JP5340195B2 - ネットワークidを推定するデジタル放送受信装置及びネットワークid推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地上デジタル放送のTS(Transport Stream:トランスポートストリーム)に含まれるネットワークIDを推定する技術に関する。
従来、地上デジタル放送の放送メディア(NHK総合・仙台、NHK教育・仙台、仙台放送等)の中継局から送信された地上デジタル放送波を受信するデジタル放送受信装置は、異常伝搬によって、他のエリアの中継局から送信された地上デジタル放送波により、混信の影響を受けることがある。この混信問題を解決するために、ユーザーでもある放送事業者は、詳細な受信調査を行い、混信局の特定を行う。
しかしながら、デジタル放送受信装置は、到来する混信波の受信レベルが、フェージング等の影響を受ける場合は、必ずしも安定した充分なレベルで検出することができないため、ユーザーは、復調された映像・音声に従って混信波を確認することが困難であった。例えば、市販のワンセグ受信機を用いた場合、受信CN比が3dB程度であれば、不安定ながらも、映像・音声によって混信波を確認することはできるが、それを下回る受信CN比では、復調は困難であり、混信波を確認することはできない。
一方、地上デジタル放送の放送メディアを識別する手法として、地上デジタル放送のMPEG−2 TSに含まれるネットワークIDを検出するものが知られている(例えば、ホーチキ株式会社製のIDチェッカー「WDTI−01」)。ネットワークIDは、放送メディア毎に割り当てられた4桁の16進数により表される固有な識別子であり、地上デジタル放送により伝送されるMPEG−2 TSのNIT(Network Information Table)に記述され、周期的に伝送されている(例えば、非特許文献1,2を参照)。
地上デジタル放送波を受信するデジタル放送受信装置は、地上デジタル放送のMPEG−2 TSに含まれるNITからネットワークIDを検出することにより、ネットワークIDを知ることができる。
藤原、"実践MPEG教科書"、アスキー出版、pp.111−146 "地上デジタルテレビジョン放送運用規定"、ARIB TR−B14 3.9版(第三分冊)、pp.7.70−7.80
しかしながら、従来のデジタル放送受信装置では、フェージング等の異常伝搬、雑音、混信等の環境下において、到来した地上デジタル放送波を常に安定して受信できるとは限らず、復調したデータには、ビット誤りが多発してしまうことがある。このビット誤りに対しては、受信装置側にて誤り訂正を行うが、受信装置の誤り訂正能力を超えた場合は、ビット誤りが残った状態でネットワークIDを検出することになる。
図17は、受信状況が悪い環境下におけるネットワークIDのビット誤り数の時間変化を示すグラフである。このビット誤り数は、受信CN比が0dBの時の復調されたネットワークIDに生じた誤ったビット数を示している。図17から、受信状況が悪い環境下では、ネットワークIDにはビット誤りがランダムに生じているため、単純に得られたネットワークIDに応じて既知のネットワークIDテーブルを参照しネットワークIDを検出するといった単純な参照処理だけでは、放送メディアの特定が困難であることがわかる。
このように、従来のデジタル放送受信装置では、受信状況が悪い環境下において、受信した地上デジタル放送波が所要CN比を下回る場合、ビット誤りにより誤ったネットワークIDを検出してしまう。このため、ネットワークIDを正しく検出することができず、結果として、放送メディアを精度高く識別することができないという問題があった。
そこで、本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、地上デジタル放送のTSに含まれるネットワークIDを検出する際に、ビット誤りが発生する受信状況であっても、ネットワークIDを高精度に推定可能なデジタル放送受信装置及びネットワークID推定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTS(トランスポートストリーム)の地上デジタル放送波を受信し、前記ネットワークIDを検出するデジタル放送受信装置において、前記地上デジタル放送波から生成されたTSに含まれるネットワークIDを検出するネットワークID検出部と、前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するネットワークID比較部と、前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、前記既知のネットワーク毎に所定回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するネットワークID誤りビット計数部と、前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDを求め、ネットワークIDを推定するネットワークID推定部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTS(トランスポートストリーム)の地上デジタル放送波を受信し、前記ネットワークIDを検出するデジタル放送受信装置において、前記地上デジタル放送波から生成されたTSに含まれるネットワークIDを検出するネットワークID検出部と、前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するネットワークID比較部と、前記TSに基づいて、ビット誤り率を測定する誤り率測定部と、ビット誤り率とサンプル数とネットワークID誤検出確率とを予め対応付けたテーブルまたは変換式を用いて、前記誤り率測定部により測定されたビット誤り率及びユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づきサンプル数を決定するサンプル数決定部と、前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、前記既知のネットワーク毎に、前記サンプル数決定部により決定されたサンプル数の示す回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するネットワークID誤りビット計数部と、前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDを求め、ネットワークIDを推定するネットワークID推定部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記サンプル数決定部によりサンプル数を決定する際に用いる前記テーブルまたは変換式が、ネットワークID誤検出確率を所定値以下に抑えるために必要なサンプル数と、ビット誤り率とが対応付いている、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記サンプル数決定部により決定されるサンプル数が、前記テーブルまたは変換式を参照したユーザーのキー操作に従って入力される、または外部機器から入力される、ことを特徴とする。
また、本発明は、前記サンプル数決定部の代わりに観測時間決定部を備え、前記観測時間決定部が、ビット誤り率と観測時間とネットワークID誤検出確率とを予め対応付けたテーブルまたは変換式を用いて、前記誤り率測定部により測定されたビット誤り率及びユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づき観測時間を決定し、前記ネットワークID誤りビット計数部が、前記ネットワークID比較部から既知のネットワークID毎の異なるビット数を入力し、前記入力のタイミング毎に、前記異なるビット数を既知のネットワークID毎に加算し、前記観測時間決定部により決定された観測時間分の加算処理を行い、前記既知のネットワークID毎に異なるビット数の総和を計数する、ことを特徴とする。
また、本発明は、さらに、ネットワークID、チャンネル、及び前記放送メディアの中継局の位置を含む中継局情報テーブルに対し、前記ネットワークID推定部により推定されたネットワークID及びユーザーにより設定されたチャンネルをキーにして、前記放送メディアの中継局及びその位置を検索し、前記ネットワークIDを持つ地上デジタル放送波を送信した放送メディアの中継局を選出する中継局選出部を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明は、放送メディアの中継局から送信された、放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTSが伝送されている地上デジタル放送波を受信し、前記地上デジタル放送波からTSを再生するデジタル放送受信装置が、ネットワークID検出部、ネットワークID比較部、ネットワークID誤りビット計数部及びネットワークID推定部を備え、前記デジタル放送受信装置が、前記TSに含まれるネットワークIDを推定する方法において、前記ネットワークID検出部が、前記地上デジタル放送波から再生したTSに含まれるネットワークIDを検出するステップと、前記ネットワークID比較部が、前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するステップと、前記ネットワークID誤りビット計数部が、前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、ネットワークID毎に所定回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するステップと、前記ネットワークID推定部が、前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDをネットワークIDとして推定するステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、所定サンプル数分の異なるビット数の総和を求め、統計的にネットワークIDを推定するようにした。これにより、地上デジタル放送のTSに含まれるネットワークIDを検出する際に、ビット誤りが発生する受信状況であっても、ネットワークIDを高精度に推定することができる。
本発明の実施形態によるデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるデジタル放送受信装置の処理手順の概要を説明するフロー図である。 ネットワークID比較部の構成を示すブロック図である。 サンプル数決定部の構成を示すブロック図である。 ネットワークID誤りビット計数部の構成を示すブロック図である。 ネットワークID推定部の構成を示すブロック図である。 中継局選出部の構成を示すブロック図である。 サンプル数mにおけるビット誤り率pの確率密度を示すグラフである。 ビット誤り率pと必要となるサンプル数mの関係を示すグラフである。 CN比とビット誤り率p及び観測時間の関係を示すグラフである。 室内実験結果におけるCN比とビット誤り率pの関係を示すグラフである。 室内実験結果における、ネットワークIDの真値に対する異なるビット数と平均ビット誤り数の関係を示すグラフである。 室内実験結果におけるネットワークIDの推定結果を説明するグラフである。 フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークID検出時の周波数スペクトルを示す図である。 フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークID検出時のMER画像を示す図である。 フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークIDの推定結果を説明するグラフである。 受信状況が悪い環境下におけるネットワークIDのビット誤り数の時間変化を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
〔デジタル放送受信装置の構成〕
まず、本発明の実施形態によるデジタル放送受信装置の構成について説明する。図1は、デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。このデジタル放送受信装置1は、地上デジタルワンセグチューナー10、ネットワークID検出部30、ネットワークID比較部40、誤り率測定部50、サンプル数決定部60、ネットワークID誤りビット計数部70、ネットワークID推定部80及び中継局選出部90を備えている。
デジタル放送受信装置1は、地上デジタル放送波を受信し、地上デジタル放送波から所定チャンネルの信号を選択してMPEG−2 TSを生成し、MPEG−2 TSのNITに記述されたネットワークIDを検出し、検出したネットワークIDと既知のネットワークIDとを比較して異なるビット数を求め、所定サンプル数分の異なるビット数の総和のうち、総和が最小となるネットワークIDを真のネットワークIDであると推定する。そして、デジタル放送受信装置1は、推定したネットワークID、受信点位置(緯度、経度)、受信アンテナ指向方向角度等の情報に基づいて、受信した地上デジタル放送波がどこの中継局から送信されたものであるかを選出する。尚、デジタル放送受信装置1は、OFDM復調処理における同期処理、MPEG−2 TSの同期処理等の各種同期処理において、同期が確立している状況にてネットワークIDを推定することができ、さらに、同期はずれが発生した状況があったとしても、同期が一定時間確立している期間が存在すれば、ネットワークIDを推定することができる。
地上デジタルワンセグチューナー10は、BPF(Band Pass Filter:バンドパスフィルター)部11、周波数変換部12、OFDM復調部13、A階層分離部14、ビット・デインターリーブ部15、デパンクチャ部16、TS再生/ヌルパケット挿入部17、ビタビ復号部18、バイト・デインターリーブ部19、エネルギー逆拡散部20及びRS(Reed−Solomon:リードソロモン)復号部21を備えている。
デジタル放送受信装置1には、例えば、地上デジタル放送波を受信するUHFアンテナが接続されており、地上デジタルワンセグチューナー10は、混信状況の環境下で、UHFアンテナにて受信した複数の地上デジタル放送波を含む電波を入力する。
地上デジタルワンセグチューナー10のBPF部11は、UHFアンテナにて受信した電波を入力し、フィルター処理により地上デジタル放送波帯を選択する。周波数変換部12は、BPF部11により選択された地上デジタル放送波帯の信号を入力し、予め設定された受信指定チャンネルのみを選択し、そのチャンネルのUHF周波数の信号を回路信号処理に適した中間周波数(IF)の信号に変換する。
OFDM復調部13は、周波数変換部12により変換された中間周波数の信号を入力し、中間周波数の信号について1つの地上デジタル放送波を復調し、デジタルビットストリームに変換する。A階層分離部14は、OFDM復調部13により復調されたデジタルビットストリームを入力し、ワンセグ部分であるA階層のデジタルビットストリームを分離する。
ビット・デインターリーブ部15は、A階層分離部14により分離されたワンセグ部分のデジタルビットストリームを入力し、ビット・デインターリーブを行う。デパンクチャ部16は、パンクチャによる畳み込み復号を行い、TS再生/ヌルパケット挿入部17は、TSを再生してヌルパケットを必要に応じて挿入し、ビタビ復号部18は、ビタビ復号を行い、内符号による誤り訂正を行う。バイト・デインターリーブ部19は、バイト・デインターリーブを行い、エネルギー逆拡散部20は、エネルギー逆拡散処理を行い、RS復号部21は、RS符号による復号を行って誤り訂正を施す。
このように、地上デジタルワンセグチューナー10は、これらの構成部の各処理によりMPEG−2 TSを生成し、ネットワークID検出部30及び誤り率測定部50に出力する。
ネットワークID検出部30は、地上デジタルワンセグチューナー10のRS復号部21からMPEG−2 TSを入力し、MPEG−2 TSのNITに記述されたネットワークIDを検出し、検出ネットワークIDとしてネットワークID比較部40に出力する。
ネットワークID比較部40は、ネットワークID検出部30から検出ネットワークIDを入力し、検出ネットワークIDと複数の既知のネットワークIDとを比較し、既知のネットワークID毎の異なるビット数を求め、ネットワークID誤りビット計数部70に出力する。
誤り率測定部50は、地上デジタルワンセグチューナー10のRS復号部21からMPEG−2 TSを入力し、伝送レートを保持することを目的に放送局側で挿入されたオール0またはオール1のヌルパケットを抽出して反転したビット数を求め、それをエラービットとし、その数をカウントして誤りビット数を求め、誤りビット数を測定ビット数で除算することによりビット誤り率を算出する。そして、誤り率測定部50は、ビット誤り率をサンプル数決定部60に出力する。
尚、ヌルパケットを用いてビット誤り率を算出する手法は既知であり、例えば、「JEITA 地上デジタル放送送信ネットワーク測定方法ハンドブック(社団法人電子情報技術産業協会 無線通信・放送システム事業委員会、放送システム専門委員会)」を参照されたい。また、誤り率測定部50は、RS復号部21からRSの誤りビット数を入力し、その誤りビット数に基づいてビット誤り率を測定するようにしてもよい。本発明は、ビット誤り率の算出手法を限定するものではない。
サンプル数決定部60は、誤り率測定部50からビット誤り率を入力し、予め設定されたテーブルまたは変換式を用いて、ビット誤り率、及び、ユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づいてサンプル数を決定し、決定したサンプル数をネットワークID誤りビット計数部70に出力する。このサンプル数は、ネットワークID推定部80において精度の高いネットワークIDを推定するために必要な数であり、テーブルまたは変換式により、ビット誤り率及びネットワークID誤検出確率に対応して決定される。
ネットワークID誤りビット計数部70は、ネットワークID比較部40から既知のネットワークID毎の異なるビット数を入力し、サンプル数決定部60からサンプル数を入力する。そして、ネットワークID誤りビット計数部70は、既知のネットワークID毎に、ネットワークID比較部40から入力した異なるビット数を、異なるビット数の入力タイミング毎に加算し、サンプル数の示す回数分の加算処理を行って総和を求め、既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和をネットワークID推定部80に出力する。
ネットワークID推定部80は、ネットワークID誤りビット計数部70から既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和を入力し、異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDを推定ネットワークIDとして中継局選出部90に出力する。
中継局選出部90は、ネットワークID推定部80から推定ネットワークIDを入力し、予め設定されたテーブルを用いて、推定ネットワークID及び予め設定された受信指定チャンネルから中継局名及び中継局の位置を求め、中継局の位置及びデジタル放送受信装置1の受信点位置(緯度、経度)から送信点方向角度を求め、デジタル放送受信装置1に接続されたUHFアンテナの受信アンテナ指向方向角度、送信点方向角度及び中継局名から、受信した地上デジタル放送波がどこの中継局から送信されたものであるかを選出する。
〔デジタル放送受信装置の処理〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1の処理手順について説明する。図2は、デジタル放送受信装置1の処理手順の概要を説明するフロー図である。まず、デジタル放送受信装置1の地上デジタルワンセグチューナー10は、地上デジタル放送波を受信すると、指定された受信チャンネルを選択してワンセグ放送波を分離し、MPEG−2 TSを生成する(ステップS201)。そして、ネットワークID検出部30は、MPEG−2 TSのNITに記述されたネットワークIDを抽出する(ステップS202)。デジタル放送受信装置1は、混信状況の環境下で複数の地上デジタル放送波を受信するから、抽出されたネットワークIDは、図17に示したように、ランダムなビット誤りが生じたIDとなる。
ネットワークID比較部40は、既知のネットワークIDと検出ネットワークIDとを比較し(ステップS203)、既知のネットワークID毎に異なるビット数を計算する(ステップS204)。一方、サンプル数決定部60は、誤り率測定部50により測定されたビット誤り率から、ネットワークID推定部80において精度の高いネットワークIDを推定するために必要なサンプル数を決定する。
ネットワークID誤りビット計数部70は、必要なサンプル数において、既知のネットワークID毎に異なるビット数の総和を算出し、ネットワークID推定部80は、異なるビット数の総和のうち、総和が最も小さいネットワークIDを求めることにより、ネットワークIDを推定し(ステップS205)、このネットワークIDを推定ネットワークIDとして出力する(ステップS206)。中継局選出部90は、推定ネットワークIDから中継局名を選出する(ステップS207)。
〔ネットワークID比較部〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1のネットワークID比較部40について詳細に説明する。図3は、ネットワークID比較部40の構成を示すブロック図である。このネットワークID比較部40は、ビット比較器41−1,41−2,41−3,41−4,・・・,41−mを備えている。ここで、mは、ネットワークIDの総数である。前述のとおり、ネットワークID比較部40は、ネットワークID検出部30から入力した検出ネットワークIDと、複数の既知のネットワークID(各放送メディアのネットワークID)とをそれぞれ比較し、既知のネットワークID毎の異なるビット数を算出してネットワークID誤りビット計数部70に出力する。
ビット比較器41−1は、ネットワークID検出部30から入力した検出ネットワークIDと第1の放送メディアのネットワークID1(既知のネットワークID1)とをビット毎に比較し、異なるビット数を算出し、既知のネットワークID1に対する異なるビット数をネットワークID誤りビット計数部70に出力する。ビット比較器41−2,41−3,41−4,・・・41−mもビット比較器41−1と同様の処理を行い、第2,3,4,・・・,mの放送メディアのネットワークID2,3,4,・・・,m(既知のネットワークID2,3,4,・・・m)に対する異なるビット数を、それぞれネットワークID誤りビット計数部70に出力する。
ここで、デジタル放送受信装置1により受信された地上デジタル放送波のCN比が十分に高い場合は、ネットワークID検出部30により検出されたネットワークIDにはビット誤りが全く生じておらず、そのネットワークIDは真値になる。これに対し、CN比が低く、所要CN比を下回る場合は、ネットワークIDにはビット誤りが生じることから、ネットワークIDが真値でない可能性は高くなる。そこで、ネットワークID比較部40において、検出ネットワークIDと各放送メディアのネットワークIDとがビット単位で比較され、検出ネットワークIDと真値のネットワークIDとの間の異なるビット数が、それぞれの既知のネットワークIDを基準にして求められる。
以下、具体例を挙げて説明する。例えば、NHK総合・仙台における既知のネットワークIDの真値は16進数で7EE0であり、2進数で最上位ビットから記述すると、「0111111111110000」の16桁のビット列である。いま、デジタル放送受信装置1が、NHK総合・仙台の中継局から送信された地上デジタル放送波を受信した場合、CN比が十分に高い場合は、ネットワークIDにはビット誤りが発生せず、ネットワークID検出部30により検出された検出ネットワークIDは、この値のままでネットワークID比較部40に出力され、全ての既知のネットワークID1〜mと比較される。ネットワークID比較部40において、検出ネットワークID=7EEHと、NHK総合・仙台における既知のネットワークID=7EE0、が比較される。この場合、ビット列は同一であるから、NHK総合・仙台における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「0」として出力される。
また、NHK教育・仙台のネットワークIDの真値は16進数で7EE1であり、2進数で最上位ビットから記述すると、「0111111111110001」のビット列である。ネットワークID比較部40において、検出ネットワークID=7EE0と、NHK教育・仙台における既知のネットワークID=7EE1とが比較され、NHK教育・仙台における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「1」として出力される。また、民放/仙台放送のネットワークIDの真値は16進数で7EE3であり、2進数で最上位ビットから記述すると、「0111111111110011」のビット列である。ネットワークID比較部40において、検出ネットワークID=7EE0と、民放/仙台放送における既知のネットワークID=7EE3とが比較され、民放/仙台放送における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「2」として出力される。
これに対し、CN比が所要CN比を下回っており、誤り訂正後もビット誤りが存在する場合には、ネットワークIDにはビット誤りが発生し、ネットワークID検出部30により検出された検出ネットワークIDは、ビット誤りが発生した検出ネットワークIDとして、すなわち、NHK総合・仙台のネットワークIDの真値とは異なる検出ネットワークIDとしてネットワークID比較部40に出力され、全ての既知のネットワークID1〜mと比較される。例えば、検出ネットワークIDが、NHK総合・仙台のネットワークIDの真値に対し、最上位ビットから4,11,15ビット目のビットが反転した「0110111111010010」のビット列であるとする。ネットワークID比較部40において、ビット誤りが発生した検出ネットワークIDと、NHK総合・仙台における既知のネットワークID=7EE0とが比較され、NHK総合・仙台における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「3」として出力される。同様にして、NHK教育・仙台における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「4」として出力され、民放/仙台放送における既知のネットワークIDに対する異なるビット数は「3」として出力される。
このように、ネットワークID比較部40により、検出ネットワークIDと、全ての既知のネットワークIDの真値とが比較され、既知のネットワークID毎に異なるビット数(ビット誤り数)が出力される。尚、この出力周期は、MPEG−2 TSにおけるNITの出現頻度と同じであってもよいし、例えば1つ前に出力されたネットワークIDの値をメモリに一時記憶しておき、その値と異なるネットワークIDが出現したときに、ネットワークID比較部40が、新たな比較処理を行い、異なるビット数を出力するようにしてもよい。
〔サンプル数決定部〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1のサンプル数決定部60について詳細に説明する。図4は、サンプル数決定部60の構成を示すブロック図である。このサンプル数決定部60は、サンプル数検索器61及びサンプル数テーブル62を備えている。前述のとおり、サンプル数決定部60は、誤り率測定部50から入力したビット誤り率とユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づいて、予め設定されたテーブルまたは変換式を用いて必要なサンプル数を決定し、決定したサンプル数をネットワークID誤りビット計数部70に出力する。
サンプル数検索器61は、誤り率測定部50から入力したビット誤り率を連続的に監視し、時間軸上で移動平均することにより平均的なビット誤り率を算出する。これは、フェージング等が原因になって、誤り率測定部50により測定されるビット誤り率が変動することに対応するためである。そして、サンプル数検索器61は、算出したビット誤り率とユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に対応するサンプル数を、サンプル数テーブル62を参照して決定し、ネットワークID誤りビット計数部70に出力する。
サンプル数テーブル62には、ビット誤り率とネットワークID誤検出確率に対応したサンプル数とが格納されている。このサンプル数テーブル62は、例えば、後述する図9に示すビット誤り率とネットワークID誤検出確率とサンプル数の関係、すなわち、デジタル放送受信装置1を用いた実験により取得されたデータに基づいて設定される。サンプル数テーブル62が図9に示すグラフに従って設定される場合、サンプル数検索器61によりサンプル数テーブル62を参照して決定されるサンプル数は、ビット誤り率が0.5以上となる確率(ネットワークID誤検出確率)を0.1%または0.01%以下に抑えるために必要なサンプル数である。
このように、サンプル数決定部60により、予め設定されたテーブルまたは変換式が参照され、ネットワークID誤検出確率を所定値以下に抑え、高精度にネットワークIDを推定するために必要なサンプル数が出力される。測定されたビット誤り率に対し、高精度にネットワークIDを推定するために必要なサンプル数の詳細については後述する。
尚、デジタル放送受信装置1は、サンプル数決定部60の代わりに観測時間決定部を備えるようにしてもよい。観測時間決定部は、誤り率測定部50から入力したビット誤り率から平均的なビット誤り率を算出し、ビット誤り率とネットワークID誤検出確率に対応する必要な観測時間を、観測時間テーブルを参照して決定し、ネットワークID誤りビット計数部70に出力する。この場合、ネットワークID誤りビット計数部70は、観測時間決定部から観測時間を入力し、既知のネットワークID毎に、ネットワークID比較部40から入力した異なるビット数を、異なるビット数の入力タイミング毎に加算し、観測時間分の加算処理を行って総和を求め、既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和をネットワークID推定部80に出力する。
観測時間テーブルには、ビット誤り率とネットワークID誤検出確率に対応した観測時間とが格納されている。この観測時間テーブルは、デジタル放送受信装置1を用いた実験により取得されたデータに基づいて設定される。観測時間決定部により観測時間テーブルを参照して決定される観測時間は、例えば、観測されるビット誤り率が0.5以上となる確率(ネットワークID誤検出確率)を0.1%または0.01%以下に抑えるために必要な観測時間であり、サンプル数決定部60により決定されるサンプル数を得るために必要な時間である。
また、サンプル数決定部60は、サンプル数テーブル62または変換式を参照したユーザーのキー操作に従って、サンプル数を決定するようにしてもよい。サンプル数決定部60は、ユーザーにより設定されたサンプル数をネットワークID誤りビット計数部70に出力する。観測時間決定部も同様に、ユーザーにより設定された観測時間を出力するようにしてもよい。
この場合、ビット誤り率が所定値(例えば0.5)以上となるネットワークID誤検出確率を所定値(例えば0.1%、0.01%)以下とするために必要なサンプル数及び観測時間は、条件となるネットワークID誤検出確率と、ビット誤り率によって決定できるため、決定されたサンプル数を集めるために必要な観測時間とネットワークID誤検出確率の関係を予め室内実験等で求めておき、ネットワークID誤検出確率に応じて、ビット誤り率及びサンプル数が格納されたサンプル数テーブル62、並びに、ビット誤り率及び観測時間が格納された観測時間テーブルを用意しておく。そして、サンプル数決定部60または観測時間決定部は、誤り率測定部50により測定されたビット誤り率、及び、サンプル数テーブル62または観測時間テーブルを用いて、ユーザーが希望するネットワークID誤検出確率を実現するために必要となるサンプル数またはそのサンプル数を収集するために必要となる観測時間を決定し、図示しない表示器に画面表示し、ユーザーへ提示する。サンプル数または観測時間とネットワークID誤検出確率とはトレードオフの関係となるため、ユーザーは、実用上対応できるサンプル数または観測時間を選択し、予め設定する。尚、ユーザーのキー操作によってサンプル数または観測時間を設定する代わりに、記録媒体、スマートメディア等の外部機器からサンプル数または観測時間を取り込むようにしてもよい。
また、フェージング等によりビット誤り率が変動する場合も、サンプル数決定部60または観測時間決定部は、ビット誤り率をユーザーへ提示しながら、ビット誤り率が大きくなった場合、サンプル数を大きくして観測時間を自動的に延長し、ビット誤り率が小さくなった場合、サンプル数を小さくして観測時間を自動的に短くする。また、サンプル数決定部60は、観測時間に制限がある場合、観測終了時点で得られる、全観測時間を対象としたビット誤り率及びサンプル数からネットワークID誤検出確率を求め、ユーザーへ提示するようにしてもよい。
尚、サンプル数決定部60または観測時間決定部は、誤り率測定部50からビット誤り率を入力するようにしたが、別途の構成部からCN比を入力し、テーブルまたは変換式を用いて、CN比に基づきサンプル数または観測時間を決定するようにしてもよい。
〔ネットワークID誤りビット計数部〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1のネットワークID誤りビット計数部70について詳細に説明する。図5は、ネットワークID誤りビット計数部70の構成を示すブロック図である。このネットワークID誤りビット計数部70は、計数器71−1,71−2,71−3,71−4,・・・,71−m及び積算カウンター72を備えている。前述のとおり、ネットワークID誤りビット計数部70は、既知のネットワークID毎に、ネットワークID比較部40から入力した異なるビット数を、その入力タイミング毎に加算し、サンプル数決定部60から入力したサンプル数の示す回数分の加算処理を行って総和を求め、既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和をネットワークID推定部80に出力する。
計数器71−1は、ネットワークID比較部40から既知のネットワークID1に対する異なるビット数を入力し、積算カウンター72からカウント値を入力し、入力するカウント値がインクリメントされる毎に、サンプル数に相当するカウント値を入力するまでの間(カウント値が0にクリアされるまでの間)、既知のネットワークID1に対する異なるビット数を加算していき、サンプル数の示す回数分の加算処理の後、既知のネットワークID1に対する異なるビット数の総和をネットワークID推定部80に出力する。計数器71−2,71−3,71−4,・・・,71−mも計数器71−1と同様の処理を行い、既知のネットワークID2,3,4,・・・,mに対する異なるビット数の総和をそれぞれネットワークID推定部80に出力する。
積算カウンター72は、サンプル数決定部60から入力したサンプル数を設定値に設定し、ネットワークID検出部30においてネットワークIDが検出され、ネットワークID比較部40においてネットワークIDが比較され異なるビット数が出力される毎にカウント値を積算し、カウント値を計数器71−1,71−2,71−3,71−4,・・・,71−mに出力する。そして、積算カウンター72は、積算して出力したカウント値が設定値に等しくなったときに、カウント値を0にクリアする。
このように、ネットワークID誤りビット計数部70により、サンプル数決定部60にて決定されたサンプル数の示す回数分の異なるビット数の総和が、既知のネットワークID毎に求められる。
〔ネットワークID推定部〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1のネットワークID推定部80について詳細に説明する。図6は、ネットワークID推定部80の構成を示すブロック図である。このネットワークID推定部80は、比較器81、既知ネットワークID検索器82及び既知ネットワークIDテーブル83を備えている。前述のとおり、ネットワークID推定部80は、ネットワークID誤りビット計数部70から入力した既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、総和が最も小さいネットワークIDを求め、そのネットワークIDを推定ネットワークIDとして中継局選出部90に出力する。
比較器81は、ネットワークID誤りビット計数部70から、既知のネットワークID1に対する異なるビット数の総和を入力ポート1に入力し、既知のネットワークID2,3,4,・・・,mに対する異なるビット数の総和を、入力ポート2,3,4,・・・,mにそれぞれ入力する。そして、比較器81は、全ての既知のネットワークIDに対する異なるビット数について、その総和が最も小さい入力ポート番号を選出し、選出した入力ポート番号を既知ネットワークID検索器82に出力する。
既知ネットワークID検索器82は、比較器81から入力ポート番号が入力され、既知ネットワークIDテーブル83を参照してネットワークIDを決定し、推定ネットワークIDとして中継局選出部90に出力する。既知ネットワークIDテーブル83には、ポート番号と、ポート番号に対応した既知のネットワークIDとが格納されており、具体的には、ポート番号1に対してネットワークID1、ポート番号2,3,4,・・・,mに対してネットワークID2,3,4,・・・,mがそれぞれ格納されている。
このように、ネットワークID推定部80により、既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、総和が最も小さいネットワークIDが推定ネットワークIDとして出力される。この推定ネットワークIDが、ネットワークID検出部30により検出された複数の検出ネットワークIDのうち、ビット誤りがない場合のネットワークIDとなる。
〔中継局選出部〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1の中継局選出部90について詳細に説明する。図7は、中継局選出部90の構成を示すブロック図である。この中継局選出部90は、中継局情報検索器91、中継局情報テーブル92、送信点方向計算器93及び送信点方向比較器94を備えている。前述のとおり、中継局選出部90は、予め設定されたテーブルを用いて、ネットワークID推定部80から入力した推定ネットワークID及び予め設定された受信指定チャンネルから中継局名及び中継局の位置を求め、中継局の位置及びデジタル放送受信装置1の受信点位置(緯度、経度)から送信点方向角度を求め、デジタル放送受信装置1に接続されたUHFアンテナの受信アンテナ指向方向角度、送信点方向角度及び中継局名から、受信した地上デジタル放送波がどこの中継局から送信されたものであるかを選出する。
中継局情報検索器91は、中継局情報テーブル92を参照し、ネットワークID推定部80から入力した推定ネットワークID及び予め設定された(ユーザーのキー操作等により設定された)受信指定チャンネルに対応する中継局名及び中継局の位置を決定し、中継局名を送信点方向比較器94に出力し、中継局の位置(緯度、経度)を送信点方向計算器93に出力する。中継局情報テーブル92には、ネットワークIDと、ネットワークIDに対応する送信チャンネル、中継局名及び中継局の位置(緯度、経度)が組になって格納されている。具体的には、中継局情報検索器91は、推定ネットワークID及び受信指定チャンネルをキーにして中継局情報テーブル92を検索し、受信指定チャンネルと送信チャンネルが一致し、かつ、推定ネットワークIDとネットワークIDが一致する中継局名及びその中継局の位置を決定する。
尚、中継局情報検索器91により出力される中継局名及び中継局の位置からなる組情報は、同一の送信チャンネルが同一のネットワークIDを持つ複数の中継局で用いられていた場合、複数の組情報となる。中継局情報検索器91は、入力した推定ネットワークID及び予め設定された受信指定チャンネルに対し、中継局名及び中継局の位置からなる複数の組情報をそれぞれ出力する。
送信点方向計算器93は、中継局情報検索器91から中継局の位置を入力し、この中継局の位置と、予め設定された(ユーザーのキー操作等により設定された)受信点位置(緯度、経度)とを用いて、受信点に対する電波到来方向となる送信点方向角度を計算し、送信点方向比較器94に出力する。複数の中継局の位置を入力した場合、その中継局の位置毎に送信点方向角度を計算して出力する。
送信点方向比較器94は、中継局情報検索器91から中継局名を入力し、送信点方向計算器93から送信点方向角度を入力し、送信点方向角度と、予め設定された(ユーザーのキー操作等により設定された)受信アンテナ指向方向角度とを比較して中継局名を選出し、選出した中継局名を出力する。具体的には、送信点方向比較器94は、中継局情報検索器91により1組の中継局名及び中継局の位置が出力された場合、送信点方向角度と受信アンテナ指向方向角度とが一致することを確認し、入力した中継局名をそのまま出力する。一方、中継局情報検索器91により複数組の中継局名及び中継局の位置が出力された場合、複数の送信点方向角度と受信アンテナ指向方向角度とを比較し、最も受信アンテナ指向方向角度に近い送信点方向角度を決定し、その送信点方向角度に対応する中継局名を選出し、選出した中継局名を出力する。
このように、中継局選出部90により、入力した推定ネットワークID及び予め設定された受信指定チャンネルから中継局名及び中継局の位置が求められ、中継局の位置及びデジタル放送受信装置1の受信点位置(緯度、経度)から送信点方向角度が求められ、予め設定された受信アンテナ指向方向角度、送信点方向角度及び中継局名から、受信した地上デジタル放送波がどこの中継局から送信されたものであるかが選出される。
〔ネットワークIDの推定原理〕
次に、ネットワークIDの推定原理について説明する。図1に示したデジタル放送受信装置1において、受信状況が悪い場合はビット誤りが発生するから、ネットワークID検出部30は、ネットワークIDを正しく検出することができない。しかしながら、ビット誤りが発生したネットワークIDであっても、ネットワークID比較部40、サンプル数決定部60、ネットワークID誤りビット計数部70及びネットワークID推定部80において、検出したネットワークIDに対して適切な統計処理を施すことにより、ネットワークIDを高精度に推定することができる。以下、その理由について説明する。
あるnビットの長さの符号Aが、送信点から受信点への伝送路を通過し、ランダムなビット誤りが発生した場合の符号をA’とする。符号A’と符号Aとが比較され異なるビット数が算出されたときのその数をBE_Aとし、伝送路で発生するビット誤り率(ビット誤りの発生確率)をpとした場合、符号Aに対する異なるビット数BE_Aの期待値(平均値)<BE_A>は、以下の式で表される。
Figure 0005340195
一方、符号Aに対してkビット異なるnビット長の符号をCとし、符号A’と符号Cとが比較され異なるビット数が算出されたときのその数をBE_Cとする。符号Cは、符号Aに対してkビット異なっているから、符号Aの当該ビットが変化しない場合、異なるビットとしてカウントされることになる。したがって、符号Cに対する異なるビット数BE_Cの期待値(平均値)<BE_C>は、以下の式で表される。
Figure 0005340195
<BE_C>と<BE_A>の差分は、以下の式で表される。
Figure 0005340195
ここで、ビットの変化が完全にランダムでない限り、p<0.5であるから、以下の式を満たすことになる。
Figure 0005340195
この場合、符号A’と符号Aとを比較して得られた、符号Aに対する異なるビット数の期待値<BE_A>は、符号Cに対する異なるビット数の期待値<BE_C>よりも小さくなる。そして、複数の符号Cを想定すると、符号Aに対する異なるビット数の期待値<BE_A>は、いずれの期待値<BE_C>よりも小さくなって最小値となる。
したがって、繰り返し検出して得られたnビット長の符号と、予想される複数の符号Xとを比較し、<BE_X>のうちの最も小さい符号Xが、ビット誤りの生じる前のオリジナルの符号となる。
ところで、伝送路で発生するビット誤り率pは、サンプル数mを無限大にしたときに収束する数値であり、実際には、サンプル数mを無限大にすることはできない。ビット誤り率pの測定値(あるビットにおける誤りの総数/サンプル数m)は、あるビットにおける誤り数の平均値を示しているので、中心極限定理により、サンプル数mが有限の場合は、標準偏差σの正規分布となる。
この標準偏差σは、サンプル数mが大きくなるにつれて小さくなり、サンプル数mが無限大のときにゼロとなる。実際の測定では、サンプル数mは有限な数であるため、確率的には前記式(4)の条件を満たす場合もあり得る。そこで、前記式(4)の条件を満たさないリスクを考慮した上で、必要なサンプル数mを用いる必要がある。
前述のとおり、ビット誤り率pの測定値は、中心極限定理により、ある標準偏差σを持つ正規分布となるから、測定されるビット誤り率pの平均値μ及び標準偏差σは、それぞれ以下の式で表される。
Figure 0005340195
Figure 0005340195
図8は、サンプル数mにおけるビット誤り率pの確率密度を示すグラフである。このグラフは、ビット誤り率pの真値をμ=0.45とし、サンプル数m=100,1500とした場合の、ビット誤り率pのばらつき(確率密度)を示すシミュレーション結果である。図8から、サンプル数m=100の場合はサンプル数m=1500の場合よりも、標準偏差σが大きくなり、ビット誤り率pの測定値のばらつきが大きくなることがわかる。また、サンプル数m=100の場合はサンプル数m=1500の場合よりも、ビット誤り率pの測定値は、その真値が0.45であるにもかかわらず、0.5以上となる測定結果が得られる確率が大きくなることもわかる。前述のとおり、ビット誤り率pが0.5以上の場合は、前記式(4)の条件を満たさないから、ビット誤りの生じる前のオリジナルの符号を推定することができない。このビット誤り率pの測定値が0.5以上となる測定結果が得られる確率は、ネットワークID誤検出確率を意味する。
したがって、ビット誤りが生じる前のオリジナルの符号、すなわちネットワークIDを精度高く推定するためには、サンプル数mは多いほうが良く、ある程度の数が必要になる。
〔ビット誤り率、ネットワークID誤検出確率、サンプル数及び観測時間の関係〕
次に、ネットワークIDを精度高く推定するために必要なサンプル数m、及び、そのサンプル数mのデータを収集するために必要な観測時間について説明する。図1に示したデジタル放送受信装置1は、前述したとおり、測定されたビット誤り率pが0.5以上になると、ネットワークIDを正しく推定することができなくなる。しかしながら、サンプル数決定部60において、ビット誤り率pが0.5以上となる確率(ネットワークID誤検出確率)を所定の閾値以下にするために必要なサンプル数mを決定することができれば、ネットワークIDを高精度に推定することができる。以下、必要なサンプル数m、及び、そのサンプル数mのデータを収集するために必要な観測時間について説明する。
測定されたビット誤り率pは、平均値μ及び標準偏差σの正規分布になるから、その正規分布の分布関数F(x)は、誤差関数erf()を用いると、以下の式で表される。
Figure 0005340195
この式(7)に前記式(5)(6)を代入し、測定されたビット誤り率pが0.5以上となる確率(ネットワークID誤検出確率)eを求めると、以下の式となる。
Figure 0005340195
図9は、ビット誤り率pと必要となるサンプル数mの関係を示すグラフである。このグラフは、前記式(8)を用いて、測定されたビット誤り率pが0.5以上となるネットワークID誤検出確率を、0.1%以下及び0.01%以下に抑えるために必要なサンプル数mを示すシミュレーション結果である。図9から、例えば、ビット誤り率pが0.48以下の場合には、必要なサンプル数mは数千個以下であることがわかる。また、ビット誤り率pが0.48を超えた場合には、必要なサンプル数mは数万から数十万個となり、必要なサンプル数mが大幅に増大することがわかる。このグラフを用いて、図4に示したサンプル数決定部60のサンプル数テーブル62が予め設定される。ユーザーは、誤り率測定部50により測定されたビット誤り率とネットワークID誤検出確率から決まる必要サンプル数を知り、必要サンプル数が膨大なため実用的な観測時間内で観測が終わらないと判断した場合は、ネットワークID誤検出確率を少しづつ大きくしながら、実用的な観測時間となる必要サンプル数を選択することになる。このように、ネットワークID誤検出確率に対して、必要サンプル数、必要観測時間はトレードオフの関係にある。
したがって、必要なサンプル数mは、サンプル数決定部60において、図9に示したグラフが反映されたサンプル数テーブル62を用いることにより、測定されたビット誤り率pから決定することができる。
図10は、CN比とビット誤り率p及び観測時間(サンプル数mを収集するために必要な時間)の関係を示すグラフである。このグラフは、室内実験により得られた結果であり、平均値を示している。観測時間のグラフは、ネットワークID誤検出確率eを0.01%以下にするために必要な時間を示している。図10から、例えば、ネットワークID誤検出確率eを0.01%以下にするために必要な観測時間は、CN比が0dBのときに1740秒であることがわかる。これを分に換算すると約30分であるから、実用的な観測時間であると言える。また、図10から、CN比が−3dBのときには約100万秒であることがわかる。これを日数に換算すると約11日間であるから、実用的な観測時間であるとは言い難い。したがって、本実験から、図1に示したデジタル放送受信装置1の実用的な適用範囲は、CN比=0dB程度であると考えられる。
〔室内実験結果〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1による室内実験結果について説明する。室内実験では、信号発生器により、ネットワークIDを7FE0(放送メディアはNHK総合・東京)とした希望波の地上デジタル変調信号が生成され、この地上デジタル変調信号にAWGN(加法性白色ガウス雑音)が加算された信号に対し、低受信CN比にてネットワークIDを推定した(第1の室内実験結果)。また、信号発生器により生成された地上デジタル変調信号を希望波とし、これに同一チャンネルで放送されている実際のアナログ放送波が加算され、同一チャンネルの混信があった場合において、ネットワークIDを推定した(第2の室内実験結果)。また、信号発生器により生成された地上デジタル変調信号を希望波とし、これに同一チャンネルで放送されている実際のデジタル放送波が加算され、地上デジタル放送の同一チャンネルの混信があった場合において、ネットワークIDを推定した(第3の室内実験結果)。
まず、第1の室内実験結果について説明する。信号発生器により生成した地上デジタル変調信号にAWGNを加え、CN比を変化させながらネットワークIDを推定したときのデータを図11及び図12に示す。図11は、室内実験結果におけるCN比とビット誤り率pの関係を示すグラフである。図11から、CN比が−1dB以上で、ビット誤り率pが0.5未満の範囲において、CN比が大きくなるに従い、ビット誤り率pが顕著に低下することがわかる。
図12は、室内実験結果における、ネットワークIDの真値に対する異なるビット数と平均ビット誤り数の関係を示すグラフである。図12から、CN比が高い場合は、ネットワークIDの真値に対する異なるビット数が増えるに従い、平均ビット誤り数は顕著に増加しており、ネットワークIDの真値に対する異なるビット数がゼロの場合、すなわち、ネットワークIDが真値のときに、平均ビット誤り数が最小になっていることがわかる。また、CN比が低くなるに従い、平均ビット誤り数の増加量は小さくなっていることがわかる。
図13は、室内実験結果におけるネットワークIDの推定結果を説明するグラフである。このグラフは、CN比を0dBとした場合のネットワークIDの推定結果を示している。横軸は個々の放送メディアの放送局名を示し、縦軸は、その放送メディアの放送局のネットワークID毎に計算された平均ビット誤り数(既知のネットワークIDに対する異なるビット数の平均値)を示す。図13から、放送メディアがNHK総合・東京において平均ビット誤り数が最小となっており、ネットワークIDが正しく推定できていることがわかる。
次に、第2の室内実験結果について説明する。信号発生器により生成された地上デジタル変調信号の希望波に、同一チャンネルで放送されている実際のアナログ放送波が加算され、同一チャンネルの混信があった場合において、混信波のアナログTV信号波のレベルを映像搬送波レベルとしたときに、ネットワークIDの推定は、DU比が−28dB程度まで可能であることが確認できた。
次に、第3の室内実験結果について説明する。信号発生器により生成された地上デジタル変調信号を希望波とし、同一チャンネルで放送されている実際のデジタル放送波を加算し、これを妨害波として、同一チャンネルの混信があったと想定した場合において、ネットワークIDの推定は、DU比が1dB程度あれば可能であることが確認できた。また、DU比が0dB付近では、RF同期はずれ、またはMPEG−2 TS同期はずれを頻発することから、ネットワークIDの検出頻度が極端に低下し、ネットワークIDの推定を十分に行うことができないことが確認できた。また、DU比が0dB未満では、妨害波のネットワークIDを推定することが確認できた。この実験結果は、たとえ地上デジタル放送の同一チャンネル混信が発生していたとしても、受信アンテナの指向性をうまく調整するか、あるいは受信アンテナを狭指向性のものにする等の工夫をし、ネットワークIDを取得したい地上デジタル放送波のレベルをわずか1dB程度、他方の地上デジタル放送波よりも大きくすることさえできれば、希望する地上デジタル放送波のネットワークIDを推定できるという前記ネットワークIDを推定するデジタル放送受信装置1及びネットワークIDの推定方法の有効性を示すものである。
〔フィールド実験結果〕
次に、図1に示したデジタル放送受信装置1によるフィールド実験結果について説明する。フィールド実験では、岩手県の室根山の山頂にデジタル放送受信装置1を設置し、実際の地上デジタル放送波を受信してネットワークIDを推定した。以下に説明するフィールド実験結果は、地上デジタル放送波が存在するチャンネルの多くに、アナログ放送波の同時混信が起きており、スペクトラムアナライザーを用いても地上デジタル放送波を確認することが困難であり、市販のワンセグ受信機を用いた場合にも映像及び音声の確認ができない状況における結果である。
図14は、フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークID検出時の周波数スペクトルを示す図であり、図15は、フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークID検出時のMER画像を示す図である。図14から、目視では地上デジタル放送波のスペクトルを確認できないことがわかる。また、このフィールド実験では、アナログ放送波の混信の影響を受けていたこと、及び、受信した地上デジタル放送波が弱電界強度であったことから、デジタル搬送波への同期が確立できず、図15から、MERも測定できないことがわかる。
図16は、フィールド実験結果における46チャンネルのネットワークIDの推定結果を説明するグラフである。このグラフは、受信アンテナ指向方向角度を210度とし、観測時間を約90分とした場合の、46チャンネルにおけるネットワークIDの推定値を示している。46チャンネルにおけるネットワークIDの真値は仙台放送のネットワークID(7EE3)である。図16から、仙台放送のネットワークID(7EE3)に対する平均ビット誤り数が最小になっており、デジタル放送受信装置1により、ネットワークIDが高精度に推定できていることがわかる。
1 デジタル放送受信装置
10 地上デジタルワンセグチューナー
11 BPF部
12 周波数変換部
13 OFDM復調部
14 A階層分離部
15 ビット・デインターリーブ部
16 デパンクチャ部
17 TS再生/ヌルパケット挿入部
18 ビタビ復号部
19 バイト・デインターリーブ部
20 エネルギー逆拡散部
21 RS復号部
30 ネットワークID検出部
40 ネットワークID比較部
41 ビット比較器
50 誤り率測定部
60 サンプル数決定部
61 サンプル数検索器
62 サンプル数テーブル
70 ネットワークID誤りビット計数部
71 計数器
72 積算カウンター
80 ネットワークID推定部
81 比較器
82 既知ネットワークID検索器
83 既知ネットワークIDテーブル
90 中継局選出部
91 中継局情報検索器
92 中継局情報テーブル
93 送信点方向計算器
94 送信点方向比較器

Claims (7)

  1. 放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTS(トランスポートストリーム)の地上デジタル放送波を受信し、前記ネットワークIDを検出するデジタル放送受信装置において、
    前記地上デジタル放送波から生成されたTSに含まれるネットワークIDを検出するネットワークID検出部と、
    前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するネットワークID比較部と、
    前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、前記既知のネットワーク毎に所定回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するネットワークID誤りビット計数部と、
    前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDを求め、ネットワークIDを推定するネットワークID推定部と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  2. 放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTS(トランスポートストリーム)の地上デジタル放送波を受信し、前記ネットワークIDを検出するデジタル放送受信装置において、
    前記地上デジタル放送波から生成されたTSに含まれるネットワークIDを検出するネットワークID検出部と、
    前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するネットワークID比較部と、
    前記TSに基づいて、ビット誤り率を測定する誤り率測定部と、
    ビット誤り率とサンプル数とネットワークID誤検出確率とを予め対応付けたテーブルまたは変換式を用いて、前記誤り率測定部により測定されたビット誤り率及びユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づきサンプル数を決定するサンプル数決定部と、
    前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、前記既知のネットワーク毎に、前記サンプル数決定部により決定されたサンプル数の示す回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するネットワークID誤りビット計数部と、
    前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDを求め、ネットワークIDを推定するネットワークID推定部と、
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  3. 請求項2に記載の受信装置において、
    前記サンプル数決定部によりサンプル数を決定する際に用いる前記テーブルまたは変換式は、ネットワークID誤検出確率を所定値以下に抑えるために必要なサンプル数と、ビット誤り率とが対応付いている、ことを特徴とする受信装置。
  4. 請求項2に記載の受信装置において、
    前記サンプル数決定部により決定されるサンプル数は、前記テーブルまたは変換式を参照したユーザーのキー操作に従って入力される、または外部機器から入力される、ことを特徴とする受信装置。
  5. 請求項2に記載の受信装置において、
    前記サンプル数決定部の代わりに観測時間決定部を備え、
    前記観測時間決定部は、ビット誤り率と観測時間とネットワークID誤検出確率とを予め対応付けたテーブルまたは変換式を用いて、前記誤り率測定部により測定されたビット誤り率及びユーザーにより設定されたネットワークID誤検出確率に基づき観測時間を決定し、
    前記ネットワークID誤りビット計数部は、前記ネットワークID比較部から既知のネットワークID毎の異なるビット数を入力し、前記入力のタイミング毎に、前記異なるビット数を既知のネットワークID毎に加算し、前記観測時間決定部により決定された観測時間分の加算処理を行い、前記既知のネットワークID毎に異なるビット数の総和を計数する、ことを特徴とする受信装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の受信装置において、
    さらに、ネットワークID、チャンネル、及び前記放送メディアの中継局の位置を含む中継局情報テーブルに対し、前記ネットワークID推定部により推定されたネットワークID及びユーザーにより設定されたチャンネルをキーにして、前記放送メディアの中継局及びその位置を検索し、前記ネットワークIDを持つ地上デジタル放送波を送信した放送メディアの中継局を選出する中継局選出部を備えたことを特徴とする受信装置。
  7. 放送メディアの中継局から送信された、放送メディア毎に割り当てられたネットワークIDを含むTSが伝送されている地上デジタル放送波を受信し、前記地上デジタル放送波からTSを再生するデジタル放送受信装置が、ネットワークID検出部、ネットワークID比較部、ネットワークID誤りビット計数部及びネットワークID推定部を備え、前記デジタル放送受信装置が、前記TSに含まれるネットワークIDを推定する方法において、
    前記ネットワークID検出部が、前記地上デジタル放送波から再生したTSに含まれるネットワークIDを検出するステップと、
    前記ネットワークID比較部が、前記ネットワークID検出部により検出されたネットワークIDと、予め設定された複数の既知のネットワークIDとを比較し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数を算出するステップと、
    前記ネットワークID誤りビット計数部が、前記ネットワークID比較部により算出された異なるビット数を、ネットワークID毎に所定回数分加算し、前記既知のネットワークID毎に、異なるビット数の総和を計数するステップと、
    前記ネットワークID推定部が、前記ネットワークID誤りビット計数部により計数された既知のネットワークID毎の異なるビット数の総和のうち、前記異なるビット数の総和が最も小さいネットワークIDをネットワークIDとして推定するステップ
    を有することを特徴とするネットワークID推定方法。
JP2010031325A 2010-02-16 2010-02-16 ネットワークidを推定するデジタル放送受信装置及びネットワークid推定方法 Active JP5340195B2 (ja)

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