JP5338784B2 - 発光装置及びその駆動制御方法並びに電子機器 - Google Patents

発光装置及びその駆動制御方法並びに電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、発光装置及びその駆動制御方法並びに電子機器に関し、特に、画素に画像データに応じて発光する発光素子を備える発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を実装した電子機器に関する。
有機EL素子、無機EL素子又はLED等の発光素子がマトリクス(行列)状に配列されて、各発光素子が発光することによって表示を行う発光素子型ディスプレイ(発光装置)が知られている。
発光素子型ディスプレイは、高輝度、高コントラスト、高精細、低電力等の点で、優位性を有しており、特に、有機EL素子が注目されている。
有機EL素子を画素に有する発光装置として、有機EL素子に印加する電圧を制御することにより、有機EL素子に流す電流を制御して、所望の発光輝度を得るようにした有機EL表示装置がある。
ここで、有機EL素子は、経時劣化により高抵抗化することが知られている。このため、同一の電圧を印加した場合には、有機EL素子を流れる電流が時間の経過と共に減少し、発光輝度が低下する。このため、有機EL表示装置を使い続けると、発光輝度が次第に低下して画像が徐々に暗くなり、表示品位が徐々に低下してしまう。
この問題に関し、有機EL素子を流れる電流の変動を補償する補償回路が、特許文献1に提案されている。
特開2009−244654号公報
特許文献1に記載の補償回路は、経時劣化が生じても初期特性での発光輝度が得られるようにするために、発光素子に定電流を流し、そのときの、発光素子の端子間電圧を検定し、検定電圧に基づいて、発光素子に印加する電圧を補正する。
特許文献1に記載の手法は、高い効果はあるもの、データラインに定電流を流す必要があり、回路構成及び制御が複雑である。また、検定された端子間電圧に基づいて、印加電圧を補正しても、所望の電流が画素に流れるとは限らず、より発光輝度の低下を抑制して、初期特性での発光輝度に近い表示(発光)を行うことができる発光装置が望まれている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な構成で、初期特性時と同等の表示を行うことができる発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を実装した電子機器を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る発光装置は、
複数の選択ラインと、
少なくとも一つのデータラインと、
各々が、前記各選択ライン及び前記データラインに接続される画素駆動回路と、一端側が前記画素駆動回路に接続された発光素子と、を備える複数の画素と、
前記各選択ラインに、当該選択ラインに接続された前記画素を選択状態とする走査信号を印加するセレクトドライバと、
前記データラインに、設定された電圧値の電圧を印加するデータドライバと、
前記各画素の前記画素駆動回路の駆動端子に駆動電圧を供給する電源ドライバと、
一端が前記発光素子の他端側に接続された電流計と、
を備え、
前記各画素の前記画素駆動回路は、一端が前記駆動端子をなし他端が前記発光素子の前記一端側に接続された電流路を有する駆動素子を有し、
前記駆動電圧と前記電流計の他端と間の電位差が、前記各画素の前記駆動端子と前記発光素子の前記他端側との間に電流が流れない値に設定された状態で、前記複数の選択ラインのうちの2以上の所定数の選択ラインを含む選択ライングループの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第1測定電流の電流値と、前記選択ライングループから特定の一つの選択ラインを除いた残りの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第2測定電流の電流値とを、前記電流計により測定し、
前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値に基づいて、前記特定の選択ラインに接続される前記画素の前記発光素子に流れる検出電流の電流値を取得することを特徴とする。
前記データドライバは、
取得した前記検出電流の電流値に基づいて、前記発光素子の発光効率を取得する発光効率取得部と、
前記発光効率取得部が取得した前記発光効率に基づいて、外部から供給される画像データに応じた電圧データを補正した補正電圧データを生成する補正演算部と、
を備えてもよい。
前記複数の画素に接続される前記データラインを2以上の所定数有し、
前記発光効率の取得を行う際に、前記電源ドライバは前記駆動電圧を第1の電位に設定し、
前記第1測定電流及び前記第2測定電流は前記データドライバから流れ、
前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインのうちの前記複数の画素における前記発光効率を取得する前記画素に接続される特定のデータラインに、前記第1の電位に対して、前記発光素子に対して順方向バイアスとなる所定の電位差を有する第1の電圧を印加し、前記所定数のデータラインから前記特定のデータラインを除いた残りの前記データラインに前記第1の電位と同電位又は前記発光素子の両端間の電位差が該発光素子に電流が流れない電位差となる電位の第2の電圧を印加してもよい。
前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインのうちの一つの特定のデータラインに前記第1の電圧を印加し、前記特定のデータラインを除く他の前記データラインに前記第2の電圧を印加し、
前記第1測定電流は、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
前記第2測定電流は、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
前記発光効率の取得は、前記複数の画素の各々に対して行われてもよい。
前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインに前記第1の電圧を印加し、
前記第1測定電流は、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
前記第2測定電流は、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値を前記所定数で除した値に基づいて前記検出電流の電流値を取得してもよい。
前記画素駆動回路は、一端に前記駆動電圧が印加され、他端が前記発光素子の前記一端側に接続される第1の電流路と、第1の制御端子と、を有する第1のトランジスタと、一端が前記データラインに接続され、他端が前記第1のトランジスタの前記第1の電流路の他端に接続される第2の電流路と、前記選択ラインに接続される第2の制御端子と、を有する第2のトランジスタと、を有し、
前記第1のトランジスタは前記駆動素子をなし、
前記データドライバより前記データラインに前記第1の電圧が印加されたとき、前記データドライバから、前記データラインと、前記選択状態とされた前記画素の前記画素駆動回路の前記第2のトランジスタの前記第2の電流路と、前記発光素子と、を介して前記電流計に電流が流れてもよい。
本発明の第2の観点に係る発光装置の駆動制御方法は、
複数の選択ラインと、少なくとも一つのデータラインと、各々が、前記各選択ライン及び前記データラインに接続される画素駆動回路と、一端側が前記画素駆動回路に接続された発光素子と、を備える複数の画素と、前記各選択ラインに、当該選択ラインに接続された前記画素を選択状態とする走査信号を印加するセレクトドライバと、前記データラインに、設定された電圧値の電圧を印加するデータドライバと、前記各画素の前記画素駆動回路の駆動端子に駆動電圧を供給する電源ドライバと、を備え、前記各画素の前記画素駆動回路が、一端が前記駆動端子をなし他端が前記発光素子の前記一端側に接続された電流路を有する駆動素子を有する前記発光装置を準備する準備ステップと、
前記駆動電圧と前記発光素子の他端側と間の電位差を、前記各画素の前記駆動端子と前記発光素子の前記他端側との間に電流が流れない値に設定する電位設定ステップと、
前記複数の選択ラインのうちの2以上の所定数の選択ラインを含む選択ライングループの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第1測定電流の電流値を測定する第1測定ステップと、
前記選択ライングループから特定の一つの選択ラインを除いた残りの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第2測定電流の電流値を測定する第2測定ステップと、
前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値に基づいて、前記特定の選択ラインに接続される前記画素の前記発光素子に流れる検出電流の電流値を取得する検出電流取得ステップと、
を含むことを特徴とする。
取得した前記検出電流の電流値に基づいて、前記発光素子の発光効率を取得する発光効率取得ステップと、
前記発光効率取得部が取得した前記発光効率に基づいて、外部から供給される画像データに応じた電圧データを補正した補正電圧データを生成する補正ステップと、
を含んでもよい。
前記発光装置は、前記複数の画素に接続される前記データラインを2以上の所定数有し、
前記第1測定電流及び前記第2測定電流は前記データドライバから流れ、
前記発光効率取得ステップは、前記電源ドライバが前記駆動電圧を第1の電位に設定し、前記データドライバが、前記所定数のデータラインのうちの前記複数の画素における前記発光効率を取得する前記画素に接続される第1のデータラインに、前記第1の電位に対して、前記発光素子に対して順方向バイアスとなる所定の電位差を有する第1の電圧を印加し、前記所定数のデータラインから前記第1のデータラインを除いた残りの第2の前記データラインに前記第1の電位と同電位又は前記発光素子の両端間の電位差が該発光素子に電流が流れない電位差となる電位の第2の電圧を印加する電圧印加ステップを含んでもよい。
前記電圧印加ステップにおいて、前記所定数のデータラインのうちの一つの特定のデータラインに前記第1の電圧を印加し、前記特定のデータラインを除く他の前記データラインに前記第2の電圧を印加し、
前記第1測定ステップにおいて、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第1測定電流として測定し、
前記第2測定ステップにおいて、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第2測定電流として測定しであり、
前記発光効率取得ステップにおける前記発光効率の取得は、前記複数の画素の各々に対して行われてもよい。
前記電圧印加ステップにおいて、前記所定数のデータラインに前記第1の電圧を印加し、
前記第1測定ステップにおいて、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第1測定電流として測定し、
前記第2測定ステップにおいて、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第2測定電流として測定し、
前記検出電流取得ステップは、前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値を前記所定数で除した値に基づいて前記検出電流の電流値を取得してもよい。
本発明の第3観点に係る電子機器は、前記発光装置が実装されてなることを特徴とする。
本発明によれば、比較的簡単な構成で、初期特性時と同等の表示を行うことができる発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を実装した電子機器を提供することができる。
本発明の有機EL表示装置の構成の一例を示す図である。 セレクトラインに順次出力される走査信号と電源ラインに順次出力される電圧の一例を示す図である。 本発明のデータドライバの構成の一例を示す図である。 (a)は、検出電流の変化率−発光効率の関係の一例を示す図であり、(b)は、検出電流の変化率−発光効率の関係の一覧を示す図であり、(c)は、有機EL素子の電圧−電流の関係の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における発光効率取得動作の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるセレクトラインに出力する走査信号の生成方法の一例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態におけるセレクトラインに出力する走査信号の生成方法の一例を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態における発光効率取得動作の一例を示す図である。 (a)は、本発明の表示動作時における画素駆動回路の各部の電圧または電流の一例を示す図であり、(b)は、本発明の発光効率抽出動作時における画素駆動回路の各部の電圧または電流の一例を示す図であり、(c)は、本発明の画素駆動回路を駆動させるための電源構成の一例を示す図である。 (a)は、本発明に係る有機EL表示装置を適用したデジタルカメラの構成例を示す正面斜視図であり、(b)は、本発明に係る有機EL表示装置を適用したデジタルカメラの構成例を示す背面斜視図である。 本発明に係る有機EL表示装置を適用したパーソナルコンピュータの構成例を示す斜視図である。 本発明に係る有機EL表示装置を適用した携帯電話機の構成例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置(発光装置)1について説明する。有機EL表示装置1は、図1に示すように、表示パネル2と、セレクトドライバ3と、電源ドライバ4と、データドライバ5と、システムコントローラ6と、電流計7と、カソード回路8と保護回路10とを有している。
表示パネル2は、n行m列のマトリクス状に配置された画素21(21(1,1)〜21(n,m))と、行方向(図1の左右方向)に延び、列方向に配列されている複数のセレクトライン(選択ライン)Ls1〜Lsnおよび電源ラインLv1〜Lvnと、列方向(図1の上下方向)に延び、行方向に配列されている複数のデータラインLd1〜Ldmとを有している。
画素21(i,j)(i=1〜n,j=1〜m)は、セレクトラインLsiとデータラインLdjの交点の近傍に配置され、同一行のセレクトラインLsiと電源ラインLviと同一列のデータラインLdjに接続されている。
画素21(i,j)は、画素駆動回路21Dと有機EL素子OELとから構成されている。
画素21(i,j)の画素駆動回路21Dは、トランジスタT21〜T23とコンデンサC1とを含む。
トランジスタT21〜T23は、アモルファスシリコンまたはポリシリコンを用いたnチャネル型TFT(薄膜トランジスタ:Thin Film Transistor)である。
トランジスタT21は、ゲートがセレクトラインLsiに接続され、ドレインがノードN22に接続され、ソースが電源ラインLviとトランジスタT23のソースに接続されている。
トランジスタT22は、ゲートがセレクトラインLsiに接続され、ソースがデータラインLdjに接続され、ドレインがノードN21に接続されている。
トランジスタT23は、ゲートがノードN22に接続され、ドレインがノードN21に接続され、ソースが電源ラインLviとトランジスタT21のソースに接続されている。ここで、トランジスタT21のソース及びトランジスタT23のソースは本発明の駆動端子に対応する。
また、コンデンサC1は、ノードN22とノードN21の間、すなわち、トランジスタT23のゲートとドレインの間に接続されている。
有機EL素子OELは、アノード電極と、カソード電極と、これらの電極間に形成された電子注入層、発光層、正孔注入層、等を備える。有機EL素子OELのアノード電極は、ノードN21に接続され、カソード電極は、全ての画素21に共通の電流計7の一端に接続されている。
有機EL素子OELは、アノード電極からカソード電極に向かって電流が流れると、発光層において正孔注入層から供給された正孔と電子注入層から供給された電子とが再結合し、この際に発生するエネルギーによって発光する。
セレクトドライバ3は、画素21の行(以下、画素行とする)を選択して、各画素21を選択状態とするための回路であり、表示動作時(発光動作時)及び後述する発光効率取得動作時に、図2(A)〜図2(D)に示すように、セレクトラインLs1〜Lsnに、選択期間tsの間には、高電位のハイレベル電圧Vhigh(選択レベル)となり、それ以外の期間(非選択期間:発光期間)には低電位のロウレベル電圧Vlow(非選択レベル)となる走査信号を順次出力する。
図1に示す電源ドライバ4は、表示動作時(発光動作時)には、図2(E)〜(H)に示すように、各選択期間tsにおいて、走査信号が印加されたセレクトラインLs1〜Lsnに対応する画素行に接続された電源ラインLv1〜Lvnに基準電圧Vss(例えば、接地電位GND=0V)を順次出力し、それ以外の期間、基準電圧Vssより高いレベルの電源電圧Vccを出力する。
また、電源ドライバ4は、後述する発光効率取得動作時には、全ての電源ラインLv1〜Lvnに共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
図1に示すデータドライバ5は、後述する表示動作時には、デ−タラインLd1〜Ldmに画像の各画素の表示階調に対応するアナログ表示信号を印加する。
一方、データドライバ5は、後述する発光効率取得動作時には、データラインLd1〜Ldmに設定電圧Vd(例えば、−3V)又は共通電圧Vcom(例えば、−10V)の何れかの電圧を印加する。
具体的に説明すると、データドライバ5は、図3に示すように、シフトレジスタ回路50と、データレジスタ回路51と、データラッチ回路52と、補正演算部53と、デジタル電圧/アナログ電圧変換回路(DAC)54と、出力回路55と、アナログ電圧/デジタル電圧変換回路(ADC)56と、発光効率取得部57と、メモリ58とを有している。
シフトレジスタ回路50は、表示動作時には、サンプリングスタート信号STRをシフトクロック信号CLKに基づいて順次シフトして、シフト信号をデータレジスタ回路51に供給する。
データレジスタ回路51は、シフトレジスタ回路50から供給されるシフト信号に応じたタイミングで、各画素の表示階調を指示する画像データD1〜Dmを順次取り込む。なお、画像データは8ビットのデジタル信号であるとする。この場合、有機EL素子OELの発光の階調は256階調である。
データラッチ回路52は、データラッチ信号STBが供給されると、データレジスタ回路51に取り込まれている1行分の画像データD1〜Dmをラッチして、保持する。
補正演算部53は、データラッチ回路52に保持されている画像データD1〜Dmを読み出して、画像データに応じた発光輝度を得るためにデ−タラインLd1〜Ldmに印加すべき電圧を示す電圧データに変換する。そして、補正演算部53は、現状の劣化した有機EL素子OELが、所期の輝度で発光できるように、メモリ58に格納されている発光効率ηを用いて電圧デ−タを補正して、補正電圧データを生成する。補正の内容については、後述する。
DAC54は、補正演算部53が算出した電圧デ−タをアナログ電圧に変換する。
出力回路55は、表示動作時には、DAC54から供給されたアナログ電圧を各データラインLd1〜Ldmに出力する。
一方、出力回路55は、後述する発光効率取得動作時に、第1列のデータラインLd1〜Ldmに設定電圧Vd(例えば、−3V)又は共通電圧Vcom(例えば、−10V)の何れかの電圧を印加する。
ADC56は、後述する発光効率取得動作時において、有機EL素子OELに所定の電圧が印加されたときに、電流計7が測定した電流をデジタル信号に変換して発光効率取得部57に供給する。
発光効率取得部57は、例えば図4(b)に示すような、有機EL素子OELを流れる検出電流Idの電流値の変化率と発光効率ηとの関係を示すLUT(ルックアップテーブル)を記憶している。
検出電流Idの電流値の変化率は、図4(c)に示すように、有機EL素子OELのアノード・カソード間に流れる電流Ielにおいて、初期状態の有機EL素子OELに所定の電圧V0を印加したときに有機EL素子OELに流れる電流が初期電流I0であり、その後の有機EL素子OELの高抵抗化によって電圧V0を印加したときに有機EL素子OELに流れる電流が検出電流Idであるときの、検出電流Id/初期電流I0の計算値である。ここで、初期電流I0は、例えば、表示パネル2の製造後の工場出荷時に初期電流I0の測定を行って、その電流値を記憶させておくものであってもよいし、表示パネル2の設計値に基づいて予め設定された初期電流I0の値を記憶させておくものであってもよい。
発光効率ηは、有機EL素子OELに一定の電流を流したときの有機EL素子OELの発光輝度の、初期状態の有機EL素子OELの発光輝度を1としたときの相対値であり、発光効率ηは上記の有機EL素子OELの高抵抗化による検出電流Idの電流値の減少に伴って、図4(a)に示すように低下する。したがって、初期状態と同等の発光輝度を得るためには、有機EL素子OELに流す電流の電流値を1/η倍に増加させる必要がある。
発光効率取得部57は、このLUTを参照して、ADC56から供給された検定電流Idに対応する発光効率ηを取得する。
メモリ58は、発光効率取得部57が取得した発光効率ηを記憶している。
システムコントローラ6は、セレクトドライバ3、電源ドライバ4、データドライバ5、カソード回路8に制御信号を供給して、セレクトドライバ3、電源ドライバ4、データドライバ5、カソード回路8を制御することにより、有機EL表示装置1全体の動作を制御する。
システムコントローラ6が実行する制御の詳細は後述する。
電流計7は、一端(電流流入端)が、全画素21(21(1,1)〜21(n,m))の有機EL素子OELのカソード電極に接続されたカソードラインLcに接続され、全ての有機EL素子OELに流れる電流を測定する。
カソード回路8は、電流計7の他端(電流流出端)に接続され、スイッチ9を備え、スイッチ9の切り替えに従って、電流計7の他端に基準電圧Vss(例えば、接地電位GND=0V)又は共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
保護回路10は、高電圧の静電気パルスが外部から有機EL表示装置1に入ってきた場合に、それによって各画素21の各トランジスタが破壊されるような損傷を受けることを抑制するために設けられている静電気用の保護回路であり、低電位の電源VLを供給する電源ライン11および高電位の電源VHを供給する電源ライン12と電気的に接続されて、静電気パルスを電源ライン11、12に逃がすように構成されている。保護回路10は、例えば、直列接続された2個のダイオードD1及びD2を備える。ダイオードD1のアノードは低電位の電源VLを供給するライン11に接続され、ダイオードD2のカソードは高電位の電源VHを供給するライン12に接続されている。このような静電気用の保護回路は、実際には、セレクトラインLs1〜Lsn、データラインLd1〜Ldm、電源ラインLv1〜Lvn及びカソードラインLcに設けられている。図1に示した保護回路10は、例えば、データラインLd1から画素21(1,1)の有機EL素子OELを通ってカソードラインLcに至る電流経路の、データラインLd1及びカソードラインLcに設けられている保護回路を、便宜上、1つにまとめて示したものである。なお、セレクトラインLs1〜Lsn及び電源ラインLv1〜Lvnに設けられている保護回路は本発明においては影響しないため、図示を省略した。
ここで、ライン11にかかる電圧より低電位の静電気パルスがカソードラインLcに入った場合には、ダイオードD1を介して静電気パルスが低電位のライン11に流れ、ライン12にかかる電圧より高電位の静電気パルスがカソードラインLcに入った場合には、ダイオードD2を介して静電気パルスが高電位のライン12に流れる。
保護回路10は、データラインLd1から画素21(1,1)の有機EL素子OELを通ってカソードラインLcに至る電流経路の途中に設けられているが、通常の駆動電圧の範囲内では十分な高抵抗を示すため各有機EL素子OELの発光を妨げることはなく、有機EL表示装置1の画質を低下させることはない。
<第1の実施形態>
上記構成を有する有機EL表示装置1の第1の実施形態に関わる動作について、図5を参照して説明する。
この表示装置の動作は、電源立ち上げ時等の所定のタイミングで実行され、発光効率ηを求める発光効率抽出動作と、求めた発光効率ηを用いて画像を表示する表示動作とを含む。
まず、発光効率抽出動作について説明する。
この発光効率抽出動作は、有機EL素子OELの経年劣化による表示の劣化を補償するために使用される発光効率ηを求める動作である。
システムコントローラ6は、電源立ち上げ時のイニシャライズ処理等が終了すると、セレクトドライバ3と、電源ドライバ4と、データドライバ5とカソード回路8とに発光効率抽出処理を指示する。
まず、第1行第1列の一つの画素21(1,1)の有機EL素子OELの発光効率η(1,1)を取得する際の発光効率取得動作について説明する。
この制御に従って、例えば10本のセレクトラインLsを1つのグループとしたとき、まず、セレクトドライバ3はセレクトラインLs1〜Ls10を選択する。
セレクトドライバ3は、図6(a)に示すようにシフトレジスタ回路を有して構成され、シフトレジスタ回路には一定周期のクロックパルスCLKとスタートパルスStartとが供給され、供給されたスタートパルスStartを取り込み、クロックパルスCLKの周期で順次シフトして出力する。ここで、シフトレジスタ回路から出力される出力信号の時間幅はスタートパルスStartの時間幅となる。
セレクトラインの1つのグループの本数が10本であるとき、図6(b)に示すように、スタートパルスStartの時間幅をクロックパルスCLKの周期tqの10周期分の時間幅に設定する。
シフトレジスタ回路は、スタートパルスStartを取り込み、クロックパルスCLKに応じて順次シフトしながら出力する。
このとき、シフトレジスタ回路の出力信号の時間幅は、スタートパルスStartの時間幅に応じたクロックパルスCLKの10周期分の時間幅となっているため、図6(b)に示すように、シフトレジスタ回路の各出力信号は互いに重複したタイミングを有して出力され、スタートパルスStartの供給開始タイミングをT0としたとき、クロックパルスCLKの10クロック目のT9〜T10の期間で、セレクトラインLs1〜Ls10に出力する走査信号が共にハイレベル電圧Vhighとなる。このT9〜T10の期間を用いることで、本実施形態を実行することができる。
また、電源ドライバ4は、全ての電源ラインLv1〜Lvnに共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
データドライバ5は、少なくとも上記T9〜T10の期間において、データラインLd1に設定電圧Vd(例えば、−3V)を印加し、データラインLd2〜Ldmに共通電圧Vom(例えば、−10V)を印加する。
さらに、カソード回路8は、スイッチ9を切り替えて、電流計7の他端に、共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
すると、図5に示すように、第1行〜第10行の第1列の画素21(1,1)〜21(10,1)のトランジスタT22がオンし、データラインLd1に−3Vが印加され、カソード回路8に−10Vが印加されることから、これらの画素21(1,1)〜21(10,1)の各々の有機EL素子OELのアノード・カソード間にほぼ7Vの電圧降下が生じ、電流が流れる。一方、第1行〜第10行の第2列から第m列の画素21(1,2)〜21(10,m)のトランジスタT22はオンするが、データラインLd2〜Ldmには−10Vが印加され、カソード回路8にも−10Vが印加されて同電位であることから、これらの画素21(1,2)〜21(10,m)の有機EL素子OELに電流は流れない。なお、上記においては、データラインに印加される電圧とカソード回路8に印加される電圧とが同電位に設定されるとしたが、同電位であることに限るものではない。要するに、トランジスタT22から有機EL素子OELを介して電流が流れなければよいので、データラインに印加される電圧とカソード回路8に印加される電圧との間の電位差が、少なくとも有機EL素子OELに電流が流れ始める閾値電圧より小さければよい。以下の各実施形態においても同様である。
また、第11行〜第n行の画素に関しては、トランジスタT21,T22、T23が全てオフとなる。このため、電流は流れない。
これにより、電流計7には、データドライバ5から第1行〜第10行の第1列の画素21(1,1)〜21(10,1)の10個のトランジスタT22と有機EL素子OELを通り、カソードラインLcを介してカソード回路8に電流が流れる。この電流を第1測定電流Im1(10)とする。
この第1測定電流Im1(10)の電流値は電流計7により測定され、ADC56に供給される。
ADC56は、第1測定電流Im1(10)の電流値をデジタルデータに変換し、発光効率取得部57に供給する。
ここで、保護回路10から僅かながら漏れ電流Irが流れて、カソードラインLcに流れ込んでいる場合、あるいは、カソードラインLcから保護回路10に漏れ電流Irが流れ出している場合がある。画素21(1,1)の有機EL素子OELに流れる検出電流をIel1、画素21(2,1)の有機EL素子OELに流れる検出電流をIel2、・・・、画素21(n,1)の有機EL素子OELに流れる検出電流をIelnとし、画素21(1,1)〜21(10,1)の10個の有機EL素子OELに流れる検出電流の総計を第1総検出電流Iel1(10)としたとき、第1総検出電流Iel1(10)は次式(1)で表される。そして、保護回路10から漏れ電流IrがカソードラインLcに流れ込んでいるとした場合、第1測定電流Im1(10)は、次式(2)で表される。
Iel1(10)=Iel1+Iel2+・・・+Iel10 ・・・(1)
Im1(10)=Iel1(10)+Ir ・・・(2)
次に、セレクトドライバ3はセレクトラインLs2〜Ls9を選択して、上記と同様にして電流計7に流れる電流を測定する。
セレクトラインLs2〜Ls10の選択には、上記と同様の手法を適用することができる。すなわち、図7に示すように、スタートパルスStartの時間幅をクロックパルスCLKの周期tqの9周期分の時間幅に設定する。そして、図7に示すように、スタートパルスStartの供給開始タイミングをT0としたとき、クロックパルスCLKの11クロック目のT10〜T11の期間で、セレクトラインLs2〜Ls10に出力する走査信号が共にハイレベル電圧Vhighとなる。
データドライバ5は、少なくとも上記T10〜T11の期間において、データラインLd1に設定電圧Vd(例えば、−3V)を印加し、データラインLd2〜Ldmに共通電圧Vom(例えば、−10V)を印加する。カソード回路8は、スイッチ9を切り替えて、電流計7の他端に、共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
これにより、第2行〜第10行の第1列の画素21(2,1)〜21(10,1)のトランジスタT22がオンし、画素21(2,1)〜21(10,1)の有機EL素子OELのアノード・カソード間にほぼ7Vの電圧降下が生じ、電流が流れる。一方、第2行〜第10行の第2列から第m列の画素21(2,2)〜21(10,m)のトランジスタT22はオンするが、データラインLd2〜Ldmには−10Vが印加され、カソード回路8にも−10Vが印加されて同電位であることから、これらの画素21(2,2)〜21(10,m)の有機EL素子OELに電流は流れない。
また、第1行及び第11行〜第n行の画素は、トランジスタT21,T22、T23が全てオフとなるため、電流は流れない。
これにより、電流計7には、データドライバ5から第2行〜第10行の第1列の画素21(2,1)〜21(10,1)の9個のトランジスタT22と有機EL素子OELを通り、カソードラインLcを介してカソード回路8に流れる電流が流れる。この電流を第2測定電流Im1(9)とする。
この第2測定電流Im1(9)の電流値は電流計7により測定され、ADC56に供給される。
ADC56は、第2測定電流Im1(9)の電流値をデジタルデータに変換し、発光効率取得部57に供給する。
画素21(2,1)〜21(10,1)の9個の有機EL素子OELに流れる検出電流の総計を第2総検出電流Iel1(9)としたとき、第2総検出電流Iel1(9)は次式(3)で表される。そして、保護回路10から漏れ電流IrがカソードラインLcに流れ込んでいるとした場合、第2測定電流Im1(9)は、次式(4)で表される。ここで、第1測定電流Im1(10)と第2測定電流Im1(9)が流れるデータラインLd1及びカソードラインLcは共通であるから、保護回路10から流れ込む漏れ電流Irも同じである。
Iel1(9)=Iel2+Iel3+・・・+Iel10 ・・・(3)
Im1(9)=Iel(9)+Ir ・・・(4)
次いで、式(2)と式(4)より、次式(5)に示すように、第1測定電流Im1(10)の電流値と第2測定電流Im1(9)の電流値との差分値を求めることにより、漏れ電流Irが相殺されて、一つの画素21(1,1)の有機EL素子OELに流れる検出電流Iel1を求めることができる。なお、カソードラインLcから保護回路10に漏れ電流Irが流れ出している場合であっても、同じく相殺される。
Im1(10)−Im1(9)=(Iel1(10)+Ir)−(Iel1(9)+Ir)=Iel1(10)−Iel1(9)=Iel1 ・・・(5)
発光効率取得部57は、上記式(5)に基づいて、画素21(1,1)の有機EL素子OELに流れる検出電流Iel1の電流値を求める。
発光効率取得部57は、求めた検出電流Iel1の電流値をメモリ58に供給し、メモリ58は検出電流Iel1の電流値を格納する。ここで、検出電流Iel1は、図4における検出電流Idに対応する。
発光効率取得部57は、検出電流Iel1(検出電流Id)の初期電流I0に対する電流値の変化率を算出し、この変化率(Id/I0)の値でルックアップテーブルを引き、対応する、第1行第1列の画素21(1,1)の有機EL素子OELの発光効率η(1、1)を取得する。
発光効率取得部57は、抽出した発光効率η(1、1)をメモリ58に供給し、メモリ58は発光効率η(1、1)を格納する。
以上によって、第1行第1列の一つの画素21(1,1)の有機EL素子OELの発光効率η(1、1)を取得して、メモリ58に格納する。
次いで、有機EL表示装置1は、データドライバ5から設定電圧Vdを印加するデータラインをLd2〜Ldmに順次変えて上記と同様の動作を行うことにより、第1行第2列〜第m列の画素21(1,2)〜21(1,m)の有機EL素子OELの発光効率η(1、2)〜η(1、m)を取得して、メモリ58に格納する。
本実施形態の有機EL表示装置1は、以上の動作を表示パネル2の全てのセレクトラインLs1〜Lsnに対して実行する。
これにより、発光効率取得部57は、全ての画素21(1,1)〜21(n,m)の各々の有機EL素子OELの発光効率η(1、1)〜η(n、m)を取得して、メモリ58に格納する。
メモリ58に全ての発光効率η(1、1)〜η(n、m)が格納されると、システムコントローラ6は、発光効率取得処理を終了する。
なお、上記においては、10本のセレクトラインLsを1つのグループとした場合について説明したが、これに限るものではなく、1つのグループとして2本以上のセレクトラインLsを設定すればよい。
次に、取得した発光効率η(1、1)〜η(n、m)を用いた補正を行って画像を表示する表示動作について説明する。
システムコントローラ6は、表示動作を開始する際、カソード回路8のスイッチ9を切り替えて基準電圧Vssに接続する。
続いて、システムコントローラ6は、図示せぬ垂直同期信号等に応答して、セレクトドライバ3に、図2(A)〜(D)に示すように、走査信号を出力させ、電源ドライバ4に図2(E)〜(H)に示すように、電圧信号を出力させる。
また、システムコントローラ6は、データドライバ5に表示動作を実行させるための制御信号を出力する。
この制御信号に応答して、シフトレジスタ回路50は、シフト信号をデータレジスタ回路51に供給する。
データレジスタ回路51は、シフトレジスタ回路50から供給されるシフト信号に応答して、画像データD1〜Dmを順次取り込んでシフトし、1行分のデータが格納されると、データラッチ回路52が、これをラッチして保持する。
補正演算部53は、データラッチ回路52に保持されている画像データD1〜Dmを読み出して、画像データに対応した電圧データを、画像データに応じた発光輝度を得るためにデ−タラインLd1〜Ldmに印加すべき電圧値を有する補正電圧データに補正する。電圧データは、基本的に、有機EL素子OELの初期特性に基づいて定められている。
補正演算部53は、現状の劣化した有機EL素子OELが初期状態時と同等の輝度で発光できるように、各電圧データに、メモリ58に格納されている各画素21に対応した発光効率ηの逆数である1/ηを乗算して、電圧デ−タを補正する。
上述したように、発光効率ηは、経時劣化などの原因により、一定の電流値の電流を有機EL素子OELに流したときの、有機EL素子OELの発光輝度の初期状態に対する低下率を示している。したがって、初期状態と同等の発光輝度を得るためには、有機EL素子OELに流す電流の電流値を初期状態での電流値の1/η倍にすればよい。このために、画素21に対する印加電圧を(1/η)倍すれば、有機EL素子OELを流れる電流を(1/η)倍することができる。
補正演算部53は、メモリ58から各画素21に対応する発光効率ηを読み出し、電圧データに1/η1を乗算して、電圧データを補正した補正電圧データVdataを生成して出力する。
DAC54は、例えば、補正演算部53が出力した補正電圧デ−タVdataをアナログ電圧に変換し、出力回路55は、アナログ電圧を各データラインLd1〜Ldmに出力する。
これにより、各画素21(1,1)〜21(n,m)に、補正しない場合と比較して、それぞれ対応した発光効率ηの逆数である1/η1を乗算した補正電圧データVdataに対応する電圧が印加され、これに伴い、画素21(1,1)〜21(n,m)の有機EL素子OELに、それぞれ対応してほぼ1/η倍の電流が流れ、各画素21(1,1)〜21(n,m)において、初期状態時と同等の発光輝度での表示がなされる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、発光効率取得動作により、各画素21の有機EL素子OELに流れる検出電流Ielの初期電流I0に対する変化率を求め、この変化率の値から各画素21の発光効率ηを求めておき、表示動作時に、電圧データに1/ηを乗算して補正し、補正後の補正電圧データに対応する電圧を各画素21に印加することにより、経時劣化が起こったとしても、同一の画像データに対して、初期状態時と同等の表示(発光)を行うことができる。
<第2の実施形態>
上記第1実施形態においては、表示パネル2の複数の画素21の各々に対して発光効率ηを抽出する形態とした。しかしながら、大型パネルや高精細パネルのように画素数が増大すると、発光効率取得動作に要する時間が画素数に応じて増加してしまう。これに対し、以下に説明する第2の実施形態は、行毎のm個の画素21から各行の1個の画素21当たりの発光効率ηの平均値を求めるようにして、発光効率取得動作に要する時間を短縮するようにしたものである。
有機EL表示装置1の第2の実施形態に関わる動作について、図8を参照して説明する。なお、本実施形態における発光効率取得動作は、第1実施形態における発光効率取得動作と同様の構成を含んでおり、第1実施形態との差異点を中心に説明する。
まず、第1行のm個の画素21(1,1)〜21(1,m)から1個の画素21当たりの有機EL素子OELの発光効率η1を取得する際の発光効率取得動作について説明する。
この発光効率取得動作において、まず、例えば10本のセレクトラインLsを1つのグループとして、セレクトドライバ3は、第1実施形態と同様にして、セレクトラインLs1〜Ls10を選択する。
そして、データドライバ5は、少なくとも上記T9〜T10の期間において、全てのデータラインLd1〜Ldmに設定電圧Vd(例えば、−3V)を印加する。
カソード回路8は、スイッチ9を切り替えて、電流計7の他端に、共通電圧Vcom(例えば、−10V)を印加する。
これにより、第1行〜第10行の全ての画素21(1,1)〜21(10,m)の各々の有機EL素子OELのアノード・カソード間にほぼ7Vの電圧降下が生じ、電流が流れる。
第11行〜第n行の画素に関しては、トランジスタT21,T22、T23が全てオフとなるため、電流は流れない。
これにより、電流計7には、データドライバ5から第1行〜第10行の全ての画素21(1,1)〜21(10,m)のトランジスタT22と有機EL素子OELを通り、カソードラインLcを介してカソード回路8に流れる電流が流れる。この電流を第1総測定電流Ima1(10)とする。この第1総測定電流Ima1(10)には保護回路10による漏れ電流Irが含まれている。
この第1総測定電流Ima1(10)の電流値は電流計7により測定され、ADC56に供給され、ADC56は、第1総測定電流Ima1(10)の電流値をデジタルデータに変換し、発光効率取得部57に供給する。
次いで、セレクトドライバ3は、第1実施形態と同様にして、セレクトラインLs2〜Ls10を選択する。
そして、データドライバ5は、少なくとも上記T10〜T11の期間において、全てのデータラインLd1〜Ldmに設定電圧Vdを印加する。
これにより、電流計7には、データドライバ5から第2行〜第10行の全ての画素21(2,1)〜21(10,m)のトランジスタT22と有機EL素子OELを通り、カソードラインLcを介してカソード回路8に流れる電流が流れる。この電流を第2総測定電流Ima1(9)とする。この第2総測定電流Ima1(9)にも保護回路10による漏れ電流Irが含まれている。
この第2総測定電流Ima1(9)の電流値は電流計7により測定され、ADC56に供給され、ADC56は、第2総測定電流Ima1(9)の電流値をデジタルデータに変換し、発光効率取得部57に供給する。
次いで、発光効率取得部57は、第1総測定電流Ima1(10)の電流値と第2総測定電流Ima1(9)の電流値との差分値を求めることにより、漏れ電流Irが相殺されて、第1行のm個の画素21(1,1)〜21(1,m)の各々の有機EL素子OELに流れる検出電流Ielの総計となる合計検出電流Ielaを求める。
そして、発光効率取得部57は、合計検出電流Ielaの電流値の1/mを、第1行の1個の画素21当たりの有機EL素子OEL素子の検出電流Ielの平均値として取得し、取得した検出電流Ielの平均値の初期電流I0に対する電流値の変化率を算出し、この変化率(Id/I0)の値でルックアップテーブルを引き、対応する、第1行の画素21の有機EL素子OELに対する発光効率η1を取得する。
発光効率取得部57は、抽出した発光効率η1をメモリ58に供給し、メモリ58は発光効率η1を格納する。
本実施形態の有機EL表示装置1は、以上の動作を表示パネル2の全てのセレクトラインLs1〜Lsnに対して実行する。
これにより、発光効率取得部57は、各行の画素21の有機EL素子OELに対する発光効率η1〜ηnを取得して、メモリ58に格納する。
表示動作時には、メモリ58に格納された各行に対応した発光効率ηを用いて各画素に対応した電圧データを補正する。
これにより、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、各画素21には、補正しない場合と比較して(1/η)倍に補正されたデータ電圧が印加され、これに伴い、ほぼ(1/η)倍の電流が各画素に流れ、初期状態と同等の発光輝度での表示(発光)が可能となる。
また、本実施形態において発光効率取得動作に要する時間は、1行の画素21の数をmとして、概ね、上記第1の実施形態において発光効率取得動作に要する時間の1/m程度になり、第1の実施形態に対して、発光効率取得動作に要する時間を短縮することができる。
(変形例)
上記実施の形態で示した、各種電圧は、例示であり、表示動作時には、選択された画素への書き込み動作と非選択行の画素の発光動作を適切に行うことができ、発光効率取得動作時には、有機EL素子流れる電流を測定できるならば、その電圧関係は任意である。
例えば、表示動作時には、(1)選択対象の行の画素21のトランジスタT21とT22をオンさせ、非選択行の画素21のトランジスタT21とT22をオフさせるようなハイレベル電圧Vhighとロウレベル電圧VlowをセレクトラインLsに印加し、(2)選択対象の行の画素21のトランジスタT23をオンさせ、非選択行の画素21のトランジスタT23をオフさせるような電圧Vccと基準電圧Vssを電源ラインLvに印加し、(3)有機EL素子OELのカソードにスイッチ9及び電流計7を介して所定の電圧を印加し、(4)各データラインLdに印加する電圧を、所定電圧以上の階調に対応する電圧とし、発光効率取得時に、(1)電流を流す予定の単数又は複数の画素が位置する行の画素21のトランジスタT22をオンさせ、他の行の画素21のトランジスタT22をオフさせ、(2)全ての画素のトランジスタT21のトランジスタT23に電流が流れず(例えば、電源ラインLvの電圧とスイッチ9を介して電流計7の他端に印加される電圧が等しく)、(3)電流を流す予定の単数又は複数の画素が位置する列のデータラインLdに印加する電圧が電流計7の他端に印加される電圧よりも高く、他の列のデータラインLdに印加する電圧と電流計7の他端に印加される電圧と等しい、という条件が成立するならば、その電圧関係は任意である。
例えば、図9(a)、図9(b)に示すように、回路内の各電圧を正電圧で構成することも可能である。
図示するように、
(表示動作時)
i)セレクトラインLsに印加する電圧をVhigh=25V、Vlow=0V(GND)に設定し
ii)電源ラインLvに印加する電圧Vccを+25V,基準電圧Vssを+10Vに設定し
iii)データラインLdに印加する電圧を+10V〜接地電圧の間の階調に応じた電圧に設定する。
(発光効率取得時)
i)電流を流す予定の単数又は複数の画素が位置する行のセレクトラインLsに印加する電圧をVhigh=25V、他の行の画素21が位置する行のセレクトラインに印加する電圧をVlow=0V(GND)に設定し、
ii)全ての電源ラインLvに印加する電圧を0V(接地電位)に設定し、
iii)スイッチ9と電流計7を介して有機EL素子OELのカソードに印加する電圧を0Vとし、
iv)電流を流す予定の単数又は複数の画素が位置する列のデータラインLdに印加する電圧を0Vより高い電位の電圧に設定する。
このような複数の電圧は、例えば、+15VのDC電源と+10VのDC電源を、図(c)に示すように接続することにより、生成可能である。
尚、本発明を実施するにあたっては、種々の形態が考えられ、上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、発光素子を有機EL素子として説明した。しかし、発光素子は、有機EL素子に限られるものではなく、例えば、無機EL素子又はLEDであってもよい。
<電子機器の適用例>
次に、上述した各実施形態に係る有機EL表示装置を適用した電子機器について図面を参照して説明する。
上述した各実施形態に示した有機EL表示装置1は、例えばデジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等、種々の電子機器の表示デバイスとして良好に適用できるものである。
図10は、本発明に係る有機EL表示装置を適用したデジタルカメラの構成例を示す斜視図であり、図11は、本発明に係る有機EL表示装置を適用したパーソナルコンピュータの構成例を示す斜視図であり、図1は、本発明に係る有機EL表示装置を適用した携帯電話機の構成例を示す斜視図である。
図10において、デジタルカメラ200は、図10(a)及び(b)に示すように、レンズ部201と操作部202と表示部203とファインダー204とを備える。この表示部203に上記各実施形態に示した有機EL表示装置1が適用される。これによれば、表示部203において、画像データに応じた適切な輝度で発光動作させることができ、画質を向上させることができる。
図11において、パーソナルコンピュータ210は、表示部211と操作部212とを備え、この表示部211に上記各実施形態に示した有機EL表示装置1が適用される。これによれば、表示部211において、画像データに応じた適切な輝度で発光動作させることができ、画質を向上させることができる。
図12に示す携帯電話機220は、表示部221と、操作部222と、受話部223と送話部224とを備え、この表示部221に発光装置10上記各実施形態に示した有機EL表示装置1が適用される。これによれば、表示部221において、画像データに応じた適切な輝度で発光動作させることができ、画質を向上させることができる。 なお、上述した各実施形態においては、有機EL表示装置が、複数の画素が二次元配列された表示パネルを備えて構成される場合について詳しく説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る構成を、例えば発光素子を有する複数の画素が一方向に配列された発光素子アレイを備えて、感光体ドラムに画像データに応じて発光素子アレイから出射した光を照射して露光する露光装置に適用するものであってもよい。
1…有機EL表示装置、2…表示パネル、3…セレクトドライバ、4…電源ドライバ、5…データドライバ、6…システムコントローラ、7…電流計、8…カソード回路、9…スイッチ、10…保護回路、11…ライン、12…ライン、21…画素、50…シフトレジスタ回路、51…データレジスタ回路、52…データラッチ回路、53…補正演算部、54…デジタル電圧/アナログ電圧変換回路(DAC)、55…出力回路、56…アナログ電圧/デジタル電圧変換回路(ADC)、57…発光率抽出部、58…メモリ、200…デジタルカメラ、201…レンズ部、202…操作部、203…表示部、204…ファインダー、210…パーソナルコンピュータ、211…表示部、212…操作部、220…携帯電話機、221…表示部、222…操作部、223…受話部、224…送話部、D1…ダイオード、D2…ダイオード

Claims (12)

  1. 複数の選択ラインと、
    少なくとも一つのデータラインと、
    各々が、前記各選択ライン及び前記データラインに接続される画素駆動回路と、一端側が前記画素駆動回路に接続された発光素子と、を備える複数の画素と、
    前記各選択ラインに、当該選択ラインに接続された前記画素を選択状態とする走査信号を印加するセレクトドライバと、
    前記データラインに、設定された電圧値の電圧を印加するデータドライバと、
    前記各画素の前記画素駆動回路の駆動端子に駆動電圧を供給する電源ドライバと、
    一端が前記発光素子の他端側に接続された電流計と、
    を備え、
    前記各画素の前記画素駆動回路は、一端が前記駆動端子をなし他端が前記発光素子の前記一端側に接続された電流路を有する駆動素子を有し、
    前記駆動電圧と前記電流計の他端と間の電位差が、前記各画素の前記駆動端子と前記発光素子の前記他端側との間に電流が流れない値に設定された状態で、前記複数の選択ラインのうちの2以上の所定数の選択ラインを含む選択ライングループの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第1測定電流の電流値と、前記選択ライングループから特定の一つの選択ラインを除いた残りの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第2測定電流の電流値とを、前記電流計により測定し、
    前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値に基づいて、前記特定の選択ラインに接続される前記画素の前記発光素子に流れる検出電流の電流値を取得することを特徴とする発光装置。
  2. 前記データドライバは、
    取得した前記検出電流の電流値に基づいて、前記発光素子の発光効率を取得する発光効率取得部と、
    前記発光効率取得部が取得した前記発光効率に基づいて、外部から供給される画像データに応じた電圧データを補正した補正電圧データを生成する補正演算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記複数の画素に接続される前記データラインを2以上の所定数有し、
    前記発光効率の取得を行う際に、前記電源ドライバは前記駆動電圧を第1の電位に設定し、
    前記第1測定電流及び前記第2測定電流は前記データドライバから流れ、
    前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインのうちの前記複数の画素における前記発光効率を取得する前記画素に接続される特定のデータラインに、前記第1の電位に対して、前記発光素子に対して順方向バイアスとなる所定の電位差を有する第1の電圧を印加し、前記所定数のデータラインから前記特定のデータラインを除いた残りの前記データラインに前記第1の電位と同電位又は前記発光素子の両端間の電位差が該発光素子に電流が流れない電位差となる電位の第2の電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインのうちの一つの特定のデータラインに前記第1の電圧を印加し、前記特定のデータラインを除く他の前記データラインに前記第2の電圧を印加し、
    前記第1測定電流は、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
    前記第2測定電流は、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
    前記発光効率の取得は、前記複数の画素の各々に対して行われることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記データドライバは、前記発光効率の取得を行う際に、前記所定数のデータラインに前記第1の電圧を印加し、
    前記第1測定電流は、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
    前記第2測定電流は、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流であり、
    前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値を前記所定数で除した値に基づいて前記検出電流の電流値を取得することを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  6. 前記画素駆動回路は、一端に前記駆動電圧が印加され、他端が前記発光素子の前記一端側に接続される第1の電流路と、第1の制御端子と、を有する第1のトランジスタと、一端が前記データラインに接続され、他端が前記第1のトランジスタの前記第1の電流路の他端に接続される第2の電流路と、前記選択ラインに接続される第2の制御端子と、を有する第2のトランジスタと、を有し、
    前記第1のトランジスタは前記駆動素子をなし、
    前記データドライバより前記データラインに前記第1の電圧が印加されたとき、前記データドライバから、前記データラインと、前記選択状態とされた前記画素の前記画素駆動回路の前記第2のトランジスタの前記第2の電流路と、前記発光素子と、を介して前記電流計に電流が流れることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の発光装置。
  7. 発光装置の駆動制御方法であって、
    複数の選択ラインと、少なくとも一つのデータラインと、各々が、前記各選択ライン及び前記データラインに接続される画素駆動回路と、一端側が前記画素駆動回路に接続された発光素子と、を備える複数の画素と、前記各選択ラインに、当該選択ラインに接続された前記画素を選択状態とする走査信号を印加するセレクトドライバと、前記データラインに、設定された電圧値の電圧を印加するデータドライバと、前記各画素の前記画素駆動回路の駆動端子に駆動電圧を供給する電源ドライバと、を備え、前記各画素の前記画素駆動回路が、一端が前記駆動端子をなし他端が前記発光素子の前記一端側に接続された電流路を有する駆動素子を有する前記発光装置を準備する準備ステップと、
    前記駆動電圧と前記発光素子の他端側と間の電位差を、前記各画素の前記駆動端子と前記発光素子の前記他端側との間に電流が流れない値に設定する電位設定ステップと、
    前記複数の選択ラインのうちの2以上の所定数の選択ラインを含む選択ライングループの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第1測定電流の電流値を測定する第1測定ステップと、
    前記選択ライングループから特定の一つの選択ラインを除いた残りの前記各選択ラインに接続される前記各画素が選択状態とされたときの、前記データラインから、前記選択状態とされた前記各画素の前記画素駆動回路と、前記発光素子と、を介して流れる第2測定電流の電流値を測定する第2測定ステップと、
    前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値に基づいて、前記特定の選択ラインに接続される前記画素の前記発光素子に流れる検出電流の電流値を取得する検出電流取得ステップと、
    を含むことを特徴とする発光装置の駆動制御方法。
  8. 取得した前記検出電流の電流値に基づいて、前記発光素子の発光効率を取得する発光効率取得ステップと、
    前記発光効率取得部が取得した前記発光効率に基づいて、外部から供給される画像データに応じた電圧データを補正した補正電圧データを生成する補正ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の発光装置の駆動制御方法。
  9. 前記発光装置は、前記複数の画素に接続される前記データラインを2以上の所定数有し、
    前記第1測定電流及び前記第2測定電流は前記データドライバから流れ、
    前記発光効率取得ステップは、前記電源ドライバが前記駆動電圧を第1の電位に設定し、前記データドライバが、前記所定数のデータラインのうちの前記複数の画素における前記発光効率を取得する前記画素に接続される第1のデータラインに、前記第1の電位に対して、前記発光素子に対して順方向バイアスとなる所定の電位差を有する第1の電圧を印加し、前記所定数のデータラインから前記第1のデータラインを除いた残りの第2の前記データラインに前記第1の電位と同電位又は前記発光素子の両端間の電位差が該発光素子に電流が流れない電位差となる電位の第2の電圧を印加する電圧印加ステップを含むことを特徴とする請求項に記載の発光装置の駆動制御方法。
  10. 前記電圧印加ステップにおいて、前記所定数のデータラインのうちの一つの特定のデータラインに前記第1の電圧を印加し、前記特定のデータラインを除く他の前記データラインに前記第2の電圧を印加し、
    前記第1測定ステップにおいて、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第1測定電流として測定し、
    前記第2測定ステップにおいて、前記特定のデータラインから、該特定のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第2測定電流として測定しであり、
    前記発光効率取得ステップにおける前記発光効率の取得は、前記複数の画素の各々に対して行われることを特徴とする請求項9に記載の発光装置の駆動制御方法。
  11. 前記電圧印加ステップにおいて、前記所定数のデータラインに前記第1の電圧を印加し、
    前記第1測定ステップにおいて、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループの前記各選択ラインとに接続された前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第1測定電流として測定し、
    前記第2測定ステップにおいて、前記所定数のデータラインから、該所定数のデータラインと前記選択ライングループから前記特定の選択ラインを除いた残りの前記選択ラインに接続される前記各画素の前記発光素子を介して流れる電流を前記第2測定電流として測定し、
    前記検出電流取得ステップは、前記第1測定電流の電流値と前記第2測定電流の電流値との差分値を前記所定数で除した値に基づいて前記検出電流の電流値を取得することを特徴とする請求項9に記載の発光装置の駆動制御方法。
  12. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置が実装されてなることを特徴とする電子機器。
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