JP5343797B2 - 増幅回路 - Google Patents
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Description
一方、増幅回路の種類には、D級増幅回路のほか、A級、B級、AB級等々のアナログの増幅回路があることが知られている。これらの区別は、主に、増幅回路の動作点の別(バイアスの大きさ)に応じたものである。
また、増幅回路は、回路の接続方式に応じて分類されることもあり、その中の1つとしては、SEPP(SingLe Ended Push-PuLL)接続方式等を含むプッシュプル増幅回路が含まれることが広く知られている。
すなわち、前述のD級増幅回路以外のA級等の増幅回路を用いる場合は、既に述べたようなD級増幅回路を利用することによる各種利点は当然には享受できない。
加えて、これらの増幅回路では、増幅素子を駆動するための電源回路が出力する電源の変動等の外乱に注意を払う必要がある。また、増幅すべき入力信号と、電源回路との間には、一般的にいって常に関連性が持たされているわけでは必ずしもないので、入力信号の状態の如何に関わらず、電力が消費される場合が考えられ、その結果、増幅回路の消費電力が増大するおそれがある。
この態様によれば、第1乃至第6トランジスタの制御をより的確に行うことができる。また、これにより当然、増幅部のための電源電圧の生成はより好適に行われる。
以下では、本発明に係る第1の実施の形態について図1乃至図7を参照しながら説明する。
本発明の第1実施形態の増幅回路100は、図1に示すように、電源回路部20及び増幅部50を備える。このうち電源回路部20は変調部10を含み、この変調部10は、入力信号DINを振幅が一定なパルス幅変調信号(OUTPP,OUTMP,OUTPN,OUTMN,OUTPG,OUTNG)に変調する。第1実施形態では、入力信号DINはデジタルの音声信号である。電源回路部20は、このパルス幅変調信号(OUTPP,OUTMP,OUTPN,OUTMN,OUTPG,OUTNG)に基づいて、増幅部50のための電源電圧を生成する。増幅部50は、SEPP(SingLe Ended Push-PuLL)接続方式のリニアアンプであり、入力信号DINを増幅した上で、これに基づき負荷(例えばスピーカ)30を駆動する。
容量素子C1は、第1電極D1と第2電極D2とを有する。第1電極D1は、第5トランジスタTr5から増幅部50へ至る電流経路上に介在する第3ノードND3に接続される一方、第2電極D2は接地線43に接続される。他方、容量素子C2も、容量素子C1と同様、第1電極E3と第2電極E4とを有する。第1電極E3は、第6トランジスタTr6から増幅部50へ至る電流経路上に介在する第4ノードND4に接続される一方、第2電極E4は接地線43に接続される。
より詳細には、これら第1及び第2状態の別は、入力信号DINの正負の別に応じる。すなわち、入力信号DINが正のときには、第1状態がとられて容量素子C1への充電が行われ、負のときには、第2状態がとられて容量素子C2への充電が行われる。
なお、増幅部50には、DAコンバータ90を介して入力信号DINが入力される。また、前述したゲインG及びオフセットOFSの大きさは、増幅部50を駆動するために必要な電源電圧よりも大きな電圧が得られるように予め調整しておくことが好ましい。
これにより、第1実施形態では、第1に、電源変動等の外乱ノイズついて特別に心配する必要がない(仮に、それがあっても、増幅部50で十分吸収可能である。)。第2に、前述のように、増幅部50用の電源電圧は入力信号DINに応じて変化するようになっているから、無駄な電力が消費されるおそれは殆どない。
また、第1実施形態では、入力信号DINの変動と増幅部50用の電源電圧の調整との間をとりもっているのが、変調部10が生成するパルス幅変調信号であることから、当該電源電圧の調整には、いわば一種のデジタル制御が利用されているとみることができ、これにより、前述した第1及び第2に係る効果は、より実効的に享受可能となっている。
以下では、本発明に係る第2の実施の形態について図8を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態は、増幅部の構成(及びそれに関わる構成)等が上記第1実施形態からみて変更を受けている点について特徴があり、それ以外の点については、上記第1実施形態の構成及び動作ないし作用と同様である。したがって、以下では、前記相違点について主に説明を行うこととし、それ以外の点についての説明は適宜簡略化し、あるいは省略する。このような取扱いは、以下の第3実施形態においても同様である。
また、増幅回路100Aは、増幅部51がBTL接続方式であることに応じて、容量素子C1及びコイルLの組を一組だけを含む電源回路部21を備える。また、同じ理由から、電源回路部21は、図1に示す第2トランジスタTr2、第6トランジスタTr6、及び容量素子C2を含まない。つまり、この電源回路部21では、第6トランジスタTr6等が関与する前記第2状態に係る動作は行われず、前記第1状態に係る動作のみが行われる。このような構成が採用可能であるのは、増幅部51が、第1実施形態のようにSEPP方式ではなくて、BTL方式であることにより、この増幅部51のためには、正側の電源電圧だけが準備されればよいからである。
なお、第2実施形態においては、このようなことから入力信号DINの正負の別に拘らない。したがって、第1実施形態で行われていたゲインG及びオフセットOFSによる調整は、正負の入力信号DINの絶対値をとった後、この絶対値による比較においてより大きい値をとるものに対して行われるようになっている(図8の符号95、参照)。
しかも、この第2実施形態によれば、第1実施形態に比べて明らかに、使用する回路要素の数の減少が達成されることから、その分のコストダウン等を実現することができる。
以下では、本発明に係る第3の実施の形態について図9を参照しながら説明する。
この第3実施形態の増幅回路100Bは、図9に示すように、Lチャネル及びRチャネルの別に応じた2つの負荷30−L及び30−Rを含む。また、増幅回路100Bは、これらの負荷30-L及び30-Rの別に応じて、これらそれぞれのための増幅部50-L及び50-Rを含み、さらに、DAコンバータ90-L及び90-Rを含む。入力信号DINも、Lチャネル用の入力信号DIN−L、及び、Rチャネル用の入力信号DIN−Rを含む。なお、増幅部50−L及び50−Rは、第1実施形態と同様、SEPP方式のリニアアンプである。
なお、変調部10+,10−の各々には、図9に示すように、それぞれ異なるゲインG+,G−、及び、異なるオフセットOFS+,OFS−が対応する。より詳細には、Lチャネル用の入力信号DIN-Lにおいて、プラス側でその最大値をとるものはゲインG+による増幅、オフセットOFS+の加算を受け、マイナス側で最小値をとるものはゲインG−による増幅、オフセットOFS−の加算を受ける、というようである(図9の符号96+、96−参照)。Rチャネル用の入力信号DIN-Rについても同様である。
しかも、この第3実施形態によれば、第1実施形態に比べて明らかに、使用する回路要素の数の減少が達成されることから、その分のコストダウン等を実現することができる(図9との対比例として、第1実施形態として示した増幅回路100を、Lチャネル及びRチャネル双方のために、2組用意する場合を想定するとよい。このような形態と第3実施形態とを対比すれば、後者の方が明らかに、回路要素の数は少なくて済む。)。
Claims (2)
- 増幅部と、当該増幅部のための電源電圧を供給する電源回路部と、を含む増幅回路であって、
前記電源回路部は、
第1ノードと第2ノードとの間に設けられるコイルと、
高位側電源線と、前記第1ノードとの間に配置される第1トランジスタと、
前記高位側電源線と、前記第2ノードとの間に配置される第2トランジスタと、
前記第1ノードと、低位側電源線との間に配置される第3トランジスタと、
前記第2ノードと、前記低位側電源線との間に配置される第4トランジスタと、
前記第2ノードと前記増幅部の一方の電源端子との間に設けられる第5トランジスタと、
一方の電極が前記第5トランジスタと前記増幅部との接続点に接続され、他方の電極に固定電位が供給される第1容量素子と、
前記第2ノードと前記増幅部の他方の電源端子との間に設けられる第6トランジスタと、
一方の電極が前記第6トランジスタと前記増幅部との接続点に接続され、他方の電極に前記固定電位が供給される第2容量素子と、
前記第1乃至第6トランジスタの各々のオンオフを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
入力信号に応じて第1状態と第2状態とを切り替え、
前記第1状態では、
前記コイルと前記増幅部とを電気的に切り離した状態で、前記第1ノードから前記第2ノードへ向かう電流を前記コイルに流した後、前記コイルと前記増幅部とを電気的に接続して、前記第1ノードから前記第2ノードへ向かう電流を前記増幅部に流すとともに前記第1容量素子を充電するように、前記第1乃至第6トランジスタのオンオフを制御し、
前記第2状態では、
前記コイルと前記増幅部とを電気的に切り離した状態で、前記第2ノードから前記第1ノードへ向かう電流を前記コイルに流した後、前記コイルと前記増幅部とを電気的に接続して、前記第2ノードから前記第1ノードへ向かう電流を前記増幅部に流すとともに前記第2容量素子を充電するように、前記第1乃至第6トランジスタのオンオフを制御する、
ことを特徴とする増幅回路。 - 前記制御部は、
前記入力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成し、
当該パルス幅変調信号を、前記第1乃至第6トランジスタの各々のゲートへ出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の増幅回路。
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