JP5338184B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、照明装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、前出の特許文献においても明らかなように、種々のフェナンスリジン化合物との併用においては、寿命、効率においてもまだ不十分であるのが現状であり、更なる改善が必要である。
1分子中に存在する複数個のZ0は、同一であっても異なっていてもよい。また、一般式(5)で表される複数の部分構造は、1つの連結基Z0を介して、結合されていてもよい。
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B1のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B1は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B1中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕
2.陽極と陰極により挟まれた少なくとも1層の発光層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される部分構造を含む化合物を少なくとも1つ含有し、かつ下記一般式(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物を少なくとも1つ含有する有機層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz、Z 1 および環A 1 は、置換基を有していてもよい。
一般式(7)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物において、1分子中に存在する複数個のCzは、同一であっても異なっていてもよい。また、Czで表されるカルバゾリル基の少なくとも一つは、3−カルバゾリル基である。
1分子中に存在する複数個のZ 1 は、同一であっても異なっていてもよい。
1分子中に存在する複数個の環A 1 は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、下記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。
なお、一般式(7)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物が下記化合物である場合を除く。〕
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B1のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B1は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B1中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕
3.陽極と陰極により挟まれた少なくとも1層の発光層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される部分構造を含む化合物を少なくとも1つ含有し、かつ下記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物を少なくとも1つ含有する有機層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz 1 、Cz 2 およびZ 2 は、それぞれ置換基を有していてもよい。
一般式(8)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物において、1分子中に存在する複数個のCz 1 およびCz 2 は、同一であっても異なっていてもよい。また、Cz 1 およびCz 2 で表されるカルバゾリル基の少なくとも一つは、3−カルバゾリル基である。
1分子中に存在する複数個のZ 2 は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、下記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。〕
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B 1 のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B 1 は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B 1 中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕
4.前記一般式(5)が、下記一般式(7)であることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz、Z1および環A1は、置換基を有していてもよい。
1分子中に存在する複数個のCzは、同一であっても異なっていてもよい。
1分子中に存在する複数個のZ1は、同一であっても異なっていてもよい。
1分子中に存在する複数個の環A1は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、前記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。〕
5.前記一般式(5)で表される部分構造が、下記一般式(8)の一部であることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz1、Cz2およびZ2は、それぞれ置換基を有していてもよい。
Qは、前記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。〕
6.前記一般式(6)が、下記一般式(6−1)〜(6−4)のいずれかであることを特徴とする前記1〜5いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
7.前記一般式(6)が、前記一般式(6−1)であることを特徴とする前記6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
R1はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または芳香族複素環基を表す。〕
9.前記一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物が、下記一般式(9)で表される化合物であることを特徴とする前記1、6または7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
10.前記一般式(8)が、下記一般式(8−1)、(8−2)または(8−3)であることを特徴とする前記3、5〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
11.前記一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物が、下記一般式(10)、(11)、(12)、(13)、(14)または(15)で表される化合物であることを特徴とする前記1、6または7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
12.前記一般式(6)、前記一般式(6−1)〜(6−4)のいずれか、一般式(9)または一般式(10)〜(15)のいずれかにおいて、G、Z0、Z1、Z2が、連結基である場合に、その連結基が、
−(m−Ph)p−基
(但し、m−Phは置換基を有していてもよいm−フェニレン基を表し、pは1〜3の整数を表す。)、または、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フルオレン、ピレン、アントラセンから水素原子を2つ除いてできる2価の基、およびそれらの組み合わせからなる基であることを特徴とする前記1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明に係る金属錯体(金属錯体化合物ともいう)について説明する。
また、所謂配位子としては、当該業者が周知の配位子(配位化合物ともいう)を必要に応じて配位子として併用することができる。
本発明に係る、一般式(1)、(2)、(3)または(4)のいずれかで表される部分構造を含む化合物(遷移金属錯体、金属錯体、金属錯体化合物ともいう)の形成に用いられる金属としては、元素周期表の8〜10族の遷移金属元素(単に遷移金属ともいう)が用いられるが、中でも、イリジウム、白金が好ましい遷移金属元素としてあげられる。
本発明に係る一般式(1)〜(4)のいずれかで表される部分構造を含む遷移金属錯体化合物の含有層としては、電荷を輸送する層(電荷輸送層)であれば特に制限はないが、正孔輸送層または発光層、発光層または電子阻止層が好ましく、より好ましくは発光層または電子阻止層であり、特に好ましくは発光層である。
本発明に係る一般式(1)〜(4)のいずれかで表される部分構造について説明する。
一般式(1)〜(4)のいずれかで表される部分構造を含む重合体(ポリマー)は「改訂高分子合成の化学」化学同人「高分子合成の実験法」化学同人「第4版実験化学講座28「高分子合成」丸善等に記載の方法を用いて合成することができる。
100ml四つ口フラスコに2−メチルイミダゾ[1,2−f]フェナンスリジン1.5g、2−エトキシエタノール13ml、水3mlを入れ、窒素吹き込み管、温度計、コンデンサーをつけて油浴スターラー上にセットした。
50ml四つ口フラスコに、1.0g(0.0007244モル)の錯体C、0.29gのアセチルアセトン、1.0gの炭酸ナトリウム、2−エトキシエタノール24mlを入れ、窒素吹き込み管、温度計、コンデンサーをつけて油浴スターラー上にセットした。
50ml四つ口フラスコに、0.386g(0.0005120モル)の錯体D、0.357gの2−メチルイミダゾ[1,2−f]フェナンスリジン、グリセリン20mlを入れ、窒素吹き込み管、温度計、空冷管をつけて油浴スターラー上にセットした。窒素気流化内温150℃付近で4.5時間加熱攪拌して反応終了とした。
測定装置:JEOL JNM−AL400(400MHz):日本電子製
スペクトルの帰属(ケミカルシフトδ、プロトン数、ピーク形状)
8.48(1H,d),7.93(1H,d),7.75(1H,s),7.64(1H,d), 7.54(1H,t),7.46(1H,t),6.95(1H,t),6.83(1H,d),1.85(3H,s)なお、例示化合物A−97の溶液における発光波長は455nmであった(発光波長は、2−メチルテトラヒドロフラン中で測定したものである。)
本発明では、例示化合物の発光波長を以下のように測定した。まず、例示化合物の吸収スペクトルを測定し、300nm−350nmの範囲の吸収最大波長を励起光として設定する。
次に一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物について説明する。
一般式(5)、一般式(7)、(7−1)、(7−2)あるいは一般式(8)、(8−1)、(8−2)、(8−3)において、Qは、下記一般式(6)の少なくとも1つのGにつながる直接結合を表す。
一般式(6−1)で表されるピリジン環は、2,4,6−位が置換されていることによって電気的還元に対する耐久性を持ち得る。なお、該ピリジン環の3,5−位は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、フェニル基などのアリール基、フリル基、チエニル基、などのヘテロアリール基、メチル基などのアルキル基などが好ましい。しかしながら、優れた電気化学的安定性の観点から、最も好ましくは、3,5−位は無置換である。
一般式(6−2)で表されるピラジン環は、2,3,5,6−位が置換されていることによって、電気的還元に対する耐久性を持ち得る。
一般式(6−3)で表されるピリミジン環は、2,4,6−位が置換されていることによって、電気的還元に対する耐久性を持ち得る。
一般式(6−4)で表されるトリアジン環は、2,4,6−位が置換されていることによって、電気的還元に対する耐久性をもち得る。
本発明の一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物の分子量は、通常4000以下、好ましくは3000以下、より好ましくは2000以下であり、また通常200以上、好ましくは300以上、より好ましくは400以上である。
本発明の一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物は、通常50℃以上のガラス転移温度を有するが、有機電界発光素子に使用する際には、その耐熱性の観点から、ガラス転移温度は90℃以上であることが好ましく、110℃以上であることがさらに好ましい。ガラス転移温度の上限は通常400℃程度である。
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
本発明の有機EL素子においては、青色発光層の発光極大波長は430nm〜480nmにあるものが好ましく、緑色発光層は発光極大波長が510nm〜550nm、赤色発光層は発光極大波長が600nm〜640nmの範囲にある単色発光層であることが好ましく、これらを用いた表示装置であることが好ましい。また、これらの少なくとも3層の発光層を積層して白色発光層としたものであってもよい。さらに、発光層間には非発光性の中間層を有していてもよい。本発明の有機EL素子としては白色発光層であることが好ましく、これらを用いた照明装置であることが好ましい。
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明に用いられるホスト化合物について説明する。
本発明に係る発光ドーパントについて説明する。
本発明に係るリン光ドーパントについて説明する。
蛍光ドーパント(蛍光性化合物)としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等があげられる。
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、および陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、および「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料があげられる。
一方、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等があげられる。これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
本発明の有機EL素子に用いることのできる支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
本発明に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着する方法をあげることができる。
有機層を挟み支持基板と対向する側の前記封止膜、あるいは前記封止用フィルムの外側に、素子の機械的強度を高めるために保護膜、あるいは保護板を設けてもよい。特に封止が前記封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量且つ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
有機EL素子は空気よりも屈折率の高い(屈折率が1.7〜2.1程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%から20%程度の光しか取り出せないことが一般的にいわれている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として光が素子側面方向に逃げるためである。
本発明の有機EL素子は基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法を説明する。
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、照明装置(家庭用照明、車内照明)、時計や液晶用バックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等があげられるがこれに限定するものではないが、特に液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
《有機EL素子1−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子1−1の作製において、発光層のホスト化合物であるH−1、ドーパント化合物であるFIrpic(Ir−12)を表1に示す化合物に置き換えた以外は同様にして、有機EL素子1−2〜1−21を作製した。
得られた有機EL素子1−1〜1−21を評価するに際しては、作製後の各有機EL素子の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材としてエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極上に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止して、図3、図4に示すような照明装置を形成して評価した。
有機EL素子を室温(約23〜25℃)、2.5mA/cm2の定電流条件下による点灯を行い、点灯開始直後の発光輝度(L)[cd/m2]を測定することにより、外部取り出し量子効率(η)を算出した。ここで、発光輝度の測定はCS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いた。
下記に示す測定法に従って、半減寿命の評価を行った。
下記に示す測定法に従って、初期劣化の評価を行った。
すなわち、初期劣化の値は、小さいほど初期の劣化が小さいことを示す。
各有機EL素子を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行った際の発光面を目視で評価した。無作為に抽出した10人による目視評価で、連続点灯時間10時間経過後の各素子において、
ダークスポットを確認した人数が5人以上の場合 ×
ダークスポットを確認した人数が1−4人の場合 △
ダークスポットを確認した人数が0人の場合 ○
とした。
《フルカラー表示装置の作製》
(青色発光素子の作製)
実施例1の有機EL素子1−9を青色発光素子として用いた。
実施例1の有機EL素子1−1において、FIrpic(Ir−12)をIr−1に変更した以外は同様にして、緑色発光素子を作製しこれを緑色発光素子として用いた。
実施例1の有機EL素子1−1において、FIrpic(Ir−12)をIr−9に変更した以外は同様にして、赤色発光素子を作製しこれを赤色発光素子として用いた。
《白色発光素子および白色照明装置の作製−1》
実施例1の透明電極基板の電極を50mm×50mmにパターニングし、その上に実施例1と同様に正孔注入/輸送層としてα−NPDを25nmの厚さで成膜し、さらに、HB−8の入った前記加熱ボートと例示化合物A−97の入ったボートおよびIr−9の入ったボートをそれぞれ独立に通電して、発光ホストであるHB−8と発光ドーパントである例示化合物A−97、およびIr−9の蒸着速度が100:5:0.6になるように調節し、膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
《白色発光素子および白色照明装置の作製−2》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm製膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
《有機EL素子5−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm製膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子5−1の作製において、発光層のホスト化合物である化合物E、ドーパント化合物であるFIrpic(Ir−12)を表2に示す化合物に置き換えた以外は同様にして、有機EL素子5−2〜10を作製した。
得られた有機EL素子5−1〜5−10を評価するに際しては、作製後の各有機EL素子の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材としてエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極上に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止して、図3、図4に示すような照明装置を形成して評価した。
有機EL素子を室温(約23〜25℃)において、2.5mA/cm2の定電流条件下による点灯を行い、点灯開始直後の発光輝度(L)[cd/m2]を測定することにより、外部取り出し量子効率(η)を算出した。
下記に示す測定法に従って、半減寿命の評価を行った。
下記に示す測定法に従って、初期劣化の評価を行った。前記半減寿命の測定時に、初期輝度の90%になる時間を求め、これを初期劣化の尺度とした。なお、初期劣化は実施例5の比較有機EL素子5−1を100とする相対値で表した。
すなわち、初期劣化の値は、小さいほど初期の劣化が小さいことを示す。
有機EL素子を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行った際の発光面を目視で評価した。無作為に抽出した10人による目視評価で、
ダークスポットを確認した人数が5人以上の場合 ×
ダークスポットを確認した人数が1−4人の場合 △
ダークスポットを確認した人数が0人の場合 ○
とした。
3 画素
5 走査線
6 データ線
A 表示部
B 制御部
101 有機EL素子
107 透明電極付きガラス基板
106 有機EL層
105 陰極
102 ガラスカバー
108 窒素ガス
109 捕水剤
Claims (23)
- 陽極と陰極により挟まれた少なくとも1層の発光層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される部分構造を含む化合物を少なくとも1つ含有し、かつ下記一般式(5)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物を少なくとも1つ含有する有機層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(5)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物において、1分子中に存在する複数個のCzは、同一であっても異なっていてもよい。また、分子内に少なくとも1つは、ジベンゾフランまたはジベンゾチオフェンから水素原子を1つ若しくは2つ除いてできる、1価若しくは2価の基を置換基若しくは連結基として有している。
1分子中に存在する複数個のZ0は、同一であっても異なっていてもよい。また、一般式(5)で表される複数の部分構造は、1つの連結基Z0を介して、結合されていてもよい。
Qは、下記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。〕
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B1のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B1は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B1中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕 - 陽極と陰極により挟まれた少なくとも1層の発光層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される部分構造を含む化合物を少なくとも1つ含有し、かつ下記一般式(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物を少なくとも1つ含有する有機層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz、Z 1 および環A 1 は、置換基を有していてもよい。
一般式(7)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物において、1分子中に存在する複数個のCzは、同一であっても異なっていてもよい。また、Czで表されるカルバゾリル基の少なくとも一つは、3−カルバゾリル基である。
1分子中に存在する複数個のZ 1 は、同一であっても異なっていてもよい。
1分子中に存在する複数個の環A 1 は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、下記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。
なお、一般式(7)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物が下記化合物である場合を除く。〕
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B1のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B1は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B1中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕 - 陽極と陰極により挟まれた少なくとも1層の発光層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される部分構造を含む化合物を少なくとも1つ含有し、かつ下記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物を少なくとも1つ含有する有機層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Cz 1 、Cz 2 およびZ 2 は、それぞれ置換基を有していてもよい。
一般式(8)で表される部分構造を1分子内に複数有する有機化合物において、1分子中に存在する複数個のCz 1 およびCz 2 は、同一であっても異なっていてもよい。また、Cz 1 およびCz 2 で表されるカルバゾリル基の少なくとも一つは、3−カルバゾリル基である。
1分子中に存在する複数個のZ 2 は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、下記一般式(6)のGにつながる直接結合を表す。〕
nは、1〜3の整数である。
Gは、Qにつながる場合は、Qにつながる直接結合または任意の連結基を表す。
またGは、Qにつながらない場合は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。
Gは、環B 1 のN原子から見てオルト位あるいはパラ位にあるC原子に結合する。
mは、3〜4の整数である。
1分子中に存在する複数個のGは、同一であっても異なっていてもよい。
環B 1 は、G以外にも置換基を有していてもよい。
また、環B 1 中のN原子同士を除き、1分子中に存在するN原子同士は共役しない。また、1分子中に存在するピリジン環は1つのみである。〕 - 前記一般式(6)が、前記一般式(6−1)であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記一般式(6)、前記一般式(6−1)〜(6−4)のいずれか、一般式(9)または一般式(10)〜(15)のいずれかにおいて、G、Z0、Z1、Z2が、連結基である場合に、その連結基が、
−(m−Ph)p−基
(但し、m−Phは置換基を有していてもよいm−フェニレン基を表し、pは1〜3の整数を表す。)、または、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フルオレン、ピレン、アントラセンから水素原子を2つ除いてできる2価の基、およびそれらの組み合わせからなる基であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記一般式(5)もしくは(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物、または前記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物におけるガラス転移点温度が100℃以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記一般式(5)もしくは(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物、または前記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物が、少なくとも一つ重合性の置換基を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記E1a〜E1eで構成される環が、イミダゾール環またはピラゾール環であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 構成層として、前記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される部分構造を含む化合物を少なくとも1種含有する有機層を有し、該有機層がウェットプロセスを用いて形成されたことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 構成層として、前記一般式(5)もしくは(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物、または前記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物を少なくとも1種含有する有機層を有し、該有機層がウェットプロセスを用いて形成されたことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 構成層として、前記一般式(5)もしくは(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物、または前記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物を少なくとも1種含有する有機層が発光層であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記一般式(5)もしくは(7)で表される部分構造を1分子内に2つ以上有する有機化合物、または前記一般式(8)で表される部分構造を1分子内に1つ以上有する有機化合物を部分構造とする重合体を少なくとも1種含有する有機層を有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記Mが白金またはイリジウムであることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される部分構造を含む化合物を部分構造とする重合体を少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項1〜21のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする照明装置。
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