JP5341446B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光素子に関し、特に液晶のバックライト光源などとして好適に用いられ、直線偏光を発するものに関する。
半導体結晶構造体内で電子と正孔とを結合させて光を発生させる半導体固体発光素子において、前記液晶のバックライト光源用などで、偏光光を得るための従来技術として、たとえば以下の3つの手法が一般的に用いられている。第1の手法は、最も典型的な非偏光光源に偏光フィルタを用いるものである。その概略構造を図4に示す。すなわち、蛍光灯や通常のLEDのような非偏光光源51から出た光を入力側の偏光板52で直線偏光に変換して液晶53に入射し、その液晶53では透明電極54,55間に電圧を印加することで該液晶63の偏光方向を変化させ、出力側の偏光板56を通過させるか否かを制御するものである。
第2の手法は、c軸方向に成長させたGaN−LEDの側面からの発光を利用する直線偏光光源である。また、第3の手法は、a軸もしくはm軸方向に成長させた無極性GaN−LEDからの発光を利用する直線偏光光源である。
しかしながら、第1の手法は、現在の液晶のパックライト光源として広く使われている手法であるが、無偏光の発光光から、所定の直線偏光成分のみを利用するものであり、光の利用効率が極めて悪く、必要以上の明るさの光源が必要になる。一方、第2および第3の手法は、LEDの小型軽量、高効率、長寿命、省消費電力という特徴を活用するために、現在盛んに開発が進んでいる状況であり、第2の手法は、前記第1の手法より光の利用効率は向上するものの、LEDチップ側面からの光を利用するので、光学系が複雑になり、光学系でのロスを考えると、最大70%の効率にとどまる。また、第3の手法については、これが実現すれば、90%程度の効率が期待できるが、無極性GaNの結晶成長は難しく、低コストで発光効率の高いLEDチップが実現できるかどうか、今のところ定かではない。
そこで、特許文献1には、n型層、発光層、p型層が積層されて成る発光ダイオードにおいて、n型層とp型層の内、外側(光取出し側)となる方に、ナノスケールの金属パターンを形成し、光の進行経路を変化させて光取出し効率を高めることが示されている。
特開2006−339656号公報
上述の従来技術は、発光ダイオードからは偏光光が出射されるものの、発光自体は無偏光で行われている。すなわち、量子井戸からは無偏光な光が発生し、それを導波路を通過させることで偏光光に変換している。したがって、外部の偏光板や光学系は不要になるものの、発光ダイオードの発光効率自体が低いという問題がある。また、金属による反射によって、偏光方向が変わってしまう可能性もある。
本発明の目的は、直線偏光を高い発光効率で得ることができる半導体発光素子を提供することである。
本発明の半導体発光素子は、基板上に、少なくともp型層、活性層、n型層を有するウルツ構造の半導体結晶がc軸成長されて成る半導体発光素子において、前記の各層による半導体結晶が、ナノサイズの厚みのシート状に基板から立設されることを特徴とする。
上記の構成によれば、ウルツ構造の半導体結晶は、2つのエネルギーの高い価電子帯を有しており、これをHHおよびLH帯と呼ぶ。HH帯から放出されるフォトンは結晶のc軸に対して垂直な方向に直線偏光しており、LH帯から放出されるフォトンは結晶のc軸に対して平行な方向に直線偏光している。しかしながら、通常ではこれら2つの価電子帯HHおよびLHの頂点は略重なっており(室温でのエネルギーである24meVよりも近い)、ホールはそれら2つの価電子帯HHおよびLH間を自由に行き来する。このため、放出される光は、2つの価電子帯HHおよびLHのそれぞれから放出されるフォトンの混合したものとなり、価電子帯HHからの前記c軸に対して垂直な方向の直線偏光と、価電子帯LHからの前記c軸に対して平行な方向の直線偏光とが略等しく発生し、際立った直線偏光は見られない。そこで本発明では、少なくともp型層、活性層、n型層がc軸成長されて成る前記ウルツ構造の半導体結晶を、基板から、ナノサイズの薄いシート(壁)状に立設する。
したがって、3層を積層した際、各層の格子定数の差による歪みは、前記シート(壁)の短手(厚さ)方向に対しては活性層がp型層およびn型層に比べて膨張することで緩和されており、長手(幅)方向に対しては前記膨張が困難なことから残存していることになる。このように非対称(2軸)な応力、特に圧縮応力が印加されると、HH帯はLH帯に比べて、前記室温でのエネルギーを超えた、かなりエネルギーの高い位置にシフトするので、HH帯へのキャリアの遷移が支配的になり、その結果、結晶のc軸に対して垂直な方向に直線偏光した発光が支配的になる。これに対して、従来からよく用いられているc軸成長のプレーナ型のGaN結晶では、c軸まわりの対称性が高く、非対称な応力を印加することは非常に困難であり、無偏光となる。
こうして、前記ナノサイズのシート状結晶によって、強い非対称(2軸)応力が印加されたc軸成長の半導体結晶を実現することができ、直線偏光を高い発光効率で得ることができる。しかも前記ナノサイズのシート状結晶は、従来の安定的な結晶成長技術を用いて、比較的容易かつ低コストに作成することができる。
また、本発明の半導体発光素子では、前記ナノサイズのシート状結晶の前記基板に平行な長手方向の軸が、m軸またはa軸に平行であることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記ナノサイズのシート状結晶の長手(幅)方向の軸が、m軸またはa軸に平行であることで、安定的に結晶成長を行うことができるとともに、結晶構造に起因するメカニズムを有効に活用し、より強い直線偏光光源を実現することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光素子では、前記ナノサイズのシート状結晶は、前記p型層、活性層、n型層が、GaN、InGaN、GaNまたはAlGaN、GaN、AlGaNから、それぞれ成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、ウルツ構造の半導体結晶の中でも、上記の材料は、HH帯とLH帯との差が大きいので、好適である。
また、本発明の半導体発光素子では、前記ナノサイズのシート状結晶は、1nm以上、30nm以下の厚さに形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記ナノサイズのシート状結晶の厚さが、1nm未満および30nmより大きいと、前記非対称応力が小さくなるので、上記の範囲に選ぶことで、前記直線偏光を得ることができる強い非対称応力を得ることができる。
さらにまた、本発明の半導体発光素子では、前記ナノサイズのシート状結晶は、前記基板上に、複数のアレイ状に形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、更に高出力で小型の直線偏光光源を実現することができる。
また、本発明の半導体発光素子では、前記ナノサイズのシート状結晶は、2次元フォトニック結晶配列となっていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ナノサイズのシート状結晶の屈折率と大気の屈折率とで定まる光取り出し可能なエスケープコーン領域を広げることができ、光取り出し効率を向上させ、より高効率な直線偏光光源を実現することができる。
さらにまた、本発明の半導体発光素子では、アレイ状に形成された各ナノサイズのシート状結晶、相互に隣接する結晶間がp型層において結合されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、各ナノサイズのシート状結晶に、共通のp型電極を容易に形成することができ、低コストかつ信頼性の高い直線偏光光源を実現することができる。
また、本発明の半導体発光素子では、前記p型層とp型電極との間に透明導電膜を備え、この透明導電膜は活性層から発光された波長の光に対して、70%以上の透過率および1kohm/square以下のシート抵抗を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、高出力に適した縦型(結晶の相対する面にそれぞれp,n電極を有するLED構造とすることができ、より高出力な直線偏光光源を実現することができる。
本発明の半導体発光素子は、以上のように、基板上に、少なくともp型層、活性層、n型層を有するウルツ構造の半導体結晶がc軸成長されて成る半導体発光素子において、少なくともp型層、活性層、n型層がc軸成長されて成る前記ウルツ構造の半導体結晶を、基板から、ナノサイズの薄いシート(壁)状に立設する。
それゆえ、3層を積層した際、各層の格子定数の差による歪みは、前記シート(壁)の短手(厚さ)方向に対しては活性層がp型層およびn型層に比べて膨張することで緩和されており、長手(幅)方向に対しては前記膨張が困難なことから残存していることになり、HH帯はLH帯に比べてエネルギーの高い位置にシフトし、HH帯へのキャリアの遷移が支配的になり、その結果、結晶のc軸に対して垂直な方向に直線偏光した発光が支配的になる。これによって、直線偏光を高い発光効率で得ることができる。しかも前記ナノサイズのシート状結晶は、従来の安定的な結晶成長技術を用いて、比較的容易かつ低コストに作成することができる。
図1は、本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子の構造を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の切断面線b−bから見た断面図、(c)は(a)の切断面線c−cから見た断面図である。注目すべきは、本実施の形態の半導体発光素子では、図示しない基板上に、少なくともn型GaN層1、GaN/InGaN量子井戸層(活性層)2、p型GaN層3から成るナノサイズの薄いシート(壁)状GaN結晶4が、多数立設されて構成されることである。前記シート状GaN結晶4は、ウルツ構造を有し、長手(幅)方向の軸が、m軸またはa軸に平行であり、c軸成長されて成る。そして、たとえば長手方向の幅が100nm、短手方向の厚さは1nm、高さは1μmに、後述する従来からの安定的な結晶成長技術を用いて作成される。
したがって、注目すべきは、本実施の形態では、上述のような大きなアスペクト比の差を持たせてウルツ型結晶を成長させることで、図1(b)で示すように、GaN/InGaN量子井戸層(活性層)2が、両側のn型GaN層1およびp型GaN層3よりも格子定数が大きいために、短手(厚み)方向では外部に膨出して、応力が緩和されているのに対して、図1(c)で示すように、長手(幅)方向では、変形しておらず、その格子結晶の変形による応力緩和が許容されていないことである。このため、長手(幅)方向に大きな圧縮応力が残存している。なお、図1(b)および図1(c)における縞模様は、応力分布を示すものであり、n型GaN層1からp型GaN層3への実際の積層状態を示すものではない。
ここで、図2に、前記ウルツ型GaN結晶のエネルギーバンド図を示す。図2(a)は、通常のc軸成長のプレーナ型のGaN結晶を示し、c軸まわりの対称性が高く、対称な応力が印加されている状態を示すものであり、図2(b)は、上述のc軸成長のナノサイズのシート状GaN結晶4を示し、非対称(2軸)な応力が印加されている状態を示すものである。上下の帯電帯CB−CB(Eparallel)間の幅は、同じである。これらの図2(a)および図2(b)において、図2(c)で示すように、横軸は電子価数(k)で、縦軸はエネルギーである。
このように、ウルツ構造の半導体結晶は、2つのエネルギーの高い価電子帯を有しており、これをHH(Eperpendicular)およびLH(Eparallel)帯と呼ぶ。HH(Eperpendicular)帯から放出されるフォトンは、図1(a)において、参照符号11〜14で示すように結晶のc軸に対して垂直な方向で、電界に垂直な方向に直線偏光しており、LH(Eparallel)帯から放出されるフォトンは、参照符号15で示すように、結晶のc軸に対して平行な方向に直線偏光している。
そして、ホールはCB(Eparallel)帯から近いLH(Eparallel)帯に落ちる可能性が高いが、図2(a)で示すように、通常では2つの価電子帯HH(Eperpendicular)およびLH(Eparallel)の頂点は略重なっており、それらのエネルギーギャップが室温での熱のエネルギー(24meV)より近ければ、ホールはそれら2つの価電子帯HH(Eperpendicular)およびLH(Eparallel)間を自由に行き来し、ホールにとっては一番エネルギーの低い所であるHH(Eperpendicular)帯にも落ちる。これによって、図1(a)において、参照符号11〜14で示すHH(Eperpendicular)帯によるc軸と垂直方向に伝播する光と、図1(a)において、参照符号15で示すLH(Eparallel)帯によるc軸と平行方向に伝播する光とが混ざり合ってしまい、ランダム(無偏光)な光が出ることが非特許文献1(Intrinsic photoluminescence of M-plane GaN films on LiAlO2substrates(J. Appl. Phys. 101, 053527 (2007); DOI:10.1063/1.2710355 Published 15 March 2007))で知られている。
ところが、図2(b)で示すように、HH(Eperpendicular)帯とLH(Eparallel)帯とのエネルギーギャップが開いていれば、伝導帯CBからのキャリアの結合にはこのHH(Eperpendicular)帯のホールが用いられる。したがって、p型GaN層3からn型GaN層1へ順方向バイアスを印加すると、GaN/InGaN量子井戸層(活性層)2から、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4の高さ方向に偏光面を持ち、c軸と垂直方向に伝播する偏光光が支配的に放出されることになる。したがって、ウルツ型結晶構造を有するGaN結晶をc軸成長させるにあたって、上述のようにナノサイズのシート状GaN結晶4として成長させ、非対称(2軸)な応力、特に圧縮応力を発生させておくことで、無印加時には縮退していた2つの価電子帯HH(Eperpendicular)とLH(Eparallel)とは互いに分離し、HH(Eperpendicular)帯はLH(Eparallel)帯に比べて、前記室温でのエネルギーを超えた、かなりエネルギーの高い位置にシフトさせることができる。これによって、HH(Eperpendicular)帯へのキャリアの遷移が支配的になり、その結果、図1(a)で示すように、c軸と垂直方向に伝播する直線偏光した光11〜14を支配的に発光させることができる。
こうして、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4によって、強い非対称(2軸)応力が印加されたc軸成長のGaN結晶を実現することができ、その応力印加によるエネルギー帯の制御で、直線偏光(特定の極性のフォトン)を高い発光効率で得ることができる。しかも前記ナノサイズのシート状GaN結晶4は、従来の安定的な結晶成長技術を用いて、比較的容易かつ低コストに作成することができる。
また、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4の長手(幅)方向の軸が、m軸またはa軸に平行であることで、安定的に結晶成長を行うことができるとともに、結晶構造に起因するメカニズムを有効に活用し、より強い直線偏光光源を実現することができる。さらにまた、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4は、1nm以上、30nm以下の厚さに形成されることが好ましい。それは、1nm未満および30nmより大きいと、前記非対称応力が小さくなり、前記の直線偏光を得難くなるためである。
図3は、上述のように作成されるシート状GaN結晶4を用いる一例の半導体発光素子21の作成手順を示す断面図である。この図3において、図1の構成に対応する部分には、同一の参照符号を付して示す。先ず、MBE装置によって、図3(a)で示すように、c面サファイア基板22上に、n型GaN層23を4μm成長させる。
次に、このウェハ上に電子ビームリソグラフィを用いて、幅60nm、長さはウェハ全長、ピッチ(ストライプ中心間)100nmのレジストから成るストライプラインパターンを形成する。これらのストライプパターンはサファイア基板22のm軸に直交する方向に形成するものとする。その後、このウェハ上に電子ビーム蒸着によって、厚さ40nmのCr薄膜を蒸着し、アセトンを用いたリフトオフによってストライプラインパターン以外の部分にCr薄膜を転写すると、図3(b)で示すように、幅70nm、長さはウェハ全長、ピッチ(ストライプ中心間)100nmのウィンドウ部を有するCr薄膜層24が形成される。
前記Cr薄膜層24を形成したウェハをMBE装置のチャンバーに入れ、Cr薄膜層24のウィンドウ部に、図3(c)で示すように、n型GaN層1のナノシートアレイを形成する。それには、たとえば基板温度820℃、Gaビーム圧力3×10−7torr、RF Nプラズマ源 400W、Nフロー 1sccmの成長条件によって、1時間で、高さ500nmのn型GaN層1のナノシートアレイが形成される。引き続き、前記n型GaN層1のナノシートアレイの上に、GaN/InGaN量子井戸層(活性層)2を形成する。それには、たとえば基板温度600℃、Inビーム圧力2×10−6torr、Gaビーム圧力8×10−8torr、RF Nプラズマ源 400W、Nフロー 1sccmの成長条件によって、3分で高さ3nmのInGaN量子井戸層が形成される。形状から明らかなように、このInGaN量子井戸層には、ナノシートの長軸方向(m軸方向)に2軸性非対称応力が印加されることになる。なお、GaN/InGaN量子井戸層(活性層)2は、GaN層と前記InGaN層とを複数層積層したものである。
その後、p型GaN層3を形成する。それには、基板温度650℃、Gaビーム圧力3×10−7torr、Mgビーム圧力1×10−6torr の条件によって、前記p型GaN層3から連続して、図3(d)で示すように、上方に向かうにつれて徐々に幅が拡がってゆき、隣接するナノシート同士を結合した共通のp型プレーナGaN層25が形成される。
以後は、通常の電極形成工程によって、図3(e)および図3(f)で示すように、n型電極26、p型電極27を形成するが、ナノシート側面から光を取り出す場合は、透明導電膜(ITOなど)28を前記p型プレーナGaN層25上に積層する。なお、図2(f)は前記ナノシートを長手方向で切った断面を示す。また、サファイア面から光を取り出す場合は、前記p型プレーナGaN層25上に、前記透明導電膜層(ITOなど)28に加えて反射層(Agなど)を形成し、p型電極27の面から光を取り出す場合には、これらの図3(e)および図3(f)で示すように、p型プレーナGaN層25上に、透明導電膜層(ITOなど)28を形成し、さらにサファイア基板22の裏面(ナノサイズのシート状GaN結晶4と相対する面)に、反射層(Agなど)29を形成する。
このようにして、サファイア基板22上に、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4から、半導体発光素子21(発光ダイオード)を作成することができる。この半導体発光素子21は、液晶のバックライトをはじめとする偏光発光光源として好適に用いることができ、現在安定的に実現されている結晶成長技術を用いて、かつ高効率な直線偏光発光光源を実現することにより、より顧客ニーズにマッチした高品質かつ低価格な液晶バックライトを実現することができる。
また、前記Cr薄膜層24のパターニングは、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4が、サファイア基板22上に、複数のアレイ状に形成されるように行われる。これによって、更に高出力で小型の直線偏光光源を実現することができる。さらにまた、前記ナノサイズのシート状GaN結晶4は、2次元フォトニック結晶配列とされる。これによって、ナノサイズのシート状GaN結晶4の屈折率と大気の屈折率とで定まる光取り出し可能なエスケープコーン領域を広げることができ、光取り出し効率を向上させ、より高効率な直線偏光光源を実現することができる。
また、アレイ状に形成された各ナノサイズのシート状GaN結晶4において、p型GaN層3が、該結晶4の成長に伴い、相互に隣接する結晶4間で結合されるので、各ナノサイズのシート状GaN結晶4に、共通のp型電極27を容易に形成することができ、低コストかつ信頼性の高い直線偏光光源を実現することができる。さらにまた、前記p型プレーナGaN層25上とp型電極27との間に、透明導電膜層(ITOなど)28を備え、この透明導電膜28が活性層2から発光された波長の光に対して、70%以上の透過率および1kohm/square以下のシート抵抗を有することで、高出力に適した縦型(結晶4の相対する面にそれぞれp,n電極を有するLED構造とすることができ、より高出力な直線偏光光源を実現することができる。
上述の説明において、ナノサイズのシート状結晶4の材料として、p型層3、活性層2、n型層1が、GaN、InGaN、GaNを例にとっているが、これに限定されることはなく、他にも、AlGaN、GaN、AlGaNまたはAlN、GaN、AlNなども用いることができる。これらのウルツ構造の半導体結晶の中でも、前記GaN、InGaN、GaNおよびAlGaN、GaN、AlGaNの材料は、HH帯とLH帯との差が大きいので、好適である。また本発明は、発光ダイオードに限らず、低閾値電流密度をもつレーザダイオードへも応用が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子の構造を説明するための図である。 ウルツ型GaN結晶のエネルギーバンド図である。 本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子の作成手順を示す断面図である。 従来技術の液晶のバックライト光源を説明するための模式的な断面図である。
符号の説明
1 n型GaN層
2 GaN/InGaN量子井戸層(活性層)
3 p型GaN層
4 ナノサイズの薄いシート(壁)状GaN結晶
21 半導体発光素子
22 c面サファイア基板
23 n型GaN層
24 Cr薄膜層
25 p型プレーナGaN層
26 n型電極
27 p型電極
28 透明導電膜
29 反射層

Claims (8)

  1. 基板上に、少なくともp型層、活性層、n型層を有するウルツ構造の半導体結晶がc軸成長されて成る半導体発光素子において、
    前記の各層による半導体結晶が、ナノサイズの厚みのシート状に基板から立設されることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記ナノサイズのシート状結晶の前記基板に平行な長手方向の軸が、m軸またはa軸に平行であることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記ナノサイズのシート状結晶は、前記p型層、活性層、n型層が、GaN、InGaN、GaNまたはAlGaN、GaN、AlGaNから、それぞれ成ることを特徴とする請求項1または2記載の半導体発光素子。
  4. 前記ナノサイズのシート状結晶は、1nm以上、30nm以下の厚さに形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  5. 前記ナノサイズのシート状結晶は、前記基板上に、複数のアレイ状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  6. 前記ナノサイズのシート状結晶は、2次元フォトニック結晶配列となっていることを特徴とする請求項5記載の半導体発光素子。
  7. アレイ状に形成された各ナノサイズのシート状結晶、相互に隣接する結晶間がp型層において結合されていることを特徴とする請求項5または6記載の半導体発光素子。
  8. 前記p型層とp型電極との間に透明導電膜を備え、この透明導電膜は活性層から発光された波長の光に対して、70%以上の透過率および1kohm/square以下のシート抵抗を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
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