JP5342129B2 - 作業車のデータ表示装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、通常の油圧発生手段で駆動可能であると共に、この通常の油圧発生手段とは異なる油圧発生手段として車両に別載した第1バッテリからの電力供給を受けて作動する電動油圧発生手段によっても駆動可能である作業機を、車両上に搭載してなる作業車において、バッテリデータをデータ表示手段に表示する作業車のデータ表示装置に関するものである。
高所作業車に例をとり、図2、3に基づいて説明する。高所作業車Aは、車両1のフレーム2上に水平旋回自在に旋回台5を搭載し、旋回台5に起伏シリンダ7により起伏自在かつ伸縮シリンダ8により伸縮自在な伸縮ブーム6のブーム基端部6aを取付けると共に、伸縮ブーム6の先端部6bに作業台9を備えて構成している。そして、この高所作業車Aでは、上記車両1側には下部操作部10を、上記作業台9側に上部操作部11を、それぞれ配置し、車両1側と作業台9側との何れにおいても操作を行うことができるようになっている。
ところで、このような高所作業車は、通常、走行用エンジン16の動力を、変速機17に設けたPTO18を介して取出し、第1油圧ポンプ19を駆動している。これによって、第1油圧ポンプ19は、作動油タンク20の作動油を、作業機Bに必要な圧油として供給している。
また、作業中の騒音や排気ガスの発生を低減するために、特許文献1に示されるような電動油圧発生手段21(11)を設けているものがあり、この電動油圧発生手段21(11)は、電動モータ22により第2油圧ポンプ23を駆動するようになっている。この電動モータ22を駆動するためには、容量の大きな第1バッテリ24(13)が必要であり、フレーム2(6)の側方下方に搭載されることが多い。第2油圧ポンプ23は、作動油タンク20(16)の作動油を、作業機Bに必要な圧油として供給している。
このように構成した高所作業車Aを用いて作業する場合、オペレータは、先ず高所作業車Aを運転して道路を走行し、作業現場へ進入すると作業に適した適所に停車する。そして、サイドブレーキをONにしPTO18をONにすると、第1油圧ポンプ19から、作業機Bの作動に必要な圧油が供給されるので、下部操作部10でアウトリガ操作を行い車輪3a、3bを浮かせ、フロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bにより高所作業車Aを適所に水平に設置する。次に、走行姿勢である格納姿勢から、旋回台5を適宜旋回駆動、伸縮ブーム6を適宜起伏駆動および適宜伸縮駆動、作業台9を適宜首振り駆動し、作業台9を作業対象に対し適した位置に位置させる。
そして、電線の接続作業等の高所での作業を開始し、作業台9の位置を適宜移動させながら高所作業を進めていく。
作業が終了すると、作業台9を適宜首振り駆動、伸縮ブーム6を適宜起伏駆動および適宜伸縮駆動、旋回台5を適宜旋回駆動し、伸縮ブーム6と作業台9を走行姿勢である格納姿勢に戻す。そして、オペレータは、フロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bを格納した後、高所作業車Aを運転して道路を走行し、次の作業現場または高所作業車Aの保管場所まで移動する。
ところで、作業現場が住宅街であったり夜間作業であったりする場合、作業中の騒音や排気ガスの発生を低減するために、電動油圧発生手段21を用いて高所作業をすることがある。
電動油圧発生手段21を装備した高所作業車を用いて作業する場合、道路走行をし作業に適した適所に停車した後、アウトリガ操作を行い高所作業車Aを適所に設置するまでは、前述した通常のPTO18駆動による高所作業車Aと何ら変わらない。異なるのは、この時点で作業機Bの作動に移るときであり、それは、駆動源選択手段により電動油圧発生手段21を選択することである。これ以降の手順は、また前述した通常のPTO18駆動による高所作業車Aと何ら変わらない。ただし、操作をすることにより電動油圧発生手段21の電動モータ22と第2油圧ポンプ23とが起動することが、PTO18に常時駆動されている第1油圧ポンプ19と異なるものである。
電線の接続作業等の高所での作業を開始し、作業台9の位置を適宜移動させながら高所作業を進めていく。
作業が終ると、作業機Bを、通常のPTO18駆動による高所作業車Aと同じ手順で走行姿勢である格納姿勢に戻す。ここで駆動源選択手段による電動油圧発生手段21の選択を解除し、エンジン16を始動してPTO18を接続する。この後は、通常のPTO18駆動の作動と全く同一であり、フロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bを格納した後、高所作業車Aを運転して道路を走行し、次の作業現場または高所作業車Aの保管場所まで移動する。
ところで、駆動源であるバッテリ24は、作業途中で充電するわけにいかないため、作業に掛かる前に、その作業を完工できるだけのバッテリ容量が残っているかチェックしておく必要がある。
このチェック方法の一例として、特許文献2には、バッテリの累積作動時間を表示する表示器(ユニットアワーメータ73)を設けるものが公知にされている。この使用方法は、表示された累積作動時間を監視し、所定時間内で使用するものである。また、表示器は、専用であって、専用表示となっている。
実公平7−36954号公報 特開2000−318991号公報
現在のバッテリ容量を確認する手段として、特許文献2に示される技術が既に公知になっているが、この表示器が表示できるのは、バッテリの累積作動時間だけである。バッテリの作動可能時間が現在残り何時間あるか、バッテリ電圧が現在何ボルトあるか、バッテリ容量は満充電に対し現在何パーセントになっているかが判らないという問題点があった。また、表示器は、累積作動時間を専用に表示するものであり、表示器を取付けるスペースが必要であるという問題点があった。
そこで本願発明は、上記した問題点を解決した作業車のデータ表示装置を提供することを課題とする。
本願発明の作業車のデータ表示装置ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、車両(1)上に作業機(B)を搭載してなる作業車(A)であって、この作業機(B)は、通常の油圧発生手段で駆動可能であると共に、この通常の油圧発生手段とは異なる油圧発生手段として車両(1)に別載した第1バッテリ(24)からの電力供給を受けて作動する電動油圧発生手段(21)によっても駆動可能である作業車(A)において、上部(C)に上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ(26)と、この第2バッテリ(26)に関するデータを検出する第2データ検出手段(32)とを備え、油圧発生手段として前記電動油圧発生手段を選択する駆動源選択手段(33)により前記電動油圧発生手段(21)を選択していない場合に表示するデータを選択する表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ(26)のバッテリデータ信号を受信しバッテリデータを表示するデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示し、駆動源選択手段(33)により電動油圧発生手段(21)を選択している場合に表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ(24)のバッテリデータをデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示することを特徴とする構成としている。
そこで、駆動源によって確認すべきバッテリデータを、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択していない場合は第2バッテリ26のバッテリデータが、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合は第1バッテリ24のバッテリデータが相当と判断してデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示するという作用がある。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る作業車のデータ表示装置において、前記上部Cに上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ26と、この第2バッテリ26に関するデータを検出する第2データ検出手段32とを備え、前記駆動源選択手段33により前記電動油圧発生手段21を選択していない場合に前記表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ26のバッテリデータを前記データ表示手段36または前記上部データ表示手段37に表示し、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合にデータ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとを所定時間毎に交互にデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示することを特徴とする構成としている。
そこで、本願の第1の発明の作用に加え、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合に、データ選択手段35が一度操作されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、データ表示手段36または上部データ表示手段37に所定時間毎に交互に表示するという作用がある。
本願の第3の発明では、上記第1の発明または第2の発明に係る作業車のデータ表示装置において、前記上部Cに上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ26と、この第2バッテリ26に関するデータを検出する第2データ検出手段32とを備え、前記駆動源選択手段33により前記電動油圧発生手段21を選択していない場合に前記表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ26のバッテリデータを前記データ表示手段36または前記上部データ表示手段37に表示し、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合にデータ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのうちいずれか一方をデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、この状態で表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が再度選択されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのうち他方をデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示することを特徴とする構成としている。
そこで、本願の第1ないし第2の発明の作用に加え、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合に、データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、例えば第1バッテリ24のバッテリデータをデータ表示手段36に表示し、データ選択手段35によりバッテリデータの表示が再度選択されると、第2バッテリ26のバッテリデータを表示するというように、表示データ選択手段35の操作毎に交互に表示するという作用がある。
本願の第1の発明に係る作業車のデータ表示装置によれば、駆動源によって確認すべきバッテリデータを、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択していない場合は第2バッテリ26のバッテリデータが、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合は第1バッテリ24のバッテリデータが相当と判断してデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示する。
このために、オペレータは、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択しているか如何を考えて第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのいずれを確認すべきかを判断しなくてもよいため、オペレータは、作業に集中できるという効果をもたらすものである。
本願の第2の発明に係る作業車のデータ表示装置によれば、本願の第1の発明の作用に加え、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合に、データ選択手段35が一度操作されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、データ表示手段36または上部データ表示手段37に所定時間毎に交互に表示する。
このために本願の第1発明に係る効果に加え、オペレータは、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、一度の操作で容易に確認でき、バッテリデータの確認のための作業中断が最小限にできるという効果をもたらすものである。
本願の第3の発明に係る作業車のデータ表示装置によれば、本願の第1ないし第2の発明の作用に加え、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合に、データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、例えば第1バッテリ24のバッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、データ選択手段35によりバッテリデータの表示が再度選択されると、第2バッテリ26のバッテリデータを表示するというように、表示データ選択手段35の操作毎に交互に表示する。
このために本願の第1ないし第4の発明に係る効果に加え、オペレータは、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、オペレータの意思によって、交互に表示し確認できるので、バッテリデータを誤認することがないという効果をもたらすものである。もちろんこの操作も極めて容易にできるという効果をもたらしている。
以下、本願発明の作業車のデータ表示装置を、好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
A:第1の実施形態
高所作業車に例をとり、図1〜図3に基づいて説明する。
高所作業車Aは、道路走行のための車輪3a・3bと高所作業時に安定支持するためのアウトリガ4a・4bとを備えた車両1のフレーム2上に水平旋回自在に旋回台5を搭載し、旋回台5に起伏シリンダ7により起伏自在かつ伸縮シリンダ8により伸縮自在な伸縮ブーム6のブーム基端部6aを取付けると共に、伸縮ブーム6の先端部6bに作業台9を備えて構成している。そして、この高所作業車Aでは、車両1側には下部操作部10を、作業台9側に上部操作部11を、それぞれ配置し、車両1側と作業台9側との何れにおいても操作を行うことができるようになっている。
また、このような高所作業車は、通常の油圧発生手段として、走行用エンジン16の動力を、変速機17に設けたPTO18を介して取出し、第1油圧ポンプ19を駆動している。これによって、第1油圧ポンプ19は、作動油タンク20の作動油を、作業機Bに必要な圧油として供給している。
ところで、この高所作業車Aは、高所作業中の騒音や排気ガスの発生を低減するために、電動油圧発生手段21を備えており、この電動油圧発生手段21は、電動モータ22により第2油圧ポンプ23を駆動するようになっている。この電動モータ22を駆動するためには、容量の大きな第1バッテリ24が必要であり、フレーム2の側方下方に搭載している。第2油圧ポンプ23は、第1油圧ポンプ19と共用する作動油タンク20の作動油を、作業機Bに必要な圧油として供給している。
26は、第2バッテリであり、上部操作部11の制御用電源として用いる。
また、31は、第1データ検出手段、32は、第2データ検出手段、33は、駆動源選択手段、34は、制御手段、35は、表示データ選択手段、36は、データ表示手段、37は、上部データ表示手段である。
第1データ検出手段31は、第1バッテリ24に関するデータを検出する手段であり、第1バッテリ24の電圧、電流、内部抵抗、バッテリ液の比重、稼働時間、残量%等のいずれか1種または複数種のデータを検出し出力する検出器で構成する。
第2データ検出手段32は、第2バッテリ26に関するデータを検出する手段であり、第2バッテリ26の電圧、電流、内部抵抗、バッテリ液の比重、稼働時間、残量%等のいずれか1種または複数種のデータを検出し出力する検出器で構成する。
駆動源選択手段33は、下部操作部10または上部操作部11に位置し、油圧発生手段として電動油圧発生手段21を選択する選択手段であり、選択スイッチで構成する。
制御手段34は、第1データ検出手段31で検出した第1バッテリ24に関するデータや第2データ検出手段32で検出した第2バッテリ26に関するデータを表示可能なバッテリデータ信号に加工し出力する手段であり、いわゆる演算装置として構成している。
表示データ選択手段35は、下部操作部10または上部操作部11に位置し、表示するデータを選択する手段であり、押しボタンスイッチ等で構成する。
データ表示手段36は、車両1側または旋回台5側に備えた下部操作部10あるいは作業台9側に備えた上部操作部11に位置し、バッテリデータ信号を受信しデータを表示する手段であり、アナログメータ、デジタル数値表示器、バーグラフ型デジタル表示器等のいずれかで構成する。この表示器は、この種高所作業車に通常装備されている過負荷防止装置の表示器を利用し、表示するようにすればよい。
上部データ表示手段37は、上部操作部11に位置し、バッテリデータ信号を受信しデータを表示する手段であり、アナログメータ、デジタル数値表示器、バーグラフ型デジタル表示器等のいずれかで構成する。この表示器は、この種高所作業車に通常装備されている過負荷防止装置の表示器を利用し、表示するようにすればよい。
これらの各手段は、高所作業車Aの作業において、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択しており、かつ表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択された場合には、バッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示するよう構成している。
このように構成した高所作業車Aを用いて高所作業する場合について説明する。オペレータは、先ず高所作業車Aを運転して道路を走行し、作業現場へ進入すると作業に適した適所に停車する。そして、サイドブレーキをONにしPTO18を接続すると、第1油圧ポンプ19から、作業機Bの作動に必要な圧油が供給されるので、下部操作部10において、アウトリガ操作を行い車輪3a、3bを浮かせ、フロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bにより高所作業車Aを水平に設置する。
ここで、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択することもあるが、この選択をせずそのままPTO18により第1油圧ポンプ19を駆動するものとする。
オペレータは、作業台9に搭乗し上部操作部11を操作して、走行姿勢である格納姿勢から、旋回台5を適宜旋回駆動、伸縮ブーム6を適宜起伏駆動および適宜伸縮駆動、作業台9を適宜首振り駆動し、作業台9を作業対象に対し適した位置に位置させる。
そして、電線の接続作業等の高所での作業を開始し、作業台9の位置を適宜移動させながら高所作業を進めていく。
高所作業が終了すると、作業台9を適宜首振り駆動、伸縮ブーム6を適宜起伏駆動および適宜伸縮駆動、旋回台5を適宜旋回駆動し、伸縮ブーム6と作業台9を走行姿勢である格納姿勢に戻す。そして、オペレータは、作業台9から降りて、下部操作部10でフロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bを格納した後、高所作業車Aを運転して道路を走行し、次の作業現場または高所作業車Aの保管場所まで移動する。
上記は、作業時に通常の油圧発生手段すなわちPTO18により第1油圧ポンプ19を駆動するものを用いるものとして説明したが、作業現場が住宅街であったり夜間作業であったりする場合、作業中の騒音や排気ガスの発生を低減するために、電動油圧発生手段21を用いて高所作業をすることがある。
この場合、フロントアウトリガ4a、リヤアウトリガ4bにより高所作業車Aを適所に水平に設置した後、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択する。
これ以降の手順は、前述した通常のPTO18駆動による高所作業車Aと何ら変わらない。ただし、操作をすることにより電動油圧発生手段21の電動モータ22と第2油圧ポンプ23とが起動することが、PTO18に常時駆動されている第1油圧ポンプ19と異なるものである。
作業が終ると、作業機Bを、通常のPTO18駆動による高所作業車Aと同じ手順で走行姿勢である格納姿勢に戻す。ここで駆動源選択手段による電動油圧発生手段21の選択を解除し、エンジン16を始動してPTO18を接続する。この後は、通常のPTO18駆動の作動と全く同一である。
これらの作業中であって、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択していない場合に表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第2バッテリのバッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合に表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第1バッテリ24のバッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示する。これらのバッテリデータの表示は、表示データ選択手段35の操作をすると、操作中にだけ表示するようにしてもよく、また操作を停止しても持続的に表示するようにしてもよく、さらに操作を停止すると所定時間だけ表示するようにしてもよい。
このように構成し作用するため、作業に掛かる前に、第1バッテリ24や第2バッテリ26のバッテリデータの確認を容易に行えると共に、確認忘れが起き難いという効果をもたらすのである。
また、確認すべきバッテリデータを、駆動源によって制御手段34が選択しデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示するため、オペレータは、いずれのバッテリデータを確認すべきかを判断しなくてもよいので、作業に集中できるという効果をもたらすのである。
さらに、オペレータは、上部Cに設けた作業台9の上部データ表示手段37により、第1バッテリ24のバッテリデータを確認できるため、データ表示手段36まで降りて行く必要がないので、容易に第1バッテリ24のバッテリデータを確認できると共に、作業の中断も無いに等しく作業効率が良いという効果をもたらすのである。
そして、データ表示手段36または上部データ表示手段37は、他のデータ表示にも共用しているので、データ表示手段の占有スペースを省スペース化できるという効果ももたらすと共に、作業環境が電動油圧発生手段21を用いた作業をする必要のない場合は、走行用エンジン16の駆動により油圧を発生する通常の油圧発生手段を用いて作業することにより、第1バッテリ24の消費を抑制でき、電動油圧発生手段21を用いた作業をするときに長時間の作動を行えるという効果をもたらすのである。
また、これらのバッテリデータの確認は、オペレータは、表示データ選択手段35を操作することによっていつでもデータ表示手段36または上部データ表示手段37にバッテリデータを表示し確認できるのである。
以上の説明では、伸縮ブーム式高所作業車に例を取り説明したが、本願発明の作業車のデータ表示装置は、シザーズ式・ポスト式等の他の高所作業車や、移動式クレーン車等の作業車にも適用できるものである。
また、駆動源選択手段33、制御手段34、表示データ選択手段35、データ表示手段36は、それぞれ個別の手段として表示したが、これら全てが一体化されたりあるいはいくつかが一体化されたものでもよい。
さらに、通常の油圧発生手段として、走行用エンジン16の動力を変速機17に設けたPTO18を介して取出し第1油圧ポンプ19を駆動するものを示したが、エンジン直結で第1油圧ポンプ19を駆動するもの、商用電源で回転するモータで第1油圧ポンプ19を駆動するもの等も通常の油圧発生手段に含まれるものである。
B:第2の実施形態
第2の実施形態は、前述の第1の実施形態の変形版であって、バッテリデータのデータ表示手段36または上部データ表示手段37への表示形態が異なるものである。
すなわち、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択していない場合に表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第2バッテリ26のバッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合にデータ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとを所定時間毎に交互にデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示する構成としている。
このように構成し作用するため、オペレータは、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、一度の操作で容易に確認でき、バッテリデータの確認のための作業中断が最小限にできるという効果をもたらすのである。
これらのバッテリデータの表示は、表示データ選択手段35の操作をすると、操作中にだけ表示するようにしてもよく、また操作を停止しても持続的に表示するようにしてもよく、さらに操作を停止すると所定時間だけ表示するようにしてもよい。
なお、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのいずれが表示されているか、認識可能なマーク等を同時に表示すると使い勝手が良くなる。
C:第3の実施形態
第3の実施形態は、前述の第1の実施形態の変形版であって、バッテリデータのデータ表示手段36または上部データ表示手段37への表示形態が異なるものである。
すなわち、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択していない場合に表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第2バッテリ26のバッテリデータをデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、駆動源選択手段33により電動油圧発生手段21を選択している場合にデータ選択手段35によりバッテリデータの表示が選択されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのうちいずれか一方をデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示し、この状態で表示データ選択手段35によりバッテリデータの表示が再度選択されると、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのうち他方をデータ表示手段36または上部データ表示手段37に表示する構成としている。
このように構成し作用するため、オペレータは、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとの双方を、オペレータの意思によって、交互に表示し確認できるので、バッテリデータを誤認することがないという効果をもたらすものである。もちろんこの操作も極めて容易にできるという効果をもたらしている。
これらのバッテリデータの表示は、表示データ選択手段35の操作をすると、操作中にだけ表示するようにしてもよく、また操作を停止しても持続的に表示するようにしてもよく、さらに操作を停止すると所定時間だけ表示するようにしてもよい。
この場合も第2の実施形態と同じく、第1バッテリ24のバッテリデータと第2バッテリ26のバッテリデータとのいずれが表示されているか、認識可能なマーク等を同時に表示すると使い勝手が良くなる。
D:その他
油圧発生手段が通常の油圧発生手段しかない作業車の場合、データ表示手段36または上部データ表示手段37に表示するバッテリデータを、第1バッテリ24のバッテリデータに替えて車両に元来備わっているバッテリ(エンジン始動用)のバッテリデータにすることも考えられる。
本願発明の作業車のデータ表示装置を示すブロック図である。 本願発明の作業車のデータ表示装置が適用される高所作業車の側面説明図である。 本願発明の作業車のデータ表示装置が適用される高所作業車の平面説明図である。
1 ・・車両
5 ・・旋回台
9 ・・作業台
16 ・・走行用エンジン
18 ・・PTO
19 ・・第1油圧ポンプ
21 ・・電動油圧発生手段
24 ・・第1バッテリ
26 ・・第2バッテリ
31 ・・第1データ検出手段
32 ・・第2データ検出手段
33 ・・駆動源選択手段
34 ・・制御手段
35 ・・表示データ選択手段
36 ・・データ表示手段
37 ・・上部データ表示手段
A ・・作業車
B ・・作業機
C ・・上部

Claims (3)

  1. 車両(1)上に作業機(B)を搭載してなる作業車(A)であって、この作業機(B)は、通常の油圧発生手段で駆動可能であると共に、この通常の油圧発生手段とは異なる油圧発生手段として車両(1)に別載した第1バッテリ(24)からの電力供給を受けて作動する電動油圧発生手段(21)によっても駆動可能である作業車(A)において、
    上部(C)に上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ(26)と、この第2バッテリ(26)に関するデータを検出する第2データ検出手段(32)とを備え、
    油圧発生手段として前記電動油圧発生手段を選択する駆動源選択手段(33)により前記電動油圧発生手段(21)を選択していない場合に表示するデータを選択する表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ(26)のバッテリデータ信号を受信しバッテリデータを表示するデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示し、駆動源選択手段(33)により電動油圧発生手段(21)を選択している場合に表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ(24)のバッテリデータをデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示することを特徴とする作業車のデータ表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記上部(C)に上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ(26)と、この第2バッテリ(26)に関するデータを検出する第2データ検出手段(32)とを備え、
    前記駆動源選択手段(33)により前記電動油圧発生手段(21)を選択していない場合に前記表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ(26)のバッテリデータを前記データ表示手段(36)または前記上部データ表示手段(37)に表示し、駆動源選択手段(33)により電動油圧発生手段(21)を選択している場合にデータ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ(24)のバッテリデータと第2バッテリ(26)のバッテリデータとを所定時間毎に交互にデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示することを特徴とする作業車のデータ表示装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記上部(C)に上部操作部の制御用電源として用いる第2バッテリ(26)と、この第2バッテリ(26)に関するデータを検出する第2データ検出手段(32)とを備え、
    前記駆動源選択手段(33)により前記電動油圧発生手段(21)を選択していない場合に前記表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第2バッテリ(26)のバッテリデータを前記データ表示手段(36)または前記上部データ表示手段(37)に表示し、駆動源選択手段(33)により電動油圧発生手段(21)を選択している場合にデータ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が選択されると、前記第1バッテリ(24)のバッテリデータと第2バッテリ(26)のバッテリデータとのうちいずれか一方をデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示し、この状態で表示データ選択手段(35)によりバッテリデータの表示が再度選択されると、第1バッテリ(24)のバッテリデータと第2バッテリ(26)のバッテリデータとのうち他方をデータ表示手段(36)または上部データ表示手段(37)に表示することを特徴とする作業車のデータ表示装置。
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