画像に対する収束判定処理であるので、S/Nの増加量は演算されない。また、更新回数カウンタ11からの制御信号も受信されていないので、ステップS4に進む。
【0046】
収束判定回路10の判定処理が終了したことに対応して、更新回数カウンタ11は、セレクタ5に制御信号を出力する。
【0047】
ステップS4において、上位階層画像メモリ3からセレクタ5に入力された上位階層画像は、更新回数カウンタ11からの制御信号に対応して、画素値更新回路6に供給される。画素値更新回路6は、入力された上位階層画像の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を更新する。
【0048】
この画素値更新処理について説明する前に、画素値更新回路6の構成例について、図8および図9を参照して説明する。セレクタ5から入力された上位階層画像は、画素値更新回路6において、上位階層画像メモリ21に記憶される。上位階層画像メモリ21は、記憶している上位階層画像を最適画素値決定回路22に供給する。また、上位階層画像メモリ21は、最適画素値決定回路22からの最適化された画素値(4ビット)を用いて、それまで記憶していた上位階層画像の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を更新する。全ての画素の画素値が最適化された上位階層画像は、スイッチ24を介して上位階層画像メモリ3に出力される。
【0049】
最適画素値決定回路22には、原画像、および予測係数メモリ4から予測係数テーブルも供給される。最適画素値決定回路22は、注目画素決定回路23から指定された注目画素の画素値を最適化して上位階層画像メモリ21に出力する。注目画素決定回路23は、上位階層画像の画素を、順次、注目画素に決定し、その位置情報を最適画素値決定回路22に出力する。また、注目画素決定回路23は、上位階層画像の全ての画素を注目画素に決定した後、スイッチ24をオンとする制御信号を出力する。
【0050】
図9は、最適画素値決定回路22の詳細な構成例を示している。最適画素値決定回路22においては、注目画素以外の画素の画素値が固定された状態で、注目画素の画素値が最適化される。
【0051】
着目画素決定回路31は、注目画素決定回路23で決定された注目画素の画素値が変化されたことにより、デコードの際に影響を受ける範囲(注目画素が含まれる予測タップの中心の画素が含まれる範囲、以下、影響範囲と記述する)を設定し、その影響範囲内に存在する上位階層画像の画素を順次、着目画素に決定して、その位置情報をクラスタップ抽出回路32、および予測タップ抽出回路34に出力する。また、着目画素決定回路31は、影響範囲内の全ての画素を着目画素に決定した後、スイッチ37をオンとする制御信号を出力する。
【0052】
クラスタップ抽出回路32は、着目画素に対応するクラスタップ(着目画素とその上下左右に位置する画素)のクラス分類用情報(画素データのLSB側の4ビット)を抽出してクラス分類回路33に出力する。
【0053】
クラス分類回路33は、クラスタップ抽出回路32から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、誤差関数生成回路35に出力する。予測タップ抽出回路34は、着目画素に対応する予測タップ(着目画素を中心とする5×5画素)の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を抽出して誤差関数生成回路35に出力する。
【0054】
誤差関数生成回路35は、予測タップの画素値と、クラスコードに対応する予測係数を用いて着目画素に対応する誤差関数を生成し、影響誤差関数レジスタ36に出力する。影響誤差関数レジスタ36は、全ての着目画素に対応する誤差関数を足し合わせて影響誤差関数を生成し、スイッチ37を介して注目画素値演算回路38に出力する。
【0055】
注目画素値演算回路38は、スイッチ37を介して入力された影響誤差関数を解くことにより、注目画素の画素値を演算する。なお、誤差関数および影響誤差関数の詳細については後述する。
【0056】
次に、画素値更新回路6の動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。この画素値更新処理は、セレクタ5から入力された上位階層画像が、画素値更新回路6の上位階層画像メモリ21に記憶されたときに開始される。
【0057】
ステップS51において、注目画素決定回路23は、図11(A)に示すように、上位階層画像の注目画素を決定し、その位置情報を最適画素値決定回路22に出力する。最適画素値決定回路22の着目画素決定回路31は、ステップS52において、注目画素の画素値が変化された際に影響を受ける範囲(影響範囲)を決定する。例えば、予測タップのサイズが5×5画素である場合、図11(B)に示したような注目画素を中心とする5×5画素を含む範囲(この上位階層画像から生成される下位階層画像においては、図11(C)に示すように15×15画素)が影響範囲とされる。
【0058】
ステップS53において、着目画素決定回路31は、影響範囲に含まれる画素のうちの1個の画素を着目画素に決定し、その位置情報をクラスタップ抽出回路32、および予測タップ抽出回路34に出力する。クラスタップ抽出回路32は、着目画素に対応するクラスタップを構成する画素のクラス分類用情報を抽出してクラス分類回路33に出力する。予測タップ抽出回路33は、着目画素に対応する予測タップを構成する画素の画素値を抽出して誤差関数生成回路34に出力する。
【0059】
ステップS54において、クラス分類回路33は、クラスタップ抽出回路32から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、誤差関数生成回路35に出力する。予測タップ抽出回路34は、着目画素に対応する予測タップの画素値を抽出して誤差関数生成回路35に出力する。
【0060】
ステップS55において、誤差関数生成回路35は、予測タップの画素値と、クラスコードに対応する予測係数を用いて着目画素に対応する誤差関数を生成し、影響誤差関数レジスタ36に出力する。
【0061】
ここで、誤差関数について説明する。上位階層画像の1個の着目画素に対応する、下位階層画像の3×3画素の9個の画素値(予測値)yi’(i=1乃至9)は、次式(1)に示すように、上位階層画像の画素値xと予測係数wの線形1次結合で表すことができる。
i’=wi11+wi22+・・・+wikk+・・・+wi2525
・・・(1)
【0062】
ただし、wi1乃至wi25は、着目画素のクラスコードに対応する予測係数であり、x1乃至x25は、着目画素を中心とする予測タップに含まれる画素の画素値である。特に、画素値wik、予測係数xkは、注目画素の画素値と、それに対応する予測係数である。
【0063】
下位階層画像の画素値(予測値)yi’に対応する原画像の画素値(真値)をyiとすれば、誤差関数Eは、予測値の真値に対する誤差eiの2乗の総和として、次式(2)のように表すことができる。
Figure 0004214595
【0064】
ただし、式(2)の右辺左端のΣは、i=1乃至9の総和を示しており、括弧内のΣは、j=1乃至25(j=kを除く)の総和を示している。
【0065】
ところで、式(2)において、注目画素の画素値xkは最適化される値、すなわち変数であり、真値yi、予測係数wij,wik、および画素値xjは既知の値である。したがって、式(2)は、次式(3)に示すように、注目画素値xkの2次式として表すことが可能となる。
誤差関数E=a・xk 2+b・xk+c ・・・(3)
【0066】
ただし、a,b,cは、それぞれ、次式の通りである。
a=wk 2
b=−2wk(yi−Σwijj
c=(yi−Σwijj2
【0067】
図10に戻る。ステップS56において、着目画素決定回路31は、影響範囲内の全ての画素を着目画素に決定したか否かを判定し、影響範囲内の全ての画素を着目画素に決定していないと判定した場合、ステップS53に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0068】
その後、ステップS56において、影響範囲内の全ての画素を着目画素に決定したと判定された場合、ステップS57に進む。ステップS57において、着目画素決定回路31は、スイッチ37をオンとする制御信号を出力する。影響誤差関数レジスタ36は、影響範囲内の全ての着目画素に対応する誤差関数E(式(3))を足し合わせて、影響誤差関数Echeck=ΣEを生成し、スイッチ37を介して注目画素値演算回路38に出力する。なお、注目画素の画素値xkの2次式である誤差関数Eの和であるので、次式(4)に示すように、影響誤差関数Echeckも注目画素の画素値xkの2次関数となる。
影響誤差関数Echeck=a’・xk 2+b’・xk+c’ ・・・(4)
【0069】
ステップS58において、注目画素値演算回路38は、2次関数である影響誤差関数Echeckを最小とする画素値xk=−b’/2a’を、注目画素の最適画素値として演算し、上位階層画像メモリ21に出力する。上位階層画像メモリ21は、入力された最適画素値を用い、それまで記憶していた注目画素の画素値を更新する。
【0070】
ステップS59において、注目画素決定回路23は、上位階層画像の全ての画素を注目画素に決定したか否かを判定し、全ての画素を注目画素に決定していないと判定した場合、ステップS51に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0071】
その後、ステップS59において、上位階層画像の全ての画素を注目画素に決定したと判定した場合、注目画素決定回路23は、スイッチ24をオンとする制御信号を出力する。この制御信号に対応してスイッチ24がオンとされ、上位階層画像メモリ21に記憶されている、画素値が最適化された上位階層画像が、後段の上位階層画像メモリ3に出力される。画素値更新回路6の処理が終了したことに対応して、更新回数カウンタ11はセレクタ5に制御信号を出力する。
【0072】
図2に戻る。以上のようにして、ステップS4で画素値更新処理が行われた後、ステップS5において、上位階層画像メモリ3からセレクタ5に入力された上位階層画像は、更新回数カウンタ11からの制御信号に対応して、予測係数更新回路7に供給される。予測係数更新回路7は、入力された上位階層画像および原画像を用い、予測係数メモリ4に記憶させる予測係数テーブルを更新する。
【0073】
この予測係数更新処理について説明する前に、予測係数更新回路7の詳細な構成例について、図12を参照して説明する。セレクタ5から入力された上位階層画像は、予測係数更新回路7において、予測タップ抽出回路42およびクラスタップ抽出回路43に供給される。着目画素決定回路41は、上位階層画像の画素を、順次、着目画素に決定し、その位置情報を予測タップ抽出回路42およびクラスタップ抽出回路43に出力する。
【0074】
予測タップ抽出回路42は、着目画素に対応する予測タップ(着目画素を中心とする5×5画素)の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を抽出して正規方程式生成回路46に出力する。クラスタップ抽出回路43は、着目画素に対応するクラスタップ(着目画素とその上下左右に位置する画素)のクラス分類用情報(画素データのLSB側の4ビット)を抽出してクラス分類回路44に出力する。クラス分類回路44は、クラスタップ抽出回路43から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、正規方程式生成回路46に出力する。
【0075】
教師データ抽出回路45は、原画像から教師データ(生成される下位階層画像の画素値に対応する真値)を抽出して正規方程式生成回路46に出力する。正規方程式生成回路46は、着目画素のクラスコード毎に、既知である教師データおよび予測タップの画素値、並びに、未知である予測係数から成る正規方程式を生成して、予測係数演算回路47に出力する。
【0076】
予測係数演算回路47は、入力された正規方程式に最小自乗法を適用して5ビットのクラスコードに対応する32種類の予測係数(予測係数テーブル)を演算し、予測係数メモリ4に出力する。
【0077】
次に、予測係数更新回路7の動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。この予測係数更新処理は、セレクタ5から予測係数更新回路7に、上位階層画像が入力されたときに開始される。
【0078】
ステップS61において、着目画素決定回路41は、上位階層画像の1個の画素を着目画素に決定し、その位置情報を予測タップ抽出回路42およびクラスタップ抽出回路43に出力する。予測タップ抽出回路42は、着目画素に対応する予測タップの画素値を抽出して正規方程式生成回路46に出力する。クラスタップ抽出回路43は、着目画素に対応するクラスタップのクラス分類用情報を抽出してクラス分類回路44に出力する。
【0079】
ステップS62において、クラス分類回路44は、クラスタップ抽出回路43から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、正規方程式生成回路46に出力する。
【0080】
ステップS63において、教師データ抽出回路45は、教師データとしての原画像の画素値を抽出して正規方程式生成回路46に出力する。正規方程式生成回路46は、着目画素のクラスコード毎に、既知である教師データおよび予測タップの画素値、並びに未定である予測係数を用いて正規方程式を生成して、予測係数演算回路47に出力する。
【0081】
ステップS64において、着目画素決定回路41は、上位階層画像の全ての画素を着目画素としたか否かを判定し、全ての画素を着目画素としていないと判定した場合、ステップS61に戻り、それ以降の処理が繰り返される。その後、ステップS64において、全ての画素を着目画素としたと判定された場合、ステップS65に進む。
【0082】
ステップS65において、予測係数演算回路47は、ステップS63で正規方程式生成回路46が生成した正規方程式に最小自乗法を適用して5ビットのクラスコードに対応する32種類の予測係数を演算する。ステップS66において、予測係数演算回路47は、得られた予測係数(予測係数テーブル)を予測係数メモリ4に出力する。予測係数メモリ4は、入力された予測係数テーブルを用いて、それまで記憶していた予測係数テーブルを更新する。予測係数更新回路6の処理が終了したことに対応して、更新回数カウンタ11はセレクタ5に制御信号を出力する。
【0083】
図2に戻る。以上のようにして、ステップS5で予測係数更新処理が実行された後、ステップS6において、上位階層画像メモリ3からセレクタ5に入力された上位階層画像は、更新回数カウンタ11からの制御信号に対応して、クラスコード選択回路8に供給される。クラスコード選択回路8は、入力された上位階層画像の各画素に対して、予測係数メモリ4に記憶されている32種類の予測係数のうちの最適なものを選択する。
【0084】
このクラスコード選択処理について説明する前に、クラスコード選択回路8の詳細な構成例について、図14を参照して説明する。着目画素決定回路51は、上位階層画像の画素を、順次、着目画素に決定し、その位置情報を予測タップ抽出回路52およびクラスタップ抽出回路53に出力する。予測タップ抽出回路52は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップ(着目画素を中心とする5×5画素)の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を抽出してマッピング回路55に出力する。
【0085】
クラスタップ抽出回路53は、着目画素に対応するクラスタップ(着目画素とその上下左右に位置する画素)のクラス分類用情報(画素データのLSB側の4ビット)を抽出し、得られた5画素分のクラス分類用情報のうちの着目画素のクラス分類用情報をクラス分類用カウンタ60から供給されるカウンタの値に置換して、クラス分類回路54に出力する。クラス分類回路54は、クラスタップ抽出回路53から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路55に出力する。
【0086】
マッピング回路55は、クラス分類回路54から入力されるクラスコードに対応する予測係数を、予測係数メモリ4から読み出して、得られた予測係数と予測タップの画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を下位階層画像の画素値(予測値)として誤差演算回路56に出力する。
【0087】
誤差演算回路56は、マッピング回路55から入力された予測値と、それに対応する原画像の画素値(真値)の誤差(S/N)を演算し、比較器57、およびスイッチ58に出力する。比較器57は、誤差演算回路56から入力される誤差と、最小誤差レジスタ59に記憶されている誤差を比較して、誤差演算回路56から入力される誤差の方が小さい(S/Nが大きい)場合、スイッチ58,61をオンとする制御信号を出力する。また、比較器57は、比較の結果に拘わらず、誤差を比較した後、クラス分類用情報カウンタ60をインクリメントさせる信号を出力する。最小誤差レジスタ59は、スイッチ57を介して入力される誤差を用いて、それまで記憶していた誤差を更新する。
【0088】
クラス分類用情報カウンタ60は、比較器57から入力される制御信号に対応して4ビットのカウンタの値を1ずつインクリメントし、クラスタップ抽出回路53およびスイッチ61に出力する。また、クラス分類用情報カウンタ60は、カウンタの値が最大値1111になったとき、スイッチ63をオンとする制御信号を出力するとともに、カウンタの値を初期値0000にリセットする。
【0089】
最適クラス分類用情報レジスタ62は、スイッチ61を介して入力されるクラス分類用情報を用いて、それまで記憶していたクラス分類用情報を更新する。したがって、最適クラス分類用情報レジスタ62には、誤差を最小とする予測係数に対応するクラスコードが生成されるクラス分類用情報(最適クラス分類用情報)が保持される。また、最適クラス分類用情報レジスタ62は、保持している最適クラス分類用情報を、スイッチ63を介して、後段の上位階層画像メモリ3に出力する。
【0090】
次に、クラスコード選択回路8の動作について、図15のフローチャートを参照して説明する。このクラスコード選択処理は、セレクタ5からクラスコード選択回路8に上位階層画像が入力されたときに開始される。
【0091】
ステップS71において、着目画素決定回路51は、上位階層画像の1個の画素を着目画素に決定し、その位置情報を予測タップ抽出回路52およびクラスタップ抽出回路53に出力する。ステップS72において、予測タップ抽出回路52は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップの画素値を抽出してマッピング回路55に出力する。
【0092】
ステップS73において、クラス分類用情報カウンタ60は、カウンタの初期値0000を、クラスタップ抽出回路53に出力する。ステップS74において、クラスタップ抽出回路53は、着目画素に対応するクラスタップのクラス分類用情報を抽出し、得られた5画素分のクラス分類用情報のうちの着目画素のクラス分類用情報をクラス分類用カウンタ60から供給されたカウンタの値に置換して、クラス分類回路54に出力する。ステップS75において、クラス分類回路54は、クラスタップ抽出回路53から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路55に出力する。
【0093】
ステップS76において、マッピング回路55は、クラス分類回路54から入力されたクラスコードに対応する予測係数を、予測係数メモリ4から読み出して、得られた予測係数と予測タップの各画素の画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を下位階層画像の画素値(予測値)として誤差演算回路56に出力する。
【0094】
ステップS77において、誤差演算回路56は、マッピング回路53から入力された予測値と、それに対応する原画像の画素値(真値)との誤差(S/N)を演算して、比較器57およびスイッチ58に出力する。比較器57は、誤差演算回路56から入力された誤差と最小誤差レジスタ59に記憶されている誤差とを比較して、誤差演算回路56から入力された誤差の方が小さい(S/Nが大きい)場合、スイッチ58,61をオンとする制御信号を出力する。この制御信号に対応して、スイッチ61がオンとされ、クラス分類用情報カウンタ60のカウンタの値が、スイッチ61を介して最適クラス分類用情報レジスタ62に転送されて記憶される。また、スイッチ58がオンとされ、誤差演算回路54のそのときの出力が最小誤差レジスタ59に転送されて記憶される。また、比較器57は、クラス分類用情報カウンタ60にインクリメント信号を出力する。
【0095】
このインクリメント信号に対応して、クラス分類用情報カウンタ60は、ステップS78において、カウンタの値が最大値1111よりも小さいか否かを判定し、カウンタの値が最大値1111よりも小さいと判定した場合、ステップS79において、カウンタの値を1だけインクリメントし、クラスタップ抽出回路53およびスイッチ61に出力する。
【0096】
その後、ステップS78において、カウンタの値が最大値1111よりも小さくないと判定されるまで、ステップS74乃至S79の処理が繰り返され、カウンタの値が最大値1111よりも小さくない(カウンタの値が最大値1111である)と判定された場合、ステップS80に進む。
【0097】
ステップS80において、クラス分類用情報カウンタ60は、スイッチ63をオンとする制御信号を出力するとともに、カウンタの値を初期値0000にリセットする。この制御信号に対応してスイッチ63がオンとされ、最適クラス分類用情報レジスタ62に保持されている、着目画素の最適なクラス分類用情報が、後段の上位階層画像メモリ3に出力される。上位階層画像メモリ3は、入力された最適なクラス分類用情報を用いて、対応する画素の画素データのLSB側の4ビットを書き換える。
【0098】
ステップS81において、着目画素決定回路51は、上位階層画像の全ての画素を着目画素としたか否かを判定し、全ての画素を着目画素としていないと判定した場合、ステップS71に戻り、それ以降の処理が繰り返される。その後、ステップS81において、全ての画素を着目画素としたと判定された場合、図2のステップS2に戻る。
【0099】
図2のステップS2のデコード処理について説明する前に、デコード回路9の詳細な構成例について、図16を参照して説明する。着目画素決定回路71は、上位階層画像の画素を順次、着目画素に決定し、その位置情報をクラスタップ抽出回路72および予測タップ抽出回路74に出力する。
【0100】
クラスタップ抽出回路72は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応するクラスタップ(着目画素とその上下左右に位置する画素)のクラス分類用情報(画素データのLSB側の4ビット)を抽出してクラス分類回路73に出力する。クラス分類回路73は、クラスタップ抽出回路72から入力される5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路75に出力する。予測タップ抽出回路74は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップ(着目画素を中心とする5×5画素)の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を抽出してマッピング回路75に出力する。
【0101】
マッピング回路75は、クラス分類回路73から入力されるクラスコードに対応する予測係数を、予測係数メモリ4から読み出して、得られた予測係数と予測タップの画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を下位階層画像の画素値(予測値)として下位階層画像メモリ76に出力する。
【0102】
下位階層画像メモリ76は、マッピング回路75から入力される下位階層画像の画素値を記憶し、記憶した画素値をフレーム単位で後段の収束判定回路10に出力する。
【0103】
次に、デコード回路9の動作について、図17のフローチャートを参照して説明する。このデコード処理は、セレクタ5からデコード回路9に上位階層画像が入力されたときに開始される。
【0104】
ステップS91において、着目画素決定回路71は、上位階層画像の1個の画素を、着目画素に決定し、その位置情報をクラスタップ抽出回路72および予測タップ抽出回路74に出力する。クラスタップ抽出回路72は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応するクラスタップのクラス分類用情報を抽出してクラス分類回路73に出力する。予測タップ抽出回路74は、セレクタ5より入力された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップの画素値を抽出してマッピング回路75に出力する。
【0105】
ステップS92において、クラス分類回路73は、クラスタップ抽出回路72から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路75に出力する。
【0106】
ステップS93において、マッピング回路75は、クラス分類回路73から入力されたクラスコードに対応する予測係数を、予測係数メモリ4から読み出して、得られた予測係数と予測タップの画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を下位階層画像の画素値(予測値)として下位階層画像メモリ76に出力する。
【0107】
ステップS94において、着目画素決定回路71は、上位階層画像の全ての画素を着目画素としたか否かを判定し、全ての画素を着目画素としていないと判定した場合、ステップS91に戻り、それ以降の処理が繰り返される。その後、ステップS94において、全ての画素を着目画素としたと判定された場合、ステップS95に進む。ステップS95において、下位階層画像メモリ76は、記憶している下位階層画像の画素値を、後段の収束判定回路10に出力する。
【0108】
図2に戻る。再び、ステップS3において、収束判定回路10により、デコード回路9から入力された下位階層画像と原画像のS/Nとその増加量が演算されて、S/Nの増加量が収束しているか否かが判定され、S/Nの増加量が収束していると判定されるか、または、更新回数カウンタ11からの制御信号が受信されるまで、ステップS2乃至S6の処理が繰り返される。
【0109】
その後、ステップS3において、S/Nの増加量が収束していると判定された場合、または、更新回数カウンタ11からの制御信号が受信された場合、ステップS7に進む。ステップS7において、収束判定回路10は、最適な上位階層画像および予測係数テーブルを、図示せぬ媒体を介してデコーダ81(図18)に出力する。
【0110】
以上のように、エンコーダ1は、生成する上位階層画像の画素データ(8ビット)のMSB側の4ビットを画素値とし、LSB側の4ビットをクラス分類用情報としているので、一方の値を最適化するときに他方の値が変化されることがなく、それぞれを独立して最適化することが可能である。
【0111】
図18は、エンコーダ1で生成された上位階層画像から原画像を復元するデコーダの構成例を示している。このデコーダ81において、エンコーダ1で生成された上位階層画像は、クラスタップ抽出回路83および予測タップ抽出回路85に供給され、予測係数テーブルは、マッピング回路86に供給される。
【0112】
着目画素決定回路82は、上位階層画像の画素を順次、着目画素に決定し、その位置情報をクラスタップ抽出回路83および予測タップ抽出回路85に出力する。クラスタップ抽出回路83は、エンコーダ1で生成された上位階層画像から、着目画素に対応するクラスタップ(着目画素とその上下左右に位置する画素)のクラス分類用情報(画素データのLSB側の4ビット)を抽出してクラス分類回路84に出力する。クラス分類回路84は、クラスタップ抽出回路83から入力される5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路86に出力する。予測タップ抽出回路85は、エンコーダ1で生成された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップ(着目画素を中心とする5×5画素)の画素値(画素データのMSB側の4ビット)を抽出してマッピング回路86に出力する。
【0113】
マッピング回路86は、クラス分類回路84から入力されるクラスコードに対応する予測係数を、エンコーダ1で生成された予測係数テーブルから読み出して、得られた予測係数と予測タップの画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を原画像の画素の復元値として画像メモリ87に出力する。
【0114】
画像メモリ87は、マッピング回路86から入力される原画像の画素の復元値を記憶し、記憶した復元値をフレーム単位で、例えばモニタ(図示せず)に出力する。
【0115】
次に、デコーダ81の動作について、図19のフローチャートを参照して説明する。このデコード処理は、エンコーダ1からの予測係数テーブルがマッピング回路86に供給された後、順次入力される上位階層画像に対して実行される。
【0116】
ステップS101において、着目画素決定回路82は、上位階層画像の1個の画素を、着目画素に決定し、その位置情報をクラスタップ抽出回路83および予測タップ抽出回路85に出力する。クラスタップ抽出回路83は、エンコーダ1で生成された上位階層画像から、着目画素に対応するクラスタップのクラス分類用情報を抽出してクラス分類回路84に出力する。予測タップ抽出回路85は、エンコーダ1で生成された上位階層画像から、着目画素に対応する予測タップの画素値を抽出してマッピング回路86に出力する。
【0117】
ステップS102において、クラス分類回路84は、クラスタップ抽出回路83から入力された5画素分のクラス分類用情報に、非線形1ビットADRC処理を適用して5ビットのクラスコードを生成し、マッピング回路86に出力する。
【0118】
ステップS103において、マッピング回路86は、クラス分類回路84から入力されたクラスコードに対応する予測係数を、エンコーダ1で生成された予測係数テーブルから読み出して、得られた予測係数と予測タップの画素値との線形1次結合を演算し、演算結果を原画像の画素の復元値として画像メモリ87に出力する。
【0119】
ステップS104において、着目画素決定回路82は、上位階層画像の全ての画素を着目画素としたか否かを判定し、全ての画素を着目画素としていないと判定した場合、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。その後、ステップS104において、全ての画素を着目画素としたと判定された場合、ステップS105に進む。ステップS105において、画像メモリ87に記憶されている復元された原画像が、図示せぬモニタに出力される。
【0120】
次に、従来の(非線形ではない)ADRC処理に対する、非線形なADRC処理の効果について、図20を参照して説明する。従来のADRC処理では、例えば、画素値のような等間隔な値に対して処理を実行していた。したがって、クラスタップに含まれる画素のうちの1個の画素の画素値を若干変動させた場合、それに対応するクラスコードの変動幅は、例えば図20の範囲Bのように狭い。これに対して、本発明の非線形なADRC処理では、異なる間隔を持つパラメータに対してADRC処理を実行している。したがって、クラスタップに含まれる画素のうちの1個の画素の画素値を若干変動させた場合、それに対応するクラスコードの変動幅は、図20の範囲Aのように、範囲Bに比較して広くなる。よって、非線形なADRC処理によれば、範囲Bにおいて最適であると思われていたクラスコードbではなく、真に最適なクラスコードaを検索することが可能となる。
【0121】
なお、本実施の形態においては、非線形なADRC処理の再量子化コードQのビット割当kを1ビットとしたが、ビット割当kは1ビットに限られるものではない。
【0122】
なお、本実施の形態においては、画素データを8ビットとして、そのMSB側の4ビットを画素値、LSB側の4ビットをクラス分類用情報としたが、これらのビット数は変更してもかまわない。
【0123】
また、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、様々な変形や応用例が考えられる。したがって、本発明の主旨は本実施の形態に限定されるものではない。
【0124】
なお、上記各処理を行うコンピュータプログラムは、磁気ディスク、CD-ROM等の情報記録媒体よりなる提供媒体のほか、インターネット、デジタル衛星などのネットワーク提供媒体を介してユーザに提供することができる。
【0125】
【発明の効果】
以上のように、本発明の第1の画像変換装置および方法、並びに記録媒体のプログラムによれば最適なクラスコードを探索することが可能となり、原画像を復元可能な上位階層画像を生成することが可能となる。
【0126】
また、本発明の第2の画像変換装置および方法、並びに記録媒体のプログラムによれば、上位階層画像から原画像を復元することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したエンコーダ1の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のエンコーダ1の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図1の前処理回路2の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図3のステップS11の詳細を説明するフローチャートである。
【図5】画素の配置を説明するための図である。
【図6】画素データを説明するための図である。
【図7】図3のステップS12の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】図1の画素値更新回路6の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の最適画素値決定回路22の構成例を示すブロック図である。
【図10】図1の画素値更新回路6の動作を説明するフローチャートである。
【図11】画素の配置を説明するための図である。
【図12】図1の予測係数更新回路7の構成例を示すブロック図である。
【図13】図1の予測係数更新回路7の動作を説明するフローチャートである。
【図14】図1のクラスコード選択回路8の構成例を示すブロック図である。
【図15】図1のクラスコード選択回路8の動作を説明するフローチャートである。
【図16】図1のデコード回路9の構成例を示すブロック図である。
【図17】図1のデコード回路9の動作を説明するフローチャートである。
【図18】図1のエンコーダ1に対応するデコータ81の構成例を示すブロック図である。
【図19】図18のデコーダ81の動作を説明するフローチャートである。
【図20】非線形なADRC処理の効果を説明するための図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ, 2 前処理回路, 3 上位階層画像メモリ, 4 予測係数メモリ, 5 セレクタ, 6 画素値更新回路, 7 予測係数更新回路, 8 クラスコード選択回路, 9 デコード回路, 10 収束判定回路,11 更新回数カウンタ, 81 デコーダ, 82 着目画素決定回路, 83 クラスタップ抽出回路, 84 クラス分類回路, 85 予測タップ抽出回路, 86 マッピング回路, 87 画像メモリ

Claims (6)

  1. 複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置において、
    前処理として、
    前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、
    前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、
    同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、
    生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理手段と、
    デコード処理として、
    前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、
    前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、
    前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理手段と、
    前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出手段と、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新手段と、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同 一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新手段と、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新するクラス分類情報更新手段とを含み、
    前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される
    画像変換装置。
  2. 複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置の画像変換方法において、
    前処理として、
    前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、
    前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、
    同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、
    生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理ステップと、
    デコード処理として、
    前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、
    前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、
    前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理ステップと、
    前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前 記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新するクラス分類情報更新ステップとを含み、
    前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される
    画像変換方法。
  3. 複数の画素からなる原画像を、前記原画像に復元するための、前記原画像より少ない画素からなり、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す上位階層画像に変換する画像変換装置の制御用のプログラムであって、
    前処理として、
    前記原画像を所定のサイズの画素ブロックに分割し、前記画素ブロックに属する複数の画素の平均または間引きにより、前記上位階層画像の1画素の画素値を決定して前記画素データの上位側ビット列とし、前記画素データの下位側ビット列を所定の値とすることによって初期の前記上位階層画像を生成して上位階層画像メモリに記憶させ、
    前記初期の上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記初期の上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 処理を適用してクラスコードを生成し、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記初期の上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、未知である予測係数とからなる正規方程式を生成し、
    同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を生成し、
    生成した前記予測係数を前記クラスコードに対応付けて予測係数メモリに記憶させる前処理ステップと、
    デコード処理として、
    前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、
    前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、前記非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、生成した前記クラスコードに対応する前記予測係数を前記予測係数メモリから取得し、
    前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、
    前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値と、前記クラスコードに対応する前記予測係数との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算するデコード処理ステップと、
    前記原画像と前記下位階層画像の S/N の変化を検出する検出ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、注目画素とし、前記下位階層画像のうち、前記注目画素の画素値の変化が影響を及ぼす影響範囲の画素値を前記デコード処理により生成し、生成した前記影響範囲の画素値と前記原画像の対応する範囲の画素値との誤差が前記影響範囲単位で最小となるように、前記注目画素の画素値を決定し、決定した画素値を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記注目画素の画素データの上位側ビット列を更新する領域画素値更新ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素に対応する前記クラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報に、非線形な ADRC 処理を適用してクラスコードを生成し、前記着目画素に対応する前記予測タップを前記上位階層画像から抽出し、既知である前記原画像の画素値と、既知である前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値と、更新する予測係数とからなる正規方程式を再度生成し、同一のクラスコードが生成された着目画素毎に前記正規方程式を解くことによって各クラスコードに対応する前記予測係数を再度生成し、再度生成した前記予測係数を用いて前記予測係数メモリに記憶されている前記予測係数を更新する予測係数更新ステップと、
    前記 S/N の増加量が収束していない場合、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の画素を順次、着目画素とし、前記着目画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類情報を変更しつつ前記デコード処理を複数回行い、各デコード処理の結果として得られる前記下位階層画像の画素値と、前記原画像の画素値との誤差が参照となったときの前記クラス分類情報を用いて、前記上位階層画像メモリに記憶されている前記上位階層画像の着目画素の画素データの下位側ビット列を更新するクラス分類情報更新ステップとを含み、
    前記非線形な ADRC 処理では、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理が適用されて前記クラスコードが生成される
    処理を画像変換装置のコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体。
  4. 原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置において、
    前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定手段と、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出手段と、
    み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出手段と、
    生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算手段とを含み、
    クラスコード生成手段は、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する
    画像変換装置。
  5. 原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置の画像変換方法において、
    前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定ステップと、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出ステップと、
    み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出ステップと、
    生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算ステップとを含み、
    クラスコード生成ステップは、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する
    画像変換方法。
  6. 原画像から変換された、前記原画像より少ない画素からなる上位階層画像であって、各画素の所定のビット列から成る画素データの上位側ビット列が画素値を示し、前記画素データの前記上位側ビット列以外の下位側ビット列がクラス分類用情報を示す前記上位階層画像を、前記原画像に相当する下位階層画像に変換する画像変換装置の制御用のプログラムであって、
    前記上位階層画像の画素を順次、着目画素指定する指定ステップと、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成るクラスタップを前記上位階層画像から抽出し、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列のクラス分類情報を読み出すクラスタップ抽出ステップと、
    み出され複数の前記クラス分類用情報に非線形なADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理を適用してクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
    前記着目画素とその近傍の複数の画素から成る予測タップを前記上位階層画像から抽出し、前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位側ビット列の画素値を読み出す予測タップ抽出ステップと、
    生成された前記クラスコードに対応する予測係数を予め用意されている予測係数メモリから取得し、取得した前記予測係数と、読み出された前記予測タップを構成する複数の画素の画素データの上位ビット列の画素値との線形1次結合により、前記原画像と同じ画素数から成る下位階層画像の画素値を演算する演算ステップとを含み、
    クラスコード生成ステップは、前記非線形な ADRC 処理として、前記クラスタップを構成する複数の画素の画素データの下位側ビット列の前記クラス分類用情報が取り得る等間隔な各値に対して、予め割り当てられている非等間隔なパラメータに ADRC 処理を適用して前記クラスコードを生成する
    処理を画像変換装置のコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体。
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